JPH10273881A - 制電・吸汗且つ抗菌性二重織物構造体 - Google Patents

制電・吸汗且つ抗菌性二重織物構造体

Info

Publication number
JPH10273881A
JPH10273881A JP9077261A JP7726197A JPH10273881A JP H10273881 A JPH10273881 A JP H10273881A JP 9077261 A JP9077261 A JP 9077261A JP 7726197 A JP7726197 A JP 7726197A JP H10273881 A JPH10273881 A JP H10273881A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
absorbing
antibacterial
fabric
sweat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9077261A
Other languages
English (en)
Inventor
Setsuo Yamada
浙雄 山田
Seisaburo Hirata
征三郎 平田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP9077261A priority Critical patent/JPH10273881A/ja
Publication of JPH10273881A publication Critical patent/JPH10273881A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗菌性、制電性、吸汗性の3つの機能性を合
わせ持ち、しかもその洗濯耐久性が格段に改善された織
物構造体を提供すること。 【解決手段】 (1)少なくとも0.1%の導電繊維を
含み、片面に主としてポリエステル繊維を、他方の面に
抗菌性繊維を配した二重織物構造体であって、該構造体
には吸水重合体が付着され、さらにその上からハイドロ
ゲルがオーバーコートされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は制電・吸汗性と共に
抗菌性を兼備する二重織物構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、制電性と吸汗性の両方の機能を合
わせた持つポリエステル繊維布帛を得る方法として、ポ
リエステル繊維布帛に制電性と吸汗性を合せ持つ剤を付
与する方法、布帛に制電剤と吸汗剤をそれぞれ付与する
方法、あるいはポリエステル制電糸から構成される布帛
に吸汗剤を付与する方法などが良く知られている。
【0003】例えば特開昭53―148281号公報に
は、両末端にアクリル酸エステル基を有する制電防汚剤
のモノマーを布帛に含浸付与した後、湿潤状態でスチー
ミング処理し、さらに熱処理、湯洗して、該布帛表面に
重合体被覆を形成する方法が開示されている。
【0004】しかしながら、上記モノマーは水中での分
散性が不良のため、付着斑を生じるばかりでなく、スチ
ーミングによる重厚率が低く、熱処理後の湯洗で未反応
のモノマーや低重合度の剤がスカムとなって布帛に再付
着するという問題があった。また、制電吸汗の機能が数
回の洗濯で著しく低下してしまうのが実状である。
【0005】更に、昨今、その要求が強くなっている抗
菌性布帛に関して、その製造方法として、布帛へ抗菌剤
を付着させるか、抗菌剤を練り込んだ繊維を混用して布
帛を構成することが知られている。
【0006】前者の場合、布帛に抗菌剤の水溶液もしく
は分散液をパッドし、マングルでニップ後乾燥キュアす
るが、得られる布帛は抗菌性に関して洗濯耐久性がな
く、ユニフォームなどの耐久性を要求される用途には使
用できない。勿論、これらの溶液にメラミンなどの架橋
剤が添加して布帛を加工すると、洗濯耐久性はいくらか
改善されるものの、風合が硬くなり実用的でない。しか
も、抗菌剤を含む残液の排水処理の際、活性汚泥はその
機能が低下したり、最悪の場合死滅する事がある。
【0007】表面処理の他の手段として、コーティング
やラミネートである。すなわちコーティング樹脂やラミ
ネート皮膜に抗菌剤を添加するものであるが、時間と共
に樹脂から抗菌剤がブリードアウトしたり、また布帛自
体、通気性が低く、樹脂や皮膜が直接肌に触れるので不
快感をもたらす。
【0008】一方、後者の場合、通常の布帛では糸量が
多量必要となるばかりか、基布の糸との収縮率の違いな
どで、布帛の表面にシボが発生したり、染着率差による
