JP2006114877A - 電磁波吸収シート、電磁波吸収シート積層体及びそれらを用いた電磁波吸収性ハウジング - Google Patents

電磁波吸収シート、電磁波吸収シート積層体及びそれらを用いた電磁波吸収性ハウジング Download PDF

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Abstract

【課題】従来の電磁波吸収塗料(組成物)や電磁波吸収シートがもつ問題点を解消し、電磁波吸収性や電磁波シールド性に優れ、かつ取扱い性に優れる電磁波吸収シートを提供する。
【解決手段】シート状基材1の少なくとも一面に、カーボンナノ材料、樹脂及び溶剤を含有する電磁波吸収塗料組成物2を塗布してなることを特徴とする電磁波吸収シート、或いはシート状基材1の電磁波吸収塗料組成物2を塗布していない面に、さらに、反射層3を設けてなることを特徴とする電磁波吸収シート。
【選択図】図5

Description

本発明は、電磁波吸収シート、電磁波吸収シート積層体及びそれを用いた電磁波吸収性ハウジングに関し、さらに詳しくは、カーボンナノチューブなどのカーボンナノ材料を含有することにより電磁波吸収機能を有する電磁波吸収塗料組成物を、シート状基材に塗布してなる、電子機器などに用いられる電磁波シールド機能を有する電磁波吸収シート、電磁波吸収シート積層体及びそれらを用いた電磁波吸収性ハウジングに関する。
従来から、カーボンナノチューブを導電性、熱伝導性、電磁波シールド性等の機能の付与要素として用い、例えばポリアミド、ポリエステル、ポリエーテル、ポリイミド等の有機ポリマー、あるいはガラス、セラミックス材料等の無機ポリマーなどをマトリックスとして用い、それらを複合して、導電性、熱伝導性、電磁波シールド性等の機能を有する構造材料用複合材とすることは知られている。
また、カーボンナノチューブ又はカーボンマイクロコイルを機能付与要素とした、優れた抵抗発熱性、静電気防止性、電磁波シールド性、電界シールド性等の諸機能を備えた、機能性コーティング剤組成物も知られている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、この機能性コーティング剤組成物は、カーボンナノチューブ等の被膜形成成分中への分散性、塗膜の基材に対する密着性等の向上が更に要請されている。
さらに、電磁波を放出する電子・電気装置のハウジングの内壁、外壁又はこれらの両方に塗布することにより該装置から発生する電磁波を充分に減少させ、該内壁、外壁との密着性が良好な電磁波吸収用の塗料や、かかる塗料を塗装してなる電磁波吸収性ハウジング、更には電磁波吸収性のフィルムまたはシートも開示されている(特許文献2参照。)。
上記電磁波吸収用塗料は、(A)強磁性物質をチューブ内空間部に内包するナノスケールカーボンチューブ及びアモルファスナノスケールカーボンチューブからなる群から選ばれる少なくとも1種、(B)樹脂及び(C)有機溶媒を含有することを特徴とし、また、電磁波吸収性のフィルムまたはシートは、(A)強磁性物質をチューブ内空間部に内包するナノスケールカーボンチューブ及びアモルファスナノスケールカーボンチューブからなる群から選ばれる少なくとも1種、及び(B)樹脂を含有する樹脂組成物を成形してなることを特徴としている。
しかし、この塗料は、ナノカーボンチューブが鉄などの強磁性物質をチューブ内空間部に内包する、特定のナノスケールカーボンチューブ又はアモルファスナノスケールカーボンチューブであるために、製造が困難であったり、価格が高いなど点で問題があり、また、電磁波吸収性のフィルムまたはシートは、上記の問題に加えて、樹脂組成物を成形しているので、樹脂の種類などにより成形性や取扱い性に難点がある等の点で、更に改善が求められている。
特開2000−26760号公報(特許請求の範囲等) 特開2004−162052号公報(特許請求の範囲等)
本発明の目的は、上記電磁波吸収塗料(組成物)や電磁波吸収シートがもつ問題点を解消し、電磁波吸収性や電磁波シールド性に優れ、かつ取扱い性に優れる電磁波吸収シートを提供することにある。
本発明者は、上記課題に対し鋭意研究を重ねた結果、塗料組成物として、カーボンナノチューブの分散性に優れたものを用い、そして、その塗料組成物を、シート状基材に塗布することにより、電磁波吸収性や電磁波シールド性に優れ、かつ取扱い性に優れ、本発明の目的を達成できることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、シート状基材(A)の少なくとも一面に、カーボンナノ材料(a)、樹脂(b)及び溶剤(c)を含有する電磁波吸収塗料組成物(B)を塗布してなることを特徴とする電磁波吸収シートが提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、シート状基材(A)の電磁波吸収塗料組成物(B)を塗布していない面に、反射層(C)を設けてなることを特徴とする電磁波吸収シートが提供される。
