JP3133227B2 - 制電耐久性の改善された撥水性ポリエステル繊維布帛及びその製造方法 - Google Patents

制電耐久性の改善された撥水性ポリエステル繊維布帛及びその製造方法

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JP3133227B2 JP6608895A JP6608895A JP3133227B2 JP 3133227 B2 JP3133227 B2 JP 3133227B2 JP 6608895 A JP6608895 A JP 6608895A JP 6608895 A JP6608895 A JP 6608895A JP 3133227 B2 JP3133227 B2 JP 3133227B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は改善された制電耐久性と
撥水性を合わせ持つポリエステル繊維布帛に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、制電性と撥水性の両方の機能を合
わせ持つポリエステル繊維布帛を得る方法として、制電
剤と撥水剤を併用する方法が広く知られている。
【0003】例えば特開昭55−148281号公報に
は、側鎖にパーフルオロアルキル基をもつ含フッ素化合
物と、ポリアルキレンオキサイド系化合物のアクリレー
ト及び/またはメタクリレートを混合し、布帛に付着さ
せた後重合させて、該布帛表面に重合体の混合皮膜を形
成する方法が開示されている。
【0004】しかしながら、撥水剤と制電剤を併用した
場合、下記のような不都合が生じ、この両方の機能を両
立させることは困難であった。 親水性の制電剤と疎水性の撥水剤を混合するので、剤
の相溶性が悪く、皮膜の形成過程でスカム等が発生し易
い。 親水性の制電剤が撥水剤の機能を低下させ、撥水性の
耐久性が低下する。
【0005】つまり、上記の方法においては、一時的に
撥水性能と制電性能の機能を両立できることがあって
も、洗濯あるいはドライクリーニングを多数回繰り返し
て行なった場合には、制電性能が著しく低下してしまう
のが実情であった。
【0006】一方、特開昭51−47168号公報に
は、布帛に繰り返し撥水処理を行ない、布帛の防水性能
を高めることが記載されているが、該方法は同種の撥水
剤を繰り返し処理し、持続耐水度を向上させることを意
図したものであり、制電性と撥水性を両立させるという
コンセプトは一切示されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記従
来技術の有する問題を解消し、改善された制電耐久性と
撥水性を合わせ持つポリエステル繊維布帛及びその製造
方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するため鋭意検討した結果、ポリエステル繊維布帛
に制電性重合体(以下単に制電剤という場合がある)と
撥水性重合体(以下単に撥水剤という場合がある)の両
層を独立して形成させ、しかもその際、制電剤層の少な
くとも一部を撥水剤層で被覆するとき、所望の布帛が得
られることを究明した。
【0009】即ち、本発明によれば、撥水剤が混在しな
い制電性重合体が固着されたポリエステル繊維から主と
して構成された布帛であって、該制電性重合体の少なく
とも一部は、撥水性重合体で被覆されており、洗濯30
回後の撥水度が80点以上、且つ洗濯30回後の摩擦帯
電圧が1500V以下であることを特徴とする制電耐久
性の改善された撥水性ポリエステル繊維布帛が提供され
る。
【0010】また、本発明によれば、主としてポリエス
テル繊維から構成された布帛に、撥水剤が混在しない制
電性重合体を固着させた後、さらに該制電性重合体上
に、撥水性重合体皮膜を形成させることを特徴とする制
電耐久性の改善された撥水性ポリエステル繊維布帛の製
造方法が提供される。
【0011】本発明に使用する、主としてポリエステル
繊維から構成される布帛とは、ポリエステル繊維のみを
使用した織編物、不織布はもとより、ポリエステル繊維
とナイロン繊維の混用品、ポリエステル繊維と綿の混用
品、ポリエステル繊維とウールの混用品、ポリエステル
