JPH10276731A - 海苔異物除去方法及び装置 - Google Patents

海苔異物除去方法及び装置

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JPH10276731A
JPH10276731A JP9105158A JP10515897A JPH10276731A JP H10276731 A JPH10276731 A JP H10276731A JP 9105158 A JP9105158 A JP 9105158A JP 10515897 A JP10515897 A JP 10515897A JP H10276731 A JPH10276731 A JP H10276731A
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chamber
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supply
laver
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Tsukasa Takebe
司 建部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】海苔混合液から小エビや小貝等の異物を効率良
く除去すること。 【解決手段】貯留タンク3内に、分離孔28を有する環
状の分離壁27を備えた異物分離器15を設け、異物分
離器15外の供給室に海苔混合液を供給し、異物分離器
15内の排出室に排出ポンプを連結すると共に分離孔2
8を通して供給室7に向けて高圧水を噴射する噴射ノズ
ル40を設け、異物分離器15の外側に小孔6aを有す
る仕切壁6を設けて外側に排水室8を設け、供給室7内
に水を供給し、海苔混合液を分離孔に通して異物を分離
すると共に供給室7内の小さな異物を水と共に排水室8
に流して除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明は、海苔抄き作業の
前工程において海苔混合液(海苔原藻を切断した生海苔
を地下水、水道水、海水等の水に混入したもの。)から
一般にハリカリ等と称されている小エビや小貝等の異物
を除去する海苔異物除去方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】味付け海苔や板海苔等の製品になる乾燥
海苔は、近海にて養殖した海苔原藻を採取して海水で洗
浄した後海苔原藻を細かく切断したり、或は採取した海
苔原藻を粗切りしてから海水で洗浄した後生海苔を細か
く切断し、その切断された生海苔を水と調合した海苔混
合液とし、その海苔混合液を抄造、脱水、乾燥して製造
している。この場合海苔混合液の中に異物が含まれてい
ると、その異物が乾燥海苔に含まれることになって乾燥
海苔の品質を悪くしたり商品価値を無くすることになる
ので、海苔製造業者から乾燥海苔に含まれる異物を除去
することが要望されていた。
【0003】そこで、従来本願出願人によって海苔混合
液から小エビや小貝等の異物を分離除去する海苔異物除
去装置が開発され、特開平6−121660号公報によ
って開示されている。この海苔異物除去装置は、海苔混
合液を貯留可能な貯留タンク内に外壁の少なくとも一部
に生海苔の厚みより僅かに大きい孔幅の細長い分離孔を
有する異物分離器を配設し、その異物分離器にポンプを
連結し、異物分離器内の海苔混合液を吸引して貯留タン
ク内の海苔混合液を細長い分離孔を通して海苔異物分離
器内に吸引し、分離孔の孔幅より薄い生海苔を分離孔に
通過させ、それより大きな異物を分離孔に係止させて異
物を分離除去するようにしてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の海苔異物除
去装置にあっては、海苔混合液の水又は海水と生海苔を
異物分離器外周の分離孔に通し、分離孔の孔幅より大き
い異物を分離孔に通さないようにしたので、海苔混合液
に混入している異物を確実に除去できて海苔製品の品質
を向上できる画期的な特徴を備えている。ところが海苔
混合液を異物分離器の外周全面の分離孔に通して異物を
除去するようにしているので、生海苔が直ちに分離孔に
吸着して分離孔を塞いで異物除去の処理能力が低下し、
隙間に向けて水を噴射して隙間の詰まりを防ぐようにし
ても今だ充分なものでは無かった。特に小エビ等を除去
するために隙間の大きさを5mm以下例えば4mmにす
ると、処理能力が極端に低下して実用上充分でない問題
があった。また、処理能力を大きくするために隙間を大
きくすると、小エビ等の小さな異物が隙間を通って海苔
混合液に混入する問題があり、また異物の除去能力を大
きくするために隙間の面積を大きくすると、装置が大型
になって装置の据付スペースが大きくなり、製造コスト
も高くなる問題点があった。特に、生海苔に食込んでい
る小エビ等は充分に分離除去することが難しく、何らか
の対策が必要であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願出願人は、上記問題
点を解決するために種々の研究と実験を繰返し行った結
果、隙間に対して排出室から供給室に向けて水を噴射さ
せると共にその隙間に対する水の噴射力を隙間からの吸
引力より大きくし、噴射水を隙間を通して供給室内に噴
出させることによって、異物除去の処理能力が極めて良
くなり、また供給室に噴出去れる噴射水によって従来除
去が困難とされていた小エビ等の小さな異物も効率良く
除去できることが判明した。また、供給室内の海苔混合
液の水と極めて小さな異物を小さな多数の孔を有するパ
ンチングメタルを介して外部に流すことで小エビ等の軽
い異物をパンチングメタルに付着させて除去でき、しか
も外部に出た水と極めて小さな異物を濾過して隙間に対
する水噴射に再利用することで、水の噴射力を大きくす
ることに伴う水量の問題も解決できることが判明した。
