JPH10278242A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JPH10278242A
JPH10278242A JP8661097A JP8661097A JPH10278242A JP H10278242 A JPH10278242 A JP H10278242A JP 8661097 A JP8661097 A JP 8661097A JP 8661097 A JP8661097 A JP 8661097A JP H10278242 A JPH10278242 A JP H10278242A
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ink
recording
processing liquid
discharging
dots
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JP8661097A
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English (en)
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Mikio Sanada
幹雄 真田
Yoshihisa Takizawa
吉久 滝沢
Eriko Saitou
絵里子 齋藤
Yoichi Takada
陽一 高田
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクおよびこのインクを不溶化する処理液
を用いて記録する場合に、これらを吐出する記録ヘッド
の走査方向における画像端の外側にインクが流れ出す、
はきよせ現象を低減する。 【解決手段】 インク吐出口1aおよび処理液吐出口1
bを有する記録ヘッド19aの走査に伴ない記録紙6上
にインクドット4aと処理液ドット4bを重ねて記録し
て行くが、走査方向の画像端4の外側の非記録領域にほ
ぼ透明な処理液のドット4bを余分に記録する。これに
より、記録領域内でインクと処理液が重ねて吐出される
ことによって生じるインク等の領域外への流れ出しを、
余分に記録したドット4bによってブロックすることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
装置に関し、詳しくは記録媒体に向けてインクおよびこ
のインクを不溶化する処理液を吐出して記録を行うイン
クジェット記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、記録ヘッドの吐出口から記録
液(以下、「インク」ともいう)を吐出させて記録を行
うインクジェット記録装置が知られている。最近では、
この主の装置において特に高画質画像を記録するため、
インクを吐出する直前もしくは吐出した直後に、このイ
ンクに不溶化または凝集を生じさせる処理液を吐出する
方法が提案されている。この処理液は通常無色透明であ
り、処理液とインクを重ねて記録媒体上に着弾させてこ
れら2液が記録媒体中に浸透する前に記録媒体上で混合
しインクが不溶化して定着する。この方法によれば、記
録媒体上に定着したインク発色性、耐水性等が向上する
とともににじみ(ブリーディング)やフェザリングを防
止することができる。特に記録媒体がインク受容層をコ
ーティングなどしていない一般の普通紙を用いる場合は
ブリーデングやフェザリングが比較的大きな問題となる
が、これらの問題を良好に防止できる。
【0003】図1は上述したインクおよび処理液を用い
た記録の概要を説明するための図である。
【0004】図1において、記録紙6に対し、記録ヘッ
ド2を図中矢印の方向に走査させることにより記録を行
う。記録ヘッド2には2つの吐出口列が配設され、吐出
口1aからはインクが、吐出口1bからは処理液がそれ
ぞれ吐出される。記録ヘッドの走査が行われる間にまず
吐出口1bから処理液が吐出され、これにより、記録紙
6上に処理液のドット4bが形成される。そして吐出口
1aからは、吐出口1bからの処理液の吐出後直ちにイ
ンクが吐出され、インクのドット4aが形成される。な
お、処理液は無色透明であり、実際は図1の4bで示す
ようなドットが見える分けではない。これにより、イン
クと処理液とが混合することによりインクの不溶化を生
じ記録領域5と非記録領域との境界4においてにじみ等
が発生することを防止できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
記録を特に高速で行う際には、境界4近傍の非記録領域
側に処理液とインクの混合物が流れ出る、いわゆる「は
きよせ」現象が生じることがあり、特に境界部での画質
劣化を招いていた。
【0006】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、その目的とするところは上記
「はきよせ」現象の発生を低減できるインクジェット記
録装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
インクおよび該インク中の色剤を凝集または不溶化する
作用を有する物質を含む処理液を吐出する記録ヘッドを
用い、インクおよび処理液を記録媒体に吐出して記録を
行うインクジェット記録装置であって、記録ヘッドを記
録媒体に対して走査させる走査手段と、該走査手段によ
る走査の間に吐出される処理液の吐出範囲を、インクの
吐出範囲に対して当該走査方向においてずらす記録制御
手段と、を具えたことを特徴とする。
【0008】以上の構成によれば、走査方向において処
理液の吐出範囲がインクの吐出範囲に対してずらされる
ので、例えば、インクの吐出範囲である画像領域の外側
