JPH1026829A - 感放射線性樹脂組成物 - Google Patents

感放射線性樹脂組成物

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JPH1026829A
JPH1026829A JP8199622A JP19962296A JPH1026829A JP H1026829 A JPH1026829 A JP H1026829A JP 8199622 A JP8199622 A JP 8199622A JP 19962296 A JP19962296 A JP 19962296A JP H1026829 A JPH1026829 A JP H1026829A
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radiation
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acid
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幸平 後藤
Minoru Matsubara
稔 松原
Yasutake Inoue
靖健 井上
Toshiyuki Akiike
利之 秋池
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Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アルカリ性水溶液で現像でき、その感度が高
く、かつ解像度に優れた感放射線性を有し、しかも、絶
縁性、平坦性、耐熱性、耐溶剤性、透明性等の諸性能に
優れるのみならず、低誘電率であるパターン状薄膜を容
易に形成することができる、感放射線性樹脂組成物を提
供すること。 【解決手段】(A)ラジカル重合性(フッ素化)炭化水
素(a)に由来する構造単位、不飽和カルボン酸(b)
に由来する構造単位、酸により分解され、カルボキシル
基を生じる不飽和カルボン酸エステル(c)に由来する
構造単位、およびカルボキシル基と反応し架橋を形成し
うる官能基を有するラジカル重合性化合物(d)に由来
する構造単位を含有する共重合体と、(B)感放射性酸
発生剤とを含有する組成物であって、該組成物を硬化し
て得られる硬化物の比誘電率が3以下である感放射線性
樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感放射線性樹脂組成物
に関し、さらに詳しくは、電子部品に用いられる保護膜
等を形成するための材料、または層間絶縁膜、特に、液
晶表示素子、集積回路素子、固体撮像素子等の層間絶縁
膜を形成するための材料として好適な低誘電性の感放射
線性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、液晶表示素子、集積回路素子、
固体撮像素子等の電子部品においては、その劣化や損傷
を防止するための保護膜、素子表面を平坦化するための
平坦化膜、電気絶縁性を保つための絶縁膜等が設けられ
ている。また、薄膜トランジスタ(以下、「TFT」と
記す。)型液晶表示素子や集積回路素子においては、層
状に配置される配線の間を絶縁するために層間絶縁膜が
設けられている。
【0003】しかし、従来知られている電子部品用の熱
硬化型絶縁膜形成用の材料を用いて、例えば、層間絶縁
膜を形成する場合には、必要とするパターン形状の層間
絶縁膜を得るためには工程数が多く、しかも十分な平坦
性を有する層間絶縁膜が得られないという問題があるた
め、パターニング可能な感光性の絶縁膜形成材料が求め
られてきた。また、近年、配線やデバイスの高密度化に
伴い、これらの材料に低誘電性が望まれるようになって
きた。
【0004】しかしながら、感光性、感光後のアルカリ
性水溶液による現像性、得られる膜の耐熱性、耐溶剤性
および透明性を良好に維持しつつ、得られる膜の低誘電
化を図ることは困難であった。即ち、アルカリ性水溶液
による現像が可能である感光性を付与するための感光剤
および耐熱性や耐溶剤性を発現させるための架橋剤には
得られる膜の誘電率を高めるように作用するものが多い
ため、これらの特性と低誘電化とを同時に実現すること
は困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、アル
カリ性水溶液で現像でき、その感度が高く、かつ解像度
に優れた感放射線性を有し、しかも、絶縁性、平坦性、
耐熱性、耐溶剤性、透明性等の諸性能に優れるのみなら
ず、低誘電率であるパターン状薄膜を容易に形成するこ
とができる、感放射線性樹脂組成物を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の感放射線性組成
物は、(A)ラジカル重合性(フッ素化)炭化水素
(a)に由来する構造単位、不飽和カルボン酸(b)に
由来する構造単位、酸により分解され、カルボキシル基
を生じる不飽和カルボン酸エステル(c)に由来する構
造単位、およびカルボキシル基と反応し架橋を形成しう
る官能基を有するラジカル重合性化合物(以下、「架橋
性単量体」ともいう)(d)に由来する構造単位を含有
する共重合体と、(B)感放射性酸発生剤(以下、「酸
発生剤」ともいう)とを含有する組成物であって、該組
成物を硬化して得られる硬化物の比誘電率が3以下であ
ることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の組成物について具
体的に説明する。(A)共重合体 (A)成分の共重合体(以下、「共重合体(A)」とい
