JP4538885B2 - ゴム/金属接着剤用ラテックス及びその製造法 - Google Patents

ゴム/金属接着剤用ラテックス及びその製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴム/金属用接着剤の基材として極めて有用な共重合体ラテックス、及びその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ゴム/金属用接着剤は、自動車用ゴム製品、工業用ゴム製品、建築用ゴム製品等の製造工程において使われており、極めて有用である。
【0003】
ゴム/金属用接着剤において、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン(以後2,3−DCBという)(共)重合体が必須成分として配合されている。
【0004】
これらは従来、有機溶剤タイプの接着剤であるため、2,3−DCB共重合体がこれらの溶剤に溶けることが必要である。通常、2,3−DCBの単独重合体は、有機溶剤に溶け難いため、重合体の臭素化、又はα−ハロアクリロニトリル、α−クロロスチレン等のような高価で毒性を有する単量体を用いた共重合によって溶解性を付与することが行われている。例えば、USP−2725373号には臭素化によって溶解性を付与する方法が、USP−3562192号にはアクリロニトリル、クロロスチレン等との共重合によって溶解性を付与する方法が記載されている。
【0005】
近年、これら接着剤に使用されている有機溶剤が、環境浄化、労働安全衛生などの意識の高まりによって制約を受けつつあり、接着剤の非溶剤化、水系化は時代の趨勢となっている。上記、ゴム/金属接着剤においても水系化の試みがなされており、例えば、USP−5036122号、USP−5200459号、特開平2−1793号で報告されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高価で毒性を有する単量体を用いることなく接着性の改良された、2,3−DCBの製造工程で副生する1,2−ジクロロ−1,3−ブタジエン、及び1,3−ジクロロ−1,3−ブタジエンからなる共重合体を用いてなる、ゴムや金属の接着に優れたゴム/金属接着剤用ラテックスを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはこのような背景を鑑み、上記接着剤用途において、2,3−DCB単量体と共重合する単量体の影響について鋭意検討した結果、理由は定かではないが、2,3−DCBの製造工程で副生する1,2−ジクロロ−1,3−ブタジエン、及び1,3−ジクロロ−1,3−ブタジエンの適当量を共重合することにより得られたラテックスは、2,3−DCB単量体のみから得られたラテックスよりも、明らかにゴム/金属接着性に優れる接着剤組成物を与え、かつこれらの単量体を利用することで、高価で毒性を有する単量体の利用が不要になることを見出し、本発明に至った。
【0008】
即ち、本発明は、下記(A)、(B)、(C)の組成を有する共重合体からなるゴム/金属接着剤用ラテックス及びその製造方法に関するものである。
【0009】
(A):2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン90.0〜97.0重量%
(B):1,2−ジクロロ−1,3−ブタジエン1.5〜5.0重量%
(C):1,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン1.5〜5.0重量%
本発明のゴム/金属接着剤用ラテックスを構成する共重合体における、(A)、(B)、(C)の組成は、(A)成分90.0〜97.0重量%、(B)成分1.5〜5.0重量%、(C)成分1.5〜5.0重量%である。好ましくは、(A)成分91.0〜96.0重量%、(B)成分2.0〜4.5重量%、(C)成分2.0〜4.5重量%である。
【0010】
上記成分(A)が90重量%未満では、2,3−DCB重合体の特徴である強靭さが低下し、接着剤としての接着強度が低下するため好ましくなく、また、97重量%を越えた場合も、理由は定かではないが接着剤としての接着強度が低下するため好ましくない。上記成分(B)、(C)の何れかが5重量%を越えても、又は何れかが1.5重量%未満でも、理由は定かではないが、接着剤としての強度が低下するため好ましくなく、好ましくは各々2.0〜4.5重量%である。
【0011】
