JPH10275329A - 転写用磁気記録媒体及びその製造方法と、転写用磁気記録媒体より製造される磁気記録媒体 - Google Patents

転写用磁気記録媒体及びその製造方法と、転写用磁気記録媒体より製造される磁気記録媒体

Info

Publication number
JPH10275329A
JPH10275329A JP8003797A JP8003797A JPH10275329A JP H10275329 A JPH10275329 A JP H10275329A JP 8003797 A JP8003797 A JP 8003797A JP 8003797 A JP8003797 A JP 8003797A JP H10275329 A JPH10275329 A JP H10275329A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
recording medium
transfer
magnetic recording
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8003797A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Oshima
治 尾島
Yoshikazu Yamazaki
山崎嘉一
Minoru Nakamura
穰 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority to JP8003797A priority Critical patent/JPH10275329A/ja
Publication of JPH10275329A publication Critical patent/JPH10275329A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】剥離強度の軽い転写用磁気記録媒体を製造し、
この媒体から転写工程を経て磁気記録媒体を製造すると
きの生産収率を向上させる。 【解決手段】 剥離性非磁性支持体上に、-NHCH2OH又は
それと-NHCH2OR(但しRはアルキル基を表す)を有する
アクリル系樹脂からなる保護層用液状塗料を塗布し乾燥
してから、その上に、磁性粉と結着剤樹脂を必須成分と
する磁性層用液状磁性塗料を塗布、乾燥し、次いでその
上に更に熱接着性樹脂を塗布乾燥し、転写用磁気記録媒
体を製造する。層構成としては、剥離性非磁性支持体層
と、合成樹脂保護層と、磁性粉が分散した結着剤樹脂か
らなる磁性層と、熱接着性樹脂層とがこの順に積層され
ており、合成樹脂保護層が、-NHCH2OCH2NH-又は-CONHCH
2NHCO-なる原子団を含むアクリル系樹脂であることを特
徴とする。さらに上記転写用磁気記録媒体の熱接着性樹
脂層を、他の非磁性支持体に接着させ、膜構成を転写し
た後、剥離性非磁性支持体を剥離して磁気記録媒体を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクレジットカードや
預貯金カードなどの磁気を媒体とする情報交換用カード
等に使用される磁気記録媒体に関するものである。又、
これら情報交換用の磁気記録媒体を製造するための、軽
剥離性保護層と、磁性層及び熱接着性樹脂層とからな
る、転写用磁気記録媒体及びその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】転写用磁気記録媒体は、非磁性剥離性支
持体の上に、保護層、磁性層、接着層をこの順で積層し
た構成を持ち、例えばカード状磁気記録媒体の製造に用
いられる。転写用磁気記録媒体から、この様なカード状
磁気記録媒体を製造する工程においては、まず非磁性支
持体からなる転写用磁気記録媒体の熱接着層を接触、加
圧して加熱せしめ、前記基体と転写用磁気記録媒体とを
良好に接着させ、しかるのち転写用磁気記録媒体の前記
剥離性支持体を保護層との界面から剥離せしめ、前記基
体上に保護層を最上層とした磁性層を含む膜構成を形成
させることにより、磁気記録媒体を製造している。
【0003】そのため、転写用磁気記録媒体の保護層は
剥離性非磁性支持体との界面において、良好な離型性を
伴わなければならない。従来、保護層を形成するには、
一般に、例えばニトロセルロース、アセチルセルロー
ス、ヒドロキシセルロース、酢酸セルロースなどの繊維
素系樹脂、ポリビニルブチラール、ポリカーボネートな
どの合成樹脂を主成分として、硬化剤の添加により硬化
させて使用していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】転写用磁気記録媒体の
保護層は、その剥離性支持体との界面で良好な剥離性が
必要である点、さらに基体への転写後は、磁気記録媒体
の最上層として良好な保護層の機能を持つことが必要な
点からして、保護層に要求される特性としては、安定
かつ軽剥離性を持ち、耐熱、耐溶剤性が高く、より
過酷な環境にも耐えうる皮膜性を持ち、磁気特性を損
なうことなく、処理、製造方法が簡単で加工費が安価
なことなどがあげられる。
【0005】しかしながら、前記硬化剤を用いて転写用
磁気記録媒体の保護層用樹脂を硬化させる従来の方法で
は、基体と加熱、加圧後、剥離性非磁性支持体を剥離す
る際に、場所による剥離強度の不均一性を生じやすく、