経または緯島が発現するなど、実用的に展開可能な布帛
は得られない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記従
来技術の有する問題を解消し、布帛の風合を損ねること
なく洗濯耐久性に優れた制電・吸汗且つ抗菌性の二重織
物構造体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するために鋭意検討した結果、ポリエステル繊維、
少量の耐久性のある導電繊維および抗菌性繊維を含む二
重織物に、水で膨潤しない吸水性重合体(以下単に吸水
剤と言うことがある)の上にハイドロゲルの層を独立し
て形成させることにより、所望の布帛が得られることを
究明した。
【0011】かくして、本発明によれば、片面が主とし
てポリエステル繊維で、他方の面が主として抗菌性繊維
で構成され且ついずれかの面に耐久性のある導電性繊維
が配された二重織物構造体であって、該構造体には吸水
性重合体が付着され、さらにその上に該吸水性重合体を
含まないハイドロゲルの独立皮膜が形成されていること
を特徴とする制電・吸汗且つ抗菌性二重織物構造体が提
供される。
【0012】本発明でいうポリエステル繊維とは、テレ
フタル酸を主たるジカルボン酸成分とし、少なくとも1
種のグリコール、好ましくは、エチレングリコール、ト
リチレングリコールなどから選ばれた少なくとも1種の
アルキレングリコールを主たるグリコール成分とするポ
リエステルから構成される繊維を言う。
【0013】上記ポリエステルには必要に応じて安定
剤、酸化防止剤、難燃剤、帯電防止剤、蛍光増色剤、触
媒、着色防止剤、耐熱剤、着色剤、無機粒子等が含有さ
れていてもよい。また、繊維の断面形状や繊度等には特
に制限はなく、従来公知のものが任意に採用できる。
【0014】ポリエステル繊維の中で、特に中空繊維は
布帛に軽量感を与える点で好ましく用いられる、この場
合中空繊維の中空率は、繊維の機械的特性を維持する上
で、5〜40%であることが好ましく、特に20〜40
%であることが好ましい。
【0015】本発明でいう「一方の面が主としてポリエ
ステル繊維で構成される」こととは、ポリエステル繊維
100%の場合、ポリエステル繊維とナイロン繊維とを
混用した場合、ポリエステル繊維と綿とを混用した場
合、ポリエステル繊維とウールとを混用した場合、ポリ
エステル繊維とレーヨンとを混用した場合などで、ポリ
エステル繊維を50%以上含むものを言う。
【0016】一方、二重織物構造体の他方の面に配され
る抗菌性繊維としては、ジまたはトリアセテート繊維が
特に好ましく用いられる。これらアセテート繊維に練り
込む抗菌剤としては以下のようなものが挙げられる。
【0017】(1)無機系(抗菌性ゼオライト、金属イ
オン含有溶解性ガラス粉末、二酸化ケイ素等) (2)繊維に配位させた金属系(銀スルホネート、鉄フ
タロシアン、金属酸化物配位アミケイ素系ポリマー等) (3)フェノール系(アルキレンビスフェノールナトリ
ウム塩、2―ブロモ―2―ニトロ―1,3―プロパンジ
オール等) (4)脂肪酸エステル系(N―ステアロイル―L―グル
タミン酸、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、
グリセリン脂肪エステル等) (5)銅化合物系(硫化銅含有再生セルロース、ポリア
クリロニトリル硫化銅複合体、フェノール系銅キレート
樹脂等) (6)その他(キトサン、ヒノキチオール、キチンの塩
酸塩等) 特に好ましいのは、銀系セラミックである。
【0018】この抗菌アセテート繊維は布帛(二重織物
構造体)に占める重量混率が5%〜20%の範囲で使用
される。アセテート重量混率が5%未満であると、シェ
ークフラスコ法で滅菌率60%未満となって抗菌性が不
足するし、一方この混率が20%を越えると、ポリエス
テル繊維との染着差が増大し、イラツキや加工工程での
シワが問題となる。
【0019】二重織物は横二重織物と縦二重織物がある
が表裏組織が同一の場合、異なる場合など、通常の二重
織物に準ずる。
【0020】また、制電性の確保という面から、本発明
では導電性繊維を布帛中に配する。この導電性繊維は布
帛重量を基準として1.1%〜5%含まれていることが
好ましい。0.1%未満の場合、充分な除電効果が発揮
されず、後に述べるハイドロゲルで被覆されていても摩
擦耐電圧が高くなることがある。この導電繊維はポリエ
ステル繊維と混繊、あるいは合撚されるもしくは単独で
布帛のストライプ状やグリット状で用いられる。使用さ
れる導電糸の表面電気抵抗値が108 Ω/cm以下であ
り、導電剤をバインダーでコーティングしたものや、金