さらに、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、シート状基材(A)は、誘電体シートであることを特徴とする電磁波吸収シートが提供される。
本発明の第4の発明によれば、第1又は2の発明において、シート状基材(A)は、熱伝導性シートであることを特徴とする電磁波吸収シートが提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1又は2の発明において、カーボンナノ材料(a)は、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、グラファイトナノファイバー及びカーボンナノファイバーからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする電磁波吸収シートが提供される。
さらに、本発明の第6の発明によれば、第5の発明において、カーボンナノ材料(a)は、導電性を有する多層カーボンナノチューブであることを特徴とする電磁波吸収シートが提供される。
本発明の第7の発明によれば、第1又は2の発明において、樹脂(b)は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂またはUV硬化性樹脂から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする電磁波吸収シートが提供される。
また、本発明の第8の発明によれば、第1又は2の発明において、溶剤(c)は、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、キシレン、ヘプタン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、2−(2−メトキシエトキシ)エタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、及び3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールからなる群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする電磁波吸収シートが提供される。
さらに、本発明の第9の発明によれば、第1又は2の発明において、電磁波吸収塗料組成物(B)の各成分の含有割合は、カーボンナノ材料(a)100重量部に対して、樹脂(b)が50〜1000重量部、溶剤(c)が50〜3000重量部であることを特徴とする電磁波吸収シートが提供される。
またさらに、本発明の第10の発明によれば、第2の発明において、反射層(C)は、アルミニウム箔、銅箔またはステンレス箔から選ばれる金属箔であることを特徴とする電磁波吸収シートが提供される。
一方、本発明の第11の発明によれば、シート状基材(A)の片面に、カーボンナノ材料(a)、樹脂(b)及び溶剤(c)を含有する電磁波吸収塗料組成物(B)を塗布してなる第1、3〜9のいずれかの発明に係る電磁波吸収シートを、電磁波吸収特性に応じて所望数、順次積層した積層体であって、積層体の電磁波吸収塗料組成物(B)を塗布していない面に、反射層(C)を設けてなることを特徴とする電磁波吸収シート積層体が提供される。
また、本発明の第12の発明によれば、第1〜10のいずれかの発明に係る電磁波吸収シート又は第11の発明に係る電磁波吸収シート積層体を、電磁波を発生する電子機器又は電気製品のハウジングの内壁及び外壁のいずれか一方又は両方に、接着してなる電磁波吸収性ハウジングが提供される。
本発明によれば、シート状基材に、カーボンナノチューブなどのカーボンナノ材料、樹脂、溶剤を含有した電磁波吸収塗料組成物を塗布することにより、電磁波吸収性や電磁波シールド性に優れ、かつ取扱い性に優れる電磁波吸収シートとなっている。また、シート状基材に誘電体シートを用いることにより、より優れた電磁波吸収性が得られる。さらに、シート状基材に熱伝導性シートを用いることにより、熱伝導性(放熱性)と電磁波吸収性を併せもつ電磁波吸収シートとなる。
また、本発明によれば、電磁波吸収シート又は電磁波吸収シート積層体の電磁波入射面と異なる他方の面に、すなわち電磁波吸収塗料組成物を塗布していない面に、金属箔などの反射層を設けることにより、電磁波吸収シート又は電磁波吸収シート積層体を金属筐体に貼り付ける使用方法ばかりでなく、プラスチック筐体に貼り付けた場合でも、電磁波を吸収することができる。
さらに、本発明の電磁波吸収シート又は電磁波吸収シート積層体を、有無線通信機器類、家庭用電気機器類、放送用機器類、医療機器類、事務自動化用機器類、電気配線機器類、電気モータ類、自動車の電気部品類などのような電磁波を放出する各種の電気・電子装置のハウジングの内壁または外壁に、接着することなどにより、前記装置から外部に放出される電磁波を人体に害を及ばさないほど充分に減少させ得る。