その結果、剥離不良を起こすという問題点があり、上記
の機能を満たしていなかった。とくに、塗料樹脂間で
容易に高重合度化する硬化剤としてイソシアネート化合
物を加えることが従来よく行われているが、イソシアネ
ートに起因する剥離不良等の弊害が大きかった。このた
め従来は保護層の硬化温度を下げ、その分硬化時間を長
くするなど硬化条件を調整して、剥離強度が不均一にな
ったり重くなったりしないようにしていたが、それでも
剥離不良の発生はなくすことができず、硬化時間が長く
なることによる生産効率の低下等も問題になっていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、処理、製
造方法が極めて簡単で、転写用磁気記録媒体の保護層を
構成する材料として、自己架橋能を有するアクリル系共
重合体樹脂組成物を使用することで、極めて大きな効果
が得られることを見いだした。
【0007】自己架橋能を有するアクリル系共重合体樹
脂を使用した保護層を備えた転写用磁気記録媒体は、加
工適性の中でも最も重要視される軽剥離安定性を持ち、
高い耐熱、耐溶剤性を持つ。特に本発明者等は熱硬化に
よる自己架橋性を有するアクリル樹脂が、その処理方法
が非常に容易であり、かつ、剥離不良等の原因となるイ
ソシアネート化合物などの硬化剤を加えていないため、
これら硬化剤の添加による弊害が発生せず、転写用磁気
記録媒体に必要とされる軽剥離性、磁気特性などの種々
の要求特性を兼ね備えた優れた転写用磁気記録媒体を製
造するのに、特に好ましいことを見出し本発明を行うに
至った。
【0008】すなわち、本発明は、剥離性非磁性支持体
と、合成樹脂保護層と、磁性粉が分散した結着剤樹脂か
らなる磁性層と、熱接着性樹脂層とがこの順に積層され
た転写用磁気記録媒体において、合成樹脂保護層が、-N
HCH2OCH2NH-又は、-CONHCH2NHCO-なる原子団を含むアク
リル系樹脂、あるいは、-NHCH2OCH2NH-と-CONHCH2NHCO-
から選ばれる1種以上の原子団と、-CH2CO-なる原子団
とを含むアクリル系樹脂であることを特徴とし、剥離性
に優れる転写用磁気記録媒体を提供し、また、剥離性非
磁性支持体上に前記合成樹脂保護層、前記磁性層、前記
熱接着性樹脂層とをこの順に積層してなる転写用磁気記
録媒体の製造方法を提供するものであり、また、さらに
前記転写用磁気記録媒体を用いて、その接着層を他の非
磁性支持体からなる基体の表面に接着させ、転写用磁気
記録媒体の剥離性非磁性支持体を保護層との界面より剥
離させて形成される磁気記録媒体で、保護層が-NHCH2OC
H2NH-と-CONHCH2NHCO-から選ばれる1種以上の原子団
と、-CH2OCO-なる原子団とを含むアクリル系樹脂である
ことを特徴とする磁気記録媒体を提供するものである。
【0009】本発明の転写用磁気記録媒体は、剥離性支
持体上に保護層と磁性層と、接着層の3層を、この順に
積層した構成を持ち、その膜構成を、その上に転写接着
すべき情報交換用媒体の基体の表面に転写させることに
より、例えばクレジットカードや預貯金カードなどの磁
気記録媒体の製造に用いられるものである。以下に本発
明を詳しく説明する。
【0010】非磁性支持体の材料は、例えば合成紙、ポ
リエステルフィルム等が挙げられその厚さは15 〜100μ
mの範囲が好ましい。本発明に記載される非磁性支持体
には、転写用磁気記録媒体の製造に当たり、剥離される
べき離型基材として用いられるものと、さらには、その
表面上に保護層を最上層として転写用磁気記録媒体の膜
構成が転写され、磁気記録媒体が形成されたときの基体
を構成するものとの二つがある。前者用途では、転写前
においては、保護層と接着している必要があるが、熱接
着層が転写すべき基体と接着した後においては、容易に
それが剥離できる必要がある。一方後者用途では、転写
すべき基体として用いた非磁性支持体と保護層との接着
力が、前者用途の剥離剤として用いた非磁性支持体と保
護層との接着力よりも十分大きくなるようにして、転写
の過程で不良剥離、不良転写が発生しないようにそれぞ
れの非磁性支持体を選定する必要がある。
【0011】合成樹脂保護層は、例えば後述する熱硬化
性の自己架橋能を有するアクリル系共重合体樹脂、耐磨
耗性を向上させるための樹脂フィラー、及び溶剤を含有
する保護層形成用塗料を非磁性支持体上に乾燥塗膜厚が
0.4〜2.0μmの範囲となるように、塗布、乾燥させるこ
とにより形成できる。保護層は、有機溶剤を含有する塗
料から形成する場合には、乾燥塗膜厚が前記の範囲とな
る様にすればよい。
【0012】本発明における自己架橋型アクリル系共重
合体としては、例えば分子内に自己架橋をすることが出
来る官能基を持つビニルモノマーと(メタ)アクリル酸
系エステルなどのモノマーとの共重合により合成された
ものである。(メタ)アクリル酸系エステルは、アクリ
ル酸系エステルとメタクリル酸系エステルとの両方を包
含する。官能基を持つビニルモノマーとしては、-NHCH2
OHまたは-NHCH2OR(但し、Rはアルキル基)を有するビ
ニルモノマー等が代表的であり、例えば、N-メチロール
アクリルアミド、N-エトキシアクリルアミド、N-メトキ
シアクリルアミド、N-メトキシメチルアクリルアミド、
N-イソプロポキシメチルアクリルアミド、N-ブトキシメ
チルアクリルアミド、N-イソブトキシメチルアクリルア