特に、海苔混合液を単に撹拌するのではなく、海苔混合
液に高圧の水を噴射して生海苔に噴射水による強い衝撃
力を与えることによって、生海苔に食い込んでいる小エ
ビ等が剥がれて小エビ等を極めて効率良く分離除去でき
ることも判明した。
【0006】そこで、本発明は、生海苔の海苔混合液を
供給する供給室と生海苔の海苔混合液を排出する排出室
とを、生海苔の厚みより大きくて除去すべき異物より小
さい隙間を有する分離壁によって区切り、排出室内の海
苔混合液を吸引して供給室内の海苔混合液を隙間に通す
ようにした海苔異物除去方法において、前記隙間に対し
て排出室から供給室に向けて水を噴射させると共にその
隙間に対する水の噴射力を隙間での吸引力より大きく
し、噴射水を隙間を通して供給室内に噴出させることを
特徴としている。本願で、水の用語は真水以外に海水も
意味し、一般に海苔異物除去には何れも使用されてい
る。また、本発明は、供給室に対して小さな多数の連通
孔を有する仕切壁を介して排水室を隣接し、排出室から
の海苔混合液の排出量より多くし、供給室内の海苔混合
液の水と極めて小さな異物を仕切壁の連通孔を通して排
水室に出すことを特徴としている。また、本発明は、供
給室内の海苔混合液の水と極めて小さな異物を仕切壁の
小さな多数の孔を通して外部に出し、その水と極めて小
さな異物を濾過した後の水を隙間に対する水噴射に再利
用するようにしたことを特徴としている。また本発明
は、排出室内に排出室から供給室に向けて水を噴射可能
な噴射ノズルを配設し、その噴射ノズルに水を供給可能
な供給ポンプを連結し、その供給ポンプの能力を排出ポ
ンプの能力より大きくしたことを特徴としている。
【0007】また本発明は、排出室内に排出室から供給
室に向けて水を噴射可能な水噴射手段を設け、供給室内
に水を給水可能な給水手段を設け、供給室内に水を供給
可能な給水手段を設け、水噴射手段と給水手段により供
給される水量が排出ポンプにより排出される排水量より
多くなるように設定し、供給室内の海苔混合液の水と小
さな異物を排水室に流すことを特徴としている。また、
本発明は、供給室に対して小さな多数の連通孔を有する
仕切壁を介して排水室を隣接すると共に排水室の水を排
水可能な排水手段を設け、供給室内の海苔混合液の水と
極めて小さな異物を仕切壁の連通孔から排水室に流すこ
とを特徴としている。また、本発明は、分離壁を環状に
設け、分離壁と噴射ノズルを分離壁の内周に沿って水を
順次噴射するように相対回動可能に設けたことを特徴と
している。また、本発明は、排水室内の水を噴射ノズル
に供給する水還流手段を備えたことを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】図において、Aは海苔混合液(海
苔混合液とも言う)から異物を除去するための異物除去
ユニット、Bは異物除去ユニットAによって異物を除去
した後の海苔混合液を一時貯留してその海苔混合液の極
めて小さな異物を除去して高品質の海苔混合液を得ると
共に水(真水または海水の何れも意味する。)を還流す
るための仕上ユニットで、これらのユニットA、Bは分
離して設けることによって狭い作業場への設置を容易に
しているが一体に設けても良い。先ず異物除去ユニット
Aについて説明する。1は、水を貯留可能な水タンク
で、後述の水還流手段48の一部を構成している。3
は、水タンク1上に支持枠4を介して支持されている貯
留タンクで、海苔混合液を貯留可能な箱型に形成され、
貯留タンク3の下方には収容空間5が形成されている。
水タンク1は後述の回収タンク61に兼用させても良
い。水タンク1は貯留タンク3とは別体に設けても良
く、場合によっては既設の水槽を利用しても良い。貯留
タンク3内には多数の小さな連通孔6aを有する平面形
状多角形の環状(八角形)の仕切壁6が固定的に又は交
換可能に設置され、貯留タンク3内を内側の供給室7と
外側の排水室8に区切っている。仕切壁6の連通孔6a
は海苔混合液の生海苔は通さないが水や極めて小さな異
物は通す大きさ例えば直径2mm程度の大きさの丸孔に
形成されているが、その形状や大きさは任意に変更して
も良い。仕切壁6は市販のパンチングメタルを用いても
良く、その場合仕切壁6の一部のみに用い他を単なるプ
レートで構成しても良い。水タンク1、供給室7及び排
水室8には排水管11a、12a、13aが連結され、
通常はバルブ11b、12b、13bによって閉鎖さ
れ、清掃時に開放される。
【0009】供給室7内の中央部付近には上下側が閉鎖
されている閉鎖筒状の異物分離器15が軸線が上下方向
になるように固定的に設置されている。この異物分離器
15は図3〜5に示すように排出室16を形成する中空
容器17を備えている。中空容器17の周壁は例えばア
ルミ鋳物製の筒状体22によって構成され、この筒状体
22には複数の開口部23が周囲を等分する位置に形成
されると共に外周面に小さなピッチ例えば5.4mmの
螺旋溝24が形成されている。この筒状体22の外周に
は例えば直径5mmのステンレス製の線材25が螺旋溝
24に嵌まり込むように螺旋状に巻付けられ、線材25
の両端部は筒状体22に螺子で挾んで固着されている。
線材25は異物分離器15の内外を区切る分離壁27を
構成し、また開口部23には螺旋状に巻付けられた隣合
う線材25相互間の隙間によって生海苔の厚みより僅か
に大きい孔幅の細長い分離孔28(隙間とも言う。)が
形成されている。なお、前記分離孔28の形成は、筒状
体22の外周面に例えば1.4mmの螺旋溝24を形成
し、筒状体22の外周に例えば直径1mmのステンレス
製の線材25を螺旋溝24に嵌まり込むように螺旋状に
巻付けるようにしても良く、種々の実施の形態がある。
【0010】分離壁27は中空容器17内の排出室16
と中空容器17外の供給室7を区分している。上記筒状
体22にはほぼ円錐形の底壁29が一体に成形され、筒
状体22の上側には蓋板30が固着されている。上記中
空容器17の底壁29には海苔混合液を排出する為の排
出孔26が形成されている。上記分離孔28の大きさ
