JPH1027684A - 密封包装品の加熱方法及びその装置 - Google Patents

密封包装品の加熱方法及びその装置

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JPH1027684A
JPH1027684A JP17915696A JP17915696A JPH1027684A JP H1027684 A JPH1027684 A JP H1027684A JP 17915696 A JP17915696 A JP 17915696A JP 17915696 A JP17915696 A JP 17915696A JP H1027684 A JPH1027684 A JP H1027684A
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JP
Japan
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sealed
heating
temperature
sealed package
microwave
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JP17915696A
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English (en)
Inventor
Takeaki Akaha
丈明 赤羽
Toru Nezu
亨 根津
Masako Saito
雅子 斎藤
Shoshi Maruzeni
詔司 丸銭
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Adeka Corp
Original Assignee
Asahi Denka Kogyo KK
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Publication date
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  • Packging For Living Organisms, Food Or Medicinal Products That Are Sensitive To Environmental Conditiond (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 常温で容器内部で被包装体全体が煮沸でき、
かつ、短時間で高温まで加熱可能で、被包装体が包装体
に焦げ付くことなく密封包装品が破裂する危険性が少な
く、殺菌性の良好な、密封包装品の加熱方法及びそのた
めの加熱装置を提供すること。 【解決手段】 マイクロ波透過性及び耐熱性の包装材で
被包装体を密封した密封包装品にマイクロ波を照射して
上記被包装体を昇温させかつ該被包装体の上記密封包装
品に向けて100℃以下の風を送る第1工程と、該第1
工程に続き、上記密封包装品に向けて140℃以下の風
を送る第2工程とを具備することを特徴とする密封包装
品の加熱方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品等を密封した密封
包装品の加熱方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、密封包装品を調理又は殺菌等の目
的で加熱する方法としては、高圧下で100℃以上の温
度で加熱する方法(以下、方法1という)、特開昭63
−246164号公報に開示されているような、密封包
装品に遠赤外線を照射しながらその表面に送風して包装
容器の過熱を回避して加熱する方法(以下、方法2とい
う)、及び特開昭59−102384号公報に開示され
ているような、マイクロ波と熱風を密封包装品に同時に
照射して加熱する方法(以下、方法3という)、また特
願平7−54032に開示されているような、密封包装
品を揉みほぐしながらマイクロ波を照射し被加熱体を昇
温させた後、密封包装品を揉みほぐしながら熱風により
品温を一定に保つ方法(以下、方法4という)、また特
開平7―170954に開示されているような、加圧下
でマイクロ波加熱を行う方法(以下、方法5という)が
知られている。
【0003】さて、食品の調理・殺菌のための加熱にお
いては、高温でかつ加熱時間が短い程、食品そのものの
風味を損なうことが少ない。しかし、上述した従来の加
熱方法においては、この食品の風味及び食感を保持する
点において、以下のような幾つかの問題があった。すな
わち、上記方法1では、厚物、固形物入りの場合、熱伝
導に時間がかかるため、レトルト臭の発生やヒートショ
ックの問題があった。また、密封包装品を加圧環境下で
加熱するので包装容器内部において被包装体の煮沸が可
能であるが、加圧のための装置が必須のため装置が大規
模になる。また、加圧加熱時に使用する蒸気・水分のた
めに装置に錆、カビが発生し衛生面でも問題があった。
上記方法2では、加熱が遠赤外線によるため深部からの
加熱が困難である上に、密封包装品の表面を遠赤外線で
加熱するのと同時に送風により表面の熱を奪うため効率
が悪く、昇温が遅い。
【0004】上記方法3では、被包装体の均一な加熱は
困難であり特に包装容器の角部に熱が集中して被包装体
が包装容器に焦げ付いたり、過熱により包装容器が破裂
する危険性があった。また、加熱中に生じる水蒸気によ
り包装容器内が高圧になるため、被包装体を煮沸させる
ことは困難であった。尚、内圧耐性容器を用いれば、煮
沸可能であるが、内圧耐性容器はその構造上、袋状にす
ることができず、用途が限られてしまう。上記方法4で
は、加熱中に生じる水蒸気により包装容器内が高圧にな
るため、被包装体を煮沸させることは困難であった。
尚、内圧耐性容器を用いれば、煮沸可能であるが、内圧
耐性容器はその構造上、袋状にすることができず、用途
が限られてしまう。上記方法5では、密封包装品を加圧
環境下で加熱するので包装容器内部において被包装体の
煮沸が可能であるが、加圧のための装置が必須のため装
置が大規模になる。また、加圧加熱時に使用する蒸気・
水分により装置に錆、カビが発生し衛生面でも問題があ
った。
【0005】また、一般に、大気圧下で密封包装品を加
熱する場合、被包装体の温度の上昇につれ蒸気が発生
し、特に沸点を超えると蒸気の発生量は膨大になる。発
生した蒸気は包装容器内部に充満するため、密封包装品
は風船様にふくらみ、場合によっては破裂する。この現
象は、密封包装品の被包装体の一部分でもその温度が沸
点に達した時にみられ、これを避けるためにこの時点で
昇温を終了したり与えるエネルギーを減少させると、被
包装体には沸点に達していない部分が残り、被包装体全
体が沸騰できなくなってしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、常圧で容器内部で被包装体全体が煮沸でき、かつ、
短時間で高温まで加熱可能で、被包装体が包装材に焦げ
付くことなく密封包装品が破裂する危険性が少なく、殺
菌性の良好な、密封包装品の加熱方法及びそのための加
熱装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、マイクロ波透過性及び耐熱性の包装材で被包装体を
