JPH10279908A - クロロプレンゴムラテックス2液型接着剤組成物及びその接着方法 - Google Patents

クロロプレンゴムラテックス2液型接着剤組成物及びその接着方法

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JPH10279908A
JPH10279908A JP9054397A JP9054397A JPH10279908A JP H10279908 A JPH10279908 A JP H10279908A JP 9054397 A JP9054397 A JP 9054397A JP 9054397 A JP9054397 A JP 9054397A JP H10279908 A JPH10279908 A JP H10279908A
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chloroprene rubber
rubber latex
latex
weight
adhesive composition
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JP9054397A
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Hisamasa Wakayama
久昌 若山
Toshinori Karasuda
敏典 烏田
Norimasa Yamamoto
典正 山本
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クロロプレンゴムラテックス2液型接着剤
において、常温接着力、高温接着力等の接着物性、特
に、初期接着強度に優れた接着剤組成物及びその接着方
法を提供する。 【解決手段】(a)クロロプレンゴムラテックスを主成
分とする主剤と(b)水溶性金属塩と陽イオン性界面活
性剤の水溶液からなる凝固剤、よりなることを特徴とす
るクロロプレンゴムラテックス2液型接着剤組成物を製
造し、用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クロロプレンゴム
ラテックス2液型接着剤組成物及びその接着方法に関す
るものである。さらに詳しくは、クロロプレンゴムのラ
テックスを主成分とする主剤と水溶性金属塩と陽イオン
性界面活性剤の水溶液からなる凝固剤とを組み合わせる
ことにより、初期接着強度に優れた2液型接着剤組成物
及びその接着方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】溶剤系クロロプレンゴム接着剤は、初期
の接着強度及び経時の強度向上が優れているために幅広
い接着用途に使用されている。
【0003】一方、有機溶剤使用による環境汚染及び作
業従事者の健康問題から水系接着剤の開発が盛んに行わ
れ、順次、脱溶剤型接着剤として移行しつつある。その
ような背景の中で、クロロプレンゴムラテックスにおい
ては、乳化・分散剤としては一般的であるロジン酸アル
カリ金属塩石鹸を用いたタイプと特公昭52−1398
3号、特公昭61−29968号等に示されるポリビニ
ルアルコールなどの水溶性高分子を乳化・分散剤として
用いたタイプの接着剤用ラテックスが提供されている。
【0004】また、ラテックス系は溶剤系と比較して乾
燥性が遅いために初期の接着強度を発現できないという
欠点を有しているが、特開昭54−97637号、特開
昭56−38369号等において、ゴムラテックスのよ
うな水系接着剤と凝固剤又は造膜剤とを組み合わせるこ
とにより、接着時にゴムが析出して速やかに水分を除去
できるために、初期接着強度は増大することが示されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法で製造されたクロロプレンゴムラテックスは下記の
ような問題があった。
【0006】(1)ロジン酸アルカリ金属塩のような高
いpH域において良好なラテックス安定性を有する乳化
剤を用いて製造を行った場合には、クロロプレン系接着
剤として必須の副成分である粘着付与樹脂、金属酸化物
などを配合する際の僅かなpHの変動でゴムが析出する
ため、pHの調整を極めて慎重に行わなければならず、
操作上煩わしい。
【0007】(2)ポリビニルアルコールのような水溶
性高分子を用いて製造を行った場合には、その保護コロ
イド性から優れたラテックスの安定性を示すが、接着剤
