JPH10273566A - オレフィン系樹脂組成物 - Google Patents

オレフィン系樹脂組成物

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JPH10273566A
JPH10273566A JP33834497A JP33834497A JPH10273566A JP H10273566 A JPH10273566 A JP H10273566A JP 33834497 A JP33834497 A JP 33834497A JP 33834497 A JP33834497 A JP 33834497A JP H10273566 A JPH10273566 A JP H10273566A
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JP
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methyl
indenyl
olefin
bis
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JP33834497A
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English (en)
Inventor
Keiji Okada
田 圭 司 岡
Kazuyuki Takimoto
本 和 幸 瀧
Kenichi Morisono
園 賢 一 森
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透明性、耐衝撃性に優れたオレフィン系樹脂組
成物を得ること。 【解決手段】オレフィン系樹脂組成物は、屈折率が1.
485〜1.52のプロピレン系重合体(A);99〜
1重量部と、エチレンと、炭素原子数が3〜20のα−
オレフィンと、芳香族ビニル化合物との共重合体であっ
て、α−オレフィン単位を1モル%以上30モル%未
満、芳香族ビニル化合物単位を0.1〜15.0モル%含
有し、屈折率が1.495〜1.515、結晶化度が15
%以下、135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度
[η]が0.1〜10.0dl/gであるエチレン・α−
オレフィン・芳香族ビニル化合物共重合体(B);1〜
99重量部(但し、(A)と(B)との合計量は100
重量部)とからなり、ヘイズが35%以下であり、弾性
率の温度依存性を測定したとき、(A)の減衰率のピー
クと、(B)の減衰率のピークとが存在し、かつ両ピー
クが分離している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィン系樹脂
組成物に関し、さらに詳しくは、透明性、耐衝撃性に優
れたオレフィン系樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【発明の技術的背景】プロピレン単独重合体、プロピレ
ン・α−オレフィン共重合体などのプロピレン系重合体
は、剛性、透明性、耐薬品性などに優れているため、様
々な成形方法により種々の成形体に成形され使用に供さ
れている。しかしながら、プロピレン系重合体は、用途
によっては柔軟性、耐衝撃性などが充分でない場合があ
る。
【0003】プロピレン系重合体の柔軟性、耐衝撃性を
向上させるためにエチレン・α−オレフィン共重合ゴム
を配合することは従来から行われている。しかしながら
プロピレン系重合体にエチレン・α−オレフィン共重合
ゴムを配合すると組成物の透明性が低下するという問題
がある。
【0004】このような問題を解決する方法として、た
とえば特開平7−316356号公報には、結晶性ポリ
プロピレン樹脂(A):70〜5重量%、エチレン/ス
チレン/α−オレフィン共重合体エラストマー(B):
30〜95重量%からなり、エチレン/スチレン/α−
オレフィン共重合体エラストマーのスチレン含量が0.
01mol%以上30mol%以下であり、またα−オ
レフィンは炭素数5以上のものであり、かつα−オレフ
ィン含量が30mol%以上であることを特徴とするポ
リプロピレン系樹脂組成物が記載されている。しかしな
がらこのようなポリプロピレン系樹脂組成物であって
も、透明性、耐衝撃性が必ずしも満足するものではなか
った。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に鑑み
てなされたものであって、透明性、耐衝撃性に優れたオ
レフィン系樹脂組成物を提供することを目的としてい
る。
【0006】
【発明の概要】本発明に係るオレフィン系樹脂組成物
は、(A)25℃における屈折率が1.490〜1.5
10の範囲にあるプロピレン系重合体;99〜1重量部
と、(B)エチレンと、炭素原子数が3〜20のα−オ
レフィンと、芳香族ビニル化合物との共重合体であっ
て、(b-1) α−オレフィンから導かれる構成単位を1モ
ル%以上30モル%未満の割合で含有し、(b-2) 芳香族
ビニル化合物から導かれる構成単位を0.1〜15.0
モル%の割合で含有し、(b-3) 25℃における屈折率が
1.495〜1.515の範囲にあり、(b-4) 示差走査
型熱量計で測定した融点のピークより算出した結晶化度
が15%以下であり、(b-5) 135℃のデカリン溶媒中
で測定した極限粘度[η]が0.1〜10.0dl/g
の範囲にあるエチレン・α−オレフィン・芳香族ビニル
化合物共重合体;1〜99重量部(但し、(A)と
(B)との合計量は100重量部)とからなり、(1)
ASTM D1003−52に準拠して測定したヘイズ
が35%以下であり、(2)弾性率の温度依存性を測定
したとき、プロピレン系重合体(A)のガラス転移温度
に起因する減衰率のピークと、エチレン・α−オレフィ
ン・芳香族ビニル化合物共重合体(B)のガラス転移温
度に起因する減衰率のピークとが存在し、かつ両ピーク
が分離していることを特徴としている。
【0007】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るオレフィン系
樹脂組成物について具体的に説明する。本発明に係るオ
レフィン系樹脂組成物は、(A)プロピレン系重合体
と、(B)エチレン・α−オレフィン・芳香族ビニル化
合物共重合体とから形成されている。まず、本発明に係
るオレフィン系樹脂組成物を形成する各成分について説
明する。
【0008】(A)プロピレン系重合体 プロピレン系重合体は、プロレンの単独重合体またはプ
ロレピンとα−オレフィンとの共重合体である。ここで
α−オレフィンとしては、エチレンおよび1-ブテン、3-
メチル-1-ブテン、4-メチル-1-ブテン、1-ペンテン、1-
ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘプテン、1-オク
テン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセ
ン、1-トリデセン、1-テトラデセン、1-ペンタデセン、
1-ヘキサデセン、1-ヘプタデセン、1-オクタデセン、1-
ノナデセン、1-エイコデセンなどの炭素原子数が4〜2
0のα−オレフィンが挙げられる。プロピレン・α−オ
レフィン共重合体は、ランダム共重合体であってもブロ
ック共重合体であってもよい。
【0009】このようなプロピレン系重合体(A)は、
α−オレフィンから導かれる構成単位は0〜10モル
%、好ましくは0〜5モル%の範囲にあることが好まし
い。プロピレン系共重合体(A)の230℃、2.16
kg荷重で測定したメルトフローレート(MFR)は、
0.1〜100g/10分、好ましくは0.2〜50g/
10分の範囲にあり、25℃における屈折率は1.490
〜1.510、好ましくは1.495〜1.510の範
囲にあり、密度は0.88〜0.91g/cm3 、好ま
しくは0.89〜0.91g/cm3 の範囲にあること
が望ましい。
【0010】また、プロピレン系共重合体(A)の示差
走査型熱量計により測定した融点のピークより算出した
結晶化度は、30%以上、好ましくは50%以上である
ことが望ましい。
【0011】(B)エチレン・α−オレフィン・芳香族
ビニル化合物共重合体 本発明で用いられる(B)エチレン・α−オレフィン・
芳香族ビニル化合物共重合体は、エチレンと炭素原子数
が3〜20のα−オレフィンと芳香族ビニル化合物との
ランダム共重合体である。
【0012】ここで炭素原子数が3〜20のα−オレフ
ィンとしては、プロピレン、1-ブテン、3-メチル-1-ブ
テン、4-メチル-1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4
-メチル-1-ペンテン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネ
ン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセン、1-トリデセ
ン、1-テトラデセン、1-ペンタデセン、1-ヘキサデセ
ン、1-ヘプタデセン、1-オクタデセン、1-ノナデセン、
1-エイコデセンなどが挙げられる。これらのなかでは1-
ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセンまたは1-オクテンが好
ましい。これらのα−オレフィンは、1種単独でまたは
2種以上組合わせて用いることができる。
【0013】また芳香族ビニル化合物としては、スチレ
ン;o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルス
チレン、o,p-ジメチルスチレン、o-エチルスチレン、m-
エチルスチレン、p-エチルスチレンなどのモノもしくは
ポリアルキルスチレン;メトキシスチレン、エトキシス
チレン、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸メチル、ビニ
ルベンジルアセテート、ヒドロキシスチレン、o-クロロ
スチレン、p-クロロスチレン、ジビニルベンゼンなどの
官能基含有スチレン誘導体;3-フェニルプロピレン、4-
フェニルブテン、α−メチルスチレンなどが挙げられ
る。これらのなかではスチレンまたは4-メトキシスチレ
ンが好ましい。
【0014】エチレン・α−オレフィン・芳香族ビニル
化合物共重合体(B)では、炭素原子数が3〜20のα
−オレフィンから導かれる構成単位が、1モル%以上3
0モル%未満、好ましくは2〜20モル%の割合で含有
され、芳香族ビニル化合物から導かれる構成単位が、
