JPH1026223A - 歯車変速機用シフト装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 阻止手段の簡単な構成という点ですぐれかつ
１つより多いシフト揺動片及び／又はシフト棒により容
易に拡張できる、歯車変速機用シフト装置を提供する。 【構成】 歯車変速機用シフト装置において、軸線方向
移勤可能なシフト棒１５により１つの歯車クラツチが操
作され、１つの歯車クラツチが揺動可能なシフト揺動片
により操作される。継手によりシフトフオークに結合さ
れる揺動可能な阻止部材と、シフト棒に対して直角に設
けられかつシフト棒の凹所に対応する直線移動可能な阻
止部材とが共同作用して、シフト棒の操作によりシフト
フオークが必然的に阻止されるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、歯車変速機が歯車を歯
車軸にそれぞれ連結する２つの歯車クラツチを持ち、歯
車軸に対して平行に設けられるシフト棒が、変速機ケー
スに対して軸線方向移動可能に取付けられ、歯車クラツ
チの１つを操作するシフトフオーク及びシフト軸のシフ
トフインガに係合するシフト溝を持つ連行片が、シフト
棒に対して相対運動しないように設けられ、歯車軸に対
して直角に向く幾何学的軸線の周りに変速機ケースに対
して揺動可能にシフト揺動片が取付けられ、別の歯車ク
ラツチを操作するシフトフオーク及びシフト軸のシフト
フインガに係合するシフト溝を持つ連行片が、シフト揺
動片に対して相対運動しないように設けられ、直線移動
可能な阻止部材が、シフト棒に対して直角に向く幾何学
的軸線の方向に変速機ケースに対して軸線方回移動可能
に取付けられ、直線移動可能な阻止部材の一端が斜面に
よりシフト棒の凹所と共同作用し、それにより歯車クラ
ツチの非係合状態に対応するシフト棒の中立位置におい
て、シフト棒の凹所と直線移動可能な阻止部材の移動の
ための幾何学的軸線とが一致し、その結果シフト棒に近
い終端位置の方向に直線移動可能な阻止部材が操作可能
であり、この終端位置でシフト棒が、その凹所及び直線
移動可能な阻止部材を介して、変速機ケースに対してほ
ぼ動かないように固定可能であり、１つの歯車クラツチ
を係合させるため、中立位置にあるシフト棒の操作によ
り、揺動可能な阻止部材が斜面を介してシフト棒から離
れて他方の終端位置の方向へ移動可能であり、この他方
の終端位置で直線移動可能な阻止部材の他端が、直線移
動可能な阻止部材の移動のための幾何学的軸線に対して
直角な変速機ケースのケース面内に揺動可能に設けられ
る揺動可能な阻止部材の一端にある凹所に係合可能であ
り、この揺動可能な阻止部材の他端が、継手を介してシ
フト揺動片に互いに無関係に動き得るように結合され、
それにより他方の歯車クラツチの非係合状態に対応する
シフト揺動片の中立位置において、揺動可能な阻止部材
の凹所と直線移動可能な阻止部材の移動のための幾何学
的軸線とが一致し、他方の歯車クラツチの係合状態に対
応するシフト揺動片の速段位置において、直線移動可能
な阻止部材の移動のための幾何学的軸線と揺動可能な阻
止部材の阻止面とが一致し、揺動可能な阻止部材の凹所
への係合のため終端位置への直線移動可能な阻止部材の
操作が阻止され、一方の歯車クラツチの係合状態に対応
するシフト軸の速段位置において、直線移動可能な阻止
部材の移動のための幾何学的軸線とシフト棒の阻止面と
が一致し、その結果シフト棒の凹所への係合のため終端
位置への直線移動可能な阻止部材の操作が阻止され、揺
動可能な阻止部材の凹所と直線移動可能な阻止部材の対
応する端部とが斜面を介して共同作用し、それにより速
段位置へのシフト揺動片の操作が、揺動可能な阻止部材
の凹所を介して、シフト棒の凹所への係合のための終端
位置へ直線移動可能な阻止部材を強制的に操作する、歯
車変速機用シフト装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の公知のシフト装置（ドイツ連邦
共和国特許出願公開第４１１８９３１号明細書）では揺
動可能な阻止部材が、双腕阻止レバーの形に構成され、
この阻止レバーは２つのレバー端の間にある中心点で変
速機ケースに揺動可能に取付けられ、その一方のレバー
腕に直線移動可能な阻止部材に係合する凹所を持ち、そ
の他方のレバー端が阻止カムによりシフト揺動片の対応
する相手カム輪郭と共同作用し、それにより阻止カム
が、歯車クラツチの非係合状態に対応するシフト揺動片
の中立位置で、阻止レバーに作用する戻しばねによりシ
フト揺動片にある相手カム輪郭と係合した状態に保た
れ、歯車クラツチの係合状態に対応する速段（ギヤ）位
置へシフト揺動片が操作されると、阻止カムが相手カム
の輪郭により他方の終端位置へ揺動せしめられ、この終
端位置ではもはや阻止レバーの凹所に係合せず、直線移
動可能な阻止部材の移動のための幾何学的軸線に一致す
る阻止面に係合する。この公知のシフト装置で第２の付
加的なシフト揺動片が使用されると、第２のシフト揺動
片と共同作用する第２の双腕阻止レバー、及び両方の双
腕阻止レバー及び第１のシフト揺動片と共同作用する中
間阻止リンク機構を設けねばならないので、この公知の
シフト装置は復雑な構成を必要とする。

【０００３】ドイツ連邦共和国特許出願公開第２１３２
７３６号明細書も、阻止すべき３つのシフト棒を持つ車
両の歯車変速機用シフト装置を示しており、はね荷重を
受ける阻止部材がシフト棒の間に設けられ、阻止部材が
軸線方向移動可能に変速機ケース内に保持され、シフト
棒が三角形状に配置されている。それぞれ２つのシフト
棒を同時に阻止し、シフトのため１つのシフト棒のみを
釈放でき、必要なシフト手段及びその軸受を容易に製造
し、こじんまり配置し、碓実な阻止を可能にするため、
この公知のシフト装置では、阻止部材が軸受穴内に移動
可能に取付けられ、変速機ケースの２つのシフト棒を結
合し、阻止部材が、直角をなして軸受穴へ開口する別の
阻止穴の範囲にある傾斜面と、阻止穴へ挿入される阻止
部材の傾斜面と共同作用する球とを持つている。