繊維とレーヨン等の混用品など、ポリエステル繊維を5
0%以上含むものを言う。
【0012】本発明で使用する制電性重合体は、充分な
制電性能を有し、且つ20℃の水中に24時間浸漬した
後の水に対する溶解度が20%以下のものが好ましく、
具体的には、ポリエチレングリコール基含有ポリカチオ
ン系化合物とジグリシジルエーテルとから形成される重
合体、又はポリエチレングリコール基含有反応性ウレタ
ンから形成される重合体などが例示される。
【0013】上記の水に対する溶解度が20%を超える
重合体を用いた場合は、後述のソーピングを行なった
時、重合体の脱落量が多すぎて充分な制電効果が奏され
ない場合がある。
【0014】また、本発明で使用する撥水性重合体は、
パーフルオロアルキル基を含有する反応性化合物などが
好ましく例示され、具体的には下記一般式で表わされる
反応性化合物があげられる。
【0015】
【化3】
【0016】式中、Rは水素又は低級アルキル基、Rf
はCm 2m+1で表わされるパーフルオロアルキル基と、
水酸基、エステル基、エーテル基、アミノ基及び不飽和
アルキル基から選ばれた少なくとも1種の基とを含む基
を表わし、mは2〜21の整数、またnは10〜200
の整数を示す。
【0017】上記の重合体は、2種以上の重合体からな
る共重合体、あるいは上記重合体と上記重合体以外の重
合性化合物、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、スチ
レン、塩化ビニルなどのビニル系化合物との共重合体の
形で使用されても良く、アクリル系化合物、酢酸ビニル
系化合物、メラミン系化合物などをブレンドしたもので
もかまわない。
【0018】また、撥水性能の耐久性を高める目的で、
上記重合体と共に下記式で示される多官能アジリジン化
合物を併用してもかまわない。(ただし、Rは水素又は
メチル基を表わす。)
【0019】
【化4】
【0020】本発明の布帛は、制電性重合体が固着され
たポリエステル繊維から主として構成され、且つ該制電
性重合体表面の少なくとも一部は撥水性重合体で被覆さ
れていることが必要である。
【0021】ここで、制電性重合体が固着されたポリエ
ステル繊維とは、前述の制電性重合体が形成可能な化合
物を含浸付着した後、乾燥及びキュアして重合体を繊維
表面に固着形成させた単繊維又はヤーンを言う。
【0022】つまり、本発明の布帛においては、繊維に
固着された制電性重合体層と、該制電性重合体層の表面
を被覆する撥水性重合体層の2つの層が独立して存在し
ているので、それぞれの剤が充分に機能を発現すること
ができる。
【0023】上記のような布帛を製造する具体的な方法
としては、先ず、ポリエステル繊維布帛にパッド法、コ
ーティング法あるいはスプレー法などにより、制電性重
合体が形成可能な化合物を含浸付着させ、乾燥後キュア
リングして繊維に重合体を固着させる。
【0024】この際、制電性重合体は撥水剤が混在しな
いものを用いる必要がある。また、乾燥条件は100〜
130℃で1〜5分、また、キュアリング条件は150
〜180℃で1〜3分が好ましく採用される。
【0025】次いで、上記布帛に撥水性重合体が形成可
能な化合物をパッド法、コーティング法あるいはスプレ
ー法などにより含浸付着させ、乾燥後キュアリングを行
なえば、制電性重合体表面を撥水性重合体で被覆するこ
とができる。
【0026】この際、撥水性重合体には、本発明の効果
を損なわない範囲で、重合体を形成しない一時帯電防止
剤等を少量混在させても構わないが、実質的に制電剤が
混在しないものを用いれば、本発明の効果が顕著に発現
するので好ましい。
【0027】また、乾燥条件及びキュアリングの条件
は、制電性重合体の場合と同じ条件を採用すれば良い。
【0028】さらに、制電性重合体の固着後、その表面
に撥水性重合体を含浸付着させるに先立ち、40〜80
℃の熱水中で10〜20分間ソーピングを行なうことが
好ましい。ソーピングを行なうことにより、過剰の制電
性重合体が除去されるので、撥水剤で被覆した際に、前
述の独立層が形成され易くなり、本発明の効果が顕著に
発現する。
【0029】かくして得られたポリエステル繊維布帛
は、良好な撥水性を有している上、制電性の耐久性が格
段に向上しており、30回の洗濯後においても、80点
