JPH10270890A - 高層建造物における空気取入口の電波反射防止構造 - Google Patents
高層建造物における空気取入口の電波反射防止構造Info
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Abstract
気取入口のカバーの内側に抵抗体を用いた1/4波長型
電波吸収体又はフェライトを用いたフェライト電波吸収
体を構成して、電波吸収特性を持たせるようにして電波
反射障害の防止を図った高層建造物における空気取入口
の電波反射防止構造を提供する。 【解決手段】 高層建造物に設けられた空気取入口20
の前面を覆う非導電性カバー31の内側に、自由空間イ
ンピーダンスに近い面抵抗を有する薄い平面状抵抗体3
4と該平面状抵抗体34に対して電波の略1/4波長だ
け背後に位置する反射体兼用の防虫金網21とからなる
1/4波長型電波吸収体を設けた構造である。
Description
ビゴースト障害等の電波反射障害防止対策のために、高
層建造物に設けられている空気取入口について電波反射
障害防止対策を講じた高層建造物における空気取入口の
電波反射防止構造に関するものである。
は、もっぱら最も面積の多い外壁材を対象にフェライト
を用いたコンクリート一体型PC電波吸収壁が用いら
れ、それ以外の窓枠サッシ、ゴンドラレール、さらには
各階に取り付けられる空気取入口等は技術的に適当な方
法が見当たらず、電波的に課題を残したまま何ら対策が
講じられておらないのが現状である。しかし、建造物の
電波障害の問題が無視されなくなった今日、これら高層
建造物の各種電波反射要因となる構造部材も無視できな
くなってきている。
89002号において、窓枠サッシの反射障害を軽減す
る構造が図11の如く提案されている。この構造は、電
波吸収壁のフェライトの電波収束効果に着目し、アルミ
サッシ等の反射部材を、反射障害を起こす電波の到来方
向よりみてフェライトより後側になるように配置したも
のである。図11において、高層建造物の外壁をなす電
波吸収壁1は、フェライトタイル(フェライト板)2の
落下防止を兼ねた外装タイル等の外装材3をフェライト
タイル2の前面に被せ、フェライトタイル2の背後に金
属製反射メッシュ(電波反射体)をなす鉄筋4を配置
し、フェライトタイル2背面側にコンクリート5を打設
してそれらを一体化してなるプレキャスト構造の電波吸
収パネルであり、電波透過面となる窓ガラス6が取り付
けられた窓枠がアルミサッシ7で構成されている。そし
て、アルミサッシ7の到来電波の電界方向に平行なアル
ミサッシ水平部7Aは電波反射体として働くが、少なく
ともこのアルミサッシ水平部7Aを電波吸収壁1のフェ
ライトタイル2背面より多少後方に位置するように高層
建造物の構造躯体に電波吸収壁1と共に取り付けてい
る。
高層建造物の各階の空調の為に、空気取入口が各階に取
り付けられるようになってきている。上記したように、
窓枠サッシの場合には、電波吸収壁のフェライトより後
側の取付位置となるように設置する方法により電波反射
障害対策を行うことができるが、外壁材より飛び出して
いる、あるいは外壁面と同一面に各階毎に取り付けられ
る空気取入口の各種構造物の反射体は、機能、デザイン
等の面よりもかなり制約があり、その対応が大きな課題
となっている。
口構造の1例を示し、図13は建物全体における空気取
入口の配置を示す。これらの図において、10は高層建
造物の外壁であり、空気取入口付きのアルミサッシ11
が外壁の各階に配置固定されている。アルミサッシ11
の窓枠を構成するサッシ上枠11Aとサッシ中枠11B
との間に窓ガラス12が取り付けられ、サッシ中枠11
Bとサッシ下枠11Cとの間が空気取入口20となって
いる。空気取入口20には全面に防虫金網21が張られ
ており、空気取入口20の前側を覆うように、雨水の浸
入を防止するためのアルミ等の金属ガラリ22がサッシ
中枠11Bとサッシ下枠11C間に取り付けられてい
る。金属ガラリ22は空気取り入れのための下向きの開
口23を多数有している。なお、サッシ下枠11Cの外
側と外壁10間に水切り25が固着されている。
うに、一般に高層建造物における空気取入口20のカバ
ーは雨対策及び空気の取り入れを容易にするため、アル
ミ等の金属のガラリ構造で構成されている。従って、こ
れらカバーとしての金属ガラリ22が図13に示す如く