密封した密封包装品にマイクロ波を照射して上記被包装
体を昇温させかつ該被包装体の上記密封包装品に向けて
100℃以下の風を送る第1工程と、該第1工程に続
き、上記密封包装品に向けて140℃以下の風を送る第
2工程とを具備することを特徴とする密封包装品の加熱
方法である。
【0008】また、請求項2に記載の発明は、上記第1
工程において、上記密封包装品を揉むことを特徴とする
請求項1に記載の密封包装品の加熱方法である。
【0009】また、請求項3に記載の発明は、上記第2
工程において、上記被包装体を保温しまたは昇温させ、
かつ/または該被包装体の熱分布を均一にすることを特
徴とする請求項1または請求項2に記載の密封包装品の
加熱方法である。
【0010】また、請求項4に記載の発明は、上記第2
工程において、上記密封包装品を揉むことにより上記被
包装体の熱分布を均一にすることを特徴とする請求項3
に記載の密封包装品の加熱方法である。
【0011】また、請求項5に記載の発明は、上記第1
工程及び上記第2工程を交互に繰り返し行うことを特徴
とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の
密封包装品の加熱方法である。
【0012】また、請求項6に記載の発明は、マイクロ
波照射炉内に100℃以下の風を送る第1の送風装置を
備え、マイクロ波透過性及び耐熱性の包装材で被包装体
を密封した密封包装品にマイクロ波を照射して上記被包
装体を昇温させかつ上記密封包装品に上記第1の送風装
置からの風を当てるマイクロ波加熱装置と、140℃以
下の風を送る第2の送風装置を備え、上記マイクロ波加
熱装置により昇温された上記被包装体の上記密封包装品
に上記第2の送風装置からの風を当てる後処理装置とを
具備していることを特徴とする密封包装品の加熱装置で
ある。
【0013】また、請求項7に記載の発明は、上記マイ
クロ波加熱装置に、さらに、上記密封包装品を揉み解す
揉み解し装置を備えたことを特徴とする請求項6に記載
の密封包装品の加熱装置である。
【0014】また、請求項8に記載の発明は、上記後処
理装置に、上記被包装体を保温しまたは昇温させる後加
熱装置を備えたことを特徴とする請求項6または請求項
7に記載の密封包装品の加熱装置である。
【0015】また、請求項9に記載の発明は、上記後処
理装置に、さらに、上記被包装体の熱分布を均一化する
熱分布均一化装置を備えたことを特徴とする請求項1な
いし請求項8のいずれか1項に記載の密封包装品の加熱
装置である。
【0016】また、請求項10に記載の発明は、上記熱
分布均一化装置が、密封包装品を揉み解す揉み解し装置
であることを特徴とする請求項9に記載の密封包装品の
加熱装置である。
【0017】また、請求項11に記載の発明は、上記マ
イクロ波加熱装置及び上記後処理装置を2組以上具備す
ることを特徴とする請求項6ないし請求項10のいずれ
か1項に記載の密封包装品の加熱装置である。
【0018】
【発明の実施の形態】先述の様に、一般に、大気圧下で
密封包装品を加熱する場合、被包装体の温度の上昇につ
れ蒸気が発生し、特に沸点を超えると蒸気の発生量は膨
大になる。発生した蒸気は包装材内部に充満するため、
密封包装品は風船様にふくらみ、場合によっては破裂す
る。この現象は、密封包装品の被包装体の一部分でもそ
の温度が沸点に達した時にみられ、この時点で加熱を終
了したり与えるエネルギーを減少させると、被包装体に
は沸点に達していない部分が残ってしまう。本発明は、
密封包装品に風をあて包装材表面を冷却することにより
発生した蒸気を包装材の内側面で水に凝縮させて破裂を
防止しつつ、さらに、密封包装品にエネルギーを与える
ことにより、被包装体全体を内部沸騰させるものであ
る。
【0019】本発明に係る密封包装品の加熱方法の第1
工程において密封包装品に向けて送られる風の温度は、
100℃以下であれば、昇温中の密封包装品の表面温度
を冷却できれば特に限定されない。100℃超では、表
面焼けが起こりやすく、また、破袋がおこりやすい。
【0020】具体的には100℃以下で且つ、昇温中の
被包装体の温度より好ましくは5〜30℃低い温度、さ
らに好ましくは10℃〜20℃低い温度である。
【0021】昇温中の被包装体の温度より20℃以上温
度が低いと、加熱効果が劣るため昇温が若干遅くなり、
風味を損ないやすくなる。この傾向は特に30℃以上温
度が低いと、さらに顕著である。また、昇温中の被包装
体との風との温度差が10℃以下であると、表面焼けや
破袋する危険性が増し、特に5℃以下であると表面焼け
が起こりやすく、破袋しやすい。
【0022】また、上記第1工程における風量は、特に
限定されるものではないが、密封包装品が風によって動
かされない程度であることが好ましい。また、送風は包
装材の表面を冷却することができれば、必ずしも連続で
なくてもよく、適宜タイミングを見計らいつつ断続的に
送風してもよい。
【0023】また、被包装体の加熱最高温度は、加熱の
目的により、適宜設定する。なお、一般に、大気圧下で
のマイクロ波加熱では被包装体の温度は100℃以上に
はできないが、本発明では120℃まで設定できる。
【0024】本発明に係る密封包装品の加熱方法におい
て、上記第1工程で使用されるマイクロ波の波長は、2
400MHz〜2500MHz、好ましくは2425M
Hz〜2475MHzである。
【0025】更に、上記第1工程のにおけるマイクロ波
の照射時間、出力は、特に限定されるものではなく、被
包装体の重量、比熱、加熱効率、温度上昇値((加熱最
高温度)−(初期温度))により決定することができる
が、概ね、次式(1)による値を目安として設定するの
がよい。 P=(0.07×W×C×ΔT)/(t×η)・ ・ ・ ・ ・ (1) ( P:マイクロ波出力(kw)、W:被包装体重量(k
g)、C:被包装体比熱(cal /kg)、ΔT:温度上昇
値(℃)、t:マイクロ波照射時間(分)、η:加熱効
率)
【0026】本発明に係る密封包装品の加熱方法の第2
工程において密封包装品に送られる風の温度は、140
℃以下であれば特に限定されるものではないが、好まし
くは、密封包装品の温度より±20℃の範囲、より好ま
しくは±10℃の範囲である。140℃超では、包装材
の軟化、破袋、製品の表面焼け等がおこる。また、密封
包装品の温度の±20℃を外れると密封包装品の温度を
希望の値に保つことが困難となる。
【0027】また、上記第2工程における風量は、特に
限定されるものではないが、密封包装品が風によって動
かされない程度であれることが好ましい。
【0028】本発明の別の形態は、上記第1工程におい
て、密封包装品を揉むことを特徴とする。密封包装品に
マイクロ波を照射して昇温させる際に揉むことによっ
て、被包装体の熱が局在しにくくなり、昇温の効率が上
がり、一層効果的である。密封包装品を揉み解す方法は
特に限定されず、例えば、密封包装品上部をローラー、
棒で一定圧で押し付ける方法、凹凸の大きい搬送路を通
す方法があげられる。ただし、被包装体の温度が90℃
に達すると蒸気の発生が顕著になる結果、内部の蒸気に
より、揉む圧によって密封包装品が破裂することがある
ので、被包装体の温度が90℃以上の時は揉むことは避