は、生海苔が一般に0.03mm〜0.3mm程度の厚
みであるので、例えば孔幅を約0.4mm、長さを約3
0mmにしてある。なお、分離孔28の大きさは、生海
苔の厚みや大きさが採取時期や切断の仕方によって異な
るので、上記数値に限定されるものではなく、孔幅を例
えば0.3mm程度に小さくしたり、例えば1mm程度
に大きくしたり、長さを例えば20mm程度に短くした
り、例えば50mm程度に長くしたり、分離孔28を環
状或は螺旋状の連続隙間にしても良い。また、分離孔2
8は、並設した棒材やプレートで構成する等任意に変更
しても良い。
【0011】次に、31は供給室7内に前工程から海苔
混合液を供給する供給手段で、供給管32と供給ポンプ
(図示省略)とで構成され、粗切り(又は細かく切断)
された生海苔を水に混合させて成る海苔混合液を供給す
るようになっている。供給手段31の供給ポンプは、後
述の仕上ユニットBの排出作動とほぼ連動して作動する
ように制御され、またその作動は例えば3秒間作動した
後例えば6秒間停止する1サイクルをタイマー等で繰り
返すように制御される。33は異物分離器15の排出室
16内の海苔混合液を強制排出する排出手段で、モータ
付吸引ポンプから成る排出ポンプ34を備え、その吸引
孔には異物分離器15の排出孔26に連結されている連
結ホース50が連結され、吐出孔には吸引した海苔混合
液を仕上ユニットBの貯留室80に向けて排出するため
の連結ホース52が連結されている。排出ポンプ34
は、図示しない制御ボックス内に設ける制御装置により
所定時間例えば4秒間吸引運転した後所定時間例えば3
秒間吸引を停止する1サイクルを繰り返すようになって
いる。この排出ポンプ34が断続運転する場合の運転時
間や停止時間はタイマー等によって容易に設定可能にし
てあり、各時間の長さも任意に例えば2秒間運転して1
秒間停止するように変更可能にしてある。20は供給室
7に水を給水するための給水手段で、送給ポンプ79の
吐出口に連結されている送給ホース77bの端部が供給
室7内に臨むように配設され、送給ポンプ79の吸引口
に連結された送給ホース77aの端部が回収タンク61
内に臨むように位置され、送給ポンプ79の作動により
供給室7内に水を補給するようにしてある。給水手段2
0は、後述の水噴射装置36で兼用するようにしても良
い。なお、排出ポンプ34が断続運転する場合には、分
離孔28が生海苔や異物によって詰まるのを次に示す水
噴射装置36によって効率良く解消できて異物除去処理
能力を良くできるが、排出ポンプ34が連続運転するよ
うにしても良く、水噴射装置36の機能により分離孔2
8の詰まりを解消できる。なお、異物分離器15に排出
孔26を2つ設け、1つの出口を2つの入口に交互に連
通させるロータリバルブの2つの入口を夫々2つの排出
孔に連結し、1つの出口を排出ポンプ34の吸引口に連
結し、排出ポンプ34を連続運転させた状態でロータリ
バルブを回転させて排出室内の海苔混合液の吸引をほぼ
連続的に行うようにすると、吸引能力を大きくできて好
ましい。
【0012】36は異物分離器15の分離孔28に吸着
される生海苔や異物を供給室7内に噴出させると共に供
給室7内の海苔混合液に衝撃力を与えるための水噴射装
置で、貯留タンク3に固着されている支持枠37に設け
た軸受35と異物分離器15の蓋板30に設けた軸受3
9によって回転自在に支承されて下部が異物分離器15
内に挿入されている中空の回転軸38(給水管とも言え
る)と、異物分離器15内に位置される回転軸38の下
部両側に夫々半径方向へ張り出すように固着されている
3本ずつ合計6本の噴射ノズル40と、回転軸38の上
端部に回転継手41と供給ホース42を介して連結され
ている供給ポンプ43とを備えている。回転軸38には
スプロケット44が固着され、支持枠37に設けられて
いる駆動モータ45によってスプロケット46とチェー
ン47を介して低速回転されるようにしてある。噴射ノ
ズル40の本数や向きや形状を任意に変更しても良い。
噴射ノズル40の先端部には図4、5に示すように分離
孔28に向けて開口するスリット状の噴射孔40aが夫
々斜めにほぼ平行に形成されている。また噴射孔40a
は上下端部が外拡がりに拡開されており、噴射孔40a
から出る水が上下に扇形に拡がり、分離壁27のほぼ上
下幅全面の分離孔28に水が効率良く噴射するようにし
てある。上記供給ポンプ43の能力は、噴射ノズル40
が分離孔28(隙間)に対して排出室16から供給室7
に向けて水を噴射させる噴射力が排出ポンプ34による
分離孔28(隙間)の吸引力より大きくなる能力で水を
供給するようにしてある。供給ポンプ43の能力は、排
出ポンプ34の能力より相当大きくすることが好まし
く、例えば排出ポンプ34の能力が1馬力のときは供給
ポンプ63の能力を2馬力とし、噴射水が分離孔28を
通して供給室7内に高圧で噴出して供給室7内の海苔混
合液に打ちたたくような激しい衝撃力を与えるようにし
てある。また、噴射水の水量が排出ポンプ34による排
出量より多くなり、供給室7内の海苔混合液の水量が増
えて水と小さな異物が連通孔6aから排水室8に流れる
ようにしてある。なお、送給ポンプ79によって供給室
7に給水する水量と水噴射手段36によって噴射される
水量の合計水量が排出ポンプ34による排出量より多く
なるように設定する場合には、水噴射手段36によって
噴射される水量を排出ポンプ34による排出量より少な
くすることも可能である。
【0013】上記水噴射装置36は、水タンク1や仕上
ユニット2や後述の還流槽53と共に排出室16から吸
引した海苔混合液の水を供給室7に還流するための水還
流手段48を兼用しており、供給ポンプ43の吸入口が
水タンク1に連結ホース49を介して連結されている。
水噴射装置36は還流水に代えて新たな海水や井戸水や
水道水等を噴射するものでも良い。なお、水噴射装置3
6の噴射ノズル40を固定的に配設し、異物分離器15
を回転可能に設け、噴射ノズル40を分離壁27に対し