に余分に処理液を吐出してそのドットを形成することが
でき、これによりインクが画像領域外へ流れ出ようとす
るのをブロックすることができる。また、走査方向にお
いて上記画像領域より狭い範囲に処理液を吐出すること
もでき、これにより、インクと処理液とが連続的に重ね
て吐出されることによって生じるインクの流れ出しその
ものを防ぐことができる。
【0009】なお、上述したいわゆる「はきよせ」の現
象は、以下のような現象によるものと考えられる。
【0010】上述したように、例えばべた部の後端部に
おける処理液の付与範囲をインクによる画像領域と同じ
ようにした場合には、以下に示すような理由によりはき
よせ現象が生じるものと考えられる。処理液とインクを
重ねて記録し2液が記録媒体上に吸収される前に記録媒
体上で混合され、記録媒体に定着するが、この処理液と
インクを重ねて記録する際に、処理液(またはインク)
が吐出され、その液滴の上にインク(または処理液)が
重ねて吐出されると、液滴上に波紋が生じ、連続吐出さ
れる場合には、その波紋が増幅されさらに大きな波紋と
なり結果的に画像領域の後端部でインクと処理液の混合
物がその波に流れて画像領域より外側の記録ヘッドの進
行方向に流されてしまうため「はきよせ」現象が生じる
ものと考えられる。
【0011】このため本発明では、例えばべた部の端部
における処理液の付与範囲をインクの記録領域よりも、
少なく記録した場合には、画像の後端部は処理液が付与
されないために、処理液とインクを重なりによる液滴の
波紋が生じないためにべた部端部でのはきよせ現象が生
じない。
【0012】また、べた部の端部における処理液の付与
範囲をインクによる画像領域よりも、記録ヘッドの走査
方向に少なくとも3ドット以上多く記録するような記録
方法においては、処理液とインクとの重なりによる液滴
の波紋が生じるが、画像領域の外側に余分に処理液が付
与されているために、これにより、処理液の層が形成さ
れその層が堤防のような役目をしインクと処理液の混合
物が画像領域外へ流れ出すことを防止しはきよせ現象の
発生を防ぐものと考えられる。
【0013】また、処理液の付与範囲をインクによる画
像領域よりも、ヘッドの進行方向において余分に記録す
るドット数は2ドット以下では上述したような堤防の効
果が少ないためにインクと処理液の混合物の波をブロッ
クする効果は少ないが「はきよせ」をある程度低減する
ことは可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0015】図2は、本発明のインクジェット記録装置
の一実施形態におけるプリント部の構成を模式的に示す
斜視図である。
【0016】図2において、11a,11bはそれぞれ
記録ヘッド部19a,19b(図3参照)を有し、これ
らヘッド部に対応したインクタンク12a,12bを着
脱自在に搭載できるヘッドカートリッジであり、13は
これらを着脱自在に搭載してガイド軸15xおよび15
yに沿って図中ヘッド走査方向(主走査方向)に走査す
るためのキャリッジである。それぞれのインクタンク1
2a,12bには、インクおよびこれを不溶化する処理
液がそれぞれ別個の室に収納されている。
【0017】各記録ヘッド部19a,19bを吐出口面
側からみた模式図を図3に示す。この図において、符号
190〜194で示す線は、処理液またはインクを吐出
する吐出口列を表わしている。
【0018】本実施形態の装置は、図3(a),(b)
に示すように2つの記録ヘッド部(ヘッドカートリッ
ジ)を用いるものであり、同図(a)および(b)に示
す記録ヘッド部は、吐出口列190の各吐出口からイン
クと反応してインク中の染料を不溶化または凝集させる
処理液(S)を吐出する。また、同図(a)に示す吐出
口列191の各吐出口からはブラック(Bk)のインク
を、一方、同図(b)に示す記録ヘッドの吐出口列19
2,193,194からはそれぞれイエロー(Y),マ
ゼンタ(M),シアン(C)の色のインクをそれぞれ吐
出することができる。なお、処理液およびブラックの吐
出口列は304個の吐出口を600dpiで配列し、イ
エロー,マゼンタ,シアンの吐出口列はそれぞれ80個
の吐出口を同様に600dpiで配列したものである。
これら2つの記録ヘッド部19aおよび19bを使い分
けることにより、文書およびカラーグラフィックの双方
に適切に対応してこれらの画像を記録することができ
る。
【0019】なお、本実施形態では、以上のようなヘッ
ド等の構成としたが、本発明の適用は、このようなキャ
リッジやヘッド等の構成に限られるものでなく、例えば
2つ以上のヘッドカートリッジを搭載できるキャリッジ
でも良いし、インク1色につき1列の吐出口列を持った
ヘッドカートリッジでも良い。また、複数の吐出口列を
持ったヘッドカートリッジであっても良い。
【0020】再び図2を参照すると、16は記録媒体、
14は記録媒体を図中記録紙搬送方向(副走査方向)に
搬送するための搬送ローラである。
【0021】以上の構成において、記録ヘッド部をヘッ
ド走査方向に移動させながら、吐出口列の各吐出口から
処理液あるいはインクを吐出して記録を行うヘッド走査
と、記録媒体の搬送とを交互に行うことにより、記録媒
体全体への記録を行うことができる。
【0022】18はホームポジションにおいて記録ヘッ
ドの吐出口面と対向するゴム等の弾性材料で形成したキ
ャップであり、記録ヘッドに対し当接/離脱が可能なよ
うに支持されている。キャップ18は、非記録時の記録
ヘッド部の保護や、固着した処理液あるいはインクを除
去したり、吐出口やこれに連通して設けられる液路に存
在する気泡を除去するため、吸引ポンプ(図示しない)
による強制的なインクの吸引排出処理に用いられる。本
実施形態においては、処理液とインクを吐出するヘッド
部を用いるため、キャップ18は処理液およびインクの