ける方がよい。
【0029】さらに、本発明の別の形態は、上記第2工
程において、密封包装品を揉むことを特徴とする。密封
包装品を揉むことによって、被包装体の熱の局在化を回
避することができる。密封包装品を揉み解す方法は特に
限定されず、上記第一工程と同一の方法でもよい。ただ
し、被包装体の温度が90℃以上であると蒸気の発生が
顕著になる結果、内部の蒸気により、揉む際の圧力によ
って密封包装品が破裂することがあるので、被包装体の
温度が90℃以上の時は揉むことは避ける方がよい。
【0030】なお、これら第1工程、第2工程を直列に
2回以上繰り返してもよい。
【0031】また、上記第1工程に先立って、予熱を行
ってもよい。予熱の方法は特に限定されないが、上記の
第1工程、および/または、第2工程を、その最高加熱
温度、送風量、マイクロ波出力等の諸設定を変更し、繰
り返してもよい。予熱の際、その最高温度設定が密封包
装体が膨張しない温度(概ね90℃)以下であれば必ず
しも送風しなくてもよい。
【0032】本発明の密封包装品の加熱方法により加熱
される密封包装品は、包装材が、マイクロ波が透過し且
つ耐熱性のものであれば特に限定されるものではない
が、例えば透明の2層ラミネートとしてナイロン/無延
伸ポリプロピレン(CPP)、ポリプロピレン(PP)
/CPP、ナイロン/ポリエチレン(PE)、ポリエチ
レンテレフタレート(PET)/PEが好ましく、また
3層ラミネートとしてPET/ナイロン/CPP、シリ
カ蒸着PET/ナイロン/CPP、アルミナ蒸着PET
/ナイロン/CPP、ガスバリヤー性の高いナイロン/
ポリ塩化ビニリデン(PVDC)/CPP又はナイロン
/エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)/C
PPであるものにおいて好ましく加熱される。
【0033】また、本発明の密封包装品の加熱方法によ
り加熱される密封包装品は、含気包装されたものであっ
てもよい。また、特殊な加工、例えば内圧耐性包装とし
てもよいが、本発明では、内圧耐性包装でない密封包装
品においても良好な効果を得ることができる。
【0034】本発明において加熱の対象となる被包装体
は、特に限定されるものではなく、加熱により完成する
未調理品や、既に調理済みの完成品等が挙げられる。例
えば、ポテトサラダ、餡等の特に熱伝導性の悪い高粘度
品、プレザーブ等の固形物入り食品、野菜ペースト等の
長時間の加熱により褐変または変性する食品、及びカス
タードクリーム等の熱伝導性が悪く且つ長時間の加熱に
より褐変または変性する食品、米飯等の調理の際煮沸を
必要とする食品、シュウマイ等のように少量の水分の添
加により蒸す食品は本発明を利用するのには特に好まし
い。
【0035】次に本発明に係る密封包装品の加熱装置に
ついて詳述する。マイクロ波加熱装置の第1の送風装置
は、その取り付け場所、送風の方法、風を加熱または冷
却する方法など、限定されない。なお、風の吹き出し口
については、密封包装品を搬送する手段を持つ装置の場
合、密封包装品が搬送される方向と垂直に風を当てるこ
とができ、かつ、被包装体表面に直接風が当たるような
位置に吹き出し口を設けることが望ましい。
【0036】上記第1の送風装置において、密封包装品
に向けて送られる風の温度は、100℃以下であれば、
昇温中の密封包装品の表面温度を冷却できれば特に限定
されない。100℃超では、表面焼けが起こりやすく、
また、破袋がおこりやすい。
【0037】具体的には100℃以下で且つ、昇温中の
被包装体の温度より好ましくは5〜30℃低い温度、さ
らに好ましくは10℃〜20℃低い温度である。昇温中
の被包装体の温度より20℃以上温度が低いと、加熱効
果が劣るため昇温が若干遅くなり、風味を損ないやすく
なる。この傾向は特に30℃以上温度が低いと、さらに
顕著である。また、昇温中の被包装体との風との温度差
が10℃以下であると、表面焼けや破袋する危険性が増
し、特に5℃以下であると表面焼けが起こりやすく、破
袋しやすい。
【0038】上記第1の送風装置における風の温度を調
節する機構は、特に限定されないが、一定温度を得るた
めの機構、例えばサーモスタットを具備しているのが好
ましく、風と被包装体との温度差をコントロールするた
めに密封包装品表面の温度を測定する機構、たとえば、
近赤外線温度センサーを具備しているのが好ましい。
【0039】また、上記第1の送風装置から送られる風
の風量は、特に限定されるものではないが、密封包装品
が風によって動かされない程度であることが好ましい。
また、送風は包装材の表面を冷却することができれば、
必ずしも連続でなくてもよく、適宜タイミングを見計ら
いつつ断続的に送風してもよい。
【0040】上記マイクロ波加熱装置は、マイクロ波発
生装置からマイクロ波照射炉内にマイクロ波を射出させ
密封包装品に照射するものであり、射出されるマイクロ
波の波長は2400MHz〜2500MHz、好ましく
は2425MHz〜2475MHzである。このマイク
ロ波加熱装置は、複数のマイクロ波発生装置を備えるこ
とができ、搬送される密封包装品に各マイクロ波発生装
置から順次マイクロ波を照射するものとすることができ
る。マイクロ波の出力は、被包装体の温度を昇温させ得
るものであれば特に限定されないが、好ましくは各マイ
クロ波発生装置につき500〜12000W、更に好ま
しくは500〜9000Wであり、マイクロ波照射中で
も任意に出力を可変できるものが好ましい。なお、マイ
クロ波加熱装置は複数個組み合わせてよい。
【0041】また、被包装体の加熱最高温度は、加熱の
目的により、適宜設定する。なお、一般に、大気圧下で
のマイクロ波加熱では被包装体の温度は100℃以上に
はできないが、本発明では120℃まで設定できる。
【0042】更に、上記マイクロ波加熱装置におけるマ
イクロ波の照射時間、出力は、特に限定されるものでは
なく、被包装体の重量、比熱、加熱効率、温度上昇値
((加熱最高温度)−(初期温度))により決定するこ
とができるが、概ね、次式(1)による値を目安として
設定するのがよい。 P=(0.07×W×C×ΔT)/(t×η)・ ・ ・ ・ ・ (1) ( P:マイクロ波出力(kw)、W:被包装体重量(k
g)、C:被包装体比熱(cal /kg)、ΔT:温度上昇
値(℃)、t:マイクロ波照射時間(分)、η:加熱効
率)
【0043】なお、本発明の別の形態の密封包装品の加
熱装置では、上記マイクロ波加熱装置が、上記密封包装
品を揉みほぐす揉み解し装置を備えている。
【0044】上記揉み解し装置としては、包装体内部の
熱分布を均一にし得るものを特に制限することなく用い
ることができる。たとえば、密封包装品上部をローラー
や棒で一定圧で押し付ける装置、凹凸の大きい搬送路を
有する装置があげられる。その材質はマイクロ波透過性
且つ耐熱性の材質、例えばテフロン、ガラス、塩化ビニ
ル樹脂、アクリル樹脂、陶磁器等の金属以外のものや、
また金属製のもので、表面を研磨し、マイクロ波による
スパークが起きないようなものが好ましい。
【0045】なお、本発明の密封包装品の加熱装置は、
後述する後処理装置へ密封包装品を送るための輸送手段
を有することが好ましい。輸送手段はその材質がマイク
ロ波加熱及び送風に対し耐久性がある材質のものが好ま
