JP4575044B2 - 音波・電波吸収体 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば高速道路のETC料金所などのITS分野や、無線ランなどの通信分野において利用が見込まれる音波・電波吸収体に関する。
電波障害や誤動作をなくす電波吸収体として、例えば、アクリル樹脂等からなる誘電体の片面に、ITO等の金属酸化物を蒸着して抵抗薄膜を形成したPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム等を積層し、誘電体の反対面に金属線格子、金属薄膜等の電波反射体を設けたものが知られている(特許文献1)。
しかしながら、この電波吸収体は音波を吸収する機能がないため、音波障害を防止することができず、しかも、ITO等で形成した抵抗薄膜やPETフィルムは耐候性に劣るため、上記の電波吸収体を屋外で使用すると短期間の内に抵抗薄膜やPETフィルムが劣化するという問題があった。また、曲げ加工すると、ITO等で形成した抵抗薄膜の表面抵抗率が上昇するため、電波吸収性能が低下するという問題もあった。
一方、音波と電波を吸収するものとしては、例えば、誘電率の異なるカーボン層を多層化した構造の吸収体や、EMファイバー(住友電気工業(株)或は(株)イーエムエフ製の、ガラス繊維や合繊繊維で作った不織布に適当な長さに切断したステンレス繊維を混紡したもの)を分散して多層化させた電波吸収体があるが、これらはいずれも高価であり、電波吸収性能も上記特許文献の電波吸収体に比べて優れているとは言い難い。
特開平5−335832号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、誘電性の吸音層と電波吸収体を複合化することによって、音波と電波による双方の障害を防止できるだけでなく、電波吸収体を単独で使用する場合よりも電波吸収性能を向上させることができ、かつ、吸収されるピーク周波数の範囲を拡大することもでき、さらに、電波吸収性能を損なうことなく曲げ加工を行うこともできる、耐候性の良好な音波・電波吸収体を提供することを解決課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明に係る音波・電波吸収体は、抵抗膜と電波反射体との間に誘電体層を設け、抵抗膜の外側に空気層を介して誘電性の吸音層を設けた音波・電波吸収体であって、
抵抗膜がカーボンナノチューブを含んだ膜であり、カーボンナノチューブが1本ずつ分離した状態で、もしくは、複数本集まって束になったものが1束ずつ分離した状態で、長径と短径の平均値が0.5μm以上の凝集塊を生じないように分散して互いに接触しており、
抵抗膜とその外側の空気層との間に保護層が設けられている、ことを特徴とするものである。
ここで「接触」とは、カーボンナノチューブが現実に接触している場合と、カーボンナノチューブが導通可能な微小間隙をあけて近接している場合の双方を意味する。
本発明の音波・電波吸収体においては、抵抗膜を電波反射体の両側に設け、双方の抵抗膜と電波反射体との間に誘電体層を設けると共に、双方の抵抗膜の外側に空気層を介して誘電性の吸音層を設けた構成としてもよい。また、抵抗膜は二重膜であって、その間に誘電層を挟んだものでもよい。
また、本発明の音波・電波吸収体においては、空気層が少なくとも3mmの厚みを有し、吸音層が少なくとも20mmの厚みを有することが望ましい。そして、抵抗膜とその外側の空気層との間や、吸音層の外側に保護層を設けることが望ましい。
本発明の音波・電波吸収体のように、抵抗膜と電波反射体との間に誘電体層を設け、抵抗膜の外側に空気層を介して誘電性の吸音層を設けたものは、この吸音層によって外部から伝播してくる音波が吸収され、また、外部から吸音層、抵抗膜、誘電体層を通って入射する電波は、電波反射体で反射されてλ/4電波吸収体理論(λ:誘電体層内での電波の波長)に従って吸収されるため、音波と電波による双方の障害を防止することができる。
その場合、本発明のように抵抗膜の外側に空気層を介して誘電性の吸音層を設けてあると、この誘電性の吸音層と空気層が、入射する電波の進行方向を変化させ、斜入射電波吸収特性を有利に導き、電波吸収性能そのものを高めることができると共に、吸音層や空気層の厚みによって吸収される電波のピーク周波数を変化させることもできる。特に、空気層が少なくとも3mmの厚みを有し、吸音層が少なくとも20mmの厚みを有する音波・電波吸収体は、後述するように、抵抗膜と電波反射体との間に誘電体層を設けた電波吸収体単独のものに比べて、電波吸収性能(リターンロス)が5.8GHzの周波数(ETC料金所の使用周波数)において最高25dB(45°入射TE波)も向上し、15dB以上吸収されるピーク周波数の範囲が最高で1.5GHz(10°入射TM波)ほど拡大する。