属メッキしたもの、更にはコンジュゲート糸に含有させ
た耐久性のあるものが用いられる。
【0021】次に本発明による制電・吸汚加工の処法に
ついて述べる。本発明で使用する吸水剤(吸水性重合
体)は、充分な吸水(吸汗)性能を有し、且つ20℃の
水中に24時間浸漬した後の体積膨潤率が10%以下
で、水に対する溶解度が10%以下のものが好ましい。
体積膨潤率が10%をこえる場合は、布帛の洗濯時にハ
イドロゲルが脱落しやすくなる。
【0022】又、水に対する溶解度が10%をこえる
と、後述のソーピング時に、吸水剤自身の脱落量が多く
なり、その結果、機能性を発揮するハイドロゲルが脱落
を招きかねない。
【0023】吸水剤の具体例としては、テレフタル酸お
よび/またはイソフタル酸とアルキレングリコールとか
らなるポリエステルと、ポリアルキレングリコールとの
ブロッキング共重合体があげられる。
【0024】その際、ブロック共重合体とは、テレフタ
ル酸―アルキレングリコール―ポリアルキレングリコー
ル、テレフタル酸―イソフタル酸―アルキレングリコー
ル―ポリアルキレングリコールモノエーテルを反応させ
て得られるブロック共重合体が挙げられる。
【0025】また、アルキレングリコールとしては、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチ
レングリコールなどが含まれ、ポリアルキレングリコー
ルには、ポリエチレチングリコール、ポリプロピレング
リコール、テトラメチレングリコールなどが挙げられ
る。
【0026】さらにポリリアルキレングリコールモノエ
ーテルには、ポリエチレングリコールポリプロピレング
リコールなどのモノメチルエーテル、モノエチルエーテ
ルなどが含まれ、これらポリアルキレングリコールおよ
びそのモノエーテルの分子量、は400〜100,00
0である。
【0027】なお、これらブロック共重合体のテレフタ
レート単位対イソフタレート単位の組成比は一般に、テ
レフタレート単位+イソフタレート単位:ポリアルキレ
ングリコール単位=1:1〜20:1(モル比)である
ことが好ましい。
【0028】ここで、上述の吸水剤の主たる作用は、こ
れを布帛に固着させた後で、この吸水剤層をハイドロゲ
ルで被覆するに際し、ハイドロゲルが形成可能な前駆体
化合物の水溶液を布帛の繊維間隙に均一且つ迅速に浸透
させることにある。
【0029】本発明で使用するハイドロゲルは充分な制
電性能と吸水性能とを有し、且つ、20℃の水中に24
時間浸漬した後の水による容積膨潤率が500%以上の
ものが好ましく、具体的には、ポリエチレングリコール
基含有ポリカチオン系化合物とジグリシジルエーテルと
から形成される重合体、ポリビニルメチルエーテル架橋
ゲル、ポリ―N―イソプロピルアクリルアシド、メチル
セルロース、ポリ(N―メトキシエチル―N―エチルア
クリルアシド)、ポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル、アクリル酸ナトリウム―アクリルアシド共重合
体ゲル、ポリアとグアニル―O―メチルイソ尿素とから
形成される重合体、N―イソプロピルアクリルアシドと
N、N′―メチレンビスアクリルアシドから生成した重
合体、あるいはポリエチレングリコール基含有ポリカチ
オン系化合物とジグリシジルエーテルとから形成される
重合体などが例示される。
【0030】本発明の布帛にあっては吸水剤の固着層の
上にさらにハイドロゲル層の独立で被覆が存在すること
が必要である。
【0031】つまり、本発明の布帛においては、ポリエ
ステル繊維に固着された吸水重合体層と該吸水重合体層
を被覆するハイドロゲル層の2つの層が独立して存在し
ているので、特に上層のハイドロゲルがもたらす機能を
充分に発現することができる。
【0032】この様な布帛を製造する具体的な方法とし
ては、先ず、繊維布帛に染色時併用(浴中吸汗)法、パ
ット法、コーティング法あるいはスプレー法などによ
り、吸水性重合体が形成可能な化合物を含浸付着させ、
乾燥後、キュアリングして繊維に吸水性重合体を固着さ
せる。この際、吸水性重合体はハイドロゲルが混在しな
いものを用いる。
【0033】この際の乾燥条件は100〜130℃で1
〜5分、またキュアリング条件は150〜180℃で3
0秒〜3分が好ましく採用される。
【0034】次いで、上記布帛にハイドロゲルが形成可
能な化合物をパット法、コーティング法あるいはスプレ
ー法などにより含浸付着させ、乾燥後キュアリングを行
うことにより、吸水性重合体をハイドロゲルで被覆す
る。その際、ハイドロゲルには、本発明の効果を損なわ
ない範囲で、重合体を形成しない一時帯電防止剤等を少
量混在させてよいが、実質的に吸水剤が混在しないもの