本発明のゴム/金属接着剤用ラテックスは、上記(A)、(B)、(C)の単量体混合物を乳化重合して得られる。乳化重合は公知の方法に従って、水、単量体、乳化・分散剤、重合開始剤、連鎖移動剤等を乳化し、所定温度にて重合を行えば良い。各原料はいずれも一括添加、逐次添加、分割添加しても良い。但し、2,3−DCBの重合性は極めて高いため、重合を安全に行うためには、重合速度を上手く制御する必要がある。そのため、単量体の逐次添加、若しくは分割添加が好ましい。重合中のスケーリングを抑制する意味では、単量体の分割添加が更に好ましい。
【0012】
重合に使用する乳化・分散剤としては、特に限定するものではなく、カルボン酸型、スルホン酸型、硫酸エステル型のアニオン型乳化剤、ノニオン型乳化剤が用いられ、例えば、不均化ロジン酸のアルカリ金属塩、不均化ロジン酸のアンモニウム塩、不均化ロジン酸のアミン塩、アルキルスルホン酸のアルカリ金属塩、アルキルスルホン酸のアミン塩、アルキルスルホン酸のアンモニウム塩、アルキル硫酸エステルのアルカリ金属塩、アルキル硫酸エステルのアンモニウム塩、アルキル硫酸エステルのアミン塩、アルキルアリールスルホン酸のアルカリ金属塩、アルキルアリールスルホン酸のアンモニウム塩、アルキルアリールスルホン酸のアミン塩、アルキルアリール硫酸エステルのアルカリ金属塩、アルキルアリール硫酸エステルのアンモニム塩、アルキルアリール硫酸エステルのアミン塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステルのアルカリ金属塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステルのアンモニウム塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステルのアミン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルのアルカリ金属塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルのアンモニウム塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルのアミン塩、ナフタリンスルホン酸ナトリウムとホルムアルデヒドとの縮合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノール、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアシルエステル、ポリビニルアルコール、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸のアルカリ金属塩及びアミン塩等が用いられる。使用量としては、重合時の安定性、及び接着剤組成物とした場合の接着性能を考慮すると、単量体混合物100重量部に対して0.5〜10重量部が好ましい。
【0013】
重合開始剤としては、公知のフリーラジカル生成物質、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸化物、過酸化水素、t−ブチルヒドロパーオキサイド等の無機又は有機過酸化物を用いることができる。また、これらは単独又は還元性物質、例えば、ハイドロサルファイト、チオ硫酸塩、チオ亜硫酸塩、硫酸第一鉄、アスコルビン酸、有機アミン等とのレドックス系で用いてもよいが、より低温で重合できるため、レドックス系が好ましい。本発明で用いる還元剤としては、重合反応の制御性の面を考慮すると特にアスコルビン酸のみを用いるのが好ましい。重合反応性が極めて高い2,3−DCBの重合反応の暴走を抑制する効果があるからである。使用量としては、フリーラジカル生成物質は単量体混合物100重量部に対して0.001〜2重量部、好ましくは0.01〜0.5重量部である。還元性物質は、単量体混合物100重量部に対して0.001〜2重量部、好ましくは0.01〜0.5重量部である。
【0014】
重合可能な温度としては0〜80℃の範囲で行うことができ、好ましくは10〜50℃の範囲である。
【0015】
連鎖移動剤としては、アルキルメルカプタン、ハロゲン化炭化水素、ジアルキルキサントゲンジスルフィド、テトラアルキルチウラムジスルフィド、α−メチルスチレンダイマー、1,1−ジフェニルエチレン及びイオウ等の分子量調節剤があげられる。その使用量は、単量体混合物100重量部に対して0.01〜3重量部が好ましい。
【0016】
重合終了時期は特に限定するものではないが、単量体の転化率が60〜100%まで重合を行うことが好ましく、95〜100%まで重合を行うことが更に好ましい。単量体が残存する場合は、モノマーストリップ等により単量体を除去すれば良い。
【0017】
