JPH10280888A - シールドトンネル - Google Patents

シールドトンネル

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JPH10280888A
JPH10280888A JP9088578A JP8857897A JPH10280888A JP H10280888 A JPH10280888 A JP H10280888A JP 9088578 A JP9088578 A JP 9088578A JP 8857897 A JP8857897 A JP 8857897A JP H10280888 A JPH10280888 A JP H10280888A
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groundwater
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栄治 岡墻
Toshio Takasaki
敏雄 高崎
Tsuyoshi Okabe
強 岡部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地下水流の流れ方向と直交する方向にシール
ドトンネルが透水性土層に築造される場合に、地下水流
を遮断することなく、地下水位に変動が生じることを防
止でき、周囲に影響を及ぼすおそれのないものにでき
る。 【解決手段】 シールド掘進機で掘削しながらセグメン
トを組み立てて構築されるシールドトンネル1におい
て、セグメント外殻は耐圧性を有する構造部材で形成
し、該構造部材のうちの坑内側の面板は止水性を有する
もので形成して密閉構造とし、シールドトンネル1が地
下水流6を遮断しないようにセグメントの内部や外側な
どの箇所に該セグメントにそって地下水が流れる透水手
段を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールド掘進機で
掘削しながらセグメントを組み立てて構築されるシール
ドトンネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】土木工事のシールド工法において、シー
ルド掘進機で掘削しながらセグメントを組み立ててシー
ルドトンネルを構築するとき、構築場所によっては図21
に示すように地下水流6の流れ方向と直交する方向にシ
ールドトンネル1が透水土層2に構築されることがあ
る。
【0003】シールドトンネル1はトンネル内への地下
水の浸入を防ぐために例えば、セグメントの外殻は水の
浸入しない鋼材などで製作し、また、セグメントピース
間やセグメントリング間には止水のためのシール材を介
装して、止水構造としているため、透水土層2にシール
ドトンネル1が構築されると、該シールドトンネル1に
よって地下水流の流れが遮断される。図中3は不透水土
層を示す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】シールドトンネル1に
よって地下水流6がせき止められると、シールドトンネ
ル1が構築された場所よりも下流側に位置する地下水流
6は、シールドトンネル1の構築前の水位Aよりもトン
ネル構築後の水位Bが低下し、その結果、この地域に設
けてある井戸4などでは井戸枯れが発生したりするなど
の不都合が生じる。
【0005】他方、シールドトンネル1が構築された場
所よりも上流側に位置する地下水流6は、以前の水位A
よりもトンネル構築後の水位Cが上昇し、その結果、こ
の地域に構築されている建物5の地下室では漏水や浸水
などが発生する。
【0006】また、シールドトンネル1の覆工にも、シ
ールドトンネル1に対して地下水流6の上流側と下流側
では水位(水量)が異なるために、セグメントに偏土圧
や偏水圧が発生する。このため、高強度(高耐力)のセ
グメントが必要となる。
【0007】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、地下水流の流れ方向と直交する方向にシールドトン
ネルが透水土層に築造される場合に、地下水流を遮断す
ることなく、地下水位に変動が生じることを防止でき、
周囲に影響を及ぼすおそれのないシールドトンネルを提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、第1に、シールド掘進機で掘削しながらセグ