を用いれば、本発明の効果が顕著に発現する。
【0035】また、乾燥条件及びキュアリングの条件
は、吸汗性重合体の場合と同様である。
【0036】さらに、ハイドロゲルの被覆後、20〜8
0℃の10〜20分間ソーピングを行うことが好まし
い。ソーピングを行うことにより過剰の制電剤や剤中に
ブリードアウトしてきた染料が除去されるので、ハイド
ロゲルで被覆した際に、前述の独立層が形成され易くな
り、本発明の効果が顕著に発現する。
【0037】かくして得られた機能性布帛は、良好な制
電性、吸汗性及び防汚性を有している上、その洗濯耐久
性が格段に向上しており、100回の洗濯後においても
1.5KV以下という高い制電性と、ウィッキング性が
10秒以下、という良好な耐久性能を維持している。
【0038】本発明では特に布帛の裏面(肌側)に抗菌
性アセテート繊維を配することにより、着用時の肌との
接点で抗菌性と吸汗性と制電性が付与され、快適性が得
られ、特に下着をつけないで衣服を着用した時にその効
果を十分に発揮することができる。
【0039】
【作用】従来、布帛に抗菌性や制電吸汗性を付与する
際、単にその様な機能を有する剤を混ぜたりまたは、別
々に付与する方法にはいずれも剤の繊維への接着が難し
いので、洗濯により容易に脱落を生じ、実用性が認めら
れなかった。
【0040】これに対して本発明の機能性布帛は、抗菌
繊維を用いて二重織物で片面にのみ抗菌性を付与し、同
時に導電糸と樹脂加工で耐久性のある制電性と吸汗性を
得ている。即ち、繊維に固着された、水で膨潤しない吸
水性重合体層と、該吸水性重合体層を被覆するハイドロ
ゲル層の2つの層が独立に存在しているので、特に上層
のハイドロゲルの機能が充分に発現される上、洗濯等に
よるハイドロゲル層の脱落し難いので、制電、吸汗及び
防汚性能の耐久性が格段に向上する。
【0041】その理由については未だ明確ではないが、
前述のような方法で先ず吸水性重合体層を形成され、次
いで該吸水性重合体層を被覆するハイトロゲル層で被覆
した時、吸水性重合体の成分の内、ポリエチレンテレフ
タレート基はポリエステル繊維の表面により多く配位
し、外層にはポリエチレングリコールがより多く存在し
ているものと推察される。
【0042】そして、このポリエチレングリコール鎖と
ハイドロゲル重合体の鎖とが分子的な絡まりを有してお
り、この結果該両皮膜が繊維の表面に強固に付着してい
るため、耐久効果を発現する。
【0043】別の見方をすると、吸水性重合体は繊維と
ハイドロゲル層を結び付けるアンカー的役割を果たして
いるとも言える。
【0044】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。なお、実施例中の各物性は下記の方法により
測定した。
【0045】(1)縫目脱落B法 JIS L―1096―79 6.21.1に準拠し
た。 (2)引裂強力 ペンジュラム法 JIS L―1096―79 6.15.5.D法に準
拠した。 (3)アイロン収縮率 JIS L―1057―81 A―法(乾熱アイロン
法)に準拠した。 (4)通気性 JIS L―1096―79 6.27通規性A法に準
拠した。 (5)目付 JIS L―1096―79 6.4.2単位面積当た
りの質量 (6)ピリング ・ICI法 JIS L―1076―78ピリング A法(ICI形試験器を用いる方法) ・複合法 (7)スナッキング JIS L―1058―83スナッグD―4法(ICI
ピリング試験機) (8)ウイッキング性(吸汗性) JIS L―1079―66及びJIS L―1018
―70に従いビューレットに入れた蒸溜水を1滴布帛に
滴下して、反射が消失した時間を測定した。 (9)抗菌性(シェークフラスコ法) 細菌成育抑制試験方法 繊維製品衛生加工協議会で検討した菌数測定法(学会
法)に準じて試験し、滅菌率を測定した。
【0046】
【数1】
【0047】(10)制電性 JIS L―1094法に従い、京大化研式ロータリー
スタティックスターを用いて、綿布を摩擦布として温度
20℃、湿度40%RHの雰囲気中における摩擦帯電圧
を測定した。 (11)摩擦帯電電荷量 JIS L―1094―1988C法摩擦帯電電荷量に
従って測定した。 (12)洗濯 家庭用洗濯機を使用し、洗剤としててザブ(花王株式会
社製)を用い、下記(イ)〜(ハ)の工程を1回として
所定回数繰り返して行った。 (イ)2g/1の洗剤を使用し、浴比1:30で40
℃、10分間洗濯する。 (ロ)脱水後、浴比1:30で常温、2分間水洗する。
これを2回繰り返す。 (ハ)脱水後、風乾する。
【0048】[実施例1] 1.織物設計条件 (1)糸使い ・経糸 × 2層構造の複合仮撚加工糸 160De/84f