各階の空気取入口20に装着されてテレビ電波の電界方
向に並び、大きなテレビ電波反射体として動作する。
ない絶縁物で構成しても、その背後に取り付けられてい
る防虫金網21が同様反射体として動作する。さらに、
この防虫金網21を例え反射体以外で構成したとして
も、その背面の躯体が同様反射体として作用する問題が
残る。このことは、空気取入口の本質的な問題であり、
空気取入口自体を電波反射のないものにすることが根本
的課題である。
入口のガラリ構造を見直し、空気取入口のカバーの内側
に抵抗体を用いた1/4波長型電波吸収体又はフェライ
トを用いたフェライト電波吸収体を構成して、電波吸収
特性を持たせるようにして電波反射障害の防止を図った
高層建造物における空気取入口の電波反射防止構造を提
供することを目的とする。
の実施の形態において明らかにする。
に、本発明に係る第1の高層建造物における空気取入口
の電波反射防止構造は、高層建造物に設けられた空気取
入口の前面を覆う非導電性カバーの内側に、フェライト
と該フェライトの背後の反射体とからなるフェライト電
波吸収体を設けた構成としている。
気取入口の電波反射防止構造は、高層建造物に設けられ
た空気取入口の前面を覆う非導電性カバーの内側に、自
由空間インピーダンスに近い面抵抗を有する薄い平面状
抵抗体と該平面状抵抗体に対して電波の略1/4波長だ
け背後に位置する反射体とからなる1/4波長型電波吸
収体を設けた構成としている。
気取入口の電波反射防止構造において、前記非導電性カ
バー背後に配置された前記空気取入口の防虫金網で前記
反射体が構成されていてもよい。
の電波反射防止構造において、前記非導電性カバー内に
設けられたクローズド・セル構造発泡高分子材で前記平
面状抵抗体を支持する構成としてもよい。
気取入口の電波反射防止構造において、前記非導電性カ
バーが耐候性、耐熱性を有する強固な絶縁性繊維補強高
分子材又は絶縁性繊維補強コンクリートで構成されてい
ることが望ましい。
おける空気取入口の電波反射防止構造の実施の形態を図
面に従って説明する。
気取入口の電波反射防止構造の第1の実施の形態であっ
て、高層建造物における空気取入口に予め設けられた防
虫金網を1/4波長型電波吸収体の反射体として利用し
た基本構造を示す。この図において、高層建造物の外壁
30は、内部構造を省略したが例えば図11のフェライ
ト電波吸収体を構成した電波吸収壁1と同様の構造を持
つものである。このような電波吸収壁として機能する外
壁30には、空気取入口付きのアルミサッシ11が各階
部分に配置固定されている。アルミサッシ11の窓枠を
構成するサッシ上枠11Aとサッシ中枠11Bとの間に
窓ガラス12が取り付けられ、サッシ中枠11Bとサッ
シ下枠11Cとの間が空気取入口20となっている。空
気取入口20には全面に防虫金網21が張られており、
空気取入口20の前側を覆うように、雨水の浸入を防止
するための非導電性の空気取入口カバー31がサッシ中
枠11Bとサッシ下枠11C間に取り付けられている。
すなわち、空気取入口カバー31の上側取付部31aが
サッシ中枠11Bに、下側取付部31bがサッシ下枠1
1Cにそれぞれ固定されている。なお、サッシ下枠11
Cの外側と外壁30間に水切り25が固着されている。
電波の反射のない構造部材として、耐候性、耐熱性を有
する機械的に強固な絶縁性繊維補強高分子材又は絶縁性
繊維補強コンクリートで構成され、例えば、耐候性、耐
熱性、耐強度性を有するガラス繊維、ケプラー繊維等を
用いたFRP、GRC等である。この空気取入口カバー
31は前面が平坦面で上下が傾斜面となった略台形断面
を有するものであり、水切りを良くするため下側傾斜面
に空気取り入れのための下向きの開口32が形成されて
いる。
側には発泡スチロール、発泡ポリエチレン等の軽量クロ
ーズド・セル構造発泡高分子材33が設けられており、
該発泡高分子材33で薄い平面状抵抗体34が鉛直に支
持固定されている。薄い平面状抵抗体34は、例えば、
自由空間インピーダンスのほぼ377オームに近い面抵
抗を有する導電繊維ネット、導電繊維布、導電薄膜等で
ある。
32と連通した空気取り入れ経路となる空気層35が空
気取入口カバー31の内側に形成されており、該空気層
35を介して平面状抵抗体34に電波の反射体として機
能する防虫金網21が対向している。つまり、平面状抵
抗体34と防虫金網21(反射体)との位置関係が、反