メントを組み立てて構築されるシールドトンネルにおい
て、セグメント外殻は耐圧性を有する構造部材で形成
し、該構造部材のうちの坑内側の面板は止水性を有する
もので形成して密閉構造とし、シールドトンネルが地下
水流を遮断しないようにセグメントの内部や外側などの
箇所に該セグメントにそって地下水が流れる透水手段を
設けたことを要旨とするものである。
【0009】第2に、透水手段は、セグメント内を地下
水が通過可能なようにセグメントの外殻内に透水物質を
充填すること、第3に、透水手段は、セグメント内を地
下水が通過可能なようにセグメントの外殻内に配設され
る縦リブや外殻の一部を構成する妻板などの構造部材に
透水用の孔を設けること、第4に、透水手段は、セグメ
ントを地下水が通過可能なようにセグメントの地山側に
突出する透水用の空洞部を設けること、第5に、透水手
段は、セグメント外面と地山間に生じるテールボイド部
を地下水が通過可能なようにテールボイド部に注入する
裏込め注入材を透水性を有する材質のものとすること、
第6に、透水手段は、セグメントを地下水が通過可能な
ように地山側に両端が開口する透水管をセグメントに付
設することを要旨とするものである。
【0010】請求項1記載の本発明によれば、地下水流
の流れ方向と直交する方向にシールドトンネルが透水土
層に築造された場合であっても、シールドトンネルに地
下水流を遮断しないような透水手段を設けたから、この
透水手段により地下水流はシールドトンネルにせき止め
られることなく、該トンネルを通過してトンネル構築前
と同じ方向に流れる。よって、該シールドトンネルをは
さんでトンネル構築後も地下水流の上流側と下流側で水
位に変化が生じることがない。
【0011】請求項2記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、セグメント自体を透水性を有するものとして
外殻内に透水物質を充填したから、セグメントの外殻内
を地下水が確実に流れる。
【0012】請求項3記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、セグメント自体を透水性を有するものとして
縦リブや外殻の一部を構成する妻板などの構造部材に透
水用の孔を設けたから、透水用の孔からセグメント内に
地下水を取り入れて、内部を流すことができ、地下水流
の流れが妨げられることはない。
【0013】請求項4記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、セグメントの地山側に突出する空洞部内を地
下水が通過するから、セグメントへの地下水の集水口や
放水口の箇所にのみこの形態のセグメントを配置し、集
水口から放水口への地下水の通過部には請求項2に記載
のタイプのセグメントを配置することで、効果的に地下
水を通すことができる。
【0014】請求項5記載の本発明によれば、テールボ
イド部に行う裏込め注入材を透水性を有する材質のもの
とすることにより、この裏込め注入材を充填した箇所で
あるセグメントの外周囲を地下水が通過するから、セグ
メントには加工を施すことなく、容易に地下水を透水で
きる。
【0015】請求項6記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、セグメントに別個に付設した透水管内を地下
水が流れるから、簡単な構造で透水でき、しかも、セグ
メントの止水機能が損なわれるおそれがない。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面について本発明の実施
の形態を詳細に説明する。図1は本発明のシールドトン
ネルの第1実施形態を示す正面図で、不透水土層3,3
の間に透水土層2の存在する地層の、主として前記透水
土層2の箇所で地下水流6の流れ方向に直交するように
築造されるシールドトンネル1について説明する。
【0017】シールドトンネル1は、周知のようにセグ
メントピース7をトンネルの周方向にリング状に接合す
るとともに、リング間も接合してトンネルとするもので
あるが、透水手段として第1実施形態ではセグメントピ
ース7そのものを透水性を有するものに形成する。
【0018】図2は第1実施形態を示すセグメントピー
ス7間の継手部の縦断正面図、図3はセグメントピース