本発明の音波・電波吸収体において、抵抗膜を電波反射体の両側に設け、双方の抵抗膜と電波反射体との間に誘電体層を設けると共に、双方の抵抗膜の外側に空気層を介して誘電性の吸音層を設けたものは、両側から伝播してくる音波を双方の吸音層によって吸収できると共に、両側から入射する電波を中央の電波反射体で反射して吸収することができる。そして、抵抗膜が二重膜でその間に誘電層を挟んである音波・電波吸収体は、電波吸収性能(リターンロス)のピーク周波数の周波数帯域を拡大できると共に、斜入射電波吸収性能も向上させることができ、長期使用により表面抵抗率が変化した場合や製造時の表面抵抗率の変化に対しても、電波吸収性能を維持することができる。
本発明の音波・電波吸収体は、抵抗膜がカーボンナノチューブを含む膜であり、この抵抗膜ITO抵抗膜よりも遥かに耐候性に優れるため、短期間のうちにこの抵抗膜が劣化して電波吸収性能の低下を招く心配がない。そして、カーボンナノチューブを含む抵抗膜は後から曲げなどの二次加工をしても繊維相互の接触が維持されて表面抵抗率の上昇を招くことが殆どないため、本発明の音波・電波吸収体は電波吸収性能を損なうことなく曲げなどの二次加工をすることができる。
しかも、抵抗膜のカーボンナノチューブは、1本ずつ分離した状態で、もしくは、複数本集まって束になったものが1束ずつ分離した状態で、長径と短径の平均値が0.5μm以上の凝集塊を生じないように(換言すれば実質的に凝集することなく)、分散して互いに接触しているため、接触、導通に寄与するカーボンナノチューブの数が相対的に増えることになり、その分だけカーボンナノチューブの含有量を少なくしても所定の表面抵抗率を確保することができる。
本発明の音波・電波吸収体のように抵抗膜とその外側の空気層との間保護層を設けたものや、更に吸音層の外側に保護層を設けたものは、抵抗膜や吸音層が保護層で覆われて損傷しないように保護されるため、耐久性が向上する。また、保護層が誘電体層と同様の誘電体で形成される場合は、保護層の厚みを変えることによって、吸収される電波のピーク周波数を変化させることもできる。
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態と参考例を詳述する。
図1は本発明音波・電波吸収体において抵抗膜とその外側の空気層との間に設けられる保護層を省略した参考例を示す概略断面図、図2(a),(b)は同参考例の音波・電波吸収体の抵抗膜を説明する拡大部分断面図、図3は正面から見た同抵抗膜のカーボンナノチューブの分散状態を示す模式図である。
この参考例の音波・電波吸収体は、抵抗膜1と電波反射体2との間に誘電体層3を設けると共に、抵抗膜1の外側(電波の入射側)に空気層4を介して誘電性の吸音層5を設けた多層構造の吸収体であり、空気層4は抵抗膜1と吸音層5との間にスペーサ6を介在させることによって形成されている。
誘電体層3は高誘電率の合成樹脂やガラスなどからなるものであって、誘電体層3の厚さは用途や実用強度を考慮して、0.5〜15mmの範囲内でλ/4電波吸収体理論(λ:誘電体層3内での電波の波長)に基づいて設計されている。曲げなどの二次加工性(二次曲げ加工性)を付与するためには、熱可塑性合成樹脂で誘電体層3を形成することが望ましく、また、屋外で使用する場合の耐久性などを考慮すると、融点が低く劣化しやすいビニル系樹脂よりも、耐熱性、耐候性、機械的強度等に優れたアクリル系樹脂(メチルメタクリレート等)、オレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー等)、ポリエステル系樹脂(ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート等)などで誘電体層1を形成することが望ましい。特にポリカーボネート樹脂は耐熱性や機械的強度に優れており、紫外線吸収剤等の添加で十分な耐候性も付与できるので、屋外で使用する音波・電波吸収体の誘電体層3として最適である。尚、これらの樹脂は透明でも不透明でもよい。