以上という高い撥水性と、摩擦帯電圧が1500V以下
という良好な制電性を維持している。
【0030】
【作用】従来の、制電剤と撥水剤とを混合して付着させ
た布帛の場合、制電剤は親水性の性質が強いために撥水
剤の機能を低下させ、しかも洗濯等で容易に脱落が起こ
るので、両方の剤が互いに相殺し合い、制電性、撥水性
いずれの機能も充分に発現せず、耐久性の劣る布帛しか
得られなかった。
【0031】これに対して本発明のポリエステル繊維布
帛は、繊維に固着された制電性重合体層と、該制電性重
合体層を被覆する撥水性重合体層の2つの層が独立して
存在しているので、それぞれの剤が充分に機能を発現す
ることができる上、洗濯等による制電性重合体の脱落が
防止でき、制電性能の耐久性が格段に向上できる。
【0032】その理由の詳細については明確ではない
が、前述のような方法で布帛に先ず制電性重合体層を形
成させ、さらに該制電性重合体層を撥水性重合体層で被
覆した時、微視的に見れば繊維表面に制電剤層のみが固
着された部分(海)と該制電剤層がさらに撥水剤層で被
覆された部分(島)が海島状に形成され、前者が主とし
て帯電防止効果を、また後者が主として制電性重合体層
の脱落防止効果を呈すると共に、巨視的に見た時の布帛
表面の水濡れに対する抵抗性(撥水性)は島部の撥水性
重合体層が効果を発現するものと推定される。
【0033】また、仮に制電性重合体層がすべて撥水性
重合体層で被覆され、海島状態を呈さない場合において
も、撥水性重合体層の厚さが極めて薄い部分が存在し、
該部分の絶縁破壊によって制電効果が奏されるものと考
えられる。
【0034】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに具体的に説
明する。尚、実施例中の各物性は下記の方法により測定
した。
【0035】(1)撥水性 JIS L―1092 5.2の撥水度(スプレー試
験)試験法に従って行った。
【0036】(2)制電性 JIS L―1094 B法に従い、京大化研式ロータ
リースタティックテスターを用いて、綿布を対象布とし
て温度20℃、湿度40%RHの雰囲気中における摩擦
帯電圧を測定した。
【0037】(3)洗濯 家庭用洗濯機を使用し、洗剤としてザブ(花王株式会社
製)を用い、下記〜の工程を1回として所定回数く
り返して行なった。 2g/lの洗剤を使用し、浴比1:30で40℃、1
0分間洗濯する。 脱水後、浴比1:30で常温、2分間水洗する。これ
を2回繰り返す。 脱水後、風乾する。
【0038】[実施例1]経糸が114デニール/16
8フィラメント、緯糸が114デニール/168フィラ
メントのポリエステルマルチフィラメントからなる、目
付200g/m2の織物を通常の方法で精練、プレセッ
ト、染色し、水洗、乾燥した。
【0039】該織物に下記組成の処理液をパッドし、ピ
ックアップ率70%で搾液し、130℃で3分間乾燥し
た後、170℃で45秒間熱処理を行なった。
【0040】<処理液組成> ・ポリカチオン系化合物(日華化学(株)製、ナイスポ
ールF―9160)の7.0重量%溶液 ・ジグリシジルエーテル(日華化学(株)製、NKアシ
ストEP)の0.5重量%溶液
【0041】尚、上記処理液をポリエステルフイルム上
で蒸発乾固させ、170℃で1分間熱処理してフイルム
を作成した後、20℃の水中に24時間浸漬した後の重
量変化から求めた水に対する溶解度は1.2%であっ
た。
【0042】引き続いて、上記織物を80℃で20分間
湯洗した後、重合体を形成しない一時帯電防止剤を含む
下記組成の処理液をパッドし、ピックアップ率70%で
搾液し、130℃で3分間乾燥後170℃で45秒間熱
処理を行なった。
【0043】<処理液組成> ・フッ素系撥水剤(旭硝子(株)製、アサヒガードLS
―317)の10.0重量%溶液 ・メラミン樹脂(住友化学(株)製、スミテックスレジ
ンM―3)の0.3重量%溶液 ・触媒(住友化学(株)製、スミテックスアクセレレー
タACX)の0.3重量%溶液 ・一時帯電防止剤(明成化学(株)製、AGアクセル7
00)の1.0重量%溶液
【0044】得られた織物の撥水性能と制電性能の洗濯
耐久性を第1表に示す。
【0045】[実施例2]実施例1で用いたのと同じ織
物に下記組成の処理液をパッドしピックアップ70%で