以下、本発明について、項目毎に詳細に説明する。
1.シート状基材(A)
本発明の電磁波吸収シートに用いるシート状基材(A)としては、特に限定されないが、基材(A)に用いるベース樹脂としては、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂などが挙げられ、具体的には、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ウレタン樹脂などであり、好ましくは、電磁波吸収性の点から誘電体シート、例えばチタン酸バリウムを添加したシリコーン樹脂製シートなどが挙げられる。また、PETフィルム等も、用いることが可能である。誘電体とは、高い誘電率を有する物質であり、広いバンドギャップを有し、電気的には絶縁体としてふるまうものである。
また、放熱性の点から柔軟性樹脂基材に熱伝導性フィラーを添加した熱伝導性シート、例えばアルミナ添加のアクリル樹脂製シートなどが挙げられる。熱伝導性シートを用いることにより、電磁波吸収特性と熱伝導性を併せ持つシートとすることもできる。また、シート状黒鉛層から構成される熱伝導性シート、例えば従来から知られた各種の黒鉛シートが挙げられる。熱伝導性シートは、各種の電気および電子機器の発熱性部品から発生される熱を効率よく放熱するために、放熱材としても、好ましく用いることができる。また、黒鉛シートには、天然黒鉛から誘導されたものや、黒鉛化できる高分子化合物を黒鉛化して誘導されたもの等の各種の黒鉛シートがあるが、その製造由来は問わない。黒鉛シートの厚さは、必要に応じて適宜設定することができるが、一般に、0.2〜1.6mmが適当である。この黒鉛シートは可撓性を有するものが好ましい。
さらに、シート状基材(A)として、耐熱性の点から、種々の合成繊維、天然繊維、ガラス繊維、金属繊維等の織布、不織布の中から適宜選択して用いることができる。具体的には、メタ・アラミドペーパー(商品名:デュポン帝人アドバンスドペーパー社製)等のアラミド系繊維からなる不織布を好適な例として挙げることができる。
また、シート状基材(A)としては、シート単層のものでも、シートを積層した多層のものでも、両方用いることができる。
2.電磁波吸収塗料組成物(B)
本発明の電磁波吸収シートに用いる電磁波吸収塗料組成物(B)としては、カーボンナノ材料(a)、樹脂(b)及び溶剤(c)を含有することを特徴とする。
本発明で用いるカーボンナノ材料(a)としては、導電性を有する公知の種々カーボンナノ材料を用いることができ、例えば、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、グラファイトナノファイバー、カーボンナノファイバーなどを挙げることができる。
カーボンナノチューブ(CNT)は、炭素6員環が連なったグラファイトの1層(グラフェンシート)を丸めた円筒状の物質で、CNTには、1層のみからなる単層CNT(single−walledCNT:SWCNT)と、何層もが同心筒状になった多層CNT(multi−walledCNT:MWCNT)があり、一般に、外径2〜70nmで、長さが直径の10倍以上である円筒状の中空繊維状のものであって、炭素含有ガスの気相分解反応や、炭素棒・炭素繊維等を用いたアーク放電法等によって得られるものである。また、その末端形状は、必ずしも円筒状である必要はなく、例えば円錐状等変形していても差し支えない。さらに末端は、閉じた構造でも開いていてもどちらでも良い。
好ましく用いられるカーボンナノチューブの例として、多層CNTであるハイペリオン・カタリシス・インターナショナル社製のGraphite Fibrils・Grades BN(商品名)や、昭和電工製のカーボンナノチューブ等が挙げられる。
カーボンナノホーン(Carbon nanohorn)(カーボンナノコーン)は、カーボンナノチューブに類似した一種であって、特に先端を細く尖らせたものである。これは、両末端の直径が異なり、大きい部分と小さい部分に挟まれた円錐あるいは円錐台状の構造を言うが、製造方法、内包化の方法もカーボンナノチューブに準じて実施することができ、カーボンナノチューブの変形として位置付けることができる。
また、中空形状であるカーボンナノチューブに代えて、グラフェンが中心まで詰まっているカーボンナノファイバーや、コイル形状のカーボンナノコイルを用いてもよい。カーボンナノファイバーとしては、例えば、株式会社GSIクレオス製の「カルベール」(商標)がある。
さらに、カーボンナノ材料(a)として、アスペクト比が100以上であって、短辺が1〜30nm程度であるグラファイトナノファイバーなども用いることができる。
また、本発明に係る電磁波吸収塗料組成物(B)に用いられる樹脂(b)としては、各種のものが使用でき、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂又はUV硬化性樹脂のいずれもが使用できる。