電波反射体2は導電材からなるものであって、例えば、厚さ1〜2mm程度の金属板や、表面抵抗率が10Ω/□以下の導電膜を形成した透明又は不透明の樹脂フィルムなどが好ましく使用される。その他、導電メッシュ材や金属メッシュ材、或いは金属金網や金属格子、或いはパンチングメタルなど、電波を反射するものは全て使用可能である。
抵抗膜1は、周波数帯域1〜12GHzの電波吸収に適するよう、自由空間の電波特性インピーダンスに合致する377Ω/□を目標値とする表面抵抗率を備えたものであって、具体的にはカーボンナノチューブを含んだ377±30Ω/□の表面抵抗率を有する抵抗膜からなるものである尚、377±30Ω/□の表面抵抗率を有するカーボン膜も可能である。
極細導電繊維であるカーボンナノチューブを含んだ抵抗膜1は、カーボンナノチューブを分散させた塗液を塗布して形成した薄膜であって、377±30Ω/□の表面抵抗率が得られるようにカーボンナノチューブの含有量、塗膜厚み、分散状態などの諸条件を調節したものである。この参考例の音波・電波吸収体では、カーボンナノチューブの目付け量が30〜450mg/mとなるように、塗液のカーボンナノチューブの含有量や塗膜の厚みを調節して塗布することにより、377±30Ω/□の表面抵抗率を備えた抵抗膜1を形成している。このような抵抗膜1は、カーボンナノチューブの含有量(濃度)等に対応して抵抗膜1の表面抵抗率がほぼ定まり、表面抵抗率の大きなバラツキが生じにくい。尚、上記の目付け量は、抵抗膜1を電子顕微鏡で観察して、その平面面積に占めるカーボンナノチューブの面積割合を測定し、これに電子顕微鏡で観察した厚みとカーボンナノチューブの比重(グラファイトの文献値2.1〜2.3の平均値2.2を採用)を乗算して算出した値である。
尚、カーボンナノチューブ以外の極細導電繊維であっても表面抵抗率を377±30Ω/□にできるものであれば使用可能である。そのような極細導電繊維としては、例えば、カーボンナノホーン、カーボンナノワイヤー、カーボンナノファイバー、グラファイトフィブリルなどの極細長炭素繊維、白金、金、銀、ニッケル、シリコンなどの金属ナノチューブ、ナノワイヤーなどの極細長金属繊維、酸化亜鉛などの金属酸化物ナノチューブ、ナノワイヤーなどの極細長金属酸化物繊維などの、直径が0.3〜100nmで長さが0.1〜20μm、好ましくは0.1〜10μmのものが挙げられる
この抵抗膜1のカーボンナノチューブは、凝集することなく分散して互いに接触しており、具体的にはカーボンナノチューブが1本ずつ分離した状態で、もしくは、複数本集まって束になったものが1束ずつ分離した状態で、長径と短径の平均値が0.5μm以上の凝集塊を生じないように、分散して互いに接触している。そして、抵抗膜1がカーボンナノチューブとバインダーからなるものであると、図2(a)に示すようにカーボンナノチューブ1aはバインダー1bの内部に上記の分散状態で分散して互いに接触しているか、或いは、図2(b)に示すようにカーボンナノチューブ1aの一部がバインダー1b中に入り込み他の部分がバインダー1bの表面から突出ないし露出して上記の分散状態で分散して互いに接触しているか、或いは、一部のカーボンナノチューブ1aが図2(a)のようにバインダー1bの内部に、他のカーボンナノチューブ1aが図2(b)のようにバインダー1bの表面から突出ないし露出して上記分散状態で分散して互いに接触している。
これらのカーボンナノチューブ1aの正面から見た分散状態を図3に模式的に示す。この図3から理解できるように、カーボンナノチューブ1aは多少曲がっているが、1本ずつ或いは1束ずつ分離し、互いに複雑に絡み合うことなく、即ち凝集することなく、単純に交差した状態で抵抗膜1の内部或いは表面に分散し、それぞれの交点で接触している。尚、カーボンナノチューブ1aは完全に1本ずつ或いは1束ずつ分離して分散している必要はなく、一部に絡み合った小さな凝集塊があってもよいが、既述したように長径と短径の平均値が0.5μm以上の凝集塊を生じないように分散しているから、存在する凝集塊の平均径は0.5μm未満である。
このように、極細導電繊維であるカーボンナノチューブ1aが抵抗膜1内で多少曲がって1本ずつ或は1束ずつ分離して、互いに複雑に絡み合うことなく分散していると、抵抗膜1を曲げてもカーボンナノチューブ1aが伸びるので切断されることが殆どない。そのため、この音波・電波吸収体を曲げても、抵抗膜1の表面抵抗率の増加が殆どなく、電波吸収性能を維持することができる。
