JP2002242044A - 抗菌性布帛 - Google Patents

抗菌性布帛

Info

Publication number
JP2002242044A
JP2002242044A JP2001087679A JP2001087679A JP2002242044A JP 2002242044 A JP2002242044 A JP 2002242044A JP 2001087679 A JP2001087679 A JP 2001087679A JP 2001087679 A JP2001087679 A JP 2001087679A JP 2002242044 A JP2002242044 A JP 2002242044A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antibacterial
fabric
cloth
fiber
polyamide fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001087679A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunio Akasaki
久仁夫 赤崎
Tsutomu Moriyama
勉 森山
Jun Tanaka
潤 田中
Yasuhiro Fujimoto
靖弘 冨路本
Minoru Fujii
実 藤井
Kazuyuki Ono
和幸 大野
Minoru Takami
實 高美
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Fibers Ltd
Original Assignee
Unitika Fibers Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Fibers Ltd filed Critical Unitika Fibers Ltd
Priority to JP2001087679A priority Critical patent/JP2002242044A/ja
Publication of JP2002242044A publication Critical patent/JP2002242044A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)
  • Knitting Of Fabric (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)
  • Undergarments, Swaddling Clothes, Handkerchiefs Or Underwear Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久性に優れた抗菌性を有する布帛を提供す
る。 【解決手段】 抗菌剤を含有するポリアミド繊維を少な
くとも一部に用いた布帛であって、JIS L0217
の103法による洗濯50洗後及びJIS L1018
による共生地摩擦500回後において、共に静菌活性値
が2.2以上、殺菌活性値が0以上の抗菌性能を有する
抗菌性布帛。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長時間の使用にお
いても優れた抗菌性を有し、洗濯耐久性にも優れた抗菌
性布帛に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、抗菌性を待たない合成繊維からな
る布帛に、抗菌性を付与する方法としては、これまでに
数多く提案されており、後加工による抗菌性の付与が最
も一般的である。しかしながら、これらの手法には、
染色堅牢度に問題が生じる場合がある樹脂バインダーに
より風合が硬くなる、使用による摩擦や洗濯に対する
耐久性が劣る、染色堅牢度に問題が生じる場合があ
る、加工コストが大幅にアップする等の問題があっ
た。
【0003】また、一般衣料はじめ介護用衣料等各種の
衣料用布帛や靴資材用布帛としては、人体の肌に近いと
ころで用いられるので抗菌性能を求める要望が多く、中
綿やダウン入りの防寒衣料や寝袋、軽量テント等に用い
られるレジャー資材用布帛のおいても人体の肌に近いと
ころで用いられるので抗菌性能を求める要望が強い。さ
らに鞄材用布帛としては、一般に鞄は通気性がないため
菌が繁殖しやすい環境にあり、特にポケットや内張りに
用いる布帛には、抗菌性能を求める要望が強い。このよ
うに各種の用途において、抗菌性能を求める要望がある