う)は、(a)〜(d)の単量体に由来する構造単位
(単量体単位)を必須として含むものである。
【0008】ラジカル重合性(フッ素化)炭化水素
(a) ラジカル重合性(フッ素化)炭化水素(a)は、構造中
にラジカル重合性の不飽和二重結合を有する炭化水素ま
たはフッ素化された炭化水素であり、共重合体(A)の
誘電率を低減する働きをする。このようなラジカル重合
性(フッ素化)炭化水素(a)としては、例えば、スチ
レン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−
メチルスチレン、ビニルトルエン、p−iso −プロピル
スチレン、p−t−ブチルスチレン、p−シクロヘキシ
ルスチレン、p−フェニルスチレン、ビニルナフタリ
ン、ビニルアントラセン等の芳香族ビニル化合物;2−
フルオロスチレン、3−フルオロスチレン、4−フルオ
ロスチレン、2,3−ジフルオロスチレン、2,4−ジ
フルオロスチレン、2,5−ジフルオロスチレン、2,
6−ジフルオロスチレン、3,4−ジフルオロスチレ
ン、3,5−ジフルオロスチレン、2−トリフルオロメ
チルスチレン、3−トリフルオロメチルスチレン、4−
トリフルオロメチルスチレン、2,3−ビス(トリフル
オロメチル)スチレン、2,4−ビス(トリフルオロメ
チル)スチレン、2,5−ビス(トリフルオロメチル)
スチレン、2,6−ビス(トリフルオロメチル)スチレ
ン、3,4−ビス(トリフルオロメチル)スチレン、
3,5−ビス(トリフルオロメチル)スチレン、ペンタ
フルオロスチレン等のフッ素含有芳香族ビニル化合物;
ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,
3−ジメチルブタジエン、1,4−ジメチルブタジエン
などの共役ジエン化合物を挙げることができる。これら
は一種単独でも適宜二種以上組み合わせて用いても良
く、好ましくは芳香族ビニル化合物、または芳香族ビニ
ル化合物と共役ジエン化合物とを組み合わせて用いられ
る。共重合体(A)において、単量体(a)〜(d)に
由来する各構造の含有比率は目的に応じて適宜選定され
るが、ラジカル重合性(フッ素化)炭化水素(a)に由
来する構造単位は、通常10〜50重量%であることが
好ましい。
【0009】不飽和カルボン酸(b) 不飽和カルボン酸(b)の具体例としては、アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸;マ
レイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタ
コン酸等のジカルボン酸およびこれらのジカルボン酸の
無水物が挙げられる。これらのうち、好ましいものとし
て、アクリル酸、メタクリル酸およびイタコン酸が挙げ
られる。この中でも低誘電率の発現には、メタクリル酸
が特に好ましい。また、これらの化合物は、一種単独で
または適宜二種以上組み合わせて用いることができる。
【0010】不飽和カルボン酸(b)に由来する構造単
位は、通常3〜50重量%であり、好ましくは5〜30
重量%である。不飽和カルボン酸(b)に由来する構造
単位は、共重合体に適度なアルカリ溶解性を付与するも
のであり、共重合体中の該構造単位が少なすぎると、得
られる組成物の感度が低下し、また、多すぎるとアルカ
リ性水溶液への溶解性が高くなりすぎるため、現像時の
残膜率を保持できない。
【0011】不飽和カルボン酸エステル(c) 不飽和カルボン酸エステル(c)は、酸により加水分解
されてカルボキシル基を生じる不飽和カルボン酸エステ
ルであり、放射線照射により酸発生剤から発生した酸に
より分解されて、共重合体(A)にアルカリ可溶性を付
与するものである。具体例としては、不飽和カルボン酸
のt−ブチルエステル、ピラニルエステル、t−アミル
エステル、ジメチルベンジルエステル、3−オキソシク
ロヘキシルエステルが挙げられる。これらのうち、好ま
しいものとして、t−ブチルエステル、ピラニルエステ
ルが挙げられ、特にメタクリル酸t−ブチルエステル、
メタクリル酸ピラニルエステルが好ましい。
【0012】不飽和カルボン酸エステル(c)に由来す
る構造単位は、通常3〜50重量%であり、好ましくは
10〜40重量%である。該構造単位に由来する構造単
位が少なすぎると感度が低下する傾向にあり、また、多
すぎると感度は高まるものの、他の共重合成分の比率、
特に低誘電性をもたらすラジカル重合性炭化水素に由来
する構造単位の比率の減少により、誘電率の低減が不十
分となる場合がある。
【0013】架橋性単量体(d) 架橋性単量体(d)は、カルボキシル基(COOH)と
反応し架橋を形成しうる官能基を有するラジカル重合性
化合物である。ここで、カルボキシル基と反応し架橋を
形成しうる官能基としては、例えば、アルコール性水酸
基、ベンジルエーテル基、ベンジルアセテート基等があ
げられる。
【0014】このような架橋性単量体(d)としては、
例えば、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、
(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、ビニル
ベンジルアルコール、ビニルベンジルアセテート、ビニ
ルベンジルメチルエーテル等が挙げられる。これらの架
橋性単量体のうち、アルコール性水酸基を有する化合物
が好ましく、特に好ましくはメタクリル酸−2−ヒドロ
キシエチルである。共重合体(A)における架橋性単量
体(d)に由来する構造単位は、通常5〜50重量%で
