JPH10280278A - エチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体繊維およびその製造方法 - Google Patents
エチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体繊維およびその製造方法Info
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- JPH10280278A JPH10280278A JP8507297A JP8507297A JPH10280278A JP H10280278 A JPH10280278 A JP H10280278A JP 8507297 A JP8507297 A JP 8507297A JP 8507297 A JP8507297 A JP 8507297A JP H10280278 A JPH10280278 A JP H10280278A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来よりも吸湿性、吸水性、汚れ除去性に富
み、商品価値のあるエチレン−ビニルアルコ−ル系共重
合体繊維を提供する。 【解決手段】 特定の化合物を介してエチレンビニルア
ルコ−ル系共重合体に蛋白質を固定する。
み、商品価値のあるエチレン−ビニルアルコ−ル系共重
合体繊維を提供する。 【解決手段】 特定の化合物を介してエチレンビニルア
ルコ−ル系共重合体に蛋白質を固定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蛋白質が特定の化合
物を介して化学結合されてなる繊維およびその製造方法
に関する。
物を介して化学結合されてなる繊維およびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】エチレン−酢酸ビニル系共重合体のケン
化物であるエチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体から
なる繊維は分子中にOH基を有するために、親水性、防
汚性、防臭気付着性等の点で従来の合成繊維に比較して
優れた快適性を有している。しかしながら、天然繊維に
比較すると親水性、吸湿性、吸水性は今一歩という感が
ある。そこで羊毛や絹、木綿等の天然繊維の吸湿性、風
合等に近付けようとする様々な改良が合成繊維に対して
行われている。たとえばポリビニルアルコ−ル系繊維に
天然微粒子をブレンドすることが特開平3−21350
6号公報、特開平3−213507号公報、第2588
445号特許公報等に、蛋白質の被膜を繊維構造物にコ
−ティングさせる方法が特開平9−3772号公報等に
提案されている。しかしながら、蛋白質系天然微粒子は
ポリマ−原液中で塊状で存在する等のため、ポリビニル
アルコ−ル系繊維中での分散性が非常に悪く、紡糸時に
糸切れしやすい上、繊維化できたとしても強度が弱い等
の問題があった。また、蛋白質を繊維構造物に固定でき
たとしても繊維表面に強制的あるいは物理的に蛋白質を
付着させるので繊維構造物の風合が硬くなり、商品価値
のないものとなる。
化物であるエチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体から
なる繊維は分子中にOH基を有するために、親水性、防
汚性、防臭気付着性等の点で従来の合成繊維に比較して
優れた快適性を有している。しかしながら、天然繊維に
比較すると親水性、吸湿性、吸水性は今一歩という感が
ある。そこで羊毛や絹、木綿等の天然繊維の吸湿性、風
合等に近付けようとする様々な改良が合成繊維に対して
行われている。たとえばポリビニルアルコ−ル系繊維に
天然微粒子をブレンドすることが特開平3−21350
6号公報、特開平3−213507号公報、第2588
445号特許公報等に、蛋白質の被膜を繊維構造物にコ
−ティングさせる方法が特開平9−3772号公報等に
提案されている。しかしながら、蛋白質系天然微粒子は
ポリマ−原液中で塊状で存在する等のため、ポリビニル
アルコ−ル系繊維中での分散性が非常に悪く、紡糸時に
糸切れしやすい上、繊維化できたとしても強度が弱い等
の問題があった。また、蛋白質を繊維構造物に固定でき
たとしても繊維表面に強制的あるいは物理的に蛋白質を
付着させるので繊維構造物の風合が硬くなり、商品価値
のないものとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は蛋白質系天然
微粒子の繊維中での分散性を検討した結果、蛋白質を繊
維を構成するポリマ−に化学結合させることにより、風
合、繊維強度等の諸物性を損なうことなく、従来よりも
吸湿性、吸水性、汚れ除去性に富み、商品価値のある繊
維を提供することを目的とする。
微粒子の繊維中での分散性を検討した結果、蛋白質を繊
維を構成するポリマ−に化学結合させることにより、風
合、繊維強度等の諸物性を損なうことなく、従来よりも
吸湿性、吸水性、汚れ除去性に富み、商品価値のある繊
維を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は以下の構成を有する。すなわち、下記式
(1)で示される化合物を介して蛋白質が固定されてな
る、反応性のOH基を有するポリマ−からなる繊維であ
る。とくに、式(1)で示される化合物を介して蛋白質
が固定されてなるエチレン−ビニルアルコ−ル系共重合
体繊維であり、また下記式(1)で示される化合物を介
して蛋白質が固定されてなるエチレン−ビニルアルコ−
ル系共重合体を一成分とする複合繊維であり、それらの
製造方法である。
め、本発明は以下の構成を有する。すなわち、下記式
(1)で示される化合物を介して蛋白質が固定されてな
る、反応性のOH基を有するポリマ−からなる繊維であ
る。とくに、式(1)で示される化合物を介して蛋白質
が固定されてなるエチレン−ビニルアルコ−ル系共重合
体繊維であり、また下記式(1)で示される化合物を介
して蛋白質が固定されてなるエチレン−ビニルアルコ−
ル系共重合体を一成分とする複合繊維であり、それらの
製造方法である。
【化6】
【0005】本発明における反応性のOH基を有するポ
リマ−とは、後述するエチレン−ビニルアルコ−ル系共
重合体、ポリビニルアルコ−ル(変性されたポリビニル
アルコ−ルを含む)、ポリエステル、セルロ−ス等のポ
リマ−を挙げることができる。本発明においては、これ
らのポリマ−の中のうち、主にエチレン−ビニルアルコ
−ル系共重合体について詳述する。エチレン−ビニルア
ルコ−ル系共重合体は前述したように、エチレン−酢酸
ビニル系共重合体のケン化物である。該共重合体に含有
されるエチレンの量は25〜70モル%が好ましく、よ
り好ましくは30〜50モル%である。該共重合体のエ
チレン含有量が高くなる、すなわちビニルアルコ−ル部
分の含有量が低くなれば、当然水酸基の減少のために親
水性等の特性が低下し、目的とする親水性、吸湿性、吸
水性等の効果が低下する傾向にある。一方、製糸性の点
から、ビニルアルコ−ル部分の含有量が高くなりすぎる
と、溶融紡糸性が低下するとともに、繊維化する際の曳
糸性や延伸性が悪化し、単糸切れや断糸に繋がり、生産