として使用した際の耐水性が著しく低下する。また、凝
固剤と組み合わせてもゴムの析出がなく、初期接着強度
の向上は認められない。
【0008】本発明は、上記した問題点に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、従来のクロロプレンゴムラ
テックス接着剤組成物では得られなかった各種配合剤を
混合してもラテックスは安定であり、凝固剤を組み合わ
せた場合には速やかにゴムが析出して水分が除去できる
ことにより、常温接着力、高温接着力等の接着物性、特
に、初期接着強度に優れた接着剤組成物及びその接着方
法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な背景をもとに上記の課題を解決するため鋭意研究を重
ねた結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発
明は、(a)クロロプレンゴムラテックスを主成分とす
る主剤と(b)水溶性金属塩と陽イオン性界面活性剤の
水溶液からなる凝固剤、よりなることを特徴とするクロ
ロプレンゴムラテックス2液型接着剤組成物であり、ま
た、その主剤と凝固剤を別個に被着体上に塗布、噴霧又
は空間で混合させるように噴霧することによって被着体
を貼り合わせる接着方法である。
【0010】以下、本発明について詳細に説明する。
【0011】本発明のラテックスの重合方法としては特
に制限するものではなく、クロロプレン単量体、必要に
応じてその他の共重合可能なエチレン性不飽和単量体を
ラジカル乳化重合すればよい。乳化重合は公知の方法に
従って、水、単量体、乳化・分散剤、重合開始剤、連鎖
移動剤等を乳化し、所定温度にて重合を行えばよい。各
原料はいずれも一括添加、逐次添加、分割添加してもよ
い。共重合可能なエチレン性不飽和単量体として、例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基含有
ビニル単量体、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル
等のアクリル酸エステル類、ブタジエン、2,3−ジク
ロロブタジエン、1−クロロブタジエン等のジエン系単
量体、エチレン、スチレン、アクリロニトリル等の通常
クロロプレンの共重合に用いられる単量体が20重量部
以下の量で適宜用いられる。特に、共重合成分がカルボ
キシル基含有ビニル単量体を用いた場合には、被着体と
の濡れ性が良好になること及び金属酸化物を配合した際
に金属イオン架橋が起こり接着物性が向上するために好
ましい。
【0012】重合に使用する乳化・分散剤としては特に
限定するものではなく、カルボン酸型、スルホン酸型、
硫酸エステル型のアニオン型乳化剤、ノニオン型乳化剤
等が用いられ、例えば、不均化ロジン酸のアルカリ金属
塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン
酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルアリール硫酸塩、ナフ
タレンスルホン酸ナトリウムとホルムアルデヒドとの縮
合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シエチレンアルキルフェノール、ソルビタン脂肪酸エス
テル、ポリオキシエチレンアシルエステル等があげられ
る。特に、クロロプレン単量体とカルボキシル基含有ビ
ニル単量体との共重合体の場合には、アルキルジフェニ
ルエーテルジスルホン酸のアルカリ金属塩及びトリエタ
ノールアミン塩、アルキルベンゼンスルホン酸のアルカ
リ金属塩及びトリエタノールアミン塩、アルキル硫酸の
アルカリ金属塩及びトリエタノールアミン塩等が酸性下
での乳化重合において好適に用いられる。乳化・分散剤
の添加量は、各乳化・分散剤の種類により最適範囲は異
なるが、乳化重合を安定に製造できる範囲として、仕込
み単量体100重量部に対して0.1〜10重量部が好
ましい。
【0013】重合開始剤としては、公知のフリーラジカ
ル生成物質、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニ
ウム等の過硫酸化物、過酸化水素、t−ブチルヒドロパ
ーオキサイド等の無機又は有機過酸化物等を用いること
ができる。また、これらは単独又は還元性物質、例え
ば、チオ硫酸塩、チオ亜硫酸塩、有機アミン等との併用