(S500T/M) ○ ポリエステル中空繊維 100De/24f
(中空率40%)と抗菌アセテート糸75De/20f
とを合撚したもの(S200T/M) ◎ 導電性繊維(ECF) 20De/3f (表面電気抵抗値百107 Ω/cm) ・緯糸 △ ポリエステル仮撚加工糸150De/48f(S3
00T/M) (2)組織図(経2重ツイル) 図1に記載 (3)密度 経137本/インチ、緯92本/インチ
【0049】2.制電・吸汗加工 上記の織物を通常の方法で精練、リラックス、プレセッ
ト、アルカリ減量(減量率10%)した後、下記の条件
で、染色、還元洗浄した。 (染色条件) ・Form Red S―CTL(住友化学製) 2%owf ・ディスパーVG(明成化学製) 0.5g/1 ・酢酸 0.3g/1 ・吸水性重合体(高松油脂(株)製吸水剤、SR―1000) 5%owf ・130℃×60分 なお、上記の吸水性重合体は水で膨潤しないものを使用
した。
【0050】 (還元洗浄条件) ・ハイドロサルファイト 2g/1 ・苛性ソーダ 2g/1 ・界面活性剤(アラミジン) 2g/1 ・80℃×20分 5%で搾液し、130℃×4分間乾燥した後、170℃
で1分間熱処理を行った。
【0051】(制電・吸汗処理液組織) ・ポリカチオン系化合物(日華化学(株)製、ナイスポ
ールF―9160)の5.0重量%溶液 ・ジグリシジルエーテル(日華化学(株)製、NKアシ
ストEP)の0.5重量%溶液 なお、上記処理液をビーカー中で蒸発乾固させ、170
℃で1分間熱処理してフィルムを作成した後、20℃の
水をビーカーに入れ、24時間後の皮膜の容積膨潤率を
測定したところ、600%であった。
【0052】引き続いて、上記織物を常温で20分間水
洗した後、乾燥し、170℃で45秒間熱処理を行っ
た。
【0053】布帛として裏面吸汗性、抗菌性トータルと
して制電性、防透制、軽量性、防汚性に飛んだ複合機能
を有する布帛が得られた。用途としては、クリーンな作
業現場、例えば、電子機器、食品加工工場で着用するワ
ーキングウエアに最適である。機能については表1、表
2、表3、表4及び表5に示した。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】
【表5】
【0059】[実施例2] 1.織物設計条件 (1)糸使い ・経糸 ■ ポリエステル/仮撚加工糸75De/72f(Z4
50T/M) ◎ ECF導電糸 20De/3f (表面電気抵抗値百107 Ω/cm) ・緯糸 × ポリエステル仮撚加工糸75De/72f(Z45
0T/M) ○ ポリエステル中空糸(実施例1で使用したもの)と
抗菌アセテート繊維75De/20fとをS200T/
Mに合撚したもの (2)組織図(裏付ツイル) 図2に記載 (3)密度 経138本/インチ、緯110本/インチ 上記の織物に実施例1と同様の方法で制電・吸汗加工を
施した。布帛として裏面吸汗性、抗菌性、トータルとし
て制電性、防透性、吸汗性、防汚性に富んだ複合機能を
有する布帛が得られた。用途としては、クリーンな作業
現場、例えば、電子機能、食品加工工場で着用するワー
キングウエアに最適である。機能については前掲の表
1、表2、表3、表4及び表5に併せて示した。
【0060】[比較例1]実施例1に於いて、布帛に放
電加工導電糸を使用しなかった以外は全て実施例1と同
様に加工した。得られた製品の物性は表6に示した。
【0061】
【表6】
【0062】[比較例2]実施例1に於いて、抗菌アセ
テート糸を試用しなかった以外はすべて実施例1と同様
に加工した。得られた製品の物性は表6に併せ示した。
【0063】[比較例3]実施例1に於いて、ポリカチ
オン系化合物とグリシジルエーテルによる樹脂加工を実
施しなかった以外はすべて実施例1と同様に加工した。
得られた製品の物性は表5に併せ示した。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば良好な抗菌性と制電性及
び吸汗性能を併せ持ち、しかも、その洗濯に対する耐久
性が格段に改善された、ソフトな風合を有する、主とし
てポリエステル繊維からなる布帛が得られ、一般衣料用
途はもとよりユニフォーム、スポーツ衣料などに幅広く
試用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で採用する二重織物構造体の例として
の、経2重ツイルの組織図。
【図2】本発明で採用する二重織物構造体の他の例とし
ての、裏付マットの組織図。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片面が主としてポリエステル繊維で、他