て回転させるようにしても良く、例えば、太い径の中空
の回転軸に異物分離器15を固着し、その回転軸内に給
水管を貫通させ、給水管の下端部に噴射ノズルを設ける
と良い。また、給水室7内の海苔混合液に衝撃力を与え
て生海苔に付着している小エビ等の異物を分離させる為
に、供給室7に水噴射管を付設し、還流水又は新たな水
を海苔混合液に噴射するようにしたり、供給手段31の
供給管32の先端部をノズル形状にし、海苔混合液を供
給ポンプの圧力により噴射させるようにしても良い。こ
のようにすることで、生海苔に付着している異物を分離
して生海苔と水のみを分離孔28に通し、分離した異物
を供給室7に残して分離除去できる。
【0014】次に、53は図1、図6に示すように貯留
タンク3の側面に一体に固着されている還流槽で、箱形
容器に形成されている。還流槽53の底壁には排出孔5
4が設けられ、この排出孔54に連結ホース55が連結
されている。連結ホース55の他端部は水タンク1内に
配置され、還流槽53内の水を水タンク1内に回収する
ようにしてある。連結ホース55の下端部は、後述の仕
上ユニットBの濾過装置108の濾過樋110上に位置
させ、異物混入水を濾過樋110で濾過して回収タンク
61に回収するようにしても良い。56は排水室16内
の液面に浮かぶ「のろ」や泡等の異物を濾過して除去す
る異物排出手段で、還流槽53の上部近くに傾斜分離壁
57を配設して異物分離通路58を設け、異物分離通路
58内に排水室8内の軽い異物が貯留タンク3の側壁に
設けた排水手段の排水部として例示する排水窓59から
溢水されるようになっている。傾斜分離壁57には複数
の開口57aが形成され、その開口57aに細かいメッ
シュの分離網60が取付けられている。異物分離通路5
8の底部には異物を排出する排出ホース51が連結され
ている。排水窓59の下側部分には溢水板59Aが高さ
位置調整可能に取付けられ、排水室8内の液面が上限又
は上限近くになったときにオーバフローさせるようにし
てある。貯留タンク3の側壁に設けた排水窓59は排水
室8の水を溢れさせて排水する為の排水部を構成してい
るが、排水室8の水を排水する為の排水手段としては、
排出ポンプを別に設けて吸引排水するようにしても良
い。
【0015】次に、仕上ユニットBについて説明する。
61は水を貯留可能な回収タンクで、側面には排出口6
2と送給口63a、63bが夫々設けられている。排出
口62には必要時にのみ開放する開閉バルブ64bを有
する排出管64aが連結されている。送給口63aは送
給ホース66aを介して送給ポンプ65の吸引口に連結
され、送給ポンプ65の吐出口は送給ホース66bを介
して水タンク1に連結されている。送給口63bは送給
ホース77aを介して送給ポンプ79の吸引口に連結さ
れ、送給ポンプ79の吐出口は送給ホース77bを介し
て供給室7に連結されている。68は回収タンク61の
上方に支柱69を介して固定的に配設されている貯留タ
ンクで、上方が開放されている平面形状多角形(八角
形)の箱形に形成されている。貯留タンク68の底部に
は異物排出口83が設けられ、異物排出口83に必要時
に開くバルブ84bを有する排出管84aが連結されて
いる。貯留タンク68内には、上方が開放されている分
離容器70が貯留タンク68に固着されている支持片7
1に支持されて宙吊り状態に配設されている。分離容器
70は、底板72と、底板72の角部から立設した支柱
枠73と、各支柱枠73の上端部どうしを連結している
連結枠74と、隣合う支柱枠73間を閉鎖するように装
着されている二組の側板75、76とで構成されてい
る。底板72と二組の側板75、76は小さな異物を通
すが生海苔を通さない多数の小さな小孔78を有する分
離壁を構成している。一方の一組の側板75は全体が支
柱枠73に形成された案内溝73aに上方へ抜き差し自
在に装着されている。他方の一組の側板76は上方に位
置する後述の支持枠との干渉をさける為に上側部分76
aのみが上方へ抜き差し自在に装着され、下側部分76
bは固定的に装着されている。
【0016】分離容器70の底板72及び側板75、7
6は、多孔板(例えばパンチングメタル)によって構成
され、多孔板の小孔78の径の大きさは、1mm程度〜
4mm程度の範囲の所望の大きさに設定されている。側
板75、76は、必要に応じて、異物除去すべき生海苔
に適切な大きさの小孔78を有する交換用の側板と交換
する。分離容器70は、周壁の少なくとも一部に小さな
異物を通すが生海苔を通さない大きさの多数の小孔78
を有する貯留室80を内部に形成し、外部には排水室6
7を形成している。分離容器70の上部には、海苔混合
液を供給可能な前記排出手段33の連結ホース52の端
部が臨むように配設されている。分離容器70の底部に
は、内部の海苔混合液を次工程に供給するための移送管
85の一端部が突設され、その移送管85の他端部は移
送ホース86を介して図示しない送給ポンプの吸引側に
連結されている。分離容器70の底部には、排出口87
が設けられ、排出口87には必要時に開く開閉バルブ8
8bを有する排出管88aが連結されている。
【0017】90は貯流室80内に供給された海苔混合
液を撹拌する為の撹拌装置である。この撹拌装置90に
おいて、91は貯流室80の中心部を貫通するように配
設されている撹拌軸で、貯留タンク68の底板72に設
けた軸受92と貯留タンク68上に固着されている支持
枠93に設けた軸受94によって回転自在に支承されて
いる。撹拌軸91には水平撹拌翼95と垂直撹拌翼96
が夫々固着されている。これらの撹拌翼95、96は第
2分離室80内の海苔混合液を全体的に撹拌すると共に
海苔混合液を分離容器70の底板72や側板75、76
に押圧するように形成されている。撹拌軸91の上端部
は、支持枠93に取着されている正逆転可能でかつ変速
可能な駆動モータ97の図示しない駆動軸に連結されて
いる。駆動モータ97は支持枠93に取着されている制
御装置99によって所定時間例えば10秒(この時間は