7の縦断正面図で、図4、図6にも示すように外殻を構
成する構造部材8のうち、両端の妻板である継手板9と
内部に配置する補強用の縦リブ10とに透水用の孔11を設
けて、構造部材8の一部を透水性を有するものに形成し
た。図中12はセグメントピース7間およびリング間を接
合するための箱抜きで形成したボルトボックス、13は結
合用のボルトである。
【0019】このような構成部材8で構成した外殻内に
図5に示すように透水物質14を充填して、透水性を有す
る構成部材8と透水材料との複合合成物としてセグメン
トピース7そのものを透水性を有するものに形成する。
内部に充填する透水材料としては、例えば、鉄、鋳鉄、
ステンレスなどの金属系材料を例えばスリット状、図7
に示すようにパイプ状に加工した加工物、コンクリート
などの鉱物系材料を例えばパイプ状、多孔質状に加工し
た加工物、図9、図10に示すような砂、砂利その他の類
似形状物などの鉱物系材料、プラスチック、硬質ゴム、
グラスファイバー、カーボンファイバー、アラミド繊維
などの高分子系または新素材系材料の単体またはこれら
をパイプ状、多孔質状、発砲状に加工した加工物などが
あげられ、これらの材料を単体または複合体で使用す
る。
【0020】なお、図7に示すパイプ状の加工物の場
合、パイプの断面形状は図示のような円形に限定される
ものではなく、角パイプや異形パイプの使用も可能であ
る。
【0021】また、図8に示すようにパイプ状の加工物
の場合、セグメントピース7の継手板9の箇所に開口す
る端部の集水部は、スリットパイプ、専用の集水管を使
用したり、パイプにスリット加工を施す。
【0022】透水材料に砂などの鉱物系材料や多孔質材
料、発砲体を使用する場合は、図9、図10に示すように
セグメントピース7の地山側に面する外殻の鋼材はスリ
ットを形成したものを使用したり、あるいは、この箇所
には外殻の鋼材を設けないこととして、地山側からの集
水が阻害されないようにする。
【0023】セグメントピース7は外殻内に透水物質14
を充填せずに、構造部材8としての継手板9や縦リブ10
に透水用の孔11を設けただけの構造として構造部材8だ
けで透水性を有するものとすることもでき、構造部材8
の材料としては、例えば、鉄、鋳鉄、ステンレスなどの
金属系材料、コンクリートなどの鉱物系材料、プラスチ
ック、硬質ゴム、グラスファイバー、カーボンファイバ
ー、アラミド繊維などの高分子系または新素材系材料が
あげられ、これらの材料を単体または複合体、もしくは
加工体で使用する。
【0024】かかるセグメントピース7を透水土層2に
配設すれば、図1に示すように地下水流6はセグメント
ピース7の外殻の地山側からセグメントピース7の内部
に浸入し、内部の透水物質14、縦リブ10や継手板9に設
けた透水用の孔11を通過してセグメントピース7内を流
れをせき止められることなく流れる。
【0025】図11、図12はセグメントピース7そのもの
を透水性を有するものに形成する第1実施形態の他の例
を示すもので、セグメントピース7の地山側の外殻であ
る構造部材を地山側に押出自在な蓋体15で構成し、該蓋
体15のセグメントピース7内側に押出手段16としてシリ
ンダー、ジャッキ、エアバッグなどを取り付け、この押
出手段16の周囲に伸延材注入用の空所17を形成する。
【0026】セグメントピース7の坑内側の外殻に逆止
弁を設けた伸延材注入口18を設け、該伸延材注入口18と
前記空所17を注入管19で連結する。
【0027】かかるセグメントピース7を透水土層2に
配設する場合は、セグメント組立時には図11に示すよう
に押出手段16を収縮させた状態として蓋体15は突出させ
ないでおく。この状態から、このセグメントピース7に
透水機能を付与するには、坑内側の伸延材注入口18から
伸延材を空所17に注入し、該伸延材の注入圧で図12に示
すように蓋体15を地山20の側に押し出す。
【0028】これにより、セグメントピース7の他の部
分と蓋体15との間に空洞21が形成されるから、この空洞
21を地下水流6の透水部とする。
【0029】前記伸延材の材質は、空気、水、油、プラ
スチック等の高分子材料、その他流動性を有する物質で
あれば全ての使用が可能である。
【0030】また、このような蓋体15を有する特殊セグ
メントの外殻内に充填する内部材料としては、従来のよ
うなコンクリートなどの不透水性材料でも、前記したよ
