JP6674650B2 - 駆動装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動装置及び画像形成装置に関するものである。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、またはそれらの複合機などの画像形成装置においては、画像形成動作のために多くの駆動装置が備えられている。
特許文献1には、係る駆動装置であって、被駆動体たる排紙ローラを正回転および逆回転させる駆動装置が記載されている。この駆動装置には、正転と逆転とが可能な駆動源である駆動モータから回転駆動力が入力される入力軸と、排紙ローラに回転駆動力を出力する出力軸とを備えている。入力軸から出力軸への駆動伝達経路は二系統あり、駆動モータの回転駆動力を二系統の駆動伝達経路に伝達するためのギヤと噛み合って、二系統の駆動伝達経路を選択的に切り替えるためのワンウェイクラッチが設けられている。駆動モータの正転時には、ワンウェイクラッチがロックされ、二系統の駆動伝達経路のうちの一方の駆動伝達経路に駆動モータからの回転駆動力が前記ギヤを介して伝達される。一方、駆動モータの逆転時には、ワンウェイクラッチが空転し、二系統の駆動伝達経路のうちの他方の駆動伝達経路に駆動モータからの回転駆動力が前記ギヤを介して伝達される。
しかしながら、特許文献1に記載の駆動装置においては、二系統の駆動伝達経路を選択的に切り替えを行うためにワンウェイクラッチを設けているため、その分、コスト上昇に繋がるといった問題が生じる。
上記課題を解決するために、本発明は、正転と逆転とが可能な駆動源と、前記駆動源により定着ローラ及びレジストローラを駆動する画像形成装置において、前記駆動源の駆動力を前記定着ローラに伝達する定着ローラ駆動伝達手段と、前記駆動源の駆動力を前記レジストローラに伝達するレジストローラ駆動伝達手段とが設けられ、前記定着ローラ駆動伝達手段及び前記レジストローラ駆動伝達手段は、それぞれ、前記駆動力を伝達するための二系統の駆動伝達経路と、前記二系統の駆動伝達経路を切り替える駆動伝達経路切り替え手段とを備えおり前記二系統の駆動伝達経路は、一方の駆動伝達経路が、複数のプーリと該プーリに張架されたベルト部材から構成され、他方の駆動伝達経路が、複数のギヤ部材から構成されており、前記駆動伝達経路切り替え手段は、前記駆動源の正転時と逆転時とで、前記二系統の駆動伝達経路の間でスラスト方向の異なる向きに移動して、前記二系統の駆動伝達経路のうちの一方の駆動伝達経路または他方の駆動伝達経路に前記駆動源からの駆動力を伝達する回転可能な移動回転部材を有しており、前記定着ローラと前記レジストローラの減速比率は、前記駆動源の正転時と逆転時とで異なることを特徴とする。
以上、本発明によれば、コスト上昇を抑えつつ、二系統の駆動伝達経路を選択的に切り替えることができるという優れた効果がある。
構成例1に係る排紙ローラを駆動する駆動装置の概略断面図。 実施形態に係るプリンタの概略構成図。 図1とは逆方向にモータを回転させたモータ逆転時における駆動装置の概略断面図。 モータの出力軸にウォームギヤを設けた場合の駆動装置の概略断面図。 構成例2に係る駆動装置の概略断面図。 図5とは逆方向にモータを回転させたモータ逆転時における駆動装置の概略断面図。 構成例3に係る駆動装置の概略断面図。 構成例4に係る駆動装置の概略断面図。 構成例5に係る駆動装置の駆動伝達構成を示す図。 構成例6に係る駆動装置の駆動伝達構成を示す図。 構成例7に係る駆動装置の駆動伝達構成を示す図。
[実施形態1]
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)の一実施形態について説明する。まず、本プリンタの基本的な構成について説明する。図2は、実施形態に係るプリンタの概略構成図である。同図において、このプリンタは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック(以下、Y、C、M、Kと記す)のトナー像を形成するための4つのプロセスユニット160Y,160C,160M,160Kを備えている。これらは、画像形成物質として、互いに異なる色のY,C,M,Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっており、寿命到達時に交換される。Kトナー像を形成するためのプロセスユニット160Kを例にすると、潜像担持体たるドラム状の感光体161K、現像装置162K、帯電装置163K、ドラムクリーニング装置164K、除電装置等を備えている。画像形成ユニットたるプロセスユニット160Kは、プリンタ本体に脱着可能であり、一度に消耗部品を交換できるようになっている。
帯電装置163Kは、駆動手段によって図中時計回りに回転せしめられる感光体161Kの表面を一様帯電せしめる。一様帯電せしめられた感光体161Kの表面は、レーザー光Lによって露光走査されてK用の静電潜像を担持する。このK用の静電潜像は、Kトナーを用いる現像装置162KによってYトナー像に現像される。そして、後述する中間転写ベルト179上に中間転写される。ドラムクリーニング装置164Kは、中間転写工程を経た後の感光体161K表面に付着している転写残トナーを除去する。また、上記除電装置は、クリーニング後の感光体161Kの残留電荷を除電する。この除電により、感光体161Kの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。他色のプロセスユニット160Y,160C,160Mにおいても、同様にして感光体161Y,161C,161M上にY,C,Mトナー像が形成されて、後述する中間転写ベルト179上に中間転写される。なお、感光体161Kにおける筒状のドラム部は、中空のアルミ素管のおもて面に有機感光層が被覆されたものである。このドラム部の軸線方向の両端部にそれぞれドラム軸を有するフランジが取り付けられて、感光体161Kを構成している。現像装置162Kは、内部に収容されたKトナーを、現像ローラ162aKの回転に伴って、現像ローラ162aKと感光体161Kとの対向領域である現像領域で、感光体161Kの表面に形成されたK用の静電潜像に付着させ、Kトナー像に現像する。
図2を用いてK用のプロセスユニット160Kについて説明したが、Y,C,M用のプロセスユニット160Y,160C,160Mにおいても、同様のプロセスにより、感光体161Y,161C,161Mの表面にY,C,Mトナー像が形成される。
先に示した図2において、プロセスユニット160Y,160C,160M,160Kの鉛直方向上方には、光書込ユニット165が配設されている。潜像書込装置たる光書込ユニット165は、画像情報に基づいてレーザーダイオードから発したレーザー光Lにより、プロセスユニット160Y,160C,160M,160Kにおける感光体161Y,161C,161M,161Kを光走査する。この光走査により、感光体161Y,161C,161M,161K上にY,C,M,K用の静電潜像が形成される。かかる構成においては、光書込ユニット165と、プロセスユニット160Y,160C,160M,160Kとにより、3つ以上の潜像担持体にそれぞれ互いに異なる色の可視像たるY,C,M,Kトナー像を作像する作像手段として機能している。
なお、光書込ユニット165は、光源から発したレーザー光を、ポリゴンモータによって回転駆動したポリゴンミラーで主走査方向に偏光せしめながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体に照射するものである。LEDアレイの複数のLEDから発したLED光によって光書込を行うものを採用してもよい。
プロセスユニット160Y,160C,160M,160Kの鉛直方向下方には、無端状の中間転写ベルト179を張架しながら図中反時計回り方向に無端移動せしめるベルト装置たる転写ユニット175が配設されている。また、転写ユニット175は、駆動ローラ176、テンションローラ177、一次転写ローラ174Y,174C,174M,174K、二次転写ローラ178、ベルトクリーニング装置171、クリーニングバックアップローラ172なども備えている。中間転写ベルト179は、そのループ内側に配設された駆動ローラ176、テンションローラ177、クリーニングバックアップローラ172及び4つの一次転写ローラ174Y,174C,174M,174Kによって張架されている。そして、駆動手段によって図中反時計回り方向に回転駆動される駆動ローラ176の回転力により、同方向に無端移動せしめられる。
4つの一次転写ローラ174Y,174C,174M,174Kは、このように無端移動せしめられる中間転写ベルト179を感光体161Y,161C,161M,161Kとの間に挟み込んでいる。この挟み込みにより、中間転写ベルト179のおもて面と、感光体161Y,161C,161M,161Kとが当接するY,C,M,K用の一次転写ニップが形成されている。一次転写ローラ174Y,174C,174M,174Kには、転写バイアス電源によってそれぞれ一次転写バイアスが印加されている。これにより、感光体161Y,161C,161M,161Kの静電潜像と、一次転写ローラ174Y,174C,174M,174Kとの間に転写電界が形成される。なお、一次転写ローラ174Y,174C,174M,174Kに代えて、転写チャージャーや転写ブラシなどを採用してもよい。
Y用のプロセスユニット160Yの感光体161Y表面に形成されたYトナーは、感光体161Yの回転に伴って上述のY用の一次転写ニップに進入すると、転写電界やニップ圧の作用により、感光体161Y上から中間転写ベルト179上に一次転写される。このようにしてYトナー像が一次転写せしめられた中間転写ベルト179は、その無端移動に伴ってM,C,K用の一次転写ニップを通過する際に、感光体161M,161C,161K上のM,C,Kトナー像が、Yトナー像上に順次重ね合わせて一次転写される。この重ね合わせの一次転写により、中間転写ベルト179上には4色トナー像が形成される。