任意にに設定できるようにしてある。)置きに正転と逆
転を繰返すように制御される。また駆動モータ97は任
意に設定された速度で回転され、その速度は任意に変更
できるようになっている。
【0018】貯留タンク68の側板には溢水口100が
設けられ、溢水口100の下部を塞ぐ溢水調整板102
が側板に設けた一対の案内溝103に上下位置調整可能
に装着されている。溢水口100部分の側板の外側には
溢水口100から溢れる海苔混合液を受入れ可能な受箱
105が固着されている。受箱105の底部に排出口1
06が設けられ、排出口106が回収タンク61上に勾
配をつけて載置されている濾過装置108の供給口10
9にホース107を介して連結されている。濾過装置1
08は大きな濾過孔110aを全面に亘って設けられて
いる断面U字形の濾過樋110の一端部を端板111で
閉鎖すると共にその濾過樋110の一端側の上側を上板
112で塞ぎ、濾過樋110の内面に沿って細かいメッ
シュ(例えば0.2mm)の網又は布等から成る濾過膜
115を装着して構成されている。濾過樋110の一端
部は回収タンク61上に立設したねじ軸118に貫通さ
れると共に上下一対のナット119によって高さ調整可
能に支持され、濾過樋110の傾斜角度を調整できるよ
うになっている。濾過樋110は濾過孔109が回収タ
ンク61上になるように位置され、他端開口部が回収タ
ンク61の外側に突出され、濾過した水だけを回収タン
ク61内に回収する。
【0019】127は回収タンク61内の回収水の液面
の高さを検出する検出スイッチで、水量の上限を検出す
ると、図示しない給水ポンプが作動して図示しない給水
管によって回収タンク61内に給水し、上限を検出する
とその給水ポンプの作動が停止するようにしてある。1
29は貯留室80内の海苔混合液の液面の高さを検出す
る検出スイッチで、水量の上限を検出すると排出ポンプ
34の作動を停止して貯留室80内への海苔混合液の供
給を停止し、下限を検出すると汲み出し用の図示しない
送給ポンプの作動を停止して海苔混合液の汲み出しを停
止するようになっている。131は水タンク1内の水の
液面の高さを検出する検出スイッチで、水量の上限を検
出すると送給ポンプ65の作動を停止して水の補給を停
止し、下限を検出すると送給ポンプ65を作動させて水
を補給し、常に水タンク1に十分な水が存在するように
している
【0020】上記海苔異物除去装置は、海苔製造工程に
おける原藻洗い工程と洗浄原藻切断工程の間や、原藻粗
切断工程と原藻細切断工程との間、原藻切断洗浄工程と
海苔切断洗浄脱水工程の間、海苔切断洗浄脱水工程と海
苔熟生脱水工程の間、海苔熟生脱水工程と海苔調合工程
の間又は海苔調合工程と海苔抄造工程との間等に組み込
んで使用する。使用に際しては、異物除去ユニットAに
おいて、予め水タンク1と貯留タンク3内に水を適当量
供給した状態で、供給ホース32によって前工程から海
苔混合液を供給室7に供給する。供給室7内の海苔混合
液の生海苔の一部と水の一部は分離孔28を通して排出
室16に入り、海苔混合液の水と小さな海苔くず等の異
物は仕切壁6の連通孔6aを通して排水室8に入る。供
給室7内への海苔混合液の供給は供給手段31の供給ポ
ンプが予めタイマー等で設定した所定時間断続運転する
ことによって行われる。一方仕上ユニットBの回収タン
ク61と貯留タンク68に適当量例えば8割程度水を供
給しておく。
【0021】この状態で排出手段33の排出ポンプ34
と水還流手段48である水噴射手段36の供給ポンプ4
3と送給ポンプ65、79を作動させると共に、駆動モ
ータ45を作動させて噴射ノズル40を矢印方向へ回転
させる。排出ポンプ34の作動は間欠的に例えば3秒間
作動した後3秒間停止する1サイクルを必要時間繰り返
す。従って、排出室16内の海苔混合液が3秒間おきに
3秒間づつ間欠的に強制吸引される。排出室16内の海
苔混合液が間欠的に強制吸引されると、供給室7内の海
苔混合液が分離孔28から排出室16内に間欠的に強制
吸引され、生海苔と水が分離孔28から排出室16内に
流入され、分離孔28の隙間より大きな異物は分離孔2
8に係止されて供給室7に残される。排出ポンプ34に
よって吸引された海苔混合液は連結ホース52を介して
仕上ユニットBの貯留室80に供給される。水噴射手段
36の供給ポンプ43が作動されると、水タンク1内の
水を吸引して回転軸38から各噴射ノズル40に供給
し、噴射ノズル40の噴射孔40aから水を連続的に噴
射する。各噴射孔40aから噴射される水は図3、4、
5に示すように斜めに拡散されて分離壁27の上下幅全
体に層状に分離孔28における吸引力より大きい高圧で
噴射され、各分離孔28には各噴射ノズル40の噴射孔
40aから水が層状に繰り返し高圧で噴射されることに
なる。噴射ノズル40は分離壁27に対して回転してい
るので、各分離孔28には噴射水が周期的に連続的に噴
射され、その結果、分離孔28に詰まっている生海苔や
異物が分離孔28から供給室7内に噴出されて分離孔2
8が連続的に完全に開放され、分離孔28が再び詰まる
迄の時間を長くでき、新たな生海苔が分離孔28から排
出室8に効率よく流入するようになる。また、分離孔2
8から供給室7内に高圧の噴射水が噴出され、供給室7
内の海苔混合液が高圧の噴射水によって衝撃力を加えら
れ、その結果、海苔混合液の生海苔が噴射水に打ちつけ
られて表面がきれいに洗浄され、生海苔の表面に食い込
んでいた小エビ等の異物が生海苔から離脱される。
【0022】分離孔28は、生海苔の厚みより僅かに大
きな寸法の孔幅を有する細長い形状に設けてあるので、
海苔混合液の生海苔は水と共に分離孔28から排出室1
6内に流入するが、分離孔28の孔幅より大きな寸法の
小エビや小貝等の異物は分離孔28の孔縁によって係止
されて供給室7内に残される。分離孔28の孔幅は生海
苔の厚みより僅かに大きな大きさ例えば0.4mm程度
に形成してあるので、排出室16内に入った海苔混合液
の中には例えば0.4mm程度以上の異物が全く無くな