【０００４】ドイツ連邦共和国特許出願公開２９３０１
５１号明細書も副軸形式の歯車変速機を示し、歯車軸に
対して平行に設けられる３つのシフト棒が、変速機ケー
ス内に軸線方向移動可能に取付けられ、この変速機ケー
スはフランジによりクラッチケースに結合され、２つの
シフト棒が対応する直線移動可能なシフトフオークのフ
オーク軸にそれぞれ相対運動しないように結合され、第
３のシフト棒が変速機ケースに対して揺動可能に取付け
られている対応するシフトフオークのフオーク軸に枢着
されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明の基礎になつて
いる課題は、大体において、阻止手段の簡単な構成とい
う点ですぐれかつ１つより多いシフト揺動片及び／又は
シフト棒により容易に拡張できる、最初にあげた種類の
シフト装置を提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
本発明によれば、揺動可能な阻止部材の凹所を持つ一端
が、変速機ケースに対して幾何学的軸線の方向に付加的
に移動可能なように設けられ、揺動可能な阻止部材の他
端が、継手を介してシフト揺動片に直接揺動可能に結合
され、直線移動可能な阻止部材及び揺動可能な阻止部材
の移動のための幾何学的軸線が、互いに直角をなしてい
る。

【０００７】本発明によるシフト装置では、ケース側方
の揺動軸受及び揺動可能な阻止部材用の戻しばねが不要
になり、シフト揺動片と移動可能な阻止部材との運動学
的相互作用が、揺動軸受のそれぞれの配置により最適化
される。

【０００８】本発明によるシフト装置では、阻止部材が
シフト棒とシフト揺動片との間で可能な限り短い行程に
わたつて動作せしめられる。

【０００９】本発明によるシフト装置では、請求項２に
従つて第２のシフト揺動片により、阻止手段が容易にか
つ有利にシフト手段の延長部に合わされる。

【００１０】本発明によるシフト装置では、請求項３に
従つて第２のシフト棒により、阻止手段が容易にかつ有
利にシフト手段の延長部に合わされる。

【００１１】本発明によるシフト装置では、直線移動及
び揺動可能な阻止部材が、その傾斜面により互いに係合
するように直接動かされる。請求項４の配置に従つて球
がそれぞれ中間で結合されると、この係合が容易に行わ
れる。

【００１２】請求項５ないし１１の対象は、大体におい
て、本発明によるシフト装置の場合金属板プレス技術を
使用して、阻止機構を収容する阻止機構ケースを含む阻
止手段の有利な展開である。

【００１３】本発明によるシフト装置では、シフト揺動
片を操作又は阻止するために付加的なシフト棒を必要と
しない。

【００１４】本発明によるシフト装置では、全部の歯車
クラツチを歯車軸にどのような数で分布して設けるかは
重要ではない。

【００１５】本発明によるシフト装置では、シフト揺動
片により形成される歯車クラツチ操作手段の数の割合は
重要ではない。

【００１６】本発明によるシフト装置では、すべての歯
車クラツチを操作するため複数のシフトフインガを持つ
中央のシフト軸を使用でき、特にシフト揺動片のそれぞ
れに対して１つのシフトフインガを使用することができ
る。

【００１７】本発明によるシフト装置では、１の中央に
設けられる眼鏡状端板が中央阻止機構ケースを支持し、
このケース内ですべてのシフト棒及びシフト揺動片の運
動が一緒にされる。

【００１８】本発明によるシフト装置では、球及び阻止
部材を収容する阻止機構ケースを、予め組立てられる構
造単位として、端板から吊るすことができる。

【００１９】本発明によるシフト装置では、シフトフイ
ンガを直接シフト揺動片上従つて揺動片の回転中心上へ
置くことによつて、運転者により手動シフトレバーへ導
入される力の摩擦のない支持が、この力支持により生ず
る摩擦トルクのボルト半径−半径比での低減により行わ
れる。

【００２０】

【実施例】図面に概略的に示される実施例に基いて本発
明を以下に説明する。

【００２１】まず図１を参照して、歯車変速機の入力軸
及び出力軸の回転軸線１２−１２に対して同心的に、出
力軸へ歯車を連結するための歯車クラツチの摺動シフト
スリーブ１０、２つの別の歯車の１つを出力軸に選択的
に連結するための歯車クラツチの摺動シフトスリーブ４
７、更に別の１つの歯車又は入力軸を出力軸に選択的に
連結するための摺動シフトスリーブ３５が設けられてい
る。

【００２２】入力軸及び出力軸に対して平行な副軸の回
転軸線１３−１３に対して同心的に、２つの歯車の１つ
を副軸に選択的に連結するための第４の摺動シフトスリ
ーブ１１が設けられている。

【００２３】摺動シフトスリーブ１０は、歯車軸に対し
て平行に設けられかつ変速機ケース（図示せず）に対し
て軸線方向移動可能で連行片２０と一体に構成されるシ
フト棒１５に固定的に結合されているシフトフオーク１
６によつて、通常のように操作される。連行片２０は、
歯車軸に対して平行にかつ軸線方向移動可能にかつ回転
可能に変速機ケース内に設けられるシフト軸１９のシフ
トフインガ１８に係合するシフト溝１７を持つている。

【００２４】摺動シフトスリーブ４７は、歯車軸に対し
て平行にかつ変速機ケース内で軸線方向移動可能に設け
られるシフト棒４９に相対運動しないように結合される
シフトフオーク４８により、通常のように操作される。
このシフト棒４９は、シフト軸１９のシフトフインガ５
１に係合するシフト溝５０を持つ連行片５２と一体に構
成されている。