合理性に優れるといわれる溶融紡糸繊維には不適となり
やすい。
リマ−とは、後述するエチレン−ビニルアルコ−ル系共
重合体、ポリビニルアルコ−ル(変性されたポリビニル
アルコ−ルを含む)、ポリエステル、セルロ−ス等のポ
リマ−を挙げることができる。本発明においては、これ
らのポリマ−の中のうち、主にエチレン−ビニルアルコ
−ル系共重合体について詳述する。エチレン−ビニルア
ルコ−ル系共重合体は前述したように、エチレン−酢酸
ビニル系共重合体のケン化物である。該共重合体に含有
されるエチレンの量は25〜70モル%が好ましく、よ
り好ましくは30〜50モル%である。該共重合体のエ
チレン含有量が高くなる、すなわちビニルアルコ−ル部
分の含有量が低くなれば、当然水酸基の減少のために親
水性等の特性が低下し、目的とする親水性、吸湿性、吸
水性等の効果が低下する傾向にある。一方、製糸性の点
から、ビニルアルコ−ル部分の含有量が高くなりすぎる
と、溶融紡糸性が低下するとともに、繊維化する際の曳
糸性や延伸性が悪化し、単糸切れや断糸に繋がり、生産
合理性に優れるといわれる溶融紡糸繊維には不適となり
やすい。
【0006】また、後述するが、該共重合体と他の熱可
塑性重合体との複合紡糸の際、熱可塑性重合体としてポ
リエステル等の融点の高い重合体を使用すると、必然的
に紡糸温度が高くなり、該共重合体中のビニルアルコ−
ル部分が多いと高温での溶融紡糸が困難となりやすい。
塑性重合体との複合紡糸の際、熱可塑性重合体としてポ
リエステル等の融点の高い重合体を使用すると、必然的
に紡糸温度が高くなり、該共重合体中のビニルアルコ−
ル部分が多いと高温での溶融紡糸が困難となりやすい。
【0007】さらに、本発明において、エチレン−ビニ
ルアルコ−ル系共重合体はエチレン−酢酸ビニル系共重
合体を水酸化ナトリウムによりケン化して製造される
が、ケン化度は95%以上であることが好ましい。ケン
化度が低すぎると該共重合体の結晶性が低下し強度等の
繊維基礎物性が低下してくるのみならず、該共重合体が
軟化しやすくなり、加工工程上トラブルが発生してくる
と共に、得られた繊維、繊維製品の風合が悪くなる場合
がある。
ルアルコ−ル系共重合体はエチレン−酢酸ビニル系共重
合体を水酸化ナトリウムによりケン化して製造される
が、ケン化度は95%以上であることが好ましい。ケン
化度が低すぎると該共重合体の結晶性が低下し強度等の
繊維基礎物性が低下してくるのみならず、該共重合体が
軟化しやすくなり、加工工程上トラブルが発生してくる
と共に、得られた繊維、繊維製品の風合が悪くなる場合
がある。
【0008】該共重合体は公知の方法で製造することが
できる。たとえばメタノ−ル等の重合溶媒中でエチレン
と酢酸ビニルをラジカル重合触媒の存在下でラジカル重
合させ、ついで未反応のモノマ−を追い出し、水酸化ナ
トリウムによりケン化反応を生じせしめエチレン−ビニ
ルアルコ−ル系共重合体とした後、水中でペレット化
し、水洗して乾燥する。工程上アルカリ金属やアルカリ
土類金属が共重合体中に介入されやすく、その量は数百
ppm以上である。これらの金属イオンが存在すると該
共重合体が熱分解され易いので、100ppm以下、と
くに50ppm以下に減少させておく必要がある。かか
る金属イオンの一減少方法として、上述の製造工程にお
ける湿潤状態のペレットを酢酸を含む大量の純水溶液で
洗浄し、さらに大過剰の純水のみで洗浄する方法を挙げ
ることができる。
できる。たとえばメタノ−ル等の重合溶媒中でエチレン
と酢酸ビニルをラジカル重合触媒の存在下でラジカル重
合させ、ついで未反応のモノマ−を追い出し、水酸化ナ
トリウムによりケン化反応を生じせしめエチレン−ビニ
ルアルコ−ル系共重合体とした後、水中でペレット化
し、水洗して乾燥する。工程上アルカリ金属やアルカリ
土類金属が共重合体中に介入されやすく、その量は数百
ppm以上である。これらの金属イオンが存在すると該
共重合体が熱分解され易いので、100ppm以下、と
くに50ppm以下に減少させておく必要がある。かか
る金属イオンの一減少方法として、上述の製造工程にお
ける湿潤状態のペレットを酢酸を含む大量の純水溶液で
洗浄し、さらに大過剰の純水のみで洗浄する方法を挙げ
ることができる。
【0009】本発明で用いられる蛋白質とは、アミノ基
を有するものあれば植物性蛋白質、動物性蛋白質いずれ
をも使用可能である。植物性蛋白質としては植物種子の
脱脂物およびそれらから分離した蛋白質、すなわち、大
豆蛋白質、小麦蛋白質等を使用することができる。また
動物性蛋白質としては乳蛋白質(カゼイン、乳漿蛋白
質)、コラ−ゲン、ゼラチン、ケラチン、フィブロイン
等を挙げることができる。なかでも、本発明の製造方法
における処理条件下、すなわち酸性下で耐酸性である蛋
白質であることが好ましく、その分子量は3万以上であ
ることが好ましい。
を有するものあれば植物性蛋白質、動物性蛋白質いずれ
をも使用可能である。植物性蛋白質としては植物種子の
脱脂物およびそれらから分離した蛋白質、すなわち、大
豆蛋白質、小麦蛋白質等を使用することができる。また
動物性蛋白質としては乳蛋白質(カゼイン、乳漿蛋白
質)、コラ−ゲン、ゼラチン、ケラチン、フィブロイン
等を挙げることができる。なかでも、本発明の製造方法
における処理条件下、すなわち酸性下で耐酸性である蛋
白質であることが好ましく、その分子量は3万以上であ
ることが好ましい。
【0010】これらの蛋白質は粉末状あるいは粒子状で
あるので、そのまま処理溶液中に添加してもよく、水溶
液、有機溶媒中に溶解させた上で処理液に添加してもよ
く、さらにはエマルジョンの形態で使用してもよい。
水、有機溶媒への可溶化、分散性、取扱性等の点で蛋白
質の分子量は10万以下であることが好ましい。蛋白質
の処理液中の濃度は処理に供されるエチレン−ビニルア
ルコ−ル系共重合体に対して0.5〜20重量%、とく
に1.0〜10重量%であることが好ましい。
あるので、そのまま処理溶液中に添加してもよく、水溶
液、有機溶媒中に溶解させた上で処理液に添加してもよ
く、さらにはエマルジョンの形態で使用してもよい。
水、有機溶媒への可溶化、分散性、取扱性等の点で蛋白
質の分子量は10万以下であることが好ましい。蛋白質
の処理液中の濃度は処理に供されるエチレン−ビニルア
ルコ−ル系共重合体に対して0.5〜20重量%、とく
に1.0〜10重量%であることが好ましい。
【0011】次に上述の蛋白質をエチレン−ビニルアル
コ−ル系共重合体に固定させるために必要な化合物につ
いて説明する。なお、本発明において「固定」とは、式
(1)で示される化合物を介して蛋白質がエチレン−ビ
ニルアルコ−ル系共重合体に化学結合していることを示
すものである。該化合物は式(1)で示される。式中、
R1 〜R4 で示されるアルキル基としては炭素数が1〜
4の低級アルキル基が好ましく、中でも使い易さの点で
メチル基が好ましい。また該アルキル基はエチレンオキ
シ基等のアルキレンオキシ基で置換されていてもよく、
R1 〜R4 全てが同じ種類のアルキル基であっても異な
っていてもよい。さらに環を形成するアルキレン基とし
ては炭素数1〜4の低級アルキレン基が好ましいが、環
構造の安定性を考慮すると5員環、6員環が好ましく、
