JPH10325078A - 耐久制電撥水性繊維布帛の製造方法 - Google Patents

耐久制電撥水性繊維布帛の製造方法

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JPH10325078A
JPH10325078A JP13073697A JP13073697A JPH10325078A JP H10325078 A JPH10325078 A JP H10325078A JP 13073697 A JP13073697 A JP 13073697A JP 13073697 A JP13073697 A JP 13073697A JP H10325078 A JPH10325078 A JP H10325078A
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fabric
water
polyethylene glycol
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repelling
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Kenichi Kamemaru
賢一 亀丸
Hiroyoshi Nakamura
裕義 中村
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久性に優れた制電性能および撥水性能を有
する加工布帛の製造方法を提供する。 【解決手段】 ポリエチレングリコールジアミンとポリ
エチレングリコールジグリシジルエーテルの水溶液を含
浸,乾燥した後,低温プラズマ処理を施し,しかる後に
フッ素系撥水剤処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,洗濯耐久性に優れ
た制電性能および撥水性能を有する繊維布帛の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から,合成繊維布帛は静電気を蓄積
しやすく,縫製時や縫製品の着用時に静電気障害を生
じ,電撃や身体へのまとわりつきによる不快感を与えた
り,空気中のホコリを吸着して汚れたりしやすいという
問題があった。また,外衣の用途に繊維製品を用いる場
合も多いが,雨や雪等により衣服が濡れたりする問題も
あった。従来より,上述のそれぞれの問題に対処すべく
種々の方法が提案されている。
【0003】静電気を抑える制電加工に関しては,イオ
ン性高分子活性剤で処理して繊維表面にコンプレックス
を形成する方法や,親水性高分子物質と酸性,塩基性お
よびアミド系低分子量物質の混合物を繊維に付与後,こ
れらを乾熱・湿熱・放射線・マイクロ波・紫外線等によ
って繊維表面にグラフトする方法や,さらには,エチレ
ングリコールとプロピレングリコールのブロックポリマ
ーを含有し,末端をアクリルやメタクリルで構成された
重合性モノマーや,エチレングリコールとプロピレング
リコールのブロックポリマーを含有し,末端に架橋性官
能基を有するプレポリマー等を,単独ないし架橋剤を併
用して繊維上で樹脂化する方法等が提案されている。
【0004】一方,撥水加工に関しては,通常,布帛に
対して最終仕上げ工程でフッ素系撥水剤やシリコーン系
撥水剤等の撥水剤を含浸後,乾燥熱処理を行う方法で加
工されており,特に洗濯耐久性に優れているフッ素系撥
水剤を使用した撥水加工が多く行われている。さらに,
合成繊維布帛に対して制電性と撥水性を同時に付与する
加工方法も数多く行われており,一般的には,最終仕上
げ工程でフッ素系撥水剤にアルキルスルホン酸型あるい
はアルキルリン酸エステル型の帯電防止剤をパディング
法にて含浸付与する方法により加工されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記の
方法によって得られた制電撥水性布帛は,一時的な性能
には優れているものの,洗濯に対する性能の耐久性に劣
り,洗濯による性能低下が大きいという欠点を有してい
たため,洗濯後の衣服が雨や雪により濡れやすくなり,
かつ,静電気の発生によりホコリや汚れが付着しやすい
という問題があった。本発明は,このような現状に鑑み
て行われたものであり,洗濯耐久性に優れた制電性能お
よび撥水性能を有する繊維布帛を製造することを目的と
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は,上述の目的を