熱可塑性樹脂としては、(i)ABS、(ii)ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、(iii)ポリアミド、(iv)ポリイミド、(v)ポリエチレン、(vi)ポリエチレンテレフタレート(PET)、(vii)ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、(viii)ポリカーボネート、(ix)アクリル酸低級アルキルエステル、メタクリル酸低級アルキルエステルの重合体又は共重合体などのアクリル樹脂、(x)ポリ塩化ビニル(PVC)等が使用できる。特に、塗料性に優れるアクリル樹脂が好ましい。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ウレタン樹脂等が使用できる。特に、塗料性に優れるエポキシ樹脂やメラミン樹脂が好ましい。
UV硬化性樹脂(硬化型樹脂)は、紫外線(UV)照射により硬化可能な樹脂であり、例えば、ポリエステル、ポリビニルブチラール、アクリル、フェノール、ポリウレタンなどの各種樹脂が挙げられ、具体的には、ポリエチルアクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリ−2−エチルヘキシルアクリレート、ポリ−t−ブチルアクリレート、ポリ−3−エトキシプロピルアクリレート、ポリオキシカルボニルテトラメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリイソプロピルメタクリレート、ポリドデシルメタクリレート、ポリテトラデシルメタクリレート、ポリ−n−プロピルメタクリレート、ポリ−3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリ−2−ニトロ−2−メチルプロピルメタクリレート、ポリ−1,1−ジエチルプロピルメタクリレート、ポリメチルメタクリレートなどのポリ(メタ)アクリル酸エステル、またはこれらの共重合体を挙げることができる。その他にも、重合性モノマーとしてエポキシアクリレート(n=1.48〜1.60)、ウレタンアクリレート(n=1.5〜1.6)、ポリエーテルアクリレート(n=1.48〜1.49)、ポリエステルアクリレート(n=1.48〜1.54)などを使用することもできる。
また、硬化性樹脂として、シリコーン樹脂やポリウレタン樹脂などの吸湿硬化性樹脂、アクリル樹脂などの常温硬化性樹脂、又は上記熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂やこれらの樹脂の混合物を使うことができる。
本発明に係る電磁波吸収塗料組成物(B)には、溶剤(c)が用いられる。溶剤(c)を用いることにより、カーボンナノチューブなどのカーボンナノ材料(a)を分散させる媒体としての樹脂(b)の粘度を低下させ、カーボンナノ材料(a)の分散性を向上させることができる。
溶剤(c)としては、上記樹脂(b)を溶解又は分散できる有機溶媒であれば、広い範囲の有機溶媒が使用できるが、一般には、ケトン系溶媒、飽和炭化水素類、芳香族炭化水素類、グリコールエーテル類、グリコールエーテルエステル類、アルコール等を例示でき、特に、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MEBK)、キシレン、ヘプタン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、2−(2−メトキシエトキシ)エタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール等を例示できる。
本発明に係る電磁波吸収塗料組成物(B)は、カーボンナノチューブなどのカーボンナノ材料(a)、樹脂(b)及び溶剤(c)を均一に混合することにより調製される。これら成分を混合するには、遊星ミル、ホモジナイザー、ボールミル、3本ロール、ニーダー、超音波処理等の分散処理方法等の方法を採用できる。また、ヘンシェルミキサー、オープンロールミキサー、バンバリー混合機等の公知の混合手段を用いて、適宜混合して行うこともできる。
本発明に係る電磁波吸収塗料組成物(B)において、樹脂(b)の使用量は、必要に応じて適宜選択することができるが、カーボンナノチューブなどのカーボンナノ材料(a)100重量部に対して、50〜1000重量部程度、好ましくは100〜500重量部程度である。
また、溶剤(c)の使用量は、広い範囲から適宜選択できるが、通常、カーボンナノチューブなどのカーボンナノ材料(a)100重量部に対して、50〜3000重量部程度、特に500〜2000重量部程度とするのが好ましい。