レドックス系で用いてもよい。
【0014】重合温度は0〜80℃の範囲で行うことが
でき、好ましくは5〜50℃の範囲である。
【0015】連鎖移動剤としては、例えば、アルキルメ
ルカプタン、ハロゲン化炭化水素、アルキルキサントゲ
ンジスルフィド及びイオウ等の分子量調節剤があげられ
る。重合停止剤としては、通常用いられる停止剤であれ
ば特に限定するものではなく、例えば、フェノチアジ
ン、2,6−t−ブチル−4−メチルフェノール、ヒド
ロキシルアミン等が使用できる。添加は所定転化率に到
達した時点で添加すればよい。重合転化率は50〜10
0%が好ましく、残存単量体が存在する場合には単量体
除去を実施すればよい。
【0016】本発明のクロロプレンゴムラテックスのラ
テックス安定性を一段と良好にするために、乳化・分散
剤を、乳化重合時に使用する乳化・分散剤以外に、添加
する方法が用いられる。乳化・分散剤を添加する時期と
しては、重合仕込み時に一括添加する方法、重合中に添
加する方法及び重合終了時に添加する方法があり、特に
限定はないが、重合中に転化率が50〜90%に達した
時点で添加するのが好ましい。使用する添加量として
は、仕込み単量体100重量部に対して0.1〜10重
量部、好ましくは0.5〜5重量部が用いられる。この
範囲内がラテックス安定性の確保と接着剤として供した
場合の良好な耐水性の維持とを満足できる。乳化・分散
剤としては、ロジン酸のアルカリ金属塩、スルホン酸
型、硫酸エステル型のアニオン乳化剤、ノニオン型の乳
化剤が用いられ、例えば、アルキルスルホン酸塩、アル
キルアリールスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキル
アリール硫酸塩、ナフタレンスルホン酸ナトリウムとホ
ルムアルデヒドとの縮合物、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノール、
ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアシル
エステル等があげられる。
【0017】本発明における凝固剤としての水溶性金属
塩としては第II族〜第III族の金属陽イオンのハロ
ゲン化物、硫酸化物、硝酸化物等であり、例えば、塩化
亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸マグネシウム、塩化カ
ルシウム、塩化マンガン、塩化ニッケル、硝酸銅、塩化
鉄、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム等があげられ
る。また、陽イオン性界面活性剤としては、高級脂肪酸
及び高級脂肪酸アミドのアミン塩、4級アンモニウム塩
及びピリジニウム塩、高級アルキルのアミン塩及び4級
アンモニウム塩、高級アルコールのピリジニウム塩等が
あげられる。凝固剤としての水溶性金属塩及び陽イオン
性界面活性剤の添加量はクロロプレンゴムラテックスと
組み合わせた際にゴムの析出が認められる範囲であれば
制限はないが、以下の添加量が通常使用できる。水溶性
金属塩と陽イオン性界面活性剤の比は10対1から1対
10重量比の範囲で、噴霧可能な粘度となるように濃度
調節した水溶液として凝固剤が調製できる。また、凝固
剤は主剤中の主成分であるクロロプレンゴムラテックス
に、純分換算で、ゴム100重量部に対して1〜50重
量部が適当である。これらの範囲内においては、ゴムの
析出及び水分の除去を速やかに安定的に実現でき、初期
接着強度を始め、接着物性を向上することができる。
【0018】本発明における主剤には、クロロプレンゴ
ムラテックスと均一に混合できる範囲で粘着付与樹脂及
び金属酸化物を添加できる。例えば、粘着付与樹脂はフ
ェノール系樹脂、テルペン系樹脂、ロジン誘導体樹脂、
石油系炭化水素樹脂等の水系エマルションがあげられ
る。粘着付与樹脂の添加方法としては、有機溶剤に予め
溶解して添加してもよいが、好ましくは乳化分散したエ
マルションの形態で添加する。粘着付与樹脂は貼り合わ
せ時の粘着保持性を良好にするとともに接着界面におけ
る接着剤同士の相互拡散を促進する効果がある。また、
金属酸化物は第II族〜第III族の金属陽イオンの酸
化物であり、例えば、酸化マグネシウム、酸化カルシウ
ム、酸化亜鉛等があげられる。添加方法としては、乳化
分散したエマルションの形態で添加する方法が好まし
い。特に、酸化亜鉛は、クロロプレンゴム中のカルボキ
シル基との硬化反応により十分な架橋を発現できるため