る。供給室7内の海苔混合液が分離孔28から排出室1
6内に積極的に吸引されることによって、生海苔が分離
壁27外周に付着して分離孔28を塞ぐ現象を示すが、
回動する噴射ノズル40の噴射孔40aから分離壁27
の全周に亘って連続的に水が噴射されており、しかも排
出室16に作用する吸引力が間欠的に停止されるので、
分離壁27に吸着された生海苔や異物は噴射ノズル40
からの高圧の水噴射によって確実に離脱されて供給室7
に拡散され、分離孔28の詰まりが完全に解消されて生
海苔の流入が極めて良くなる。このことは単位時間当り
の海苔異物除去能力を大幅に向上させる。
【0023】送給ポンプ79の作動により供給室7内に
常時給水されており、また水噴射装置36の供給ポンプ
43の能力を排出手段33の排出ポンプ34の能力より
大きくしてあるので、排出ポンプ34が排出室16内の
海苔混合液を吸引しているときでも供給室7内の海苔混
合液の水量は増加する。ところが、供給室7内の海苔混
合液の水と小さな異物が仕切壁6の連通孔6aから排水
室8に出て、水と共に泡や軽いごみが排水窓59から異
物分離通路58に溢れ出されるので、供給室7内の水と
小さな異物が連通孔6aから排水室8に大量に流れる
(水が循環される)ことになる。その結果供給室7内の
海苔混合液から小さな異物が効率良く除去されることに
なり、また供給室7内の海苔混合液内の小エビ等の軽い
異物が仕切壁6の内周面に付着して分離除去される。異
物分離通路58の傾斜分離壁57上を流れる水は開口5
7aの分離網60を通って還流槽53内に回収され、還
流槽53内に回収された水は連結ホース55を介して水
タンク1に回収され、分離網60上を流れる泡や異物は
排出ホース51から排出される。
【0024】排出ポンプ34によって排出室16内の海
苔混合液が吸引されると、供給室7内の海苔混合液の濃
度が薄くなるので、排出ポンプ34による吸引排出に連
動して或は略連動して供給手段31によって海苔混合液
が供給室7に供給される。また、水還流手段48の供給
ポンプ43は常時作動されるが、排出ポンプ34の作動
と連動させるようにしても良い。供給ポンプ43による
噴射ノズル40への水の供給によって水タンク1内の水
が少なくなり、その水量が下限になったことを検出スイ
ッチ131が検出すると、送給ポンプ65が作動して回
収タンク61内の水を水タンク1に供給する。水タンク
1内の水量が満杯になると送給ポンプ65の作動が停止
する。検出スイッチ131は、水タンク1に還流槽53
から水が回収されているので、排出手段33による排出
の際に大量に使用する水量を水タンク1に補給する役割
を果たす。
【0025】次に、仕上ユニットBにおいては、貯留室
80内の液面が上限に達したことを検出スイッチ129
が検出すると、排出手段33の排出ポンプ34の運転を
停止させる。この場合、溢水口100の高さが溢水調整
板102の調整によって検出スイッチ129の高さより
僅かに低くなるように設定してあるので、貯留室80内
の海苔混合液の濃度が低いときは分離容器70の小孔7
8から水と小さな異物が外に流れて溢水口100から溢
れ出し、分離容器70内の水位が上昇しないので、上限
を検出することがない。ところが、濃度が高くなると、
小孔78から水と小さな異物が外に流れ出にくくなり、
貯留室80内の水位が高くなり、上限を検出して排出ポ
ンプ34による海苔混合液の供給が停止されると共に供
給手段31による供給室7への海苔混合液の供給が停止
される。貯留室80内では、駆動モータ97が常時駆動
することによって撹拌軸91を正転させたり逆転させた
りして撹拌翼95、96を交互に正転・逆転させる。撹
拌翼95、96が正転と逆転を所定時間毎に繰り返すこ
とによって、海苔混合液が撹拌されて生海苔に付着して
いる小さな異物が分離され、その分離した小さな異物が
分離容器70の底板と側板75、76に設けた小孔78
から分離容器70外の排水室67に押し出されて排水室
67内に沈殿する。この場合、撹拌翼95、96が正転
から逆転、逆転から正転へと変わるときに海苔混合液が
激しく撹拌されて異物の分離が促進され、またこの撹拌
によって海苔混合液が分離容器70の外側に押圧される
ので、分離した小さな異物は小孔78から効率良く分離
容器70外に出されて異物除去が促進される。
【0026】貯留室80内での海苔混合液の撹拌を所定
時間例えば5分程度(この時間は任意であり、特定され
るものではない。)行うことで、海苔混合液に混入して
いる小さな異物が貯留室80外に出されて除去され、貯
留室80内には異物除去された生海苔と水の良質の海苔
混合液が残される。その後、図示しない送給ポンプを作
動させて貯留室80内の海苔混合液を移送管85及び移
送ホース86を介して次工程に移送し、この海苔混合液
が海苔抄造に使用される。貯留室80内の海苔混合液を
移送する場合、撹拌翼95、96の回転を停止させても
良い。貯留室80から外側に出された排水室67内の海
苔混合液は溢水口100から外に溢れて受箱105に入
り、排出口106からホース107を介して濾過装置1
08に供給される。濾過装置108では海苔混合液が濾
過樋110を流れる間に濾過膜115によって濾過さ
れ、水は濾過孔110aから回収タンク61内に落下
し、異物は濾過膜115上に残され、その後作業員によ
って濾過樋110の出口から回収タンク61の外に排出
される。回収タンク61内に回収された水は送給ポンプ
65の作動によって水タンク1に供給され、分離孔28
への水噴射に使用され、貯留室80や回収タンク61や
送給ポンプ65が水還流手段48としての機能を果た
す。回収タンク61内の水量は回収する水量と排水する
水量とのバランスによっては溢れることもあるが、好ま
しくは溢れないように調整する。
【0027】貯留室80内の海苔混合液が次工程に移送
されて海苔混合液が下限になったことを検出スイッチ1
29が検出すると、その信号によって排出ポンプ34が
再び作動して海苔混合液が貯留室80内に供給され、再
び海苔混合液から小さな異物の除去作業が開始される。