あり、好ましくは10〜40重量%である。該架橋性単
量体に由来する構造単位は、パターン形成後の組成物を
加熱して架橋させることにより耐熱性を高めるのに寄与
するものである。したがって、該構造単位が少なすぎる
と架橋密度が十分に高まらず、得られる膜の耐熱性が不
足する場合がある。また、多すぎると、耐熱性は向上す
るものの、他の共重合体成分、特にラジカル重合性(フ
ッ素化)炭化水素(a)に由来する構造単位の含有率低
下により誘電率の低減が不十分となる場合がある。
【0015】任意的単量体 共重合体(A)は、上述した単量体(a)〜(d)を必
須の単量体単位として含む他に、場合によっては、それ
以外のラジカル重合性単量体に由来する構造単位を含ん
でもよい。このような任意的な単量体としては、例え
ば、(C)成分以外の(メタ)アクリル酸エステル化合
物が挙げられ、これは共重合体(A)の溶解性、硬度、
ガラス転移温度、接着強度等を向上させたり、製造の際
の重合速度の向上のために、共重合成分として使用する
ことができる。
【0016】このような(メタ)アクリル酸エステル化
合物としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アク
リレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、iso
−プロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリ
レート、2−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレ
ート、イソボロニル(メタ)アクリレート、フェニル
(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート
等が挙げられ、共重合体(A)において10重量%以下
の範囲で共重合させてもよい。
【0017】共重合体(A)のポリスチレン換算数平均
分子量は、本発明の組成物が後述する有機溶剤に均一に
溶解し、アルカリ性水溶液での現像が可能である限り、
特に限定されるものではないが、通常、1000〜20
000の範囲である。
【0018】共重合体(A)は、通常、上記の単量体
(a)〜(d)および場合により用いられる任意的単量
体を、例えば不活性溶媒中でラジカル重合することによ
り得られる。単量体の重合に用いられる重合開始剤とし
ては、通常のラジカル重合開始剤を使用することがで
き、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、
2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、2,2’−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−
ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物;ベンゾイル
パーオキシド、ラウロイルパーオキシド、t−ブチルパ
ーオキシピバレート、1,1’−ビス−(t−ブチルパ
ーオキシ)シクロヘキサン、3、5、5ートリメチルヘ
キサノイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−
エチルヘキサノエート等の有機過酸化物や過酸化水素等
を挙げることができる。また、過酸化物を重合開始剤と
して使用する場合には、これと還元剤とを組み合わせて
レドックス型の開始剤として使用してもよい。
【0019】単量体の重合に用いられる重合溶媒として
は単量体と生成する共重合体が溶解し、重合反応に阻害
しないものであれば、特に制限はない。例えば、メタノ
ール、エタノール等のアルコール類;テトラヒドロフラ
ン等のエーテル類;エチレングリコールモノメチルエー
テル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレン
グリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコール
モノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;メチル
セロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、
プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロ
ピレングリコールエチルエーテルアセテート等のアルキ
レングリコールアルキルエーテルアセテート類;ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチル
エーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル等のジエチレングリ
コールアルキルエーテル類;トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルアミルケ
トン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル
−2−ペンタノン等のケトン類;2−ヒドロキシプロピ
オン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン
酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エ
チル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2