【００２５】摺動シフトスリーブ１１は、２つの摺動片
を介してシフトフオーク２３により通常のように操作さ
れ、このシフトフオーク２３はシフト揺動片２２と一体
に構成されている。シフト揺動片２２は、歯車軸に対し
て直角に向く幾何学的揺動軸線２１−２１の周りに、変
速機ケースに対して揺動可能に取付けられている。シフ
ト揺動片２２は、シフトフインガ１８に係合するシフト
溝２４を持つ連行片２５に相対運動しないように結合さ
れている。

【００２６】摺動シフトスリーブ３５は、摺動片を介し
てシフトフオーク３６により通常のように操作され、こ
のシフトフオーク３６はシフト揺動片３７と一体に構成
されている。シフト揺動片３７は、歯車軸に対して直角
に向く幾何学的揺動軸線９−９の周りに、変速機ケース
に対して揺動可能に取付けられている。シフト揺動片３
７は、シフト軸１９のシフトフインガ３９に係合するシ
フト溝を持つ連行片４０に相対運動しないように結合さ
れている。

【００２７】シフト棒１５は、直線移動可能な阻止部材
２６に係合するため、シフト棒４９に面する凹所２８を
持つている。摺動シフトスリーブ１０の非係合状態に対
応するシフト棒１５の中立位置３０において凹所２８
は、シフト棒１５に対して直角に向く幾何学的軸線２７
−２７に一致し、この幾何学的軸線は、いわば、変速機
ケースに対して相対運動しないように設けられる阻止機
構ケース５６内に軸線方向移動可能に収容される阻止部
材２６の移動経路を形成している。

【００２８】凹所と阻止部材２６の対向端部は、対応す
る斜面２９−１５（２６）及び２９−２６（１５）を介
して相互作用し、それにより、シフト棒１５が摺動シフ
トスリーブ１０の係合状態に対応する速段位置へ操作さ
れると、阻止部材２６はシフト棒１５から離れるように
幾何学的軸線２７−２７の方向に操作され、シフト棒１
５の阻止面ＳＦ−Ｒが幾何学的軸線２７−２７に一致
し、阻止面ＳＦ−Ｒが逆方向への阻止部材２６の移動を
阻止する。

【００２９】幾何学的軸線２７−２７に対して直角な変
速機ケースのケース面Ｖ−Ｖに揺動可能な阻止部材３２
が設けられて、一端３２−１に凹所３１を持ち、他端３
２−２を継手３３によりシフト揺動片２２に揺動可能に
結合されている。揺動可能な阻止部材３２の凹所３１を
持つ一端３２−１は、端板５９により設けられ、それに
より継手３３の周りの揺動運動が、幾何学的軸線２７−
２７に対してほぼ直角に向く幾何学的軸線３４−３４の
方向の直線移動に重畳される。摺動シフトスリーブ１１
の非係合状態に対応するシフト揺動片２２の中立位置３
０において、揺動可能な阻止部材３２の凹所３１は、直
線移動可能な阻止部材２６の幾何学的軸線に一致する。
一方の歯車に対する摺動シフトスリーブ１１の係合状態
に対応するシフト揺動片２２の速段位置２２−３におい
て、揺動可能な阻止部材３２の阻止面ＳＦ−３が幾何学
的軸線２７−２７に一致する。他方の歯車に対する摺動
シフトスリーブ１１の係合状態に対応するシフド揺動片
２２の速段位置２２−４において、揺動可能な阻止部材
３２の阻止面ＳＦ−４が幾何学的軸線２７−２７に一致
する。

【００３０】シフト棒１５とは反対の側にある直線移動
可能な阻止部材２６の端部２６−２と、揺動可能な阻止
部材３２の凹所３１は、一方では斜面２９−２６（３
２）を使用し、他方では斜面２９−３２（３．）及び２
９−３２（４．）を使用して、球５５の中間結合により
相互作用し、それによりシフト棒１５の速段位置１５−
Ｒにおいて、揺動可能な阻止部材３２は、阻止面ＳＦ−
Ｒに支持される直線移動可能な阻止部材２６により、ま
た凹所３１の中へ移動する球５５により、変速機ケース
に対してほぼ動かないように固定され、シフト揺動片２
２がその２つの速段位置２２−３ 及び ２２−４の１
つにあると、直線移動可能な阻止部材２６の一端２６−
１がシフト棒１５の凹所２８へ係合し、その結果揺動可
能な阻止部材３２が、それぞれの阻止面ＳＦ−又はＳＦ
−４で、凹所３１から出る球５５を支持し、直線移動可
能な阻止部材２６を凹所２８内の阻止位置に保持する。

【００３１】シフト棒１５及びシフト揺動片２２のみが
シフト手段として使用されるか、又はドイツ連邦共和国
特許出願公開第４１１８９３１号明細書に従つてシフト
棒１５に対する相互阻止効果を持つ別のシフト棒が設け
られている場合、シフト棒１５から離れる幾何学的軸線
２７−２７の方向に阻止機構ケース５６のケース壁に、
球５５を支持することができる。

【００３２】ケース面Ｖ−Ｖに対して平行な変速機ケー
スのケース面ＶＩ−ＶＩに第２の揺動可能な阻止部材４
１が設けられ、凹所４２を設けられるその一端４１−１
が、阻止機構ケース５６に対して幾何学的軸線４３−４
３の方向へ移動可能なように取付けられ、他端４１−２
が継手４４を介してシフト揺動片３７に揺動可能に結合
されている。幾何学的軸線４３−４３は阻止部材２６の
幾何学的軸線２７−２７に対して直角になつている。歯
車クラツチの非係合状態に対応するシフト揺動片３７の
中立位置３０において、凹所４２は直線移動可能な阻止
部材２６の幾何学的軸線２７−２７に一致している。一
方の歯車に対する摺動シフトスリーブ３５の係合状態に
対応するシフト揺動片３７の速段位置 ３７−５にお
いて、揺動可能な阻止部材４１の阻止面ＳＦ−５が直線
移動可能な阻止部材２６の幾何学的軸線２７−２７に一
致する。他方の歯車に対する摺動シフトスリーブ３５の
係合状態に対応するシフト揺動片３７の速段位置３７−
６において、揺動可能な阻止部材４１の阻止面ＳＦ−６
が直線移動可能な阻止部材２６の幾何学的軸線２７−２
７に一致す。