    方の面が主として抗菌性繊維で構成され且ついずれかの
    面に耐久性のある導電性繊維が配された二重織物構造体
    であって、該構造体には吸水性重合体が付着され、さら
    にその上に該吸水性重合体を含まないハイドロゲルの独
    立被膜層が形成されていることを特徴とする制電・吸汗
    且つ抗菌性二重織物構造体。
  2. 【請求項2】 洗濯100回後摩擦耐電圧が1.5KV
    以下で且つ吸汗性が10秒以下である請求項1記載の二
    重織物構造体。
  3. 【請求項3】 シェークフラスコ法での滅菌率が60%
    以上の抗菌性を有する請求項1記載の二重織物構造体。
  4. 【請求項4】 抗菌剤を練り込んだアセテート繊維であ
    る請求項1又は3記載の二重織物構造体。
  5. 【請求項5】 布帛中に占めるアセテート繊維の重量混
    率が5%以上20%未満である請求項4記載の二重織物
    構造体。
  6. 【請求項6】 抗菌性を有する面が着用時に肌がふれる
    裏面である請求項1、2、3または5記載の片面が抗菌
    機能を有する二重織物構造体。
JP9077261A 1997-03-28 1997-03-28 制電・吸汗且つ抗菌性二重織物構造体 Pending JPH10273881A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9077261A JPH10273881A (ja) 1997-03-28 1997-03-28 制電・吸汗且つ抗菌性二重織物構造体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9077261A JPH10273881A (ja) 1997-03-28 1997-03-28 制電・吸汗且つ抗菌性二重織物構造体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10273881A true JPH10273881A (ja) 1998-10-13

Family

ID=13628915

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9077261A Pending JPH10273881A (ja) 1997-03-28 1997-03-28 制電・吸汗且つ抗菌性二重織物構造体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10273881A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020072264A (ko) * 2002-08-08 2002-09-14 우영근 제균성이 우수한 고흡착성 편직물의 제조방법 및 이에의해 제조된 편직물
KR20040048021A (ko) * 2002-12-02 2004-06-07 주식회사 효성 제균성 및 수분 전이성이 우수한 직, 편물의 제조방법 및그 직, 편물
WO2006126233A1 (en) * 2005-05-24 2006-11-30 Megatex S.P.A. Natural or synthetic yarns with high absorption property obtained by introduction of superabsorbent hydrogel
CN102534946A (zh) * 2011-09-30 2012-07-04 常熟市梅李镇宾理服饰制衣厂 一种真丝弹力面料
CN102534940A (zh) * 2011-09-30 2012-07-04 常熟市佳懿针纺织品有限公司 一种导湿抗菌面料
JP2015117441A (ja) * 2013-12-18 2015-06-25 セーレン株式会社 繊維布帛
CN105568491A (zh) * 2015-12-18 2016-05-11 江苏新凯奇纺织实业有限公司 一种抗菌面料
CN107700204A (zh) * 2017-09-29 2018-02-16 安徽东锦服饰有限公司 一种面料用抗静电整理剂使用方法
WO2020189479A1 (ja) * 2019-03-19 2020-09-24 東レ株式会社 導電性シート
CN111778615A (zh) * 2019-07-18 2020-10-16 朱建余 一种吸汗去污的抗静电纺织面料的制备方法