達成するもので,次の構成よりなるものである。すなわ
ち,本発明は「合成繊維布帛にポリエチレングリコール
ジアミンとポリエチレングリコールジグリシジルエーテ
ルを1:1〜1:5のモル比で繊維重量に対して1〜1
0%付着せしめた後,乾燥し,洗浄し,次に,布帛表面
に低温プラズマ処理を行い,しかる後にパーフルオロア
ルキル基含有アクリレートまたはメタクリレートまたは
これらに共重合し得る化合物との共重合体,トリアジン
化合物,ブロックイソシアネート化合物およびポリオレ
フィンの構成単位中にフッ素原子が2個以上含まれてい
るポリフルオロオレフィンからなる重合体よりなる撥水
処理液を付着せしめることを特徴とする耐久制電撥水性
布帛の製造方法」を要旨とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下,本発明を詳細に説明する。
本発明でいう合成繊維布帛とは,ポリアミド繊維,ポリ
エステル繊維,ポリアクリロニトリル繊維の単独よりな
り,あるいはこれらの合成繊維を2つ以上組み合わせた
混紡糸,混繊糸よりなる織物,編物,不織布等を意味す
る。本発明では,まず,上述の合成繊維布帛にポリエチ
レングリコールジアミンとポリエチレングリコールジグ
リシジルエーテルを1:1〜1:5のモル比で繊維重量
に対して1〜10%付着せしめる。
【0008】ここで使用するポリエチレングリコールジ
アミンは,下記化1に示す一般式で表されるものであ
り,両末端に水酸基を有するポリエチレングリコールの
水酸基を酸化した後,アルキルアミンと反応させて酸ア
ミドを形成し,次いで,次亜ハロゲン酸アルカリでホフ
マン転位によりイソシアネートとし,さらに,このイソ
シアネートを分解することによって得られる。
【0009】
【化1】
【0010】ポリエチレングリコールの分子量は44〜
2000のものが使用可能であり,分子量が44未満の
場合,十分な帯電防止性を繊維に付与することができな
い。また,分子量が2000を超えるものは,水に難溶
であるので,使用することが困難となる。
【0011】ポリエチレングリコールジグリシジルエー
テルは,下記化2に示す一般式で表され,ポリエチレン
グリコールのエピクロルヒドリンより誘導される。
【0012】
【化2】
【0013】ここでポリエチレングリコールの分子量
は,44〜2000のものが使用可能であり,分子量が
この範囲以外のものは,繰り返しの洗濯,ドライクリー
ニングに対して十分な耐久性を有する制電性を繊維に付
与することができない。ポリエチレングリコールジアミ
ンとポリエチレングリコールジグリシジルエーテルは,
モル比率にて1:1〜1:5の範囲で使用すべきであ
り,この範囲よりポリエチレングリコールジアミンが多
くなると,繊維の黄変や被染色物の変色を起こし,ま
た,ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルがこ
の範囲より多くなると,繰り返しの洗濯,ドライクリー
ニングに対する耐久性がまったく得られなくなる。
【0014】本発明では,上記のモル比で混合されたポ
リエチレングリコールジアミンとポリエチレングリコー
ルジグリシジルエーテルの水溶液を合成繊維に付与し,
繊維重量に対し両者の合計で固形分を1〜10%付着せ
しめるが,ここで付着量が1%未満であれば,十分な制
電性能を得ることができず,また10%を超えると,風
合が著しく硬化するとともに,後述する洗浄において
も,未反応物を完全に除去することができず,繊維の黄
変や被染色物の変色を起こすようになるので注意を要す
る。この水溶液を合成繊維布帛へ付与するには,繊維布
帛を処理浴に浸漬した後,マングルで均一に絞る公知の
方法で行えばよく,本発明では特に限定しない。この
後,本発明では,付与した合成繊維布帛を乾燥し,洗浄
を行う。乾燥は,通常の方法で行えばよく,本発明では
特に限定するものではない。
【0015】続く洗浄工程は,飽和蒸気処理で樹脂硬
化,樹脂架橋した後に繊維表面上に残留する未反応物を
除去することにより染色堅牢度の向上を図ること並びに
洗浄工程中のもみ効果により風合の柔軟化を図ることを
目的とするものであり,洗浄方法は,被処理物の素材,
形態に応じて適切な方法を採用し,界面活性剤,アルカ
リ等の薬剤を添加した水溶液で,温度60〜90℃,時
間5〜60分間の範囲で行う。
【0016】本発明では,上述の洗浄工程の後,通常の
方法で乾燥してから,合成繊維布帛の表面に低温プラズ
マ処理を施す。低温プラズマ処理に際しては,公知の装