本発明のゴム/金属接着剤用ラテックスにおける共重合体の濃度は、全ラテックス重量に対して10〜60重量%、好ましくは20〜50重量%である。
【0018】
重合停止剤としては、通常用いられる停止剤、例えば2,6−t−ブチル−4−メチルフェノール等のヒンダードフェノール系化合物、フェノチアジン、ジエチルヒドロキシルアミン等が使用できる。これらの停止剤は、有機溶剤及び/又は2,3−DCB単量体等に溶解したものを直接添加するか、水に乳化したものを添加すれば良く、添加は所定転化率に到達した時点で添加すればよい。
【0019】
本発明によって得られた接着剤用ラテックスは、単独でも接着剤として用いることができるが、接着性をより高めるため、接着力増強助剤が配合される。接着力増強助剤として、好ましくは、芳香族ポリニトロソ化合物であり、例えば、ベンゼン、ナフタレン等の芳香族炭化水素の環上に、少なくとも隣接しない2個のニトロソ基を有する化合物であり、m−ジニトロソベンゼン、p−ジニトロソベンゼン、2−メチル−1,4−ジニトロソベンゼン、2−メチル−5−クロロ−1,4−ジニトロソベンゼン、2−フルオロ−1,4−ジニトロソベンゼン、2−メトキシ−1,3−ジニトロソベンゼン、5−クロロ−1,3−ジニトロソベンゼン、2−ベンジル−1,4−ジニトロソベンゼン、2−シクロヘキシル−1,4−ジニトロソベンゼン、p−ジニトロソナフタレン、m−ジニトロソナフタレン等が例示される。芳香族ニトロソ化合物の他に接着力増強助剤として、塩素化天然ゴム、塩素化ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン、塩素化ポリオレフィン、塩素化PVC等のハロゲン含有ポリマー、フェノール樹脂、アミノ樹脂、石油樹脂、ロジン樹脂、ロジンエステル樹脂等が接着性を高める目的で適宜配合される。接着力増強助剤の使用量としては、共重合体100重量部に対して5〜100重量部、好ましくは10〜50重量部である。この他に、顔料、充填材、可塑剤等を適宜配合しても良い。
【0020】
本発明で得られる共重合体ラテックスを使用した接着剤は、ゴム/金属接着剤として使用されるが、接着されるゴム及び金属は特に限定されない。ゴムとしては、例えば、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、アクリルゴム、ウレタンゴム、水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム、エピクロルヒドリンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。金属としては、例えば、鉄、アルミニウム、銅、ステンレスなどが挙げられる。
【0021】
ゴムと金属の接着は通常以下の方法で行われる。サンドペーパー等で表面研磨した金属表面に接着剤を塗布し、乾燥する(乾燥条件に何ら制限はなく、常温で風乾、若しくは加熱乾燥により水分を蒸発させれば良い)。未加硫ゴムコンパウンドを金属面に密着させ、プレスにより加圧しながら140〜200℃で3〜40分加熱する。加熱条件は、ゴムの加硫速度、厚みによって適宜調整すれば良い。
【0022】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、これらの実施例のみに限定されるものではない。尚、ゴム/金属接着剤用ラテックスの機械安定性(ゴム凝集率)、及び接着剤としての性能は以下の方法で測定、評価した。
【0023】
<機械安定性(ゴム凝集率)>
接着剤組成物の機械安定性(ゴム凝集率)をマーロン試験法(JIS K−6387(1997))を用いて、ゴム凝集率(%)として測定、評価した。
【0024】
<接着試験>
サンドペーパーにて表面研磨した25mm×70mm×3mmの鉄板3枚に、プライマーとしてケムロック205を塗布し、常温で30分乾燥した後、ラテックス接着剤(以下の実施例、比較例で得られた2,3−DCB(共)重合体ラテックス100重量部に、p−ジニトロソベンゼン10重量部を配合したもの)を塗布し、常温で30分乾燥した。続いてこれら3枚の鉄板を70mm×75mmの金枠内に並べ、この上に、表1に示した配合で得られた未加硫の被着体ゴムコンパウンドシートをのせ、160℃で30分プレス加硫を行った。常温まで放冷した後、鉄板の幅に合わせてゴムを裁断し、試験片を作製した。試験片を23℃、引張り速度50mm/minの条件でテンシロン型引張り試験機を用いて90゜剥離強度を測定した。剥離強度に加えて、剥離試験後の被着体ゴムと鉄板の界面の剥離状態を観察することにより接着性を評価した。
【0025】
【表1】