が、使用による摩擦や洗濯に対する耐久性のある抗菌性
能を有する抗菌性布帛は提案されていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の現状
を鑑みてなされたものであり、耐久性に優れた抗菌性を
有する布帛を提供することを技術的な課題とするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するものであり、抗菌剤を含有するポリアミド繊維
を少なくとも一部に用いた布帛であって、JIS L0
217の103法による洗濯50洗後及びJIS L1
018による共生地摩擦500回後において、共に静菌
活性値が2.2以上、殺菌活性値が0以上の抗菌性能を
有することを特徴とする抗菌性布帛を要旨とするもので
ある。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の布帛には、構成する糸条として少なくと
もその一部に抗菌剤を含有するポリアミド繊維が用いら
れている。繊維を構成するポリアミドとしては、ナイロ
ン6、ナイロン66,ナイロン69、ナイロン46等の
単独あるいはこれらの共重合体、またはブレンドしたも
のが挙げられる。
【0007】ポリアミド繊維に含有させる抗菌剤として
は、銀系の無機抗菌剤、銀イオンを担持させたリン酸塩
系抗菌剤、銀イオンを担持させたゼオライト系抗菌剤、
銀イオンを担持させたヒドロキシアパタイト焼成物系抗
菌剤等があるが、日光による変色や抗菌性能の低下が起
こりにくいように表面をカップリング剤で被覆処理した
酸化亜鉛微粒子を用いるのが好ましい。酸化亜鉛微粒子
は、殺菌・抗菌作用に加えて紫外線吸収や脱臭作用を有
していて、光触媒活性を有するために繊維中に含有させ
ると光劣化を起こさせ繊維物性を損なう可能性があるの
で、光触媒活性を抑制するために表面をカップリング剤
で被覆処理して用いるのが好ましい。カップリング剤と
しては、特に限定されるものではないが、シランカップ
リング剤が好ましく、具体的には信越化学株式会社製の
シランカップリング剤KBR−403、KBR−503
等が挙げられる。酸化亜鉛微粒子へのカップリング剤の
被覆量は、粒子の表面面積にもよるが0.1〜20質量
%とするのが好ましい。この場合の酸化亜鉛微粒子の大
きさは、繊維の製造時や製布時にガイド摩耗等の問題が
生じないようにし、工程通過性をよくするために直径
0.1〜5μm程度のものとするのが好ましい。
【0008】抗菌剤として表面をカップリング剤で被覆
処理した酸化亜鉛微粒子を用いる場合のポリアミド繊維
への含有量は、0.1〜5.0質量%とするのが好まし
く、0.3〜3.5質量%とするのがさらに好ましい。
含有量が0.1質量%未満であると、抗菌性が十分に付
与された繊維とならず、5.0質量%を超えると繊維物
性が低下して繊維の製造時や製布時に毛羽や糸切れが多
発して創業性が悪化する可能性がある。
【0009】抗菌剤を含有するポリアミド繊維のトータ
ル繊度、単糸繊度、強伸度、ラスター(ブライト、セミ
ダル、フルダルのいずれか)等は、布帛を用いる用途に
より、選定されればよい。
【0010】本発明の抗菌性布帛は、織物、編物、不織
布等であり、上記のような抗菌剤を含有するポリアミド
繊維のみで構成されていてもよいが、所定の抗菌性を維
持していると必ずしも抗菌剤を含有するポリアミド繊維
のみで構成されている必要はなく、抗菌剤を含有してい
ないポリアミド繊維等の他の繊維と混用されていてもよ
い。すなわち、織物の場合に経緯糸のいずれかに抗菌剤
を含有するポリアミド繊維を用い、他は他の繊維として
もよいし、抗菌剤を含有するポリアミド繊維と他の繊維
を経緯糸のいずれかまたはいずれにも配列して用いても
よい。また、編物の場合に、抗菌剤を含有するポリアミ
ド繊維と他の繊維を交編してもよい。例えば、初期の静
菌活性値が5以上の抗菌性ポリアミド繊維の場合、他の
繊維と交編しても抗菌性ポリアミド繊維が編物全体の1
2.5%以上を構成していれば、良好な抗菌性が得られ
る。さらに抗菌剤を含有するポリアミド繊維と他の繊維
とを複合しても用いてもよい。複合の方法としては、イ
ンターレース、合撚、カバーリング等が挙げられる。抗
菌性ポリアミド繊維は、仮撚加工を施した仮撚加工糸で
あってもよい。
【0011】また、布帛の組織や密度等の設計について
も、特に限定されるものではなく、製布の方法としても
常法によればよい。本発明の抗菌性布帛には、製布され
た後常法による染色仕上加工が行なわれていてよく、各
工程における加工条件についても常法にて適用される条
件でよい。もちろん衣料用、介護衣料等特殊衣料用、靴