また、同時又は略同時に供給手段31による供給室7へ
の海苔混合液の供給が再開される。異物の除去作業が繰
り返されて供給室7、排水室8、排水室67、貯留室8
0内に異物が多く溜ったときには、貯留タンク3や分離
容器70内の海苔混合液を排出した後、排出管12a、
13a、84a、88aの開閉バルブ12b、13b、
84b、88bを開き、供給室7、排水室8、排水室6
7、貯留室80内の異物を外部に排出する。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明では、隙間に対して
排出室から供給室に向けて水を噴射させると共にその隙
間に対する水の噴射力を隙間での吸引力より大きくし、
噴射水を隙間を通して供給室内に噴出させるようにして
いるので、隙間に吸着された生海苔や異物を噴射水によ
って吸引方向とは逆方向へ離脱させて供給室内に離散さ
せることができ、その結果分離壁の隙間の詰まりを長い
時間解消できて隙間から生海苔をわめて効率良く吸引で
き、海苔異物の除去能力をきわめて高くできる。また、
本発明では、噴射水を供給室内に噴出させるので、噴射
水が供給室内の海苔混合液に衝撃力を与えて生海苔に付
着している小エビ等の異物を分離でき、その結果従来除
去が困難であった小エビ等の異物も除去できる。また、
供給室に対して小さな孔を有する仕切壁を介して排水室
を隣接し、供給室内の海苔混合液の水と極めて小さな異
物を仕切壁の孔を通して排出室に流すようにしたので、
供給室内の海苔混合液の小さな異物を排水室に流して効
率良く除去でき、海苔混合液の品質をきわめて良くでき
る。
【0029】また、供給室内の海苔混合液の水と極めて
小さな異物を仕切壁の小さな孔を通して外部に出し、そ
の水と極めて小さな異物を濾過した後の水を隙間に対す
る水噴射に再利用するようにしたので、海苔混合液の小
さな異物を水と共に排水室に流して効率よく除去できる
ものであっても、使用する水量を少なくできて経済的で
ある。また、隙間に対して排出室から供給室に向けて水
を噴射可能な噴射ノズルを配設し、その噴射ノズルに水
を供給可能な供給ポンプを連結し、その供給ポンプの能
力を排出ポンプの能力より大きくしているので、簡易な
構成で小エビ等の異物を効率よく除去できる。また、排
出室内に供給室に向けて水を噴射可能な水噴射手段を設
け、供給室内に水を供給可能な給水手段を設け、水噴射
手段と給水手段により供給される水量が排出ポンプによ
り排出される排水量より多くなるようにしたので、供給
室内の海苔混合液の水と小さな異物を排水室へ大量に流
して異物を効率良く除去でき、海苔混合液の品質をきわ
めて良くできる。また、排水室の水を排水可能な排水手
段を設け、供給室内の海苔混合液の水と極めて小さな異
物を仕切壁の連通孔から排水室に流すようにしたので、
簡易な構成で供給室内の小さな異物を排水室に効率良く
流すことができ、海苔混合液の品質を容易に良くでき
る。また、分離壁を環状に設け、分離壁と噴射ノズルを
分離壁の内周に沿って水を順次噴射するように相対的に
回動可能に設けたので、簡易な構成で分離孔に対して効
率良く水を噴射できる。また、排水室内の水を噴射ノズ
ルに供給する水還流手段を設けたので、大量の噴射水に
よって隙間の詰まりを除去するものであっても、簡易な
構成で安価に使用水量を供給できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施例を示す平面図である。
【図2】図2は図1の異物分離ユニットの縦断面図であ
る。
【図3】図3は異物分離器の縦断面図である
【図4】図4は図3の異物分離器のX−X線断面図であ
る。
【図5】図5は図1の異物分離器の縦断面図である。
【図6】図6は異物分離ユニットの背面図である。
【図7】図7は仕上ユニットの縦断面図である。
【図8】図8は仕上ユニット背面図である。 1 水タンク 3 貯流タンク 6 仕切壁 6a 連通孔 7 供給室 8 排水室 15 異物分離器 16 排出室 20 給水手段 27 分離壁 28 分離孔 31 供給手段 33 排出手段 34 排出ポンプ 36 水噴射装置 40 噴射ノズル 43 供給ポンプ 48 水還流手段 56 排水手段 59 排水窓(溢水部)
【手続補正書】
【提出日】平成9年5月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】味付け海苔や板海苔等の製品になる乾燥
海苔は、近海にて養殖した海苔原藻を採取して海水で洗
浄した後海苔原藻を細かく切断したり、或は採取した海
苔原藻を粗く切断してから海水で洗浄した後生海苔を細
かく切断し、その切断された生海苔を水と調合した海苔
混合液とし、その海苔混合液を抄造、脱水、乾燥して製
造している。この場合海苔混合液の中に異物が含まれて
いると、その異物が乾燥海苔に含まれることになって乾
燥海苔の品質を悪くしたり商品価値を無くすることにな
るので、海苔製造業者から乾燥海苔に含まれる異物を除
去することが要望されていた。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の海苔異物除
去装置にあっては、海苔混合液の水又は海水と生海苔を
異物分離器外周の分離孔に通し、分離孔の孔幅より大き
い異物を分離孔に通さないようにしたので、海苔混合液
に混入している異物を確実に除去できて海苔製品の品質
を向上できる画期的な特徴を備えている。ところが海苔
混合液を異物分離器の外周全面の分離孔に通して異物を
除去するようにしているので、生海苔が直ちに分離孔に
吸着して分離孔を塞いで異物除去の処理能力が低下し、
隙間に向けて水を噴射して隙間の詰まりを防ぐようにし
ても今だ充分なものでは無かった。特に小エビ等を除去
するために隙間の大きさを小さくすると、処理能力が極
端に低下して実用上充分でない問題があった。また、処
理能力を大きくするために隙間を大きくすると、小エビ
等の小さな異物が隙間を通って海苔混合液に混入する問
題があり、また異物の除去能力を大きくするために隙間