しく、コンベアー、リテーナー等をあげることができ
る。
【0046】上記後処理装置は、140℃以下の風を送
る第2の送風装置を備え、密封包装品に第2の送風装置
からの風を当てることができればよく、その取り付け場
所、第2の送風装置の送風の方法、風を加熱または冷却
する方法などは、限定されない。上記第2の送風装置
は、密封包装品を搬送する手段を持つ装置の場合、密封
包装品が搬送される方向と垂直に風を当てることがで
き、かつ、被包装体表面に直接風が当たるような位置に
吹き出し口を設けることが望ましい。
【0047】上記第2の送風装置において、密封包装品
に向けて送られる風の温度は、140℃以下であれば、
昇温中の密封包装品の表面温度を冷却できれば特に限定
されない。140℃超では、包装材の軟化、破袋、製品
の表面焼け等がおこる。具体的には140℃以下で且
つ、昇温若しくは保温中の被包装体の温度より好ましく
は±20℃の範囲の温度、さらに好ましくは±10℃の
範囲の温度である。昇温若しくは保温中の被包装体の温
度より10℃以上温度が低いと、加熱効率が劣るため所
要時間が長くなり、風味が損なわれやすくなる。この傾
向は20℃以上温度が低いと、さらに顕著である。ま
た、昇温若しくは保温中の被包装体の温度より10℃以
上温度が高いと、表面焼けや破袋する危険が増す。この
傾向は20℃以上温度が高いと、さらに顕著である。
【0048】また、第2の送風装置において風の温度を
調節する機構は、特に限定されないが、一定温度を得る
ための機構、例えばサーモスタットを具備しているのが
好ましく、風と被包装体との温度差をコントロールする
ために密封包装品表面の温度を測定する機構、たとえ
ば、近赤外線温度センサーを具備しているのが好まし
い。
【0049】上記後処理装置は、上記第2の送風装置の
他、上記密封包装品の熱分布を均一にする熱分布均一化
装置を備え付けることができる。 この熱分布均一化装
置は、被包装体の熱分布を均一にし得るものであれば特
に制限されるものではなく、たとえば、密封包装品上部
をローラー、棒で一定圧で押し付けて密封包装品を揉み
解す揉み解し装置、密封包装品を凹凸の大きい搬送路内
を通過させて密封包装品を揉み解す揉み解し装置等があ
げられる。その材質はマイクロ波透過性且つ耐熱性の材
質、例えばテフロン、ガラス、塩化ビニル樹脂、アクリ
ル樹脂、陶磁器等の、金属以外や、また金属製のもの
で、表面を研磨し、マイクロ波によるスパークが起きな
いようなものが好ましい。
【0050】また、後処置装置は、上記マイクロ波加熱
装置に連続して設置されてもよいが、その場合はマイク
ロ波加熱の際にマイクロ波が流れ込まないよう、マイク
ロ波不透過性の材でマイクロ波照射装置との間に仕切り
を設けるのが好ましい。
【0051】また、後処理装置は、上記マイクロ波加熱
装置をマイクロ波を照射せずに用いてもよい。すなわ
ち、マイクロ波加熱後、マイクロ波照射をとめ送風のみ
行うことができる。
【0052】なお、上記後処理装置は、直列に2組以上
組み合わせてもよい。
【0053】
【発明の効果】本発明によって、常圧で容器内部で煮沸
でき、かつ、短時間で高温まで加熱可能で、被包装体が
包装材に焦げ付くことなく密封包装品が破裂する危険性
が少ない、加熱方法及びそのための加熱装置がえられ
る。
【0054】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照しな
がらさらに具体的に説明する。なお、本発明は、本実施
例に限定されるものではない。
【0055】図1は、本発明に係る密封包装品の加熱装
置の一実施例を示したものである。図1において、符号
1は密封包装品の加熱装置(以下、「加熱装置1」とい
う)を示している。図2は、本発明に係る密封包装品の
加熱装置におけるマイクロ波加熱装置の一実施例を示す
概略図である。図3〜6は、本発明に係る密封包装品の
加熱装置における密封包装品を揉みほぐす第1の揉み解
し装置3d及び第2の揉み解し装置4dの一実施例を示
したものである。図3は3つの回転する小ローラー5を
備えたローラー6が上記密封包装品の上表面を回転する
もの、図4は挟持ローラー7が上記密封包装品を上下か
ら挟んで回転するもの、図5は棍棒8の先端に平面状若
しくは円板状の押し具9を取り付け、上記密封包装品の
上から押し叩くようにしたもの、図6は搬送手段2上方
を横断する横断ローラー10が上記密封包装品の上を回
転するものである。
【0056】図1に示したように、本実施例の加熱装置
1は、密封包装品(図示せず)にマイクロ波を照射して
上記密封包装品の被包装体を昇温させかつ上記密封包装
品に向けて100℃以下の風を当てるマイクロ波加熱装
置3と、該マイクロ波加熱装置3により昇温された上記
密封包装品に140℃以下の風を当てる後処理装置4と
を具備した構成とされている。
【0057】なお、2はマイクロ波加熱装置3から後処
理装置4へと密封包装品を搬送する搬送装置(ベルトコ
ンベア)である。上記搬送装置2は、加熱する密封包装
品を一定の速さで搬送し、後述するマイクロ波加熱装置
3及び後処理装置4によって、搬送中の密封包装品を所
定時間加熱できるようにしてある。
【0058】上記マイクロ波加熱装置3は、マイクロ波
発生装置3a、第1の送風装置3b、および第1の揉み
解し装置3dを備えている。マイクロ波加熱装置3の入
口及び出口には射出されたマイクロ波が外部に漏洩して
電波障害を起こさないように、減衰器31が配設されて
いる。また、マイクロ波加熱装置3の側壁には、排気口
3cが設けられている。尚、このマイクロ波加熱装置3
は、複数台を直列に連結配置して用いることもできる。
このときは、密封包装品の流れからみて最上流側のマイ
クロ波加熱装置3の入口と最下流側のマイクロ波加熱装
置3の出口に、減衰器31を配設するとよい。また、マ
イクロ波加熱装置3を複数台配設するときには、各マイ
クロ波加熱装置3は独立してマイクロ波総出力を設定す
ることができるものとするとよい。さらに、風と被包装
袋との温度差をコントロールするため密封包装品表面温
度を測定する、温度センサー32を設けることができ
る。
【0059】上記マイクロ波発生装置3aは、マイクロ
波加熱装置3の上部と下部に複数設置されており、発振
器及びマイクロ波出力コントローラーを備え、各マイク
ロ発生装置3aが各々独立して任意の出力で、かつ独立
してマイクロ波を間欠照射し得るようになっている。上
記第1の送風装置3bは、搬送手段2の側面から密封包
装品が搬送される方向と垂直に、かつ、密封包装品表面
に直接に風を当てることができるように吹き出し口3e
が設けられており、各吹き出し口3eから吹き出す風の
温度を別個に独立して設定・制御できる。上記排気口3
cは、各吹き出し口3eの対面に設置されており、吹き
出し口3eからマイクロ波加熱装置3内に吹き出された
風がこの排気口3cを通じて外部に排出されるようにな
してある。上記第1の揉み解し装置3dは、図3〜6に
示されるような形態のものが挙げられ、マイクロ波加熱
装置3内において搬送手段2の上方に配設されており、
搬送手段2に搬送される密封包装品を揉み解し、被包装
体の温度を均一化するようになしてある。
【0060】上記マイクロ波加熱装置3においては、上
記マイクロ波発振器及びマイクロ波出力コントローラー