搾液し130℃で3分間乾燥し、次いで170℃で45
秒間熱処理を行なった。
【0046】<処理液組成> ・ポリカチオン系化合物(日華化学(株)製、ナイスポ
ールF―9160)の7.0重量%溶液 ・ジグリシジルエーテル(日華化学(株)製、NKアシ
ストEP)の0.5重量%溶液
【0047】尚、上記処理液をポリエステルフイルム上
で蒸発乾固させ、170℃で1分間熱処理してフイルム
を作成した後、20℃の水中に24時間浸漬した後の重
量変化から求めた水に対する溶解度は1.2%であっ
た。
【0048】引き続いて、上記織物を80℃で20分間
湯洗した後、実質的に制電剤が混在しない下記組成の処
理液をパッドし、ピックアップ率70%で搾液し、13
0℃で3分間乾燥後170℃で45秒間熱処理を行なっ
た。
【0049】<処理液組成> ・フッ素系撥水剤(旭硝子(株)製、アサヒガードLS
―317)の6.0重量%溶液 ・メラミン樹脂(住友化学(株)製、スミテックスレジ
ンM―3)の0.3重量%溶液 ・触媒(住友化学(株)製、スミテックスアクセレレー
タACX)の0.3重量%溶液
【0050】得られた織物の撥水性能と制電性能の洗濯
耐久性を第1表に示す。
【0051】[実施例3]実施例1で用いたのと同じ織
物に下記組成の処理液をパッドしピックアップ70%で
搾液し130℃で3分間乾燥し、次いで170℃で45
秒間熱処理を行なった。なお該処理液をポリエステルフ
イルム上で蒸発乾固させ170℃で1分間熱処理し制電
剤のフイルムを作成した後20℃の水中に24時間浸漬
した後の重量変化から求めた制電剤の水に対する溶解度
は6.4%であった。
【0052】<処理液組成> ・反応性ウレタン(第一工業製薬(株)製、エラストロ
ンW―11―P)の5.0重量%溶液 ・触媒(第一工業製薬(株)製、エラストロンキャタリ
スト64)の0.3重量%溶液
【0053】該織物を下記組成の条件下で80℃で20
分ソーピングした後、水洗を実施した。
【0054】<組成> ・ソーダ灰 1.0g/l ・ハイドロサルファイト 1.0g/l
【0055】更に下記組成の撥水処理液をパッドしピッ
クアップ70%で搾液し、130℃で3分間乾燥後17
0℃で45秒間熱処理を行なった。
【0056】<処理液組成> ・フッ素系撥水剤(旭硝子(株)製、アサヒガードAG
―710)の10.0重量%溶液 ・メラミン樹脂(住友化学(株)製、スミテックスレジ
ンM―3)の0.3重量%溶液 ・触媒(住友化学(株)製、スミテックスアクセレレー
タACX)の0.3重量%溶液
【0057】得られた織物の撥水性能と制電性能の洗濯
耐久性を第1表に示す。
【0058】[比較例1]実施例1で用いたのと同じ織
物に制電剤と撥水剤を同浴で混合した下記組成の処理液
をパッドしピックアップ70%で搾液し、130℃で3
分間乾燥し次いで170℃で45秒間熱処理を行なっ
た。
【0059】得られた織物の撥水性能と制電性能の洗濯
耐久性を第1表に示す。
【0060】<処理液組成> ・フッ素系撥水剤(旭硝子(株)製、アサヒガードLS
―317)の6.0重量%溶液 ・メラミン樹脂(住友化学(株)製、スミテックスレジ
ンM―3)の0.3重量%溶液 ・触媒(住友化学(株)製、スミテックスアクセレレー
タACX)の0.3重量%溶液 ・ポリカチオン系化合物(日華化学(株)製、ナイスポ
ールF―9160)の7.0重量%溶液 ・ジグリシジルエーテル(日華化学(株)製、NKアシ
ストEP)の0.5重量%溶液
【0061】[比較例2]実施例1で用いたのと同じ織
物に制電剤と撥水剤を同浴で混合した下記組成の処理液
をパッドしピックアップ70%で搾液し130℃で3分
間乾燥し、次いで170℃で45秒間熱処理を行なっ
た。
【0062】得られた織物の撥水性能と制電性能の洗濯
耐久性を第1表に示す。
【0063】<処理液組成> ・フッ素系撥水剤(旭硝子(株)製、アサヒガードLS
―317)の10.0重量%溶液 ・メラミン樹脂(住友化学(株)製、スミテックスレジ
ンM―3)の0.3重量%溶液 ・触媒(住友化学(株)製、スミテックスアクセレレー
タACX)の0.1重量%溶液 ・反応性ウレタン(第一工業製薬(株)製、エラストロ
ンW―11―P)の5.0重量%溶液 ・触媒(第一工業製薬(株)製、エラストロンキャタリ