【００３３】第２の揺動可能な阻止部材４１は、第２の
直線移動可能な阻止部材４５を介して第１の直線移動可
能な阻止部材２６と共同作用する。この第２の直線移動
可能な阻止部材４５も同様に阻止機構ケース５６に収容
され、第１の直線移動可能な阻止部材２６の移動のため
の幾何学的軸線２７−２７に沿つて、阻止機構ケース内
に、案内されている。幾何学的軸線２７−２７の方向に
おいてケース面Ｖ−ＶとＶＩ−ＶＩとの間隔にほぼ等し
い長さを持つ第２の直線移動可能な阻止部材４５は、シ
フト棒１５に面する端部に、（それぞれ球５５を介し
て）第１の揺動可能な阻止部材３２の凹所３１に係合す
る斜面２９−４５（３２）と、第１の直線移動可能な阻
止部材２６との相互支持のため軸線に対して直角なスト
ツパ面４６−４５（２６）とを持つている。この第２の
直線移動可能な阻止部材４５は、シフト棒１５とは反対
側の端部に、凹所４２に係合する斜面２９−４５（４
１）を持ち、第２の揺動可能阻止部材４１の対応する斜
面２９−４１（５．）及び２９−４１（６．）を持ち、
球５５の中間結合部を持ち、また軸線に対して直角なス
トツパ面４６−４５（５４）を持つている。

【００３４】第２の揺動可能な阻止部材４１は第２の直
線移動可能な阻止部材４５と共同作用し、それにより第
２のシフト揺動片３７の速段位置３７−５及び３７−６
において、凹所４２から出る球５５により操作される第
２の直線移動可能な阻止部材４５が、一方では、その斜
面２９−４５（３２）を介して、球５５により第１の揺
動可能な阻止部材３２の凹所３１へ係合し、他方では、
軸線に対して直角なストツパ面４６−４５（２６）を介
して、第１のの直線移動可能な阻止部材２６をシフト棒
１５の凹所２８に係合する終端位置に保持する。

【００３５】第２の揺動可能な阻止部材４１は第２の直
線移動可能な阻止部材４５と共同作用し続け、それによ
りシフト棒１５の速段位置１５−Ｒにおいて、第２の直
線移動可能な阻止部材４５が、第１の直線移動可能な阻
止部材２６の隣接するストツパ面４６−２６（４５）を
介して、それぞれの斜面２９−４５（４１）及び中間に
位置する球５５を介して第２の揺動可能な阻止部材４１
の凹所４２へ係合するための終端位置へ操作される。

【００３６】最後に、第２の揺動可能な阻止部材４１は
なお第２の直線移動可能な阻止部材４５と共同作用し、
それにより第１のシフト揺動片２２の速段位置２２−３
及び２２−４において、第１の揺動可能な阻止部材３２
の凹所３１から出る球５５が、隣接する斜面２９−４５
（３２）を介して、第２の直線移動可能な阻止部材４５
を、斜面２９−４５（４１）及び中間位置にある球５５
を介して、第２の揺動可能な阻止部材４１の凹所４２へ
入るように操作する。

【００３７】シフト棒１５及びシフト揺動片２２及び３
７のみがシフト手段として使用されるか、又はドイツ連
邦共和国特許出願公開第４１１８９３１号明細書により
シフト棒１５に対して相互阻止効果を持つ別のシフト棒
が設けられている場合、凹所４２に属する球５５を、シ
フト棒１５から離れる方向に阻止機構ケースのケース壁
に支持することができる。

【００３８】第２のシフト棒４９には、幾何学的軸線２
７−２７に沿つて移動可能なように阻止機構ケース５６
に付加的に収容される直線移動可能な阻止部材５４が属
し、軸線２７−２７の方向における直線移動可能な阻止
部材５４の長さは、大体においてケース面ＶＩ−ＶＩと
シフト棒４９の凹所５３との間隔に等しい。シフト棒４
９に属する直線移動可能な阻止部材５４は、シフト棒１
５に面する端部に、球５５を介して第２の揺動可能な阻
止部材４１の凹所４２に係合する斜面２９−５４（４
１）と、第２の直線移動可能な阻止部材４５の対向端部
と相互支持を行うため軸線２７−２７に対して直角なス
トツパ面４６−５４（４５）とを持つている。第２のシ
フト棒４９に属する直線移動可能な阻止部材５４は、シ
フト棒４９に面する端部に、凹所５３の対応する斜面２
９−４９（５４）と共同作用する斜面２９−５４（４
９）を持つている。

【００３９】摺動シフトスリーブ４７の非係合状態に対
応するシフト棒４９の中立位置において、凹所５３は第
１の直線移動可能な阻止部材２６の幾何学的軸線に一致
する。一方の歯車に対する摺動シフトスリーブ４７の係
合状態に対応するシフト棒４９の速段位置４９−１にお
いて、シフト棒４９の阻止面ＳＦ−１は直線移動可能な
阻止部材２６，４５及び５４の移動のための幾何学的軸
線２７−２７に一致する。他方の歯車に対する摺動シフ
トスリーブ４７の係合状態に対応するシフト棒４９の速
段位置４９−２において、シフト棒４９の第２の面ＳＦ
−２が直線移動可能な阻止部材２６，４５及び５４の移
動のための幾何学的軸線２７−２７に一致する。

