JP2015117441A - 繊維布帛 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、織編成組織、糸条に関係なく、抗スナッギング性に優れると同時に、スポーツ衣料用途に要求される吸水性、速乾性を有する布帛を提供することを目的とする。【解決手段】繊維布帛と、該布帛の少なくとも一面に形成され、かつ親水性樹脂からなる内層と、該内層上に、平均粒径が10nm〜1μmの無機微粒子が、バインダー樹脂を介して0.005〜2.0重量%付着してなる外層を有することを特徴とする繊維布帛。【選択図】なし

Description

本発明は、衣料用、特にスポーツ衣料用途に使用される繊維布帛およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、抗スナッギング性に優れると共に、スポーツ衣料用途に要求される吸水性、速乾性を有する繊維布帛及びその製造方法に関する。
最近では、スポーツ衣料用布帛の軽量化、薄地化が進み、該布帛を構成する糸条が、外部の突起物に引っ掛かることで布帛表面からループ状に突出したり、布帛が引きつれを起こしたりする、いわゆるスナッギングの問題が大きく顕在化してきている。
スナッギングを抑制する方法として、例えば、布帛を凹凸の少ない組織で織編成したり、布帛を構成する糸条を撚糸する方法(特許文献1)、布帛の密度を高くする方法(特許文献2)等が知られている。
しかし、凹凸の少ない組織で織編成したものは外観が単調になるため意匠性に劣るおそれがあり、また、布帛を構成する糸条を撚糸する方法や布帛の密度を高めたものは風合いが硬くなったり、ストレッチ性が損なわれたり、通気性が低下し、清涼感に乏しいものとなるおそれがある。
また、これらを改善するために、トルク方向の異なる2種の高捲縮仮撚加工糸をエア混織させた低トルク複合糸を使用した編地が提案されている(特許文献3)。しかし、その効果は十分ではなく、使用する糸が限定される等の問題がある。
特開2002−30548号公報 特開2003−247149号公報 WO2008/001920号公報
本発明は、織編成組織、糸条に関係なく、抗スナッギング性に優れると共に、スポーツ衣料用途に要求される吸水性、速乾性を有する布帛を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために次の構成を有する。
本発明は、
(1)に、繊維布帛と、該布帛の少なくとも一面に形成される親水性樹脂からなる内層と、該内層上に、平均粒径が10nm〜1μmの無機微粒子が、バインダー樹脂を介して、布帛に対し0.005〜2.0重量%付着してなる外層を有することを特徴とする繊維布帛である。
また、(2)に、無機微粒子がコロイダルシリカである(1)に記載の繊維布帛である。
また、(3)に、JIS−L−1058 D−3法におけるスナッグ試験評価結果が3級以上である(1)または(2)に記載の繊維布帛である。
また、(4)に、初期の吸水速度が15秒以内、初期の拡散性残留水分率10%に至る時間が45分以内であり、洗濯20回後の吸水速度が20秒以内、洗濯20回後の拡散性残留水分率10%に至る時間が50分以内である(1)〜(3)のいずれかに記載の繊維布帛である。
また、(5)に、繊維布帛の少なくとも一面に親水性樹脂からなる内層を形成した後、該内層上に、平均粒径が10nm〜1μmの無機微粒子を、バインダー樹脂を介して、布帛に対し0.005〜2.0重量%付着させた外層を形成することを特徴とする繊維布帛の製造方法である。
また、(6)に、内層を形成する親水性樹脂を吸尽法により付与する(5)記載の繊維布帛の製造方法である。
本発明によれば、織編成組織、糸条に関係なく、抗スナッギング性に優れると共に、スポーツ用途に要求される吸水性、速乾性を併せ持った繊維布帛を得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の繊維布帛は、繊維布帛と、該布帛の少なくとも一面に形成される親水性樹脂からなる内層と、該内層上に、平均粒径が10nm〜1μmの無機微粒子が、バインダー樹脂を介して、布帛重量に対し0.005〜2.0重量%付着してなる外層を有することを特徴とする繊維布帛である。