−ヒドロキシ−2−メチルブタン酸メチル、3−メトキ
シプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチ
ル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプ
ロピオン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチ
ル、乳酸エチル等のエステル類が挙げられる。
【0020】これらの中では、エチレングリコールジメ
チルエーテル等のグリコールエーテル類;エチレングリ
コールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリ
コールモノメチルエーテルアセテート、エチルセロソル
ブアセテート等のアルキレングリコールアルキルエーテ
ルアセテート類;2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、
3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピ
オン酸エチル、乳酸エチル等のエステル類;ジエチレン
グリコールジメチルエーテル等のジエチレングリコール
ジアルキルエーテル類を、各単量体の溶解性および重合
反応時にゲルが発生し難い点で好適に用いることができ
る。
【0021】特に好ましくは、3ーエトキシプロピオン
酸エチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテートおよびメチルアミルケトンが挙げ
られる。ラジカル重合反応の温度は、反応に用いる単量
体の重合性、重合開始剤の分解温度等に応じて決めれば
良く、通常、10〜150℃、好ましくは、50〜12
0℃の範囲である。また、反応時間は通常、0.5〜5
0時間である。
【0022】(B)感放射線性酸発生剤 本発明で規定される(B)酸発生剤としては、ジフェニ
ルヨードニウム塩、トリフェニルスルフォニウム塩、フ
ェニルジアゾニウム塩の如きオニウム塩;イミドスルホ
ネート誘導体、トシル化合物、ベンジル誘導体のカルボ
ナート化合物、トリアジン誘導体のハロゲン化物等が挙
げられる。これらの酸発生剤のうち、具体的なジフェニ
ルヨードニウム塩を構成するカチオンとしては、ジフェ
ニルヨードニウム、4−メトキシフェニル−フェニルヨ
ードニウム、ビス(4−メトキシフェニル)ヨードニウ
ム、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム等が
あげられ、トリフェニルスルフォニウム塩を構成するカ
チオンとしては、トリフェニルスルフォニウム、メトキ
シフェニル−ジフェニルスルフォニウム、ビス(メトキ
シフェニル)−フェニルスルフォニウム、トリス(メト
キシフェニル)スルフォニウム、4-メチルフェニル−ジ
フェニルスルフォニウム、2,4,6−トリメチルフェ
ニル−ジフェニルスルフォニウム、4−t−ブチルフェ
ニル−ジフェニルスルフォニウム、トリス(4−t−ブ
チルフェニル)−ジフェニルスルフォニウム等のカチオ
ンが挙げられる。また、アニオンとしては、ナフタレン
−1−スルフォネート、ナフタレン−2−スルフォネー
ト、2−t−ブチル−ナフタレン−2−スルフォネート
等のナフタレン誘導体;アントラセン−1−スルフォネ
ート、アントラセン−2−スルフォネート、9−ニトロ
アントラセン−1−スルフォネート、5,6−ジクロロ
アントラセン−3−スルフォネート、9,10−ジクロ
ロアントラセン−2−スルフォネート、9,10−ジメ
トキシアントラセン−2−スルフォネート、9,10−
ジメトキシアントラセン−2,5−ジスルフォネート、
9,10−ジエトキシアントラセン−2−スルフォネー
ト、ベンズ(a)アントラセン−4−スルフォネート等の
アントラセン誘導体;フェナンスレン−2−スルフォネ
ート、ピレン−スルフォネート、トリフェニレン−2−
スルフォネート、クリセン−2−スルフォネート、トリ
フルオロメタンスルフォネート、ヘキサフルオロアンチ
モネート、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロフ
ォスフェート、ベンゼンスルフォネート、アントラキノ
ンスルフォネート等のアニオンが挙げられる。
【0023】また、上記イミドスルホネート誘導体とし
ては、トリフルオロメチルスルホニルオキシビシクロ
[2.2.1 ]−ヘプト−5−エン−ジカルボキシイミド、
スクシンイミドトリフルオロメチルスルホネート、フタ
ルイミドトリフルオロメチルスルホネート等が挙げら
れ、上記トシル化合物としては、ベンジルトシレート、
ニトロベンジルトシレート、ジニトロベンジルトシレー
ト等のベンジルカチオン誘導体が挙げられる。さらに、
上記ベンジル誘導体のカルボナート化合物としては、ベ
ンジルカルボナート、ニトロベンジルカーボナート、ジ
ニトロベンジルカーボナート等が挙げられ、上記トリア
ジン誘導体のハロゲン化合物としては、2,4,6−ト
リス(トリクロロメチル)-s- トリアジン等のトリクロ
ロメチルトリアジン誘導体が挙げられる。
【0024】酸発生剤(B)の使用割合は、(A)共重
合体100重量部に対して、通常0.5〜20重量部で
よく、好ましくは1〜10重量部、特に好ましくは1〜
5重量部である。酸発生剤の添加量が少なすぎると、得
られる組成物の感度が低下し、また、多すぎると得られ
る硬化膜の誘電率、耐熱性、透明性等の特性が低下する
場合がある。