に好適に用いられる。これらの粘着付与樹脂及び金属酸
化物は特性を満足する範囲で制限はないが、クロロプレ
ンゴム重合体100重量部に対し各々5〜50重量部、
0.1〜5重量部を添加するのが好ましい。この範囲内
においては、粘着保持性が充分確保できるとともに、架
橋による耐熱性を始め接着性能を一段と向上できる。
【0019】本発明に係わるクロロプレンゴムラテック
ス2液型接着剤組成物は上記の通りであり、クロロプレ
ンゴムラテックスを主成分とする主剤と水溶性金属塩と
陽イオン性界面活性剤の水溶液からなる凝固剤を組み合
わせた2液で構成される。接着方法としては、主剤と凝
固剤を別個に被着体上に塗布、噴霧又は空間で混合させ
るように噴霧することにより、被着体を貼り合わせる方
法が好ましい。また、被着体としては、分離した水を吸
収できる多孔質被着体が好ましく、木材、紙、織布、不
織布、フェルト、皮革、ポリオレフィンフォーム等があ
げられる。被着体に塗布した後、直後に又は常温〜90
℃で1〜10分間乾燥させて貼り合わせる。必要に応じ
て、ポリオキシエチレン、ポリビニルアルコール等の増
粘剤、老化防止剤、防腐剤、凍結防止剤、pH調節剤等
を適量配合してもよい。
【0020】以上の構成からなる本発明の2液型接着剤
組成物は、従来のラテックス系接着剤では得られなかっ
た常温接着力、高温接着力等の接着物性とラテックス安
定性が良好であり、特に、初期接着強度に優れたもので
ある。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0022】以下の実施例、比較例において得られたラ
テックスの配合安定性、機械安定性と接着剤組成物の常
温引張せん断強度、高温引張せん断強度は、以下の方法
で測定及び評価した。
【0023】<配合安定性>接着剤用ラテックスに配合
を行うことによるゴム析出物の有無を目視により観察し
た。
【0024】○;ゴムの析出が認められない。×;ゴム
の析出が認められる。
【0025】<機械安定性>接着剤組成物主剤の機械安
定性をマーロン試験法を用いてゴム凝固率(%)として
測定、評価した。
【0026】<常温引張せん断強度>ブナ木(100m
m×25mm×5mm)のそれぞれの片面に接着剤主剤
を刷毛にて約100g/m2(wet)塗布後、凝固剤
をスプレーにて主剤に対して5〜10%(純分換算、重
量比)になるように主剤上に噴霧した。その後、室温に
て5分間放置後、プレスを用いて圧締を行った(50k
g/cm2、10秒間)。恒温室において23℃×1時
間及び7日間養生して試験片を作成した。試験片を23
℃、引張速度5mm/minの条件でテンシロン型引張
試験機を用いて引張せん断強度を測定した。
【0027】<高温引張せん断強度>常温引張せん断強
度測定と同様にして作成した試験片を用いて80℃、引
張速度5mm/minの条件でテンシロン型引張試験機
を用いて引張せん断強度を測定した。
【0028】実施例1 クロロプレン100重量部、n−ドデシルメルカプタン
0.15重量部、アルキルジフェニルエーテルジスルホ
ン酸ナトリウム(ペレックスSSH(商標)、花王製)
3.5重量部、ナフタレンスルホン酸ナトリウムとホル
ムアルデヒドとの縮合物(デモールN(商標)、花王
製)0.5重量部、ハイドロサルファイトナトリウム
0.01重量部、トリエタノールアミン0.2重量部及
び純水100重量部を撹拌機付10 lオートクレーブ
中に8割容量仕込み、40℃、窒素雰囲気中、0.35
重量%過硫酸カリウム水溶液を連続的に滴下した。転化
率98%で重合停止剤として2,6−t−ブチル−4−
メチルフェノール0.05重量部を加えてクロロプレン
ゴム重合体ラテックスA(固形分50重量%)を得た。
また、試料ラテックスを流延してフィルムを作成し、試
料の重量を測定し、5%濃度になるようにクロロホルム
とともにメスフラスコに入れ、23℃で1昼夜浸漬す
る。溶液粘度が2100mPa・s(クロロプレン重合
体を10%濃度になるようにクロロホルムに溶解させた
溶液粘度。B型粘度計(No.3ローター、12rp
m、25℃、60sec.)測定。)であり、得られた
重合体ラテックスAを主剤として使用した。
【0029】凝固剤はドデシルトリメチルアンモニウム
クロライド22重量部、塩化アルミニウム9重量部、水
69重量部からなる水溶液を調製した。
【0030】作成した主剤の配合安定性、機械安定性及
び接着剤組成物の常温せん断強度、高温せん断強度の評
価結果は表1に示した。