射障害を起こす電波の到来方向からみて平面状抵抗体3
4の背後に実効的に(平面状抵抗体34の背面側の発泡
高分子材の誘電率にも配慮して)電波の略1/4波長だ
け離れて防虫金網21が配置されており、これらにより
1/4波長型電波吸収体が空気取入口カバー31の内側
に構成される。
部の開口32、空気取り入れ経路としての空気層35、
防虫金網21の隙間を経て高層建造物の空気取入口20
内側に取り入れられる。
の効果を得ることができる。
に、クローズド・セル構造発泡高分子材33で自由空間
インピーダンスのほぼ377オームに近い面抵抗を有す
る平面状抵抗体34を支持し、この平面状抵抗体34と
電波反射体を兼ねた防虫金網21とで1/4波長型電波
吸収体を構成しており、電波は一旦平面状抵抗体34を
通過した後、防虫金網21で反射されて定在波を生じ、
定在波の電界の最大点に置かれた平面状抵抗体34でオ
ーム損失として吸収される。従って、従来何等配慮され
ていなかった高層建造物における空気取入口20の各種
構造物に起因する電波反射を防止することができる。
ト、導電繊維布、導電薄膜等であって薄くて軽量であ
り、これを支持する発泡高分子材33も軽量である。従
って、高層建造物の外壁10やアルミサッシ11に負担
がかからない利点がある。
に予め装着されている防虫金網21を電波反射体として
そのまま利用するため、構造が簡単である。
て、高層建造物における空気取入口に予め設けられた防
虫金網を1/4波長型電波吸収体の反射体として利用し
た具体的な構造を示す。この場合、非導電性の空気取入
口カバー41は、上下面が幅の狭い平坦面で両者間は十
分な強度を確保するのに好適な略半割円筒形状(断面略
半円形状)となっており、耐候性、耐熱性を有する機械
的に強固な絶縁性繊維補強高分子材又は絶縁性繊維補強
コンクリートで構成され、例えば、耐候性、耐熱性、耐
強度性を有するガラス繊維、ケプラー繊維等を用いたF
RP、GRC等である。水切りを良くするように、空気
取入口カバー41の平坦な下面部分に空気取り入れのた
めの下向きの開口42が形成されている。
を用い、図3に示す如く面抵抗が自由空間インピーダン
スのほぼ377オームになるよう短冊状繊維布36を所
定間隔で支持部材37により支持、一体化して平面状抵
抗体34Aを構成している。この場合、短冊状繊維布3
6自体の面抵抗が377オームからずれていても、短冊
状繊維布36間の間隙を調整することで全体としての実
効的な面抵抗を変化させることができ、自由空間インピ
ーダンスにほぼ一致した面抵抗を持つ平面状抵抗体を容
易に実現できる。なお、電波吸収効果を考慮すると、電
波の電界方向に短冊状繊維布36が連続していることが
望ましい。
た平面状抵抗体34Aは、その前後に配設された発泡ス
チロール、発泡ポリエチレン等の軽量クローズド・セル
構造発泡高分子材43でサンドイッチ状に保持(挟持)
されて空気取入口カバー41内に収納固定されている。
形態と同様である。
うに短冊状繊維布36を多数配列した平面状抵抗体34
Aを用いており、短冊状繊維布36の配列間隔を変える
ことで容易に自由空間インピーダンスのほぼ377オー
ムに近い面抵抗を実現することができる。また、空気取
入口カバー41の断面形状を工夫したことで、機械的な
強度の向上を図ることができる。なお、その他の作用効
果は前述した第1の実施の形態と同様である。
であって、高層建造物における空気取入口に予め設けら
れた防虫金網をフェライト電波吸収体の反射体として利
用した基本構造を示す。これらの図において、非導電性
の空気取入口カバー51は、電波の反射のない構造部材
として、耐候性、耐熱性を有する機械的に強固な絶縁性
繊維補強高分子材又は絶縁性繊維補強コンクリートで構
成され、例えば、耐候性、耐熱性、耐強度性を有するガ
ラス繊維、ケプラー繊維等を用いたFRP、GRC等で
ある。この空気取入口カバー51は前面が平坦面で上下
面がこれと垂直な平面となった略方形断面を有するもの
であり、水切りを良くするため下面に空気取り入れのた
めの下向きの開口52が形成されている。
示すように、反射障害を起こす電波の磁界方向に連続さ
せて複数のフェライトタイル(フェライト板)53が連
続配置されており、電界方向には空気通路54を構成す
るために隙間が設けられている。つまり、フェライトタ
イル53は空気通路54を持つようにすのこ形に配列さ