うな透水物質14でもよいが、不透水性材料を使用する場
合は、図13に示すように地下水流6がセグメントピース
7を通過して上流から下流へと流れるようにするには空
洞21をセグメントリングの半周または全周にわたって設
ける必要がある。
【0031】他方、セグメントリングを構成する他のセ
グメント7の内部材料に透水物質14を使用する場合は、
図14に示すように透水土層2に位置して地下水流6の集
水口22と放流口23に位置するセグメントピース7にのみ
蓋体15を有するものを使用し、この箇所にのみ空洞21を
設ければ、ここから集水された地下水は他のセグメント
ピース7の内部の透水物質14を通過して放流口23から放
流される。
【0032】これらの透水性を有するセグメントピース
7は、透水土層2の部分にのみ組立てられるものである
が、透水性のために組立時にこのセグメントピース7を
介して地下水が地山20の側からシールド坑内に浸入する
おそれがある。
【0033】これに対処するため、図15に示すようにシ
ールド掘進機のスキンプレート24のテールシール25が透
水性のセグメントピース7の箇所を通過するまでの間、
該セグメントピース7の外側を遮水のための鉄板などの
遮水板26で蓋をしておき、テールシール25がこの透水性
のセグメントピース7を通過した後、この遮水板26をジ
ャッキやチェーンブロックなどを使用して引っ張り、セ
グメントピース7の地山側から除去して該セグメントピ
ース7内に地下水が入るようにする。
【0034】図16は第2実施形態を示し、透水手段とし
てセグメントピース7の外面と地山20間に生じるテール
ボイド部27を地下水が通過可能なようにテールボイド部
27に注入する裏込め充填材28を透水性を有する材質のも
のとする。
【0035】この裏込め充填材28の材料としては、例え
ば、多孔質材料、高空隙材料、間隙作成材料、発泡性材
料などがある。前記多孔質材料は、充填材自体が透水性
を有する内部空隙のある材料で、例えば、軽石、軽量骨
材、パーライト、硬質スポンジなどの透水性の材料であ
り、前記高空隙材料は、充填材自体の粒子間空隙の大き
な材料で、例えば、砂、砂利、ビーズ、パーライト、高
分子系材料をへちま状に加工したものなどの材料であ
る。
【0036】前記間隙作成材料は、充填作業中は空隙が
ないか、または少ないが、充填完了時には透水作用を行
うのに十分な空隙を生ずるものであり、例えば高濃度塩
水、ポリマー材、ゲル材、シェービングクリーム状の気
泡材等を流動化材として使用し、テールボイド部27に充
填後、消泡剤や固化材、凝集剤、水等により、凝集固化
したり、消泡したりして空隙を作りだすものである。
【0037】前記発泡性材料は、テールボイド部27への
充填時は発泡していないが、充填後発泡を生じて多孔質
材料となり透水機能を有する材料である。
【0038】また、この裏込め充填材28は前記のような
単一材料に限定されず、充填剤を入れ換えるようにして
もよく、例えば、裏込め充填材28自体は凝固しない材
料、例えばゲル状の材料、シェービングクリーム状の材
料として、これを仮に充填しておき、後日、多孔質材料
などの透水性を有する材料に置き換える。
【0039】図17に示すようにこの透水性を有する裏込
め充填剤28も透水土層2に位置する透水区間のセグメン
トピース7のテールボイド部27にのみ充填してこのセグ
メントピース7に透水手段を付与するものであり、透水
土層2に位置しない一般のセグメントピース29のテール
ボイド部27には一般の裏込め注入材30が充填される。
【0040】この場合、一般の透水性を有しない裏込め
注入材30が透水区間のテールボイド部27に浸入すると、
この透水区間の透水性が損なわれることになる。そこ
で、透水区間の透水性を有するセグメントピース7と一
般のセグメントピース29との間に浸入防止用の特殊なセ
グメントピース31を介在させる。
【0041】該セグメントピース31はゴム、ビニールな
どの材質による伸縮自在な袋状体32を内蔵させておき、
組立後に、この袋状体32の内部にエアー、水、モルタル
などの流動性物体による注入材33を注入して袋状体32を
膨らませ、これを地山20の側に密着させる。
【0042】この袋状体32の地山20側との密着により、
透水性を有するセグメントピース7と一般のセグメント
ピース29との間がシールされ、一般の透水性を有しない
裏込め注入材30が透水区間のテールボイド部27に浸入す