【００４０】揺動可能な阻止部材４１，４５及び５４は
次のように共同作用する。揺動可能な阻止部材４１の凹
所４２に係合する直線移動可能な阻止部材４５の位置に
おいて、直線移動可能な阻止部材４５の隣接するストツ
パ面４６−４５（５４）により、直線移動可能な阻止部
材５４がシフト棒４９の凹所５３に係合する終端位置へ
操作される。

【００４１】シフト棒４９の速段位置４９−１及び４９
−２において、凹所５３のそれぞれの斜面２９−４９
（５４）により、直線移動可能な阻止部材５４が、凹所
５３のそれぞれの斜面２９−４９（５４）により、球５
４を介して揺動可能な阻止部材４１の凹所４２へ係合す
る終端位置へ操作され、この終端位置で直線移動可能な
阻止部材５４のストツパ面４６−５４（４５）が、直線
移動可能な阻止部材４５をその終端位置へ操作するか、
又は他の球５５を介して揺動可能な阻止部材３２の凹所
３１へ係合するため、直線移動可能な阻止部材４５を終
端位置に保持する。

【００４２】更にすべてのシフト棒及びシフト揺動片が
中立位置にある時にのみ、シフト棒又はシフト揺動片の
操作が可能であるように、装置の配置が行われる。

【００４３】更に回転軸線１２−１２の方向における直
線移動可能な阻止部材２９の縦方向移動が、幾何学的軸
線２７−２７の方向における阻止部材２６，４５及び５
４の縦方向移動をひき起こすように、軸線２７−２７に
対する斜面２９の形成が行われる。

【００４４】シフト棒１５及び４９は、端板５９に固定
される直線案内軸受７及び８内にそれぞれ移動可能に取
付けられ、この端板５９は、回転軸線１２−１２及び１
３−１３に対して直角な変速機ケースのケース面内に、
歯車軸より上に設けられ、側方取付け点６０及び６１を
介して、変速機ケースの内部にある対応する取付け点に
動かないように固定されている。

【００４５】端板５９は支持ブラケツト６２及び６３を
含むシフトケース体１４の構成部分であり、これらの支
持ブラケツトはシフト揺動片２２及び３７の両側に設け
られ、ピン状延長部６２−１及び６３−１を介して前端
を変速機ケースに対して固定可能であり、取付けブラケ
ツト６２−２及び６３−２を介して後端を変速機ケース
に対して固定可能であると共に、延長部６２−３及び６
３−３を介して端板５９に対して固定可能である。

【００４６】シフト揺動片２２及び３７の揺動可能のた
めのそれぞれ２つの軸受ボルト６４は、支持ブラケツト
６２及び６３に対して固定的に設けられている。

【００４７】阻止機構ケース５６は端板５９に取付けら
れる部分ケース５７を持ち、Ｕ字状断面を持つように構
成され、箱状の直線移動可能な阻止部材２６，４５及び
５４を３つの側面ではまり合いにより包囲している。部
分ケース５７は、揺動可能な阻止部材３２及び４１に面
する側に、それぞれ球５５の通過用の溝５７−１を持
ち、この溝５７−１は、対応する揺動可能な阻止部材３
２及び４１を設けるためのケース面Ｖ−Ｖ及びＶＩ−Ｖ
Ｉに対して中心に位置している。

【００４８】部分ケース５７は、ケース面Ｖ−Ｖ及びＶ
Ｉ−ＶＩ（７）１つに対して対称に設けられしかも軸線
２７−２７に対して直角な方向に揺動可能な阻止部材３
２又は４１を案内するためそれぞれの揺動可能な阻止部
材の両側に設けられる２対の案内ひれ５８を持つてい
る。これらの案内ひれ５８はそれぞれの溝５７−１から
始まつているので、それぞれの球５５は、部分ケースの
開口側を端板５９により閉鎖されている阻止機構ケース
５６内に失われないように収容される。

【図面の簡単な説明】

【図１】変速機用の本発明によるシフト装置の斜視図で
ある。

【図２】シフト軸を補足した図１によるシフト装置の平
面図である。

【図３】図２のＩＩＩ−ＩＩＩ線によるシフト装置の断
面図である。

【図４】図３のＩＶ−ＩＶ線によるシフト装置の断面図
である。

【図５】図３のＶ−Ｖ線によるシフト装置の断面図であ
る。

【図６】図３のＶＩ−ＶＩ線によるシフト装置の断面図
である。

【符号の説明】

９−９，２１−２１，２７−２７，３４−３４ 幾何学
的軸線 １４ シフトケース体（変速機ケー
ス） １５ シフト棒 １７，２４，３８，５０ シフト溝 １８ シフトフインガ １９ シフト軸 ２２，３７ シフト揺動片 ２３，３６，５１ シフトフオーク ２５，４０，５２ 連行片 ２６，４５，５４ 直線移動可能な阻止部材 ２８，５３；３１，４２ 凹所 ２９−１５（２６），２９−２６（１５），２９−４９
（５４），２９−５４（４９） 斜面 ３２，４１ 揺動可能な阻止部材 ３２−１ 一端 ３２−２ 他端 ３３，４４ 継手 ＳＦ−３，ＳＦ−４，ＳＦ−５，ＳＦ−６，ＳＦ−Ｒ
阻止面