0.1〜15.0モル%、好ましくは0.5〜10モル
%の割合で含有されていることが好ましい。炭素原子数
が3〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位およ
び芳香族ビニル化合物から導かれる構成単位が上記のよ
うな割合で含有されていると、エチレン・α−オレフィ
ン・芳香族ビニル化合物共重合体(B)の屈折率が特定
の範囲になるため、プロピレン系重合体(A)に配合し
た場合に透明性に優れた組成物が得られる。
【0015】さらにエチレン・α−オレフィン・芳香族
ビニル化合物共重合体には、他の単量体たとえば非共役
ジエンが共重合されていてよく、非共役ジエンとして
は、1,4-ペンタジエン、1,4-ヘキサジエン、4-メチル-
1,5-ヘプタジエン、5-メチレン-2-ノルボルネン、5-エ
チリデン-2-ノルボルネン、5-イソプロペニル-2-ノルボ
ルネン、2,5-ノルボルナジエン、1,6-シクロオクタジエ
ン、2-エチレン-2,5-ノルボルナジエン、2-イソプロペ
ニル-2,5-ノルボルナジエン、ジシクロペンタジエン、
1,6-オクタジエン、1,7-オクタジエン、トリシクロペン
タジエン、およびジヒドロジシクロペンタジエニルオキ
シエチレンと、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン
酸、マレイン酸、フマル酸などの不飽和カルボン酸との
エステルなどが挙げられる。これらは、1種単独でまた
は2種以上組合わせて用いることができる。
【0016】このようなエチレン・α−オレフィン・芳
香族ビニル化合物共重合体は、得られる組成物の透明性
の点から、25℃における屈折率が1.495〜1.5
15、好ましくは1.495〜1.510の範囲にある
ことが望ましい。
【0017】示差走査型熱量計により測定した融点のピ
ークより算出した結晶化度が15%以下、好ましくは1
0%以下であることが望ましい。135℃のデカリン溶
液中で測定した極限粘度[η]は、0.1〜10dl/
g、好ましくは1〜5dl/gの範囲にあることが望ま
しい。
【0018】本発明で用いられるエチレン・α−オレフ
ィン・芳香族ビニル化合物共重合体は、芳香族ビニル化
合物から導かれる構成単位が2個以上連続した連鎖構造
を構成する構成単位の割合が、芳香族ビニル化合物から
導かれる構成単位に対して1%以下、好ましくは0.1
%以下であることが望ましい。なお芳香族ビニル化合物
から導かれる構成単位が2個以上連続した連鎖構造の含
有割合は、13C−NMRにより求めることができる。
【0019】次に、エチレン・α−オレフィン・芳香族
ビニル化合物共重合体の製造方法について説明する。本
発明で用いられるエチレン・α−オレフィン・芳香族ビ
ニル化合物共重合体は、例えばメタロセン触媒(a)の
存在下に、エチレンと、炭素原子数が3〜20のα−オ
レフィンと、芳香族ビニル化合物とを共重合することに
より製造することができる。
【0020】上記メタロセン触媒(a)としては、シン
グルサイト触媒として従来より用いられているメタロセ
ン系触媒、ならびにこれらに類似するメタロセン系触媒
が制限なく用いられるが、特に遷移金属のメタロセン化
合物(遷移金属化合物)(b)と、有機アルミニウムオ
キシ化合物(c)および/またはイオン化イオン性化合
物(d)とからなる触媒が好ましく用いられる。
【0021】メタロセン化合物(b)としては、IUP
AC無機化学命名法改定版(1989)による族番号1
〜18で表示される元素の周期表(長周期型)の4族か
ら選ばれる遷移金属のメタロセン化合物、具体的には下
記一般式(1)で表されるメタロセン化合物が挙げられ
る。
【0022】MLx … (1) 式(1)中、Mは周期表の4族から選ばれる遷移金属で
あり、具体的にはジルコニウム、チタンまたはハフニウ
ムであり、xは遷移金属の原子価である。
【0023】Lは遷移金属に配位する配位子であり、こ
れらのうち少なくとも1個の配位子Lはシクロペンタジ
エニル骨格を有する配位子であり、このシクロペンタジ
エニル骨格を有する配位子は置換基を有していてもよ
い。
【0024】シクロペンタジエニル骨格を有する配位子
としては、例えば、シクロペンタジエニル基、メチルシ
クロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル
基、n-またはi-プロピルシクロペンタジエニル基、n-、
i-、sec-またはt-ブチルシクロペンタジエニル基、ヘキ
シルシクロペンタジエニル基、オクチルシクロペンタジ
エニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、トリメチ
ルシクロペンタジエニル基、テトラメチルシクロペンタ
ジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基、メ
チルエチルシクロペンタジエニル基、メチルプロピルシ
クロペンタジエニル基、メチルブチルシクロペンタジエ
ニル基、メチルヘキシルシクロペンタジエニル基、メチ
ルベンジルシクロペンタジエニル基、エチルブチルシク
ロペンタジエニル基、エチルヘキシルシクロペンタジエ
ニル基、メチルシクロヘキシルシクロペンタジエニル基
などのアルキルまたはシクロアルキル置換シクロペンタ
ジエニル基、さらにインデニル基、4,5,6,7-テトラヒド
ロインデニル基、フルオレニル基などが挙げられる。
【0025】これらの基は、ハロゲン原子、トリアルキ
ルシリル基などで置換されていてもよい。これらの中で
は、アルキル置換シクロペンタジエニル基が特に好まし
い。
【0026】式(1)で示されるメタロセン化合物
(b)が配位子Lとしてシクロペンタジエニル骨格を有
する基を2個以上有する場合には、そのうち2個のシク
ロペンタジエニル骨格を有する基同士は、エチレン、プ
ロピレンなどのアルキレン基、イソプロピリデン、ジフ
ェニルメチレンなどの置換アルキレン基、シリレン基ま
たはジメチルシリレン基、ジフェニルシリレン基、メチ
ルフェニルシリレン基などの置換シリレン基などを介し
て結合されていてもよい。
【0027】シクロペンタジエニル骨格を有する配位子
以外のLとしては、炭素原子数が1〜12の炭化水素
基、アルコキシ基、アリーロキシ基、スルホン酸含有基
(−SO3 1 )、ハロゲン原子または水素原子(ここ
で、R1 はアルキル基、ハロゲン原子で置換されたアル
キル基、アリール基またはハロゲン原子またはアルキル
基で置換されたアリール基である。)などが挙げられ
る。
【0028】炭素原子数が1〜12の炭化水素基として
は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラ
ルキル基などが挙げられ、より具体的には、メチル基、
エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル
基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、ペンチ
ル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基
などのアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル
基などのシクロアルキル基、フェニル基、トリル基など
のアリール基、ベンジル基、ネオフィル基などのアラル
キル基が挙げられる。
【0029】また、アルコキシ基としては、メトキシ
基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、
n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、t-ブ
トキシ基、ペントキシ基、ヘキソキシ基、オクトキシ基
などが挙げられる。
【0030】アリーロキシ基としては、フェノキシ基な
どが挙げられる。スルホン酸含有基(−SO3 1 )と
しては、メタンスルホナト基、p-トルエンスルホナト
基、トリフルオロメタンスルホナト基、p-クロルベンゼ
ンスルホナト基などが挙げられる。
【0031】ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素が挙げられる。前記式(1)で表されるメタ
ロセン化合物(b)は、例えば遷移金属の原子価が4で
ある場合、より具体的には下記一般式(2)で表され
る。
【0032】 R2 k 3 l 4 m 5 n M … (2) 式(2)中、Mは式(1)の遷移金属と同様の遷移金
属、好ましくはジルコニウムまたはチタンであり、R2
はシクロペンタジエニル骨格を有する基(配位子)であ
り、R3 、R4 およびR5 は、互いに同一でも異なって
いてもよく、シクロペンタジエニル骨格を有する基また
は前記一般式(1)中のシクロペンタジエニル骨格を有
する配位子以外のLと同様である。kは1以上の整数で
あり、k+l+m+n=4である。
【0033】さらに、ブリッジタイプのメタロセン化合
物として下記式[A]で示されるメタロセン化合物が挙
げられる。メタロセンが式[A]:
【0034】
【化1】
【0035】・・・・[A] [式[A]中、M1は周期律表の第IVB族の金属であ
り、具体的には、例えば、チタニウム、ジルコニウム、
ハフニウムを挙げることができる。
【0036】R1およびR2は、互いに同じでも異なって
いてもよく、水素原子、炭素原子数1〜10好ましくは
1〜3のアルキル基、炭素原子数1〜10好ましくは1
〜3のアルコキシ基、炭素原子数6〜10好ましくは6
〜8のアリール基、炭素原子数6〜10好ましくは6〜
8のアリールオキシ基、炭素原子数2〜10好ましくは
2〜4のアルケニル基、炭素原子数7〜40好ましくは
7〜10のアリールアルキル基、炭素原子数7〜40好
ましくは7〜12のアルキルアリール基、炭素原子数8
〜40好ましくは8〜12のアリールアルケニル基、ま
たはハロゲン原子好ましくは塩素原子である。
【0037】R3およびR4は、互いに同じでも異なって
いても良く、水素原子、ハロゲン原子好ましくは弗素原
子、塩素原子または臭素原子、ハロゲン化されていても
よい炭素原子数1〜10好ましくは1〜4のアルキル
基、炭素原子数6〜10好ましくは6〜8のアリール
基、−NR10 2、−SR10、−OSiR10 3、−SiR10
3または−PR10 2基であり、その際R10はハロゲン原子
好ましくは塩素原子、または、炭素原子数1〜10好ま
しくは1〜3のアルキル基、または炭素原子数6〜10
好ましくは6〜8のアリール基である。
【0038】R3およびR4は特に水素原子であることが
好ましい。R5およびR6は互いに同じでも異なっていて
