JPH10251927A - 仮撚り装置 - Google Patents

仮撚り装置

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JPH10251927A
JPH10251927A JP9070666A JP7066697A JPH10251927A JP H10251927 A JPH10251927 A JP H10251927A JP 9070666 A JP9070666 A JP 9070666A JP 7066697 A JP7066697 A JP 7066697A JP H10251927 A JPH10251927 A JP H10251927A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】各仮撚り付与部材10、20の駆動軸30
a、40aに、それぞれ別個にモーター30、40を配
設するとともに、糸の張力変動に応じて、上記各モータ
ーを、共通の中央制御ユニットCにより制御するように
した仮撚り装置に関するものである。 【効果】各仮撚り付与部材の駆動軸に、それぞれ別個に
モーターを配設したので、無端タイミングベルトやアイ
ドラー等の複雑な動力伝達機構を省略することができ、
従って、仮撚り装置を小型化することができるととも
に、糸の張力変動に応じて、上記各モーターを、共通の
中央制御ユニットにより、同期して制御するようにした
ので、仮撚り糸の品質を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交差して配置され
た一対の無端ベルト間で糸を挟持して、糸に撚りを付与
するとともに、糸に送りを与える仮撚り装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一例として、図4に示されているよう
に、従来の仮撚り装置は、糸yを挟持するように交差し
て配置された一対の無端ベルト1、2のうち一方の無端
ベルト1が、所定の間隔を置いて配置されたプーリー1
a、1b間に張設されており、もう一方の無端ベルト2
も、同様に、所定の間隔を置いて配置されたプーリー2
a、2b間に張設されている。そして、無端ベルト1が
張設された一方のプーリー1aは、モーター3の出力軸
3aに取着されており、また、該出力軸3aには、歯付
きプーリー4が取着されている。無端ベルト2が張設さ
れた一方のプーリー2aが取着された軸5には、歯付き
プーリー6が取着されており、該歯付きプーリー6とモ
ーター3の出力軸3aに取着された歯付きプーリー4と
には、アイドラー7、8に案内された無端タイミングベ
ルト9が張設されている。従って、モーター3を駆動す
ることにより、モーター3の出力軸3aに取着されたプ
ーリー1aを回転させて、プーリー1a、1b間に張設
された一方の無端ベルト1を走行させるとともに、歯付
きプーリー4、無端タイミングベルト9、歯付きプーリ
ー6を介して、プーリー2a、2b間に張設された、も
う一方の無端ベルト2を走行させるように構成されてい
る。
【0003】また、上述した一対の無端ベルト1,2に
より挟持されて仮撚りが施された糸yは、張力検出部材
tにより張力が検知され、糸yの張力が、所定の設定値
或いは設定範囲より大きい場合には、制御装置cを介し
て、モーター3の回転数を上げて、無端ベルト1、2の
走行速度を速くして、糸yの送り速度を上げ、糸yの張
力を下げるように構成されている。また、糸yの張力
が、所定の設定値或いは設定範囲より小さい場合には、
制御装置cを介して、モーター3の回転数を下げて、無
端ベルト1、2の走行速度を遅くして、糸yの送り速度
を下げ、糸yの張力を上げるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の仮撚り
装置は、一対の無端ベルト1,2の一方を、歯付きプー
リー4、無端タイミングベルト9、歯付きプーリー6等
を介して走行させるものであるために、モーター3から
の動力伝達機構が複雑になり、従って、仮撚り装置が大
型化するとともに、保守点検の頻度が増加するという問
題があった。また、従来の仮撚り装置は、上述した構造
を有するために、モーター3の出力軸3aと、無端ベル
ト2が張設された一方のプーリー2aの軸5との交差角
度を変えて、無端ベルト1,2の交差度合いを変更する
ことが困難であった。
【0005】本発明の目的は、上述した従来の仮撚り装
置が有する課題を解決するとともに、糸の張力変動に対
する無端ベルトの走行速度の制御の応答性の向上した仮
撚り装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した目的
を達成するために、第1には、各仮撚り付与部材の駆動
軸に、それぞれ別個にモーターを配設するとともに、糸
の張力変動に応じて、上記各モーターを、共通の中央制
御ユニットにより制御するようにしたものであり、第2
には、仮撚り付与部材の駆動軸を駆動するモーターとし
て、ブラシレスモーターを用いたものであり、第3に
は、仮撚り付与部材の駆動軸を駆動するモーターの負荷
電流或いは回転数を検出するようにしたものであり、第
4には、糸切れの際に、仮撚り付与部材の駆動軸を駆動
するモーターの駆動を停止するようにしたものである。
【0007】
【実施例】以下に、制御ブロックを含む本発明の仮撚り
装置の斜視図である図1、本発明の仮撚り装置の他の実
施例の制御ブロック図である図2及び本発明の仮撚り装
置が使用された一例としての延伸仮撚機の概略側面図で
ある図3を用いて、本発明の実施例について説明する
が、本発明の趣旨を越えない限り何ら、本実施例に限定
されるものではない。
【0008】10は、所定の間隔を置いて配置された一
対のプーリー10a、10bに張設された無端ベルトで
あり、一方のプーリー10aは、モーター30の出力軸
30aに取着されている。従って、モーター30を、適