ミド、N-オクチルオキシメチルアクリルアミド、N-カル
ボキシメチレンオキシメチルアクリルアミド、ヒドロキ
シメチル化ジアセトンアクリルアミド、N-メチロールカ
ルバミン酸アリルなどのような、アミド基の窒素原子が
架橋可能な基、例えばヒドロキシアルキル基、アルコキ
シアルキル基で置換された不飽和アミド化合物が挙げら
れる。中でも応用特性上必要な他の(メタ)アクリル酸
系エステルモノマーや、他の官能基を有するビニルモノ
マーと容易に共重合し、官能基はラジカル重合に無関係
で他のコポリマー成分の影響を受けず、しかも通常の熱
処理条件で容易に自己架橋するなどの点から、N-メチロ
ールアクリルアミド、N-イソブトキシメチルアクリルア
ミドなどが最も好適に用いられる。
【0013】本発明において使用する(メタ)アクリル
酸系エステルは、メタクリル酸エステル、アクリル酸エ
ステル、又はこれらの混合物であって良い。メタクリル
酸エステルとしては、メチルメタクリレート、エチルメ
タクリレート、n-プロピルメタクリレート、n-ブチルメ
タクリレート、n-アミルメタクリレート、3-メチルペン
チルメタクリレート、n-ヘキシルメタクリレート、2-メ
チルヘキシルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタク
リレート、n-ヘプチルメタクリレート、n-オクチルメタ
クリレートなどの一種又は二種以上のこれらの混合物が
挙げられる。これらのうち、炭素原子が1〜8個のn-ア
ルカノールとメタクリル酸から生成されたものが特に好
適であり、またアルコール側の炭化水素基によって共重
合体のガラス転移点を任意にコントロールすることが出
来る。又、アクリル酸エステルとしては、エチルアクリ
レート、メチルアクリレート、tertブチルシクロヘキシ
ルアクリレートなどが挙げられるが、これは、メタクリ
ル酸エステルに対して、例えば25%以下添加されてよ
く、メタクリル酸エステルと共に共重合反応に寄与し得
るものである。尚、メタクリル酸エステル、及びアクリ
ル酸エステルをそれぞれ単独で用いることも可能であ
る。
【0014】更に官能基としてメチロール基やアルコキ
シアルキル基を有するビニルモノマー以外にカルボキシ
ル基や、ヒドロキシル基、アミノ基を有するビニルモノ
マーを少量用いることにより、硬化反応速度を高めるこ
とが出来る。具体的化合物としては、(メタ)アクリル
酸、β-ヒドロキシエチルアクリレートなどである。前
者はカルボキシル基、後者は水酸基を自己架橋性アクリ
ル系樹脂に付与することができる。
【0015】又、(メタ)アクリル酸系エステルと官能
基を有するビニルモノマーとの共重合体は50,000〜500,
000 の分子量を有しているのが望ましい。分子量が上記
範囲であると、共重合体が強靭で、膜強度が大きく、共
重合体の粘度も適当となるなど、取り扱い上好ましい。
【0016】又、官能基を有するビニルモノマーは、ア
クリル系共重合体全体の1〜30重量%であるのが好ま
しい。即ち1重量%未満であると、塗布する成形物との
接着効果が乏しくなり、30重量%を越えると共重合体
自体がゲル化しやすくなる。この場合上記範囲のうち、
10〜20重量%が接着性、及びゲル化防止の点で好ま
しい。
【0017】また、同様に保護層用塗料には、離型基材
たる剥離性非磁性支持体との層間剥離性がより良好にな
る様に、公知慣用の離型剤を含有させることが出来る。
離型剤としては、例えばポリオレフィンワックス、天然
ワックス、シリコン型離型剤等が挙げられる。それとは
別に、非磁性支持体として、上記離型剤が塗布された非
磁性支持体を用いる様にすることも出来る。
【0018】塗布された湿潤未硬化塗膜は例えば直ち
に、もしくは空気中で風乾後熱処理硬化される。熱処理
温度としては、70〜180℃、より好ましくは100
〜120℃で10秒 〜5分がよい。
【0019】このようにして硬化されたアクリル系樹脂
の保護層の塗膜の組成は、-NHCH2OCH2NH-又は-CONHCH2N
HCO-なる原子団を含む場合と、-NHCH2OCH2NH-と-CONHCH
2NHCO-とから選ばれる1種以上の原子団と、-CH2OCO-な
る原子団とを含む場合等があり得る。前者が、N−メチ
ロール基(-NHCH2OH)のみの自己架橋で形成されたもの
で、後者は、N−メチロール基とカルボキシル基(-COO
H)とを含む場合の架橋で形成されるものである。更に前
者はN−アルコキシメチル基(-NHCH2OR、但しRはアル
キル基)との反応によっても形成されうる。この様な架
橋した状態の原子団等は、例えば赤外線吸収スペクトル
により容易に確認できる。
【0020】必要に応じて塗料の調整に用いる有機溶剤
としては、低級脂肪族アルコールであるメタノール、エ
タノール、イソプロパノール、ブチルアルコールなどが
好適に用いられる。水混和性溶剤としては、アセトン、
酢酸セルソルブなどが用いられる。尚、これらの溶剤は
一種或いはそれ以上が使用される。
【0021】塗料中の固体濃度としては、5〜40重量
%が液の安定性、塗布操作の容易さの点で望ましい。磁
性層は、磁性粉が分散した結着剤樹脂からなり、例えば
γ−酸化鉄、バリウムフェライトの如き磁性粉末、結着
剤樹脂及び溶剤を含有する磁性層用塗料を、非磁性支持
体上に乾燥塗膜厚が2 〜20μmの範囲となるように、塗
布乾燥させることにより形成される。磁性粉末の抗磁力
