JPH10259635A - 便器保持構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 便器を安定的に保持させて取り付けることの
できる便器保持構造の提供を目的とする。 【構成】 固定台ユニット１に取り付けられる便器３
は、固定台ユニットに三面１ａ，１ｂ，１ｃで面接触し
て取付け保持されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、便器を安定的に保持
できる保持構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及びその課題】従来、壁排水式の便器は図
３に示すように、壁面Ｗに固定された排水管ユニット５
１の前面にフック５４を介し突出状に取り付けられてお
り、便器５３の後面側の排水口Ｈが排水管ユニット５１
内に配管された横引き排水管５２に接続されたものとな
っている。このような従来の便器５３の取付構造では、
壁面Ｗからｂの寸法分、即ち排水管ユニット５１の寸法
分、前方へ突出し、さらにこの排水管ユニット５１の前
面からａの寸法を有する便器５３が突出されて片持ち支
持されるものであるため、壁面Ｗから前方側への突出寸
法がｂ＋ａとなり、トイレ内のスペースが減少してしま
い、また、便器５３に下方側へのモーメントが加わり、
この荷重が排水管ユニット５１にかかり、便器５３の保
持状態が不安定となるという問題点があった。

【０００３】

【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の問題
点に鑑み案出したものであって、安定した保持状態で便
器を設置でき、しかも突出寸法を減少させることのでき
る便器保持構造を提供せんことを目的とし、その要旨
は、固定台ユニットに前方へ突出状に取り付けられる便
器において、該便器は前記固定台ユニットに三面で面接
触して保持されていることである。

【０００４】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は、第１実施例の便器の保持構造であり、ト
イレの壁面Ｗと床面Ｆの交差するコーナー部には固定台
ユニット１が固定されており、この固定台ユニット１は
内部に横引き排水管２を配設した排水管ユニットで構成
することができ、木製とか樹脂製とか鋼鉄製のフレーム
状に形成されたものである。

【０００５】この固定台ユニット１は、その上面が水平
上面１ａとなっており、この水平上面１ａから傾斜して
傾斜面１ｂが形成され、さらに傾斜面１ｂの下端から垂
直に垂直面１ｃが形成されており、この固定台ユニット
１上に取り付けられる便器３は、その後面が後方へ突出
する後面突出部３ａとなっており、この後面突出部３ａ
から傾斜排水面３ｂが形成されており、この傾斜排水面
３ｂに排水口Ｈが開口されたものとなっており、さらに
傾斜排水面３ｂの下端には垂直に垂下支持部３ｃが形成
されたものとなっている。

【０００６】また、前記後面突出部３ａには上下方向に
貫通するボルト孔６が形成されており、このボルト孔６
内に上方よりボルト５を挿通させて、ボルト５を固定台
ユニット１に締め付けて便器３を取り付けることができ
るように構成されており、取付状態では、便器３の後面
突出部３ａが前記固定台ユニット１の水平上面１ａ上に
面接触で載置され、さらに固定台ユニット１の傾斜面１
ｂ上に便器３の傾斜排水面３ｂが面接触で当接され、さ
らに固定台ユニット１の垂直面１ｃに便器３の垂下支持
部３ｃが接触状に当接するものであり、便器３は水平上
面１ａと傾斜面１ｂと垂直面１ｃに三面で面接触して支
持されるため、接触面が広く安定した保持状態が得られ
るものであり、便器３の前端に下方側へのモーメント荷
重が加わっても固定台ユニット１の垂直面１ｃに便器３
の垂下支持部３ｃが当接して、モーメント荷重を良好に
受けることができ、従ってボルト５に作用するモーメン
ト荷重による剪断力が軽減され、安定的な取付状態を得
ることができる。

【０００７】しかも、本例では、壁面Ｗから便器３の前
端までの寸法ａはほぼ便器３の寸法であり、従来よりも
壁面Ｗからの突出寸法が少なく、固定台ユニット１に加
わるモーメント荷重も少なくなり、かつトイレの壁面Ｗ
からの突出寸法が少なく、コンパクトに便器３を設置で
きてトイレ内のスペースを有効利用することができるも
のとなる。しかも、便器３の排水口Ｈは傾斜状の傾斜排
水面３ｂに開口されているため、この排水口Ｈから固定
台ユニット１内に配管された横引き排水管２に対し上方
より傾斜状に排水させることができ、より排水効率が向
上するものとなる。なお、図中４は、便器３上の開閉可
能な便座である。

【０００８】次に、図２は第２実施例を示すものであ
り、本例では、固定台ユニット１には図１と同様に水平
上面１ａと傾斜面１ｂと垂直面１ｃが形成されている
が、さらに水平上面１ａ上に立ち上げて立上部１ｄが一
体形成され、さらに立上部１ｄの上端から前方側へ突出
して突出部１ｅが一体形成されて、この突出部１ｅと立
上部１ｄと水平上面１ａ間で凹み状の取付凹部１ｆが形
成されたものとなっており、固定台ユニット１は木製と
か樹脂製等で構成されて内部に横引き排水管２を配管し
ておくことができ、便器３の後面に突出形成された後面
突出部３ａを前記取付凹部１ｆ内に前方側より嵌め込ん
で、この状態でボルト孔６内に突出部１ｅの上方よりボ
ルト５を挿通させて、ボルト５を締め付けて強固に固定
台ユニット１に便器３を保持させて取り付けることがで
き、この状態では図１と同様に便器３の後面突出部３ａ
が水平上面１ａ上に面接触で載置状態となり、傾斜面１
ｂに傾斜排水面３ｂが面接触し、さらに垂直面１ｃに垂
下支持部３ｃが面接触することとなり、接触面積が大
で、強固な保持力が得られるものであり、また、便器３
の壁面Ｗからの突出寸法も前記図１とほぼ同一寸法とな
り、突出寸法が少なく、便器３に下方側へ加わるモーメ
ント荷重も少なくなり、ボルト５に加わる剪断力も減少
されて、より安定的な取付状態を得ることができ、しか
も突出寸法が少ないためトイレ内のスペースを有効利用
することができるものとなる。

【０００９】

【発明の効果】本発明は、固定台ユニットに前方へ突出
状に取り付けられる便器において、該便器は前記固定台
ユニットに三面で面接触して保持されていることによ
り、従来に比べて接触面が大となり、便器の荷重を強固
に固定台ユニットで受けて安定的に便器を保持すること
ができ、また、便器の取付状態における突出寸法を減少
させトイレ内のスペースを有効利用できる効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例の便器の取付状態の側面構成図であ
る。

【図２】第２実施例の便器の取付状態の側面構成図であ
る。

【図３】従来の便器の取付状態の側面構成図である。

【符号の説明】

１ 固定台ユニット １ａ 水平上面 １ｂ 傾斜面 １ｃ 垂直面 １ｄ 立上部 １ｅ 突出部 １ｆ 取付凹部 ２ 横引き排水管 ３ 便器 ３ａ 後面突出部 ３ｂ 傾斜排水面 ３ｃ 垂下支持部 ５ ボルト ６ ボルト孔 Ｗ 壁面

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 奈弥 愛知県常滑市鯉江本町５丁目１番地 株式 会社イナックス内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 固定台ユニットに前方へ突出状に取り付
   けられる便器において、該便器は前記固定台ユニットに
   三面で面接触して保持されていることを特徴とする便器
   保持構造。