3aで任意の出力のマイクロ波を射出して上記搬送手段
2で搬送される密封包装品にマイクロ波を照射し、且つ
第1の送風装置3bにより密封包装体の表面に100℃
以下の風を当てて該表面を冷却する。表面を冷却した風
は排気口3cからマイクロ波加熱装置の外部へ排気され
る。加熱の際の揉み解しは、第1の揉み解し装置3dを
作動することによりなされる。
【0061】なお、上記マイクロ波加熱手段3による昇
温程度は、搬送手段2の搬送速度の調整によるマイクロ
波照射時間のコントロール、各マイクロ波加熱装置3a
の間欠照射を含むマイクロ波総出力のコントロール、及
び搬送手段2の密封包装品の配置間隔等により制御する
ことができる。
【0062】上記後処理装置4は、第2の送風装置4
a、排気口4b、及び密封包装品を揉み解す第2の揉み
解し装置4cを備えている。尚、この後処理装置4は、
複数台を直列に連結配置して用いることもできる。後処
理装置4を複数台配設するときには、各後処理装置4が
独立に、第2の送風装置4aの送風量及び送風温度を設
定することができるようになしてあるとよい。
【0063】上記第2の送風装置4aは、搬送手段2の
側面から密封包装品が搬送される方向と垂直に風を当て
ることができるように吹き出し口が設けられており、各
吹き出し口から吹き出す風の温度を別個に独立して設定
・制御できる。
【0064】上記排気口4bは、上記第2の送風装置4
aの各吹き出し口の対面に設置されており、吹き出し口
から後処理装置4内に吹き出された風がこの排気口4b
を通じて外部に排出されるようになしてある。
【0065】上記第2の揉み解し装置4cは、図3〜6
に示されるような形態のものが挙げられ、後処理装置4
内において搬送手段2の上方に配設されており、搬送手
段2に搬送される密封包装品を揉み解し、被包装体の温
度を均一化するようになしてある。上記後処理装置4に
よれば、上記搬送手段2で搬送される密封包装品の表面
に、第2の送風装置4aにより140℃以下の風を当て
て該表面を冷却する。表面を冷却した風は排気口4bか
ら後処理装置4の外部へ排気される。加熱の際の揉み解
しは、第2の揉み解し装置4cを作動することによりな
される。
【0066】なお、本発明の別の形態の装置は、上記第
1の揉み解し装置3d及び上記第2の揉み解し装置4c
を省略した以外は加熱装置1と同様の装置である。さら
に、本発明の別の形態の装置は、第2の揉み解し装置4
cを省略した以外は加熱装置1と同様の装置である。
【0067】なお、本発明に係る密封包装品の加熱装置
は、上記実施例の加熱装置1に限定されるものではな
く、本発明の目的を逸脱しない範囲においてその寸法、
形状等を適宜変更することができる。
【0068】例えば、上記加熱装置1におけるマイクロ
波加熱装置3及び後処理装置4は、複数台を連結配置す
ることができる。このとき、マイクロ波加熱装置3及び
後処理装置4の連結数は、加熱する密封包装品の大き
さ、加熱温度、加熱時間等に応じて適宜決定することが
できる。
【0069】また第1の揉み解し装置3d及び第2の揉
み解し装置4cは、各々が独立してコントロールするこ
とができ、マイクロ波加熱装置3内および後処理装置4
の両方、若しくはマイクロ波加熱装置3内のみ、若しく
は後処理装置4内のみでの密封包装品の揉み解しを可能
とすることができる。マイクロ波加熱装置3及び/又は
後処理装置4には、第1の揉み解し装置3dや第2の揉
み解し装置4cに代えて他の熱分布均一化装置を備える
ことができる。後処理装置4に、遠赤外線射出装置等の
後加熱装置を備えることができる。
【0070】なお、所望により、マイクロ波加熱装置3
及び後処理装置4を、交互に直列に2組以上具備した装
置とすることも可能である。
【0071】次に、上記加熱装置1の使用例であり、本
発明の密封包装品の加熱方法の実施例を比較例とともに
以下に示す。実施例1 以下の配合でカスタードクリーム原液を調整した。 コーンスターチ 117.0g エコーガム 6.0g 卵黄 196.7g グラニュー糖 196.7g 牛乳 983.6g このようにして得られたカスタードクリーム原液を充分
にホモジナイズした後、PET/ナイロン/CPP製の
袋に300g入れ含気包装し、密封包装品を得た。そし
て、これを上記加熱装置1の搬送装置2にのせ、マイク
ロ波加熱装置3に搬入した。マイクロ波加熱装置3では
入り口付近は20℃の風を、内部にいくにつれ高温とし
て、出口付近では88℃の風を搬送方向と垂直に密封包
装品に当て、且揉み解し装置3dで密封包装品が70℃
になるまで揉み解しながら、入り口から出口までの1分
30秒間、波長2450MHz、出力500Whのマイ
クロ波を照射し加熱した(以上第1工程)。このとき密
封包装品の温度は四隅が98℃、中心部が95℃であ
り、均一に加熱されていた。マイクロ波加熱装置3での
加熱後直ちに、後処理装置4に搬入し、98℃の風を入
り口から出口までの2分間送風した(第2工程)。この
後処理装置4から搬出した直後の被包装体(カスタード
クリーム)の温度は90〜95℃であった。加熱終了後
直ちに氷水中で冷却した。上記加熱装置1で加熱した包
装済みカスタードクリームは、加熱中袋が膨らんだもの
の、破裂には至らなかった。またこのようにして得られ
たカスタードクリームは市販のカスタードクリームに比
べて口溶けが良く、焼き残り感があり、食感がよかっ
た。このカスタードクリームを使い焼成前にクリームを
充填しクリームパンを焼成したところ、焼き残りした。
また、本実施例にて得られたカスタードクリームについ
て一般細菌数測定試験を行ったところ、一般細菌数は加
熱前に104 個だったものが30個以下まで減少してい
ることが確認された。
【0072】比較例1 実施例1と同じ配合で調整し、含気包装したカスタード
クリーム原液の密封包装品を95℃の湯に浸けて加熱し
たところ、品温が90℃に達するまでに約34分かか
り、上記加熱装置1にかけて得られたカスタードクリー
ムに比べ非常に長い時間を要し、また加熱時間が長いた
めカスタードクリームの表面部分が変色していた。ま
た、口溶けは悪く、食感も悪かった。一般細菌数は加熱
前に104 個であったものが加熱後に30個以下まで減
少していた。
【0073】比較例2 実施例1と同じ配合で調整し、含気包装したカスタード
クリーム原液の密封包装品について、第1工程の送風を
行わない他は実施例1と同様の操作を行ったところ、密
封包装品は、マイクロ波加熱開始後1分25秒で破袋し
た。そこで、さらに、マイクロ波の照射時間を1分15
秒間照射としたところ、第1工程終了時の密封包装品の
温度は四隅が98℃、中心部が50℃であり、48℃の
加熱ムラが生じていた。この時密封包装品は内部の蒸気
圧によりかなり膨張し、包装材は風船様に膨らんでい
た。またこの時のカスタードクリームを試食したとこ
ろ、中心部の加熱の遅い部分は澱粉がα化しておらず、
原液のままであった。また、第2工程の送風直後の被包
装体(カスタードクリーム)の温度は90〜95℃であ
った。得られたカスタードクリームは、未だ部分的に澱
粉がα化しておらず、原液のままであった。α化してい
ない部分の一般細菌数は加熱前の104 個のままであっ
た。
【0074】比較例3 実施例1と同じ配合で調整し、含気包装したカスタード