れている。そして、電波反射体を兼ねるように防虫金網
21はフェライトタイル53の背後に比較的近接して位
置している。これらにより、フェライトタイルの背面側
に電波反射体を設けたフェライト電波吸収体が構成され
る。
の下部の開口52、フェライトタイル53間の電界方向
の間隙である空気通路54、防虫金網21の隙間を経て
高層建造物の空気取入口20内側に取り入れられる。
形態と同様である。
の空気取入口カバー51の内側に設けられたフェライト
タイル53と電波反射体として機能する防虫金網21と
でフェライト電波吸収体を構成でき、高層建造物におけ
る空気取入口20の各種構造物に起因する電波反射を防
止することができる。また、高層建造物における空気取
入口20に予め装着されている防虫金網21を電波反射
体としてそのまま利用するため、構造が簡単である。
て、高層建造物における空気取入口に予め設けられた防
虫金網をフェライト電波吸収体の反射体として利用した
具体的構造を示す。この場合、非導電性の空気取入口カ
バー61は、上下面が幅の狭い平坦面で両者間は十分な
強度を確保するのに好適な略半割円筒形状(断面略半円
形状)となっており、耐候性、耐熱性を有する機械的に
強固な絶縁性繊維補強高分子材又は絶縁性繊維補強コン
クリートで構成され、例えば、耐候性、耐熱性、耐強度
性を有するガラス繊維、ケプラー繊維等を用いたFR
P、GRC等である。水切りを良くするように、空気取
入口カバー61の平坦な下面部分に空気取り入れのため
の下向きの開口62が形成されている。
射障害を起こす電波の磁界方向に連続させて複数のフェ
ライトタイル53が連続配置されている。但し、図5に
示した場合と同様にフェライトタイル53は電界方向に
空気通路となる間隔をあけたすのこ形配置となってい
る。
口カバー61の断面形状を工夫したことで、機械的な強
度の向上を図ることができる。その他の構成及び作用効
果は前述した第3の実施の形態と同様である。
て、高層建造物における空気取入口に予め設けられた防
虫金網とは別に1/4波長型電波吸収体の反射体を空気
取入口カバー側に設けた基本構造を示す。この場合、空
気取入口カバー本来の目的である雨対策と空気取り入れ
機能のうち、空気取り入れ機能はカバー自体から切り離
し、空気取入口カバーの下部とサッシ下枠との間に適切
な隙間を設けることで空気取り入れを行えるようにして
いる。
ー71は、電波の反射のない構造部材として、耐候性、
耐熱性を有する機械的に強固な絶縁性繊維補強高分子材
又は絶縁性繊維補強コンクリートで構成され、例えば、
耐候性、耐熱性、耐強度性を有するガラス繊維、ケプラ
ー繊維等を用いたFRP、GRC等である。この空気取
入口カバー71は前面が平坦面で上面が傾斜面となった
略台形断面を有するものである。
側には発泡スチロール、発泡ポリエチレン等の軽量クロ
ーズド・セル構造発泡高分子材73が設けられており、
これで薄い平面状抵抗体34が鉛直に支持固定されてい
る。すなわち、平面状抵抗体34の前後に配設された発
泡高分子材73で平面状抵抗体34がサンドイッチ状に
保持(挟持)されて空気取入口カバー71内に収納固定
されている。前記薄い平面状抵抗体34は、例えば、自
由空間インピーダンスのほぼ377オームに近い面抵抗
を有する導電繊維ネット、導電繊維布、導電薄膜等であ
る。さらに、発泡高分子材73の背面側に電波反射体と
なる金属板74が固定(例えばカバー71に固定)され
ており、平面状抵抗体34と金属板74との位置関係
を、反射障害を起こす電波の到来方向からみて平面状抵
抗体34の背後に実効的に電波の略1/4波長だけ離れ
て金属板74が配置されるように設定し、1/4波長型
電波吸収体を空気取入口カバー71の内側に構成してい
る。
側取付部71aはサッシ中枠11Bに取付固定され、空
気取入口カバー71の下側取付部71bは空気取り入れ
のための開口72ができるように所定間隔だけあけてカ
バー取付金具(カバー取付アンカー)75を介してサッ
シ下枠11Cに取付固定される。このカバー取付金具7
5は金属板74に一体に形成しておいてもよい。
ッシ下枠11C間の隙間である開口72、空気取入口カ
バー71の裏側の空気取り入れ経路76、防虫金網21
の隙間を経て高層建造物の空気取入口20内側に取り入
れられる。
物における空気取入口20に設置された防虫金網21が
電波反射体として利用できない場合であっても、非導電