【0025】その他の成分 本発明の組成物には、必要に応じて他の成分を添加する
ことができる。組成物の放射線感応性を向上させる目的
で、酸発生剤(B)と共に増感剤を添加することができ
る。該増感剤としては、例えば、ベンゾフェノン誘導
体;アントラセン、9−ヒドロキシメチルアントラセ
ン、9−ブロモアントラセン、9−クロロアントラセ
ン、9,10−ジブロモアントラセン、9,10−ジク
ロロアントラセン、2−エチルアントラセン、9,10
−ジメトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジ
メトキシアントラセン等のアントラセン誘導体;チオキ
サントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロ
ロチオキサントン等のチオキサントン誘導体を挙げるこ
とができる。これらのうち、アントラセン誘導体および
チオキサントン誘導体が好ましく、これらの増感剤から
選ばれた少なくとも1種の増感剤を、前述の酸発生剤の
うちのジフェニルヨードニウム塩、トリフェニルスルフ
ォニウム塩およびイミドスルフォネート誘導体から選ば
れた少なくとも1種の酸発生剤と組み合わせることによ
り、特に優れた放射線感応性を発現させることができ
る。
【0026】これらの増感剤の使用割合は、共重合体
(A)100重量部に対して、通常0.5〜20重量部
でよく、好ましくは1〜10重量部、特に好ましくは1
〜5重量部である。さらに、必要に応じて、架橋剤、界
面活性剤、接着助剤等を含有させることができる。
【0027】架橋剤は、耐熱性改善等を目的として添加
される。該架橋剤としては、分子内にベンジルアルコー
ル基またはそれから誘導される官能基を有する化合物が
挙げられ、具体的にはp−キシリレンジオール、m−キ
シリレンジオール、p−キシリレンジオールジメチルエ
ーテル、m−キシリレンジオールジメチルエーテル、p
−キシリレンジオールジアセテート、m−キシリレンジ
オールジアセテート、テトラメチロールベンゼン、テト
ラメチロールビフェニル等が挙げられる。架橋剤の使用
割合は、共重合体(A)100重量部に対して20重量
部以下、特に0.1〜10重量部であることが好まし
い。
【0028】また界面活性剤は、組成物の塗布性、膜の
平坦化性を向上させるために用いられ、例えばBM−1
000(BM Chemie社製)、メガファックスF
142D、同F172、同F173、同F183(以
上、大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC
−135、同FC−170C、フロラードFC−43
0、同FC−431(以上、住友スリーエム(株)
製)、サーフロンS−112、同S−113、同S−1
31、同S−141、同S−145(旭硝子(株)
製)、SH−28PA、SH−190、SH−193、
SZ−6032、SF−8428、DC−57、DC−
190(東レシリコーン(株)製)等として市販されて
いるフッ素系界面活性剤を使用することができる。この
使用割合は、共重合体(A)100重量部に対して5重
量部以下、特に0.01〜2重量部であることが好まし
い。
【0029】さらに、接着助剤は、基体との接着性を向
上させるために添加される。このような接着助剤として
は、例えば、官能性シランカップリング剤を好適に用い
ることができる。この官能性シランカップリング剤と
は、カルボキシル基、メタクリロイル基、イソシアナー
ト基、エポキシ基等の反応性置換基を有するシラン化合
物を意味し、その具体例としては、トリメトキシシリル
安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキ
シシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメ
トキシシラン等を挙げることができる。接着助剤の使用
割合は、共重合体(A)100重量部に対して20重量
部以下、特に0.05〜10重量部であることが好まし
い。
【0030】感放射線性樹脂組成物の調製 本発明の組成物は、共重合体(A)、酸発生剤(B)お
よび必要に応じて用いられるその他の任意成分を均一に
混合することによって調製することができる。通常、本
発明の組成物は有機溶剤に溶解して組成物溶液として調
製し、提供される。ここで使用される有機溶剤として
は、これらの成分(A)、(B)および任意的に使用さ
れる成分と反応せず、これらを溶解するものであれば、
特に制限はない。好ましくは、前述の共重合体(A)の
重合に用いられるものとして例示した溶媒が挙げられ
る。上記組成物溶液は、通常、使用前に濾過して用いら
れる。例えば孔径1〜0.2μmのミリポアフィルター
等を用いて濾過した後、使用に供することができる。
【0031】用途 本発明の組成物を用いることにより、例えば次のように
してパターン状薄膜を形成することができる。 (1)調製した組成物溶液を基板表面に塗布し、プリベ
ークを行うことにより溶剤を除去して感放射線性樹脂組
成物の塗膜を形成する。この塗布方法としては、特に限
定されず、例えば、スプレー法、ロールコート法、回転
塗布法等の各種の方法を採用することができる。プリベ
ークの条件としては、各成分の種類、使用割合等によっ
ても異なるが、通常60〜110℃で30秒間〜15分
間程度である。 (2)形成された塗膜に所定のパターンのマスクを介し
て、放射線を照射する。
【0032】放射線のエネルギー量および放射線の種類
は、所望の解像度、光酸発生剤の感光波長、必要に応じ
て添加した増感剤の吸収波長等に応じて適宜決めればよ