もよく、好ましくは同じであり、R5およびR6は水素原
子でないという条件のもとでR3およびR4について記載
した意味を有する。R5およびR6は、好ましくはハロゲ
ン化されていてもよい炭素原子数1〜4のアルキル基、
具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基またはト
リフルオロメチル基等が挙げられ、メチル基が好まし
い。
【0039】R7は、下記:
【0040】
【化2】
【0041】=BR11、=AlR11、−Ge−、−Sn
−、−O−、−S−、=SO、=SO 2、=NR11、=
CO、=PR11または=P(O)R11であり、その際R
11、R1 2およびR13は互いに同じでも異なっていてもよ
く、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10好ましく
は1〜4のアルキル基さらに好ましくはメチル基、炭素
原子数1〜10のフルオロアルキル基好ましくはCF3
基、炭素原子数6〜10好ましくは6〜8のアリール
基、炭素原子数6〜10のフルオロアリール基好ましく
はペンタフルオロフェニル基、炭素原子数1〜10好ま
しくは1〜4のアルコキシ基特に好ましくはメトキシ
基、炭素原子数2〜10好ましくは2〜4のアルケニル
基、炭素原子数7〜40好ましくは7〜10のアリール
アルキル基、炭素原子数8〜40好ましくは8〜12の
アリールアルケニル基、または炭素原子数7〜40好ま
しくは7〜12のアルキルアリール基であり、また「R
11とR12」または「R11とR13」とは、それぞれそれら
が結合する原子と一緒になって環を形成してもよい。
【0042】M2は珪素、ゲルマニウムまたは錫、好ま
しくは珪素またはゲルマニウムである。R7は、=CR
1112、=SiR1112、=GeR1112、−O−、−
S−、=SO、=PR11または=P(O)R11であるこ
とが好ましい。
【0043】R8およびR9は互いに同じであっても異な
っていてもよく、R11について記載したと同じ意味を有
する。mおよびnは互いに同じであっても異なっていて
もよく、0、1または2、好ましくは0または1であ
り、m+nは0、1または2、好ましくは0または1で
ある。
【0044】上記条件を充たす特に好ましいメタロセン
を下記(i)〜(iii)に示す。
【0045】
【化3】
【0046】[上記式(i)、(ii)及び(iii)中、M1
ZrまたはHfであり、R1およびR2はメチル基または
塩素原子であり、R5およびR6はメチル基、エチル基ま
たはトリフルオロメチル基であり、R8、R9、R10およ
びR12が上記の意味を有する。] このような式(i)、(ii)及び(iii)で示される化合
物の内でも、下記の化合物が特に好ましい。
【0047】rac-ジメチルメチレンビス(インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルメチレ
ンビス(2-メチル-1-インデニル)ジルコニウムジク
ロリド、rac-ジフェニルメチレンビス(2-メチル-
1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-エチ
レン(2-メチル-1-インデニル)2-ジルコニウム-ジク
ロライド、rac-ジメチルシリレン(2-メチル-1-イ
ンデニル)2-ジルコニウム-ジクロライド、rac-ジメ
チルシリレン(2-メチル-1-インデニル)2-ジルコニ
ウム-ジメチル、rac-エチレン-(2-メチル-1-イン
デニル)2-ジルコニウム-ジメチル、rac-フェニル
(メチル)シリレン-(2ーメチル-1-インデニル)2-ジ
ルコニウム-ジクロライド、rac-ジフェニル-シリレ
ン-(2ーメチル-1-インデニル)2-ジルコニウム-ジク
ロライド、rac-メチルエチレン-(2ーメチル-1-イ
ンデニル)2-ジルコニウム-ジクロライド、rac-ジメ
チルシリレン-(2ーエチル-1-インデニル)2-ジルコニ
ウム-ジクロライド。このようなメタロセンの製造方法
については、従来より公知の方法にて製造することがで
きる(例:特開平4-268307号公報参照)。
【0048】本発明では、ブリッジタイプのメタロセン
化合物として、下記式[B]で示される遷移金属化合物
(メタロセン化合物)を用いることもできる。
【0049】
【化4】
【0050】・・・・[B] 式[B]中、Mは周期律表第IVB族の遷移金属原子を示
し、具体的には、チタニウム、ジルコニウム、ハフニウ
ムである。
【0051】R1 およびR2 は、それぞれ独立に、水素
原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭
素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、ケイ素含有基、
酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基またはリン含有
基を示し、具体的には、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素な
どのハロゲン原子;メチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、ノニル、ド
デシル、アイコシル、ノルボルニル、アダマンチルなど
のアルキル基、ビニル、プロペニル、シクロヘキセニル
などのアルケニル基、ベンジル、フェニルエチル、フェ
ニルプロピルなどのアリールアルキル基、フェニル、ト
リル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、エチル
フェニル、プロピルフェニル、ビフェニル、ナフチル、
メチルナフチル、アントラセニル、フェナントリルなど
のアリール基などの炭素数1から20の炭化水素基;前
記炭化水素基にハロゲン原子が置換したハロゲン化炭化
水素基;メチルシリル、フェニルシリルなどのモノ炭化
水素置換シリル、ジメチルシリル、ジフェニルシリルな
どのジ炭化水素置換シリル、トリメチルシリル、トリエ
チルシリル、トリプロピルシリル、トリシクロヘキシル
シリル、トリフェニルシリル、ジメチルフェニルシリ
ル、メチルジフェニルシリル、トリトリルシリル、トリ
ナフチルシリルなどのトリ炭化水素置換シリル、トリメ
チルシリルエーテルなどの炭化水素置換シリルのシリル
エーテル、トリメチルシリルメチルなどのケイ素置換ア
ルキル基、トリメチルシリルフェニルなどのケイ素置換
アリール基、などのケイ素含有基;ヒドロオキシ基、メ
トキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシなどのアルコ
キシ基、フェノキシ、メチルフェノキシ、ジメチルフェ
ノキシ、ナフトキシなどのアリロ−キシ基、フェニルメ
トキシ、フェニルエトキシなどのアリールアルコキシ基
などの酸素含有基;前記酸素含有基の酸素がイオウに置
換した置換基などのイオウ含有基;アミノ基、メチルア
ミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルア
ミノ、ジブチルアミノ、ジシクロヘキシルアミノなどの
アルキルアミノ基、フェニルアミノ、ジフェニルアミ
ノ、ジトリルアミノ、ジナフチルアミノ、メチルフェニ
ルアミノなどのアリールアミノ基またはアルキルアリー
ルアミノ基などの窒素含有基;ジメチルフォスフィノ、
ジフェニルフォスフィノなどのフォスフィノ基などのリ
ン含有基である。
【0052】これらのうちR1 は炭化水素基であること
が好ましく、特にメチル、エチル、プロピルの炭素数1
〜3の炭化水素基であることが好ましい。またR2 は水
素、炭化水素基が好ましく、特に水素あるいは、メチ
ル、エチル、プロピルの炭素数1〜3の炭化水素基であ
ることが好ましい。
【0053】R3 、R4 、R5 およびR6 は、それぞれ
独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭
化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基を示
し、このうち水素、炭化水素基またはハロゲン化炭化水
素基であることが好ましい。R3 とR4 、R4 とR5
5 とR6 のうち少なくとも1組は、それらが結合して
いる炭素原子と一緒になって、単環の芳香族環を形成し
ていてもよい。
【0054】また芳香族環を形成する基以外の基は、炭
化水素基またはハロゲン化炭化水素基が2種以上ある場
合には、これらが互いに結合して環状になっていてもよ
い。なおR6 が芳香族基以外の置換基である場合、水素
原子であることが好ましい。
【0055】ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素
基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基として、具
体的には、前記R1 およびR2 と同様の基が例示でき
る。R3 とR4 、R4 とR5 、R5 とR6 のうち少なく
とも1組が互いに結合して形成する単環の芳香族環を含
む、Mに配位する配位子としては以下に示すようなもの
が挙げられる。
【0056】
【化5】
【0057】これらのうち上記式(1)で示されるもの
が好ましい。前記芳香族環はハロゲン原子、炭素数1〜
20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水
素基で置換されていてもよい。
【0058】前記芳香族環に置換するハロゲン原子、炭
素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン
化炭化水素基としては、前記R1 およびR2 と同様の基
が例示できる。
【0059】X1 およびX2 は、それぞれ独立に、水素
原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭
素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基また
はイオウ含有基を示し、具体的には、前記R1 およびR
2 と同様のハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素
基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有
基が例示できる。
【0060】イオウ含有基としては、前記R1 、R2
同様の基、およびメチルスルホネート、トリフルオロメ
タンスルフォネート、フェニルスルフォネート、ベンジ
ルスルフォネート、p-トルエンスルフォネート、トリメ