本発明に係る電磁波吸収塗料組成物(B)には、必要に応じて、塗料分野で使用されている種々の成分を添加することができる。例えば、UV吸収剤、着色剤等の各種の添加剤を添加できる。また、必要に応じて、カーボンナノチューブなどのカーボンナノ材料(a)の分散性を高めるために、分散剤を添加することもできる。
3.電磁波吸収シート
本発明の電磁波吸収シートは、シート状基材(A)の少なくとも一面に、カーボンナノチューブなどのカーボンナノ材料(a)、樹脂(b)及び溶剤(c)を含有する電磁波吸収塗料組成物(B)を塗布してなることを特徴とする。
また、本発明の電磁波吸収シートは、別の好ましい態様として、シート状基材(A)の電磁波吸収塗料組成物(B)を塗布していない面に、反射層(C)を設けてなることを特徴とする。すなわち、シート状基材(A)の片面に、電磁波吸収塗料組成物(B)を塗布し、一方、他の片面に、反射層(C)を設けてなることを特徴とする。
上記の電磁波吸収塗料組成物(B)の塗布方法としては、特に制限はなく、例えば、スピンコート法、ディッピングコート法、スプレーコート法、バーコート法、ロールコート法、印刷法など公知の塗布方法を挙げることができ、これらの塗布方法により、所望のシート状基材(A)の少なくとも一面に、所望の厚さの均一な塗膜を容易に設けることができる。
また、シート状基材(A)に塗布された本発明に係る電磁波吸収塗料組成物(B)の塗膜は、硬化あるいは乾燥させて、コーティング被膜とされ、この硬化あるいは乾燥の条件又は方法は、用いる樹脂(b)成分の種類等に応じて適宜選択できる。通常、塗膜から(c)成分の溶剤を、溶剤(c)に応じて室温又は加熱下(温度:50〜180℃程度)で蒸発させることにより、塗膜が得られる。また、この硬化方法等は、従来から知られた方法により行うことができる。
本発明に係る電磁波吸収塗料組成物(B)の塗布量は、本発明の電磁波吸収シートの用途に応じて、広い範囲から適宜選択することができるが、一般には、硬化後の膜厚が、0.005〜2mm程度、特に0.01〜1mm程度となる量とするのが好ましい。
本発明では、前記のように、シート状基材(A)の少なくとも一面に、電磁波吸収塗料組成物(B)を塗布し、溶剤(c)を揮発あるいは反応させることにより、電磁波吸収シートを得ることができる。
電磁波吸収シートの厚さとしては、広い範囲から選択できるが、取り扱い性等を考慮すると、通常は、0.1〜5mm程度、特に0.3〜3mm程度であるのが好ましい。
上記反射層(C)は、導電性の薄膜であれば、特に限定されず、例えば、(i)アルミニウム箔、銅箔、ステンレス箔などの金属箔、(ii)金属繊維または金属メッキを施した繊維により、織られた導電性布または導電性不織布、(iii)蒸着メツキ、無電界メッキ等のメッキ、(iv)その他、導電性塗料(金属系または炭素系の塗料、ペースト等)などや導電性シート(カーボンラバー等)などが挙げられる。
このシート状基材(A)の電磁波吸収塗料組成物を塗布していない面に、金属箔などの反射層(C)を設けることにより、電磁波吸収シートを金属筐体に貼り付ける使用方法ばかりでなく、プラスチック筐体に貼り付けた場合でも、電磁波を吸収することができる。
4.電磁波吸収シート積層体
本発明の電磁波吸収シート積層体は、シート状基材(A)の片面に、カーボンナノ材料(a)、樹脂(b)及び溶剤(c)を含有する電磁波吸収塗料組成物(B)を塗布してなる電磁波吸収シートを、電磁波吸収特性に応じて所望数、順次積層した積層体であって、積層体の電磁波吸収塗料組成物(B)を塗布していない面に、反射層(C)を設けてなることを特徴とする。尚、電磁波吸収シート積層体としては、電磁波吸収シートを電磁波吸収特性に応じて所望数、順次積層し、反射層(C)を設けていない積層体にしてもよく、この場合には、例えば、電磁波吸収シート積層体を金属筐体に貼り付ける使用方法であって、電磁波を吸収することができる。
このように、電磁波吸収シートを、電磁波吸収特性に応じて所望数、重ね合わせて、電磁波吸収シート積層体とすることにより、目的とする吸収波長を調整することができる。
5.使用方法
本発明の電磁波吸収シート又は電磁波吸収シート積層体を使用する際には、例えば、電磁波を発生する電子機器又は電気製品のハウジングの内壁及び外壁のいずれか一方又は両方に、接着剤や粘着剤を介して接着するなどの方法を採用すればよい。接着剤や粘着剤としては、本発明の電磁波吸収シート又は電磁波吸収シート積層体とハウジングの内壁及び外壁とを十分に接着できるものであれば、特に限定されない。また、電子機器又は電気製品の電磁波発生源に直接貼り付けることも可能である。導電性の問題で電磁波吸収塗料組成物(B)の塗布面を直接貼り付けることができない場合は、電磁波吸収シートに絶縁性コーティングや絶縁フィルムを積層したものを上記の接着剤や粘着剤を介して接着するなどの方法を採用すればよい。
本発明の電磁波吸収シート又は電磁波吸収シート積層体は、下記の作用により電磁波を吸収するものと想定される。