は、270 〜4000エルステッドの範囲が好ましい。
【0022】本発明で使用する磁性層を構成する結着剤
樹脂としては、例えば塩化ビニル及び酢酸ビニルとビニ
ルアルコール、無水マレイン酸あるいはアクリル酸との
共重合体等の如き塩化ビニル系樹脂、ニトロセルロース
樹脂の如きセルロース誘導体、アクリル樹脂、ポリビニ
ルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール、エポキシ樹
脂、フェノキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられ
る。結着剤樹脂の使用量は、磁性粉末に対し20〜30
重量%の範囲が好ましい。但し、磁性粉としてバリウム
フェライト磁性粉末を用いる場合は、結着剤樹脂の使用
量は5〜15重量%の範囲が好ましい。
【0023】磁性層用塗料には、磁性粉をより十分に分
散させるために、公知慣用の分散安定剤や界面活性剤等
を添加することが出来る。磁性層塗料は、上記磁性粉
末、結着剤樹脂、溶剤、及びその他の成分を混練機によ
って均一となるように混練して作製する。
【0024】上記磁性層塗料の混練に使用する混練機と
しては、例えば2本ロールミル、3本ロールミル、ボー
ルミル、バブルミル、トロンミル、サンドグラインドミ
ル、セグバリアトタイタ、高速インペラ分散機、高速
ストーンミル、高速度衝撃ミル、ディスパ、加圧ニー
ダ、高速ミキサ、ホモジナイザ等が挙げられる。
【0025】本発明で使用する熱接着性樹脂層(以下接
着層)は、例えば熱可塑性樹脂と、樹脂フィラー及び有
機溶剤を含有する塗料を上記磁性層上に乾燥塗膜厚が0.
4〜8.0μmの範囲となるように、塗布乾燥させることに
より形成される。
【0026】前記接着層に使用される結着剤樹脂として
は、積層に当たって上記磁性層と良好に接着し、さらに
転写された際、転写するべき非磁性支持体からなる基体
にも良好な強度で接着するものが挙げられるが、例えば
塩化ビニル及び酢酸ビニルとビニルアルコール、無水マ
レイン酸あるいはアクリル酸との共重合体等の如き塩化
ビニル系樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウ
レタン樹脂等が挙げられる。とくに常温でタックフリー
であるが、加熱により粘接着性を発現するホットメルト
型接着剤となりうる結着剤樹脂を用いることが好まし
い。
【0027】本発明において、各層を形成するための塗
料には、必要に応じて、例えばポリエチレンワックス、
ポリプロピレンワックス等の離型剤、大豆レシチン等の
分散剤、抗菌剤、酸化防止剤、着色剤等の添加剤を加え
ることができる。
【0028】接着層、磁性層、保護層の各層を形成する
に当たって、有機溶剤を含む塗料を用いる場合には、予
め形成されている層が膨張したり溶解することがない
様、隣接する層の塗料の有機溶剤を選択することが好ま
しい。すなわち保護層用塗料としては、前記離型基材を
完全には溶解しない有機溶剤を、磁性層用塗料は、前記
保護層を浸食しない溶剤を、接着層用塗料は、前記磁性
層を浸食しない溶剤を、それぞれ選択して調整する様に
する。
【0029】上記各々塗料の塗布方法としては、例えば
エアードクタコート、ブレードコート、ロッドコート、
押し出しコート、エアーナイフコート、スクイズコー
ト、含心コート、リバースロールコート、トランスファ
コート、スプレイコート等が挙げられる。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明は、次の発明を包含する。 1.離型基材たる非磁性支持体と、結着剤樹脂からなる
易離型性保護層と、磁性層と、転写すべき非磁性支持体
への接着性に優れたホットメルト接着剤を主成分とする
接着層とからなり、これらがこの順に積層接着されたこ
とを特徴とする転写用磁気記録媒体であって、易離型性
保護層が-NHCH2OCH2NH-又は-CONHCH2NHCO-なる原子団を
含むアクリル系樹脂であること、または易離型性保護層
が-NHCH2OCH2NH-と-CONHCH2NHCO-から選ばれる1種以上
の原子団と、-CH2OCO-なる原子団とを含むアクリル系樹
脂であることを特徴とする転写用磁気記録媒体(磁気記
録媒体形成用熱転写材料)及びその製造方法。
【0031】層構成(転写用磁気記録媒体): 離型基材たる非磁性支持体/離型剤を含む、結着剤
樹脂を主成分とする保護層/磁性粉粒子が、結着剤樹
脂に均一に分散した前記保護層に対して良好な接着性を
有する磁性層/前記磁性層への良好な接着性と後述す
る転写すべき非磁性支持体への良好な接着性とを兼備す
る常温で接着性がなく、加熱時粘接着性を発現する接着
層。 2.非磁性支持体と、前記非磁性支持体に対しての接着
性に優れるホットメルト接着剤を主成分とする接着層
と、磁性層と、結着剤樹脂を主成分とする保護層とがこ
の順に積層接着された磁気記録媒体であって、前記転写
用磁気記録媒体(磁気記録媒体形成用熱転写材料)から
転写の過程を経て製造される磁気記録媒体。
【0032】層構成(磁気記録媒体): 離型剤を含む、結着剤樹脂を主成分とする保護層/
磁性粉粒子が、結着剤樹脂に均一に分散した前記保護層
に対して良好な接着性を有する磁性層/前記磁性層へ
の良好な接着性と後述する転写すべき非磁性支持体への
良好な接着性とを兼備する常温で接着性がなく、熱時粘
接着性を発現する接着層/転写すべき非磁性支持体。