したがって炭素数が2〜3個のエチレン基、プロピレン
基が好ましい。これらのアルキル基、アルキレン基はい
ずれも置換基を有していてもよい。また式中、mは該化
合物を複数使用して処理する場合にはその組成比に照ら
しあわせて算出した値であり、整数とは限らない。
コ−ル系共重合体に固定させるために必要な化合物につ
いて説明する。なお、本発明において「固定」とは、式
(1)で示される化合物を介して蛋白質がエチレン−ビ
ニルアルコ−ル系共重合体に化学結合していることを示
すものである。該化合物は式(1)で示される。式中、
R1 〜R4 で示されるアルキル基としては炭素数が1〜
4の低級アルキル基が好ましく、中でも使い易さの点で
メチル基が好ましい。また該アルキル基はエチレンオキ
シ基等のアルキレンオキシ基で置換されていてもよく、
R1 〜R4 全てが同じ種類のアルキル基であっても異な
っていてもよい。さらに環を形成するアルキレン基とし
ては炭素数1〜4の低級アルキレン基が好ましいが、環
構造の安定性を考慮すると5員環、6員環が好ましく、
したがって炭素数が2〜3個のエチレン基、プロピレン
基が好ましい。これらのアルキル基、アルキレン基はい
ずれも置換基を有していてもよい。また式中、mは該化
合物を複数使用して処理する場合にはその組成比に照ら
しあわせて算出した値であり、整数とは限らない。
【0012】また、上述の蛋白質をエチレン−ビニルア
ルコ−ル系共重合体に固定させるには、該化合物は分岐
鎖を持たないことが好ましく、R5 は水素であることが
好ましい。しかしながら、該化合物は、R5 が炭素数1
〜4の低級アルキル基である、いわゆる分岐鎖を有する
化合物と、分岐鎖を持たない化合物の混合物であっても
よく、かかる場合には分岐鎖を有しない化合物の混合比
率が高いほうが好ましい。
ルコ−ル系共重合体に固定させるには、該化合物は分岐
鎖を持たないことが好ましく、R5 は水素であることが
好ましい。しかしながら、該化合物は、R5 が炭素数1
〜4の低級アルキル基である、いわゆる分岐鎖を有する
化合物と、分岐鎖を持たない化合物の混合物であっても
よく、かかる場合には分岐鎖を有しない化合物の混合比
率が高いほうが好ましい。
【0013】また、R5 がアルキル基である場合、その
数はm個まで考えられるが、本発明においてはm個全部
がアルキル基である必要はなく、m個のうちの数個がア
ルキル基であって、残りが水素である場合、すなわち、
アルキル基と水素との和がm個となる場合をも含む。ま
た、アルキル基は同じ種類の基であっても異なった種類
の基が混在していてもよい。
数はm個まで考えられるが、本発明においてはm個全部
がアルキル基である必要はなく、m個のうちの数個がア
ルキル基であって、残りが水素である場合、すなわち、
アルキル基と水素との和がm個となる場合をも含む。ま
た、アルキル基は同じ種類の基であっても異なった種類
の基が混在していてもよい。
【0014】かかる化合物の具体例として、1,1,
6,6−テトラメトキシヘキサン、1,1,6,6−テ
トラエトキシヘキサン、1,1,7,7−テトラメトキ
シヘプタン、1,1,7,7−テトラエトキシヘプタ
ン、1,1,8,8−テトラメトキシオクタン、1,
1,8,8−テトラエトキシオクタン、1,1,9,9
−テトラメトキシノナン、1,1,9,9−テトラエト
キシノナン、1,1,9,9−ビスエチレンジオキシノ
ナン、1,1,10,10−テトラメトキシデカン、
1,1,10,10−テトラエトキシデカン、1,1,
11,11−テトラメトキシウンデカン、1,1,1
1,11−テトラエトキシウンデカン等を挙げることが
できる。
6,6−テトラメトキシヘキサン、1,1,6,6−テ
トラエトキシヘキサン、1,1,7,7−テトラメトキ
シヘプタン、1,1,7,7−テトラエトキシヘプタ
ン、1,1,8,8−テトラメトキシオクタン、1,
1,8,8−テトラエトキシオクタン、1,1,9,9
−テトラメトキシノナン、1,1,9,9−テトラエト
キシノナン、1,1,9,9−ビスエチレンジオキシノ
ナン、1,1,10,10−テトラメトキシデカン、
1,1,10,10−テトラエトキシデカン、1,1,
11,11−テトラメトキシウンデカン、1,1,1
1,11−テトラエトキシウンデカン等を挙げることが
できる。
【0015】該化合物は末端がアルキル基または環を形
成したアルキレン基で封鎖されているために極めて安定
であり、空気等の酸素に接触しても酸化されない。ま
た、該化合物は水に難溶性であるので水溶液として使用
する場合には、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
や多環型フェノ−ルのオキシアルキレン変性スルホン酸
ナトリウム等のアニオン系界面活性剤等を使用して乳化
状態にして使用することができる。他に水−アルコ−ル
の混合溶媒を使用することもできる。
成したアルキレン基で封鎖されているために極めて安定
であり、空気等の酸素に接触しても酸化されない。ま
た、該化合物は水に難溶性であるので水溶液として使用
する場合には、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
や多環型フェノ−ルのオキシアルキレン変性スルホン酸
ナトリウム等のアニオン系界面活性剤等を使用して乳化
状態にして使用することができる。他に水−アルコ−ル
の混合溶媒を使用することもできる。
【0016】該化合物の処理液中の濃度は処理に供され
るエチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体に対して5〜
30重量%、とくに10〜15重量%であることが好ま
しい。
るエチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体に対して5〜
30重量%、とくに10〜15重量%であることが好ま
しい。
【0017】蛋白質の固定は、まずエチレン−ビニルア
ルコ−ル系共重合体に上述の化合物が架橋結合し、架橋
された化合物と蛋白質のアミノ基が結合することにより
なされる。後述するように、蛋白質の固定は酸性下でな
されるので、蛋白質が酸により分解され末端がアミノ基
の蛋白質が生成され、かかるアミノ基と上述の化合物と
が結合するものと推察される。
ルコ−ル系共重合体に上述の化合物が架橋結合し、架橋
された化合物と蛋白質のアミノ基が結合することにより
なされる。後述するように、蛋白質の固定は酸性下でな
されるので、蛋白質が酸により分解され末端がアミノ基
の蛋白質が生成され、かかるアミノ基と上述の化合物と
が結合するものと推察される。
【0018】蛋白質の固定に、式(1)で示される化合
物以外のジアルデヒド類を使用した場合、エチレン−ビ
ニルアルコ−ル系共重合体繊維に蛋白質をバランスよく
固定させることは困難であり、吸湿性、吸水性に非常に
富んだ繊維を得ることはできない。また後述するが、染
色と同時に蛋白質の固定を行うことは困難である。ま
た、これらのジアルデヒド類、たとえばグリオキサ−
ル、グルタルアルデヒド、ノナンジア−ル等は空気によ
り酸化されやすく、経時安定性が非常に悪い。そのた
め、これらのジアルデヒド類を用いて上記の蛋白質を固
定させる際、反応収率が悪くなる。さらにアルデヒド特