性の空気取入口カバー71側に電波反射体となる金属板
74を設けているから空気取入口20の各種構造物に起
因する電波反射を空気取入口カバー71側の1/4波長
型電波吸収体で防止することができ、適用可能な建造物
の範囲が広い。なお、その他の構成及び作用効果は前述
した第1の実施の形態と同様である。
て、高層建造物における空気取入口に予め設けられた防
虫金網とは別に1/4波長型電波吸収体の反射体を空気
取入口カバー側に設けた具体構造を示す。
1は、十分な強度を確保するのに好適な略半割円筒形状
(断面略半円形状)となっており、耐候性、耐熱性を有
する機械的に強固な絶縁性繊維補強高分子材又は絶縁性
繊維補強コンクリートで構成され、例えば、耐候性、耐
熱性、耐強度性を有するガラス繊維、ケプラー繊維等を
用いたFRP、GRC等である。
を用い、図3に示す如く面抵抗が自由空間インピーダン
スのほぼ377オームになるよう短冊状繊維布36を所
定間隔で一体化して平面状抵抗体34Aを構成してい
る。そして、図3の如き短冊状繊維布36を多数配列し
た平面状抵抗体34Aを、その前後に配設された発泡ス
チロール、発泡ポリエチレン等の軽量クローズド・セル
構造発泡高分子材83でサンドイッチ状に保持(挟持)
して空気取入口カバー81内に収納固定している。
うに短冊状繊維布36を多数配列した平面状抵抗体34
Aを用いており、短冊状繊維布36の配列間隔を変える
ことで容易に自由空間インピーダンスのほぼ377オー
ムに近い面抵抗を実現することができる。また、空気取
入口カバー81の断面形状を工夫したことで、機械的な
強度の向上を図ることができる。なお、カバー81下端
とサッシ下枠11C間に開口82が設けられる等、その
他の構成及び作用効果は前述した第5の実施の形態と同
様である。
て、高層建造物における空気取入口に予め設けられた防
虫金網とは別にフェライト電波吸収体の反射体を空気取
入口カバー側に設けた基本構造を示す。この図におい
て、非導電性の空気取入口カバー91は、電波の反射の
ない構造部材として、耐候性、耐熱性を有する機械的に
強固な絶縁性繊維補強高分子材又は絶縁性繊維補強コン
クリートで構成され、例えば、耐候性、耐熱性、耐強度
性を有するガラス繊維、ケプラー繊維等を用いたFR
P、GRC等である。この空気取入口カバー91は前面
が平坦面で上下面がこれと略垂直な平面又は緩斜面とな
った略方形断面を有するものである。
害を起こす電波の磁界方向に連続させて複数のフェライ
トタイル53が連続配置されており、電界方向には連続
もしくは不連続に配置されている。そして、電波反射体
としての金属板94がフェライトタイル53の背後に密
着乃至近接配置されている。これらのフェライトタイル
53及びその背面側の金属板94とで空気取入口カバー
91の内側にフェライト電波吸収体が構成される。
側取付部91aはサッシ中枠11Bに取付固定され、空
気取入口カバー91の下側取付部91bは空気取り入れ
のための開口92ができるように所定間隔だけあけてカ
バー取付金具(カバー取付アンカー)95を介してサッ
シ下枠11Cに取付固定される。このカバー取付金具9
5は金属板94に一体に形成しておいてもよい。
ッシ下枠11C間の隙間である開口92、空気取入口カ
バー91の裏側の空気取り入れ経路96、防虫金網21
の隙間を経て高層建造物の空気取入口20内側に取り入
れられる。
物における空気取入口20に設置された防虫金網21が
電波反射体として利用できない場合であっても、非導電
性の空気取入口カバー91側に電波反射体となる金属板
94を設けているから空気取入口20の各種構造物に起
因する電波反射を空気取入口カバー91側のフェライト
電波吸収体で防止することができ、適用可能な建造物の
範囲が広い。なお、その他の構成及び作用効果は前述し
た第3の実施の形態と同様である。
て、高層建造物における空気取入口に予め設けられた防
虫金網とは別にフェライト電波吸収体の反射体を空気取
入口カバー側に設けた具体構造を示す。この場合、非導
電性の空気取入口カバー101は、上下面が幅の狭い平
坦面で両者間は十分な強度を確保するのに好適な略半割
円筒形状(断面略半円形状)となっており、耐候性、耐
熱性を有する機械的に強固な絶縁性繊維補強高分子材又
は絶縁性繊維補強コンクリートで構成され、例えば、耐
候性、耐熱性、耐強度性を有するガラス繊維、ケプラー
繊維等を用いたFRP、GRC等である。