(、、の組成は転写用磁気記録媒体と磁気記録媒
体とで共通である。) さらに本発明は、以下の事項に関するものである。
【0033】1.剥離性非磁性支持体層と、合成樹脂保
護層と、磁性粉が分散した結着剤樹脂からなる磁性層
と、熱接着性樹脂層とがこの順に積層された転写用磁気
記録媒体において、合成樹脂保護層が、-NHCH2OCH2NH-
又は-CONHCH2NHCO-なる原子団を含むアクリル系樹脂で
あることを特徴とする転写用磁気記録媒体。
【0034】2.剥離性非磁性支持体層と、合成樹脂保
護層と、磁性粉が分散した結着剤樹脂からなる磁性層
と、熱接着性樹脂層とがこの順に積層された転写用磁気
記録媒体において、合成樹脂保護層が、-NHCH2OCH2NH-
と-CONHCH2NHCO- から選ばれる1種以上の原子団と、-C
H2OCO-なる原子団とを含むアクリル系樹脂であることを
特徴とする転写用磁気記録媒体。
【0035】3.前記アクリル樹脂が、-NHCH2OH を有
するアクリル系樹脂を自己架橋させたものである上記
1.又は2.記載の転写用磁気記録媒体。 4.前記アクリル樹脂が、-NHCH2OH 及び-COOH を有す
るアクリル系樹脂を架橋させたものである上記1.又は
2.記載の転写用磁気記録媒体。
【0036】5.剥離性非磁性支持体上に、-NHCH2OH又
はそれと-NHCH2OR(但しRはアルキル基を表す)を有す
るアクリル系樹脂からなる保護層用液状塗料を塗布し乾
燥してから、その上に、磁性粉と結着剤樹脂を必須成分
とする磁性層用液状磁性塗料を塗布、乾燥し、次いでそ
の上に更に熱接着性樹脂を塗布乾燥する、転写用磁気記
録媒体の製造方法。
【0037】6.非磁性支持体上に熱接着性樹脂層と、
磁性粉が分散した結着性樹脂からなる磁性層と、合成樹
脂保護層とが転写によって形成された磁気記録媒体にお
いて、合成樹脂保護層が、-NHCH2OCH2NH- と-CONHCH2NH
CO- から選ばれる1種以上の原子団と、-CH2OCO-なる原
子団とを含むアクリル系樹脂であることを特徴とする磁
気記録媒体。
【0038】以下に本発明の好ましい実施態様を述べ
る。本発明に記載した転写用磁気記録媒体を製造するに
は、剥離用非磁性支持体上に保護層、磁性層、接着層を
この順にそれぞれ塗布、乾燥あるいは硬化し積層する。
剥離用非磁性支持体としては、例えば厚さ15〜100μm
の合成紙、ポリエステルフィルム等を用いることができ
る。
【0039】保護層用の結着剤樹脂としては、自己架橋
型アクリル系共重合体、例えばN-メチロールアクリルア
ミド等の、分子内に自己架橋をすることが出来る官能基
を持つビニルモノマーと(メタ)アクリル酸系エステル
等のモノマーとの共重合体で、特に分子量50,000〜500,
000のものが好ましく、また官能基を有するビニルモノ
マーは、アクリル系重合体全体の10〜20重量%とす
るのが好ましい。これらの樹脂を例えばエタノール等の
溶剤に5〜40重量%の濃度にして、公知慣用の離型剤
を加え、液状塗料としてこれを剥離用の非磁性支持体上
に、乾燥塗膜厚が0.4〜2.0μmとなるように塗布の後、
空気中で乾燥の後好ましくは100〜120℃で、10秒から5
分の間、熱処理硬化を行う。
【0040】保護層の上に塗布すべき磁性層に用いられ
る結着剤樹脂としては、例えば塩化ビニル系樹脂、ニト
ロセルロース樹脂、ポリウレタン樹脂等、あるいはこれ
らを混合して用いることが出来る。磁性層用液状磁性塗
料は、抗磁力270〜4000エルステッドの例えばγ−酸化
鉄、バリウムフェライト等の磁性粉末に、磁性粉末に対
して好ましくは20〜30重量%の上記結着性樹脂とMEK
(メチルエチルケトン)、トルエン、シクロヘキサノン
等の溶剤、さらに公知慣用の分散安定剤や界面活性、さ
らには樹脂フィラー等を加えて、例えばボールミル、サ
ンドグラインドミル等の分散機で分散して製造される。
磁性塗料の固形分の濃度は25%〜50重量%が好ましい。
この磁性層用塗料にイソシアネート化合物を混合撹拌
後、保護層の上に乾燥塗膜厚が2〜20μmとなるように
塗布し、塗膜を乾燥させる。
【0041】磁性層乾燥後、磁性層の上に塗布すべき接
着剤層に用いられる結着剤樹脂としては、例えば、塩化
ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂等があるが、特に常温
ではタックフリーであるが、加熱により粘接着性を発現
するホットメルト型接着剤となりうる結着剤樹脂を用い
ることが好ましい。これら樹脂を用い、MEK、トルエ
ン等の溶剤に30〜70重量%となるように接着層用液状塗
料を調整して、乾燥後の塗膜厚が0.4〜5μmとなるよう
に塗布、乾燥させ、熱接着性樹脂層とする。
【0042】このように作成された転写用磁気記録媒体
を用いて、転写工程の後に、情報交換用の磁気記録媒体
を作成するには、転写用磁気記録媒体の原反を、所定の
幅に裁断し作成した転写用磁気テープを用いる。転写用
磁気テープの接着層に、その上に被転写層を形成すべき
非磁性支持体よりなる基体の表面に接触させ、転写用磁
気テープの離型基材たる剥離性非磁性支持体の側から、
加圧、加熱せしめ両者を接着させる。その後転写用磁気
テープの剥離性非磁性支持体を、保護層との界面より剥
離して、新たな非磁性支持体の基体の上に、保護層を最
上層とした膜構成を転写させる。
【0043】