く、通常、g線(波長436nm)、h線(波長405
nm)i線(波長365nm)等の紫外線、KrFエキ
シマレーザー等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等の
X線、電子線等の荷電粒子線を用いることができ、好ま
しくはg線またはi線が用いられる。
【0033】放射線照射後、ポストエクスポジュアベー
キング処理(以下、「PEB処理」という)を行う。P
EB処理を行うことにより、放射線の照射された部分
で、酸発生剤(B)から発生した酸により共重合体
(A)中の不飽和カルボン酸エステル(c)由来の構造
単位が分解してカルボキシル基を生成し、アルカリ性水
溶液に溶出するようになる。PEB処理の条件は、通
常、50〜180℃の温度で、0.1〜15分間程度で
よい。 (3)PEB処理後にアルカリ性水溶液からなる現像液
を用いて現像処理して放射線の照射部分を除去すること
によりパターニングを行う。
【0034】上記現像液としては、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、
メタケイ酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n
−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジエチルアミノエ
タノール、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミ
ン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウム
ヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシ
ド、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ
〔5.4.0〕−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシ
クロ〔4.3.0〕−5−ノナン等のアルカリ類の水溶
液を用いることができ、特に好ましくはテトラメチルア
ンモニウムヒドロキシド水溶液である。また、上記のア
ルカリ類の水溶液にメタノール、エタノール等の水溶性
有機溶媒や界面活性剤を適当量添加した水溶液を現像液
として使用することもできる。さらに、現像方法として
は、液盛り法、ディッピング法、揺動浸漬法等を利用す
ることができる。
【0035】(4)現像処理後に、流水洗浄によるリン
ス処理を行い、例えば圧縮空気や圧縮窒素で風乾し、必
要に応じて例えば紫外線を該薄膜の表面に照射した後、
ホットプレート、オーブン等の加熱装置によりポストベ
ークを行う。ポストベークの条件は、通常、例えば15
0〜250℃の温度で3分〜1時間でよい。このように
して硬化したパターン状薄膜が基板の上に形成される。
こうして得られるパターン状薄膜の比誘電率は3以下、
好ましくは2.9以下である。また、該パターン状薄膜
は、高解像度、低誘電率であって、絶縁性、平坦度、耐
熱性、透明度、硬度等の物性に優れる。したがって、電
子部品の保護膜、平坦化膜、層間絶縁膜等に有用であ
り、特に液晶表示素子、集積回路素子および固体撮像素
子の層間絶縁膜に有用である。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0037】《(A)共重合体の合成》 <合成例1>(スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸
t−ブチル/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル共重
合体) 還流冷却器を具えたフラスコを用い、このフラスコ内を
窒素置換した後、重合開始剤として2,2’−アゾビス
イソブチロニトリル7.0gを乳酸エチルに溶解した溶
液200gをフラスコ内に仕込んだ。次いで、スチレン
35g、メタクリル酸20g、メタクリル酸t−ブチル
30gおよびメタクリル酸−2−ヒドロキシエチル15
gを仕込んだ後、ゆるやかに攪拌しながら液の温度を7
0℃に上昇させ、この温度を7時間保持して単量体を共
重合し、共重合体溶液(共重合体分31.6重量%)
を300g得た。
【0038】<合成例2> (スチレン/メタクリル酸
/メタクリル酸ピラニル/メタクリル酸−2−ヒドロキ
シエチル共重合体) 還流冷却器を具えたフラスコを用い、このフラスコ内を
窒素置換した後、重合開始剤として2,2’−アゾビス
イソブチロニトリル7.0gを乳酸エチルに溶解した溶
液200gをフラスコ内に仕込んだ。次いで、スチレン
35g、メタクリル酸20g、メタクリル酸ピラニル3
0gおよびメタクリル酸−2−ヒドロキシエチル15g
を仕込んだ後、ゆるやかに攪拌しながら、溶液の温度を
70℃に上昇させ、この温度を7時間保持して単量体を
共重合し、共重合体溶液(共重合体分32.1重量
%)を300g得た。
【0039】<合成例3> (スチレン/メタクリル酸
/メタクリル酸t−ブチル/メタクリル酸−2−ヒドロ
キシプロピル共重合体) 還流冷却器を具えたフラスコを用い、このフラスコ内を
窒素置換した後、重合開始剤として2,2’−アゾビス
イソブチロニトリル7.0gを溶解した乳酸エチル溶液
200gをフラスコ内に仕込んだ。次いで、スチレン3
0g、メタクリル酸20g、メタクリル酸t−ブチル3
0gおよびメタクリル酸−2−ヒドロキシプロピル20
gを仕込んだ後、ゆるやかに攪拌しながら、溶液の温度