置,例えば,「繊維機械学会誌」第38巻,No.4(1
985年)の第188頁に記載されている次の装置が使
用できる。この装置は,低圧が維持できる真空容器中に
放電用の一対の電極を設け,特定のガスを所定流量で導
入でき,付設した真空ポンプにより容器内を排気し,一
定圧に保つことができる構造と性能を有する装置であ
る。この装置内の電極に電圧を印加すれば,グロー放電
を起こし,導入したガスが低温プラズマ状態となる。電
極間に形成された低温プラズマ雰囲気中に処理すべき布
帛を所望の速度で通過させることにより,布帛に低温プ
ラズマ処理を行うことができる。
【0017】低温プラズマ処理に用いるガスとしては,
空気,酸素,窒素,アルゴン等,プラズマ重合を起こさ
ないガスであればいずれでもよいが,通常は,経済性を
考慮して空気または酸素で行う。低温プラズマの発生
は,合成繊維布帛を収容した容器を真空ポンプで減圧
し,内圧0.2〜2.0Torrに調整した後,電気エネルギー
を印加してグロー放電を起こすことにより得られる。こ
のときの電気エネルギー源としては,直流電圧,交流電
圧(1KHz〜3000MHz)のいずれの印加でもよい
が,プラズマ発生の安定性,均一性,電波法の規制等か
ら,一般には13.56MHzが使用される。出力は0.1〜
1.0W/cm2 ,処理時間は10〜180秒にて低温プラ
ズマ処理を行うことにより,本発明の目的とする性能を
得ることができる。
【0018】本発明では,ここで(1)パーフルオロア
ルキル基含有アクリレートまたはメタクリレートまたは
これらに共重合し得る化合物との共重合体,(2)トリ
アジン化合物,(3)ブロックイソシアネート化合物お
よび(4)ポリオレフィンの構成単位中にフッ素原子が
2個以上含まれているポリフルオロオレフィンからなる
重合体の4成分よりなる撥水処理液を上記布帛に含浸せ
しめる。本発明でいうパーフルオロアルキル基含有アク
リレートやメタクリレートは,下記化3に示す一般式で
示され,繊維に撥水性を付与する化合物である。
【0019】
【化3】
【0020】〔ただし,R1 は水素または低級アルキル
基,Rf はCm 2m+1(ただし,mは2〜21の整数)
で表されるパーフルオロアルキル基,nは10〜200
の整数である。〕
【0021】また,上記一般式で示される化合物に共重
合し得る化合物としては,アクリル酸,メタクリル酸,
スチレン,塩化ビニル等のビニル系化合物が挙げられ
る。パーフルオロアルキル基含有アクリレートまたはメ
タクリレートまたはこれらに共重合し得る化合物との共
重合体の付着量は,布帛重量に対し1.0〜6.0重量%の
範囲にあることが好ましい。ここで付着量が1.0重量%
未満であれば,本発明で目的とする耐久撥水性が得られ
にくく,好ましくない。また,付着量が6.0重量%を超
えると,本発明で目的とする耐久撥水性が飽和に達する
だけでなく,風合が硬くなるので好ましくない。
【0022】本発明で用いるトリアジン化合物は,下記
化4に示す一般式で示される化合物であり,前述のパー
フルオロアルキル基含有アクリレートまたはメタクリレ
ートまたはこれらに共重合し得る化合物との共重合体と
繊維との間の密着性を向上せしめるものである。
【0023】
【化4】
【0024】(ただし,R1 〜R6 はいずれも−H,−
OH,−CH2 OCH3 ,−CH2 OC2 5 ,−CH
2 OH,−CH2 CH2 OHまたは−CH2 CH2 CH
2 OHである。)
【0025】上記一般式で示される化合物の中で,特に
トリメチロールメラミン,ヘキサメチロールメラミン等
が好ましく用いられる。このようなトリアジン化合物の
付着量は,布帛重量に対して0.01〜1.0重量%の範囲
にあることが好ましい。付着量が0.01重量%未満で
は,本発明で目的とする耐久撥水性が得られにくく,ま
た,付着量が1.0重量%を超えても,耐久撥水性が飽和
に達するだけでなく,風合が硬くなるため好ましくな
い。
【0026】本発明でいうブロックイソシアネート化合
物は,一般にイソシアネート基をアセトキシム,フェノ
ール,カプロラクタム等でブロックし,適度の熱処理で
ブロックが外れ,フリーのイソシアネート基が現れるも
のであればよく,前述のパーフルオロアルキル基含有ア
クリレートまたはメタクリレートまたはこれらに共重合
し得る化合物との共重合体同士を架橋したり,またはこ
の共重合体とトリアジン化合物とを架橋したりして,撥
水性樹脂皮膜の強度を向上させるものである。このよう
なブロックイソシアネート化合物の付着量については,