Figure 0004538885
【0026】
実施例1
表2に示す組成(2,3−DCBとその製造工程で副生する1,2−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン等)の単量体混合物1200g、n−ドデシルメルカプタン4g、不均化ロジン酸カリウム250g、ナフタレンスルホン酸ナトリウムとホルムアルデヒドとの縮合物20g、オレイン酸硫酸ナトリウム塩20g、水酸化ナトリウム15g、イオン交換水5935gを攪拌機付き10 lオートクレーブ中に仕込み、20℃、窒素雰囲気中で30分間攪拌した後、アスコルビン酸0.56gを添加し、過硫酸カリウム水溶液(過硫酸カリウム0.370g、アントラキノンスルホン酸ナトリウム0.100gをイオン交換水400gに溶解して調整したもの)を連続的に添加して重合を開始した。転化率80.3%で重合停止剤として過硫酸カリウム水溶液の添加を止め、そのまま1時間熟成した。その後、最初に仕込んだものと同じ組成の単量体混合物1200gを添加し、30分間攪拌した後、アスコルビン酸0.56gを添加し、過硫酸カリウム水溶液(過硫酸カリウム0.370g、アントラキノンスルホン酸ナトリウム0.100gをイオン交換水400gに溶解して調整したもの)を連続的に添加し重合を再開始した。トータルの転化率が85.7%(転化率は、固形分測定により算出した。即ち、ラテックス約2gを精秤し、170℃×20分乾燥後の重量を測定することにより固形分を算出し、固形分値から転化率を算出した。以下の実施例、比較例も同様。)になった時点で過硫酸カリウム水溶液の添加を止めて、そのまま1時間熟成した。その後、再々度、最初に仕込んだものと同じ組成の単量体混合物1200gを添加し、30分攪拌した後、アスコルビン酸0.56gを添加し、過硫酸カリウム水溶液(過硫酸カリウム0.370g、アントラキノンスルホン酸ナトリウム0.100gをイオン交換水400gに溶解して調整したもの)の連続添加を開始した。トータルの転化率99.4%で過硫酸カリウム水溶液の添加を止め、フェノチアジン0.4g、t−ブチルカテコール0.4gを加えて固形分39.3%のゴム/金属接着剤用ラテックスを得た。本ラテックスを用いて得た接着剤組成物の機械安定性(ゴム凝集率)を表2に示した。さらに、表1に示した被着体ゴムコンパウンドとしてクロロプレンゴムコンパウンドを用いた場合の接着性能を表2に示した。機械安定性(ゴム凝集率)及び接着性能とも優れることが明らかである。
【0027】
【表2】
Figure 0004538885
【0028】
実施例2
水酸化ナトリウム15g、不均化ロジン酸カリウム250g、及びオレイン酸の硫酸ナトリウム塩20gを用いる代わりに、ペレックスSSH(花王製)を250g用い、かつ用いる単量体組成を表2に示す組成に代えた他は全て実施例1と同じ方法で、固形分39.1%のゴム/金属接着剤用ラテックスを得た。本ラテックスを用いて得た接着剤組成物の機械安定性(ゴム凝集率)を表2に示した。さらに、表1に示した被着体ゴムコンパウンドとしてクロロプレンゴムコンパウンドを用いた場合の接着性能を表2に示した。機械安定性(ゴム凝集率)及び接着性能とも優れることが明らかである。
【0029】
実施例3
用いる単量体組成を、表2に示す組成に代えた他は全て実施例1と同じ方法で、固形分39.4%のゴム/金属接着剤用ラテックスを得た。本ラテックスを用いて得た接着剤組成物の機械安定性(ゴム凝集率)を表2に示した。さらに、表1に示した被着体ゴムコンパウンドとしてクロロプレンゴムコンパウンドを用いた場合の接着性能を表2に示した。機械安定性(ゴム凝集率)及び接着性能とも優れることが明らかである。
【0030】
実施例4
用いる単量体組成を、表2に示す組成に代えた他は全て実施例1と同じ方法で、固形分39.5%のゴム/金属接着剤用ラテックスを得た。本ラテックスを用いて得た接着剤組成物の機械安定性(ゴム凝集率)を表2に示した。さらに、表1に示した被着体ゴムコンパウンドとしてクロロプレンゴムコンパウンドを用いた場合の接着性能を表2に示した。機械安定性(ゴム凝集率)及び接着性能とも優れることが明らかである。
【0031】
実施例5
実施例1と同様に得たゴム/金属接着剤用ラテックスを用いて、表1に示した被着体ゴムコンパウンドとして天然ゴムコンパウンドを用いた場合の接着性能を表2に示した。接着性能は優れることが明らかである。
【0032】
比較例1
用いる単量体組成を、表3に示す組成に代えた他は全て実施例1と同じ方法で、固形分39.5%のゴム/金属接着剤用ラテックスを得た。本ラテックスを用いて得た接着剤組成物の機械安定性(ゴム凝集率)を表3に示した。さらに、表1に示した被着体ゴムコンパウンドとしてクロロプレンゴムコンパウンドを用いた場合の接着性能を表3に示した。理由は定かではないが、実施例1〜実施例5と比較して接着性能が劣ることが明らかである。