クリーム原液の密封包装品について、第1工程の風の温
度を入り口付近では10℃、内部にいくにつれ高温とし
て、出口付近では78℃とし、入り口から出口までの1
分45秒間マイクロ波を照射したこと、かつ、第2工程
では70℃の風を送風した以外は実施例1と同様の操作
を行い、カスタードクリームを得た。第1工程の加熱直
後の密封包装品の温度は四隅が80℃、中心部が80℃
であった。第2工程の加熱直後の密封包装品の温度は四
隅が75℃、中心部が75℃であった。得られたカスタ
ードクリームを試食したところ、第1工程で昇温に時間
を要し、第2工程で保温効果が悪いため、未加熱部分が
残っていた。α化していない部分の一般細菌数は加熱前
の104 個のままであった。
【0075】比較例4 実施例1と同じ配合で調整し、含気包装したカスタード
クリーム原液の密封包装品について、第1工程のマイク
ロ波照射に代えて遠赤外線照射、第1工程の風の温度を
25℃とした他は実施例1と同様の操作を行い、カスタ
ードクリームを得た。第1工程の加熱直後の密封包装品
の温度は四隅が70℃、中心が40℃であった。第2工
程の加熱直後の密封包装品の温度は四隅が60℃、中心
が60℃であった。このカスタードクリームは未加熱部
分が残っており大部分がα化していなかった。また、さ
らに第1工程の遠赤外線照射時間を4分20秒としたと
ころ、第1工程終了時に表面焼けをおこしていた。
【0076】実施例2 蒸した後冷凍保存されたジャガイモを室温で解凍し、裏
ごしした。この裏ごしジャガイモ500gに耐熱性マヨ
ネーズ139g及び水42gを加えてポテトサラダ原材
とした。このポテトサラダ原材250gをシリカ蒸着P
ET/ナイロン/CPP製の袋に入れ、含気包装し、密
封包装品を得た。この密封包装品を上記加熱装置1の搬
送装置2にのせ、マイクロ波加熱装置3に搬入した。マ
イクロ波加熱装置3では、密封包装品の温度より10〜
20℃低い温度の風、すなわち、入り口付近は15℃の
風を、内部にいくにつれ高温として、出口付近では88
℃の風を搬送方向と垂直に密封包装品に当て、入り口か
ら出口までの2分間、波長2450MHz、出力500
Whのマイクロ波を照射し加熱した(以上第1工程)。
マイクロ波加熱装置3での加熱後直ちに、後処理装置4
に搬入し、後処理装置4内部では98℃の風を入り口か
ら出口までの2分間送風した(第2工程)。この後処理
装置4から搬出した直後の被包装体(ポテトサラダ)の
温度は90〜95℃であった。加熱終了後直ちに氷水中
で冷却しポテトサラダを得た。得られたポテトサラダを
試食したところ、澱粉のα化は密封包装品の表面のみな
らず中心部でも完了しており、密封包装品の表面、中心
部ともにしっとりした食感であった。このように、表面
焼けすることなく、中心部分まで加熱されていた。ま
た、本実施例にて得られたポテトサラダについて一般細
菌数測定試験を行ったところ、一般細菌数103 個が1
0個以下まで減少していた。
【0077】比較例5 実施例2と同様に調整し、含気包装して得たポテトサラ
ダ原材の密封包装品を90℃の湯煎に浸けて40分間加
熱し、ポテトサラダを得た。得られたポテトサラダは、
澱粉粒が十分α化しておらず、ザラザラした食感であっ
た。また、長時間高温下に置いたため、表面のマヨネー
ズが焼けて変色していた一般細菌数は加熱前に103
であったものが10個以下まで減少していた。
【0078】比較例6 実施例2と同様に調整し、含気包装したポテトサラダ原
材の密封包装品について、第1工程の送風を行わなかっ
た他は実施例2と同様の操作を行ったところ、密封包装
品はマイクロ波照射開始後1分50秒で包装材が破裂し
た。そこで、さらに、第1工程のマイクロ波照射時間を
1分40秒間としたところ、第1工程終了時の密封包装
品の温度は四隅が92℃、中央部内部が60℃で、32
℃の加熱ムラが生じた。この時密封包装品は内部の蒸気
圧によりかなり膨張し、包装材は風船様に膨らんでい
た。また、第2工程の送風終了直後の被包装体(ポテト
サラダ)の温度は90〜95℃であった。得られたポテ
トサラダを試食したところ、四隅に当たる部分ではα化
が進んでおり、しっとりとした食感であったが、中央部
内部に当たる部分ではα化していない澱粉粒が残りザラ
ザラした食感であった。また、中心部の一般細菌数は加
熱前に103 個であったものが300個まで減少してい
た。
【0079】比較例7 実施例2と同様に調整し、含気包装して得たポテトサラ
ダ原材の密封包装品について、第1工程の風の温度を入
り口付近では10℃、内部にいくにつれ高温として、出
口付近では70℃としたこと、及び、第2工程では80
℃の風を送風した以外は実施例2と同様の操作を行い、
ポテトサラダを得た。このポテトサラダは未加熱の部分
が残っており、α化していない部分があった。また、α
化していない部分の一般細菌数は加熱前の103 個のま
まであった。
【0080】比較例8 実施例2と同様に調整し、含気包装して得たポテトサラ
ダ原材の密封包装品について、第1工程のマイクロ波照
射に代えて遠赤外線照射を行い、第1工程の風の温度を
25℃とした他は実施例2と同様の操作を行い、ポテト
サラダを得た。このポテトサラダは未加熱の部分が残っ
ており、大部分がα化していなかった。また、α化して
いない部分の一般細菌数は加熱前の103個のままであ
った。また、更に遠赤外線照射時間を延長したところ、
照射開始4分50秒後に包装材が破裂した。このポテト
サラダは表面焼けしていた。
【0081】実施例3 ほうれん草を水で洗浄し、ミキサーを用いて細かくすり
潰し、ほうれん草ペーストとした。これをナイロン/C
PP製の袋に250g真空密封包装した。この密封包装
したほうれん草ペーストを上記加熱装置1の搬送装置2
にのせ、マイクロ波加熱装置3に搬入した。マイクロ波
加熱装置3では、密封包装品の温度より10〜20℃低
い温度の風、すなわち、入り口付近は10℃の風を、内
部にいくにつれ高温として、出口付近では88℃の風を
搬送方向と垂直に密封包装品に当て、且つ揉み解し装置
3dで密封包装品が70℃になるまで揉み解しながら、
入り口から出口までの2分間、波長2450MHz、出
力500Whのマイクロ波を照射し加熱した(以上第1
工程)。マイクロ波加熱装置3での加熱後直ちに、後処
理装置4に搬入し、後処理装置4内部では97℃の風を
入り口から出口までの3分間送風した(第2工程)。こ
の後処理装置4から搬出した直後の被包装体の温度は9
5℃であった。加熱終了後直ちに氷水中で冷却しほうれ
ん草ペーストを得た。得られたほうれん草ペーストは味
も良好で、緑色も鮮やかであった。また、本実施例にて
得られたほうれん草ペーストについて一般細菌数測定試
験を行ったところ、加熱前に105 個であったものが1
0個以下まで減少していることが確認された。
【0082】比較例9 実施例3と同様の操作で調整したほうれん草ペーストを
密封包装して得たほうれん草ペーストの密封包装品を9
0℃の湯に浸けて加熱したところ、品温が90℃に達す
るまでに約40分かかり、上記加熱装置1にかけて得ら
れたほうれん草ペーストに比べ非常に長い時間を要し、
また加熱時間が長いため、緑色がくすんだ変色したペー
ストとなった。
【0083】比較例10 実施例3と同様の操作で調整したほうれん草ペーストを