誘電体シートの片面に電磁波吸収塗料組成物(B)を塗布した電磁波吸収シートの場合を例示すれば、この電磁波吸収シートを金属筐体に貼り付けることにより、或いは誘電体シートの他の片面に反射層を設けた電磁波吸収シートをプラスチック筐体に貼り付けることにより、λ/4型電磁波吸収体の構造となると推察され、電磁波が吸収される。λ/4型電磁波吸収体とは、電波反射膜の前面(電波入射面側)に波長(λ)の4分の1の誘電体(スペーサー)とさらにその前に抵抗皮膜(各種導電性材料)を重ねた構造である。抵抗被膜の表面で反射された表面反射波と、吸収体内部の反射膜で反射された内部反射波が逆位相で、かつ同振幅となるようにインピーダンス整合をとったタイプである。
また、誘電体シートの両面に電磁波吸収塗料組成物(B)を塗布した電磁波吸収シートの場合は、電磁波吸収シートがコイル成分とコンデンサ成分からなる等価回路を構成し、電磁波に共振することにより、電磁波吸収シートに入射する電磁波エネルギーを熱エネルギーに変換され、電磁波が吸収される。ここでコイル成分とは、電磁波吸収塗料組成物中の個々のカーボンナノチューブが複雑に絡み合うことにより、直列や並列のコイル成分を構成し、また誘電体シートがコンデンサ成分を構成する。
従って、本発明の電磁波吸収シート又は電磁波吸収シート積層体は、カーボンナノチューブなどのカーボンナノ材料自体が有する電磁波吸収性に加え、上記の通り、シートとして電磁波吸収性を有する構成をしており、それらの相乗効果により、優れた電磁波吸収性が得られるものである。
本発明の電磁波吸収シート又は電磁波吸収シート積層体は、シート状基材(A)の誘電率を素材、添加フィラー、厚み等で調整したり、電磁波吸収塗料組成物の塗布量を調整することにより、使用機器に応じた電磁波吸収特性が得られるようにすることができる。
上記添加フィラーとしては、目的とする周波数調整のため、即ち誘電率調整のためシート状基材(A)に添加・配合されるが、例えば、(i)アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、チタン酸バリウムなどの誘電体セラミック、(ii)グラファイトカーボン、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、フラーレン、活性炭などのカーボン、(iii)鉄、酸化鉄、マグネタイト、アルミニウム、銅、ニッケルなどの金属または金属酸化物、などが挙げられ、チタン酸バリウムなどの誘電体セラミックが好ましい。
以下、本発明について、実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に特に限定されるものではない。
[実施例1〜3、比較例1]
昭和電工製のカーボンナノチューブ(CNT)4重量部、アクリル樹脂11.2重量部、メラミン樹脂4.8重量部、メチルエチルケトン(MEK)34.8重量部、及びトルエン34.8重量部を、ボールミルで6時間混合して塗料組成物を調製した。
この塗料組成物を、熱伝導性シートであるアルミナ添加アクリル樹脂製シート(厚み0.5mm)の片面に、スクリーン印刷法で塗布し、硬化後の膜厚で、実施例1では膜厚10μm、実施例2では膜厚20μm、実施例3では膜厚40μmの塗膜とした[図5(a)参照。]。これを、硬化炉により120℃に2時間保持して塗膜を硬化させた。
塗料組成物を塗布したアルミナ添加アクリル樹脂製シートについて、所定の測定サンプル(外径7mm)を作製し、その測定サンプルを測定治具(関東電子製)に装填し、ネットワークアナライザー「8703A」(HP製)により、周波数0.13GHz〜20GHzの範囲で、反射減衰量(以下、言い換えると反射吸収量)を測定した。その測定結果を図1に示した。
また、上記の塗料組成物を塗布したアルミナ添加アクリル樹脂製シートについて、そのシートの未塗布面側にアルミ板を貼り付け、所定の測定サンプルとし、近傍電磁界アンテナ測定システムにて、アンテナから3cm離したところにシート側をアンテナ側にしてセットし、ネットワークアナライザー「37169A」(アンリツ製)により、周波数33GHz〜50GHzの範囲で、反射減衰量を測定した。その測定結果も図1に示した。
一方、比較例1として、実施例で用いたものと同一のアルミナ添加アクリル樹脂製シートのみで、実施例1〜3と同様に、反射減衰量を測定した。その測定結果を図1に示した。
図1によれば、周波数0.13GHz〜20GHzの範囲において、比較例1は電磁波吸収性を示していないが、実施例1〜3は、良好な電磁波吸収特性を示している。例えば、実施例1では、10GHz付近に吸収のピークが見られ、反射減衰量が−27.5dbであった。実施例2では、14GHz付近に吸収のピークが見られ、反射減衰量が−9dbであった。実施例3では、17GHz付近に吸収のピークが見られ、反射減衰量が−3.5dbであった。
また、周波数33GHz〜50GHzの範囲において、実施例1は、比較例1に対して、特に良好な電磁波吸収特性を示している。