【0033】
【表3】
Figure 0004538885
【0034】
比較例2
用いる単量体組成を、表3に示す組成に代えた他は全て実施例1と同じ方法で、固形分39.6%のゴム/金属接着剤用ラテックスを得た。本ラテックスを用いて得た接着剤組成物の機械安定性(ゴム凝集率)を表3に示した。さらに、表1に示した被着体ゴムコンパウンドとしてクロロプレンゴムコンパウンドを用いた場合の接着性能を表3に示した。理由は定かではないが、実施例1〜実施例5と比較して接着性能が劣ることが明らかである。
【0035】
比較例3
比較例1と同様に得たゴム/金属接着剤用ラテックスを用いて、表1に示した被着体ゴムコンパウンドとして天然ゴムコンパウンドを用いた場合の接着性能を表3に示した。理由は定かではないが、実施例1〜実施例5と比較して接着性能が劣ることが明らかである。
【0036】
比較例4
用いる単量体組成を、表3に示す組成に代えた他は全て実施例1と同じ方法で、固形分39.4%のゴム/金属接着剤用ラテックスを得た。本ラテックスを用いて得た接着剤組成物の機械安定性(ゴム凝集率)を表3に示した。実施例1〜実施例5と比較して機械安定性(ゴム凝集率)が劣ることが明らかである。さらに、表1に示した被着体ゴムコンパウンドとしてクロロプレンゴムコンパウンドを用いた場合の接着性能を表3に示した。理由は定かではないが、実施例1〜実施例5と比較して接着性能が劣ることが明らかである。
【0037】
比較例5
用いる単量体組成を、表3に示す組成に代えた他は全て実施例1と同じ方法で、固形分39.0%のゴム/金属接着剤用ラテックスを得た。重合終了時にはオートクレーブ内にラテックスから凝集したゴムの凝集塊が認められた。本ラテックスを用いて得た接着剤組成物の機械安定性(ゴム凝集率)を表3に示した。実施例1〜実施例5と比較して機械安定性(ゴム凝集率)が劣ることが明らかである。さらに、表1に示した被着体ゴムコンパウンドとしてクロロプレンゴムコンパウンドを用いた場合の接着性能を表3に示した。理由は定かではないが、実施例1〜実施例5と比較して接着性能が劣ることが明らかである。
【0038】
【発明の効果】
本発明において、(A)2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン90.0〜97.0重量%、(B)1,2−ジクロロ−1,3−ブタジエン1.5〜5.0重量%、(C)1,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン1.5〜5.0重量%の組成を有する共重合体からなるラテックスは、ゴム/金属用接着剤のベースラテックスとして極めて有用であり、上記(B)、(C)成分が各々5重量%を越えるか、又は1.5重量%未満の組成を有する2,3−DCB共重合体からなるラテックスに比べて優れた接着性能を示す。

Claims (2)

  1. 下記(A)、(B)、(C)の組成を有する共重合体からなるゴム/金属接着剤用ラテックス。
    (A):2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン90.0〜97.0重量%
    (B):1,2−ジクロロ−1,3−ブタジエン1.5〜5.0重量%
    (C):1,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン1.5〜5.0重量%
  2. 下記(A)、(B)、(C)からなる単量体混合物を、ラジカル開始剤の存在下、レドックス乳化重合することを特徴とする請求項1記載のゴム/金属接着剤用ラテックスの製造法。
    (A):2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン90.0〜97.0重量%
    (B):1,2−ジクロロ−1,3−ブタジエン1.5〜5.0重量%
    (C):1,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン1.5〜5.0重量%
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JPH021793A (ja) * 1987-12-18 1990-01-08 Lord Corp 接着組成物
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