また、上記のような分散状態でカーボンナノチューブ1aが分散していると、凝集しないで接触、導通に寄与するカーボンナノチューブ1aの数が相対的に増え、チューブ相互の接触頻度が高くなるため、その分だけカーボンナノチューブ1aの含有量を少なくしても前記の表面抵抗率(377±30Ω/□)を確保できるようになる。
上記のカーボンナノチューブ1aには、中心軸線の周りに直径が異なる複数の円筒状に閉じたカーボン壁を同心的に備えた多層カーボンナノチューブや、中心軸線の周りに単独の円筒状に閉じたカーボン壁を備えた単層カーボンナノチューブがある。前者の多層カーボンナノチューブは、中心軸線の周りに多層になって構成されたものと、渦巻き状に多層に形成されているものとがある。その中でも、好ましい多層カーボンナノチューブは、2〜30層、より好ましくは2〜15層重なったものである。多層カーボンナノチューブは1本ずつ分離した状態で分散しているものが殆どであるが、2層ないし3層カーボンナノチューブは、束になって分散している場合もある。
一方、後者の単層カーボンナノチューブは、上記のように中心軸線の周りに円筒状に閉じた単層のチューブである。このような単層カーボンナノチューブは1本ずつ分離した状態では分散されにくく、2本以上集まって束になり、それが1束ずつ分離して、束同士が複雑に絡み合うことなく凝集せずに単純に交差した状態で抵抗膜1の内部もしくは表面に分散され、それぞれの交点で接触している。単層カーボンナノチューブは、10〜50本集まって束になったものが好ましい。なお、単層カーボンナノチューブが単独で1本ずつ分散した状態を除外するものではない。
カーボンナノチューブの分散性を高めるためには、抵抗膜1中に分散剤を含有させることが望ましい。分散剤としては、酸性ポリマーのアルキルアンモニウム塩溶液、3級アミン修飾アクリル共重合物、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合物などの高分子系分散剤やカップリング剤などが好ましく使用される。
抵抗膜1に用いるバインダーとしては、例えばポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ニトロセルロース、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、フッ化ビニリデンなどの熱可塑性樹脂が使用され、また、熱や紫外線や電子線や放射線で硬化する硬化性樹脂、例えばメラミンアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル変性シリケートなどのシリコーン樹脂なども使用される。しかし、二次曲げ加工性を付与するためには、前者の熱可塑性樹脂からなるバインダーを用いる必要がある。なお、このバインダーにはコロイダルシリカのような無機材を添加してもよく、その場合は表面硬度や耐摩耗性に優れた抵抗膜1が形成される。
抵抗膜1の外側(電波が入射する側)に空気層4を介して設けられる吸音層5は、中心周波数が100〜4000Hzの音波をよく吸収し得る誘電性の吸音材からなるもので、例えば、JISに定められている残響室法吸音率(中心周波数100〜4000Hz)が1に近いグラスウール、樹脂発泡体などが好ましく使用される。グラスウールの好ましい具体例としては、例えばJIS A6301、グラスウール吸音ボード2号に適合する旭ファイバーグラス(株)製のソノボード等が、樹脂発泡体の好ましい具体例としては、例えば、デュポンダウエラストマージャパン社のクロロプレンゴム5倍発泡体等が挙げられる。
このような誘電性の吸音層5を空気層4を介して抵抗膜1の外側に設けると、吸音層5が外部から伝播する音波を吸収するだけでなく、吸音層5と空気層4が外部から入射する電波の進行方向を変化させ、斜入射電波吸収特性を有利に導き、電波吸収性能そのものを高める働きをすると共に、吸音層5と空気層4の厚みによって吸収される電波のピーク周波数帯域を変化、拡大させる働きもするようになる。これらの働きは、吸音層5と空気層4の厚みが大きくなるほど顕著になる傾向があるので、吸音層5の厚みを少なくとも20mm、空気層4の厚みを少なくとも3mmとすることが好ましい。吸音層5と空気層4の厚みの上限は特にないが、実用性を考慮すると、吸音層5の厚みの上限は100mm程度、空気層4の厚みの上限は50mm程度である。より好ましい吸音層5の厚みは30〜80mm、空気層4の厚みは5〜40mmである。