転写ユニット175の二次転写ローラ178は、中間転写ベルト179のループ外側に配設されて、ループ内側のテンションローラ177との間に中間転写ベルト179を挟み込んでいる。この挟み込みにより、中間転写ベルト179のおもて面と、二次転写ローラ178とが当接する二次転写ニップが形成されている。二次転写ローラ178には、転写バイアス電源によって二次転写バイアスが印加される。この印加により、二次転写ローラ178と、アース接続されているテンションローラ177との間には、二次転写電界が形成される。
転写ユニット175の鉛直方向下方には、記録紙Pを複数枚重ねた紙束の状態で収容している給紙カセット141がプリンタの筐体に対してスライド着脱可能に配設されている。この給紙カセット141は、紙束の一番上の記録紙Pに給紙ローラ142を当接させており、これを所定のタイミングで図中反時計回り方向に回転させることで、その記録紙Pを給紙路に向けて送り出す。
給紙路の末端付近には、レジストローラ143a,143bからなるレジストローラ対143が配設されている。このレジストローラ対143は、給紙カセット141から送り出された記録部材たる記録紙をローラ間に挟み込むとすぐに両ローラの回転を停止させる。そして、挟み込んだ記録紙を上述の二次転写ニップ内で中間転写ベルト179上の4色トナー像に同期させ得るタイミングで回転駆動を再開して、記録紙Pを二次転写ニップに向けて送り出す。
二次転写ニップで記録紙に密着せしめられた中間転写ベルト179上の4色トナー像は、二次転写電界やニップ圧の影響を受けて記録紙P上に一括二次転写され、記録紙Pの白色と相まって、フルカラートナー像となる。なお、二次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト179には、記録紙に転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、中間転写ベルト179のおもて面に当接しているベルトクリーニング装置171によってベルト表面からクリーニングされる。中間転写ベルト179のループ内側に配設されたクリーニングバックアップローラ172は、ベルトクリーニング装置171によるベルトのクリーニングをループ内側からバックアップする。
表面にフルカラートナー像が形成された記録紙Pは、二次転写ニップを通過すると、二次転写ローラ178や中間転写ベルト179から曲率分離する。そして、転写後搬送路を経由して、定着手段たる定着装置140に送り込まれる。定着装置140には、ハロゲンランプ等の発熱源145aを内包する定着ローラ145と、定着ローラ145に所定の圧力で当接しながら回転する加圧ローラ147とが設けられており、定着ローラ145と加圧ローラ147とによって定着ニップを形成している。定着装置140内に送り込まれた記録紙は、その未定着トナー像担持面を定着ローラ145に密着させるようにして、定着ニップに挟まれる。そして、加熱や加圧の影響によってトナー像中のトナーが軟化さしめられて、フルカラー画像が定着せしめられる。
操作部に対する入力操作や、パーソナルコンピュータ等から送られてくる制御信号などにより、片面プリントモードが設定されている場合、定着装置140内から排出された記録紙Pは、正転する排紙ローラ対181によって、そのまま機外へと排出される。そして、筐体の上カバーの上面であるスタック部150にスタックされる。
また、排紙ローラ対181は、定着装置140から搬送される記録紙Pをスタック部150へ排出する一方で、両面プリントモードが設定されている場合には、排紙ローラ対181を逆転させて記録紙Pを再給紙路170側へスイッチバックさせる。すなわち、排紙ローラ対181は、一対の排紙ローラ181a,181bを備え、排紙センサ182により、記録紙Pが排紙ローラ181a,181bに端部が挟まれたニップ状態を検出したら、排紙ローラ181a,181bを逆転させる。これにより、記録紙Pが両面ローラ183により搬送され再給紙路170を通って、その裏面に転写可能な向きに表裏が反転した状態で、再度、二次転写ニップへと搬送される。そして、二次転写ニップを通過し記録紙Pの裏面にトナー像が形成された後、定着装置140でトナー像が記録紙Pに定着され、排紙ローラ対181によりスタック部150へと排出される。なお、本実施形態においては、排紙ローラ対181の排紙ローラ181aを後述する駆動装置30によって回転駆動させるが、排紙ローラ対181の少なくとも一方の排紙ローラを駆動装置30によって回転駆動させるように構成すればよい。
[構成例1]
図1は、構成例1に係る排紙ローラ181aを駆動する駆動装置30の概略断面図である。図1に示すように駆動装置30は、正逆転可能な駆動源であるモータ1を備えており、このモータ1が側板131に取り付けられている。モータ1の出力軸にはハスバギヤ1aが設けられており、このハスバギヤ1aとハスバ歯車であるアイドラギヤ2とが噛み合っている。アイドラギヤ2は、側板131と側板132とに固定された固定軸S1に回転自在に支持されており、軸方向両側面に駆動連結爪2aと駆動連結爪2bとがそれぞれ複数設けられている。固定軸S1に回転自在に支持された外歯ギヤ9のアイドラギヤ2と対向する側面には、複数の駆動連結爪2aが嵌り込む複数の駆動連結穴9aが、駆動連結爪2aの回転軌道上に形成されている。そして、アイドラギヤ2が、固定軸S1上で回転しながら軸方向外歯ギヤ9側に移動し、駆動連結爪2aが駆動連結穴9aに嵌り込むことでアイドラギヤ2と外歯ギヤ9とが係合可能となっている。また、固定軸S1に回転自在に支持されたプーリ3のアイドラギヤ2と対向する側面には、複数の駆動連結爪2bが嵌り込む複数の駆動連結穴3aが、駆動連結爪2bの回転軌道上に形成されている。そして、アイドラギヤ2が、固定軸S1上で回転しながら軸線方向プーリ3側に移動し、駆動連結爪2bが駆動連結穴9aに嵌り込むことでアイドラギヤ2とプーリ3とが係合可能となっている。
固定軸S1に対して径方向で排紙ローラ181a側にずれた位置で、固定軸S2が側板131と側板132とに固定されており、排紙ローラ181aの回転軸7が側板132に設けられた軸受132aに回転自在に支持されている。固定軸S2には、プーリ3とともにタイミングベルト4を張架するプーリ5が回転自在に支持されている。また、プーリ5と同軸上に外歯ギヤ9と噛み合う外歯ギヤ10と、排紙ローラ181aの回転軸7に固定ピン7aで固定された外歯ギヤ8と噛み合う駆動ギヤ6とが、回転自在に支持されている。
図1に示す駆動装置30においては、モータ1の駆動力を排紙ローラ181aに伝達するための二系統の駆動伝達経路である第一駆動伝達経路R1と第二駆動伝達経路R2とを有している。第一駆動伝達経路R1は、駆動伝達部材であるプーリ3とタイミングベルト4とプーリ5とによって構成されており、第二駆動伝達経路R2は、駆動伝達部材である外歯ギヤ9と外歯ギヤ10とによって構成されている。
モータ1の回転方向とハスバギヤ1aのねじれ方向とによって、ハスバギヤ1aからアイドラギヤ2に働くスラスト力の向きFが決まる。図1では、モータ1の回転方向が時計回り方向(CW)であり、ハスバギヤ1aのねじれ方向が左であるので、アイドラギヤ2にはハスバギヤ1aからプーリ3側にスラスト力が働く。そのため、スラスト方向でアイドラギヤ2がプーリ3側に移動して、駆動連結爪2bが駆動連結穴3aに嵌り込みアイドラギヤ2とプーリ3とが係合することで、アイドラギヤ2がプーリ3を駆動する。プーリ3は、タイミングベルト4を介して固定軸S2に回転自在に取り付けられたプーリ5を駆動する。そして、プーリ5と同軸上に配置された駆動ギヤ6が、排紙ローラ181aの回転軸7に設けられた外歯ギヤ8を駆動する。これにより、回転軸7に設けられた排紙ローラ181aは、第一駆動伝達経路R1から伝達された駆動力によってモータ1の回転方向と同方向に回転する。
図3は、図1とは逆方向にモータ1を回転させたモータ逆転時における駆動装置30の概略断面図である。図3に示す駆動装置30においては、モータ1が反時計回り方向(CCW)で駆動されるため、アイドラギヤ2にはハスバギヤ1aから外歯ギヤ9側にスラスト力が働く。そのため、スラスト方向でアイドラギヤ2が外歯ギヤ9側に移動して、駆動連結爪2aが駆動連結穴9aに嵌り込みアイドラギヤ2と外歯ギヤ9とが係合することで、アイドラギヤ2が外歯ギヤ9を駆動する。外歯ギヤ9は、プーリ5と同軸上に配置されている外歯ギヤ10を駆動する。そして、外歯ギヤ10と同軸上に配置された駆動ギヤ6が、排紙ローラ181aの回転軸7に設けられた外歯ギヤ8を駆動する。これにより、回転軸7に設けられた排紙ローラ181aは、第二駆動伝達経路R2から伝達された駆動力により、モータ1の回転方向とは逆方向であって、プーリ3/プーリ5の減速比とは異なる回転数で駆動される。
本構成例に係る駆動装置30においては、モータ1の正転時と逆転時とで、二系統の駆動伝達経路の間でスラスト方向の異なる向きにアイドラギヤ2を移動させることで、ハスバギヤ1aから駆動ギヤ6への駆動伝達経路を切り替えることができる。すなわち、モータ1からの回転駆動力を各駆動伝達経路に伝達する機能を有するアイドラギヤ2を、二系統の駆動伝達経路を選択的に切り替えるための部材として兼用する。よって、モータ1からの回転駆動力を各駆動伝達経路に伝達するためのギヤに加えて、二系統の駆動伝達経路を選択的に切り替えるためのワンウェイクラッチを設ける構成よりも、ワンウェイクラッチを設けない分、コスト上昇を抑えることができる。
ここで、駆動伝達経路を切り替えるために、アイドラギヤ2をラジアル方向に移動させて外歯ギヤ9と噛み合わせる構成では、アイドラギヤ2と外歯ギヤ9とのギヤの噛み合い時に大きな音が発生し得る。一方、アイドラギヤ2をスラスト方向に移動させて、アイドラギヤ2の側面に設けた駆動連結爪2aと、外歯ギヤ9の側面に形成した駆動連結穴9aとを嵌め合わせる構成では、ギヤ同士を噛み合わせないので前記大きな音の発生を抑制できる。よって、本構成例の駆動装置30のように、アイドラギヤ2をスラスト方向に移動させて二系統の駆動伝達経路を選択的に切り替える構成を採用することにより、駆動伝達経路切り替え時の静音化を図ることができる。
また、2つの固定軸S1と固定軸S2との間で、第一駆動伝達経路R1と第二駆動伝達経路R2における駆動伝達部材の数を奇数と偶数にすることで、モータ1の回転方向を変えても排紙ローラ181aの回転方向を変えずに、減速比のみを変更することができる。