ることを阻止する。これにより、透水土層2の地下水流
6はテールボイド部27内の透水性を有する裏込め充填剤
28を透水してセグメントピース7の周面にそって流れ、
上流から下流への流れが妨げられることはない。
【0043】図18〜図20は第3実施形態を示し、透水手
段として、セグメントを地下水が通過可能なように地山
20側に両端が開口する透水管34をセグメントピース7に
付設するものとした。
【0044】透水管34の配設位置は、シールドトンネル
1の使用目的により、例えば図18のように高速道路など
に使用し、トンネル内の上下の部分が使用されない場合
は、シールドトンネル1を長さ方向と直交するように透
水管34を上下2段に水平に配設し、管端の開口部を透水
土層2の地山に開口する。
【0045】これに対し、図19のようにシールドトンネ
ル1が管路に使用され断面内の全てを使用する場合は、
セグメントのリング内周面にそって透水管34を円弧状に
配管する。
【0046】これにより、地山20側からの地下水流6は
透水管34を通って流れ、シールドトンネル1の箇所で流
れがせき止められることはない。
【0047】透水管34の材質は特に選ばず、通水可能な
ものであれはよく、また、透水管34の内部には必要に応
じて砂、砂利等の透水性材料を充填しておいてもよく、
また、図20に示すように必要に応じてバルブ35を設ける
こともできる。
【0048】さらに、透水管34の開口端部には地山20側
からの土砂等の流入を防ぐための流入防止部材36として
金網等の網目状の部材やスリット入りの鋼板などを設置
することもできる。
【0049】また、セグメントピース7への透水管34の
設置箇所からシールド坑内に水が浸入することを防止す
るために、透水管34の周囲にシール材37を介在させても
よい。
【0050】なお、前記した第1〜第3実施形態は、こ
れを単独で実施してもよいが、これらを適宜組み合わせ
て実施するこもできる。
【0051】
【発明の効果】以上述べたように本発明のシールドトン
ネルは、地下水流の流れ方向と直交する方向にシールド
トンネルが透水土層に築造された場合であっても、シー
ルドトンネルに地下水流を遮断しないような透水手段を
設けたから、この透水手段により地下水流はシールドト
ンネルにせき止められることなく、該トンネルを通過し
てトンネル構築前と同じ方向に流れる。よって、該シー
ルドトンネルをはさんでトンネル構築後も地下水流の上
流側と下流側で水位に変化が生じることがないから、シ
ールド断面に対する偏土圧、偏水圧がなくなり、軽量で
安価なセグメントでトンネル覆工を行うことができる。
また、地下水流に影響されずに自由な位置にトンネルを
施工できる。
【0052】そして、セグメント自体を透水性を有する
ものとして外殻内に透水物質を充填したから、セグメン
トの外殻内を地下水が確実に流れ、セグメント自体を透
水性を有するものとして縦リブや外殻の一部を構成する
妻板などの構造部材に透水用の孔を設けたから、透水用
の孔からセグメント内に地下水を取り入れて、内部を流
すことができ、地下水流の流れが妨げられることはな
い。
【0053】あるいは、セグメントの地山側に突出する
空洞部内を地下水が通過するから、セグメントへの地下
水の集水口や放水口の箇所にのみこの形態のセグメント
を配置し、集水口から放水口への地下水の通過部にはセ
グメント自体が透水性を有するタイプのものを配置する
ことで、効果的に地下水を通すことができる。
【0054】テールボイド部に行う裏込め注入材を透水
性を有する材質のものとすることにより、この裏込め注
入材を充填した箇所であるセグメントの外周囲を地下水
が通過するから、セグメントには加工を施すことなく、
容易に地下水を透水できる。
【0055】または、セグメントに別個に付設した透水
管内を地下水が流れるから、簡単な構造で透水でき、し
かも、セグメントの止水機能が損なわれるおそれがない
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシールドトンネルの第1実施形態を示
す正面図である。
【図2】本発明のシールドトンネルの第1実施形態を示
す要部の縦断正面図である。
【図3】本発明のシールドトンネルの第1実施形態を示
す要部のセグメントピースの縦断正面図である。
【図4】本発明のシールドトンネルの第1実施形態を示