【0031】表1の結果より、安定性及び常温強度が優
れていることが分かった。また、高温強度は使用可能な
数値を示した。特に、初期接着強度が良好なことが認め
られた。
【0032】
【表1】
【0033】実施例2 重合体ラテックスAと粘着付与樹脂エマルション(ロジ
ンエステル樹脂、スーパーエステル(商標)E−72
0、軟化点100℃、固形分50重量%、荒川化学製)
を100対20(固形分換算、重量比)に混合して主剤
とした。凝固剤は実施例1で使用したドデシルトリメチ
ルアンモニウムクロライド/塩化アルミニウム水溶液を
用いた。
【0034】作成した主剤の配合安定性、機械安定性及
び接着剤組成物の常温せん断強度、高温せん断強度の評
価結果は表1に示した。
【0035】表1の結果より、安定性及び常温強度が優
れていることが分かった。また、高温強度は使用可能な
数値を示した。特に、初期接着強度が良好なことが認め
られた。
【0036】実施例3 クロロプレン97重量部、メタクリル酸3重量部、n−
ドデシルメルカプタン0.75重量部、アルキルジフェ
ニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(ペレックスSS
H(商標)、花王製)5重量部、ハイドロサルファイト
ナトリウム0.01重量部、トリエタノールアミン0.
2重量部及び純水105重量部を撹拌機付10 lオー
トクレーブ中に8割容量仕込み、10℃、窒素雰囲気
中、0.35重量%過硫酸カリウム水溶液を連続的に滴
下した。転化率98%で重合停止剤として2,6−t−
ブチル−4−メチルフェノール0.05重量部を加えて
クロロプレンゴム重合体ラテックスBを得た。また、得
られたラテックスの溶液粘度は2500mPa・sであ
った。
【0037】得られた重合体ラテックスBと実施例1で
使用した粘着付与樹脂エマルションであるスーパーエス
テルE−720を100対20(固形分換算、重量比)
に混合して主剤とした。凝固剤は実施例1で使用したド
デシルトリメチルアンモニウムクロライド/塩化アルミ
ニウム水溶液を用いた。
【0038】作成した主剤の配合安定性、機械安定性及
び接着剤組成物の常温せん断強度、高温せん断強度の評
価結果は表1に示した。
【0039】表1の結果より、安定性及び常温強度が優
れていることが分かった。また、高温強度は使用可能な
数値を示した。特に、初期接着強度が良好なことが認め
られた。
【0040】実施例4 重合体ラテックスB、粘着付与樹脂エマルションである
スーパーエステルE−720及び酸化亜鉛エマルション
(AZ−SW(商標)、固形分50重量%、大崎工業
製)を混合比100対20対0.5(固形分換算、重量
比)として主剤を得た。凝固剤は実施例1で使用したド
デシルトリメチルアンモニウムクロライド/塩化アルミ
ニウム水溶液を用いた。
【0041】作成した主剤の配合安定性、機械安定性及
び接着剤組成物の常温せん断強度、高温せん断強度の評
価結果は表1に示した。
【0042】表1の結果より、安定性、常温強度、高温
強度が優れていることが分かった。特に、初期接着強度
及び高温強度が良好なことが認められた。
【0043】比較例1 実施例1において、凝固剤を噴霧しないで、主剤のみで
接着試験を行った。
【0044】表1に常温せん断強度、高温せん断強度の
評価結果を示した。
【0045】表1の結果より、常温強度、高温強度とも
に劣っていた。
【0046】比較例2 クロロプレン100重量部、n−ドデシルメルカプタン
0.2重量部、ロジン酸ナトリウム 5重量部、ハイド
ロサルファイトナトリウム0.01重量部、トリエタノ
ールアミン0.2重量部及び純水105重量部を撹拌機
付10 lオートクレーブ中に8割容量仕込み、10
℃、窒素雰囲気中、0.35重量%過硫酸カリウム水溶
液を連続的に滴下した。転化率98%で重合停止剤とし
て2,6−t−ブチル−4−メチルフェノール0.05
重量部を加えてクロロプレンゴム重合体ラテックスCを
得た。
【0047】得られた重合体ラテックスCと実施例1で
使用した粘着付与樹脂エマルションであるスーパーエス
テルE−720を100対20(固形分換算、重量比)
に混合して主剤とした。凝固剤は実施例1で使用したド
デシルトリメチルアンモニウムクロライド/塩化アルミ
ニウム水溶液を用いた。
【0048】作成した主剤の配合安定性、機械安定性及
び接着剤組成物の常温せん断強度、高温せん断強度の評
価結果は表1に示した。
【0049】表1の結果より、配合安定性、機械安定性