本発明において、親水性樹脂とは、水酸基やエーテル基に代表される親水基を有する樹脂のことであり、その親水基に起因して吸水性、吸湿性などの性能を発揮する。本発明において、繊維布帛の少なくとも一面に親水性樹脂層からなる内層を形成することにより、吸水性を高め着用時の発汗を素早く吸水、拡散することができる。
内層を形成する親水性樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアクリル系樹脂などを挙げることができる。なかでも、親和性の面から洗濯耐久性に優れるポリエステル系樹脂が好ましい。該ポリエステル系樹脂としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラエチレングリコールなどのジオール成分と、テレフタル酸、イソフタル酸などのジカルボン酸とからなるポリエステル系樹脂が挙げられる。これらを用いることにより、吸水性が向上し、安定した洗濯耐久性が得られる。
前記親水性樹脂からなる内層を繊維布帛に形成するには、繊維加工において一般的に行われている方法を用いればよく、例えば、(1)親水性樹脂を含む処理液に布帛を浸漬し、80〜150℃の浴中で吸尽処理する方法、(2)親水性樹脂を含む処理液に布帛を浸漬し、必要に応じて圧搾して余剰液を除去し、次いで110〜180℃で熱処理して乾燥する方法、または、(3)親水性樹脂を含む処理液をスプレーもしくは塗布することにより、前記処理液を布帛に含浸させた後、110〜180℃で熱処理して乾燥する方法を挙げることができる。なかでも、親水性樹脂を繊維表面に均一に導入することが可能で、洗濯耐久性を容易に得ることができることから、(1)の方法が好ましい。なお、上記の方法を用いれば、繊維自体が有する特性(例えば、ポリエステル繊維の速乾性など)を保持した状態で、親水性樹脂層を形成できる。
前記親水性樹脂の付与量は、加工性と吸水性の効果から、布帛重量に対し0.05〜10重量%であることが好ましく、0.1〜5重量%であることがより好ましい。0.05重量%未満であると、十分な吸水性が得られないおそれがあり、10重量%より多いと、染色堅牢度が悪くなったり、風合が硬くなるおそれがある。
なお、親水性樹脂を含む処理液は、必要に応じて紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、制電剤、抗菌剤、防虫剤、pH調整剤など、他の成分を含んでいてもよい。
また、本発明に用いる無機微粒子としては、コロイダルシリカ、ポリオルガノシロキサン、アエロジル、ガラスなどのシリカ系化合物、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化銅、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化鉄、酸化コバルト、酸化アルミニウムなどの金属酸化物を例示することができるが、価格の点からシリカ系微粒子が好ましく、特に、水溶液中における安定性、分散性の点からコロイダルシリカが好ましい。
微粒子には、有機微粒子もあるが、無機微粒子と比較して耐熱性が低いため、加工中に溶融、脱落等の問題が発生するおそれがある。
また、本発明において用いられる外層の無機微粒子は、平均粒径が10nm〜1μm、更には、30nm〜500nmのものが好ましく用いられる。形状は、球状、平板状、柱状、数珠状のいずれであってもよい。無機微粒子の平均粒径が10nm未満では、布帛を構成する繊維間の摩擦係数が高められず、衣服等にした場合、着用時外力がかかっても、布帛表面に繊維が引き出されることを防ぐ効果、すなわち抗スナッギング性を改善する効果が十分得られないおそれがある。1μmより大きくなると、着用時や洗濯等により微粒子が脱落しやすくなったり、布帛表面がざらつき、風合いが悪化するおそれがある。
布帛に対する無機微粒子の付与量(乾燥重量)は、0.005〜2.0重量%であることが好ましく、0.02〜1.0重量%であることがより好ましい。付与量が0.005重量%未満であると、繊維間の摩擦係数が高められず、抗スナッギング性を改善する効果を十分得られないおそれがある。また、付与量が2.0重量%より多いと、風合いが悪化するおそれがある。