資材用、鞄資材用、レジャー資材用等の各用途に特有な
特性として備えるべき特性は満足するように設計され、
仕上加工されるべきことは当然のことである。例えば、
特に縫目強力を保持する必要のある靴資材用途や鞄資材
用途においては、JIS L1096に規定されている
滑脱抵抗が3mm以下であることが望ましいし、ダウン入
り防寒衣料や寝袋等のレジャー用に用いる場合には、熱
カレンダー加工等を施して、通気度を5cc/cm2・sec以下
とするのが好ましく、軽量にするには目付けを70g/m2
以下とするのが好ましい。
【0012】また、介護衣料用途等の肌に接する面で吸
収した汗をすばやく表面に移動させ発散させる性能を要
求される用途に用いる場合には、布帛を二重組織の布帛
とし、肌に接する裏面に主として抗菌性ポリアミド繊維
を用い、表面には異なる断面形状の繊維が混在していた
り、異なる繊度の繊維が混在していりしていて、かつ裏
面の繊維の繊度より繊度の小さい繊維を用いて、製布し
たものとするのが好ましい。
【0013】本発明の抗菌性布帛は、JIS L021
7の103法による洗濯50洗後及びJIS L101
8による共生地摩擦500回後において、共に静菌活性
値が2.2以上、殺菌活性値が0以上の抗菌性能を有す
る。静菌活性、殺菌活性とは、繊維製品新機能評価協議
会(JAFET)が定める繊維製品の定量的抗菌性試験方法
(統一試験法)マニュアルに準じ、試験菌として黄色ブ
ドウ状球菌(Staphylococcus aureus ATCC 6538P)を
用いて静菌活性値、殺菌活性値を測定し、抗菌性の評価
を行ったものである。
【0014】本発明において、JIS L0217の1
03法による洗濯50洗後及びJISL1018による
共生地摩擦500回後の静菌活性値、殺菌活性値を基準
として採用する意味は以下のとおりである。すなわち、
後加工工程で抗菌剤を布帛に被覆する従来法では、数回
〜10回程度の洗濯で抗菌性が著しく低下してしまう。
本発明における洗濯回数50回は従来方法に比べて著し
く耐洗濯性が向上したものであり、この50洗という数
値は、例えば繊維製品新機能評価協議会(JAFET)のSEK
評価の洗濯回数が最大でも50洗であることから判断し
て、十分な耐洗濯性を有しているといえる。同様に後加
工工程で付与された抗菌剤は、衣服等との摩擦等各種の
摩擦によりバインダーとして用いた樹脂と共に脱落して
抗菌性能が低下してしまう。本発明のように、JIS
L1018に規定された方法に従った本発明による布帛
同士の摩擦を500回行なった後でも抗菌性能が保持さ
れていることは、十分な摩擦耐久性を有する布帛といえ
る。
【0015】そして、抗菌効果と防臭効果につての検討
結果が記載された繊維製品新機能評価協議会抗菌防臭加
工部会評価基準ワーキンググループ報告書によると、静
菌活性値が2.2以上の時に皮膚常在菌による臭気の発
生が押さえられることから、本発明の抗菌性布帛におい
ても実質的に抗菌効果が発現される指標である静菌活性
値が2.2以上であることが必要である。
【0016】また、本発明の抗菌性布帛ように衣料用
途、靴資材用途、鞄資材用途等の用途に用いられる布帛
においては、使用時に抗菌効果を発揮されるのを期待さ
れるのは当然であるが、長時間の使用時や長時間の保管
放置の場合があるため、菌の増殖を抑制するだけでは不
十分であり、菌そのものの数を減らすことが必要である
ため、殺菌活性値が0以上であることが必要である。
【0017】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。なお、実施例中の特性値の測定は、以下のように
行った。 (1)抗菌性 JIS L0217の103法による洗濯50洗後の試
料及びJIS L1018による共生地摩擦500回後
の試料について、繊維製品新機能評価協議会(JAFET)が
定める繊維製品の定量的抗菌性試験方法(統一試験法)
マニュアルに準じ、試験菌として黄色ブドウ状球菌(Sta
phylococcus aureus ATCC 6538P)を用いて静菌活性
値、殺菌活性値を測定した。 (2)通気度 JIS L1096に準じて測定した。 (3)吸水性 試料を温度25℃、相対湿度60%の条件下で2時間調
湿し、吸水前の試料の質量Wを秤量した後、JIS L
1097 5.3に規定された吸水測定法によって1分
後の吸水した試料の質量Vを測定し、下式により吸水率
R(%)を求める。 R(%)=((V−W)/W)×100 (4)拡散性 試料の表面にピペットを用いて着色した水0.1ccを滴
下し、1分後の拡散面積により、◎:拡散面積30cm2