また、駆動伝達経路としては、第二駆動伝達経路R2のように外歯ギヤのみで構成するよりも、第一駆動伝達経路R1のようにタイミングベルトを用いて構成したほうが静音性を図ることができる。一方で、第二駆動伝達経路R2のように外歯ギヤのみで構成したほうが、第一駆動伝達経路R1のようにタイミングベルトを用いて構成するよりも、耐久性を高めることができる。よって、例えば、第一駆動伝達経路R1と第二駆動伝達経路R2とで、排紙ローラ181aの回転方向や減速比が同じになるように構成した場合に、静音性か耐久性かのどちらをとるかによって、駆動伝達経路が切り替え可能なようにしても良い。
なお、図4に示すように、駆動装置30に対して、モータ1の軸線方向が固定軸S1の軸方向と直交する方向となるようにモータ1を配置するとともに、モータ1の出力軸をハスバギヤ1aに替えてウォームギヤ1bとした構成も採用することができる。この構成であっても、上述したのと同様にモータ1の正転時と逆転時とで、ウォームギヤ1bからハスバ歯車であるアイドラギヤ2に働くスラスト力の向きを変えて、アイドラギヤ2を軸方向で異なる向きに移動させて駆動伝達経路の切り替えを行うことができる。
また、本構成例においては、モータ1の正転時と逆転時とで回転数が同じであっても、一通りの制御定数でモータ1の回転を制御して、排紙ローラ181aの回転数を増大させることができる。
[構成例2]
図5は、構成例2に係る駆動装置30の概略断面図である。図3に示すように駆動装置30は、正逆転可能な駆動源であるモータ1を備えており、このモータ11が側板131に取り付けられている。モータ1の出力軸にはハスバギヤ11aが設けられており、このハスバギヤ11aとアイドラギヤ12とが噛み合っている。アイドラギヤ12は、側板131と側板132とに固定された固定軸S1に回転自在に支持されており、軸方向両側面に駆動連結爪12aと駆動連結爪12bとがそれぞれ複数設けられている。固定軸S1に回転自在に支持された外歯ギヤ18のアイドラギヤ12と対向する側面には、複数の駆動連結爪12aが嵌り込む複数の駆動連結穴18aが、駆動連結爪12aの回転軌道上に形成されている。そして、アイドラギヤ12が、固定軸S1上で回転しながら軸方向外歯ギヤ18側に移動し、駆動連結爪12aが駆動連結穴18aに嵌り込むことでアイドラギヤ12と外歯ギヤ18とが係合可能となっている。また、固定軸S1に回転自在に支持された外歯ギヤ13のアイドラギヤ12と対向する側面には、複数の駆動連結爪12bが嵌り込む複数の駆動連結穴13aが、駆動連結爪12bの回転軌道上に形成されている。そして、アイドラギヤ12が、固定軸S1上で回転しながら軸線方向外歯ギヤ13側に移動し、駆動連結爪12bが駆動連結穴13aに嵌り込むことでアイドラギヤ12と外歯ギヤ13とが係合可能となっている。
固定軸S1に対して径方向で排紙ローラ181a側にずれた位置で、固定軸S2が側板131と側板132とに固定されており、排紙ローラ181aの回転軸7が側板132に設けられた軸受132aに回転自在に支持されている。固定軸S2には、外歯ギヤ13と噛み合う外歯ギヤ14が回転自在に支持されている。また、外歯ギヤ14と同軸上に外歯ギヤ18と噛み合う外歯ギヤ20と、排紙ローラ181aの回転軸7に固定ピン7aで固定された外歯ギヤ17と噛み合う駆動ギヤ15とが、回転自在に支持されている。
図5に示す駆動装置30においては、モータ11の駆動力を排紙ローラ181aに伝達するための二系統の駆動伝達経路の一方である第一駆動伝達経路R1が、駆動伝達部材である外歯ギヤ13と外歯ギヤ14とによって構成されている。また、二系統の駆動伝達経路の他方である第二駆動伝達経路R2が、駆動伝達部材である外歯ギヤ18と外歯ギヤ19と外歯ギヤ20とによって構成されている。
モータ11の回転方向とハスバギヤ11aのねじれ方向とによって、ハスバギヤ11aからアイドラギヤ12に働くスラスト力の向きFが決まる。図5では、モータ11の回転方向が時計回り方向(CW)であり、ハスバギヤ11aのねじれ方向が左であるので、アイドラギヤ12にはハスバギヤ11aから外歯ギヤ13側にスラスト力が働く。そのため、スラスト方向でアイドラギヤ12が外歯ギヤ13側に移動して、駆動連結爪12bが駆動連結穴13aに嵌り込みアイドラギヤ12と外歯ギヤ13とが係合することで、アイドラギヤ12が外歯ギヤ13を駆動する。外歯ギヤ13は、固定軸S2に回転自在に取り付けられた外歯ギヤ14を駆動する。そして、外歯ギヤ14と同軸上に配置された駆動ギヤ15が、排紙ローラ181aの回転軸7に設けられた外歯ギヤ17を駆動する。これにより、回転軸7に設けられた排紙ローラ181aは、第一駆動伝達経路R1から伝達された駆動力によって、モータ11の回転方向と同方向に回転する。
図6は、図5とは逆方向にモータ11を回転させたモータ逆転時における駆動装置30の概略断面図である。図3に示す駆動装置30においては、モータ11が反時計回りの回転方向で駆動されるため、アイドラギヤ12にはハスバギヤ11aから外歯ギヤ18側にスラスト力が働く。そのため、スラスト方向でアイドラギヤ12が外歯ギヤ18側に移動して、駆動連結爪12aが駆動連結穴18aに嵌り込みアイドラギヤ12と外歯ギヤ18とが係合することで、アイドラギヤ12が外歯ギヤ18を駆動する。外歯ギヤ18は、固定軸S3に回転自在に支持された外歯ギヤ19を介して、固定軸S2と同軸上に配置されている外歯ギヤ20を駆動する。そして、外歯ギヤ20と同軸上に配置された駆動ギヤ15が、排紙ローラ181aの回転軸7に設けられた外歯ギヤ17を駆動する。これにより、回転軸7に設けられた排紙ローラ181aは、第二駆動伝達経路R2から伝達された駆動力により、排紙ローラ181aがモータ11の回転方向とは逆方向であって、外歯ギヤ13/外歯ギヤ14の減速比とは異なる回転数で駆動される。
また、2つの固定軸S1と固定軸S2との間で、第一駆動伝達経路R1と第二駆動伝達経路R2における駆動伝達部材の数を奇数と偶数にすることで、モータ11の回転方向を変えても、排紙ローラ181aの回転方向を変えずに、減速比のみを変更できる。
また、本構成例に係る駆動装置30のように、第一駆動伝達経路R1と第二駆動伝達経路R2との両方を外歯ギヤのみで構成することで、耐久性の高い二系統の駆動伝達経路で駆動伝達を行うことができ、ひいては駆動装置30の長寿命化を図ることが可能となる。
[構成例3]
図7は、構成例3に係る駆動装置30の概略断面図である。図7に示すように駆動装置30は、正逆転可能な駆動源であるモータ21を備えており、このモータ21が側板131に取り付けられている。モータ21の出力軸にはハスバギヤ21aが設けられており、このハスバギヤ21aとアイドラギヤ22とが噛み合っている。アイドラギヤ22は、側板131と側板132とに固定された固定軸S1に回転自在に支持されており、軸方向両側面に駆動連結爪22aと駆動連結爪22bとがそれぞれ複数設けられている。固定軸S1に回転自在に支持された内歯歯車23のアイドラギヤ22と対向する側面には、複数の駆動連結爪22aが嵌り込む複数の駆動連結穴23aが、駆動連結爪22aの回転軌道上に形成されている。そして、アイドラギヤ22が、固定軸S1上で回転しながら軸方向内歯歯車23側に移動し、駆動連結爪22aが駆動連結穴23aに嵌り込むことでアイドラギヤ22と内歯歯車23とが係合可能となっている。また、固定軸S1に回転自在に支持された外歯ギヤ27のアイドラギヤ22と対向する側面には、複数の駆動連結爪22bが嵌り込む複数の駆動連結穴27aが、駆動連結爪22bの回転軌道上に形成されている。そして、アイドラギヤ22が、固定軸S1上で回転しながら軸線方向外歯ギヤ27側に移動し、駆動連結爪22bが駆動連結穴27aに嵌り込むことでアイドラギヤ22と外歯ギヤ27とが係合可能となっている。
固定軸S1に対して径方向で排紙ローラ181a側にずれた位置で、固定軸S2が側板131に固定されており、排紙ローラ181aの回転軸7が側板132に設けられた軸受132aに回転自在に支持されている。固定軸S2には、外歯ギヤ27と噛み合う外歯ギヤ28が回転自在に支持されている。また、外歯ギヤ28と同軸上に内歯歯車23と噛み合う外歯ギヤ24と、排紙ローラ181aの回転軸7に固定ピン7aで固定された外歯ギヤ26と噛み合う駆動ギヤ25とが、回転自在に支持されている。
図7に示す駆動装置30においては、モータ21の駆動力を排紙ローラ181aに伝達するための二系統の駆動伝達経路の一方である第一駆動伝達経路R1が、駆動伝達部材である外歯ギヤ27と外歯ギヤ28とによって構成されている。また、二系統の駆動伝達経路の他方である第二駆動伝達経路R2が、駆動伝達部材である内歯歯車23と外歯ギヤ24とによって構成されている。
モータ21の回転方向とハスバギヤ21aのねじれ方向とによって、ハスバギヤ21aからアイドラギヤ22に働くスラスト力の向きが決まる。図7において、ハスバギヤ11aのねじれ方向が左であるので、モータ21を時計回り方向(CW)で駆動させることで、アイドラギヤ22にはハスバギヤ21aから外歯ギヤ27側にスラスト力が働く。そのため、スラスト方向でアイドラギヤ22が外歯ギヤ27側に移動して、駆動連結爪22bが駆動連結穴27aに嵌り込みアイドラギヤ22と外歯ギヤ27とが係合することで、アイドラギヤ22が外歯ギヤ27を駆動する。外歯ギヤ27は、固定軸S2に回転自在に取り付けられた外歯ギヤ28を駆動する。そして、外歯ギヤ28と同軸上に配置された駆動ギヤ25が、排紙ローラ181aの回転軸7に設けられた外歯ギヤ26を駆動する。これにより、回転軸7に設けられた排紙ローラ181aは、第一駆動伝達経路R1から伝達された駆動力によって、モータ21の回転方向と同方向に回転する。
一方、モータ21を反時計回り方向(CCW)で駆動させることで、アイドラギヤ22にはハスバギヤ21aから軸方向内歯歯車23側にスラスト力が働く。そのため、スラスト方向でアイドラギヤ22が内歯歯車23側に移動して、駆動連結爪22aが駆動連結穴23aに嵌り込みアイドラギヤ22と内歯歯車23とが係合することで、アイドラギヤ22が内歯歯車23を駆動する。内歯歯車23は、固定軸S2に回転自在に支持された外歯ギヤ24を駆動する。そして、外歯ギヤ24と同軸上に配置された駆動ギヤ25が、排紙ローラ181aの回転軸7に設けられた外歯ギヤ26を駆動する。これにより、回転軸7に設けられた排紙ローラ181aは、第二駆動伝達経路R2から伝達された駆動力により、モータ21の回転方向とは逆方向であって、外歯ギヤ27/外歯ギヤ28の減速比とは異なる回転数で駆動される。