有の刺激臭があり、作業環境も悪い問題がある。
物以外のジアルデヒド類を使用した場合、エチレン−ビ
ニルアルコ−ル系共重合体繊維に蛋白質をバランスよく
固定させることは困難であり、吸湿性、吸水性に非常に
富んだ繊維を得ることはできない。また後述するが、染
色と同時に蛋白質の固定を行うことは困難である。ま
た、これらのジアルデヒド類、たとえばグリオキサ−
ル、グルタルアルデヒド、ノナンジア−ル等は空気によ
り酸化されやすく、経時安定性が非常に悪い。そのた
め、これらのジアルデヒド類を用いて上記の蛋白質を固
定させる際、反応収率が悪くなる。さらにアルデヒド特
有の刺激臭があり、作業環境も悪い問題がある。
【0019】本発明の方法においては、式(1)で示さ
れる化合物を使用することにより、上述の諸問題をいっ
きに解決することができたのである。
れる化合物を使用することにより、上述の諸問題をいっ
きに解決することができたのである。
【0020】式(1)で示される化合物を用いて蛋白質
を固定させる条件について説明する。まず、本発明の目
的である繊維に良好な吸湿性、吸水性、汚れ除去性等を
付与するには、適切な酸性下で蛋白質の固定処理を行う
必要がある。処理液のpHが2.5未満の場合には蛋白
質の重合度の低下を引き起こし、目的とする繊維を製造
することができない。また得られる繊維の着色、黄変の
問題が生じ、後述する同時染色を施す場合には染色物の
退色、耐光堅牢度不良の問題が生じる。一方、処理液の
pHが5.0を越える場合には、処理温度、処理時間等
の条件を過酷にしないと式(1)で示される化合物のエ
チレン−ビニルアルコ−ル系共重合体への架橋および蛋
白質の固定が進みにくく、初期の目的である吸湿性、吸
水性、汚れ除去性等の性能を有し、かつ耐熱水性に優れ
た繊維を得ることができない。蛋白質の耐加水分解性や
固定化、上述の化合物の架橋度合い等の点で処理液のp
Hは2.5以上、4.0以下が好ましい。
を固定させる条件について説明する。まず、本発明の目
的である繊維に良好な吸湿性、吸水性、汚れ除去性等を
付与するには、適切な酸性下で蛋白質の固定処理を行う
必要がある。処理液のpHが2.5未満の場合には蛋白
質の重合度の低下を引き起こし、目的とする繊維を製造
することができない。また得られる繊維の着色、黄変の
問題が生じ、後述する同時染色を施す場合には染色物の
退色、耐光堅牢度不良の問題が生じる。一方、処理液の
pHが5.0を越える場合には、処理温度、処理時間等
の条件を過酷にしないと式(1)で示される化合物のエ
チレン−ビニルアルコ−ル系共重合体への架橋および蛋
白質の固定が進みにくく、初期の目的である吸湿性、吸
水性、汚れ除去性等の性能を有し、かつ耐熱水性に優れ
た繊維を得ることができない。蛋白質の耐加水分解性や
固定化、上述の化合物の架橋度合い等の点で処理液のp
Hは2.5以上、4.0以下が好ましい。
【0021】かかる処理液の酸性度は塩酸、硫酸等の鉱
酸;酢酸、ギ酸、マレイン酸、酒石酸、乳酸、クエン
酸、リンゴ酸、コハク酸等の有機酸などによって調整す
ることができる。なかでも処理装置の耐腐食性の点で有
機酸が好ましい。水溶性の酸以外にも活性白土やイオン
交換樹脂などの固体酸を使用してもよい。
酸;酢酸、ギ酸、マレイン酸、酒石酸、乳酸、クエン
酸、リンゴ酸、コハク酸等の有機酸などによって調整す
ることができる。なかでも処理装置の耐腐食性の点で有
機酸が好ましい。水溶性の酸以外にも活性白土やイオン
交換樹脂などの固体酸を使用してもよい。
【0022】また、処理温度は90℃以上、130℃以
下、とくに100℃以上、120℃以下にすることが望
ましい。この場合、処理浴の処理速度を緩やかにし、均
一で再現性のよい加工を行うためには、実質的な処理温
度に到達するまでの昇温速度を遅くすることが望まし
い。該処理温度が90℃未満の場合、上述の酸性度を満
足していても蛋白質の固定化速度、ひいては上述の化合
物のエチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体への架橋速
度が著しく遅くなる。一方処理温度が130℃を越える
と繊維が過大収縮を生じ、該繊維を含む布帛の風合が損
なわれる結果となる。
下、とくに100℃以上、120℃以下にすることが望
ましい。この場合、処理浴の処理速度を緩やかにし、均
一で再現性のよい加工を行うためには、実質的な処理温
度に到達するまでの昇温速度を遅くすることが望まし
い。該処理温度が90℃未満の場合、上述の酸性度を満
足していても蛋白質の固定化速度、ひいては上述の化合
物のエチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体への架橋速
度が著しく遅くなる。一方処理温度が130℃を越える
と繊維が過大収縮を生じ、該繊維を含む布帛の風合が損
なわれる結果となる。
【0023】上記の処理温度の範囲において、100℃
以上、130℃以下は加圧下での処理となるが、その加
圧下では処理装置の減圧状態以外に、不活性ガス、たと
えば窒素、ヘリウム等が封入された状態をも含むもので
ある。無論、90℃以上100℃以下の温度においても
不活性ガス雰囲気下、あるいは減圧状態で処理が施され
てもさしつかえない。
以上、130℃以下は加圧下での処理となるが、その加
圧下では処理装置の減圧状態以外に、不活性ガス、たと
えば窒素、ヘリウム等が封入された状態をも含むもので
ある。無論、90℃以上100℃以下の温度においても
不活性ガス雰囲気下、あるいは減圧状態で処理が施され
てもさしつかえない。
【0024】本発明においては、前述したように該共重
合体のみで繊維化してもよいし、目的に応じて他の熱可
塑性重合体と複合してもよい。かかる熱可塑性重合体と
しては耐熱性、寸法安定性等の点で融点が150℃以上
の結晶性熱可塑性重合体が好ましく、具体的にはポリエ
ステル、ポリアミド、ポリプロピレン等を挙げることが
できる。ポリエステルとしてはテレフタル酸、イソフタ
ル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、フタル酸、
α,β−(4−カルボキシフェノキシ)エタン、4,
4’−ジカルボキシジフェニル、5−ナトリウムスルホ
イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;アゼライン酸、
アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸または
これらのエステル類;エチレングリコ−ル、ジエチレン
グリコ−ル、1,3−プロパンジオ−ル、1,4−ブタ
ンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、ネオペンチル
グリコ−ル、シクロヘキサン−1,4−ジメタノ−ル、
ポリエチレングリコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−
ル等のジオ−ルからなる繊維形成性のポリエステルを挙
げることができ、構成単位の80モル%以上がエチレン
テレフタレ−ト単位またはブチレンテレフタレ−ト単位
であるポリエステルが好ましい。また、該ポリエステル