以上(極めて良好)、○:拡散面積20〜29cm2(や
や良好)、△:拡散面積10〜19cm2(やや不良)、
×:拡散面積0〜9cm2(不良)の4段階で評価した。
【0018】実施例1 相対粘度(96%硫酸を溶媒として、濃度1g/dl、
温度25℃で測定)が2.53、抗菌剤としてシランカ
ップリング剤(信越化学社製KBM−403)で粒子表面
が被覆処理された酸化亜鉛微粒子(三井金属社製Z−NOU
VE、直径0.5〜1.0μm)を1.0質量%含有する
セミダルナイロン6チップを用い、このチップの水分率
を1.0質量%に調整した後、エクストルーダー型溶融
押出機に供給し、紡糸温度260℃で溶融し、孔径が
0.3mmの紡糸孔を34個有する紡糸口金より吐出させ
た。冷却装置より冷却風を吹き付けて糸条を冷却し、オ
イリングローラで油剤を付与した後、巻き取り速度40
00m/分で巻き取って、78デシテックス34フィラ
メントの抗菌性ポリアミド繊維を得た後、前記抗菌性繊
維を釜径33インチ、針密度28本/2.54cmの丸編
機(福原精機株式会社製LPH−H型)を用いて、イン
ターロック組織にて編成した後、染色加工を施し、抗菌
性繊維100%の本発明の抗菌性編物を得た。
【0019】実施例2 実施例1と同じ方法にて、78デシテックス34フィラ
メントの抗菌性繊維を得た後、実施例1と同じ条件にて
抗菌剤を含有していない通常の78デシテックス34フ
ィラメントのセミダルポリアミド繊維と交編した以外
は、実施例1と同様の手法により本発明の抗菌性編物を
得た。この時、抗菌性繊維の混率が12.5%となるよ
う、インターロック8給糸リピート組織のうち、抗菌性
繊維を1給糸編成し、他の7給糸は通常の繊維を用い
た。
【0020】比較例1 実施例1において、抗菌性ポリアミド繊維に替えて抗菌
剤を含有していない通常の78デシテックス24フィラ
メントのセミダルナイロン6繊維を用いること以外は、
実施例1と同様にして比較例1の編物を得た。
【0021】比較例2 抗菌性繊維の混率を8.3%に編成した以外は実施例2
と同様にして比較例2の編物を得た。この時、インター
ロック組織において、12給糸リピートのうち、抗菌性
繊維を1給糸だけ編成し、他の11給糸は通常の繊維を
用いた。
【0022】比較例3 比較例1の編物に染色後、下記処方1の溶液をパディン
グ(絞り率:60%)し、乾燥(150℃×30分)、
キュアー(180℃×30秒)して、後加工法による抗
菌加工を行ない比較例3の編物を得た。 <処方1> ・ニッカノンRB 10% (日華化学株式会社製第4級アンモニウム塩系抗菌剤) ・スミテックスレジンM−3 3% (住友化学株式会社製メラミン樹脂) ・アクセラレータACX 0.3% (住友化学株式会社製架橋剤) 実施例1〜2及び比較例1〜3で得られた編物の抗菌性
の評価結果を併せて表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】表1から明らかなように、実施例1、2で
得られた編物は、抗菌性の評価も高く、衣料用や靴資材
用として用いることのできる編物であった。 一方、比
較例1の編物は抗菌剤を含有していないため、抗菌性が
認められなかった。比較例2の編物は、抗菌性繊維の混
率が低いため満足のいく抗菌性能を得ることができなか
った。後加工により抗菌性能を付与した比較例3では、
初期の抗菌性能は優れているが、耐洗濯性や耐摩擦性の
点で劣るものであった。
【0025】実施例3 相対粘度(96%硫酸を溶媒として、濃度1g/dl、
温度25℃で測定)が2.53、抗菌剤としてシランカ
ップリング剤(信越化学社製KBM−403)で粒子表面
が被覆処理された酸化亜鉛微粒子(三井金属社製Z−NOU
VE、直径0.5〜1.0μm)を1.0質量%含有する
セミダルナイロン6チップを用い、このチップの水分率
を1.0質量%に調整した後、エクストルーダー型溶融
押出機に供給し、紡糸温度260℃で溶融し、孔径が
0.3mmの紡糸孔を34個有する紡糸口金より吐出させ
た。冷却装置より冷却風を吹き付けて糸条を冷却し、オ
イリングローラで油剤を付与した後、巻き取り速度40
00m/分で巻き取って、235デシテックス34フィ
ラメントの抗菌性ポリアミド繊維を得て、この繊維を経
緯糸として用いてウオータジェットルームで経糸密度6
2本/2.54cm、緯糸密度54本/2.54cmの平織物を製織
し、常法により染色仕上加工を施して本発明の抗菌性織
物を得た。
【0026】実施例4 相対粘度(96%硫酸を溶媒として、濃度1g/dl、
温度25℃で測定)が2.53、抗菌剤としてシランカ