【実施例】以下に実施例及び比較例を用いて本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるも
のではない。尚、以下「部」は重量部を表すものとす
る。
【0044】(実施例1)支持体フィルムとして、厚み
24μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、
このフィルムの片面状に下記a、b、cの各組成物を用
い、厚さ1μmの保護層、厚さ10μmの磁性層、厚さ2
μmの接着層を順次塗布形成した後、所定幅に裁断して
転写用磁気テープを作成した。
【0045】 a 保護層用組成物 自己架橋型アクリル系共重合体樹脂 49部 (岐阜セラック社製、『DPT−1』) ポリエチレンワックス 2.0部 (三井石油化学社製、『ハイワックス200PF』) エタノール 49部
【0046】 b 磁性層用組成物 CO含有γ−Fe23酸化鉄 27部 (戸田工業社製、『CTX−970』) 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体樹脂 (積水化学社製、『ソルバインA』) 3.6部 ポリウレタン樹脂 2.4部 (大日本インキ化学工業(株)製、『TS−03』) MEK 29部 トルエン 29部 シクロヘキサノン 9部 イソシアネート化合物 2.5部
【0047】 c 接着層用組成物 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体樹脂 (UCC社製、『VMCH』) 7部 ポリウレタン樹脂 31部 (大日本インキ化学工業(株)製、『TS−03』) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂 11部 (電気化学社製、『1000LT3』) MEK 9部 トルエン 42部
【0048】(実施例2)実施例1において、保護層用
組成物を、エタノールにかえて以下の溶剤の同量を用い
る様にして調整した。それ以外の磁性層用組成物、接着
層用組成物は、実施例1と同様にして転写用磁気テープ
を作成した。
【0049】 アルコール系溶剤 49部 (日本アルコール販売社製、『ソルミックスAP−1』)
【0050】(実施例3)実施例1において、保護層用
組成物を、『DPT−1』にかえて以下の樹脂を同量用
いる様にして調整した。それ以外の磁性層用組成物、接
着層用組成物は、実施例1と同様にして転写用磁気テー
プを作成した。
【0051】 自己架橋型アクリル系共重合体樹脂 49部 (岐阜セラック社製、『DPT−2』)
【0052】(実施例4)保護層用組成物として以下の
ものを調整した。それ以外の磁性層用組成物、接着層用
組成物は、実施例1と同様にして転写用磁気テープを作
成した。
【0053】 a 保護層用組成物 自己架橋型アクリル系共重合体樹脂 49部 (岐阜セラック社製、『DPT−2』) ポリエチレンワックス 2.0部 (三井石油化学社製、『ハイワックス200PF』) アルコール系溶剤 49部 (日本アルコール販売社製、『ソルミックスAP−1』)
【0054】(実施例5)実施例1において、保護層用
組成物を『DPT−1』にかえて、以下の樹脂の同量を
用いる様にして調整した。それ以外の磁性層用組成物、
接着層用組成物は、実施例1と同様にして転写用磁気テ
ープを作成した。
【0055】 自己架橋型アクリル系共重合体樹脂 49部 (岐阜セラック社製、『DPT−4』)
【0056】(実施例6)実施例4において、保護層用
組成物を『DPT−2』にかえて以下の樹脂の同量を用
いる様にして調整した。それ以外の磁性層用組成物、接
着層用組成物は、実施例1と同様にして転写用磁気テー
プを作成した。
【0057】 自己架橋型アクリル系共重合体樹脂 49部 (岐阜セラック社製、『DPT−4』)
【0058】(比較例1)保護層用組成物を以下のよう
にし、磁性層用組成物及び接着層用組成物は実施例1と
同様にして転写用磁気テープを作成した。
【0059】 a 保護層用組成物 酢酸セルロース 8.2部 (ダイセル化学社製、『酢酸綿 L-AC L-20』) ポリエチレンワックス 1.7部 (三井石油化学社製、『ハイワックス200PF』) 大豆レシチン 0.1部 アセトン 26部 酢酸エチル 26部 シクロヘキサノン 19部 トルエン 19部 イソシアネート化合物 5.8部 (大日本インキ化学工業(株)製『Mコート剤用ハート゛ナNo50』)
【0060】(比較例2)保護層用組成物を以下のよう
にし、磁性層用組成物及び接着層用組成物は実施例1と
同様にして転写用磁気テープを作成した。
【0061】 a 保護層用組成物 ポリビニルブチラール 7.5部 (積水化学工業社製、『エスレックBM−1』) ポリエチレンワックス 2.5部 (大日本インキ化学工業(株)製、『VGDポリコン』) MEK 36部 トルエン 36部 アルコール系溶剤 18部 (日本アルコール販売社製、『ソルミックスAP−1』) イソシアネート化合物 4.5部 (大日本インキ化学工業(株)製『Mコート剤用ハート゛ナNo50』)
【0062】(試験項目及び結果)得られた転写用磁気
シートを所定の幅(10mm)に裁断し、テープ状転写用磁
気記録媒体を作製する。この転写用磁気記録媒体を、カ
ード状磁気記録媒体の基体に通常用いられる厚さ約20
0μm の非磁性支持体に、接着剤面が接するように重ね