上記構成の音波・電波吸収体は、例えば次の方法によって製造することができる。まず、カーボンナノチューブと、前記のバインダーと、必要に応じて前記の分散剤とを十分に混合して塗液を調製し、この塗液を前記の誘電体層3の片面に塗布、乾燥して、表面抵抗率が377±30Ω/□の抵抗膜1を形成する。そして、前記の電波反射体2を誘電体層1の反対面に重ね合わせると共に、抵抗膜1の外側にスペーサ6を介して前記の吸音層5を重ね、これらをビスやボルト・ナットなどの止具で分離しないように結合すると、音波・電波吸収体が得られる。尚、ビス、ボルト・ナット等の止具やスペーサ6は、金属成分であるとアンテナ効果により電波吸収性能を阻害する要因となるため、高強度のプラスチック(ポリカーボネート等)製の止具やスペーサを使用することが好ましい。
以上のような音波・電波吸収体を高速道路のETC料金所などのITS分野に利用すると、吸音層5によって外部から伝播してくる音波が吸収されると共に、外部から吸音層5、抵抗膜1、誘電体層3を通って入射する電波が電波反射体2で反射されて、λ/4電波吸収体理論(λ:誘電体層内での電波の波長)に従って吸収されるため、音波と電波による双方の障害を防止することができる。そして、厚みが20mm以上の誘電性の吸音層5と厚みが3mm以上の空気層4によって、入射する電波の進行方向が変化し、斜入射電波吸収特性が良くなり、電波吸収性能そのものが向上すると共に、吸収される電波のピーク周波数の範囲も拡大する。因みに、この音波・電波吸収体は、後述の実験データに示されるように、抵抗膜1と電波反射体2との間に誘電体層3を設けた電波吸収体単独のものに比べて、電波吸収性能(リターンロス)が5.8GHzの周波数(ETC料金所の使用周波数)において5〜25dB向上し、15dB以上吸収されるピーク周波数の範囲が0.7〜1.5GHzほど拡大する。また、カーボンナノチューブを含んだ抵抗膜1は、耐候性が良好で劣化し難く、曲げてもカーボンナノチューブの切断が生じ難いため、この音波・電波吸収体を曲げ加工して屋外で使用しても、抵抗膜1の表面抵抗率の上昇によって電波吸収性能が低下することも殆どない。
図4は、本発明音波・電波吸収体において抵抗膜とその外側の空気層との間に設けられる保護層を省略したもう一つの参考例を示す概略断面図である。
この音波・電波吸収体は、中央の電波反射体2の両側に抵抗膜1,1を設け、双方の抵抗膜1,1と電波反射体2との間に誘電体層3,3を設けると共に、双方の抵抗膜1,1の両外側に空気層4,4を介して誘電性の吸音層5,5を設けたものである。この音波・電波吸収体の抵抗膜1、電波反射体2、誘電体層3、空気層4,吸音層5その他の構成は、前述した図1の音波・電波吸収体のそれらと同じであるから、説明を省略する。
かかる音波・電波吸収体は、例えば、前述のカーボンナノチューブ含有塗液を塗布、乾燥して、誘電体層3,3の片面に抵抗膜1,1を形成し、この誘電体層3,3を抵抗膜1,1が両外側となるように電波反射体2の両側に重ね合わせると共に、その両側に空気層4,4を形成するためのスペーサ6,6を介して吸音層5,5を重ね合わせ、これらが分離しないように、一方の吸音層5から他方の吸音層5までボルト(不図示)を通してナット(不図示)で締付けることにより製造される。
上記の音波・電波吸収体は、図1の音波・電波吸収体と同様の作用効果に加えて、両側から伝播してくる音波を双方の吸音層5,5によって吸収でき、両側から入射する電波を中央の電波反射体2で反射して吸収することができる。また、電波反射体2を共用できるので、安価に製造することもできる。
図5は本発明に係る音波・電波吸収体の一実施形態を示す概略断面図である。
この音波・電波吸収体は、前述した図1の音波・電波吸収体において、抵抗膜1とその外側の空気層4との間に保護層7を設けると共に、吸音層5の外側にも保護層8を設けたものである。
保護層7は、音波・電波吸収体を屋外で使用した場合に、抵抗膜1や誘電体層3を直射日光による紫外線劣化から保護する目的で設けられるものであり、耐候性に優れたアクリル系樹脂フィルムや、紫外線吸収剤を含有させて耐候性を高めた各種合成樹脂フィルムが好ましく使用される。
また、保護層8は、音波・電波吸収体を屋外で使用した場合の飛来物等による吸音層5の損傷を防止することと、耐候性を高めることを目的として設けられるものであり、紫外線吸収剤を添加して耐候性を高めた高強度の合成樹脂プレート、例えば、ベンゾトリアゾール系やベンゾフェノン系の紫外線吸収剤をポリカーボネート等の樹脂に添加した耐候性と機械的強度に優れる樹脂プレートなどが好ましく使用される。特に、多数の小さな凹穴や貫通孔を配列形成した樹脂プレートは、吸音性能の低下を招くことがなく、むしろ吸音性能を向上させるので極めて好ましく使用される。また、多数の貫通孔を配列形成した樹脂プレートを無孔の樹脂プレートの上に重ねた積層プレートも、吸音性の良い保護層8として好適に使用される。尚、この保護層8の表面には、防汚機能その他の機能層を形成してもよい。