本発明において、無機微粒子は、バインダー樹脂とともに、布帛に付与される。バインダー樹脂を使用しない場合は、無機微粒子が着用時や洗濯時に著しく脱落してしまう。
使用されるバインダー樹脂としては、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂などが挙げられるが、なかでも、吸水性を考慮し、水酸基、エーテル基、アミド基等の親水基をもつものが好ましい。さらに、布帛への影響が少なく、洗濯耐久性に優れる点でウレタン系樹脂が好ましく、例えば、ポリエーテル系ウレタン樹脂が挙げられる。
布帛に対するバインダー樹脂の付与量(固形分)は、0.005〜5重量%であることが好ましく、0.1〜2重量%であることがより好ましい。付与量が0.005重量%未満である場合は、洗濯耐久性が悪くなるおそれがある。また、付与量が5重量%より多い場合は、風合いが硬くなるばかりか、無機微粒子が樹脂に埋もれてしまい、抗スナッギング性が低下するおそれがある。また、バインダー樹脂の厚みは、無機微粒子の平均粒径の3分の1より厚く、平均粒径より小さいことが好ましい。3分の1より小さいと無機微粒子が脱落しやすく、平均粒径よりも大きいと、無機微粒子が埋没してしまい、十分な抗スナッギング性が得られないおそれがある。
また、バインダー樹脂の100%モジュラスが、0.1〜2.0N/mmであることが好ましい。100%モジュラスが、0.1N/mm未満である場合は洗濯耐久性が悪くなるおそれがあり、2.0N/mmより大きい場合はチョークマーク(摩擦により摩擦部分が白くなる現象)が発生し、さらに、風合も硬くなるおそれがある。
無機微粒子を含む処理液で外層を形成するには、繊維加工において一般的に行われている方法を用いればよく、例えば、(1)前記処理液に、内層が形成された布帛を浸漬し、20〜80℃の浴中で吸尽処理する方法、(2)前記処理液に内層が形成された布帛を浸漬し、必要に応じて圧搾して余剰液を除去し、次いで110〜180℃で熱処理して乾燥する方法、または、(3)前記処理液を内層が形成された布帛にスプレーもしくは塗布することにより、布帛に付与させた後、110〜180℃で熱処理して乾燥する方法を挙げることができる。なかでも操作が簡便で、無機微粒子を含む処理液を安定的に付与できるという理由により、(2)の方法が好ましい。
なお、処理液は、必要に応じて紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、制電剤、抗菌剤、防虫剤、pH調整剤など、他の成分を含んでもよい。
バインダー樹脂は、内層を形成する親水性樹脂と同一でもよいが、内層を形成してから、外層を形成する必要がある。無機微粒子を含む1層構造の場合は、十分な吸水速乾性を得るのに必要な樹脂量を付与すると、無機微粒子が樹脂層に埋没してしまい、十分な抗スナッギング性が得られず、また、十分な抗スナッギング性を得るために、無機微粒子が埋没しないような樹脂量であると、十分な吸水速乾性が得られなくなる。そのため、吸水速乾性と抗スナッギング性を両立するために、内層に十分な親水層を形成し、その上に、無機微粒子をバインダーで固着させた層を形成することが必要である。
本発明の布帛に用いる繊維種としては特に限定されないが、合成繊維が布帛中に50%以上含まれることが好ましく、80%以上含まれることがより好ましい。50%以上含まれていれば、半合成繊維、再生繊維、天然繊維等が混紡、混織、交撚、交織、交編されていても、本加工によって優れた抗スナッギング性を発揮することができる。合成繊維としては、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリアクリル系繊維などが挙げられるが、なかでも速乾性を阻害しないという点から、疎水性のポリエステル系繊維が好ましい。
ポリエステル系繊維としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、例えば、イソフタル酸スルホネート、アジピン酸、イソフタル酸、ポリエチレングリコールなどを共重合して得られる繊維、または、これらの共重合体やポリエチレングリコールをブレンドして得られる繊維であっても構わない。これらの繊維は、1種単独で、または、2種以上組み合わせて用いることができる。なかでも、物性に優れ、安価に入手可能なことから、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