合わせ、積層構成物を非磁性支持体に転写させてカード
状の磁気記録媒体を作製する。種々の試験項目は上記の
カード状の磁気記録媒体を用いて、あるいは上記のカー
ド状磁気記録媒体を作製する過程を用いて測定される。
【0063】剥離強度測定は、テープ状転写用磁気記録
媒体をカード状の塩ビシートに接着面が接するように重
ね合わせ、温度120℃、圧力4kg/cm2、接着時間9.9
秒でヒートシールし、塩ビシートに転写させたもので、
未だ剥離性支持体たるPETフィルムがついたものをサ
ンプルとし、このPETフィルムの剥離強度試験(高速
剥離試験機:テスター産業社製)を行う。
【0064】耐熱性特性には、同様のテープ状転写用磁
気記録媒体から、膜構成をカード状の塩ビシートに転写
させて作製したカード状磁気記録媒体を用いる。この磁
気記録媒体をステンレス板で挟み、温度180℃、圧力
20〜30kg/cm2、接着時間 30分で熱プレス(平圧プレス
機:東洋精機社製)を行う。ステンレス板を取り外し、
保護層と接している側のステンレス板の表面観察を行っ
て、保護層及び磁性層のステンレス板への焼き付き状態
を確認し、その程度で良否を判定する。
【0065】摩擦係数測定、耐溶剤特性、耐久特性に関
しても、上記テープ状転写用磁気記録媒体を用いて、転
写によって作製されたカード状磁気記録媒体を用いて行
う。摩擦係数測定は、この磁気カードを摩擦測定機(HE
IDON:新東科学社製)に固定し、保護層表面上をボール
に点圧100gを加え速度600mm/minで滑らせ摩擦抵
抗をロードセルで検知することにより測定する。
【0066】耐溶剤性特性はMEK、トルエン、アルコ
ール等の溶剤を浸した綿棒で、保護層表面の同一箇所を
こすり、保護層、磁性層の剥離状況から判断する。耐久
特性はこの磁気カードにカード書き込み機、で情報を書
き込んだ後、カード読みとり機で一定回数情報の繰り返
し読み出しを行い、読み出し情報の出力低下の発生状況
と磁気カード上の保護層、磁性層の表面削れの発生状況
とを観察してその良否を判断する。
【0067】各々の評価はn=2(、でn数を表
示)で行い、その結果は表1の通りである。
【0068】
【表1】
【0069】(注)1 表中の数字は、所定の幅に裁断
した磁気シートサンプルを評価した測定値である。 2 表中の符号は下記に示す通りである。
【0070】◎:特に良好 ○:良好 △:やや劣
【0071】
【発明の効果】本発明の転写用磁気記録媒体は、その保
護層が-NHCH2OCH2NH-又は、-CONHCH2NHCO-なる原子団を
有するアクリル樹脂から形成されているので、従来のも
のよりより弱い力で非磁性支持体(離型基材)を剥離出
来るという格別顕著な効果を有するものである。
【0072】このような軽剥離性を持つ転写用磁気記録
媒体は、それを用いて磁気記録媒体を製造するときの、
転写工程における剥離不良の発生を低下させ、転写によ
り作成される磁気記録媒体の収率を向上させる。また、
従来の硬化剤を用いて保護層を形成するときは、硬化温
度を低く設定し、その分硬化時間を長く取ることで硬化
後の剥離不良を防止していたが、剥離強度の軽い本発明
の転写用磁気記録テープにおいてはその必要がなく、硬
化時間を短縮して生産効率を向上させることが出来る。
【0073】またさらに、本発明の転写用磁気記録媒体
を用いて、転写によって製造された磁気記録媒体は、耐
溶剤性、耐熱性、耐久特性、動摩擦係数等の諸特性にお
いて、従来の転写用磁気記録媒体から製造された磁気記
録媒体に比してより優れた性能を持つものである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 剥離性非磁性支持体層と、合成樹脂保護
    層と、磁性粉が分散した結着剤樹脂からなる磁性層と、
    熱接着性樹脂層とがこの順に積層された転写用磁気記録
    媒体において、合成樹脂保護層が、-NHCH2OCH2NH-又は-
    CONHCH2NHCO-なる原子団を含むアクリル系樹脂であるこ
    とを特徴とする転写用磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 剥離性非磁性支持体層と、合成樹脂保護
    層と、磁性粉が分散した結着剤樹脂からなる磁性層と、
    熱接着性樹脂層とがこの順に積層された転写用磁気記録
    媒体において、合成樹脂保護層が、-NHCH2OCH2NH- と-C
    ONHCH2NHCO-から選ばれる1種以上の原子団と、-CH2OCO
    -なる原子団とを含むアクリル系樹脂であることを特徴
    とする転写用磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記アクリル樹脂が、-NHCH2OH を有す
    るアクリル系樹脂を自己架橋させたものである請求項1
    又は2記載の転写用磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記アクリル樹脂が、-NHCH2OH 及び-CO
    OH を有するアクリル系樹脂を架橋させたものである請
    求項1又は2記載の転写用磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 剥離性非磁性支持体上に、-NHCH2OH又は
    それと-NHCH2OR(但しRはアルキル基を表す)を有する