それぞれ吸引回復等のためのキャップ部18aおよび1
8bを有している。これは、処理液とインクは混合され
ると直ちに固着して除去が困難となるためである。
【0023】17はインクの予備吐出処理による吐出回
復動作のためのインク受けである。ここで予備吐出処理
とは、インク受け17に対して、各記録ヘッド部19a
および19bの各吐出口からインクを吐出させることに
よって気泡や塵埃、増粘して記録に適さなくなったイン
ク等を強制的に排出させる処理である。
【0024】本実施形態において使用するインクは、ア
ニオン性基を含有する水溶性染料と水、水溶性有機溶剤
およびその他の成分、例えば粘度調整剤、pH調整剤、
防腐剤、界面活性剤、酸化防止剤を必要に応じて含むも
のである。
【0025】また、処理液はカチオン性基を有する水溶
性ポリマーと水、水溶性有機溶剤およびその他の成分、
例えば粘度調整剤、pH調整剤、防腐剤、界面活性剤、
酸化防止剤を必要に応じて含むものである。
【0026】なお、本実施形態においては、インクにア
ニオン性物質、処理液にカチオン性物質を含んでいるが
インクと処理液のイオン性については特に限定する必要
はない。
【0027】本実施形態で使用可能なインクおよび処理
液の一例は以下の組成である。
【0028】インク BK: C.I.フードブラック−2; 3部 グリセリン ; 15部 水 ; 82部 処理液 ポリアリルアミン 4部 グリセリン 15部 水 81部 以上の装置構成に基づく、本実施形態の記録方法を以下
に説明する。
【0029】図4は、本発明の第1の実施形態における
記録方法を説明する図である。同図に示すように、本実
施形態では処理液の付与範囲を、記録領域5の外側の非
記録領域にさらに、3ドット分多く形成するものであ
る。この処理液のみ3ドット分非記録領域に記録するた
めの構成は、例えば、プリントバッファ等において各吐
出口毎の1走査分の吐出データを求めた段階で、その走
査における吐出画素の最端部を検出し、その画素からさ
らに3画素分の処理液吐出データを生成する処理を行う
ことによって可能となる。
【0030】このように非記録領域側へ3ドット分処理
液を吐出することにより、境界4の近傍において処理液
ドット4bの層が形成され、この層が上述したインクと
処理液の混合物が非記録領域外へ移動することを阻止
し、いわゆる「はきよせ」の発生を低減することができ
る。
【0031】図5は、本発明の第2の実施形態における
記録方法を説明する図である。
【0032】同図に示すように、本実施形態では、処理
液の付与範囲はインクによる記録領域5より記録ヘッド
の走査方向において3ドット分少なくしたものである。
これにより、上述の第1実施形態とは異なり「はきよ
せ」の原因となる、インクと処理液との記録媒体上での
衝突に起因した波動を境界4の近傍では生じさせないよ
うにすることができ、その結果、「はきよせ」の発生を
低減することが可能となる。
【0033】以上説明した第1または第2の実施形態の
記録方法を用い、そのドット数を変化させたときの記録
装置の評価について次に説明する。
【0034】なお、記録媒体は市販のコピー用紙、ボン
ド紙を用いた。また、記録ヘッドは上述のように600
dpiの吐出口密度を有し、駆動条件としては9.6k
Hzとした。さらに、インクおよび処理液の1ドットあ
たりの吐出体積は、インクが35pl、処理液が15p
lであった。これらの記録条件は本発明の実施形態およ
び比較例を通じて同一である。
【0035】記録画像の評価は以下の方法で行った。
【0036】記録画像の記録方法は副走査方向に300
ドットの幅で、主走査方向については1ドット、5ドッ
ト、10ドット、15ドット、25ドット、50ドッ
ト、100ドット、150ドット、200ドット、25
0ドットおよび300ドットの長さの記録領域にいわゆ
るべた画像(100%デューティー画像)を記録ヘッド
の走査1回で記録し、その時の各画像の端部において処
理液の付与範囲を、 インクによる記録領域と同一としたとき 付与範囲を記録領域より1ドット多くしたとき 付与範囲を記録領域より2ドット多くしたとき 付与範囲を記録領域より3ドット多くしたとき 付与範囲を記録領域より4ドット多くしたとき 付与範囲を記録領域より1ドット少なくしたとき 付与範囲を記録領域より2ドット少なくしたとき 付与範囲を記録領域より3ドット少なくしたとき 付与範囲を記録領域より4ドット少なくしたとき それぞれの画像端部でのはきよせの度合いを評価した。
【0037】標準基準は以下の通りである。
【0038】 はきよせが全く認められない :○ はきよせが所々認められる :△ はきよせが明らかに認められる :× 評価結果を以下に示す。
【0039】 記録液の記録領域と同じにしたとき :× 付与範囲を記録領域より1ドット多くしたとき :× 付与範囲を記録領域より2ドット多くしたとき :△ 付与範囲を記録領域より3ドット多くしたとき :○ 付与範囲を記録領域より4ドット多くしたとき :○ 付与範囲を記録領域より1ドット少なくしたとき :× 付与範囲を記録領域より2ドット少なくしたとき :△ 付与範囲を記録領域より3ドット少なくしたとき :○ 付与範囲を記録領域より4ドット少なくしたとき :○ なお、上記実施形態においては画像データを送る段階の
プリンタバッファメモリ内でソフト的に走査方向におけ
る画像端の抽出処理を行ったが、プリンタバッファメモ
リから記録ヘッドに画像を送る段階でプリンタ内に上述
のような回路を設けてハード的に処理を行っても良い。
【0040】以上のようにして、連続吐出するような画
像(べた画像または太字のキャラクタ等)の記録を行う
際には、インクと処理液のそれぞれの付与範囲をずらす
ことで、走査方向における画像端部に生じる、処理液と
インクの混合物が所定の記録領域よりもヘッドの進行方