なお、本構成例に係る駆動装置30のように、駆動伝達経路を内歯歯車を用いて構成することで、外歯ギヤとの噛み合い部を内歯歯車で覆うことができ、前記噛み合い部で発生する騒音を、内歯歯車により遮蔽することができる。また、外歯ギヤ同士の噛み合いに比べて外歯ギヤと内歯歯車との噛み合いのほうが噛み合い率を上げることができ、騒音や振動の発生を抑制することができる。これにより、駆動装置30の静音性を高めることができる。このため、内歯歯車を用いた駆動伝達経路としては、使用頻度が多く、使用時間が長い方の駆動伝達に用いるのが好ましい。
[構成例4]
図8は、構成例4に係る駆動装置30の概略断面図である。図8に示すように駆動装置30は、正逆転可能な駆動源であるモータ31が、側板133に取り付けられている。モータ31の出力軸にはハスバギヤ31aが設けられており、側板131と側板133とに固定された固定軸S3に、回転自在に支持されたアイドラギヤ32の内歯ハスバ歯車部32aと、ハスバギヤ31aとが噛み合っている。また、アイドラギヤ32は同心円状に外歯ハスバ歯車部32bを備えており、側板131と側板132とに固定された固定軸S1に回転自在に支持されたハスバギヤであるアイドラギヤ33と、外歯ハスバ歯車部32bとが噛み合っている。アイドラギヤ33は、側板131と側板132とに固定された固定軸S1に回転自在に支持されており、軸方向両側面に駆動連結爪33aと駆動連結爪33bとがそれぞれ複数設けられている。固定軸S1に回転自在に支持された外歯ギヤ37のアイドラギヤ33と対向する側面には、複数の駆動連結爪33aが嵌り込む複数の駆動連結穴37aが、駆動連結爪33aの回転軌道上に形成されている。そして、アイドラギヤ33が、固定軸S1上で回転しながら軸方向外歯ギヤ37側に移動し、駆動連結爪33aが駆動連結穴37aに嵌り込むことでアイドラギヤ33と外歯ギヤ37とが係合可能となっている。また、固定軸S1に回転自在に支持されたプーリ34のアイドラギヤ33と対向する側面には、複数の駆動連結爪33bが嵌り込む複数の駆動連結穴34aが、駆動連結爪33bの回転軌道上に形成されている。そして、アイドラギヤ33が、固定軸S1上で回転しながら軸線方向プーリ34側に移動し、駆動連結爪33bが駆動連結穴34aに嵌り込むことでアイドラギヤ33とプーリ34とが係合可能となっている。
固定軸S1に対して径方向で排紙ローラ181a側にずれた位置で、固定軸S2が側板131と側板132とに固定されており、排紙ローラ181aの回転軸7が側板132に設けられた軸受132aに回転自在に支持されている。固定軸S2には、プーリ34とともにタイミングベルト35を張架するプーリ36が回転自在に支持されている。また、プーリ36と同軸上に外歯ギヤ37と噛み合う外歯ギヤ38と、排紙ローラ181aの回転軸7に固定ピン7aで固定された外歯ギヤ40と噛み合う駆動ギヤ39とが、回転自在に支持されている。
図8に示す駆動装置30においては、モータ31の駆動力を排紙ローラ181aに伝達するための二系統の駆動伝達経路の一方である第一駆動伝達経路R1が、駆動伝達部材であるプーリ34とタイミングベルト35とプーリ36とによって構成されている。また、二系統の駆動伝達経路の他方である第二駆動伝達経路R2が、駆動伝達部材である外歯ギヤ37と外歯ギヤ38とによって構成されている。
モータ31は、アイドラギヤ32の内歯ハスバ歯車部32aと外歯ハスバ歯車部32bとを介してアイドラギヤ33を駆動する。ここで、アイドラギヤ32の回転方向と外歯ハスバ歯車部32bのねじれ方向とによって、外歯ハスバ歯車部32bからアイドラギヤ33に働くスラスト力の向きが決まる。図8において、モータ31を反時計回り方向(CCW)に駆動することで、ハスバギヤ31aを介してアイドラギヤ32が反時計回り方向に回転し、アイドラギヤ33には外歯ハスバ歯車部32bから軸方向外歯ギヤ37側の向きにスラスト力が働く。そのため、スラスト方向でアイドラギヤ33が外歯ギヤ37側に移動して、駆動連結爪33aが駆動連結穴37aに嵌り込みアイドラギヤ33と外歯ギヤ37とが係合することで、アイドラギヤ33が外歯ギヤ37を駆動する。外歯ギヤ37は、固定軸S2に回転自在に取り付けられた外歯ギヤ38を駆動する。そして、外歯ギヤ38と同軸上に配置された駆動ギヤ39が、排紙ローラ181aの回転軸7に設けられた外歯ギヤ40を駆動する。これにより、回転軸7に設けられた排紙ローラ181aは、第二駆動伝達経路R2から伝達された駆動力により、モータ31の回転方向とは逆方向に回転する。
一方、図8において、モータ31を時計回り方向(CW)に駆動することで、ハスバギヤ31aを介してアイドラギヤ32が時計回り方向に回転し、アイドラギヤ33には外歯ハスバ歯車部32bから軸方向プーリ34側にスラスト力が働く。そのため、スラスト方向でアイドラギヤ33がプーリ34側に移動して、駆動連結爪33bが駆動連結穴34aに嵌り込みアイドラギヤ33とプーリ34とが係合することで、アイドラギヤ33がプーリ34を駆動する。プーリ34は、タイミングベルト35を介して固定軸S2に回転自在に取り付けられたプーリ36を駆動する。そして、プーリ36と同軸上に配置された駆動ギヤ39が、排紙ローラ181aの回転軸7に設けられた外歯ギヤ40を駆動する。これにより、回転軸7に設けられた排紙ローラ181aは、第一駆動伝達経路R1から伝達された駆動力により、排紙ローラ181aがモータ31の回転方向と同方向であって、外歯ギヤ37/外歯ギヤ38の減速比とは異なる回転数で駆動される。
また、固定軸S1と固定軸S2との間で、第一駆動伝達経路R1と第二駆動伝達経路R2における駆動伝達部材の数を奇数と偶数にすることで、モータ31の回転方向を変えても、排紙ローラ181aの回転方向を変えずに減速比のみを変更できる。
また、モータ31のハスバギヤ31aが外歯ギヤであるアイドラギヤ33と直接噛み合わず、アイドラギヤ32の内歯ハスバ歯車部32aと噛み合い、この内歯ハスバ歯車部32aと外歯ハスバ歯車部32bとを介してアイドラギヤ33に駆動を伝達している。これにより、ハスバギヤ31aの根元で内歯ハスバ歯車部32aと噛み合うことができ、回転精度の向上と騒音の低減を図ることができる。
以上、本実施形態においては、被駆動体として排紙ローラ181aを駆動装置30により回転駆動させる構成について説明したが、前記被駆動体としては排紙ローラ181aに限るものではない。例えば、記録紙Pの両面に画像を形成するために、記録紙Pの表裏を反転させて再給紙路170を搬送させる両面ローラ183を前記被駆動体として、上述した各構成例の駆動装置30により回転駆動させる構成も採用することができる。
[実施形態2]
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)の他の実施形態について説明する。なお、本実施形態に係るプリンタの基本的な構成は、実施形態1に係るプリンタの構成と同様のため、その説明は省略する。
画像形成装置は、複数のローラで用紙を搬送しているが、ローラ間の紙の引っ張り合いや送りすぎなどにならないように、ローラの紙送り速度を関連付けしている。様々な紙の厚みに対応した画像形成装置は、紙の厚みによって画像の転写性/定着性がかわるために、紙種によってローラ間の紙送り速度比を微調整している。そのため、従来、ローラの紙送り速度比を変更したいローラについては、駆動源はそれぞれ別々に備えていた。しかし、ローラ間の速度微調整はモータの速度を変えることで容易に変更できるが、モータの数が増えるために、コスト上昇、駆動音の増大、スペース、消費電力の問題が生じている。そこで、一つのモータから少なくとも二系統の駆動列と複数のローラを有する駆動装置において、モータの「正転時の駆動列」と「逆転時の駆動列」とを備え、それぞれの駆動列の減速比を微調整することでローラ間の紙送り速度比を変更する。これにより、前述したようなモータの数が増えることで生じ得る、コスト上昇、駆動音の増大、スペース、消費電力の問題を解消することができる。
具体的には、モータ出力ギヤをハスバ歯車にし、このモータ出力ギヤと噛み合うアイドラギヤを軸方向で移動可能にする。そして、モータの回転方向を変えることで、ハスバ歯車であるモータ出力ギヤからアイドラギヤに働くスラスト力の向きが変わるため、アイドラギヤの軸継ぎ手(カップリング)が選択可能となる。モータの回転方向を変えているため、軸継ぎ手からローラまでの回転方向を「ギヤの個数を変更する」か「ギヤとベルト」か「外歯ギヤと内歯歯車」などの回転方向が異なる二つの駆動伝達経路を設ける。かつ、減速比を変えることで、ローラの回転方向を同一にし、速度を微調整することができる。
[構成例5]
図9は、構成例5に係る駆動装置30の駆動伝達構成を示す図である。構成例5に係る駆動装置30は、正逆転可能な駆動源であるモータ1を備えており、このモータ1が側板131に取り付けられている。モータ41の出力軸には、ねじれ方向左のハスバギヤ41aが設けられており、このハスバギヤ41aとアイドラギヤ42とが噛み合っている。アイドラギヤ42は、側板131と側板132とに固定された固定軸S1に回転自在に支持されており、軸方向両側面に駆動連結爪42aと駆動連結爪42bとがそれぞれ複数設けられている。固定軸S1に回転自在に支持された外歯ギヤ48のアイドラギヤ42と対向する側面には、複数の駆動連結爪42aが嵌り込む複数の駆動連結穴48aが、駆動連結爪42aの回転軌道上に形成されている。そして、アイドラギヤ42が、固定軸S1上で回転しながら軸方向外歯ギヤ48側に移動し、駆動連結爪42aが駆動連結穴48aに嵌り込むことでアイドラギヤ42と外歯ギヤ48とが係合可能となっている。また、固定軸S1に回転自在に支持されたプーリ43のアイドラギヤ42と対向する側面には、複数の駆動連結爪42bが嵌り込む複数の駆動連結穴43aが、駆動連結爪42bの回転軌道上に形成されている。そして、アイドラギヤ42が、固定軸S1上で回転しながら軸線方向プーリ43側に移動し、駆動連結爪42bが駆動連結穴43aに嵌り込むことでアイドラギヤ42とプーリ43とが係合可能となっている。