ップリング剤(信越化学社製KBM−403)で粒子表面
が被覆処理された酸化亜鉛微粒子(三井金属社製Z−NOU
VE、直径0.5〜1.0μm)を1.0質量%含有する
フルダルナイロン6チップを用い、このチップの水分率
を1.0質量%に調整した後、エクストルーダー型溶融
押出機に供給し、紡糸温度260℃で溶融し、孔径が
0.3mmの紡糸孔を34個有する紡糸口金より吐出させ
た。冷却装置より冷却風を吹き付けて糸条を冷却し、オ
イリングローラで油剤を付与した後、巻き取り速度40
00m/分で巻き取って、110デシテックス34フィ
ラメントの抗菌性ポリアミド繊維を得て、この繊維を経
緯糸として用いてウオータジェットルームで経糸密度1
23本/2.54cm、緯糸密度87本/2.54cmの2/1綾織
物を製織し、常法により染色仕上加工を施して本発明の
抗菌性織物を得た。
【0027】実施例5 実施例3で用いた抗菌性ポリアミド繊維を経糸に用い、
緯糸には通常の235デシテックス34フィラメントの
セミダルナイロン6繊維を用いて、実施例3と同様に製
織、染色仕上加工を行って本発明の抗菌性織物を得た。
【0028】比較例4 実施例3において、抗菌性ポリアミド繊維に替えて抗菌
剤を含有していない通常の235デシテックス34フィ
ラメントのナイロン6繊維を用いること以外は、実施例
3と同様にして比較例4の織物を得た。
【0029】比較例5 比較例4の織物に染色後、比較例3と同様に処方1の溶
液をパディング(絞り率:60%)し、乾燥(150℃
×30分)、キュアー(180℃×30秒)して、後加
工法による抗菌加工を行ない比較例5の編物を得た。実
施例3〜4及び比較例4〜5の織物の評価結果を併せて
表2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】表2から明らかなように、実施例3〜5で
得られた織物は、抗菌性の評価も高く、鞄資材用として
用いることのできる織物であった。一方、比較例4の織
物は抗菌剤を含有していないため、抗菌性が認められな
かった。後加工により抗菌性能を付与した比較例5で
は、初期の抗菌性能は優れているが、耐洗濯性や耐摩擦
性の点で劣るものであった。
【0032】実施例6 実施例1で用いた78デシテックス34フィラメントの
抗菌性繊維を経緯糸として用いて、ウオータジェットル
ームで経糸密度125本/2.54cm、緯糸密度83本/2.
54cmの平織物を製織し、常法により染色後、由利ロール
株式会社製カレンダー加工機にて熱スチールロール温度
150℃、線圧力150kg/cm、速度10m/分の条件で
カレンダー加工を施して本発明の抗菌性織物を得た。
【0033】実施例7 実施例1で用いた78デシテックス34フィラメントの
抗菌性繊維を経糸として用い、抗菌剤を含有していない
通常の78デシテックス34フィラメントのセミダルポ
リアミド繊維を緯糸に用いて、実施例6と同様に製織、
染色、カレンダー加工を行い本発明の抗菌性織物を得
た。
【0034】比較例6 抗菌剤を含有していない通常の78デシテックス34フ
ィラメントのセミダルポリアミド繊維を経緯糸として用
いて、実施例6と同様に製織、染色、カレンダー加工を
行い比較例6の織物を得た。得られた実施例6〜7、及
び比較例6の評価結果を表3に示す。
【0035】
【表3】
【0036】表3から明らかなように、実施例6〜7で
得られた織物は、抗菌性の評価も高く、中綿やダウン入
りの防寒衣料や寝袋等のレジャー資材用として用いるこ
とのできる織物であった。一方、比較例6の織物は抗菌
剤を含有していないため、抗菌性が認められなかった。
【0037】実施例8 針密度28本/2.54cmの丸編機(福原精機株式会社
製LPJ−H型)を用いて、図1の編組織の給糸口F
2、F4、F6、F8に実施例1で用いた78デシテッ
クス34フィラメント(単糸繊度2.29デシテック
ス)の抗菌性ポリアミド繊維を給糸し、給糸口F1、F
3、F5、F7にポリエステルフィラメント仮撚加工糸
83デシテックス72フィラメント(単糸繊度1.15
デシテックス)を給糸して編成し、染色加工を施し、裏
面に抗菌性繊維を配した抗菌性繊維の交編率が40%の
本発明の抗菌性編物を得た。
【0038】実施例9 針密度28本/2.54cmの丸編機(福原精機株式会社
製LPJ−H型)を用いて、図1の編組織の給糸口F
2、F6に実施例1で用いた78デシテックス34フィ
ラメント(単糸繊度2.29デシテックス)の抗菌性ポ
リアミド繊維を給糸し、給糸口F4、F8にはナイロン
6フィラメント糸78デシテックス34フィラメント
(単糸繊度2.29デシテックス)給糸し、給糸口F