この音波・電波吸収体の抵抗膜1、電波反射体2、誘電体層3、空気層4、吸音層5、その他の構成は、前述した図1の音波・電波吸収体のそれらと同じであるから、説明を省略する。
かかる音波・電波吸収体は、例えば次の方法で製造することができる。即ち、保護層7となる樹脂フィルムの片面に前述のカーボンナノチューブ含有塗液を塗布、乾燥して、片面に抵抗膜1を有する抵抗膜形成フィルム9を作成し、この抵抗膜形成フィルム9を抵抗膜1が誘電体層3側となるように誘電体層3の片面(前面)にラミネート(押出ラミネート)する。そして、誘電体層3の反対面(後面)に電波反射体2を重ね合わせると共に、抵抗膜形成フィルム9の外側(前面側)に空気層4形成用のスペーサ6を介して吸音層5と保護層8を重ね合わせ、これらが分離しないように、保護層8から電波反射体2までボルト(不図示)を通してナット(不図示)で締付けて結合することにより、音波・電波吸収体を製造する。
上記の音波・電波吸収体は、図1の音波・電波吸収体と同様の作用効果に加えて、保護層7により抵抗膜1や誘電体層3を紫外線劣化から保護することができ、且つ、保護層8により吸音層5の損傷を防止することもできるため、耐久性が一層向上するといった利点を有する。
図6は本発明に係る音波・電波吸収体の他の実施形態を示す概略断面図である。
この音波・電波吸収体は、前述した図5の音波・電波吸収体において、その抵抗膜を二重膜、即ち、二重の抵抗膜1,1(二層の抵抗膜)とし、この二重の抵抗膜1,1の間に合成樹脂やガラスからなる厚みが0.5〜5mm程度の誘電層10を挟んだものである。二重の抵抗膜1,1は、前述のカーボンナノチューブを含んだ膜からなるものであり、いずれも表面抵抗率が377±30Ω/□の範囲に調節されている。
この音波・電波吸収体の電波反射体2、誘電体層3、空気層4、吸音層5、保護層7,8、その他の構成は、前述した図5の音波・電波吸収体のそれらと同様であり、また、その製造も、前述の抵抗膜形成フィルム9に代えて、誘電層10を挟んだ二重の抵抗膜1,1を保護層7となる樹脂フィルムの片面に形成した二重抵抗膜形成フィルム11を用いて前記と同様の方法で製造されるので、これらの説明は省略する。
上記の音波・電波吸収体は、前述した図5の音波・電波吸収体の作用効果に加えて、二重の抵抗膜に1、1により、長期使用中に一方の抵抗膜1に万一不都合が生じて表面抵抗率が377±30Ω/□の範囲を超えたとしても、他方の抵抗膜1により表面抵抗率を上記範囲内に維持できるので、電波吸収性能の低下を招く心配がないといった利点を有し、さらに、二重の抵抗膜1、1により電波吸収性能の周波数帯域を広げることもできるといった利点を有する。
上記の図6の音波・電波吸収体では、抵抗膜1を二重膜としたが、さらに多重膜としてもよい。好ましいのは、二重膜ないし三重膜である。また、図1や図4の音波・電波吸収体において、その抵抗膜を二重膜又は三重以上の多重膜としてもよいことは言うまでもなく、その場合には、図6の音波・電波吸収体と同様に長期における電波吸収性能の安定性と電波吸収性能の周波数帯域の拡大を図ることができる。
次に、本発明の更に具体的な実施例と比較例を説明する。
[実施例1]
抵抗膜1として表面抵抗率が360Ω/□のカーボン膜を、保護層7となる厚さ50μmのポリメチルメタクリレートフィルムの片面に形成してカーボン膜形成フィルム9を作製し、誘電体層3となる厚さ7mmのタキロン(株)製のポリカーボネート板の片面に、上記のカーボン膜形成フィルム9をそのカーボン膜がポリカーボネート板側となるように重ねて押出ラミネートの手法で強固に接着した。そして、このポリカーボネート板の反対面に、電波反射体2として厚さ1.6mmの鋼板を重ね合わせてビス止めすることにより、電波吸収体部分を製作した。
この電波吸収体部分のカーボン膜形成フィルムの表面側に、空気層4を形成するためのスペーサを介して、吸音層5となる厚さ45mmのグラスウール層を重ね合わせ、グラスウールから上記の鋼板までボルトを挿通してナットで固定することにより、電波吸収体部分のカーボン膜形成フィルムの表面側に厚さ20mmの空気層4を介して厚さ45mmのグラスウールの吸音層5を設け、さらに厚さ2mmのパンチングポリカーボネート板(8φmm×ピッチ10mm、開口率58%)を保護層8とした、図5に示す構造の音波・電波吸収体を製造した。