フロントページの続き (72)発明者 マルテイン・シエツテル ドイツ連邦共和国ベージツヒハイム・フル ールヴエーク７

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 歯車変速機が歯車を歯車軸にそれぞれ連
   結する２つの歯車クラツチを持ち、歯車軸に対して平行
   に設けられるシフト棒が、変速機ケースに対して軸線方
   向移動可能に取付けられ、歯車クラツチの１つを操作す
   るシフトフオーク及びシフト軸のシフトフインガに係合
   するシフト溝を持つ連行片が、シフト棒に対して相対運
   動しないように設けられ、歯車軸に対して直角に向く幾
   何学的軸線の周りに変速機ケースに対して揺動可能にシ
   フト揺動片が取付けられ、別の歯車クラツチを操作する
   シフトフオーク及びシフト軸のシフトフインガに係合す
   るシフト溝を持つ連行片が、シフト揺動片に対して相対
   運動しないように設けられ、直線移動可能な阻止部材
   が、シフト棒に対して直角に向く幾何学的軸線の方向に
   変速機ケースに対して軸線方向移動可能に取付けられ、
   直線移動可能な阻止部材の一端が斜面によりシフト棒の
   凹所と共同作用し、それにより歯車クラツチの非係合状
   態に対応するシフト棒の中立位置において、シフト棒の
   凹所と直線移動可能な阻止部材の移動のための幾何学的
   軸線とが一致し、その結果シフト棒に近い終端位置の方
   向に直線移動可能な阻止部材が操作可能であり、この終
   端位置でシフト棒が、その凹所及び直線移動可能な阻止
   部材を介して、変速機ケースに対してほぼ動かないよう
   に固定可能であり、１つの歯車クラツチを係合させるた
   め、中立位置にあるシフト棒の操作により、揺動可能な
   阻止部材が斜面を介してシフト棒から離れて他方の終端
   位置の方向へ移動可能であり、この他方の終端位置で直
   線移動可能な阻止部材の他端が、直線移動可能な阻止部
   材の移動のための幾何学的軸線に対して直角な変速機ケ
   ースのケース面内に揺動可能に設けられる揺動可能な阻
   止部材の一端にある凹所に係合可能であり、この揺動可
   能な阻止部材の他端が、継手を介してシフト揺動片に互
   いに無関係に動き得るように結合され、それにより他方
   の歯車クラツチの非係合状態に対応するシフト揺動片の
   中立位置において、揺動可能な阻止部材の凹所と直線移
   動可能な阻止部材の移動のための幾何学的軸線とが一致
   し、他方の歯車クラツチの係合状態に対応するシフト揺
   動片の速段位置において、直線移動可能な阻止部材の移
   動のための幾何学的軸線と揺動可能な阻止部材の阻止面
   とが一致し、揺動可能な阻止部材の凹所への係合のため
   終端位置への直線移動可能な阻止部材の操作が阻止さ
   れ、一方の歯車クラツチの係合状態に対応するシフト軸
   の速段位置において、直線移動可能な阻止部材の移動の
   ための幾何学的軸線とシフト棒の阻止面とが一致し、そ
   の結果シフト棒の凹所への係合のため終端位置への直線
   移動可能な阻止部材の操作が阻止され、揺動可能な阻止
   部材の凹所と直線移動可能な阻止部材の対応する端部と
   が斜面を介して共同作用し、それにより速段位置へのシ
   フト揺動片の操作が、揺動可能な阻止部材の凹所を介し
   て、シフト棒の凹所への係合のための終端位置へ直線移
   動可能な阻止部材を強制的に操作する、歯車変速機用シ
   フト装置において、揺動可能な阻止部材（３２）の凹所
   （３１）を持つ一端（３２−１）が、変速機ケースに対
   して幾何学的軸線（３４−３４）の方向に付加的に移動
   可能なように設けられ、揺動可能な阻止部材の他端（３
   ２−２）が、継手（３３）を介してシフト揺動片（２
   ２）に直接揺動可能に結合され、直線移動可能な阻止部
   材（２６）及び揺動可能な阻止部材（３２）の移動のた
   めの幾何学的軸線（２７−２７及び３４−３４）が、互
   いに直角をなしていることを特徴とする、歯車変速機用
   シフト装置。
2. 【請求項２】 歯車を歯車軸に連結するため付加的な第
   ３の歯車クラツチが設けられ、シフトフオーク（３６）
   と、歯車軸に対して直角に向く回転軸線（９−９）の周
   りに変速機ケースに対して揺動可能に取付けられる第２
   のシフト揺動片（３７）と、シフト軸（１９）のシフト
   フインガ（３９）に係合するシフト溝（３８）を持つ連
   行片（４０）とが、第３の歯車クラツチの操作のために
   使用され、かつ互いに相対運動しないように設けられ、
   第２の揺動可能な阻止部材（４１）が、直線移動可能な
   阻止部材（２６）の移動のための幾何学的軸線（２７−
   ２７）に対して直角な変速機ケースのケース面（ＶＩ−
   ＶＩに設けられ、この第２の揺動可能な阻止部材（４
   １）の一端（４１−１）が、斜面（２９−４１（５．）
   及び（２９−４１（６．））を備えた凹所（４２）を持
   ち、かつ直線移動可能な阻止部材（２６）の移動のため
   の幾何学的軸線（２７−２７）に対して直角な幾何学的
   軸線（４３−４３）の方向に変速機ケースに対して付加
   的に移動可能に設けられ、第２の揺動可能な阻止部材
   （４１）の他端（４１−２）が、継手（４４）を介して
   第２のシフト揺動片（３７）に直接揺動可能に結合さ
   れ、第３の歯車クラツチの非係合状態に対応する第２の
   シフト揺動片（３７）の中立位置（３０）において、第
   ２の揺動可能な阻止部材（４１）の一端（４１−１）に
   ある凹所（４２）が、直線移動可能な阻止部材（２６）
   の移動のための幾何学的軸線（２７−２７）に一致し、
   第３の歯車クラツチの係合状態に対応する第２のシフト
   揺動片（３７）の速段位置（３７−５又は３７−６）に
   おいて、第２の揺動可能な阻止部材（４１）の阻止面