[実施例4〜6]
実施例1〜3において、塗料組成物を、熱伝導性シートであるアルミナ添加アクリル樹脂製シート(厚み0.5mm)の両面に、同量の膜厚を塗布した以外は、実施例1〜3と同様にして、反射減衰量を測定した[図5(b)参照。]。その測定結果を図2に示した。
実施例4〜6は、比較例1に対して、いずれかの周波数範囲で、良好な電磁波吸収特性を示している。
[実施例7、比較例2]
実施例7は、実施例6において、アルミナ添加アクリル樹脂製シートの替わりに、PETフィルム(厚み75μm)を用い、その両面に塗料組成物を塗布(膜厚40μm)した以外は、実施例6と同様にして、反射減衰量を測定した[図5(b)参照。]。その測定結果を図3に示した。
一方、比較例2として、塗料組成物を塗布しないPETフィルムのみで、実施例7と同様に、反射減衰量を測定した。その測定結果を図3に示した。
実施例7は、比較例2に対して、高周波側の周波数33GHz〜50GHzの範囲で、良好な電磁波吸収特性を示している。
[実施例8〜9、比較例3]
実施例8、9は、実施例3、6において、アルミナ添加アクリル樹脂製シートの替わりに、アラミドペーパー(不織布)(厚み50μm)を用い、その片面(実施例8)又は両面(実施例9)に塗料組成物を塗布(膜厚40μm)した以外は、実施例3、6と同様にして、反射減衰量を測定した[図5(a)、(b)参照。]。その測定結果を図4に示した。
一方、比較例3として、塗料組成物を塗布しないアラミドペーパーのみで、実施例8、9と同様に、反射減衰量を測定した。その測定結果を図4に示した。
実施例8、9は、比較例3に対して、高周波側の周波数33GHz〜50GHzの範囲で、良好な電磁波吸収特性を示している。
[実施例10〜12]
昭和電工製のカーボンナノファイバー(CNF)(商品名:VGCF)4重量部、アクリル樹脂11.2重量部、メラミン樹脂4.8重量部、メチルエチルケトン(MEK)34.8重量部、及びトルエン34.8重量部を、ボールミルで6時間混合して塗料組成物を調製した。
この塗料組成物を、実施例10では厚みが0.5mm、実施例11では厚みが1.0mm、実施例12では厚みが2.0mmのチタン酸バリウム(BaTiO)30容積%添加アクリル樹脂製シートの片面に、スクリーン印刷法で塗布し、硬化後の膜厚で、実施例10〜12とも膜厚15μmの塗膜とし、これを、硬化炉により120℃に2時間保持して塗膜を硬化させた。一方、このアクリル樹脂製シートの塗料組成物を塗布していない片面に、厚みが70μmの銅箔の反射層を積層した[図5(c)参照。]。
片面に塗料組成物を塗布し、別の片面に反射層を設けたチタン酸バリウム(BaTiO)30容積%添加アクリル樹脂製シートについて、所定の測定サンプル(外径7mm)を作製し、その測定サンプルを測定治具(関東電子製)に装填し、ネットワークアナライザー「8703A」(HP製)により、周波数0.13GHz〜20GHzの範囲で、反射減衰量を測定した。その測定結果を図7に示した。
図7によれば、周波数0.13GHz〜20GHzの範囲において、実施例10〜12は、良好な電磁波吸収特性を示し、さらに、チタン酸バリウム(BaTiO)30容積%添加アクリル樹脂製シートの厚みの相違により、周波数と反射減衰量の吸収ピークの関係が変化することが判る。
[実施例13〜15]
実施例10における、片面に塗料組成物を塗布し、別の片面に反射層を設けていないチタン酸バリウム(BaTiO)30容積%添加アクリル樹脂製シートを、実施例13では2枚積層し、実施例14では3枚積層し、実施例15では4枚積層し、一方、これらのアクリル樹脂製シート積層品の塗料組成物を塗布していない片面に、実施例10と同様に、銅箔の反射層を積層し、チタン酸バリウム(BaTiO)30容積%添加アクリル樹脂製シート積層体を作製した(実施例14は図6参照。)。
これらのアクリル樹脂製シート積層体について、実施例10と同様にして、反射減衰量を測定した。その測定結果を、実施例10の測定結果(1枚)と共に、図8に示した。
図8によれば、周波数0.13GHz〜20GHzの範囲において、実施例13〜15は、良好な電磁波吸収特性を示し、さらに、チタン酸バリウム(BaTiO)30容積%添加アクリル樹脂製シートの積層枚数の相違により、周波数と反射減衰量の吸収ピークの関係が変化することが判る。
[実施例16〜18]
実施例10において、実施例16では厚みが3.0mmのチタン酸バリウム(BaTiO)10容積%添加アクリル樹脂製シートを、実施例17では厚みが3.0mmのチタン酸バリウム(BaTiO)20容積%添加アクリル樹脂製シートを、実施例18では厚みが3.0mmのチタン酸バリウム(BaTiO)30容積%添加アクリル樹脂製シートを用いた以外は、実施例10と同様にして、反射減衰量を測定した[図5(c)参照。]。その測定結果を図9に示した。
図9によれば、実施例16〜18は、良好な電磁波吸収特性を示し、さらに、アクリル樹脂製シートのチタン酸バリウム含有量の相違により、周波数と反射減衰量の吸収ピークの関係が変化することが判る。