中には少量の添加剤、たとえば蛍光増白剤、艶消剤、安
定剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤等が含有されてい
てもよい。ポリアミドとしてはナイロン6、ナイロン6
6、ナイロン12を主成分とする脂肪族ポリアミド、半
芳香族ポリアミド等を挙げることができ、少量の第3成
分を含有するポリアミドでもよい。該ポリアミドにも少
量の添加剤、たとえば蛍光増白剤、艶消剤、安定剤、紫
外線吸収剤、着色剤、難燃剤等が含有されていてもよ
い。
合体のみで繊維化してもよいし、目的に応じて他の熱可
塑性重合体と複合してもよい。かかる熱可塑性重合体と
しては耐熱性、寸法安定性等の点で融点が150℃以上
の結晶性熱可塑性重合体が好ましく、具体的にはポリエ
ステル、ポリアミド、ポリプロピレン等を挙げることが
できる。ポリエステルとしてはテレフタル酸、イソフタ
ル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、フタル酸、
α,β−(4−カルボキシフェノキシ)エタン、4,
4’−ジカルボキシジフェニル、5−ナトリウムスルホ
イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;アゼライン酸、
アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸または
これらのエステル類;エチレングリコ−ル、ジエチレン
グリコ−ル、1,3−プロパンジオ−ル、1,4−ブタ
ンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、ネオペンチル
グリコ−ル、シクロヘキサン−1,4−ジメタノ−ル、
ポリエチレングリコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−
ル等のジオ−ルからなる繊維形成性のポリエステルを挙
げることができ、構成単位の80モル%以上がエチレン
テレフタレ−ト単位またはブチレンテレフタレ−ト単位
であるポリエステルが好ましい。また、該ポリエステル
中には少量の添加剤、たとえば蛍光増白剤、艶消剤、安
定剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤等が含有されてい
てもよい。ポリアミドとしてはナイロン6、ナイロン6
6、ナイロン12を主成分とする脂肪族ポリアミド、半
芳香族ポリアミド等を挙げることができ、少量の第3成
分を含有するポリアミドでもよい。該ポリアミドにも少
量の添加剤、たとえば蛍光増白剤、艶消剤、安定剤、紫
外線吸収剤、着色剤、難燃剤等が含有されていてもよ
い。
【0025】上述の複合繊維において、複合比はエチレ
ン−ビニルアルコ−ル系共重合体:他の熱可塑性重合体
(重量比)=10:90〜90:10、とくに30:7
0〜70:30であることが紡糸性の点で好ましい。ま
た複合形態は従来公知の複合形態であれば特に限定はな
く、偏心芯鞘型、多層貼合型、サイドバイサイド型、ラ
ンダム複合型等を挙げることができる。エチレン−ビニ
ルアルコ−ル系共重合体の有する親水性をおよび風合改
良性をより発現させるためには、複合繊維の断面周長の
少なくとも一部、好ましくは該断面周長の30%以上が
エチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体であることが好
ましい。
ン−ビニルアルコ−ル系共重合体:他の熱可塑性重合体
(重量比)=10:90〜90:10、とくに30:7
0〜70:30であることが紡糸性の点で好ましい。ま
た複合形態は従来公知の複合形態であれば特に限定はな
く、偏心芯鞘型、多層貼合型、サイドバイサイド型、ラ
ンダム複合型等を挙げることができる。エチレン−ビニ
ルアルコ−ル系共重合体の有する親水性をおよび風合改
良性をより発現させるためには、複合繊維の断面周長の
少なくとも一部、好ましくは該断面周長の30%以上が
エチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体であることが好
ましい。
【0026】本発明においては、式(1)で示される化
合物を使用することにより、蛋白質の固定のみならず、
蛋白質の固定とともに染色を同時に施すことが可能であ
る。式(1)で示される化合物に代えて、ジアルデヒド
を用いて蛋白質の固定化とともに同時染色を施すと、染
料が激しく分解して濃染色が不可能となる。また蛋白質
の固定化と染色を別工程で行う、すなわち染色後に蛋白
質の固定化を行うと染料分子が拡散し難くなり濃染色が
不可能となる。逆に、蛋白質の固定化の後に染色を施し
ても、上述の処理条件では蛋白質の固定が不十分であ
り、本発明の効果が奏されなくなる。染色の意味がなく
なるのである。
合物を使用することにより、蛋白質の固定のみならず、
蛋白質の固定とともに染色を同時に施すことが可能であ
る。式(1)で示される化合物に代えて、ジアルデヒド
を用いて蛋白質の固定化とともに同時染色を施すと、染
料が激しく分解して濃染色が不可能となる。また蛋白質
の固定化と染色を別工程で行う、すなわち染色後に蛋白
質の固定化を行うと染料分子が拡散し難くなり濃染色が
不可能となる。逆に、蛋白質の固定化の後に染色を施し
ても、上述の処理条件では蛋白質の固定が不十分であ
り、本発明の効果が奏されなくなる。染色の意味がなく
なるのである。
【0027】エチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体の
みからなる繊維、該共重合体を一成分とする複合繊維に
おいて、該当共重合体に蛋白質を固定する処理を行う前
に、該共重合体の融点以下の温度で乾熱処理を行うこと
が好ましい。かかる乾熱処理により蛋白質の固定に起因
する繊維の耐熱水性の低下を抑制することができる。と
くに該共重合体の(融点−20)℃以上(融点−5)℃
以下の温度で乾熱処理を行うことが好ましい。この理由
は定かではないが、該共重合体の微細繊維構造における
結晶化を促進するとともに、上述の化合物を架橋させる
ことによる架橋構造の導入で、より一層の分子運動の拘
束によって耐熱水性の顕著な向上が見られると推察され
る。したがって、蛋白質の固定による繊維の耐熱水性の
低下を上回る耐熱水性が繊維に付与され、縫製時のアイ
ロン、一般家庭用のスチ−ムアイロン等によっても繊維
間の膠着、繊維の軟化を防ぐことができるのである。
みからなる繊維、該共重合体を一成分とする複合繊維に
おいて、該当共重合体に蛋白質を固定する処理を行う前
に、該共重合体の融点以下の温度で乾熱処理を行うこと
が好ましい。かかる乾熱処理により蛋白質の固定に起因
する繊維の耐熱水性の低下を抑制することができる。と
くに該共重合体の(融点−20)℃以上(融点−5)℃
以下の温度で乾熱処理を行うことが好ましい。この理由
は定かではないが、該共重合体の微細繊維構造における
結晶化を促進するとともに、上述の化合物を架橋させる
ことによる架橋構造の導入で、より一層の分子運動の拘
束によって耐熱水性の顕著な向上が見られると推察され
る。したがって、蛋白質の固定による繊維の耐熱水性の
低下を上回る耐熱水性が繊維に付与され、縫製時のアイ