   （ＳＦ−５又はＳＦ６）が直線移動可能な阻止部材（２
   ６）の移動のための幾何学的軸線（２７−２７）に一致
   し、第２の直線移動可能な阻止部材（４５）が付加的に
   設けられ、かつ第１の直線移動可能な阻止部材（２６）
   の移動のための幾何学的軸線（２７−２７）に沿つて変
   速機ケースに対して移動可能に案内され、両方の直線移
   動可能な阻止部材（２６及び４５）の移動のための幾何
   学的軸線（２７−２７）の方向における第２の直線移動
   可能な阻止部材（４５）の長さが、両方の揺動可能な阻
   止部材（３２及び４１）を設けるための２つのケース面
   （Ｖ−Ｖ及びＶＩ−ＶＩ）の間隔に一致し、両方の直線
   移動可能な阻止部材（２６及び４５）が、その互いに対
   向する端部にあつて軸線に対して直角なストツパ面（４
   ６−２６（４５）及び４６−４５（２６））を介して互
   いに支持され、第２の直線移動可能な阻止部材（４５）
   が、第１の直線移動可能な阻止部材（２６）に対向する
   端部に、第１の揺動可能な阻止部材（３２）の凹所（３
   １）と共同作用する斜面（２９−４５（３２））を持
   ち、第２の直線移動可能な阻止部材（４５）が、第１の
   直線移動可能な阻止部材（２６）とは反対の側の端部
   に、第２の揺動可能な阻止部材（４１）の凹所（４２）
   と共同作用する斜面（２９−４５（４１））を持ち、シ
   フト棒（１５）を介して一方の歯車クラツチが係合して
   いる時、第２の直線移動可能な阻止部材（４５）が、軸
   線に対して直角なストツパ面（４６−２６（４５）及び
   ４６−４５（２６））を介して、一方の終端位置へ強制
   的に移動せしめられ、この一方の終端位置において、第
   １の直線移動可能な阻止部材（２６）とは反対側にある
   第２の直線移動可能な阻止部材（４５）の端部が第２の
   揺動可能な阻止部材（４１）の凹所（４２）に係合し、
   第１のシフト揺動片（２２）を介して他方の歯車クラツ
   チが係合している時、第２の直線移動可能な阻止部材
   （４５）が、第１の揺動可能な阻止部材（３２）の凹所
   （３１）にある斜面（２９−３２（３．）及び２９−３
   ２（４．））を介して、一方の終端位置へ強制的に移動
   せしめられ、この一方の終端位置において、第１の直線
   移動可能な阻止部材（２６）とは反対の側にある第２の
   直線移動可能な阻止部材（４５）の端部が、第２の揺動
   可能な阻止部材（４１）の凹所（４２）へ係合し、付加
   的な第３の歯車クラツチが第２のシフト揺動片（３７）
   を介して係合している時、第２の直線移動可能な阻止部
   材（４６）が、第２の揺動可能な阻止部材（４１）の凹
   所（４２）の斜面（２９−４１（５．）及び２９−４１
   （６．））を介して、他方の終端位置へ強制的に移動せ
   しめられ、この他方の終端位置において第１の直線移動
   可能な阻止部材（２６）が、ストッパ面（４６−２６
   （４５）及び４６−４５（２６））を介して、その隣接
   端部（２６−１）をシフト棒（１５）の凹所（２８）へ
   係合させる一方の終端位置へ強制的に操作され、第２の
   直線移動可能な阻止部材（４５）の第１の直線移動可能
   な阻止部材（２６）に対向する端部が、第１の揺動可能
   な阻止部材（３２）の凹所（３１）へ係合することを特
   徴とする、請求項１に記載のシフト装置。
3. 【請求項３】 歯車を歯車軸に連結する付加的な第４の
   歯車クラツチが設けられ、シフトフオーク（４８）と、
   歯車軸に対して平行にかつ変速機ケースに対して軸線方
   向移動可能に設けられる付加的な第２のシフト棒（４
   ９）と、シフト軸（１９）のシフトフインガ（５１）に
   係合するシフト溝（５０）を持つ連行片（５２）とが、
   第４の歯車クラツチを操作するために使用され、かつ互
   いに相対運動しないように設けられ、第２のシフト棒
   （４９）が斜面（２９−４９（５４））を備えた凹所を
   持ち、第４の歯車クラツチの非係合状態に対応する第２
   のシフト棒（４９）の中立位置（３０）において、第１
   の直線移動可能な阻止部材（２６）の移動のための幾何
   学的軸線（２７−２７）と第２のシフト棒（４９）の凹
   所（５３）とが一致し、第２のシフト棒（４９）が阻止
   面（ＳＦ−１又はＳＦ−２）を持ち、第４の歯車クラツ
   チの係合状態に対応する第２のシフト棒（４９）の速段
   位置（４９−１又は４９−２）において、第１の直線移
   動可能な阻止部材（２６）の移動のための幾何学的軸線
   （２７−２７）と第２のシフト棒（４９）の対応する阻
   止面（ＳＦ−１又はＳＦ−２）とが一致し、第２のシフ
   ト棒（４９）に属する付加的な直線移動可能な阻止部材
   （５４）が設けられ、かつ第１の直線移動可能な阻止部
   材（２６）の移動のための幾何学的軸線（２７−２７）
   に沿つて変速機ケースに対して軸線方向移動可能に案内
   され、第２のシフト棒（４９）に属する直線移動可能な
   阻止部材（５４）の長さが、第２のシフト棒（４９）の
   凹所（５３）と第１又は第２の揺動可能な阻止部材（３
   ２又は４１）を設けるためのケース面（Ｖ−Ｖ又はＶＩ
   −ＶＩ）との間隔に等しく、第２のシフト棒（４９）に
   属する直線移動可能な阻止部材（５４）が、第１の直線
   移動可能な阻止部材（２６）に対向する端部を、軸線に
   対して直角なストツパ面（４６−５４（４５））を介し
   て、第１又は第２の直線移動可能な阻止部材（２６又は
   ４５）の対向端部に支持され、第２のシフト棒（４９）
   に属する直線移動可能な阻止部材（５４）にあつて第１
   の直線移動可能な阻止部材（２６）に対向する端部が、
   第１又は第２の揺動可能な阻止部材（３２又は４１）の
   凹所（３１又は４２）の斜面（２９−３２（３．），２