1、F3、F5、F7に3種類の断面形状、7種類の単
糸繊度を有するフィラメント郡よりなるポリエステルフ
ィラメント異形異繊度混繊糸に仮撚加工を施し、図2に
示すような84デシテックス44フィラメント(平均単
糸繊度1.9デシテックス)を給糸して編成し、染色加
工を施し、裏面に抗菌性繊維を配した抗菌性繊維の交編
率が17.7%の本発明の抗菌性編物を得た。
【0039】比較例7 実施例8において、78デシテックス34フィラメント
(単糸繊度2.29デシテックス)の抗菌性ポリアミド
繊維に替えて通常のナイロン6フィラメント糸78デシ
テックス34フィラメント(単糸繊度2.29デシテッ
クス)を用いること以外は実施例8と同様にして、比較
例7の編物を得た。実施例8〜9及び比較例7の評価結
果を併せて表4に示す。
【0040】
【表4】
【0041】表4から明らかなごとく、実施例8〜9で
得られた編物は、抗菌性の評価も高く、吸水性、拡散性
共に優れたものであり、衣料用途、特に介護衣料用に適
したものであった。一方、比較例7の編物は、吸水性、
拡散性は良好であるが、抗菌剤を含有していないため、
抗菌性が認められなかった。
【0042】
【発明の効果】本発明の抗菌布帛は、洗濯耐久性や耐摩
擦性にすぐれた抗菌性能を有しているので、一般衣料や
介護衣料等の衣料用途を始め、靴資材用途、鞄資材用
途、レジャー資材用途等の資材分野にも適した布帛を提
供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で用いた編成組織図である。
【図2】実施例9で用いた異形異繊度混繊糸の断面図で
ある。
【符号の説明】
A 裏面を構成する糸条 B 表面を構成する糸条 C シリンダー針 D ダイヤル針 F1〜F8 給糸口
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A41D 31/00 502 A41D 31/00 502P 4L048 504 504F A43B 1/00 A43B 1/00 D04B 1/16 D04B 1/16 // A41B 9/00 A41B 9/00 Z D01F 6/90 301 D01F 6/90 301 (72)発明者 冨路本 靖弘 大阪府大阪市中央区備後町四丁目1番3号 ユニチカファイバー株式会社内 (72)発明者 藤井 実 大阪府大阪市中央区備後町四丁目1番3号 ユニチカファイバー株式会社内 (72)発明者 大野 和幸 大阪府大阪市中央区備後町四丁目1番3号 ユニチカファイバー株式会社内 (72)発明者 高美 實 大阪府大阪市中央区備後町四丁目1番3号 ユニチカファイバー株式会社内 Fターム(参考) 3B028 DA03 3B029 HA00 HB05 4F050 HA20 HA60 4L002 AA06 AB02 AB04 AC00 BB01 EA00 FA01 FA06 4L035 BB33 BB55 EE11 JJ05 KK10 LC02 4L048 AA24 AA42 AB07 AC00 BA02 CA00 DA01 DA24

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗菌剤を含有するポリアミド繊維を少な
    くとも一部に用いた布帛であって、JIS L0217
    の103法による洗濯50洗後及びJISL1018に
    よる共生地摩擦500回後において、共に静菌活性値が
    2.2以上、殺菌活性値が0以上の抗菌性能を有するこ
    とを特徴とする抗菌性布帛。
  2. 【請求項2】 抗菌剤を含有するポリアミド繊維が、表
    面をカップリング剤で被覆処理した酸化亜鉛である抗菌
    剤を0.1〜5.0質量%含有するポリアミド繊維であ
    る請求項1記載の抗菌性布帛。
  3. 【請求項3】 衣料用布帛である請求項1又は請求項2
    記載の抗菌性布帛。
  4. 【請求項4】 介護衣料用布帛である請求項1又は請求
    項2記載の抗菌性布帛。
  5. 【請求項5】 靴資材用布帛である請求項1又は請求項
    2記載の抗菌性布帛。
  6. 【請求項6】 鞄材用布帛である請求項1又は請求項2
    記載の抗菌性布帛。
  7. 【請求項7】 レジャー資材用布帛である請求項1又は
    請求項2記載の抗菌性布帛。
JP2001087679A 2000-12-12 2001-03-26 抗菌性布帛 Pending JP2002242044A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001087679A JP2002242044A (ja) 2000-12-12 2001-03-26 抗菌性布帛