密封包装して得たほうれん草ペーストの密封包装品につ
いて、第1工程の送風を行わない他は実施例3と同様の
操作を行ったところ、密封包装品はマイクロ波照射開始
後1分40秒で、包装材が破裂した。そこで、さらに、
マイクロ波の照射時間を1分30秒間としたところ、第
1工程終了時の密封包装品の温度は四隅が90℃、中心
部が70℃であり、20℃の加熱ムラが生じていた。こ
の時包装材は内部の蒸気圧によりかなり膨張していた。
また、第2工程の送風直後の被包装体の温度は90℃で
あった。得られたほうれん草ペーストは時間の経過につ
れて変色した。
【0084】実施例4 リンゴを、皮及び芯を除き、厚さ5mm、長さ70mm、幅
15mm程度に切った。これをリンゴ:グラニュー糖:レ
モン汁=25:5:1(重量比)の割合で混和し、リン
ゴプレザーブの原料を調整した。これをナイロン/PE
製の袋に250g入れ、真空包装し、リンゴプレザーブ
原料の密封包装品を得た。この密封包装品を上記加熱装
置1の搬送装置2にのせ、マイクロ波加熱装置3に搬入
した。マイクロ波加熱装置3では、密封包装品の温度よ
り10〜20℃低い温度の風、すなわち、入り口付近は
20℃の風を、内部にいくにつれ高温として、出口付近
では87℃の風を搬送方向と垂直に密封包装品に当て、
入り口から出口までの2分30秒間、波長2450MH
z、出力500Whのマイクロ波を照射し加熱した(以
上第1工程)。マイクロ波加熱装置3での加熱後直ち
に、後処理装置4に搬入し、後処理装置4の内部では9
9℃の風を入り口から出口までの3分間送風した(第2
工程)。この後処理装置4から搬出した直後の被包装体
(リンゴプレザーブ)の温度は98〜99℃であった。
加熱終了後直ちに氷水中で冷却しリンゴプレザーブを得
た。得られたリンゴプレザーブはリンゴが透明感のある
鮮やかな色をしており、シャキシャキとした食感があっ
た。また、完全に加熱されているため、室温で1時間放
置してもなんら変化が見られなかった。また、本実施例
にて得られたリンゴプレザーブについて一般細菌数測定
試験を行ったところ、一般細菌数104 個が10個以下
まで減少していることが確認された。
【0085】比較例11 実施例4と同様の操作で調整したリンゴプレザーブ原料
を真空包装して得たリンゴプレザーブ原料の密封包装品
を90℃の湯煎に浸けて加熱したところ、品温が90℃
に達するまで約32分かかり、上記加熱装置リンゴプレ
ザーブを得た。この時の密封包装品の温度は90℃であ
った。加熱後直ちに氷水中で冷却し、冷却後これらにつ
いて比較したところ、湯煎加熱処理したリンゴプレザー
ブはリンゴが褐変しており、食感においても固さがな
く、しんなりしていた。
【0086】比較例12 実施例4と同様の操作で調整したリンゴプレザーブ原料
を真空包装して得たリンゴプレザーブ原料の密封包装品
について、第1工程の送風を行わない他は実施例4と同
様の操作を行ったところ、密封包装品はマイクロ波加熱
開始後2分10分間で、包装材が破裂した。そこで、さ
らに、マイクロ波照射時間を2分間としたところ、第1
工程終了時の密封包装品の温度は四隅が92℃、中心部
が70℃であり、22℃の加熱ムラが生じていた。この
時包装材は内部の蒸気圧によりかなり膨張していた。ま
た、第2工程終了直後の被包装体の温度は87℃であっ
た。得られたリンゴプレザーブを試食したところ、加熱
ムラにより味のしみたリンゴとしみていないリンゴが確
認された。また、室温で1時間放置したところ、未加熱
のリンゴが茶色く変色してしまった。
【0087】実施例5 新米80gを洗浄の後、充分量の水に浸し吸水させた
後、これを耐熱性、マイクロ波透過性フィルム PET
/ナイロン/CPP、シリカ蒸着PET/ナイロン/C
PP、アルミナ蒸着PET/ナイロン/CPP、 ナイ
ロン/PVDC/CPP、ナイロン/エチレンビニルア
ルコール共重合体(EVOH)/CPP製の各袋に入
れ、全重量が170gになるよう水を加えた。さらに袋
を密封する際、約70ccの空気が入るように含気包装
して、新米の密封包装品を得た。同様にタイ米も処理
し、全重量が184gとなるように水を加え、約70c
cの空気が入るように含気包装して、タイ米の密封包装
品を得た。これらの密封包装品を上記加熱装置1の搬送
装置2にのせ、マイクロ波加熱装置3に搬入した。マイ
クロ波加熱装置3では、密封包装品の温度より10〜2
0℃低い温度の風、すなわち、入り口付近は15℃の風
を、内部にいくにつれ高温として、出口付近では90℃
の風を搬送方向と垂直に密封包装品に当て、入り口から
出口までの2分30秒間、波長2450MHz、出力5
00Whのマイクロ波を照射し加熱した。マイクロ波照
射後2分間(密封包装品の温度は約85℃になるまで)
は揉み解しも行った(以上第1工程)。出口付近では密
封包装品の温度は100℃に達し、袋は膨張していたが
支障はなかった。マイクロ波加熱装置3での加熱後直ち
に、後処理装置4に搬入し、後処理装置4内部では97
℃の風を入り口から出口までの3分間送風し、炊飯した
(第2工程)。この後処理装置4から搬出した直後の被
包装体(米)の温度は95〜99℃であった。加熱終了
後約10分間蒸らし、その後、氷水中で冷却し、新米及
びタイ米の米飯を得た。得られた米飯は、ふっくらと炊
き上がっており、異臭が無く、炊飯器で炊きあげた米飯
と同様であった。市販レトルトライスのように、米粒が
潰れたり、強いレトルト臭などもなかった。また上記操
作によって、原料米の一般生菌数は103 個から5個以
下まで減少した。
【0088】比較例13 実施例4と同様の操作で調整し、含気包装して得た新米
及びタイ枚の密封包装品について、第1工程の送風を行
わない他は実施例5と同様の操作を行ったところ、マイ
クロ波照射開始後2分5秒で、包装材が破裂した。そこ
で、さらに、マイクロ波照射時間を1分50秒間とした
とこる、第1工程終了時の密封包装品の温度は四隅が1
00℃、中央部が74℃であり、35℃の加熱差ができ
ていた。またこの時包装材は、内部の蒸気圧によりかな
り膨張していた。得られた飯米を試食した結果、芯があ
り十分炊飯されていなかった。一般細菌数は103 個の
ままであった。
【0089】比較例14 実施例4と同様の操作で調整し、含気包装して得た新米
及びタイ枚の密封包装品について、第1工程の風の温度
を入り口付近では10℃、内部にいくにつれ高温とし
て、出口付近では70℃としたこと、及び、第2工程で
は80℃の風を送風した以外は実施例5と同様の操作を
行い、米飯を得た。この米飯を試食した結果、芯があり
十分炊飯されていなかった。一般細菌数は103 個のま
まであった。
【0090】比較例15 実施例4と同様の操作で調整し、含気包装して得た新米
及びタイ枚の密封包装品について、第1工程のマイクロ
波照射に代えて遠赤外線照射を行い、第1工程の風の温
度を25℃とした他は実施例4と同様の操作を行い、米
飯を得た。この米飯は未加熱の部分があり、十分炊飯さ
れていなかった。一般細菌数は103 個のままであっ
た。さらに、遠赤外線照射時間を6分10秒としたとこ
ろ、炊飯はなされたが、バサバサした米飯となった。
【0091】実施例6 実施例5同様に洗浄米80gと水90gを含気包装して
洗浄米の密封包装品を得た。この時使用した洗浄米は、