反射障害を起こす電波の磁界方向に連続させて複数のフ
ェライトタイル53が連続配置されている。ここでは、
フェライトタイル53を磁界方向に連続、電界方向に連
続又は間隙があいたすのこ形配置とするために、磁界方
向に複数個連続したフェライトタイル53及びこれらの
裏側に配置された電波反射体となる金属板94の上下端
部に非導電性組立材107を嵌合させ、非導電性組立材
107を空気取入口カバー101の内側に固定すること
でフェライトタイル53及び金属板94を空気取入口カ
バー101の内側に固定している。
口カバー101の断面形状を工夫したことで、機械的な
強度の向上を図ることができる。カバー101下端とサ
ッシ下枠11C間に開口102が設けられる等、その他
の構成及び作用効果は前述した第7の実施の形態と同様
である。
形態で図示の形状に限定されるものではなく、雨水の浸
入を防止可能で電波反射のない構造であればよい。
きたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記
載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当
業者には自明であろう。
物における空気取入口の電波反射防止構造によれば、従
来の空気取入口のガラリ構造を見直し、空気取入口のカ
バーの内側に抵抗体を用いた1/4波長型電波吸収体又
はフェライトを用いたフェライト電波吸収体を構成し
て、電波吸収特性を持たせるようにし、空気取入口の構
造体に起因する電波反射障害を防止することが可能であ
る。
電波反射防止構造の第1の実施の形態を示す側断面図で
ある。
る。
例を示す正面図である。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
ある。
を軽減する構造を示す側断面図である。
を示す側断面図である。
配置を示す正面図である。
02 開口 25 水切り 30 外壁 31,41,51,61,71,81,91,101
空気取入口カバー 33,43,73,83 発泡高分子材 34,34A 平面状抵抗体 35 空気層 36 短冊状繊維布 54 空気通路 74,94 金属板 75,95 カバー取付金具 107 非導電性組立材
Claims (5)
- 【請求項1】 高層建造物に設けられた空気取入口の前
面を覆う非導電性カバーの内側に、フェライトと該フェ
ライトの背後の反射体とからなるフェライト電波吸収体
を設けたことを特徴とする高層建造物における空気取入
口の電波反射防止構造。 - 【請求項2】 高層建造物に設けられた空気取入口の前
面を覆う非導電性カバーの内側に、自由空間インピーダ
ンスに近い面抵抗を有する薄い平面状抵抗体と該平面状
抵抗体に対して電波の略1/4波長だけ背後に位置する
反射体とからなる1/4波長型電波吸収体を設けたこと
を特徴とする高層建造物における空気取入口の電波反射
防止構造。 - 【請求項3】 前記非導電性カバー背後に配置された前
記空気取入口の防虫金網で前記反射体が構成されている
請求項1又は2記載の高層建造物における空気取入口の
電波反射防止構造。 - 【請求項4】 前記非導電性カバー内に設けられたクロ
ーズド・セル構造発泡高分子材で前記平面状抵抗体が支
持されている請求項2記載の高層建造物における空気取
入口の電波反射防止構造。 - 【請求項5】 前記非導電性カバーが耐候性、耐熱性を
有する強固な絶縁性繊維補強高分子材又は絶縁性繊維補
強コンクリートで構成されている請求項1,2,3又は
4記載の高層建造物における空気取入口の電波反射防止
構造。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 1997-03-26 JP JP09154797A patent/JP4010379B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006012982A (ja) * | 2004-06-23 | 2006-01-12 | Takiron Co Ltd | 音波・電波吸収体 |
JP4575044B2 (ja) * | 2004-06-23 | 2010-11-04 | タキロン株式会社 | 音波・電波吸収体 |
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