また、本発明に用いる布帛の形態としては、特に限定されるものでなく、例えば、織物、編物等が挙げられる。またその構造も1層構造のものや2層以上の構造のものでもよく特に限定されず、用途等により適宜に用いることができる。
なお、布帛は、必要に応じて、染料や顔料により着色されたものであってもよい。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、実施例における性能の評価は、以下の方法に従った。
(1)抗スナッギング性
JIS L 1058 D−3法に準拠して試験、評価を行った。3級以上を抗スナッギング性が良いと判断した。
(2)吸水性
JIS L 1096 A法 水滴滴下法に準拠して、測定した。
吸水速度が20秒未満であれば吸水性が良いと判断した。
(3)速乾性
10cm×10cmの試験片の質量(W)を測定し、試験片に水を0.6mL滴下し、質量(W0)を測定した。標準状態(20℃、65%RH)下で吊干して、所定時間ごとの重量(Wt)を測定し、時間毎の残留水分率(%)を算出した。残留水分率(%)が10%に至るまでの時間を算出した。
残留水分率={(Wt−W)/(W0−W)}×100
50分以内であれば速乾性があると判断した。
(4)洗濯耐久性
試験片に対してJIS L 0217 103法に準拠して、洗濯試験を20回実施し、よく乾燥させた後、上記(1)〜(3)の評価を行った。
(5)供試布帛1
84dtex/72フィラメントのポリエステルマルチフィラメント糸を用いて、天竺組織の丸編地を編成した。得られた編地の重量は200g/mであった。この編地を、常法により精練、プレセットしたものを、供試布帛1とした。
(6)供試布帛2
84dtex/72フィラメントのポリエステルマルチフィラメント糸と30番手の綿糸を、交編率(重量比)50:50で用いて、天竺組織の丸編地を編成した。得られた編地の重量は200g/mであった。この編地を、常法により精練、プレセットしたものを供試布帛2とした。
(7)供試布帛3
84dtex/72フィラメントのポリエステルマルチフィラメント糸を用いて、平織物(目付200g/m)を織成し、常法により精練、プレセットしたものを、供試布帛3とした。
[実施例1]
親水性ポリエステル樹脂(高松油脂株式会社製 SR−1000 固形分:10重量%)を布帛重量に対し0.5重量%の濃度で含み、かつ、酢酸でpH4.5に調整した処理液に、浴比が1:20となるように供試布帛1を浸漬し、130℃の浴中で30分間吸尽処理を行った。水洗後、120℃で2分間熱処理して乾燥した。かくして、該布帛表面に内層を形成した。この時の親水性ポリエステル樹脂の付着量は、布帛に対し0.5重量%であった。
次いで、コロイダルシリカを含む水分散体(平均粒径30nm、固形分15%)1重量%とバインダー樹脂としてポリエーテル系ウレタン樹脂(第一工業製薬株式会社製 エラストロンBAP 100%モジュラス:1.2N/mm 固形分:20重量%)1重量%を含む処理液に浸漬後、圧搾機にて圧搾率が布帛重量に対して100重量%となるように圧搾し、次いで120℃で2分間処理して乾燥した。かくして、布帛表面に内層と外層を形成した。このとき、コロイダルシリカの付与量は、布帛に対して、0.15重量%であった。また、バインダー樹脂であるポリエーテル系ウレタン樹脂の付与量は、布帛に対して、0.3重量%であった。かくして、繊維布帛を得た。評価結果を表1に示す。
[実施例2]
供試布帛1を用いて、実施例1と同様に処理し、内層を形成した。更に、布帛に対してコロイダルシリカの付与量を0.3重量%、バインダー樹脂の付与量を0.6重量%とした以外は、実施例1と同様に処理し、外層を形成し、実施例2の繊維布帛を得た。評価結果を表1に示す。
[実施例3]
供試布帛1を実施例1と同様に処理し、内層を形成した。更に、平均粒径が500nmのコロイダルシリカを用いた以外は、実施例1と同様に処理し、外層を形成し、実施例3の繊維布帛を得た。このとき、コロイダルシリカの付与量は、布帛に対して、0.3重量%であった。また、バインダー樹脂であるポリエーテル系ウレタン樹脂の付与量は、布帛に対して、0.6重量%であった。評価結果を表1に示す。
[実施例4]