洗浄を行っただけで、給水時間をもうけなかった。この
洗浄米の密封包装品を、マイクロ波加熱装置3及び後処
理装置4が交互に2台ずつ連結配置された本発明の密封
包装品の加熱装置の一実施例の搬送装置2にのせ、一方
のマイクロ波加熱装置3に搬入した。マイクロ波加熱装
置3では、送風は行わず、揉み解しのみを行いつつ、1
分15秒間、波長2450MHz、出力500Whのマ
イクロ波を照射し加熱した(以上第1工程)。加熱直後
の密封包装品の温度は60℃であった。マイクロ波加熱
装置3での加熱後直ちに、一方の後処理装置4に搬入し
た。後処理装置4内部では60℃の風を入り口から出口
までの5分間送風し、保温した(第2工程)。次いでそ
の他のマイクロ波加熱装置3に搬入した。その他のマイ
クロ波加熱装置3では、密封包装品の温度より10〜2
0℃低い温度の風、すなわち、入り口付近は50℃の風
を、内部にいくにつれ高温として、出口付近では90℃
の風を搬送方向と垂直に密封包装品に当て、入り口から
出口までの2分間、波長2450MHz、出力500W
hのマイクロ波を照射し加熱した(第1工程)。出口付
近では密封包装品の温度は100℃に達し、袋は膨張し
ていたが支障はなかった。その他のマイクロ波加熱装置
3での加熱後直ちに、後処理装置4に搬入し、後処理装
置40内部では100℃の風を入り口から出口までの1
0分間送風し、炊飯した(第2工程)。この後処理装置
4から搬出した直後の被包装体(米)の温度は95〜9
9℃であった。その後、氷水中で冷却し米飯を得た。こ
のように2段階昇温することにより、米の吸水性があが
り、炊飯時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る密封包装品の加熱装置の一実施形
態を示す概略断面図である。
【図2】図1の密封包装品の加熱装置におけるマイクロ
波加熱装置を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る密封包装品の加熱装置の揉み解し
装置の一実施形態例を示す概略図である。
【図4】本発明に係る密封包装品の加熱装置の揉み解し
装置の一実施形態例を示す概略図である。
【図5】本発明に係る密封包装品の加熱装置の揉み解し
装置の一実施形態例を示す概略図である。
【図6】本発明に係る密封包装品の加熱装置の揉み解し
装置の一実施形態例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 密封包装品の加熱装置 2 搬送手段 3 マイクロ波加熱装置 3a マイクロ波発生装置 3b 第1の送風装置 3c 排気口 3d 第1の揉み解し装置 3e 吹き出し口 4 後処理装置 4a 第2の送風装置 4b 排気口 4c 第2の揉み解し装置 5 小ローラー 6 ローラー 7 挟持ローラー 8 棍棒 9 押し具 10 横断ローラー 31 減衰器 32 温度センサー
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年7月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0080
【補正方法】変更
【補正内容】
【0080】比較例8 実施例2と同様に調整し、含気包装して得たポテトサラ
ダ原材の密封包装品について、第1工程のマイクロ波照
射に代えて遠赤外線照射を行い、第1工程の風の温度を
25℃とした他は実施例2と同様の操作を行い、ポテト
サラダを得た。このポテトサラダは未加熱の部分が残っ
ており、大部分がα化していなかった。また、α化して
いない部分の一般細菌数は加熱前の10 3 個のままであ
った。また、更に遠赤外線照射時間を延長したところ、
照射開始4分50秒後に包装材が破裂した。このポテト
サラダは表面焼けしていた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸銭 詔司 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロ波透過性及び耐熱性の包装材で
    被包装体を密封した密封包装品にマイクロ波を照射して
    上記被包装体を昇温させかつ該被包装体の上記密封包装
    品に向けて100℃以下の風を送る第1工程と、 該第1工程に続き、上記密封包装品に向けて140℃以
    下の風を送る第2工程とを具備することを特徴とする密
    封包装品の加熱方法。
  2. 【請求項2】 上記第1工程において、上記密封包装品
    を揉むことを特徴とする請求項1に記載の密封包装品の
    加熱方法。
  3. 【請求項3】 上記第2工程において、上記被包装体を
    保温しまたは昇温させ、かつ/または該被包装体の熱分
    布を均一にすることを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載の密封包装品の加熱方法。
  4. 【請求項4】 上記第2工程において、上記密封包装品
    を揉むことにより上記被包装体の熱分布を均一にするこ
    とを特徴とする請求項3に記載の密封包装品の加熱方
    法。
  5. 【請求項5】 上記第1工程及び上記第2工程を交互に
    繰り返し行うことを特徴とする請求項1ないし請求項4
    のいずれか1項に記載の密封包装品の加熱方法。
  6. 【請求項6】 マイクロ波照射炉内に100℃以下の風
    を送る第1の送風装置を備え、マイクロ波透過性及び耐
    熱性の包装材で被包装体を密封した密封包装品にマイク
    ロ波を照射して上記被包装体を昇温させかつ上記密封包
    装品に上記第1の送風装置からの風を当てるマイクロ波
    加熱装置と、 140℃以下の風を送る第2の送風装置を備え、上記マ
    イクロ波加熱装置により昇温された上記被包装体の上記
    密封包装品に上記第2の送風装置からの風を当てる後処
    理装置とを具備していることを特徴とする密封包装品の
    加熱装置。
  7. 【請求項7】 上記マイクロ波加熱装置に、さらに、上
    記密封包装品を揉み解す揉み解し装置を備えたことを特
    徴とする請求項6に記載の密封包装品の加熱装置。
  8. 【請求項8】 上記後処理装置に、上記被包装体を保温
    しまたは昇温させる後加熱装置を備えたことを特徴とす
    る請求項6または請求項7に記載の密封包装品の加熱装
    置。
  9. 【請求項9】 上記後処理装置に、さらに、上記被包装
    体の熱分布を均一化する熱分布均一化装置を備えたこと
    を特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に
    記載の密封包装品の加熱装置。
  10. 【請求項10】 上記熱分布均一化装置が、密封包装品
    を揉み解す揉み解し装置であることを特徴とする請求項
    9に記載の密封包装品の加熱装置。
  11. 【請求項11】 上記マイクロ波加熱装置及び上記後処
    理装置を2組以上具備することを特徴とする請求項6な
    いし請求項10のいずれか1項に記載の密封包装品の加
    熱装置。
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