を70℃に上昇させ、この温度を7時間保持して単量体
を共重合し、共重合体溶液(共重合体分31.2重量
%)を300g得た。
【0040】<合成例4>(スチレン/メタクリル酸/
メタクリル酸t−ブチル/ビニルベンジルアルコール共
重合体) 還流冷却器を具えたフラスコを用い、このフラスコ内を
窒素置換した後、重合開始剤として2,2’−アゾビス
イソブチロニトリル7.0gを溶解した乳酸エチル溶液
200gをフラスコ内に仕込んだ。次いで、スチレン3
0g、メタクリル酸20g、メタクリル酸t−ブチル3
0gおよびビニルベンジルアルコール20gを仕込んだ
後、ゆるやかに攪拌しながら、溶液の温度を70℃に上
昇させ、この温度を7時間保持して単量体を共重合し、
共重合体溶液(共重合体分32.6重量%)を300
g得た。
【0041】<合成例5> (スチレン/メタクリル酸
/メタクリル酸t−ブチル/ビニルベンジルアセテート
共重合体) 還流冷却器を具えたフラスコを用い、このフラスコ内を
窒素置換した後、重合開始剤として2,2’−アゾビス
イソブチロニトリル7.0gを溶解した乳酸エチル溶液
200gをフラスコ内に仕込んだ。次いで、スチレン3
0g、メタクリル酸20g、メタクリル酸t−ブチル3
0gおよびメタクリル酸−2−ヒドロキシエチル20g
を仕込んだ後、ゆるやかに攪拌しながら、溶液の温度を
70℃に上昇させ、この温度を7時間保持して単量体を
共重合し、共重合体溶液(共重合体分32.0重量
%)を300g得た。
【0042】<比較合成例1>(メタクリル酸/メタク
リル酸t−ブチル/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチ
ル共重合体) 還流冷却器を具えたフラスコを用い、このフラスコ内を
窒素置換した後、重合開始剤として2,2’−アゾビス
イソブチロニトリル7.0gを乳酸エチルに溶解した溶
液200gをフラスコ内に仕込んだ。次いで、メタクリ
ル酸20g、メタクリル酸t−ブチル65gおよびメタ
クリル酸−2−ヒドロキシエチル15gを仕込んだ後、
ゆるやかに攪拌しながら液の温度を70℃に上昇させ、
この温度を7時間保持して単量体を共重合し、共重合体
溶液(i) (共重合体分30.5重量%)を300g得
た。
【0043】<比較合成例2>(スチレン/メタクリル
酸/メタクリル酸t−ブチル共重合体) 還流冷却器を具えたフラスコを用い、このフラスコ内を
窒素置換した後、重合開始剤として2,2’−アゾビス
イソブチロニトリル7.0gを溶解した乳酸エチル溶液
200gをフラスコ内に仕込んだ。次いで、スチレン3
5g、メタクリル酸20gおよびメタクリル酸t−ブチ
ル45gを仕込んだ後、ゆるやかに攪拌しながら、溶液
の温度を70℃に上昇させ、この温度を7時間保持して
単量体を共重合し、共重合体溶液(ii)(共重合体分3
2.1重量%)を300g得た。
【0044】<実施例1> 〔組成物溶液の調製〕合成例1で得られた共重合体溶液
を共重合体分が23重量%になるように乳酸エチルで希
釈し、その共重合体溶液100g(共重合体分23g)
にジフェニルヨードニウム−9、10−ジメトキシアン
トラセン−2−スルフォネート0.69gおよび界面活
性剤BM−1000(BM Chemie社製)を溶解
混合させた。次いで、溶液を孔径0.22μmのミリポ
アフィルターで濾過することにより組成物溶液1を得
た。
【0045】〔塗膜の形成〕シリコン基板上にスピンナ
ーを用いて、組成物溶液1を塗布した後、90℃て90
秒間ホットプレート上でプリベークして膜厚4.0μm
の塗膜を形成した。
【0046】〔放射線照射処理、および現像処理〕得ら
れた塗膜に所定のパターンのマスクを介して、365n
mにおける光強度が3.5mW/cm2 である紫外線を
空気中で29秒間照射し、照射後の熱処理(PEB処
理)を120℃で2分間、ホットプレート上で行った。
次いで、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド1.5
重量%水溶液により25℃で20秒間現像処理を行った
後、超純水で1分間リンス処理し、ポジ型のパターンを
形成させた。
【0047】〔ポストベーク〕このパターンが形成され
たシリコン基板をホットプレート上で240℃で30分
間加熱することにより、パターンのポストベークを行
い、パターン状薄膜を形成したシリコン基板を得た。 〔誘電率の測定〕室温、1MHzの条件で測定した。結
果を表1に示す。
【0048】〔放射線感応性の評価〕紫外線照射時に照
射時間を変えて、PEB処理および現像を行い、5.0
μm×5.0μm以下の大きさの解像度で、しかもその
時の感度が100mJ/cm2 以下でパターニングが可
能な放射線感応性を◎とし、200mJ/cm2 以下で
パターニングが可能な放射線感応性を○とし、上記解像
度および200mJ/cm2 以下の感度のいずれか、ま
たは両者がこの基準に達しない放射線感応性を×とし
た。結果を表1に示す。
【0049】〔耐熱寸法安定性の評価〕パターン状薄膜
を形成したシリコン基板を240℃のオーブンを用いて
30分間加熱した後、パターン状薄膜の膜厚変化を測定
した。加熱後の膜厚が、加熱前の膜厚の95%を超える
場合を○、90〜95%の範囲にある場合を△、90%
未満の場合を×とした。結果を表1に示す。
【0050】〔平坦性の評価〕シリコン基板の代わり
に、1.0μmの段差を有するシリコン酸化膜基板を用
いたこと以外は、前記と同様にしてパターン状薄膜を形
成し、接触式の膜厚測定器を用いて、パターン状薄膜の
段差を測定し、段差の最大値が5%未満である場合を○