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020072264A (ko) * 2002-08-08 2002-09-14 우영근 제균성이 우수한 고흡착성 편직물의 제조방법 및 이에의해 제조된 편직물
KR20040048021A (ko) * 2002-12-02 2004-06-07 주식회사 효성 제균성 및 수분 전이성이 우수한 직, 편물의 제조방법 및그 직, 편물
WO2006126233A1 (en) * 2005-05-24 2006-11-30 Megatex S.P.A. Natural or synthetic yarns with high absorption property obtained by introduction of superabsorbent hydrogel
CN102534946A (zh) * 2011-09-30 2012-07-04 常熟市梅李镇宾理服饰制衣厂 一种真丝弹力面料
CN102534940A (zh) * 2011-09-30 2012-07-04 常熟市佳懿针纺织品有限公司 一种导湿抗菌面料
JP2015117441A (ja) * 2013-12-18 2015-06-25 セーレン株式会社 繊維布帛
CN105568491A (zh) * 2015-12-18 2016-05-11 江苏新凯奇纺织实业有限公司 一种抗菌面料
CN107700204A (zh) * 2017-09-29 2018-02-16 安徽东锦服饰有限公司 一种面料用抗静电整理剂使用方法
WO2020189479A1 (ja) * 2019-03-19 2020-09-24 東レ株式会社 導電性シート
CN111778615A (zh) * 2019-07-18 2020-10-16 朱建余 一种吸汗去污的抗静电纺织面料的制备方法
CN112030314A (zh) * 2019-07-18 2020-12-04 朱建余 一种防污耐候性佳的抗静电功能纤维及其应用
CN111778615B (zh) * 2019-07-18 2021-10-22 深圳市健力达纺织品有限公司 一种吸汗去污的抗静电纺织面料的制备方法
CN112030314B (zh) * 2019-07-18 2021-11-23 安徽美湖新材料科技有限公司 一种防污耐候性佳的抗静电功能纤维及其应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7427300B2 (en) Hydrophilic finish for fibrous substrates
KR19980069788A (ko) 제취성 섬유재료 및 그 제조방법
JP2007162150A (ja) ぬれ感の少ない織編物およびその製造方法および繊維製品
JP2015089975A (ja) 消臭加工剤及びこの消臭加工剤の布帛又は糸への加工方法
JPH10273881A (ja) 制電・吸汗且つ抗菌性二重織物構造体
EP1156152A1 (en) Moisture absorbing and discharging cloth and production method thereof
JP3058187B2 (ja) 中空繊維布帛
JP2003020568A (ja) 繊維素材用吸熱加工剤
JP4309173B2 (ja) 花粉防止布帛
US20060090648A1 (en) Hydrophilic finish for fibrous substrates
JP2004137617A (ja) 防汚ウエア
JP2011226001A (ja) 汗じみ防止布帛および汗じみ防止衣料
JP4319621B2 (ja) 改質繊維布帛およびその製造方法
JP3133227B2 (ja) 制電耐久性の改善された撥水性ポリエステル繊維布帛及びその製造方法
JPS58197378A (ja) 撥水性ならびに吸水性を有する布帛の製造法
JPH03137272A (ja) 透湿性防水布帛の製造方法
JPS58169574A (ja) 吸水吸湿用材料
JPH09158049A (ja) 洗濯耐久性の改善された制電吸汗防汚布帛
JPH09256278A (ja) 吸湿性繊維構造物
JPS62231082A (ja) 合成繊維構造物のピリング防止法
JP3154286B2 (ja) 吸湿性不織布
JPH1018181A (ja) 制電耐久性の改善された深色性ポリエステル繊維布帛及びその製造方法
JP2021187070A (ja) 防風性生地及び衣服
JP2023127412A (ja) 抗ウイルスシート
JPH01111003A (ja) 制電衣服

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041005