チルベンゼンスルフォネート、トリイソブチルベンゼン
スルフォネート、p-クロルベンゼンスルフォネート、ペ
ンタフルオロベンゼンスルフォネートなどのスルフォネ
ート基、メチルスルフィネート、フェニルスルフィネー
ト、ベンジルスルフィネート、p-トルエンスルフィネー
ト、トリメチルベンゼンスルフィネート、ペンタフルオ
ロベンゼンスルフィネートなどのスルフィネート基が例
示できる。
【0061】Yは、炭素数1〜20の2価の炭化水素
基、炭素数1〜20の2価のハロゲン化炭化水素基、2
価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、2価の
スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−
SO2 −、−NR7 −、−P(R7)−、−P(O)
(R7)−、−BR7 −または−AlR7 −[ただし、
7は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化
水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基]を示
し、具体的には、メチレン、ジメチルメチレン、1,2-エ
チレン、ジメチル-1,2- エチレン、1,3-トリメチレン、
1,4-テトラメチレン、1,2-シクロヘキシレン、1,4-シク
ロヘキシレンなどのアルキレン基、ジフェニルメチレ
ン、ジフェニル-1,2- エチレンなどのアリールアルキレ
ン基などの炭素数1から20の2価の炭化水素基;クロ
ロメチレンなどの上記炭素数1から20の2価の炭化水
素基をハロゲン化したハロゲン化炭化水素基;メチルシ
リレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ(n-
プロピル)シリレン、ジ(i-プロピル)シリレン、ジ
(シクロヘキシル)シリレン、メチルフェニルシリレ
ン、ジフェニルシリレン、ジ(p-トリル)シリレン、ジ
(p-クロロフェニル)シリレンなどのアルキルシリレ
ン、アルキルアリールシリレン、アリールシリレン基、
テトラメチル-1,2-ジシリレン、テトラフェニル-1,2-
ジシリレンなどのアルキルジシリレン、アルキルアリー
ルジシリレン、アリールジシリレン基などの2価のケイ
素含有基;上記2価のケイ素含有基のケイ素をゲルマニ
ウムに置換した2価のゲルマニウム含有基;上記2価の
ケイ素含有基のケイ素をスズに置換した2価のスズ含有
基置換基などであり、R7 は、前記R1 、R2 と同様の
ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1
〜20のハロゲン化炭化水素基である。
【0062】このうち2価のケイ素含有基、2価のゲル
マニウム含有基、2価のスズ含有基であることが好まし
く、さらに2価のケイ素含有基であることが好ましく、
このうち特にアルキルシリレン、アルキルアリールシリ
レン、アリールシリレンであることが好ましい。
【0063】以下に上記式[B]で表される遷移金属化
合物の具体的な例を示す。
【0064】
【化6】
【0065】
【化7】
【0066】
【化8】
【0067】本発明では、上記のような化合物において
ジルコニウム金属を、チタニウム金属、ハフニウム金属
に置き換えた遷移金属化合物を用いることもできる。前
記遷移金属化合物は、通常ラセミ体としてオレフィン重
合用触媒成分として用いられるが、R型またはS型を用
いることもできる。
【0068】このような遷移金属化合物のインデン誘導
体配位子は、たとえば下記の反応ルートで、通常の有機
合成手法を用いて合成することができる。
【0069】
【化9】
【0070】本発明で用いられるこの遷移金属化合物
は、これらインデン誘導体から既知の方法、たとえば特
開平4−268307号公報に記載されている方法によ
り合成することができる。
【0071】本発明においては、ブリッジタイプのメタ
ロセン化合物としてまた下記式[C]で示される遷移金
属化合物(メタロセン化合物)を用いることもできる。
【0072】
【化10】
【0073】・・・・[C] 式[C]中、M、R1、R2、 R3 、R4 、R5 および
6としては、前記式[B]の場合と同様なものが挙げ
られる。
【0074】R3 、R4 、R5 およびR6 のうち、R3
を含む2個の基が、アルキル基であることが好ましく、
3 とR5 、またはR3 とR6 がアルキル基であること
が好ましい。このアルキル基は、2級または3級アルキ
ル基であることが好ましい。また、このアルキル基は、
ハロゲン原子、ケイ素含有基で置換されていてもよく、
ハロゲン原子、ケイ素含有基としては、R1 、R2 で例
示した置換基が挙げられる。
【0075】R3 、R4 、R5 およびR6 で示される基
のうち、アルキル基以外の基は、水素原子であることが
好ましい。炭素数1〜20の炭化水素基としては、メチ
ル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブ
チル、sec-ブチル、tert- ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、シクロヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、ド
デシル、アイコシル、ノルボルニル、アダマンチルなど
の鎖状アルキル基および環状アルキル基;ベンジル、フ
ェニルエチル、フエニルプロピル、トリルメチルなどの
アリールアルキル基などが挙げられ、2重結合、3重結
合を含んでいてもよい。
【0076】またR3 、R4 、R5 およびR6 から選ば
れる2種の基が互いに結合して芳香族環以外の単環ある
いは多環を形成していてもよい。ハロゲン原子として、
具体的には、前記R1 およびR2 と同様の基が例示でき
る。
【0077】X1 、X2、YおよびR7としては、前記式
[B]の場合と同様のものが挙げられる。以下に上記式
[C]で示されるメタロセン化合物(遷移金属化合物)
の具体的な例を示す。
【0078】rac-ジメチルシリレン-ビス(4,7-ジメチル
-1- インデニル)ジルコニウムジクロ リド、rac-ジメチ
ルシリレン-ビス(2,4,7-トリメチル-1- インデニル)ジ
ルコニウムジ クロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス
(2,4,6-トリメチル-1- インデニル)ジルコニウムジ ク
ロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2,5,6-トリメチル
-1- インデニル)ジルコニウムジ クロリド、rac-ジメチ
ルシリレン-ビス(2,4,5,6-テトラメチル-1- インデニ
ル)ジルコニウ ムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(2,4,5,6,7-ペンタメチル-1- インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチ
ル-4-n- プロピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(4-i-プロ
ピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニ ウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピ
ル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピ
ル-6- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4- メチル-6
-i- プロピル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピ
ル-5- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4,6- ジ(i-
プロピル)-1-インデニル)ジ ルコニウムジクロリド、ra
c-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4,6- ジ(i- プロピ
ル)-7-メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- ブチル
-7- メチル-1- インデニル) ジルコニウムジクロリド、
rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-sec- ブチル-7
- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac
-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4,6- ジ(sec- ブチ
ル)-1-インデニル)ジ ルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリレン-ビス(2-メチル-4-tert-ブチル-7- メチル
-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチ
ルシリレン-ビス(2-メチル-4- シクロヘキシル-7- メチ
ル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリレン-ビス(2-メチル-4- ベンジル-7- メチル-1
- インデニル) ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリレン-ビス(2-メチル-4- フェニルエチル-7- メチル
-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチ
ルシリレン-ビス(2-メチル-4- フェニルジクロルメチル
-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、r
ac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4- クロロメチル-
7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、ra
c-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4- トリメチルシリ
ルメチル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジク
ロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4- トリ
メチルシロキシメチル-7- メチル-1- インデニル)ジル
コニウムジクロリド、rac-ジエチルシリレン-ビス(2-メ
チル-4-i- プロピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、rac-ジ(i- プロピル) シリレン-ビ
ス(2-メチル-4-i- プロピル-7- メチル-1-インデニル)
ジルコニウムジクロリド、rac-ジ(n- ブチル) シリレン
-ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7- メチル-1- インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジ( シクロヘキシル)
シリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7- メチル-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-メチルフェ
ニルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7- メチル
-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジフェ
ニルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7- メチル
-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジフェ
ニルシリレン-ビス(2-メチル-4,6- ジ(i- プロピル)-1-
インデニル)ジ ルコニウムジクロリド、rac-ジ(p- トリ
ル) シリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7- メチル
-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジ(p-
クロロフェニル) シリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピ
ル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピ
ル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジブロミ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピ
ル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジメチル、r
ac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7-
メチル-1- インデニル)ジルコニウムメチルクロリド、
rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7
- メチル-1- インデニル)ジルコニウム-ビス(メタンス
ルホナト)、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i
- プロピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウム-ビ
ス(p-フェニルスルフィナト)、rac-ジメチルシリレン
-ビス(2-メチル-3- メチル-4-i- プロピル-6- メチル-1
- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリレン-ビス(2-エチル-4-i- プロピル-6- メチル-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン-ビス(2-フェニル-4-i- プロピル-6- メチル-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリド。
【0079】本発明では、上記のような化合物において
ジルコニウム金属を、チタニウム金属、ハフニウム金属
に置き換えた遷移金属化合物を用いることもできる。上
記遷移金属化合物は、通常ラセミ体として用いられる
が、R型またはS型を用いることもできる。
【0080】このような遷移金属化合物のインデン誘導
体配位子は、たとえば前記と同様の反応ルートで、通常
の有機合成手法を用いて合成することができる。また上
記の式[C]で示される遷移金属化合物(メタロセン化
合物)は、これらインデン誘導体から既知の方法、たと
えば特開平4−268307号公報に記載の方法により
合成することができる。
【0081】本発明では、またブリッジタイプのメタロ
セン化合物として下記の式[D]で示される遷移金属化
合物(メタロセン化合物)を用いこともできる。
【0082】
【化11】
【0083】・・・・[D] 式[D]中、M、R1、X1 、X2およびYとしては、前
記式[B]あるいは前記式[C]の場合と同様のものが
挙げられる。
【0084】このうち、R1としては、炭化水素基であ
ることが好ましく、特にメチル、エチル、プロピル、ブ
チルの炭素数1〜4の炭化水素基であることが好まし
い。また、X1 、X2としては、ハロゲン原子、炭素数
1〜20の炭化水素基であることが好ましい。
【0085】R2 は、炭素数6〜16のアリール基を示
し、具体的には、フェニル、α-ナフチル、β-ナフチ
ル、アントラセニル、フェナントリル、ピレニル、アセ
ナフチル、フェナレニル(ペリナフテニル)、アセアン
トリレニルなどである。これらのうちフェニル、ナフチ
ルであることが好ましい。これらのアリール基は、前記
1 と同様のハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素
基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基で置換され
ていてもよい。
【0086】以下に上記式[D]で示される遷移金属化
合物(メタロセン化合物)の具体的な例を示す。rac-ジ
メチルシリレン-ビス(4-フェニル-1−インデニル)ジ
ルコニウムジクロ リド、rac-ジメチルシリレン-ビス
(2-メチル-4−フェニル-1-インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-
(α-ナフチル)-1-インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-(β-ナ
フチル)-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac
-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-(1-アントラセニ
ル)-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリレン-ビス(2-メチル-4-(2-アントラセニル)-1
-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン-ビス(2-メチル-4-(9-アントラセニル)-1-イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレ
ン-ビス(2-メチル-4-(9-フェナントリル)-1-インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビ
ス(2-メチル-4-(p-フルオロフェニル)-1-インデニル)
ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス
(2-メチル-4-(ペンタフルオロフェニル)-1-インデ ニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビ
ス(2-メチル-4-(p-クロロフェニル)-1-インデニル)ジ
ルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2
-メチル-4-(m-クロロフェニル)-1-インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチ
ル-4-(o-クロロフェニル)-1-インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-
(o,p-ジクロロフェニル) フェニル-1- インデニル)ジル
コニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-
メチル-4-(p-ブロモフェニル)-1-インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチ
ル-4-(p-トリル)-1- インデニル)ジルコニウムジクロ
リド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-(m-ト
リル)-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-
ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-(o-トリル)-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン-ビス(2-メチル-4-(o,o'-ジメチルフェニル)-1-
インデニル) ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン-ビス(2-メチル-4-(p-エチルフェニル)-1-イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレ
ン-ビス(2-メチル-4-(p-i-プロピルフェニル)-1-イン
デニ ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレ
ン-ビス(2-メチル-4-(p-ベンジルフェニル)-1-インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(2-メチル-4-(p-ビフェニル)-1-インデニル)ジル
コニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-