    アクリル系樹脂からなる保護層用液状塗料を塗布し乾燥
    してから、その上に、磁性粉と結着剤樹脂を必須成分と
    する磁性層用液状磁性塗料を塗布、乾燥し、次いでその
    上に更に熱接着性樹脂を塗布乾燥する、転写用磁気記録
    媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】 非磁性支持体上に熱接着性樹脂層と、磁
    性粉が分散した結着性樹脂からなる磁性層と、合成樹脂
    保護層とが転写によって形成された磁気記録媒体におい
    て、合成樹脂保護層が、-NHCH2OCH2NH- と-CONHCH2NHCO
    - から選ばれる1種以上の原子団と、-CH2OCO-なる原子
    団とを含むアクリル系樹脂であることを特徴とする磁気
    記録媒体。
JP8003797A 1997-03-31 1997-03-31 転写用磁気記録媒体及びその製造方法と、転写用磁気記録媒体より製造される磁気記録媒体 Pending JPH10275329A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8003797A JPH10275329A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 転写用磁気記録媒体及びその製造方法と、転写用磁気記録媒体より製造される磁気記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8003797A JPH10275329A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 転写用磁気記録媒体及びその製造方法と、転写用磁気記録媒体より製造される磁気記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10275329A true JPH10275329A (ja) 1998-10-13

Family

ID=13707062

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8003797A Pending JPH10275329A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 転写用磁気記録媒体及びその製造方法と、転写用磁気記録媒体より製造される磁気記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10275329A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010059427A (ja) * 2001-04-27 2010-03-18 Millipore Corp 新規なコート膜およびその他の製品
CN108099444A (zh) * 2017-12-26 2018-06-01 保定乐凯新材料股份有限公司 可用于单张卡加工的转移型磁条及其制备方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010059427A (ja) * 2001-04-27 2010-03-18 Millipore Corp 新規なコート膜およびその他の製品
CN108099444A (zh) * 2017-12-26 2018-06-01 保定乐凯新材料股份有限公司 可用于单张卡加工的转移型磁条及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS63121117A (ja) 磁気記録媒体
JP4539723B2 (ja) 熱転写用積層体およびこれを用いた磁気記録媒体の製造方法
JPH0255235B2 (ja)
JPH10275329A (ja) 転写用磁気記録媒体及びその製造方法と、転写用磁気記録媒体より製造される磁気記録媒体
JP3737740B2 (ja) 帯電防止性積層ポリエステルフィルム
JP2727203B2 (ja) 転写型磁気シート
JPH0765356A (ja) 転写型磁気記録シート
JP4288813B2 (ja) 熱転写用積層体および磁気記録媒体
JP4678459B2 (ja) 熱転写用積層体および磁気記録媒体
JP2001351074A (ja) 熱転写用積層体および磁気記録媒体
JPS6050392B2 (ja) 剥離性被膜形成剤
JPH0578434B2 (ja)
JPS63112820A (ja) 磁気記録媒体
JPS63146209A (ja) 磁気記録媒体
JP2005104106A (ja) 熱転写シート
JP2004082369A (ja) プリペードカード用積層ポリエステルフィルム
JPS6139932A (ja) 磁気記録媒体
JP2789060B2 (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JP3329079B2 (ja) 磁気記録カード
JPS5921086B2 (ja) 磁気記録媒体
JPS63122014A (ja) 磁気記録媒体
JP2000311330A (ja) 磁気記録媒体
JPS615434A (ja) 磁気記録媒体
JPS60115025A (ja) 磁気記録媒体
JPS6235437B2 (ja)