スト64)の0.3重量%溶液
【0064】[比較例3]実施例1で用いたのと同じ織
物に重合体を形成しない一時帯電防止剤と撥水剤を同浴
で混合した下記組成の処理液をパッドしピックアップ7
0%で搾液し130℃で3分間乾燥し、次いで170℃
で45秒間熱処理を行なった。
【0065】得られた織物の撥水性能と制電性能の洗濯
耐久性を第1表に示す。
【0066】<処理液組成> ・フッ素系撥水剤(旭硝子(株)製、アサヒガードLS
―317)の6.0重量%溶液 ・メラミン樹脂(住友化学(株)製、スミテックスレジ
ンM―3)の0.3重量%溶液 ・触媒(住友化学(株)製、スミテックスアクセレレー
タACX)の0.3重量%溶液 ・一時帯電防止剤(明成化学(株)製、AGアクセル7
00)の1.0重量%溶液
【0067】[比較例4]実施例1で用いたのと同じ織
物に下記組成の処理液をパッドしピックアップ70%で
搾液し130℃で3分間乾燥し、次いで170℃で45
秒間熱処理を行なった。なお該処理液をポリエステルフ
イルム上で蒸発乾固させ170℃で1分間熱処理し制電
剤のフイルムを作成した後20℃の水中に24時間浸漬
した後の重量変化から求めた制電剤の水に対する溶解度
は99.7%であった。
【0068】<処理液組成> ・一時帯電防止剤(明成化学(株)製、AGアクセル7
00)の1.0重量%溶液 該織物を下記組成の条件下で80℃で20分ソーピング
した後、水洗を実施した。
【0069】<組成> ・ソーダ灰 1.0g/l ・ハイドロサルファイト 1.0g/l
【0070】該織物に下記組成の撥水処理液をパッド
し、ピックアップ70%で搾液し、130℃で3分間乾
燥後170℃で45秒間熱処理を行なった。
【0071】<処理液組成> ・フッ素系撥水剤(旭硝子(株)製、アサヒガードLS
―317)の6.0重量%溶液 ・メラミン樹脂(住友化学(株)製、スミテックスレジ
ンM―3)の0.3重量%溶液 ・触媒(住友化学(株)製、スミテックスアクセレレー
タACX)の0.3重量%溶液 得られた織物の撥水性能と制電性能の洗濯耐久性を第1
表に示す。
【0072】
【表1】
【0073】[比較例5]実施例1で用いたのと同じ織
物に、下記組成の処理液をパッドし、ピックアップ率7
0%で搾液し、130℃で3分間乾燥後170℃で45
秒間熱処理を行なった。
【0074】<処理液組成> ・フッ素系撥水剤(旭硝子(株)製、アサヒガードLS
―317)の6.0重量%溶液 ・メラミン樹脂(住友化学(株)製、スミテックスレジ
ンM―3)の0.3重量%溶液 ・触媒(住友化学(株)製、スミテックスアクセレレー
タACX)の0.3重量%溶液
【0075】引き続いて、上記織物を80℃で20分間
湯洗した後、下記組成の処理液をパッドしようとしたと
ころ、ピックアップがほとんどなく、パッドすることは
出来なかった。 − <処理液組成> ・ポリカチオン系化合物(日華化学(株)製、ナイスポ
ールF―9160)の7.0重量%溶液 ・ジグリシジルエーテル(日華化学(株)製、NKアシ
ストEP)の0.5重量%溶液
【0076】
【発明の効果】本発明によれば、洗濯に対する耐久性が
改良された制電性能と、良好な撥水性能を併せ持つポリ
エステル繊維布帛が得られ、一般衣料用途はもとより各
種スポーツ衣料用途等に幅広く使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06M 13/00 - 15/72

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撥水剤が混在しない制電性重合体が固着
    されたポリエステル繊維から主として構成された布帛で
    あって、該制電性重合体の少なくとも一部は、撥水性重
    合体で被覆されており、洗濯30回後の撥水度が80点
    以上、且つ洗濯30回後の摩擦帯電圧が1500V以下
    であることを特徴とする制電耐久性の改善された撥水性
    ポリエステル繊維布帛。
  2. 【請求項2】 制電性重合体を被覆する撥水性重合体
    が、実質的に制電剤を含まない重合体である請求項1記
    載の制電耐久性の改善された撥水性ポリエステル繊維布
    帛。
  3. 【請求項3】 制電性重合体が、20℃の水中に24時