メチル-4-(m-ビフェニル)-1-インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-
(p-トリメチルシリルフェニル)-1-イ ンデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メ
チル-4-(m-トリメチルシリルフェニル)-1-イ ンデニル)
ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス
(2-エチル−4-フェニル-1- インデニル)ジルコニウ ム
ジクロリド、rac-ジフェニルシリレン-ビス(2-エチル-4
-フェニル-1-インデニル)ジルコニウ ムジクロリド、ra
c-ジメチルシリレン-ビス(2-フェニル-4-フェニル-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン-ビス(2-n-プロピル-4- フェニル-1- インデニ
ル)ジルコ ニウムジクロリド、rac-ジエチルシリレン-
ビス(2-メチル-4- フェニル-1- インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、rac-ジ-(i-プロピル)シリレン-ビス
(2-メチル-4- フェニル-1- インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、rac-ジ-(n-ブチル)シリレン-ビス(2-メ
チル-4- フェニル-1- インデニル)ジ ルコニウムジクロ
リド、rac-ジシクロヘキシルシリレン-ビス(2-メチル-
4- フェニル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、
rac-メチルフェニルシリレン-ビス(2-メチル-4- フェ
ニル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジ
フェニルシリレン-ビス(2-メチル-4- フェニル-1- イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジ(p-トリ
ル)シリレン-ビス(2-メチル-4- フェニル-1- インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジ(p-クロロフェ
ニル)シリレン-ビス(2-メチル-4- フェニル-1- イン
デ ニル)ジルコニウムジクロリド、rac-メチレン-ビス
(2-メチル-4- フェニル-1- インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、rac-エチレン-ビス(2-メチル-4- フェニ
ル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルゲルミレン-ビス(2-メチル-4- フェニル-1- イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルスズ-ビ
ス(2-メチル-4- フェニル-1- インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-
4- フェニル-1- インデニル)ジルコニウムジブロミド、
rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4- フェニル-1-
インデニル)ジルコニウムジメチル、rac-ジメチルシリ
レン-ビス(2-メチル-4- フェニル-1- インデニル)ジル
コニウムメチルクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス
(2-メチル-4- フェニル-1- インデニル)ジルコニウム
クロリドSO2Me、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メ
チル-4- フェニル-1- インデニル)ジルコニウムクロリ
ドOSO2Meなど。
【0087】本発明では、上記のような化合物において
ジルコニウム金属を、チタニウム金属、ハフニウム金属
に置き換えた遷移金属化合物を用いることもできる。こ
のような式[D]で示される遷移金属化合物は、Journa
l of Organometallic Chem.288(1985)、第63〜67頁、ヨ
ーロッパ特許出願公開第0,320,762 号明細書および実施
例に準じて、たとえば下記のようにして製造することが
できる。
【0088】
【化12】
【0089】このような遷移金属化合物[D]は、通常
ラセミ体として用いられるが、R体またはS体を用いる
こともできる。
【0090】また本発明では、メタロセン化合物(b)
として下記一般式(3)で示されるメタロセン化合物を
用いることもできる。 L1 2 1 2 … (3) (式中、M2 は周期表の4族またはランタニド系列の金
属であり、L1 は、非局在化π結合基の誘導体であり、
金属M2 活性サイトに拘束幾何形状を付与しており、Z
1 は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、
ハロゲン原子または20以下の炭素原子、ケイ素原子も
しくはゲルマニウム原子を含有する、炭化水素基、シリ
ル基もしくはゲルミル基である。) このような式(3)で示されるメタロセン化合物(b)
の中では、下記一般式(4)で示されるメタロセン化合
物が好ましい。
【0091】
【化13】
【0092】式(4)中、M3 はチタン、ジルコニウム
またはハフニウムであり、Z1 は上記と同様である。C
pはM3 にη5 結合様式でπ結合したシクロペンタジエ
ニル基、置換シクロペンタジエニル基またはこれらの誘
導体である。
【0093】W1 は酸素、イオウ、ホウ素もしくは周期
表の14族の元素、またはこれらの元素を含む基であ
り、V1 は窒素、リン、酸素またはイオウを含む配位子
である。
【0094】W1 とV1 とで縮合環を形成してもよい。
またCpとW1 とで縮合環を形成してもよい。一般式
(4)のCpで示される基の好ましいものとしては、シ
クロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基
およびこれらの飽和誘導体などが挙げられ、これらは金
属原子(M3 )と環を形成する。シクロペンタジエニル
基中のそれぞれの炭素原子はヒドロカルビル基、置換ヒ
ドロカルビル基からなる群から選ばれた同一または異な
った基であることができ、1種またはそれ以上の炭素原
子はハロゲン原子、ヒドロカルビル置換メタロイド基に
よって置換され、そしてメタロイドは元素の周期表の1
4族およびハロゲン原子から選ばれる。また、1種また
はそれ以上の置換基は一緒になって縮合環を形成してい
てもよい。シクロペンタジエニル基中の少なくとも1つ
の水素原子置換しうる好ましいヒドロカルビルおよび置
換ヒドロカルビル基は1〜20個の炭素原子を含み、か
つ直鎖または分岐状のアルキル基、環状炭化水素基、ア
ルキル置換環状炭化水素基、芳香族基およびアルキル置
換芳香族基を包含する。好ましい有機メタロイド基は1
4族元素のモノ−、ジ−およびトリ−置換有機メタロイ
ド基を包含し、ヒドロカルビル基のそれぞれは1〜20
個の炭素原子を含む。好ましい有機メタロイド基の具体
的なものとしてはトリメチルシリル、トリエチルシリ
ル、エチルジメチルシリル、メチルジエチルシリル、フ
ェニルジメチルシリル、メチルジフェニルシリル、トリ
フェニルシリル、トリフェニルジャーミル、トリメチル
ジャーミルなどが挙げられる。
【0095】一般式(4)のZ1 の具体的なものとして
は、ヒドライド、ハロ、アルキル、シリル、ジャーミ
ル、アリール、アミド、アリールオキシ、アルコキシ、
ホスファイド、サルファイド、アシル、疑似ハライドた
とえばシアニド、アジドなど、アセチルアセトネートま
たはそれらの混合物などが挙げられ、これらは互いに同
一でも異なっていてもよい。
【0096】メタロセン化合物(b)としては、前記一
般式(3)で示されるメタロセン化合物が特に重合活性
ならびに成形体の透明性、剛性、耐熱性および耐衝撃性
の面から好ましい。これまで説明したメタロセン化合物
(b)は単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用
いてもよい。
【0097】本発明で使用するメタロセン化合物(b)
は、炭化水素またはハロゲン化炭化水素に希釈して用い
てもよい。次に、メタロセン触媒(a)を形成する際に
用いられる有機アルミニウムオキシ化合物(c)および
イオン化イオン性化合物(d)について説明する。
【0098】本発明で用いられる有機アルミニウムオキ
シ化合物(c)は、従来公知のアルミノオキサン(c)
であってもよく、また特開平2−78687号公報に例
示されているようなベンゼン不溶性の有機アルミニウム
オキシ化合物(c)であってもよい。
【0099】アルミノオキサン(c)は、例えば下記の
ような方法によって製造され、通常炭化水素溶媒の溶液
として回収される。 (1)吸着水を含有する化合物あるいは結晶水を含有す
る塩類、例えば塩化マグネシウム水和物、硫酸銅水和
物、硫酸アルミニウム水和物、硫酸ニッケル水和物、塩
化第1セリウム水和物などを懸濁した芳香族炭化水素溶
媒に、トリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウ
ム化合物を添加して反応させて芳香族炭化水素溶媒の溶
液として回収する方法。
【0100】(2)ベンゼン、トルエン、エチルエーテ
ル、テトラヒドロフランなどの媒体中でトリアルキルア
ルミニウムなどの有機アルミニウム化合物に直接水
(水、氷または水蒸気)を作用させて芳香族炭化水素溶
媒の溶液として回収する方法。
【0101】(3)デカン、ベンゼン、トルエンなどの
炭化水素媒体中でトリアルキルアルミニウムなどの有機
アルミニウム化合物に、ジメチルスズオキシド、ジブチ
ルスズオキシドなどの有機スズ酸化物を反応させる方
法。
【0102】イオン化イオン性化合物(d)としては、
ルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物、およびカル
ボラン化合物を例示することができる。これらのイオン
化イオン性化合物(d)は、特表平1−501950号
公報、特表平1−502036号公報、特開平3−17
9005号公報、特開平3−179006号公報、特開
平3−207703号公報、特開平3−207704号
公報、USP−5321106号公報などに記載されて
いる。
【0103】イオン化イオン性化合物(d)として用い
るルイス酸としては、BR3 (ここで、Rは同一または