固定軸S1に対して径方向でレジストローラ143a側にずれた位置で、固定軸S2が側板131と側板132とに固定されており、レジストローラ143aの回転軸が側板132に設けられた軸受132aに回転自在に支持されている。固定軸S2には、プーリ43とともにタイミングベルト44を張架するプーリ45が回転自在に支持されており、プーリ45と同軸上に外歯ギヤ48と噛み合う駆動ギヤ46が、回転自在に支持されている。駆動ギヤ46は、レジストローラ143aの回転軸49に固定ピン49aで固定された外歯ギヤ47と噛み合っている。
図9に示す駆動装置30においては、モータ41の駆動力をレジストローラ143aに伝達するための二系統の駆動伝達経路の一方である第一駆動伝達経路Rs1が、駆動伝達部材であるプーリ43とタイミングベルト44とプーリ45とによって構成されている。また、二系統の駆動伝達経路の他方である第二駆動伝達経路Rs2が、駆動伝達部材である外歯ギヤ48と駆動ギヤ46とによって構成されている。
また、ハスバギヤ41aはアイドラギヤ52と噛み合っている。アイドラギヤ52は、側板131と側板132とに固定された固定軸t1に回転自在に支持されており、軸方向両側面に駆動連結爪52aと駆動連結爪52bとがそれぞれ複数設けられている。固定軸t1に回転自在に支持された外歯ギヤ58のアイドラギヤ52と対向する側面には、複数の駆動連結爪52aが嵌り込む複数の駆動連結穴58aが、駆動連結爪52aの回転軌道上に形成されている。そして、アイドラギヤ52が、固定軸t1上で回転しながら軸方向外歯ギヤ58側に移動し、駆動連結爪52aが駆動連結穴58aに嵌り込むことでアイドラギヤ52と外歯ギヤ58とが係合可能となっている。また、固定軸t1に回転自在に支持されたプーリ53のアイドラギヤ52と対向する側面には、複数の駆動連結爪52bが嵌り込む複数の駆動連結穴53aが、駆動連結爪52bの回転軌道上に形成されている。そして、アイドラギヤ52が、固定軸t1上で回転しながら軸線方向プーリ53側に移動し、駆動連結爪52bが駆動連結穴53aに嵌り込むことでアイドラギヤ52とプーリ53とが係合可能となっている。
固定軸t1に対して径方向で定着ローラ145側にずれた位置で、固定軸t2が側板131と側板132とに固定されており、定着ローラ145の回転軸が側板132に設けられた軸受132bに回転自在に支持されている。固定軸t2には、プーリ53とともにタイミングベルト54を張架するプーリ55が回転自在に支持されており、プーリ55と同軸上に外歯ギヤ58と噛み合う駆動ギヤ56が、回転自在に支持されている。駆動ギヤ56は、定着ローラ145の回転軸59に固定ピン59aで固定された外歯ギヤ57と噛み合っている。
図9に示す駆動装置30においては、モータ41の駆動力を定着ローラ145に伝達するための二系統の駆動伝達経路の一方である第一駆動伝達経路Rt1が、駆動伝達部材であるプーリ53とタイミングベルト54とプーリ55とによって構成されている。また、二系統の駆動伝達経路の他方である第二駆動伝達経路Rt2が、駆動伝達部材である外歯ギヤ58と駆動ギヤ56とによって構成されている。
図9において、モータ41を時計回り方向(CW)に駆動することで、アイドラギヤ42にはハスバギヤ41aから軸方向プーリ43側にスラスト力が働く。そのため、スラスト方向でアイドラギヤ42がプーリ43側に移動して、駆動連結爪42bが駆動連結穴43aに嵌り込みアイドラギヤ42とプーリ43とが係合することで、アイドラギヤ42がプーリ43を駆動する。プーリ43は、タイミングベルト44を介して固定軸S2に回転自在に取り付けられたプーリ45を駆動する。そして、プーリ45と同軸上に配置された駆動ギヤ46が、レジストローラ143aの回転軸49に設けられた外歯ギヤ47を駆動する。これにより、回転軸49に設けられたレジストローラ143aは、第一駆動伝達経路Rs1から伝達された駆動力によってモータ41の回転方向と同方向に回転する。
また、モータ41を時計回りの回転方向で駆動することで、アイドラギヤ52にはハスバギヤ41aから軸方向プーリ53側にスラスト力が働く。そのため、スラスト方向でアイドラギヤ52がプーリ53側に移動して、駆動連結爪52bが駆動連結穴53aに嵌り込みアイドラギヤ52とプーリ53とが係合することで、アイドラギヤ52がプーリ53を駆動する。プーリ53は、タイミングベルト54を介して固定軸t2に回転自在に取り付けられたプーリ55を駆動する。そして、プーリ55と同軸上に配置された駆動ギヤ56が、定着ローラ145の回転軸59に設けられた外歯ギヤ57を駆動する。これにより、回転軸59に設けられた定着ローラ145は、第一駆動伝達経路Rt1から伝達された駆動力によってモータ41の回転方向と同方向に回転する。
一方、図9において、モータ41を反時計回り方向(CCW)に駆動することで、アイドラギヤ42にはハスバギヤ41aから軸方向外歯ギヤ48側にスラスト力が働く。そのため、スラスト方向でアイドラギヤ42が外歯ギヤ48側に移動して、駆動連結爪42aが駆動連結穴48aに嵌り込みアイドラギヤ42と外歯ギヤ48とが係合することで、アイドラギヤ42が外歯ギヤ48を駆動する。そして、外歯ギヤ48が、プーリ45と同軸上に配置されている駆動ギヤ46を駆動することで、レジストローラ143aの回転軸49に設けられた外歯ギヤ47が駆動ギヤ46により駆動される。これにより、回転軸49に設けられたレジストローラ143aは、第二駆動伝達経路Rs2から伝達された駆動力により、モータ41の回転方向とは逆方向であって、プーリ43/プーリ45の減速比とは異なる回転数で駆動される。
また、モータ41を反時計回り方向に駆動することで、アイドラギヤ52にはハスバギヤ41aから軸方向外歯ギヤ58側にスラスト力が働く。そのため、スラスト方向でアイドラギヤ52が外歯ギヤ58側に移動して、駆動連結爪52aが駆動連結穴58aに嵌り込みアイドラギヤ52と外歯ギヤ58とが係合することで、アイドラギヤ52が外歯ギヤ58を駆動する。そして、外歯ギヤ58が、プーリ55と同軸上に配置されている駆動ギヤ56を駆動することで、定着ローラ145の回転軸59に設けられた外歯ギヤ57が駆動ギヤ56により駆動される。これにより、回転軸59に設けられた定着ローラ145は、第二駆動伝達経路Rt2から伝達された駆動力により、モータ41の回転方向とは逆方向であって、プーリ53/プーリ55の減速比とは異なる回転数で駆動される。
本構成例に係る駆動装置30においては、上述したように、モータ41の回転方向が時計回りのときの駆動伝達経路と、回転方向が反時計回りのときの駆動伝達経路とで、減速比を異ならせる。これにより、モータ41の回転方向が時計回りのときと反時計回りのときとで、レジストローラ143aと定着ローラ145の回転数の比を変えることができる。よって、レジストローラ143aと定着ローラ145それぞれに対応させてモータを2つ設けることなく、単一のモータ41でレジストローラ143aと定着ローラ145の速度の微調整を行うことができ、低コスト化などを図ることができる。なお、レジストローラ143aと定着ローラ145との減速比率の差を3[%]以下とするのが望ましい。これにより、二つのローラ間の速度の微調整を3[%]以下で行うことができる。
[構成例6]
図10は、構成例6に係る駆動装置30の駆動伝達構成を示す図である。構成例6に係る駆動装置30は、正逆転可能な駆動源であるモータ61を備えており、このモータ61が側板131に取り付けられている。モータ31の出力軸には、ねじれ方向左のハスバギヤ61aが設けられており、このハスバギヤ61aとアイドラギヤ62とが噛み合っている。アイドラギヤ62は、側板131と側板132とに固定された固定軸S1に回転自在に支持されており、軸方向両側面に駆動連結爪62aと駆動連結爪62bとがそれぞれ複数設けられている。固定軸S1に回転自在に支持されたプーリ68のアイドラギヤ62と対向する側面には、複数の駆動連結爪62aが嵌り込む複数の駆動連結穴68aが、駆動連結爪62aの回転軌道上に形成されている。そして、アイドラギヤ62が、固定軸S1上で回転しながら軸方向プーリ68側に移動し、駆動連結爪62aが駆動連結穴68aに嵌り込むことでアイドラギヤ62とプーリ68とが係合可能となっている。また、固定軸S1に回転自在に支持された外歯ギヤ63のアイドラギヤ62と対向する側面には、複数の駆動連結爪62bが嵌り込む複数の駆動連結穴63aが、駆動連結爪62bの回転軌道上に形成されている。そして、アイドラギヤ62が、固定軸S1上で回転しながら軸線方向外歯ギヤ63側に移動し、駆動連結爪62bが駆動連結穴63aに嵌り込むことでアイドラギヤ62と外歯ギヤ63とが係合可能となっている。
固定軸S1に対して径方向でレジストローラ143a側にずれた位置で、固定軸S2と固定軸S3とが側板131と側板132とに固定されており、レジストローラ143aの回転軸が側板132に設けられた軸受132aに回転自在に支持されている。固定軸S2には、プーリ68とともにタイミングベルト69を張架するプーリ70が回転自在に支持されている。また、プーリ70と同軸上で、外歯ギヤ63と噛み合う外歯ギヤ64と、軸方向でプーリ70と外歯ギヤ64との間に位置する外歯ギヤ65とが、固定軸S2に回転自在に支持されている。固定軸S3には、外歯ギヤ65と噛み合う駆動ギヤ66が回転自在に支持されており、この駆動ギヤ66は、さらに、レジストローラ143aの回転軸49に固定ピン49aで固定された外歯ギヤ67と噛み合っている。
図10に示す駆動装置30においては、モータ61の駆動力をレジストローラ143aに伝達するための二系統の駆動伝達経路の一方である第一駆動伝達経路Rs1が、駆動伝達部材である外歯ギヤ63と外歯ギヤ64とによって構成されている。また、二系統の駆動伝達経路の他方である第二駆動伝達経路Rs2が、駆動伝達部材であるプーリ68とタイミングベルト69とプーリ70とによって構成されている。