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000377397 2000-12-12
JP2000-377397 2000-12-12
JP2001087679A JP2002242044A (ja) 2000-12-12 2001-03-26 抗菌性布帛

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002242044A true JP2002242044A (ja) 2002-08-28

Family

ID=26605666

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001087679A Pending JP2002242044A (ja) 2000-12-12 2001-03-26 抗菌性布帛

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002242044A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112971229A (zh) * 2021-02-06 2021-06-18 本宅久(杭州)服饰有限公司 一种抑菌抗过敏针织毛衫
JP2022515089A (ja) * 2018-12-18 2022-02-17 アセンド・パフォーマンス・マテリアルズ・オペレーションズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー 亜鉛分を有する抗微生物不織ポリアミド

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022515089A (ja) * 2018-12-18 2022-02-17 アセンド・パフォーマンス・マテリアルズ・オペレーションズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー 亜鉛分を有する抗微生物不織ポリアミド
JP7323620B2 (ja) 2018-12-18 2023-08-08 アセンド・パフォーマンス・マテリアルズ・オペレーションズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー 亜鉛分を有する抗微生物不織ポリアミド
CN112971229A (zh) * 2021-02-06 2021-06-18 本宅久(杭州)服饰有限公司 一种抑菌抗过敏针织毛衫

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2017038239A1 (ja) 布帛および繊維製品
TWI731000B (zh) 平面扣具及纖維製品
JP6545368B2 (ja) 糸条および布帛および繊維製品
JP2015108204A (ja) 複合紡績糸からなる織物
EP2873756A1 (en) Sheath-core bicomponent fibre
JP2009024272A (ja) 冷感に優れた編地および繊維製品
JPWO2020110890A1 (ja) 布帛および繊維製品
US20040229540A1 (en) Dustproof clothing
JP2004044059A (ja) 複合糸および複合織編物
JP6689293B2 (ja) 編地および繊維製品
JP2005179849A (ja) 保温性に優れた織物及びユニフォーム
JP2014196572A (ja) 衣料用編地
JP5339926B2 (ja) 衣料用織編物
JP2002242044A (ja) 抗菌性布帛
KR100614626B1 (ko) 쾌적성과 항균성이 우수한 스웨이드조 경편지
JP4372239B2 (ja) 制電性、吸水性、吸放湿性に優れた織編物
JP2006291427A (ja) 複合撚糸及びこれを用いた織編物
JP7253907B2 (ja) 紡績性及び吸放湿性に優れた紡績糸及び織編物
JP4475011B2 (ja) 肌着用編地
JP4287292B2 (ja) 感湿通気性向上衣服
JP4478860B2 (ja) 快適白衣及び快適予防衣
JP7284257B2 (ja) 複合糸および布帛および繊維製品
JP2003119649A (ja) 快適性布帛
JP6266953B2 (ja) 消臭性繊維構造物および繊維製品
WO2022176797A1 (ja) 多層構造織編物