   ９−３２（４．）又は２９−４１（５．），２９−４１
   （６．））と共同作用する斜面（２９−５４（４１））
   を持ち、第２のシフト棒（４９）に属する直線移動可能
   な阻止部材（５４）にあつて第１の直線移動可能な阻止
   部材（２６）とは反対の側に位置する端部が、第２のシ
   フト棒（４９）の凹所（５３）の斜面（２９−４９（５
   ４））と共同作用し、第２のシフト棒（４９）に属する
   直線移動可能な阻止部材（５４）が、第２のシフト棒の
   一方の終端位置において、軸線に対して直角なストツパ
   面（４６−５４（４５））により、直接に又は第２の直
   線移動可能な阻止部材（４５）を介して、第１の直線移
   動可能な阻止部材（２６）を第１のシフト棒（１５）の
   凹所（２８）に係合する一方の終端位置へ強制的に移動
   させ、かつ第１の直線移動可能な阻止部材（２６）に対
   向する端部で第１又は第２の揺動可能な阻止部材（３２
   又は４１）の凹所（３１又は４２）へ係合し、第２のシ
   フト棒（４９）に属する直線移動可能な阻止部材（５
   ４）が、他方の終端位置において、第１の直線移動可能
   な阻止部材（２６）とは反対側の端部で、第２のシフト
   棒（４９）の凹所（５３）へ係合し、第４の歯車クラツ
   チが第２のシフト棒（４９）を介して係合している時、
   この第２のシフト棒に属する直線移動可能な阻止部材
   （５４）が、第２のシフト棒（４９）の凹所（５３）の
   斜面（２９−４９（５４））及び第２のシフト棒（４
   ９）に属する直線移動可能な阻止部材（５４）にあつて
   第１の直線移動可能な阻止部材（２６）とは反対の側に
   位置する斜面（２９−５４（４９））の影響を受けて、
   強制的に一方の終端位置へ移動せしめられ、第４の歯車
   クラツチの係合状態に対応する第２のシフト棒（４９）
   の速段位置（４９−１又は４９−２）において、第２の
   シフト棒（４９）に属する直線移動可能な阻止部材（５
   ４）の他方の終端位置への移動は、第２のシフト棒（４
   ９）の阻止面（ＳＦ−１又はＳＦ−２）によって阻止さ
   れ、一方の歯車クラツチが係合している時、第１のシフ
   ト棒（１５）が、斜面（２９−１５（２６）及び２９−
   ２６（１５））を介して、第１の直線移動可能な阻止部
   材（２６）を、第１の揺動可能な阻止部材（３２）の凹
   所（３１）に係合する他方の終端位置へ強制的に移動さ
   せ、従つて軸線に対して直角なストッパ面（４６−２６
   （４５），４６−４５（２６），４６−４５（５４）及
   び４５−５４（４５））を介して、第２のシフト棒（４
   ９）に属する直線移動可能な阻止部材（５４）を他方の
   終端位置へ移動させ、他方の歯車クラツチが揺動してい
   る時、第１の揺動可能な阻止部材（３２）の凹所（３
   １）が、第２のシフト棒（４９）に属する直線移動可能
   な阻止部材（５４）を、斜面（２９−３２（３．），２
   ９−３２（４．），２９−５４（４１））により、直接
   に又は第２の直線移動可能な阻止部材（４５）の斜面
   （２９−４５（３２））及び軸線に対して直角なストツ
   パ面（４６−４５（５４）及び４６−５４（４５））を
   介して、他方の終端位置へ強制的に操作し、第３の歯車
   クラツチが係合している時、第２の揺動可能な阻止部材
   （４１）の凹所（４２）が、第２のシフト棒（４９）に
   属する直線移動可能な阻止部材（５４）を、斜面（２９
   −４１（５．），２９−４１（６．）及び２９−５４
   （４１））の作用で、第２のシフト棒（４９）の凹所
   （５３）に係合する他方の終端位置へ強制的に操作する
   ことを特徴とする、請求項１又は２に記載のシフト装
   置。
4. 【請求項４】 揺動可能な阻止部材（３２又は４１）に
   属する斜面（２９−３２（３．），２９−３２（４．）
   又は２９−４１（５．），２９−４１（６．））が、球
   （５５）を介して、直線移動可能な阻止部材（２６又は
   ４５又は５４）に属する斜面（２９−２６（３２）又は
   ２９−４５（３２）又は２９−４５（４１）又は２９−
   ５４（４１））と共同作用することを特徴とする、請求
   項１ないし３の１つに記載のシフト装置。
5. 【請求項５】 少なくとも１つの直線移動可能な阻止部
   材（２６又は４５又は５４）が、箱状鋼板プレス品とし
   て構成されていることを特徴とする、請求項１ないし４
   の１つに記載のシフト装置。
6. 【請求項６】 直線移動可能な阻止部材（２６，４５，
   ５４）が、箱状阻止機構ケース（５６）内に移動遊びを
   もつてはまり合いで収容されていることを特徴とする、
   請求項５に記載のシフト装置。
7. 【請求項７】 阻止機構ケース（５６）が少なくとも１
   つの球（５８）を失われないように収容する手段を持つ
   ていることを特徴とする、請求項６に記載のシフト装
   置。
8. 【請求項８】 阻止機構ケース（５６）が、直線移動可
   能な阻止部材（２６，４５，５４）をそれぞれ３つの側
   面で包囲するＵ字状部分ケース（５７）を持つているこ
   とを特徴とする、請求項６又は７に記載のシフト装置。
9. 【請求項９】 部分ケース（５７）が、揺動可能な阻止
   部材（３２又は４１）の両側に設けられる案内ひれを持
   つていることを特徴とする、請求項８に記載のシフト装
   置。
10. 【請求項１０】 阻止機構ケース（５６）が、変速機ケ
    ースに対して相対運動しないように設けられる端板（５
    ９）に保持されていることを特徴とする、請求項６ない
    し９の１つに記載のシフト装置。
11. 【請求項１１】 阻止機構ケース（５６）が、直線移動
    可能な阻止部材（２６，４５，５４）と共に予め組立て
    可能な構造単位を形成していることを特徴とする、請求
    項６ないし１０の１つに記載のシフト装置。