す図2のA−A線断面図である。
【図5】本発明のシールドトンネルの第1実施形態を示
す図2のB−B線断面図である。
【図6】本発明のシールドトンネルの第1実施形態を示
す図2のC−C線断面図である。
【図7】本発明のシールドトンネルの第1実施形態を示
すセグメントピースの縦断正面図である。
【図8】本発明のシールドトンネルの第1実施形態を示
す要部の縦断側面図である。
【図9】本発明のシールドトンネルの第1実施形態を示
す要部の他の例の縦断側面図である。
【図10】本発明のシールドトンネルの第1実施形態を
示すセグメントピースの他の例の縦断正面である。
【図11】本発明のシールドトンネルの第1実施形態の
他の例を示すセグメント組立時の縦断側面図である。
【図12】本発明のシールドトンネルの第1実施形態の
他の例を示す透水部完成時の縦断側面図である。
【図13】本発明のシールドトンネルの第1実施形態の
他の例を示す縦断正面図である。
【図14】本発明のシールドトンネルの第1実施形態の
さらに他の例を示す縦断正面図である。
【図15】本発明のシールドトンネルの第1実施形態の
施工状態を示す縦断側面図である。
【図16】本発明のシールドトンネルの第2実施形態を
示す縦断正面図である。
【図17】本発明のシールドトンネルの第2実施形態の
施工状態を示す縦断側面図である。
【図18】本発明のシールドトンネルの第3実施形態を
示す縦断正面図である。
【図19】本発明のシールドトンネルの第3実施形態を
示す他の例の縦断正面図である。
【図20】本発明のシールドトンネルの第3実施形態を
示す要部の縦断正面図である。
【図21】透水土層に築造されるシールドトンネルの説
明図である。。
【符号の説明】
1…シールドトンネル 2…透水土層 3…不透水土層 4…井戸 5…建物 6…地下水流 7…セグメントピース 8…構造部材 9…継手板 10…縦リブ 11…孔 12…ボルトボックス 13…ボルト 14…透水物質 15…蓋体 16…押出手段 17…空所 18…伸延材注入口 19…注入管 20…地山 21…空洞 22…集水口 23…放流口 24…スキンプレート 25…テールシール 26…遮水板 27…テールボイド部 28…裏込め充填材 29…セグメントピース 30…裏込め注入材 31…セグメントピース 32…袋状体 33…注入材 34…透水管 35…バルブ 36…流入防止部材 37…シール材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールド掘進機で掘削しながらセグメン
    トを組み立てて構築されるシールドトンネルにおいて、
    セグメント外殻は耐圧性を有する構造部材で形成し、該
    構造部材のうちの坑内側の面板は止水性を有するもので
    形成して密閉構造とし、シールドトンネルが地下水流を
    遮断しないようにセグメントの内部や外側などの箇所に
    該セグメントにそって地下水が流れる透水手段を設けた
    ことを特徴とするシールドトンネル。
  2. 【請求項2】 透水手段は、セグメント内を地下水が通
    過可能なようにセグメントの外殻内に透水物質を充填す
    る請求項1記載のシールドトンネル。
  3. 【請求項3】 透水手段は、セグメント内を地下水が通
    過可能なようにセグメントの外殻内に配設される縦リブ
    や外殻の一部を構成する妻板などの構造部材に透水用の
    孔を設ける請求項1または請求項2に記載のシールドセ
    グメント。
  4. 【請求項4】 透水手段は、セグメントを地下水が通過
    可能なようにセグメントの地山側に突出する透水用の空
    洞部を設ける請求項1または請求項2に記載のシールド
    トンネル。
  5. 【請求項5】 透水手段は、セグメント外面と地山間に
    生じるテールボイド部を地下水が通過可能なようにテー
    ルボイド部に注入する裏込め充填材を透水性を有する材
    質のものとする請求項1から請求項3のいずれかに記載
    のシールドトンネル。
  6. 【請求項6】 透水手段は、セグメントを地下水が通過
    可能なように地山側に両端が開口する透水管をセグメン
    トに付設する請求項1から請求項4のいずれかに記載の
    シールドトンネル。
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