の面積を大きくすると、装置が大型になって装置の据付
スペースが大きくなり、製造コストも高くなる問題点が
あった。特に、生海苔に食込んでいる小エビ等は充分に
分離除去することが難しく、何らかの対策が必要であっ
た。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】そこで、本発明は、生海苔の海苔混合液を
供給する供給室と生海苔の海苔混合液を排出する排出室
とを、生海苔の厚みより大きくて除去すべき異物より小
さい隙間を有する分離壁によって区切り、排出室内の海
苔混合液を吸引して供給室内の海苔混合液を隙間に通す
ようにした海苔異物除去方法において、前記隙間に対し
て排出室から供給室に向けて水を噴射させると共にその
隙間に対する水の噴射力を隙間での吸引力より大きく
し、噴射水を隙間を通して供給室内に噴出させることを
特徴としている。本願で、水の用語は真水以外に海水も
意味し、一般に海苔異物除去には何れも使用されてい
る。また、本発明は、供給室に対して小さな多数の連通
孔を有する仕切壁を介して排水室を隣接し、排出室から
の海苔混合液の排出量より多くし、供給室内の海苔混合
液の水と極めて小さな異物を仕切壁の連通孔を通して排
水室に出すことを特徴としている。また、本発明は、供
給室内の海苔混合液の水と極めて小さな異物を仕切壁の
小さな多数の孔を通して外部に出し、その水と極めて小
さな異物を濾過した後の水を隙間に対する水噴射に再利
用するようにしたことを特徴としている。また本発明
は、排出室内に排出室から供給室に向けて水を噴射可能
な噴射ノズルを配設し、その噴射ノズルに水を供給可能
な供給ポンプを連結し、その供給ポンプの圧力を隙間に
おける水の噴射力が隙間における排出ポンプによる吸引
力より大きくなるように強くしたことを特徴としてい
る。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生海苔の海苔混合液を供給する供給室と
    生海苔の海苔混合液を排出する排出室とを、生海苔の厚
    みより大きくて除去すべき異物より小さい隙間を有する
    分離壁によって区切り、排出室内の海苔混合液を吸引し
    て供給室内の海苔混合液を隙間に通すようにした海苔異
    物除去方法において、前記隙間に対して排出室から供給
    室に向けて水を噴射させると共にその隙間に対する水の
    噴射力を隙間での吸引力より大きくし、噴射水を隙間を
    通して供給室内に噴出させることを特徴とする海苔異物
    除去方法。
  2. 【請求項2】 供給室に対して、小さな多数の孔を有す
    る仕切壁を介して排水室を隣接し、海苔混合液の排出量
    より多くの水を供給室へ供給し、供給室内の海苔混合液
    の水と極めて小さな異物を仕切壁の孔を通して排水室に
    出すことを特徴とする請求項1に記載の海苔異物除去方
    法。
  3. 【請求項3】 排水室内の水と極めて小さな異物を濾過
    し、その濾過した後の水を隙間に対する水噴射に再利用
    するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の海苔
    異物除去方法。
  4. 【請求項4】 生海苔の海苔混合液を供給する供給室と
    生海苔の海苔混合液を排出する排出室とを小さい隙間を
    有する分離壁によって区切り、排出室に排出ポンプを連
    結し、排出室内の海苔混合液を吸引して供給室内の海苔
    混合液を隙間に通して異物を除去する海苔異物除去装置
    において、排出室内に隙間に対して排出室から供給室に
    向けて水を噴射可能な噴射ノズルを配設し、その噴射ノ
    ズルに水を供給可能な供給ポンプを連結し、その供給ポ
    ンプの能力を排出ポンプの能力より大きくしたことを特
    徴とする海苔異物除去装置。
  5. 【請求項5】 生海苔の海苔混合液を供給する供給室と
    生海苔の海苔混合液を排出する排出室とを小さい隙間を
    有する分離壁によって区切り、排出室に排出ポンプを連
    結し、排出室内の海苔混合液を吸引して供給室内の海苔
    混合液を隙間に通して異物を除去する海苔異物除去装置
    において、排出室内に隙間に対して排出室から供給室に
    向けて水を噴射可能な水噴射手段を設け、供給室内に水
    を供給可能な給水手段を設け、水噴射手段と給水手段に
    より供給される合計水量が排出ポンプにより排出される
    排水量より多くなるように設定し、供給室内の海苔混合
    液の水と小さな異物を排水室に流すことを特徴とする海
    苔異物除去装置。
  6. 【請求項6】 供給室に対して小さな多数の孔を有する
    仕切壁を介して排水室を隣接すると共に排水室の水を排
    水可能な排水手段を設け、供給室内の海苔混合液の水と
    極めて小さな異物を仕切壁の連通孔から排水室に流すこ
    とを特徴とする請求項4又は5に記載の海苔異物除去装
    置。
  7. 【請求項7】 分離壁を環状に設け、分離壁と噴射ノズ
    ルを分離壁の内周に沿って水を順次噴射するように相対
    的に回動可能に設けたことを特徴とする請求項4又は5
    に記載の海苔異物除去装置。
  8. 【請求項8】 排水室内の水を噴射ノズルに供給する水
    還流手段を設けたことを特徴とする請求項4又は5に記
    載の海苔異物除去装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102188048B1 (ko) * 2020-03-03 2020-12-07 유한회사 진성 해태원초의 이물질 분리장치
KR20210114827A (ko) * 2020-03-11 2021-09-24 정광모 해태원초 이물질 선별장치

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