供試布帛2を用いた以外は、実施例1と同様に処理し、内層を形成した。更に、実施例1と同様に処理して、外層を形成し、実施例4の繊維布帛を得た。このとき、コロイダルシリカの付与量は、布帛に対して、0.45重量%であった。また、バインダー樹脂であるポリエーテル系ウレタン樹脂の付与量は、繊維に対して、0.9重量%であった。評価結果を表1に示す。
[実施例5]
供試布帛3を用いた以外は、実施例1と同様に処理し、内層を形成した。更に、実施例1と同様に処理して、外層を形成し、実施例5の繊維布帛を得た。このとき、コロイダルシリカの付与量は、布帛に対して、0.75重量%であった。また、バインダー樹脂であるポリエーテル系ウレタン樹脂の付与量は、布帛に対して、1.5重量%であった。評価結果を表1に示す。
[比較例1]
供試布帛1を用い、内層の形成を行わなかった以外は実施例1と同様に処理して、外層を形成し、比較例1の繊維布帛を得た。このとき、コロイダルシリカの付与量は、布帛に対して、0.45重量%であった。また、バインダー樹脂であるポリエーテル系ウレタン樹脂の付与量は、布帛に対して、0.9重量%であった。評価結果を表1に示す。
[比較例2]
供試布帛1を用い、実施例1と同様に処理し、内層のみを形成し、比較例2の繊維布帛を得た。評価結果を表1に示す。
[比較例3]
供試布帛1を用い、疎水性シリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング株式会社製 FZ−4658 固形分:23重量%)2重量%を含む処理液に浸漬後、圧搾機にて圧搾率が布帛重量に対して100重量%となるように圧搾し、次いで120℃で2分間処理して乾燥し内層を形成した。次いで、実施例1と同様に処理して外層を形成し、比較例3の繊維布帛を得た。このとき、コロイダルシリカの付与量は、布帛に対して、0.75重量%であった。また、バインダー樹脂であるポリエーテル系ウレタン樹脂の付与量は、布帛に対して、1.5重量%であった。評価結果を表1に示す。
[比較例4]
供試布帛1を実施例1と同様に処理し、内層を形成した。更に、布帛に対し、コロイダルシリカの付与量を0.002重量%、バインダー樹脂の付与量を0.004重量%とした以外は、実施例1と同様に処理し、外層を形成し、比較例4の繊維布帛を得た。評価結果を表1に示す。
Figure 2015117441
実施例1〜3のポリエステル繊維布帛は、優れた抗スナッギング性を示した。また、洗濯による物性の低下も小さく、吸水性、速乾性も維持されていた。実施例4のポリエステル/綿繊維編物及び実施例5の織物を用いたものも優れた抗スナッギング性を示し、吸水性、速乾性とも問題がないレベルであった。
一方、比較例1のポリエステル繊維布帛では、十分な吸水性が得られなかった。また、比較例2のポリエステル繊維編物では、十分な抗スナッギング性が得られなかった。比較例3のポリエステル繊維布帛では、十分な吸水性、速乾性が得られなかった。

Claims (6)

  1. 繊維布帛と、該布帛の少なくとも一面に形成される親水性樹脂からなる内層と、該内層上に、平均粒径が10nm〜1μmの無機微粒子が、バインダー樹脂を介して、布帛に対し0.005〜2.0重量%付着してなる外層を有することを特徴とする繊維布帛。
  2. 無機微粒子がコロイダルシリカである請求項1に記載の繊維布帛。
  3. JIS−L−1058 D−3法におけるスナッグ試験評価結果が3級以上である請求項1または請求項2に記載の繊維布帛。
  4. 初期の吸水速度が15秒以内、初期の拡散性残留水分率10%に至る時間が45分以内であり、洗濯20回後の吸水速度が20秒以内、洗濯20回後の拡散性残留水分率10%に至る時間が50分以内である請求項1〜請求項3のいずれかに記載の繊維布帛。
  5. 繊維布帛の少なくとも一面に親水性樹脂からなる内層を形成した後、該内層上に、平均粒径が10nm〜1μmの無機微粒子を、バインダー樹脂を介して、布帛に対し0.005〜2.0重量%付着させた外層を形成することを特徴とする繊維布帛の製造方法。
  6. 内層を形成する親水性樹脂を吸尽法により付与する請求項5記載の繊維布帛の製造方法。
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