布帛重量に対して0.01〜1.0重量%の範囲にあること
が好ましい。付着量が0.01重量%未満では,本発明で
目的とする耐久撥水性が得られにくく,また,付着量が
1.0重量%を超えても,耐久撥水性が飽和に達するだけ
でなく,風合が硬くなるため好ましくない。
【0027】ポリオレフィンの構成単位中にフッ素原子
が2個以上含まれているポリフルオロオレフィンからな
る重合体とは,下記化5に示す一般式を構成単位とする
ものであり,繊維布帛を被覆している樹脂皮膜表面の摩
擦係数を低下させ,撥水性の摩耗耐久性を向上させるも
のである。
【0028】
【化5】
【0029】(ただし,R1 〜R3 は,少なくとも1つ
はフッ素原子であり,その他は水素原子,ハロゲン原子
または低級アルキル基,nは整数である。) このようなポリオレフィンの構成単位中にフッ素原子が
2個以上含まれているポリフルオロオレフィンからなる
重合体の付着量は,布帛重量に対し0.1〜10重量%の
範囲にあることが好ましい。ここで付着量が0.1重量%
未満であれば,洗濯耐久性のある撥水性が得られにく
く,また付着量が10重量%を超えると,布帛表面の摩
擦係数が飽和に達するだけでなく,撥水性樹脂皮膜の強
度を低下させ,撥水性の洗濯耐久性を低下させるため好
ましくない。
【0030】繊維布帛にこれらの撥水性樹脂を付与する
方法としては,前述のパーフルオロアルキル基含有アク
リレートまたはメタクリレートまたはこれらに共重合し
得る化合物との共重合体,トリアジン化合物,トリアジ
ン化合物の触媒,ブロックイソシアネート化合物,ブロ
ックイソシアネート化合物の触媒,ポリオレフィンの構
成単位中にフッ素原子が2個以上含まれているポリフル
オロオレフィンからなる重合体をエマルジョン,有機溶
剤溶液,水溶液等の混合処理液とし,公知のパッド法や
スプレー法等を用いて繊維布帛に付与すればよい。
【0031】上述の撥水処理液を含浸させた後,本発明
では乾燥,熱処理を行うが,乾燥は公知の方法で行えば
よく,特に限定されるものではなく,また引き続き行う
熱処理は,使用する繊維素材に応じて適宜150〜19
0℃の温度で,20〜60秒間処理する。温度が150
℃以下の場合,十分な耐久撥水性が得られず,190℃
以上の場合,布帛の硬化や変色が起こるので好ましくな
い。また,処理時間が20秒以下の場合,やはり十分な
耐久撥水性が得られず,60秒以上の場合,布帛の硬化
や変色が起こるので好ましくない。本発明は,以上の構
成よりなるものである。
【0032】
【作用】本発明方法のごとく,合成繊維布帛にポリエチ
レングリコールジアミンとポリエチレングリコールジグ
リシジルエーテルを1:1〜1:5のモル比で付与して
乾熱処理すると,両者が重合して繊維布帛上に制電性の
強固な皮膜を形成し,このような状態で低温プラズマ処
理を施すと,繊維表面上がさらに親水化されて制電性が
向上すると同時に,繊維表面上に多数の反応性に富んだ
官能基が生成されるため,この官能基がこの後に付与す
る耐久性のある撥水性樹脂の皮膜と強固に結びつくこと
により,本発明の目的とする耐久性のある制電性と撥水
性が同時に得られるようになる。
【0033】
【実施例】次に本発明を実施例によってさらに具体的に
説明するが,実施例における布帛の性能の測定,評価
は,洗濯前の試料およびJIS L−1027(103
法)にて洗濯10回後,一昼夜風乾した試料について,
下記の方法で行った。 (1)制電性 半 減 期 JIS L−1094(A法) 摩擦帯電圧 JIS L−1094(B法) (2)撥水性 JIS L−1092(スプレー法)
【0034】実施例1 ポリエステル嵩高加工糸150デニール/36フィラメ
ントを経糸と緯糸に使用して製織した綾織物に,通常の
精練,乾燥を行った後,下記処方1にて,温度130
℃,時間30分の条件で染色し,引き続き通常の還元洗
浄,乾燥を行い,紺色の染色布を得た。 処方1 Dianix Navy Blue BG−SE 200% 2%o.w.f. (三菱化成株式会社製,分散染料) ニッカサンソルト RZ−8 0.5g/リットル (日華化学株式会社製,分散剤) 酢 酸(48%) 0.2cc/リットル
【0035】次に下記表1に示すごとく,ポリエチレン
グリコールジアミンとポリエチレングリコールジグリシ
ジルエーテルが1:0.5 , 1:1, 1:3, 1:5,
1:10のモル比で存在する処方2(比較例1),処方3
〜5(本発明),処方6(比較例2)の混合水溶液をそ
れぞれ調液し,これに上記染色布を浸漬し,マングルで