また、ハスバギヤ61aとアイドラギヤ72とが噛み合っている。アイドラギヤ72は、側板131と側板132とに固定された固定軸t1に回転自在に支持されており、軸方向両側面に駆動連結爪72aと駆動連結爪72bとがそれぞれ複数設けられている。固定軸t1に回転自在に支持された外歯ギヤ78のアイドラギヤ72と対向する側面には、複数の駆動連結爪72aが嵌り込む複数の駆動連結穴78aが、駆動連結爪72aの回転軌道上に形成されている。そして、アイドラギヤ72が、固定軸t1上で回転しながら軸方向プーリ78側に移動し、駆動連結爪72aが駆動連結穴78aに嵌り込むことでアイドラギヤ72と外歯ギヤ78とが係合可能となっている。また、固定軸t1に回転自在に支持された外歯ギヤ73のアイドラギヤ72と対向する側面には、複数の駆動連結爪72bが嵌り込む複数の駆動連結穴73aが、駆動連結爪72bの回転軌道上に形成されている。そして、アイドラギヤ72が、固定軸t1上で回転しながら軸線方向外歯ギヤ73側に移動し、駆動連結爪72bが駆動連結穴73aに嵌り込むことでアイドラギヤ72と外歯ギヤ73とが係合可能となっている。
固定軸S1に対して径方向で定着ローラ145側にずれた位置で、固定軸t2と固定軸t3とが側板131と側板132とに固定されており、定着ローラ145の回転軸が側板132に設けられた軸受132bに回転自在に支持されている。固定軸t3には、外歯ギヤ73と噛み合う外歯ギヤ74が回転自在に支持されている。固定軸t2には、外歯ギヤ74と噛み合う外歯ギヤ75が回転自在に支持されており、外歯ギヤ75と同軸上に外歯ギヤ78と噛み合う駆動ギヤ76が回転自在に支持されている。駆動ギヤ76は、定着ローラ145の回転軸59に固定ピン59aで固定された外歯ギヤ77とも噛み合っている。
図10に示す駆動装置30においては、モータ61の駆動力を定着ローラ145に伝達するための二系統の駆動伝達経路の一方である第一駆動伝達経路Rt1が、駆動伝達部材である外歯ギヤ73と外歯ギヤ74と外歯ギヤ75とによって構成されている。また、二系統の駆動伝達経路の他方である第二駆動伝達経路Rt2が、駆動伝達部材である外歯ギヤ78と駆動ギヤ76とによって構成されている。
図10において、モータ61を時計回り方向(CW)に駆動することで、アイドラギヤ62にはハスバギヤ61aから軸方向外歯ギヤ63側にスラスト力が働く。そのため、スラスト方向でアイドラギヤ62が外歯ギヤ63側に移動して、駆動連結爪62bが駆動連結穴63aに嵌り込みアイドラギヤ62と外歯ギヤ63とが係合することで、アイドラギヤ62が外歯ギヤ63を駆動する。プーリ43は、タイミングベルト44を介して固定軸S2に回転自在に取り付けられたプーリ45を駆動する。そして、プーリ45と同軸上に配置された駆動ギヤ46が、レジストローラ143aの回転軸49に設けられた外歯ギヤ47を駆動する。外歯ギヤ63は、固定軸S2に回転自在に取り付けられた外歯ギヤ64を駆動する。そして、外歯ギヤ64と同軸上に配置された外歯ギヤ65を介して駆動ギヤ66を駆動させ、駆動ギヤ66が、レジストローラ143aの回転軸49に設けられた外歯ギヤ67を駆動する。これにより、回転軸49に設けられたレジストローラ143aは、第一駆動伝達経路Rs1から伝達された駆動力によってモータ61の回転方向と同方向に回転する。
また、モータ61を時計回り回転方向に駆動することで、アイドラギヤ72にはハスバギヤ61aから軸方向外歯ギヤ73側にスラスト力が働く。そのため、スラスト方向でアイドラギヤ72が外歯ギヤ73側に移動して、駆動連結爪72bが駆動連結穴73aに嵌り込みアイドラギヤ72と外歯ギヤ73とが係合することで、アイドラギヤ72が外歯ギヤ73を駆動する。プーリ53は、タイミングベルト54を介して固定軸t2に回転自在に取り付けられたプーリ55を駆動する。そして、プーリ55と同軸上に配置された駆動ギヤ56が、定着ローラ145の回転軸59に設けられた外歯ギヤ57を駆動する。アイドラギヤ72が外歯ギヤ73側に移動して、駆動連結爪72bが駆動連結穴73aに嵌り込みアイドラギヤ72と外歯ギヤ73とが係合することで、アイドラギヤ72が外歯ギヤ73を駆動する。外歯ギヤ73は、固定軸t3に回転自在に取り付けられた外歯ギヤ74を介して、固定軸t2に回転自在に取り付けられた外歯ギヤ75を駆動する。そして、外歯ギヤ75と同軸上に配置された駆動ギヤ76を駆動させ、駆動ギヤ76が、定着ローラ145の回転軸59に設けられた外歯ギヤ77を駆動する。これにより、回転軸59に設けられた定着ローラ145は、第一駆動伝達経路Rt1から伝達された駆動力によってモータ61の回転方向と同方向に回転する。
一方、図10において、モータ61を反時計回り方向(CCW)に駆動することで、アイドラギヤ62にはハスバギヤ61aから軸方向プーリ68側にスラスト力が働く。そのため、スラスト方向でアイドラギヤ62がプーリ68側に移動して、駆動連結爪62aが駆動連結穴68aに嵌り込みアイドラギヤ62とプーリ68とが係合することで、アイドラギヤ62がプーリ68を駆動する。プーリ68は、タイミングベルト69を介して固定軸S2に回転自在に取り付けられたプーリ70を駆動する。そして、プーリ70と同軸上に配置された外歯ギヤ65を介して駆動ギヤ66を駆動させ、駆動ギヤ66が、レジストローラ143aの回転軸49に設けられた外歯ギヤ67を駆動する。これにより、回転軸49に設けられたレジストローラ143aは、第二駆動伝達経路Rs2から伝達された駆動力により、モータ61の回転方向とは逆方向であって、外歯ギヤ63/外歯ギヤ65の減速比とは異なる回転数で駆動される。
また、モータ61を反時計回り方向に駆動することで、アイドラギヤ72にはハスバギヤ61aから軸方向外歯ギヤ78側にスラスト力が働く。そのため、スラスト方向でアイドラギヤ72が外歯ギヤ78側に移動して、駆動連結爪72aが駆動連結穴78aに嵌り込みアイドラギヤ72と外歯ギヤ78とが係合することで、アイドラギヤ72が外歯ギヤ78を駆動する。外歯ギヤ78は、固定軸t2に回転自在に取り付けられた駆動ギヤ76を駆動する。そして、駆動ギヤ76が、定着ローラ145の回転軸59に設けられた外歯ギヤ77を駆動する。これにより、回転軸59に設けられた定着ローラ145は、第二駆動伝達経路Rt2から伝達された駆動力により、モータ61の回転方向とは逆方向であって、外歯ギヤ73/外歯ギヤ75の減速比とは異なる回転数で駆動される。
固定軸S1と固定軸S2との間では、第一駆動伝達経路Rs1と第二駆動伝達経路Rs2とで、ギヤやプーリやタイミングベルトなどの駆動伝達部材の数が偶数と奇数で異なっている。そのため、モータ61の回転方向を変えても、排紙ローラ181aの回転方向を変えずに減速比のみを変更できる。また、固定軸t1と固定軸t2との間では、第一駆動伝達経路Rt1と第二駆動伝達経路Rt2とで、駆動伝達部材の数が奇数と偶数で異なっている。そのため、モータ61の回転方向を変えても、定着ローラ145の回転方向を変えずに減速比のみを変更できる。よって、本構成例に係る駆動装置30においては、モータ61の回転方向を変えても、レジストローラ143aと定着ローラ145との回転方向がかわらず、減速比のみ微調整することが可能となる。
[構成例7]
図11は、構成例7に係る駆動装置30の駆動伝達構成を示す図である。構成例7に係る駆動装置30は、正逆転可能な駆動源であるモータ81が、側板133に取り付けられている。モータ81の出力軸にはモータギヤ81aが設けられており、側板131と側板133とに固定された固定軸S3に、回転自在に支持されたアイドラギヤ82の内歯ハスバ歯車部82aと、モータギヤ81aとが噛み合っている。また、アイドラギヤ82は同心円状に外歯ハスバ歯車部82bを備えており、側板131と側板132とに固定された固定軸S1に回転自在に支持されたハスバギヤであるアイドラギヤ83と、外歯ハスバ歯車部82bとが噛み合っている。
アイドラギヤ83は、軸方向両側面に駆動連結爪83aと駆動連結爪83bとがそれぞれ複数設けられている。固定軸S1に回転自在に支持された外歯ギヤ84のアイドラギヤ83と対向する側面には、複数の駆動連結爪83aが嵌り込む複数の駆動連結穴84aが、駆動連結爪83aの回転軌道上に形成されている。そして、アイドラギヤ83が、固定軸S1上で回転しながら軸方向外歯ギヤ84側に移動し、駆動連結爪83aが駆動連結穴84aに嵌り込むことでアイドラギヤ83と外歯ギヤ84とが係合可能となっている。また、固定軸S1に回転自在に支持されたプーリ86のアイドラギヤ83と対向する側面には、複数の駆動連結爪83bが嵌り込む複数の駆動連結穴86aが、駆動連結爪83bの回転軌道上に形成されている。そして、アイドラギヤ83が、固定軸S1上で回転しながら軸線方向プーリ86側に移動し、駆動連結爪83bが駆動連結穴86aに嵌り込むことでアイドラギヤ83とプーリ86とが係合可能となっている。
固定軸S1に対して径方向で排紙ローラ181a側にずれた位置で、固定軸S2が側板131と側板132とに固定されており、排紙ローラ181aの回転軸7が側板132に設けられた軸受132aに回転自在に支持されている。固定軸S2には、プーリ86とともにタイミングベルト87を張架するプーリ88が回転自在に支持されており、プーリ88と同軸上に外歯ギヤ84と噛み合う駆動ギヤ85が、回転自在に支持されている。駆動ギヤ85は、排紙ローラ181aの回転軸7に固定ピン7aで固定された外歯ギヤ89とも噛み合っている。
図11に示す駆動装置30においては、モータ81の駆動力を排紙ローラ181aに伝達するための二系統の駆動伝達経路の一方である第一駆動伝達経路Rs1が、駆動伝達部材であるプーリ86とタイミングベルト87とプーリ88とによって構成されている。また、二系統の駆動伝達経路の他方である第二駆動伝達経路Rs2が、駆動伝達部材である外歯ギヤ84と駆動ギヤ85とによって構成されている。
また、アイドラギヤ82の外歯ハスバ歯車部82bは、ハスバギヤであるアイドラギヤ93と噛み合っている。アイドラギヤ93は、軸方向両側面に駆動連結爪93aと駆動連結爪93bとがそれぞれ複数設けられている。固定軸t1に回転自在に支持された外歯ギヤ94のアイドラギヤ93と対向する側面には、複数の駆動連結爪93aが嵌り込む複数の駆動連結穴94aが、駆動連結爪93aの回転軌道上に形成されている。そして、アイドラギヤ93が、固定軸t1上で回転しながら軸方向外歯ギヤ94側に移動し、駆動連結爪93aが駆動連結穴94aに嵌り込むことでアイドラギヤ93と外歯ギヤ94とが係合可能となっている。また、固定軸t1に回転自在に支持されたプーリ96のアイドラギヤ93と対向する側面には、複数の駆動連結爪93bが嵌り込む複数の駆動連結穴96aが、駆動連結爪93bの回転軌道上に形成されている。そして、アイドラギヤ93が、固定軸t1上で回転しながら軸線方向プーリ96側に移動し、駆動連結爪93bが駆動連結穴96aに嵌り込むことでアイドラギヤ93とプーリ96とが係合可能となっている。