が劣っていた。
【0050】比較例3 クロロプレン97重量部、メタクリル酸3重量部、n−
ドデシルメルカプタン0.2重量部、ポリビニルアルコ
ール5重量部、ハイドロサルファイトナトリウム0.0
1重量部、トリエタノールアミン0.2重量部及び純水
105重量部を撹拌機付10 lオートクレーブ中に8
割容量仕込み、10℃、窒素雰囲気中、0.35重量%
過硫酸カリウム水溶液を連続的に滴下した。転化率98
%で重合停止剤として2,6−t−ブチル−4−メチル
フェノール0.05重量部を加えてクロロプレンゴム重
合体ラテックスDを得た。
【0051】得られた重合体ラテックスDと実施例1で
使用した粘着付与樹脂エマルションであるスーパーエス
テルE−720を100対20(固形分換算、重量比)
に混合して主剤とした。凝固剤は実施例1で使用したド
デシルトリメチルアンモニウムクロライド/塩化アルミ
ニウム水溶液を用いた。
【0052】作成した主剤の配合安定性、機械安定性及
び接着剤組成物の常温せん断強度、高温せん断強度の評
価結果は表1に示した。
【0053】表1の結果より、配合安定性、機械安定性
は良好であったが、常温強度及び高温せん断強度は劣っ
た。
【0054】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明により得
られたクロロプレンゴムラテックス2液型接着剤組成物
は、従来のラテックスにはない常温接着力、高温接着力
等の接着物性とラテックス安定性が良好であり、特に、
初期接着強度に優れた接着剤組成物であるために、木
材、紙、織布、不織布、フェルト、皮革、ポリオレフィ
ンフォーム等の種々の用途の接着剤として好適である。
【0055】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)クロロプレンゴムラテックスを主成
    分とする主剤と(b)水溶性金属塩と陽イオン性界面活
    性剤の水溶液からなる凝固剤、よりなることを特徴とす
    るクロロプレンゴムラテックス2液型接着剤組成物。
  2. 【請求項2】クロロプレンゴムラテックスがクロロプレ
    ン単量体とカルボキシル基含有ビニル単量体との共重合
    体であることを特徴とする請求項1記載のクロロプレン
    ゴムラテックス2液型接着剤組成物。
  3. 【請求項3】クロロプレンゴムラテックスがラテックス
    安定性を付与する乳化・分散剤を用いて得られたクロロ
    プレン単量体とカルボキシル基含有ビニル単量体との共
    重合体であることを特徴とする請求項1〜請求項2いず
    れか記載のクロロプレンゴムラテックス2液型接着剤組
    成物。
  4. 【請求項4】ラテックス安定性を付与する乳化・分散剤
    がアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸水溶性塩で
    あることを特徴とする請求項1〜請求項3いずれか記載
    のクロロプレンゴムラテックス2液型接着剤組成物。
  5. 【請求項5】請求項1〜請求項4いずれか記載のクロロ
    プレンゴムラテックス2液型接着剤組成物を、主剤と凝
    固剤を別個に被着体上に塗布、噴霧又は空間で混合させ
    るように噴霧することにより、被着体を貼り合わせるこ
    とを特徴とする接着方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003042314A1 (fr) * 2001-11-15 2003-05-22 Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha Procede de prolongation de la vie en pot d'adhesif polychloropropene aqueux en deux parties
JP2013503213A (ja) * 2009-08-26 2013-01-31 ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェン 水性2成分型接着剤
US11591566B2 (en) 2013-03-14 2023-02-28 Inguran, Llc Methods for high throughput sperm sorting

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