絞り率100%で均一に絞った後,温度130℃,時間
40秒の条件で乾燥を行った。
【0036】
【表1】
【0037】この後,サンモールFL(日華化学株式会
社製,非イオン界面活性剤)1g/リットルを使用して
温度80℃で10分間処理し,水洗後,温度130℃で
40秒間の乾燥を行った。
【0038】ここで,下記低温プラズマ処理条件1にて
低温プラズマ処理を行った。 低温プラズマ処理条件1 使用ガス : 酸 素 圧 力 : 1Torr 高周波周波数 : 13.56MHz 高周波出力 : 0.6W/cm2 処理時間 : 60秒
【0039】この低温プラズマ処理織物を下記処方7に
示す撥水処理液中に浸漬し,マングルにて絞り率60%
で均一に絞った後,温度110℃,時間90秒の条件で
乾燥し,次いで,温度180℃,時間40秒の条件にて
熱処理を行い,本発明および比較用の加工布帛を得た。
【0040】 処方7 アサヒガード LS−317 10重量% (明成化学工業株式会社製,有機含フッ素化合物系撥水撥油剤) スミテックスレジン M−3 0.3重量% (住友化学工業株式会社製,トリメチロールメラミン) スミテックスアクセレーター ACX 0.3重量% (住友化学工業株式会社製,トリメチロールメラミン用触媒) BP−10M 0.1重量% (明成化学工業株式会社製,脂肪族系ブロックイソシアネート) パスアクセル V−2 0.1重量% (明成化学工業株式会社製,脂肪族系ブロックイソシアネート用触媒) フルオン AD−1 2.0重量% (旭アイシーアイフロロポリマーズ株式会社製,ポリテトラフルオロエチ レンエマルジョン) 水 87.2重量%
【0041】また,本発明との比較のため,モル比1:
1の実施例において処方3に代えて下記処方8を用いる
他は,本実施例とまったく同一の方法により比較用の制
電撥水性布帛(比較例3)を得た。 処方8 ポリエチレングリコールジアミン 0.2重量% (ポリエチレングリコール分子量1000) ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル 0.2重量% (ポリエチレングリコール分子量600) 水 99.6重量%
【0042】さらに,本発明との比較のため,モル比
1:1の本実施例において低温プラズマ処理を省くほか
は,本実施例とまったく同一の方法により比較用の制電
撥水性布帛(比較例4)を得た。さらにまた,本発明と
の比較のため,モル比1:1の本実施例において処方7
に代えて下記処方9を用いるほかは,本実施例とまった
く同一の方法により比較用の制電撥水性布帛(比較例
5)を得た。 処方9 アサヒガード LS−317 10重量% 水 90重量%
【0043】本発明および比較用の耐久制電撥水性布帛
の性能を測定評価し,その結果を併せて表2に示した。
【0044】
【表2】
【0045】表2より明らかなように,本発明の耐久制
電撥水性布帛は,初期の加工上がりはもとより,洗濯1
0回後においても優れた制電性と撥水性を兼ね備えてい
ることが分かる。
【0046】
【発明の効果】本発明方法によれば,洗濯耐久性に優れ
た制電性能および撥水性能を有する加工布帛を製造する
ことができる。本発明方法によって得られる耐久制電撥
水性布帛は,その性能から,ウィンドブレーカー,スキ
ーウェア,フィッシングウェア等のスポーツ衣料や作業
衣等のユニフォーム用途に利用することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成繊維布帛にポリエチレングリコール
    ジアミンとポリエチレングリコールジグリシジルエーテ
    ルを1:1〜1:5のモル比で繊維重量に対して1〜1
    0%付着せしめた後,乾燥し,洗浄し,次に布帛表面に
    低温プラズマ処理を行い,しかる後にパーフルオロアル
    キル基含有アクリレートまたはメタクリレートまたはこ
    れらに共重合し得る化合物との共重合体,トリアジン化
    合物,ブロックイソシアネート化合物およびポリオレフ
    ィンの構成単位中にフッ素原子が2個以上含まれている
    ポリフルオロオレフィンからなる重合体よりなる撥水処
    理液を付着せしめることを特徴とする耐久制電撥水性布
    帛の製造方法。
JP13073697A 1997-05-21 1997-05-21 耐久制電撥水性繊維布帛の製造方法 Pending JPH10325078A (ja)

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