ロン、一般家庭用のスチ−ムアイロン等によっても繊維
間の膠着、繊維の軟化を防ぐことができるのである。
【0028】蛋白質の固定は繊維または複合繊維の形態
のまま行われてもよいが、該繊維または複合繊維からな
る織編物、あるいは該繊維または複合繊維を含む織編
物、不織布等の布帛の形態で行ってもよい。工程上、操
作性の点で織編物、不織布の形態で蛋白質の固定を行う
ことが好ましい。
のまま行われてもよいが、該繊維または複合繊維からな
る織編物、あるいは該繊維または複合繊維を含む織編
物、不織布等の布帛の形態で行ってもよい。工程上、操
作性の点で織編物、不織布の形態で蛋白質の固定を行う
ことが好ましい。
【0029】本発明において、繊維または複合繊維とは
短繊維のみならず長繊維をも含むものであり、短繊維と
しては衣料用ステ−プル、乾式不織布、湿式不織布、湿
熱不織布等がある。もちろん、該繊維または複合繊維1
00%使いであっても他の繊維との混綿で不織布を作製
してもよい。しかしながら、ある程度の比率以上は本発
明の繊維または複合繊維を混合させなければ初期の効果
は得られないことはいうまでもない。また、本発明の繊
維または複合繊維は長繊維でも吸湿性、吸水性、汚れ除
去性と良好な風合を有するものが得られ、アンダ−ウエ
ア、ユニフォ−ム、白衣、外衣等に最適である。
短繊維のみならず長繊維をも含むものであり、短繊維と
しては衣料用ステ−プル、乾式不織布、湿式不織布、湿
熱不織布等がある。もちろん、該繊維または複合繊維1
00%使いであっても他の繊維との混綿で不織布を作製
してもよい。しかしながら、ある程度の比率以上は本発
明の繊維または複合繊維を混合させなければ初期の効果
は得られないことはいうまでもない。また、本発明の繊
維または複合繊維は長繊維でも吸湿性、吸水性、汚れ除
去性と良好な風合を有するものが得られ、アンダ−ウエ
ア、ユニフォ−ム、白衣、外衣等に最適である。
【0030】さらに、本発明の繊維または複合繊維は仮
撚加工等の高次加工により5角形、6角形等の多角形に
類似した断面形状に変形したり、紡糸時の異形断面ノズ
ルにより3〜8葉形等の多葉形、T字形、U字形等の各
種の断面形状となったものでもよい。
撚加工等の高次加工により5角形、6角形等の多角形に
類似した断面形状に変形したり、紡糸時の異形断面ノズ
ルにより3〜8葉形等の多葉形、T字形、U字形等の各
種の断面形状となったものでもよい。
【0031】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳述するが、本
発明はこれら実施例により何等限定されるものではな
い。なお、実施例中の各測定値は以下の方法により測
定、算出されたものである。 (1)繊維に固定された蛋白質の同定 その1:IR評価 フ−リエ変換赤外分光光度計JIR−5000(A0102、日 本電子社製)を用いて、ATR法(表面反射法)中セルまたはプリ ズム:KRS−5の方法により以下の条件でIR測定を行い、蛋白 質を固定していない繊維とのアミド結合の吸収波長における差スペ クトルにより確認を行った。 その2:蛋白質の呈色性評価 下記の条件にて繊維または繊維製品に着色を施し、発色度合いに より確認を行った。 呈色条件 Rhodamine(C.I No. Basic Violet10) 1% owf 酢酸 1% owf 酢酸ナトリウム 0.5% owf 浴比 50:1 温度 100℃×40分 評価(蛋白質の検出は赤の着色度合いにより評価) ○ 蛋白質が存在 △ 蛋白質が少し存在 × 蛋白質が存在しない
発明はこれら実施例により何等限定されるものではな
い。なお、実施例中の各測定値は以下の方法により測
定、算出されたものである。 (1)繊維に固定された蛋白質の同定 その1:IR評価 フ−リエ変換赤外分光光度計JIR−5000(A0102、日 本電子社製)を用いて、ATR法(表面反射法)中セルまたはプリ ズム:KRS−5の方法により以下の条件でIR測定を行い、蛋白 質を固定していない繊維とのアミド結合の吸収波長における差スペ クトルにより確認を行った。 その2:蛋白質の呈色性評価 下記の条件にて繊維または繊維製品に着色を施し、発色度合いに より確認を行った。 呈色条件 Rhodamine(C.I No. Basic Violet10) 1% owf 酢酸 1% owf 酢酸ナトリウム 0.5% owf 浴比 50:1 温度 100℃×40分 評価(蛋白質の検出は赤の着色度合いにより評価) ○ 蛋白質が存在 △ 蛋白質が少し存在 × 蛋白質が存在しない
【0032】(2)吸湿率(%) 温度35℃、相対湿度65%、85%の雰囲気下で恒量
に至るまで一定時間調湿後、試料を素早く秤量瓶に移し
秤量を行った。ついで再び試料を105℃の熱風乾燥機
にて絶乾後、同様に秤量した後に、その重量増加率をそ
れぞれの調湿下における吸湿率として算出した。また、
相対湿度85%における吸湿率と相対湿度65%におけ
る吸湿率の差を吸放湿差として求めた。
に至るまで一定時間調湿後、試料を素早く秤量瓶に移し
秤量を行った。ついで再び試料を105℃の熱風乾燥機
にて絶乾後、同様に秤量した後に、その重量増加率をそ
れぞれの調湿下における吸湿率として算出した。また、
相対湿度85%における吸湿率と相対湿度65%におけ
る吸湿率の差を吸放湿差として求めた。
【0033】(3)汚れ除去性(SR性) ポリエチレンシ−トAの上に約6×6cmの試験片を水
平に置き、その中央部分に0.1ccの下記に示す汚染
液をメスピペットを用いて滴下する。ついで汚染部分の
上にポリエチレンシ−トBを載置してその上に重りをの
せる。約1分後、重りとポリエチレンシ−トBを取り除
き、約1時間放置する。放置後の試験片をJIS L
0217−103(遠心脱水洗濯機)に準拠して洗濯
し、乾燥後汚染の程度をJIS L 0805に準拠し
て汚染の程度を「級」で判定した。 汚染液:ダ−ティモ−タ−オイルにカ−ボンブラック
0.1重量%添加し、ホモミキサ−で撹拌、混合した液
平に置き、その中央部分に0.1ccの下記に示す汚染
液をメスピペットを用いて滴下する。ついで汚染部分の
上にポリエチレンシ−トBを載置してその上に重りをの
せる。約1分後、重りとポリエチレンシ−トBを取り除
き、約1時間放置する。放置後の試験片をJIS L
0217−103(遠心脱水洗濯機)に準拠して洗濯
し、乾燥後汚染の程度をJIS L 0805に準拠し
て汚染の程度を「級」で判定した。 汚染液:ダ−ティモ−タ−オイルにカ−ボンブラック
0.1重量%添加し、ホモミキサ−で撹拌、混合した液
【0034】(4)吸水性 JIS L 1096に準拠してB法(バイレック法)
によって吸水長を測定した。 (5)染色物の濃色性 染色物を分光光度計C−2000S型カラ−アナライザ
−によって測定した分光光度計反射率をJIS Z 8
722に準じて測定された三刺激値(X,Y,Z)およ
び色度座標(x,y)よりL* 値を以下の関係式により
算出した。該値が小さい程濃色性が良好である。 L* =116(Y/100)1/3 −16
によって吸水長を測定した。 (5)染色物の濃色性 染色物を分光光度計C−2000S型カラ−アナライザ
−によって測定した分光光度計反射率をJIS Z 8
722に準じて測定された三刺激値(X,Y,Z)およ