固定軸t1に対して径方向で定着ローラ145側にずれた位置で、固定軸t2が側板131と側板132とに固定されており、定着ローラ145の回転軸が側板132に設けられた軸受132aに回転自在に支持されている。固定軸t2には、プーリ96とともにタイミングベルト97を張架するプーリ98が回転自在に支持されており、プーリ98と同軸上に外歯ギヤ94と噛み合う駆動ギヤ95が、回転自在に支持されている。駆動ギヤ95は、定着ローラ145の回転軸59に固定ピン59aで固定された外歯ギヤ99とも噛み合っている。
図11に示す駆動装置30においては、モータ81の駆動力を定着ローラ145に伝達するための二系統の駆動伝達経路の一方である第一駆動伝達経路Rt1が、駆動伝達部材であるプーリ96とタイミングベルト97とプーリ98とによって構成されている。また、二系統の駆動伝達経路の他方である第二駆動伝達経路Rt2が、駆動伝達部材である外歯ギヤ94と駆動ギヤ95とによって構成されている。
モータ81は、アイドラギヤ82の内歯ハスバ歯車部82aと外歯ハスバ歯車部82bとを介してアイドラギヤ83を駆動する。ここで、アイドラギヤ82の回転方向と外歯ハスバ歯車部82bのねじれ方向とによって、外歯ハスバ歯車部82bからアイドラギヤ83に働くスラスト力の向きが決まる。図8において、モータ81を時計回り方向(CW)に駆動することで、モータギヤ81aを介してアイドラギヤ82が時計回り方向に回転し、アイドラギヤ83には外歯ハスバ歯車部82bから軸方向プーリ86側の向きにスラスト力が働く。そのため、スラスト方向でアイドラギヤ83がプーリ86側に移動して、駆動連結爪83bが駆動連結穴86aに嵌り込みアイドラギヤ83とプーリ86とが係合することで、アイドラギヤ83がプーリ86を駆動する。プーリ86は、タイミングベルト87を介して固定軸S2に回転自在に取り付けられたプーリ88を駆動する。そして、プーリ88と同軸上に配置された駆動ギヤ85が、排紙ローラ181aの回転軸7に設けられた外歯ギヤ89を駆動する。これにより、回転軸7に設けられた排紙ローラ181aは、第一駆動伝達経路Rs1から伝達された駆動力によってモータ81の回転方向と同方向に回転する。
また、アイドラギヤ82はアイドラギヤ93と噛み合っている。モータ81を時計回り方向に駆動することで、モータギヤ81aを介してアイドラギヤ82が時計回り方向に回転し、アイドラギヤ93には外歯ハスバ歯車部82bから軸方向プーリ96側の向きにスラスト力が働く。そのため、スラスト方向でアイドラギヤ93がプーリ96側に移動して、駆動連結爪93bが駆動連結穴96aに嵌り込みアイドラギヤ93とプーリ96とが係合することで、アイドラギヤ93がプーリ96を駆動する。プーリ96は、タイミングベルト97を介して固定軸t2に回転自在に取り付けられたプーリ98を駆動する。そして、プーリ98と同軸上に配置された駆動ギヤ95が、定着ローラ145の回転軸59に設けられた外歯ギヤ99を駆動する。これにより、回転軸59に設けられた定着ローラ145は、第一駆動伝達経路Rt1から伝達された駆動力によってモータ81の回転方向と同方向に回転する。
一方、図11において、モータ81を反時計回り方向(CCW)に駆動することで、モータギヤ81aを介してアイドラギヤ82が反時計回り方向に回転し、アイドラギヤ83には外歯ハスバ歯車部82bから軸方向外歯ギヤ84側の向きにスラスト力が働く。そのため、スラスト方向でアイドラギヤ83が外歯ギヤ84側に移動して、駆動連結爪83aが駆動連結穴84aに嵌り込みアイドラギヤ83と外歯ギヤ84とが係合することで、アイドラギヤ83が外歯ギヤ84を駆動する。そして、外歯ギヤ84が、プーリ88と同軸上に配置されている駆動ギヤ85を駆動することで、排紙ローラ181aの回転軸7に設けられた外歯ギヤ89が駆動ギヤ85により駆動される。これにより、回転軸7に設けられた排紙ローラ181aは、第二駆動伝達経路Rs2から伝達された駆動力により、モータ81の回転方向とは逆方向であって、プーリ86/プーリ88の減速比とは異なる回転数で駆動される。
また、アイドラギヤ82を反時計回り方向に回転することで、アイドラギヤ93には外歯ハスバ歯車部82bから軸方向外歯ギヤ94側の向きにスラスト力が働く。そのため、スラスト方向でアイドラギヤ93が外歯ギヤ94側に移動して、駆動連結爪93aが駆動連結穴94aに嵌り込みアイドラギヤ93と外歯ギヤ94とが係合することで、アイドラギヤ93が外歯ギヤ94を駆動する。そして、外歯ギヤ94が、プーリ98と同軸上に配置されている駆動ギヤ95を駆動することで、定着ローラ145の回転軸59に設けられた外歯ギヤ99が駆動ギヤ95により駆動される。これにより、回転軸59に設けられた定着ローラ145は、第二駆動伝達経路Rt2から伝達された駆動力により、モータ81の回転方向とは逆方向であって、プーリ96/プーリ98の減速比とは異なる回転数で駆動される。
本構成例に係る駆動装置30においては、モータ81のモータギヤ81aが、外歯ギヤであるアイドラギヤ83,93と直接噛み合わず、アイドラギヤ82の内歯ハスバ歯車部82aと噛み合っている。そして、この内歯ハスバ歯車部82aと外歯ハスバ歯車部82bとを介して、モータギヤ81aからアイドラギヤ83,93に駆動を伝達している。これにより、モータギヤ81aの根元で内歯ハスバ歯車部82aと噛み合うことができ、回転精度の向上と騒音の低減を図ることができる。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
正転と逆転とが可能なモータ1などの駆動源と、前記駆動源から回転駆動力が入力される回転可能なハスバギヤ1aなどの入力側回転部材と、排紙ローラ181aなどの被駆動体に回転駆動力を出力する回転可能な外歯ギヤ8などの出力側回転部材と、前記入力側回転部材から前記出力側回転部材に回転駆動力を伝達するための二系統の駆動伝達経路と、前記入力側回転部材から前記出力側回転部材への駆動伝達経路を切り替える駆動伝達経路切り替え手段とを備えた駆動装置30などの駆動装置において、前記駆動伝達経路切り替え手段は、前記駆動源の正転時と逆転時とで、前記二系統の駆動伝達経路の間でスラスト方向の異なる向きに移動して、前記二系統の駆動伝達経路のうちの一方の駆動伝達経路または他方の駆動伝達経路に前記駆動源からの回転駆動力を伝達する回転可能なアイドラギヤ2などの移動回転部材を有する。
(態様A)においては、前記駆動源の正転時と逆転時とで、前記二系統の駆動伝達経路の間でスラスト方向の異なる向きに前記移動回転部材を移動させることで、前記入力側回転部材から前記出力側回転部材への駆動伝達経路を切り替えることができる。すなわち、駆動源からの回転駆動力を各駆動伝達経路に伝達する機能を有する前記移動回転体を、二系統の駆動伝達経路を選択的に切り替えるための部材として兼用する。よって、駆動源からの回転駆動力を各駆動伝達経路に伝達するためのギヤに加えて、二系統の駆動伝達経路を選択的に切り替えるためのワンウェイクラッチを設ける構成よりも、ワンウェイクラッチを設けない分、コスト上昇を抑えることができる。
(態様B)
(態様A)において、前記移動回転部材はハスバ歯車部を有しており、前記駆動源を正転させることで、前記移動回転部材がスラスト方向一端側に向かって移動し、前記一方の駆動伝達経路に設けられたプーリ3などの第一駆動伝達部材と係合して前記移動回転部材から前記第一駆動伝達部材に駆動が伝達され、前記駆動源を逆転させることで、前記回転駆動伝達部材がスラスト方向他端側に向かって移動し、前記他方の駆動伝達経路に設けられた外歯ギヤ9などの第二駆動伝達部材と係合して前記移動回転部材から前記第二駆動伝達部材に駆動が伝達される。これによれば、上記実施形態について説明したように、前記駆動源の回転方向を変えることで前記移動回転部材に働くスラスト方向の力の向きが変わり、前記移動回転部材がスラスト方向で移動する向きを変えて、駆動伝達経路を切り替えることができる。
(態様C)
(態様A)または(態様B)において、前記駆動源の出力軸に設けられたハスバギヤ31aなどの出力ギヤ部材と噛み合う内歯ハスバ歯車部32aなどの内歯歯車と、前記内歯歯車と同軸上に設けられ当該内歯歯車と一体的に回転する外歯ハスバ歯車部32bなどの外歯ハスバ歯車とを有しており、前記移動回転部材と前記外歯ハスバ歯車とが噛み合う。これによれば、上記実施形態について説明したように、静音性を高めることができる。
(態様D)
(態様A)乃至(態様C)のいずれかにおいて、前記二系統の駆動伝達経路は、前記入力側回転部材と前記出力側回転部材との回転方向が同じになる駆動伝達経路と、前記入力側回転部材と前記出力側回転部材との回転方向が逆になる駆動伝達経路とである。これによれば、上記実施形態について説明したように、前記駆動源の回転方向によらず前記被駆動体の回転方向を同じにすることができる。
(態様E)
(態様A)乃至(態様D)において、前記二系統の駆動伝達経路のうち、一方は複数のプーリによって回転可能に張架されたベルト部材を用いて駆動伝達を行うように構成しており、他方は複数のギヤ部材が噛み合ったギヤ列で駆動伝達を行うように構成した。これによれば、上記実施形態について説明したように、前記駆動源の回転方向によらず前記被駆動体の回転方向を同じにすることが可能となる。
(態様F)
(態様A)乃至(態様D)において、前記二系統の駆動伝達経路のうち、一方は駆動伝達部材の数が偶数であり、他方は駆動伝達部材の数が奇数である。これによれば、上記実施形態について説明したように、前記駆動源の回転方向によらず前記被駆動体の回転方向を同じにすることが可能となる。
(態様G)
(態様A)乃至(態様D)において、前記二系統の駆動伝達経路のうち、一方は内歯歯車を用いて駆動伝達を行うように構成しており、他方は外歯歯車のみで駆動伝達を行うように構成した。これによれば、上記実施形態について説明したように、前記駆動源の回転方向によらず前記被駆動体の回転方向を同じにすることが可能となる。