相異なり、フッ素、メチル基、トリフルオロメチル基な
どの置換基を有していてもよいフェニル基またはフッ素
である。)で示される化合物が挙げられ、例えばトリフ
ルオロボロン、トリフェニルボロン、トリス(4-フルオ
ロフェニル)ボロン、トリス(3,5-ジフルオロフェニ
ル)ボロン、トリス(4-フルオロメチルフェニル)ボロ
ン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロンなどが挙
げられる。
【0104】イオン化イオン性化合物(d)として用い
るイオン性化合物は、カチオン性化合物とアニオン性化
合物とからなる塩である。アニオンは前記メタロセン化
合物(b)と反応することによりメタロセン化合物
(b)をカチオン化し、イオン対を形成することにより
遷移金属カチオン種を安定化させる働きがある。そのよ
うなアニオンとしては、有機ホウ素化合物アニオン、有
機ヒ素化合物アニオン、有機アルミニウム化合物アニオ
ンなどがあり、比較的嵩高で遷移金属カチオン種を安定
化させるものが好ましい。カチオンとしては、金属カチ
オン、有機金属カチオン、カルボニウムカチオン、トリ
ピウムカチオン、オキソニウムカチオン、スルホニウム
カチオン、ホスホニウムカチオン、アンモニウムカチオ
ンなどが挙げられる。さらに詳しくはトリフェニルカル
ベニウムカチオン、トリブチルアンモニウムカチオン、
N,N-ジメチルアンモニウムカチオン、フェロセニウムカ
チオンなどである。
【0105】これらのうち、アニオンとしてホウ素化合
物を含有するイオン性化合物が好ましく、具体的にはイ
オン性化合物としては、トリアルキル置換アンモニウム
塩、N,N-ジアルキルアニリニウム塩、ジアルキルアンモ
ニウム塩、トリアリールホスフォニウム塩などを挙げる
ことができる。
【0106】上記トリアルキル置換アンモニウム塩とし
ては、例えばトリエチルアンモニウムテトラ(フェニ
ル)ホウ素、トリプロピルアンモニウムテトラ(フェニ
ル)ホウ素、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(フ
ェニル)ホウ素、トリメチルアンモニウムテトラ(p-ト
リル)ホウ素などが挙げられる。
【0107】前記N,N-ジアルキルアニリニウム塩として
は、例えばN,N-ジメチルアニリニウムテトラ(フェニ
ル)ホウ素などが挙げられる。前記ジアルキルアンモニ
ウム塩としては、例えばジ(n-プロピル)アンモニウム
テトラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、ジシクロヘ
キシルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素などが挙
げられる。
【0108】前記トリアリールホスフォニウム塩として
は、例えばトリフェニルホスフォニウムテトラ(フェニ
ル)ホウ素、トリ(メチルフェニル)ホスフォニウムテ
トラ(フェニル)ホウ素、トリ(ジメチルフェニル)ホ
スフォニウムテトラ(フェニル)ホウ素などが挙げられ
る。
【0109】さらに前記イオン性化合物としては、トリ
フェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)ボレート、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェロセニウム
テトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどを挙げ
ることもできる。
【0110】イオン化イオン性化合物(d)として用い
るボラン化合物としては、下記のような化合物を挙げる
こともできる。 デカボラン(14);ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニ
ウム〕ノナボレート、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニ
ウム〕デカボレートなどのアニオンの塩;およびトリ
(n-ブチル)アンモニウムビス(ドデカハイドライドド
デカボレート)コバルト酸塩(III)、ビス〔トリ(n-
ブチル)アンモニウム〕ビス(ドデカハイドライドドデ
カボレート)ニッケル酸塩(III)などの金属ボランア
ニオンの塩などが挙げられる。
【0111】イオン化イオン性化合物(d)として用い
るカルボラン化合物としては、4-カルバノナボラン(1
4)、1,3-ジカルバノナボラン(13)などのアニオン
の塩;およびトリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ノナ
ハイドライド-1,3-ジカルバノナボレート)コバルト酸
塩(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウン
デカハイドライド-7,8-ジカルバウンデカボレート)鉄
酸塩(III)などの金属カルボランアニオンの塩などが
挙げられる。
【0112】上記のようなイオン化イオン性化合物
(d)は、2種以上組合せて用いてもよい。本発明で用
いるメタロセン触媒(a)は、必要に応じて、前記各成
分に加えてさらに下記有機アルミニウム化合物(e)を
含んでいてもよい。
【0113】必要に応じて用いられる有機アルミニウム
化合物(e)としては、例えば下記一般式(5)で示さ
れる有機アルミニウム化合物を挙げることができる。 (R6 n AlX3-n … (5) 式(5)中、R6 は炭素原子数が1〜15、好ましくは
1〜4の炭化水素基であり、Xはハロゲン原子または水
素原子であり、nは1〜3である。
【0114】このような炭素原子数が1〜15の炭化水
素基としては、例えばアルキル基、シクロアルキル基ま
たはアリール基が挙げられ、具体的には、メチル基、エ
チル基、n-プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基
などが挙げられる。
【0115】このような有機アルミニウム化合物として
は、具体的には以下のような化合物が挙げられる。トリ
メチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイ
ソプロピルアルミニウム、トリn-ブチルアルミニウム、
トリイソブチルアルミニウム、トリsec-ブチルアルミニ
ウムなどのトリアルキルアルミニウム、 一般式 (i-C4 9 x Aly (C5 10z (式中、x、y、zは正の数であり、z≧2xであ
る。)で表わされるイソプレニルアルミニウムなどのア
ルケニルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリ
ド、ジイソブチルアルミニウムクロリドなどのジアルキ
ルアルミニウムハライド、ジイソブチルアルミニウムハ
イドライドなどのジアルキルアルミニウムハイドライ
ド、ジメチルアルミニウムメトキシドなどのジアルキル
アルミニウムアルコキシド、ジエチルアルミニウムフェ
ノキシドなどのジアルキルアルミニウムアリーロキシド
などが挙げられる。
【0116】エチレンと、炭素原子数が3〜20のα−
オレフィンと、芳香族ビニル化合物とは、バッチ法、連
続法のいずれの方法で共重合されてもよい。共重合を連
続法で実施するに際しては、メタロセン触媒(a)は以
下のような濃度で用いられる。
【0117】すなわち重合系内のメタロセン化合物
(b)の濃度は、通常0.00005〜1.0ミリモル
/リットル(重合容積)、好ましくは0.0001〜
0.5ミリモル/リットルである。
【0118】また有機アルミニウムオキシ化合物(c)
は、重合系内のメタロセン化合物(b)に対するアルミ
ニウム原子の比(Al/遷移金属)で0.1〜1000
0、好ましくは1〜5000の量で供給される。
【0119】イオン化イオン性化合物(d)は、重合系
内のメタロセン化合物(b)に対するイオン化イオン性
化合物(d)のモル比(イオン化イオン性化合物(d)
/メタロセン化合物(b))で0.1〜20、好ましく
は1〜10の量で供給される。
【0120】また有機アルミニウム化合物(e)が用い
られる場合には、通常約0〜5ミリモル/リットル(重
合容積)、好ましくは約0〜2ミリモル/リットルとな
るような量で供給される。
【0121】エチレン・α−オレフィン・芳香族ビニル
化合物共重合体を製造する際の共重合反応は、通常温度
が−30〜+250℃、好ましくは0〜200℃、圧力
が0を超えて〜80kg/cm2 (ゲージ圧)、好まし
くは0を超えて〜50kg/cm2 (ゲージ圧)の条件
下に行われる。
【0122】また反応時間(共重合が連続法で実施され
る場合には平均滞留時間)は、触媒濃度、重合温度など
の条件によっても異なるが、通常5分間〜3時間、好ま
しくは10分間〜1.5時間である。
【0123】また反応時間(共重合が連続法で実施され
る場合には平均滞留時間)は、触媒濃度、重合温度など
の条件によっても異なるが、通常5分間〜3時間、好ま
しくは10分間〜1.5時間である。
【0124】エチレン・α−オレフィン・芳香族ビニル
化合物共重合体を製造する際には、エチレン、炭素原子
数が3〜20のα−オレフィンおよび芳香族ビニル化合
物は、前記のような特定組成の共重合体が得られるよう
な量で重合系に供給される。さらに共重合に際しては、
水素などの分子量調節剤を用いることもできる。
【0125】上記のようにしてエチレン、炭素原子数が
3〜20のα−オレフィンおよび芳香族ビニル化合物を
共重合させると、エチレン・α−オレフィン・芳香族ビ
ニル化合物共重合体は通常これを含む重合液として得ら
れる。この重合液は常法により処理され、エチレン・α
−オレフィン・芳香族ビニル化合物共重合体が得られ
る。
【0126】オレフィン系樹脂組成物 本発明に係るオレフィン系樹脂組成物は、(A)プロピ
レン系重合体;99〜1重量部、好ましくは95〜5重
量部、より好ましくは90〜10重量部と、(B)エチ
レン・α−オレフィン・芳香族ビニル化合物共重合体;
1〜99重量部、好ましくは5〜99重量部、より好ま
しくは10〜90重量部(但し、(A)と(B)との合
計量は100重量部)とから形成されている。
【0127】プロピレン系重合体(A)とエチレン・α
−オレフィン・芳香族ビニル化合物共重合体(B)と
は、プロピレン系重合体(A)の屈折率と、エチレン・
α−オレフィン・芳香族ビニル化合物共重合体(B)の
屈折率との差が±0.004以内、好ましくは±0.0
03以内となるように選択することが好ましい。
【0128】本発明に係るオレフィン系樹脂組成物は、
ASTM D1003−52に準拠して測定したヘイズ
が35%以下、好ましくは30%以下であることが望ま
しい。