    間浸漬した後の水に対する溶解度が20%以下の重合体
    である請求項1又は2記載の制電耐久性の改善された撥
    水性ポリエステル繊維布帛。
  4. 【請求項4】 制電性重合体が、ポリエチレングリコー
    ル基含有ポリカチオン系化合物とジグリシジルエーテル
    とから形成された重合体である請求項3記載の制電耐久
    性の改善された撥水性ポリエステル繊維布帛。
  5. 【請求項5】 制電性重合体が、ポリエチレングリコー
    ル基含有反応性ウレタンから形成された重合体である請
    求項3記載の制電耐久性の改善された撥水性ポリエステ
    ル繊維布帛。
  6. 【請求項6】 制電性重合体を被覆する撥水性重合体
    が、パーフルオロアルキル基を含有する反応性化合物か
    ら形成された重合体である請求項1、2、3、4又は5
    記載の制電耐久性の改善された撥水性ポリエステル繊維
    布帛。
  7. 【請求項7】 パーフルオロアルキル基を含有する反応
    性化合物が、下記一般式で表わされる反応性化合物であ
    る請求項6記載の制電耐久性の改善された撥水性ポリエ
    ステル繊維布帛。 【化1】 (式中、Rは水素又は低級アルキル基、Rf はCm
    2m+1で表わされるパーフルオロアルキル基と、水酸基、
    エステル基、エーテル基、アミノ基及び不飽和アルキル
    基から選ばれた少なくとも1種の基とを含む基を表わ
    し、mは2〜21の整数、またnは10〜200の整数
    を示す。)
  8. 【請求項8】 主としてポリエステル繊維から構成され
    た布帛に、撥水剤が混在しない制電性重合体を固着させ
    た後、さらに該制電性重合体上に、撥水性重合体皮膜を
    形成させることを特徴とする制電耐久性の改善された撥
    水性ポリエステル繊維布帛の製造方法。
  9. 【請求項9】 制電性重合体を被覆する撥水性重合体
    が、制電剤が混在しない重合体である請求項8記載の制
    電耐久性の改善された撥水性ポリエステル繊維布帛。
  10. 【請求項10】 撥水性重合体皮膜の形成に先立ち、布
    帛のソーピングを行なう請求項8又は9記載の制電耐久
    性の改善された撥水性ポリエステル繊維布帛の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 制電性重合体が、20℃の水中に24
    時間浸漬した後の水に対する溶解度が20%以下の重合
    体である請求項8、9又は10記載の制電耐久性の改善
    された撥水性ポリエステル繊維布帛の製造方法。
  12. 【請求項12】 制電性重合体が、ポリエチレングリコ
    ール基含有ポリカチオン系化合物とジグリシジルエーテ
    ルとから形成された重合体である請求項11記載の制電
    耐久性の改善された撥水性ポリエステル繊維布帛の製造
    方法。
  13. 【請求項13】 制電性重合体が、ポリエチレングリコ
    ール基含有反応性ウレタンから形成された重合体である
    請求項11記載の制電耐久性の改善された撥水性ポリエ
    ステル繊維布帛の製造方法。
  14. 【請求項14】 制電性重合体を被覆する撥水性重合体
    が、パーフルオロアルキル基を含有する反応性化合物か
    ら形成された重合体である請求項8、9、10、11、
    12又は13記載の制電耐久性の改善された撥水性ポリ
    エステル繊維布帛。
  15. 【請求項15】 パーフルオロアルキル基を含有する反
    応性重合体が、下記一般式で表わされる反応性重合体で
    ある請求項14記載の制電耐久性の改善された撥水性ポ
    リエステル繊維布帛の製造方法。 【化2】 (式中、Rは水素又は低級アルキル基、はRf はCm
    2m+1で表わされるパーフルオロアルキル基と、水酸基、
    エステル基、エーテル基、アミノ基及び不飽和アルキル
    基から選ばれた少なくとも1種の基とを含む基を表わ
    し、mは2〜21の整数、またnは10〜200の整数
    を示す。)
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