得られた音波・電波吸収体について、入射角が10°、30°、45°のTE波(1〜12GHz)のリターンロス(dB)を測定して電波吸収性能を調べた結果を、図7のTE波リターンロスグラフに示す。比較のために、上記の電波吸収体部分のみについて、入射角が10°、30°、45°のTE波(1〜12GHz)のリターンロス(dB)を測定して電波吸収性能を調べた結果を、図8のTE波リターンロスグラフに併せて示す。
この図7のTE波リターンロスグラフを見ると、実施例1の音波・電波吸収体は、電波吸収体部分のみのものに比べて、電波吸収性(リターンロス)が10°、30°入射で5dB程度、45°入射で25dB程度向上しており、また、リターンロス15dB以上の範囲におけるピーク周波数の帯域が10°、30°入射の場合0.7GHz程度、45°入射の場合0.6GHzほど拡大していることが分かる。これは、厚みが45mmの誘電性のグラスウール(吸音層)と厚みが20mmの空気層4によって、入射するTE波の進行方向が変化し、斜入射TE波吸収特性が良くなるからである。
さらに、入射角が10°、30°、45°のTM波(1〜12GHz)のリターンロス(dB)を測定して電波吸収性能を調べた結果を図9のTM波リターンロスグラフに、また、電波吸収体部分のみの入射角が10°、30°、45°のTM波(1〜12GHz)のリターンロス(dB)を測定して電波吸収性能を調べた結果を図10のTM波リターンロスグラフに示す。
この結果から、電波吸収性(リターンロス)が10°、30°入射で4dB程度、45°入射で15dB程度向上しており、また、リターンロス15dB以上の範囲におけるピーク周波数の帯域が10°入射の場合1.2GHz程度、30°入射の場合0.9GHz程度、45°入射の場合1.4GHzほど拡大していることが分かる。
尚、上記のリターンロスの測定は、電磁波吸収測定システム(施工:リケンエレテック、計測装置:ネットワークアナライザー、HEWLETT PACKADO 8722D)を用いて行ったものである。
次に、実施例1の音波・電波吸収体について、JIS A1409「残響室法吸音率の測定方法」の要領で残響室法吸音率(中心周波数100〜4000Hz)を測定した。その結果、残響室法吸音率は図11に示す通りであり、良好な音波吸収性能を有することが分かった。
[実施例2]
溶媒としてのメチルアルコール/水混合物(混合比3:1)中に、極細導電繊維としての単層カーボンナノチューブ(文献Chemical Physics Letters,323(2000)P580−585に基づき合成した物、直径1.3〜1.8nm)と分散剤としてのポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン共重合物を加えて均一に混合、分散させ、単層カーボンナノチューブを0.003質量%、分散剤を0.05質量%含む塗液を調整した。
この塗液を、市販の厚さ50μmのポリメチルメタクリレートフィルムの表面に塗布して乾燥後、熱硬化性のウレタンアクリレート溶液を塗布して乾燥することにより、抵抗膜形成フィルム(以下、CNTフィルムという)9を得た。このCNTフィルムは、単層カーボンナノチューブの目付け量が94mg/mとなるように塗布して、表面抵抗率が385Ω/□の透明な抵抗膜1を片面に形成したものである。
上記のCNTフィルムを実施例1のカーボン膜形成フィルムに代えて使用し、実施例1と同様にして図5に示す構造の音波・電波吸収体(但し、保護層8のないもの)を製造した。そして、この音波・電波吸収体について、実施例1と同様に入射角が10°、30°、45°のTE波(1〜12GHz)のリターンロス(dB)を測定して電波吸収性能を調べたところ、図12のTE波リターンロスグラフに示すような良好な結果が得られた。また、入射角が10°、30°、45°のTM波(1〜12GHz)のリターンロス(dB)を測定して電波吸収性能を調べたところ、図13のTM波リターンロスグラフに示す良好な結果が得られた。さらに、この音波・電波吸収体について、実施例1と同様にして残響室法吸音率を測定したところ、その残響室法吸音率は図14に示す通りであり、良好な音波吸収性能を有することが分かった。
[実施例3]
グラスウールの吸音層を45mmで、電波吸収層の間の空気層厚みを5mmに変更した以外は実施例1と同様にして音波・電波吸収体を製造した。