【0129】また本発明に係るオレフィン系樹脂組成物
の弾性率の温度依存性を3℃毎に測定しプロットしたと
き、プロピレン系重合体(A)のガラス転移温度に起因
する減衰率のピークと、エチレン・α−オレフィン・芳
香族ビニル化合物共重合体(B)のガラス転移温度に起
因する減衰率のピークとが存在し、かつ両ピークが分離
している。なお、明確に2つのピークが現れる場合はも
ちろん「分離している」と判定するが、明確に2つのピ
ークとならない場合であっても、一方の減衰率−温度曲
線中にもう一方の曲線が「ショルダー」となって現れる
場合には、やはり「分離している」と判定する。このよ
うなオレフィン系樹脂組成物は、(低温)耐衝撃性に優
れる。
【0130】本発明に係るオレフィン系樹脂組成物は、
(A)プロピレン系重合体、(B)エチレン・α−オレ
フィン・芳香族ビニル化合物共重合体、(C)エチレン
・芳香族ビニル化合物共重合体以外に、軟化剤、老化防
止剤、加工助剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止
剤、滑剤、難燃剤などの配合剤を、本発明の目的を損な
わない範囲で配合することができる。
【0131】オレフィン系樹脂組成物は、(A)プロピ
レン系重合体および(B)エチレン・α−オレフィン・
芳香族ビニル化合物共重合体、必要に応じて(C)エチ
レン・芳香族ビニル化合物共重合体、配合剤を配合し、
バンバリーミキサー、ニーダー、インターミックスなど
のインターナルミキサー類による混合法等等の従来公知
の方法で混練することにより製造することができる。
【0132】本発明に係るオレフィン系樹脂組成物は、
押出成形、射出成形、インフレーション成形、カレンダ
ー成形などの成形方法により、フィルム、シート、パイ
プなどの各種成形品に成形することができる。得られた
成形品は、歪み回復性などにも優れている。
【0133】
【発明の効果】本発明に係るオレフィン系樹脂組成物
は、透明性、(低温)耐衝撃性に優れている。
【0134】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。
【0135】
【製造例1】 [エチレン・1-ヘキセン・スチレン共重合体の製造]
2.0リットルのオートクレーブを窒素で充分に置換
し、トルエン320ml、スチレン200ml、1-ヘキ
セン80mlを仕込んだ。次いで、攪拌しながら系内を
90℃に昇温しながらエチレンを16kg/cm2 にな
るように導入した。次に、別の反応器にメチルアルミノ
キサン(3重量%トルエン溶液、東ソーアクゾ社製)を
5.0mmol、公知の方法により合成した((t-ブチ
ルアミド)ジメチル(テトラメチル−η5 −シクロペン
タジエニル)シラン)チタンジクロリドを0.005m
molを加え、この混合溶液を20分間攪拌した後、オ
ートクレーブに導入し重合を開始した。この重合中エチ
レンは16kg/cm2 を保つように連続供給し、30
分間重合した。5mlのメタノールを添加することによ
り重合を終了した。
【0136】重合終了後、1リットルのメタノールで重
合溶液からポリマーを析出させた。析出したポリマーを
さらに1リットルのメタノールで2回洗浄し、130℃
で12時間真空乾燥した。得られたエチレン・1-ヘキセ
ン・スチレン共重合体(以下「共重合体(a)」とい
う。)は、42gであり、1-ヘキセン含量が8.7モル
%、スチレン含量が5.2モル%であった。また、屈折
率は1.503であり、結晶化度は6%であり、135
℃のデカリン溶液中で測定した極限粘度[η]は1.3
dl/gであった。
【0137】
【製造例2】製造例1と同様にして1-オクテン含量が
6.5モル%、スチレン含量が3.8モル%のエチレン
・1-オクテン・スチレン共重合体(以下「共重合体
(b)」という。)を製造した。得られた共重合体
(b)の屈折率は1.497であり、結晶化度は13%
であり、135℃のデカリン溶液中で測定した極限粘度
[η]は1.4dl/gであった。
【0138】
【製造例3】製造例1と同様にして1-ブテン含量が1
6.1モル%、スチレン含量が6.1モル%のエチレン
・1-ブテン・スチレン共重合体(以下「共重合体
(c)」という。)を製造した。得られた共重合体
(c)の屈折率は1.508であり、結晶化度は0%で
あり、135℃のデカリン溶液中で測定した極限粘度
[η]は1.2dl/gであった。
【0139】
【製造例4】 [エチレン・1-ブテン・スチレン共重合体の製造]製造
例1と同様にして1-ブテン含量が26.4モル%、スチ
レン含量が9.5モル%のエチレン・1-ブテン・スチレ
ン共重合体(以下「共重合体(d)」という。)を製造
した。得られた共重合体(d)は、屈折率は1.511
であり、結晶化度は0%であり、135℃のデカリン溶
液中で測定した極限粘度[η]は0.8dl/gであっ
た。
【0140】
【製造例5】 [エチレン・1-ヘキセン・スチレン共重合体の製造]製
造例1において、((t-ブチルアミド)ジメチル(テト
ラメチル−η5 −シクロペンタジエニル)シラン)チタ
ンジクロリドを公知の方法で合成したイソプロピリデン
−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリドに変更し
た以外は、製造例1と同様にして1-ヘキセン含量が7.
0モル%、スチレン含量が5.8モル%のエチレン・1-
ヘキセン・スチレン共重合体(以下「共重合体(g)」
という。)を35g製造した。得られた共重合体(g)
は、屈折率は1.510であり、結晶化度は7%であ
り、135℃のデカリン溶液中で測定した極限粘度
[η]は1.0dl/gであった。
【0141】
【実施例1】前記製造例1で得られた共重合体a 30
重量%、プロピレン・エチレンランダム共重合体(エチ
レン含量;0.04モル%、MFR;2.1g/10分、
密度:0.904、屈折率;1.505)70重量%、
安定剤としてイルガノックス1010TM(チバガイギー
社製)2000ppm、イルガフォス 168TM(チバ
ガイギー社製)2000ppm、ステアリン酸カルシウ
ムを5000ppm配合し、ラボプラストミルを用いて
200℃の温度で、5分間、100rpm溶融混練し
た。得られたオレフィン系重合体組成物を230℃でプ
レス成形し、以下のようにして物性を評価した。結果を
表1に示す。
【0142】[耐衝撃強度(IZ)]ASTM D25
6に準拠して、厚さ3mmの試験片(後ノッチ)を用い
て0℃で測定した。
【0143】[透明性(ヘイズ)]ASTM D100
3−52に準拠して、厚さ0.5mmの試験片をデジタ
ル濁度計NDH−20D(日本電色工業(株)製)で測
定した。
【0144】[減衰率(tanδ)]レオメトリックス
社製のRDS IIを用いて、62.5rad/sec.
の周波数で−80〜60℃までの動的粘弾性の温度依存
性を測定し、減衰率のピークがエチレン・α−オレフィ
ン・芳香族ビニル化合物共重合体に起因するピークとプ
ロピレン系重合体に起因するピークとが分離している
(2峰)か、または融合している(1峰)かをみた。な
おショルダーの場合も2峰とした。
【0145】
【実施例2】実施例1において共重合体(a)に代え
て、製造例2で得られた共重合体bを用いた以外は実施
例1と同様にしてオレフィン系重合体組成物を調製し、
物性を測定した。結果を表1に示す。
【0146】
【実施例3】実施例1において共重合体(a)に代え
て、製造例3で得られた共重合体(c)を用いた以外は
実施例1と同様にしてオレフィン系重合体組成物を調製
し、物性を測定した。結果を表1に示す。
【0147】
【実施例4】実施例1において共重合体(a)に代え
て、製造例3で得られた共重合体(d)を用いた以外は
実施例1と同様にしてオレフィン系重合体組成物を調製
し、物性を測定した。結果を表1に示す。
【0148】
【比較例1】実施例1において共重合体aに代えて、エ
チレン・1-オクテン共重合体(1-オクテン含量;13.
8モル%、屈折率;1.482、結晶化度;13、13
5℃のデカリン溶液中で測定した極限粘度[η];1.
8)(共重合体(e))を用いた以外は実施例1と同様
にしてオレフィン系重合体組成物を調製し、物性を測定
した。結果を表1に示す。
【0149】
【比較例2】実施例1において共重合体aに代えて、エ
チレン・スチレン共重合体(スチレン含量;12.0モ
ル%、屈折率;1.529、結晶化度;10、135℃
のデカリン溶液中で測定した極限粘度[η];1.4)
(共重合体(f))を用いた以外は実施例1と同様にし
てオレフィン系重合体組成物を調製し、物性を測定し
た。結果を表1に示す。
【0150】
【実施例5】実施例1において、共重合体として製造例
5にて製造した共重合体(g)を用いた以外は、実施例
1と同様にしてオレフィン系重合体組成物を調製し、物
性を測定した。結果を表1に示す。
【0151】
【表1】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)25℃における屈折率が1.490
    〜1.510の範囲にあるプロピレン系重合体;99〜
    1重量部と、 (B)エチレンと、炭素原子数が3〜20のα−オレフ
    ィンと、芳香族ビニル化合物との共重合体であって、 (b-1) α−オレフィンから導かれる構成単位を1モル%
    以上30モル%未満の割合で含有し、 (b-2) 芳香族ビニル化合物から導かれる構成単位を0.
    1〜15.0モル%の割合で含有し、 (b-3) 25℃における屈折率が1.495〜1.515
    の範囲にあり、 (b-4) 示差走査型熱量計で測定した融点のピークより算
    出した結晶化度が15%以下であり、 (b-5) 135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度
    [η]が0.1〜10.0dl/gの範囲にあるエチレ
    ン・α−オレフィン・芳香族ビニル化合物共重合体;1
    〜99重量部(但し、(A)と(B)との合計量は10
    0重量部)とからなり、 (1)ASTM D1003−52に準拠して測定した
    ヘイズが35%以下であり、 (2)弾性率の温度依存性を測定したとき、プロピレン
    系重合体(A)のガラス転移温度に起因する減衰率のピ
    ークと、エチレン・α−オレフィン・芳香族ビニル化合
    物共重合体(B)のガラス転移温度に起因する減衰率の
    ピークとが存在し、かつ両ピークが分離していることを
    特徴とするオレフィン系樹脂組成物。
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