(態様H)
(態様A)乃至(態様G)において、前記二系統の駆動伝達経路の減速比が異なる。これによれば、上記実施形態について説明したように、増速することができる。
(態様I)
(態様A)乃至(態様H)において、前記駆動源の正転時と逆転時とで回転数が同じである。これによれば、上記実施形態について説明したように、一通りの制御定数で駆動源の回転を制御することができる。
(態様J)
(態様A)乃至(態様I)において、前記二系統の駆動伝達経路のうち、スラスト方向で駆動源側に位置する駆動伝達経路のほうが、スラスト方向で前記駆動源とは反対側に位置する駆動伝達経路よりも、駆動時間が長いまたは使用頻度が多い。これによれば、耐久性を高めることができる。
(態様K)
(態様A)乃至(態様J)において、前記二系統の駆動伝達経路のうち駆動伝達部材の数が少ないほうを、他方よりも駆動時間が長いまたは使用頻度を多くした。これによれば、低騒音化を図ることができる。
(態様L)
(態様A)乃至(態様K)において、複数の前記被駆動体に対応させて前記二系統の駆動伝達経路を複数有しており、前記駆動源からの回転駆動力によって各二系統の駆動伝達経路を介して各被駆動体を駆動し、前記複数の被駆動体のうち少なくとも二つの被駆動体の減速比率が、前記駆動源の正転時と逆転時とで異なる。これによれば、上記実施形態について説明したように、前記駆動源の回転方向を変えることで、前記二つの被駆動体の回転速度を微調整することができる。
(態様M)
(態様L)において、前記駆動源の正転時と逆転時とで回転数を変える。これによれば、前記駆動源の回転数を大幅に増加することなく、前記二つの被駆動体の回転数を大幅に変えることが可能となる。
(態様N)
(態様L)または(態様M)において、前記減速比率の差が3[%]以下である。これによれば、二つの被駆動体間の速度の微調整を3[%]以下で行うことができる。
(態様O)
画像を形成する画像形成手段と、被駆動体に駆動力を伝達させて駆動させる駆動手段とを備えた画像形成装置において、前記駆動手段として、(態様A)乃至(態様N)のいずれか一記載の駆動装置を用いた。これによれば、上記実施形態について説明したように、前記駆動源の回転数を大幅に増加することなく、被駆動体の回転数を変えることができる。
(態様P)
(態様O)において、前記被駆動体として、記録紙Pなどの記録媒体をスタック部150などの排紙部に排紙するための排紙ローラ181aなどの排紙ローラを用いることができる。
(態様Q)
(態様O)において、前記被駆動体として、記録媒体の両面に画像を形成するために記録媒体の表裏を反転させて搬送するための両面ローラ183などの両面ローラを用いることができる。
(態様R)
(態様O)において、複数の前記被駆動体として定着ローラ145などの定着ローラとレジストローラ143aなどのレジストローラとを用いることができる。
(態様S)
(態様O)において、複数の前記被駆動体として定着ローラ145などの定着ローラと排紙ローラ181aなどの排紙ローラとを用いることができる。
1 モータ
1a ハスバギヤ
1b ウォームギヤ
2 アイドラギヤ
2a 駆動連結爪
2b 駆動連結爪
3 プーリ
3a 駆動連結穴
4 タイミングベルト
5 プーリ
6 駆動ギヤ
7 回転軸
7a 固定ピン
8 外歯ギヤ
9 外歯ギヤ
9a 駆動連結穴
10 外歯ギヤ
11 モータ
11a ハスバギヤ
12 アイドラギヤ
12a 駆動連結爪
12b 駆動連結爪
13 外歯ギヤ
13a 駆動連結穴
14 外歯ギヤ
15 駆動ギヤ
17 外歯ギヤ
18 外歯ギヤ
18a 駆動連結穴
19 外歯ギヤ
20 外歯ギヤ
21 モータ
21a ハスバギヤ
22 アイドラギヤ
22a 駆動連結爪
22b 駆動連結爪
23 内歯歯車
23a 駆動連結穴
24 外歯ギヤ
25 駆動ギヤ
26 外歯ギヤ
27 外歯ギヤ
27a 駆動連結穴
28 外歯ギヤ
30 駆動装置
31 モータ
31a ハスバギヤ
32 アイドラギヤ
32a 内歯ハスバ歯車部
32b 外歯ハスバ歯車部
33 アイドラギヤ
33a 駆動連結爪
33b 駆動連結爪
34 プーリ
34a 駆動連結穴
35 タイミングベルト
36 プーリ
37 外歯ギヤ
37a 駆動連結穴
38 外歯ギヤ
39 駆動ギヤ
40 外歯ギヤ
41a ハスバギヤ
41 モータ
42 アイドラギヤ
42a 駆動連結爪
42b 駆動連結爪
43 プーリ
43a 駆動連結穴
44 タイミングベルト
45 プーリ
46 駆動ギヤ
47 外歯ギヤ
48 外歯ギヤ
48a 駆動連結穴
49 回転軸
49a 固定ピン
52 アイドラギヤ
52a 駆動連結爪
52b 駆動連結爪
53 プーリ
53a 駆動連結穴
54 タイミングベルト
55 プーリ
56 駆動ギヤ
57 外歯ギヤ
58 外歯ギヤ
58a 駆動連結穴
59 回転軸
59a 固定ピン
61 モータ
61a ハスバギヤ
62 アイドラギヤ
62a 駆動連結爪
62b 駆動連結爪
63 外歯ギヤ
63a 駆動連結穴
64 外歯ギヤ
65 外歯ギヤ
66 駆動ギヤ
67 外歯ギヤ
68 プーリ
68a 駆動連結穴
69 タイミングベルト
70 プーリ
72 アイドラギヤ
72a 駆動連結爪
72b 駆動連結爪
73 外歯ギヤ
73a 駆動連結穴
74 外歯ギヤ
75 外歯ギヤ
76 駆動ギヤ
77 外歯ギヤ
78 外歯ギヤ
78a 駆動連結穴
81 モータ
81a モータギヤ
82 アイドラギヤ
82a 内歯ハスバ歯車部
82b 外歯ハスバ歯車部
83 アイドラギヤ
83a 駆動連結爪
83b 駆動連結爪
84 外歯ギヤ
84a 駆動連結穴
85 駆動ギヤ
86 プーリ
86a 駆動連結穴
87 タイミングベルト
88 プーリ
89 外歯ギヤ
93 アイドラギヤ
93a 駆動連結爪
93b 駆動連結爪
94 外歯ギヤ
94a 駆動連結穴
95 駆動ギヤ
96 プーリ
96a 駆動連結穴
97 タイミングベルト
98 プーリ
99 外歯ギヤ
131 側板
132 側板
132a 軸受
132b 軸受
133 側板
140 定着装置
141 給紙カセット
142 給紙ローラ
143 レジストローラ対
143a レジストローラ
143b レジストローラ
145 定着ローラ
145a 発熱源
147 加圧ローラ
150 スタック部
160 プロセスユニット
161 感光体
162 現像装置
162a 現像ローラ
163 帯電装置
164 ドラムクリーニング装置
165 光書込ユニット
170 再給紙路
171 ベルトクリーニング装置
172 クリーニングバックアップローラ
174 一次転写ローラ
175 転写ユニット
176 駆動ローラ
177 テンションローラ
178 二次転写ローラ
179 中間転写ベルト
181 排紙ローラ対
181a 排紙ローラ
181b 排紙ローラ
182 排紙センサ
183 両面ローラ
特許第5387704号公報

Claims (8)

  1. 正転と逆転とが可能な駆動源と、
    前記駆動源により定着ローラ及びレジストローラを駆動する画像形成装置において、
    前記駆動源の駆動力を前記定着ローラに伝達する定着ローラ駆動伝達手段と、
    前記駆動源の駆動力を前記レジストローラに伝達するレジストローラ駆動伝達手段とが設けられ、
    前記定着ローラ駆動伝達手段及び前記レジストローラ駆動伝達手段は、それぞれ、前記駆動力を伝達するための二系統の駆動伝達経路と、前記二系統の駆動伝達経路を切り替える駆動伝達経路切り替え手段とを備えおり
    前記二系統の駆動伝達経路は、一方の駆動伝達経路が、複数のプーリと該プーリに張架されたベルト部材から構成され、他方の駆動伝達経路が、複数のギヤ部材から構成されており、
    前記駆動伝達経路切り替え手段は、前記駆動源の正転時と逆転時とで、前記二系統の駆動伝達経路の間でスラスト方向の異なる向きに移動して、前記二系統の駆動伝達経路のうちの一方の駆動伝達経路または他方の駆動伝達経路に前記駆動源からの駆動力を伝達する回転可能な移動回転部材を有しており、
    前記定着ローラと前記レジストローラの減速比率は、前記駆動源の正転時と逆転時とで異なることを特徴とする画像形成装置
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記移動回転部材はハスバ歯車部を有しており、
    前記駆動源を正転させることで、前記移動回転部材がスラスト方向一端側に向かって移動し、前記一方の駆動伝達経路に設けられた第一駆動伝達部材と係合して前記移動回転部材から前記第一駆動伝達部材に駆動が伝達され、
    前記駆動源を逆転させることで、前記移動回転部材がスラスト方向他端側に向かって移動し、前記他方の駆動伝達経路に設けられた第二駆動伝達部材と係合して前記移動回転部材から前記第二駆動伝達部材に駆動が伝達されることを特徴とする画像形成装置。
  3. 求項1又は2に記載の画像形成装置において、
    前記二系統の駆動伝達経路の減速比が異なることを特徴とする画像形成装置
  4. 請求項1乃至のいずれか一記載の画像形成装置において、
    前記駆動源の正転時と逆転時とで回転数が同じであることを特徴とする画像形成装置
  5. 請求項1乃至のいずれか一記載の画像形成装置において、
    前記二系統の駆動伝達経路のうち、スラスト方向で駆動源側に位置する駆動伝達経路のほうが、スラスト方向で前記駆動源とは反対側に位置する駆動伝達経路よりも、駆動時間が長いまたは使用頻度が多いことを特徴とする画像形成装置
  6. 請求項1乃至のいずれか一記載の画像形成装置において、
    前記二系統の駆動伝達経路のうち駆動伝達部材の数が少ないほうを、他方よりも駆動時間が長いまたは使用頻度を多くしたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 求項1乃至6のいずれか一記載の画像形成装置において、
    前記駆動源の正転時と逆転時とで回転数を変えることを特徴とする画像形成装置
  8. 請求項1乃至7のいずれか一記載の画像形成装置において、
    前記減速比率の差が3[%]以下であることを特徴とする画像形成装置。
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