び色度座標(x,y)よりL* 値を以下の関係式により
算出した。該値が小さい程濃色性が良好である。 L* =116(Y/100)1/3 −16
【0035】実施例1〜4および比較例1〜5 重合溶媒としてメタノ−ルを用い、60℃以下の温度で
エチレンと酢酸ビニルをラジカル重合させ、エチレン含
有量が32モル%のランダム共重合体を得た。ついで水
酸化ナトリウムによりケン化処理を行い、ケン化度99
%以上のエチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体を得
た。ついで湿潤状態のポリマ−を酢酸が少量添加されて
いる大過剰の純水で洗浄を繰り返した後、さらに大過剰
の純水で洗浄を繰り返し、ポリマ−中のアルカリ金属イ
オンおよびアルカリ土類金属イオンの含有量をそれぞれ
約10ppm以下とし、その後脱水機によりポリマ−か
ら水を分離してさらに100℃以下の温度で真空乾燥を
十分に行った。このポリマ−を押出機により押し出し、
口金温度250℃の条件でノズルより吐出し、1000
m/分の速度で紡糸を行った。その後常法により延伸を
行い、75デニ−ル24フィラメントのマルチフィラメ
ントを得た。
エチレンと酢酸ビニルをラジカル重合させ、エチレン含
有量が32モル%のランダム共重合体を得た。ついで水
酸化ナトリウムによりケン化処理を行い、ケン化度99
%以上のエチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体を得
た。ついで湿潤状態のポリマ−を酢酸が少量添加されて
いる大過剰の純水で洗浄を繰り返した後、さらに大過剰
の純水で洗浄を繰り返し、ポリマ−中のアルカリ金属イ
オンおよびアルカリ土類金属イオンの含有量をそれぞれ
約10ppm以下とし、その後脱水機によりポリマ−か
ら水を分離してさらに100℃以下の温度で真空乾燥を
十分に行った。このポリマ−を押出機により押し出し、
口金温度250℃の条件でノズルより吐出し、1000
m/分の速度で紡糸を行った。その後常法により延伸を
行い、75デニ−ル24フィラメントのマルチフィラメ
ントを得た。
【0036】得られたマルチフィラメントを経糸および
緯糸として使用し、1/1の平織物を作製した。該生機
織物を水酸化ナトリウム1g/リットルとアクチノ−ル
R−100(松本油脂社製)0.5g/リットルを含む
水溶液で80℃30時間の糊抜きを行った。糊抜き後、
プレセットを145℃で行い、該織物を下記に示す処理
液中に浸漬して、表1に示す処理条件で蛋白質の固定化
を行った。ついで水酸化ナトリウム1g/リットル、ア
ミラジンD(第一工業製薬社製)1g/リットルの組成
液中、80℃で30分間の洗浄処理を行った。得られた
織物の各評価を行い、結果を表1に示す。実施例で得ら
れた織物は、蛋白質が固定されており吸水性、吸放湿
性、汚れ除去性など、いずれの性能も優れていることが
わかる。
緯糸として使用し、1/1の平織物を作製した。該生機
織物を水酸化ナトリウム1g/リットルとアクチノ−ル
R−100(松本油脂社製)0.5g/リットルを含む
水溶液で80℃30時間の糊抜きを行った。糊抜き後、
プレセットを145℃で行い、該織物を下記に示す処理
液中に浸漬して、表1に示す処理条件で蛋白質の固定化
を行った。ついで水酸化ナトリウム1g/リットル、ア
ミラジンD(第一工業製薬社製)1g/リットルの組成
液中、80℃で30分間の洗浄処理を行った。得られた
織物の各評価を行い、結果を表1に示す。実施例で得ら
れた織物は、蛋白質が固定されており吸水性、吸放湿
性、汚れ除去性など、いずれの性能も優れていることが
わかる。
【0037】 処理液 蛋白質(セリシン) (純分として)6% owf 固定化処理剤 表1に記載 乳化剤(ラハ゛シ゛ョン:有効成分がト゛テ゛シルヘ゛ンセ゛ンスルホン酸Na松本油脂社製) 0.5g/リットル 浴比 50:1 処理時間 40分
【0038】
【表1】
【0039】実施例5〜6および比較例7〜9 極限粘度(フェノ−ル/テトラクロロエタン等重量混合
溶媒にて30℃で測定)が0.65のポリエチレンテレ
フタレ−トチップを芯成分とし、エチレン含有量44モ
ル%、ケン化度99%、融点(示差走査熱量計を使用し
て30℃から220℃まで10℃/分の速度で昇温し、
吸熱ピ−ク温度を融点とした。)165℃のエチレン−
ビニルアルコ−ル系共重合体チップを鞘成分とし、複合
比芯/鞘=1/1(重量比)となるように複合紡糸を行
い、芯鞘複合繊維を得た。紡糸温度は260℃、紡糸速
度は1000m/分であった。得られた紡糸原糸を通常
のロ−ラプレ−ト方式の延伸機を用いて、75℃の熱ロ
−ラ、140℃の熱プレ−トに接触させて延伸倍率が3
倍となるように延伸を施し、50デニ−ル/24フィラ
メントの複合フィラメントを得た。この複合フィラメン
トを経糸および緯糸に使用し、経糸には300T/Mの
撚を、緯糸には2500T/MのZ撚および2500T
/MのS撚を施し、2本ずつ交互に緯打ちを行ったサテ
ンクレ−プを製織した。かかる生機に下記に示す精練の
糊抜き処理を行い、ついで表2に示す条件で蛋白質の固
定を行うと同時に下記に示す染色条件で染色処理、還元
洗浄を行った。ついで150℃のファイナルセットを行
った。得られた染色物の各評価を行い、結果を表2に示
す(実施例5)。また、上記の生機サテンクレ−プをシ
ュリンクサファ−機を使用して無緊張状態で150℃の
乾熱処理を行い、精練−糊抜きを行った後、表2に示す
条件で蛋白質の固定を行うと同時に下記に示す染色条件
で染色処理、還元洗浄を行った。ついで150℃のファ
イナルセットを行った。得られた染色物の各評価を行
い、結果を表2に示す(実施例6)。
溶媒にて30℃で測定)が0.65のポリエチレンテレ
フタレ−トチップを芯成分とし、エチレン含有量44モ
ル%、ケン化度99%、融点(示差走査熱量計を使用し
て30℃から220℃まで10℃/分の速度で昇温し、
吸熱ピ−ク温度を融点とした。)165℃のエチレン−
ビニルアルコ−ル系共重合体チップを鞘成分とし、複合
比芯/鞘=1/1(重量比)となるように複合紡糸を行
い、芯鞘複合繊維を得た。紡糸温度は260℃、紡糸速
度は1000m/分であった。得られた紡糸原糸を通常
のロ−ラプレ−ト方式の延伸機を用いて、75℃の熱ロ
−ラ、140℃の熱プレ−トに接触させて延伸倍率が3
倍となるように延伸を施し、50デニ−ル/24フィラ
メントの複合フィラメントを得た。この複合フィラメン
トを経糸および緯糸に使用し、経糸には300T/Mの
撚を、緯糸には2500T/MのZ撚および2500T
/MのS撚を施し、2本ずつ交互に緯打ちを行ったサテ
ンクレ−プを製織した。かかる生機に下記に示す精練の
糊抜き処理を行い、ついで表2に示す条件で蛋白質の固
定を行うと同時に下記に示す染色条件で染色処理、還元
洗浄を行った。ついで150℃のファイナルセットを行
った。得られた染色物の各評価を行い、結果を表2に示
す(実施例5)。また、上記の生機サテンクレ−プをシ
ュリンクサファ−機を使用して無緊張状態で150℃の
乾熱処理を行い、精練−糊抜きを行った後、表2に示す
条件で蛋白質の固定を行うと同時に下記に示す染色条件
で染色処理、還元洗浄を行った。ついで150℃のファ