この音波・電波吸収体について、実施例1と同様に入射角10°、30°、45°のTE波及びTM波のリターンロス(dB)を測定して電波吸収性を調べたところ、図15(TE波リターンロスグラフ)と図16(TM波リターンロスグラフ)に示す通りであった。この図15、図16のグラフを図7、図9のグラフと対比すれば、空気層の厚みが小さい実施例3の音波・電波吸収体は、空気層の厚みが大きい実施例1の音波・電波吸収体に比べて、電波吸収性能が少し低下し、15dB以上の範囲でのピーク周波数の帯域も少し縮小しているが、それでも図8、図10の電波吸収体部分のみの電波吸収性能より高く、ピーク周波数帯域よりも広いことが分かった。
また、この実施例3の音波・電波吸収体の残響室法吸音率を測定したところ、図17の通りであり、良好な音波吸収性能を有することが分かった。
本発明音波・電波吸収体において抵抗膜とその外側の空気層との間に設けられる保護層を省略した参考例を示す概略断面図である。 (a),(b)は同参考例の音波・電波吸収体の抵抗膜を説明する拡大部分断面図である。 正面から見た同抵抗膜のカーボンナノチューブの分散状態を示す模式図である。 本発明音波・電波吸収体において抵抗膜とその外側の空気層との間に設けられる保護層を省略したもう一つの参考例を示す概略断面図である。 本発明に係る音波・電波吸収体の一実施形態を示す概略断面図である。 本発明に係る音波・電波吸収体の他の実施形態を示す概略断面図である。 実施例1で作製した音波・電波吸収体の、入射角10°、30°、45°のTE波リターンロスグラフである。 実施例1で作製した音波・電波吸収体の電波吸収体部分のみの、入射角10°、30°、45°のTE波リターンロスグラフである。 実施例1で作製した音波・電波吸収体の入射角が10°、30°、45°のTM波リターンロスグラフである。 実施例1で作製した音波・電波吸収体の電波吸収体部分のみの、入射角が10°、30°、45°のTM波リターンロスグラフである。 実施例1で作製した音波・電波吸収体の残響室法吸音率を示すグラフである。 実施例2で作製した音波・電波吸収体の入射角が10°、30°、45°のTE波リターンロスグラフである。 実施例2で作製した音波・電波吸収体の入射角が10°、30°、45°のTM波リターンロスグラフである。 実施例2で作製した音波・電波吸収体の残響室法吸音率を示すグラフである。 実施例3で作製した音波・電波吸収体の入射角が10°、30°、45°のTE波リターンロスグラフである。 実施例3で作製した音波・電波吸収体の入射角が10°、30°、45°のTM波リターンロスグラフである。 実施例3で作製した音波・電波吸収体の残響室法吸音率を示すグラフである。
符号の説明
1 抵抗膜
1a カーボンナノチューブ
2 電波反射体
3 誘電体層
4 空気層
5 吸音層
6 スペーサ
7,8 保護層
9 抵抗膜形成フィルム

Claims (5)

  1. 抵抗膜と電波反射体との間に誘電体層を設け、抵抗膜の外側に空気層を介して誘電性の吸音層を設けた音波・電波吸収体であって、
    抵抗膜がカーボンナノチューブを含んだ膜であり、カーボンナノチューブが1本ずつ分離した状態で、もしくは、複数本集まって束になったものが1束ずつ分離した状態で、長径と短径の平均値が0.5μm以上の凝集塊を生じないように分散して互いに接触しており、
    抵抗膜とその外側の空気層との間に保護層が設けられている、ことを特徴とする音波・電波吸収体。
  2. 抵抗膜を電波反射体の両側に設け、双方の抵抗膜と電波反射体との間に誘電体層を設けると共に、双方の抵抗膜の外側に空気層を介して誘電性の吸音層を設けたことを特徴とする請求項1に記載の音波・電波吸収体。
  3. 抵抗膜が二重膜であって、その間に誘電層を挟んだものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の音波・電波吸収体。
  4. 空気層が少なくとも3mmの厚みを有し、吸音層が少なくとも20mmの厚みを有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の音波・電波吸収体。
  5. 吸音層の外側に保護層を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の音波・電波吸収体。
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