とし、5%以上である場合を×とした。結果を表1に示
す。
【0051】〔透明性の評価〕シリコン基板の代わりに
ガラス基板「コーニング7059(コーニング社製)」
を用いた以外は上記と同様にしてパターン状薄膜を形成
したガラス基板を得た。次いで、得られたガラス基板の
透過率を分光光度計「150−20型ダブルビーム(日
立製作所製)」を用いて400〜800nmの波長で測
定した。このとき最低透過率が90%を超える場合を
○、90%未満である場合を×とした。結果を表1に示
す。
【0052】〔耐熱変色性の評価〕パターン状薄膜を形
成したガラス基板を240℃のオーブンで30分間加熱
した後、このガラス基板の透過率を分光光度計「150
−20型ダブルビーム」を用いて400〜800nmの
波長で測定し、加熱処理後における透過率の変化を求め
た。変化率が5%未満の場合を○、5〜10%の範囲に
ある場合を△、10%を超える場合を×とした。結果を
表1に示す。
【0053】〔耐溶剤性の評価〕パターン状薄膜を形成
したガラス基板を70℃中のジメチルスルフォキシド中
に浸せきし、膜厚変化を測定し、20%以下の膜厚変化
を○、20%以上の膜厚変化を△、膨潤が大きく、基板
から剥がれてしまう状態を×とした。結果を表1に示
す。
【0054】<実施例2〜5>合成例1で得られた共重
合体溶液の代わりに表1で示した合成例2〜5で得られ
た共重合体溶液のそれぞれを用いた以外は実施例1と同
様にして組成物溶液を得た。各々の組成物溶液を用い、
実施例1と同様の操作を行い、ポジ型のパターンを形成
することができた。また、パターン状薄膜について実施
例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
【0055】<実施例6>架橋剤として、p−キシリレ
ンジオール1.15gをさらに添加した以外は実施例1
と同様にして組成物溶液を得た。この組成物溶液を用
い、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド0.2重量
%水溶液により20秒間現像処理を行った以外は実施例
1と同様の操作を行い、ポジ型のパターンを形成するこ
とができた。また、パターン状薄膜について実施例1と
同様の評価を行った。結果を表1に示す。
【0056】<実施例7>ジフェニルヨードニウム−
9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルフォネー
トの代わりにトリフルオロメチルスルホニルオキシビシ
クロ[2.2.1 ]−ヘプト−5−エン−ジカルボキシイミ
ド0.69gを用い、さらに増感剤として2−エチル−
9、10−ジメトキシアントラセン0.69gを用いた
以外は、実施例1と同様にして組成物溶液を得た。この
組成物溶液を用いた以外は実施例1と同様の操作を行
い、ポジ型のパターンを形成することができた。また、
パターン状薄膜について実施例1と同様の評価を行っ
た。結果を表1に示す。
【0057】<実施例8>ジフェニルヨードニウム−
9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルフォネー
トの代わりにトリフルオロメチルスルホニルオキシビシ
クロ[2.2.1 ]−ヘプト−5−エン−ジカルボキシイミ
ド0.69gを用い、さらに増感剤として9−ブロモア
ントラセン0.69gを用いた以外は、実施例1と同様
にして組成物溶液を得た。この組成物溶液を用いた以外
は実施例1と同様の操作を行い、ポジ型のパターンを形
成することができた。また、パターン状薄膜について実
施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
【0058】<比較例1〜2>合成例1で得られた共重
合体溶液の代わりに表1に示した比較合成例1〜2で得
られた樹脂溶液のそれぞれを用いた以外は実施例1と同
様にして組成物溶液を得た。各々の組成物溶液を用い、
実施例1と同様の操作を行い、ポジ型のパターンを形成
することができた。また、パターン状薄膜について実施
例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【発明の効果】本発明の感放射線性樹脂組成物は、アル
カリ性水溶液で現像でき、高解像度、高感度であり、し
かも、絶縁性、平坦性、耐熱性、耐溶剤性、透明性等の
諸特性とともに、従来これらの特性と同時に実現するこ
とが困難であった低誘電性に優れたパターン状薄膜を容
易に形成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/31 H01L 21/95 29/786 29/78 619A (72)発明者 秋池 利之 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ラジカル重合性(フッ素化)炭化水
    素(a)に由来する構造単位、 不飽和カルボン酸(b)に由来する構造単位、 酸により分解され、カルボキシル基を生じる不飽和カル
    ボン酸エステル(c)に由来する構造単位、およびカル
    ボキシル基と反応し架橋を形成しうる官能基を有するラ
    ジカル重合性化合物(d)に由来する構造単位を含有す
    る共重合体と、(B)感放射性酸発生剤とを含有する組
    成物であって、該組成物を硬化して得られる硬化物の比
    誘電率が3以下である感放射線性樹脂組成物。
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