イナルセットを行った。得られた染色物の各評価を行
い、結果を表2に示す(実施例6)。
【0040】 精練糊抜き処理 PAS−600(洛東化成工業社製) アクチノ−ルR−100(松本油脂社製) 80℃×60分 処理液 蛋白質(コラ−ゲン、分子量10万) 3% owf 固定化処理剤 15% owf 乳化剤(ラハ゛シ゛ョン:有効成分がト゛テ゛シルヘ゛ンセ゛ンスルホン酸Na松本油脂社製) 2% owf 染料(Dianix Tuxedo Black Hconc liquid) 15% owf 染料凝集沈殿防止剤:メイサノ-ルCW(明成化学工業社製) 1% owf 浴比 50:1 処理条件 115℃×40分 (70〜115℃までは昇温速度1℃/分) 還元洗浄 ハイドロサルファイト 1g/リットル 水酸化ナトリウム 1g/リットル アミラジンD(第一工業製薬社製) 1g/リットル 処理条件 80℃×20分
【0041】比較例10 実施例5において、1,1,9,9−ビスエチレンジオ
キシノナンに代えて同量のグルタルアルデヒドで蛋白質
の固定を行うと同時に、同様にして染色物を得た。得ら
れた染色物の各評価を行い、表2に示す。実施例に比較
して吸水性が極端に悪く、また濃色に染色されていない
ことがわかる。
キシノナンに代えて同量のグルタルアルデヒドで蛋白質
の固定を行うと同時に、同様にして染色物を得た。得ら
れた染色物の各評価を行い、表2に示す。実施例に比較
して吸水性が極端に悪く、また濃色に染色されていない
ことがわかる。
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】本発明の繊維は、従来のエチレン−ビニ
ルアルコ−ル系共重合体繊維よりも吸湿性、吸水性、汚
れ除去性に富み、より商品価値のあるものであり、かか
る繊維または繊維製品は蛋白質の固定化、染色を同時に
行うことができ、工程上非常に簡略され、コストパ−フ
ォ−マンスの上でも非常に有利である。
ルアルコ−ル系共重合体繊維よりも吸湿性、吸水性、汚
れ除去性に富み、より商品価値のあるものであり、かか
る繊維または繊維製品は蛋白質の固定化、染色を同時に
行うことができ、工程上非常に簡略され、コストパ−フ
ォ−マンスの上でも非常に有利である。
フロントページの続き (72)発明者 田淵 泉 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社クラ レ内
Claims (7)
- 【請求項1】下記式(1)で示される化合物を介して蛋
白質が固定されてなる、反応性のOH基を有するポリマ
−からなる繊維。 【化1】 - 【請求項2】ポリマ−がエチレン−ビニルアルコ−ル系
共重合体であることを特徴とする請求項1記載の繊維。 - 【請求項3】下記式(1)で示される化合物を介して蛋
白質が固定されてなるエチレン−ビニルアルコ−ル系共
重合体と他の熱可塑性重合体とからなる複合繊維。 【化2】 - 【請求項4】エチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体か
らなる繊維をpHが2.5〜5.0の酸性下、蛋白質お
よび下記式(1)で示される化合物を含有する溶液中に
浸漬し、90℃以上、130℃以下の温度で処理するこ
とを特徴とするエチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体
繊維の製造方法。 【化3】 - 【請求項5】エチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体と
他の熱可塑性重合体とからなり、該共重合体が繊維表面
の一部を形成してなる複合繊維を、pHが2.5〜5.
0の酸性下、蛋白質および下記式(1)で示される化合
物を含有する溶液中に浸漬し、90℃以上、130℃以
下の温度で処理することを特徴とする複合繊維の製造方
法。 【化4】 - 【請求項6】エチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体と
他の熱可塑性重合体とからなり、該共重合体が繊維表面
の一部を形成してなる複合繊維を、pHが2.5〜5.
0の酸性下、蛋白質、下記式(1)で示される化合物お
よび染料を含有する溶液中に浸漬し、90℃以上、13
0℃以下の温度で処理することを特徴とする複合繊維の
製造方法。 【化5】 - 【請求項7】前処理として、エチレン−ビニルアルコ−
ル系共重合体の融点以下の温度で乾熱処理を行うことを
特徴とする請求項4〜6いずれかに記載の繊維の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8507297A JPH10280278A (ja) | 1997-04-03 | 1997-04-03 | エチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体繊維およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8507297A JPH10280278A (ja) | 1997-04-03 | 1997-04-03 | エチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体繊維およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10280278A true JPH10280278A (ja) | 1998-10-20 |
Family
ID=13848426
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8507297A Pending JPH10280278A (ja) | 1997-04-03 | 1997-04-03 | エチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体繊維およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10280278A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006002572A1 (fr) * | 2004-06-30 | 2006-01-12 | Guanqi Li | Fibre synthetique contenant une proteine de poil animal et preparation de celle-ci |
-
1997
- 1997-04-03 JP JP8507297A patent/JPH10280278A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006002572A1 (fr) * | 2004-06-30 | 2006-01-12 | Guanqi Li | Fibre synthetique contenant une proteine de poil animal et preparation de celle-ci |
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