向に流される「はきよせ」現象の発生を低減できる。
【0041】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0042】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0043】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0044】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0045】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0046】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0047】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0048】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0049】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0050】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、記録処理液の付与領域を記録液の記録領域よ
りもヘッドの走査方向にずらすことによって、記録処理
液と記録液の混合物が所定の記録領域よりもヘッドの進
行方向に流されてしまう「はきよせ」現象を防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクと処理液を用いたインクジェット記録装
置における記録の一例を模式的に示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るインクジェット記録
装置の主要部の構成を模式的に示す斜視図である。
【図3】図2に示す記録ヘッドを吐出口配設面側からみ
た模式図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における記録の概要を
模式的に示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態における記録の概要を
模式的に示す図である。
【符号の説明】
1a 吐出口(インク) 1b 吐出口(処理液) 4 記録領域境界 4a 記録ドット(インク) 4b 記録ドット(処理液) 5 記録領域 6,16 記録紙(記録媒体) 11a,11b ヘッドカートリッジ 12a インクタンク(処理液用) 12b インクタンク(インク用) 13 キャリッジ 14 搬送ローラ 15x,15y ガイド軸 17 インク受け 18 キャップ 18a 記録処理液吸引部 18b インク吸引部 19a,19b 記録ヘッド部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 陽一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクおよび該インク中の色剤を凝集ま
    たは不溶化する作用を有する物質を含む処理液を吐出す
    る記録ヘッドを用い、インクおよび処理液を記録媒体に
    吐出して記録を行うインクジェット記録装置であって、 記録ヘッドを記録媒体に対して走査させる走査手段と、 該走査手段による走査の間に吐出される処理液の吐出範
    囲を、インクの吐出範囲に対して当該走査方向において
    ずらす記録制御手段と、 を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記記録制御手段は、処理液の吐出によ
    り記録媒体上に形成されるドットの少なくとも3ドット
    分以上、前記吐出範囲をずらすことを特徴とする請求項
    1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録制御手段は、インクの吐出範囲
    が当該インクの吐出により記録媒体上に形成されるドッ
    トの少なくとも5ドット以上連続する場合に前記吐出範
    囲をずらすことを特徴とする請求項1または2に記載の
    インクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記記録ヘッドはインクおよび処理液を
    吐出するために利用される熱エネルギーを発生する熱エ
    ネルギー発生体をそれぞれ有することを特徴とする請求
    項1ないし3のいずれかに記載のインクジェット記録装
    置。
JP8661097A 1997-04-04 1997-04-04 インクジェット記録装置 Pending JPH10278242A (ja)

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JP8661097A JPH10278242A (ja) 1997-04-04 1997-04-04 インクジェット記録装置

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004518298A (ja) * 2001-01-24 2004-06-17 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 基板上に細条を設ける方法
JP2008159693A (ja) * 2006-12-21 2008-07-10 Canon Inc 形成方法及び記録方法
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