本発明の電磁波吸収シート又は電磁波吸収シート積層体は、電磁波シールド性(電磁波吸収性)と熱伝導性(放熱性)を併せもつことができるので、放熱材、静電気防止材、電磁波シールド材、電界シールド材等として種々の分野に好適に用いることができる。
本発明の電磁波吸収シート(実施例1〜3)の電磁波吸収特性を示す図である。 本発明の電磁波吸収シート(実施例4〜6)の電磁波吸収特性を示す図である。 本発明の電磁波吸収シート(実施例7)の電磁波吸収特性を示す図である。 本発明の電磁波吸収シート(実施例8〜9)の電磁波吸収特性を示す図である。 本発明の電磁波吸収シートの構成を示す図である。 本発明の電磁波吸収シート積層体の構成の一例を示す図である。 本発明の電磁波吸収シート(実施例10〜12)の電磁波吸収特性を示す図である。 本発明の電磁波吸収シート積層体(実施例13〜15)の電磁波吸収特性を示す図である。 本発明の電磁波吸収シート(実施例16〜18)の電磁波吸収特性を示す図である。
符号の説明
1 シート状基材(A)
2 電磁波吸収塗料組成物(B)
3 反射層(C)

Claims (12)

  1. シート状基材(A)の少なくとも一面に、カーボンナノ材料(a)、樹脂(b)及び溶剤(c)を含有する電磁波吸収塗料組成物(B)を塗布してなることを特徴とする電磁波吸収シート。
  2. シート状基材(A)の電磁波吸収塗料組成物(B)を塗布していない面に、反射層(C)を設けてなることを特徴とする請求項1に記載の電磁波吸収シート。
  3. シート状基材(A)は、誘電体シートであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電磁波吸収シート。
  4. シート状基材(A)は、熱伝導性シートであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電磁波吸収シート。
  5. カーボンナノ材料(a)は、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、グラファイトナノファイバー及びカーボンナノファイバーからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電磁波吸収シート。
  6. カーボンナノ材料(a)は、導電性を有する多層カーボンナノチューブであることを特徴とする請求項5に記載の電磁波吸収シート。
  7. 樹脂(b)は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂またはUV硬化性樹脂から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電磁波吸収シート。
  8. 溶剤(c)は、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、キシレン、ヘプタン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、2−(2−メトキシエトキシ)エタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、及び3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールからなる群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電磁波吸収シート。
  9. 電磁波吸収塗料組成物(B)の各成分の含有割合は、カーボンナノ材料(a)100重量部に対して、樹脂(b)が50〜1000重量部、溶剤(c)が50〜3000重量部であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電磁波吸収シート。
  10. 反射層(C)は、アルミニウム箔、銅箔またはステンレス箔から選ばれる金属箔であることを特徴とする請求項2に記載の電磁波吸収シート。
  11. シート状基材(A)の片面に、カーボンナノ材料(a)、樹脂(b)及び溶剤(c)を含有する電磁波吸収塗料組成物(B)を塗布してなる請求項1、3〜9のいずれかに記載の電磁波吸収シートを、電磁波吸収特性に応じて所望数、順次積層した積層体であって、
    積層体の電磁波吸収塗料組成物(B)を塗布していない面に、反射層(C)を設けてなることを特徴とする電磁波吸収シート積層体。
  12. 請求項1〜10のいずれかに記載の電磁波吸収シート又は請求項11に記載の電磁波吸収シート積層体を、電磁波を発生する電子機器又は電気製品のハウジングの内壁及び外壁のいずれか一方又は両方に、接着してなる電磁波吸収性ハウジング。
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