宜、駆動させることにより、プーリー10a、10bに
張設された無端ベルト10が走行するように構成されて
いる。20は、所定の間隔を置いて配置された一対のプ
ーリー20a、20bに張設された、もう一方の無端ベ
ルトであり、該プーリー20aは、上記無端ベルト10
を走行させるモーター30とは、別個のモーター40の
出力軸40aに取着されている。従って、モーター40
を、適宜、駆動させることにより、プーリー20a、2
0bに張設された無端ベルト20が走行するように構成
されている。そして、糸yは、所定の交差角度で交差さ
れるとともに、接触している、一対の無端ベルト10、
20により挟持されて、仮撚りが施されるとともに、所
定の方向(図1において下方向)に送り出されるように
構成されている。
【0009】上述したモーター30、40としては、出
力軸30a、40aに取着されたローターとしての永久
磁石と、該永久磁石を囲むように配置されたステーター
としての電機子巻線とから構成されているブラシレスモ
ーターが使用されている。このようなブラシレスモータ
ーを使用することにより、モーター30、40の保守管
理が簡単になるとともに、モーター30、40の小型
化、ひいては、仮撚り装置の小型化が実現できる。
【0010】Tは、上述した従来の仮撚り装置の張力検
出部材tと同様の張力検出部材であり、本実施例におい
ては、一対の固定ガイドt1、t2間に配設された移動
ガイドt3の移動により、糸yの張力変動を検知するよ
うに構成されている。勿論、公知の種々の張力検出部材
を使用することができる。
【0011】Cは、マイコン等が組み込まれた中央制御
ユニットであり、張力検出部材Tにより検出された糸y
の張力が、所定の設定値から外れているかどうか、或い
は、所定の設定範囲内にあるかどうかを判定する判定手
段及び該判定手段の判定結果に基づいて、一対のモータ
ー30、40の電機子巻線に供給される励磁電流を制御
するモーター駆動部制御手段等が配設されている。この
ように、一対の無端ベルト10、20を走行駆動する一
対のモーター30、40は、共通の中央制御ユニットC
に配設された判定手段及びモーター駆動部制御手段によ
り、同期して回転させるとともに、同期して制御される
ように構成されている。
【0012】張力検出部材Tを介して、糸yの張力が、
所定の設定値或いは設定範囲より大きいことが、中央制
御ユニットCの判定手段により判定された場合には、モ
ーター駆動部制御手段からの指令により、電機子巻線に
供給される励磁電流を大きくして、一対のモーター3
0、40の回転数を、同時に上げ、一対のプーリー20
a、20bによる糸yの送り速度を上げることにより、
糸yの張力を下げる。また、糸yの張力が、所定の設定
値或いは設定範囲より小さいことが、中央制御ユニット
Cの判定手段により判定された場合には、モーター駆動
部制御手段からの指令により、電機子巻線に供給される
励磁電流を小さくして、一対のモーター30、40の回
転数を、同時に下げ、一対のプーリー20a、20bに
よる糸yの送り速度を下げることにより、糸yの張力を
上げる。
【0013】図2に示された実施例は、上述した実施例
と同様に、張力検出部材Tにより検出された糸yの張力
が、所定の設定値から外れているかどうか、或いは、所
定の設定範囲内にあるかどうかを、中央制御ユニットC
の判定手段により判定する。そして、判定手段の判定結
果に基づいて、モーター駆動部制御手段からの指令によ
り、一対のモーター30、40の電機子巻線に供給され
る励磁電流を制御する。本実施例においては、上記の構
成に加えて、モーター30、40の回転数を検出するモ
ーター回転数検出手段50が、それぞれ、各モーター3
0、40に配設されており、また、モーター30、40
の電機子巻線の負荷電流を検出する負荷電流検出手段6
0が、それぞれ、各モーター30、40に配設されてい
る。検出されたモーター30、40の回転数或いは負荷
電流は、中央制御ユニットCに送られ、検出されたモー
ター30、40の回転数或いは負荷電流が、設定範囲内
にあるか、設定範囲を越えた異常値かを判別し、モータ
ー30、40の回転数或いは負荷電流が、異常値を越え
た場合には、仮撚り装置を停止させるか、或いは、中央
制御ユニットCから、アラーム手段に信号を発して、ア
ラームを起動させる。上記のモーター回転数検出手段5
0と負荷電流検出手段60は、何方か一方のみ配設する
ことも、両方共に、配設することもできる。
【0014】上述したように、モーター回転数検出手段
50或いは負荷検出手段60を、モーター30、40に
配設したことにより、プーリー10a、10b、20
a、20が取着された軸を支持している軸受けや無端ベ
ルト10、20の摩耗状態等を、正確に検出することが
できる。また、各モーター30、40について、別個に
負荷電流或いは回転数を検出することで、仮撚り部材の
軸受けや仮撚り部材の摩耗状態等を、それぞれ別個に正
確に検出することができる。モーター回転数検出手段5
0或いは負荷検出手段60を、それぞれ別個に独立し
て、モーター30、40に配設したことに
【0015】上述した実施例においては、糸yに仮撚り
を施す仮撚り付与部材として、一対の無端ベル10、2
0を用いて説明したが、仮撚り付与部材としての無端ベ
ルト10、20に代えて、一対のドラムにより糸yを挟
持して、糸yに仮撚りを施すことも、また、平面的に見
て、正三角形の頂点にそれぞれ配置された、3本の回転
軸に配設された円盤により、糸yに仮撚りを施す、所
謂、フリクションディスク方式により仮撚りを施すこと
もでき、仮撚り付与部材として、何ら、一対の無端ベル
に限定されるものではない。
【0016】上述した仮撚り装置を、一例として、図3
に示されているような延伸仮撚機に使用した実施例につ
いて説明する。
【0017】m1はクリールスタンドで、クリールスタ
ンドm1に多数支持された給糸パッケージm2から引き
出された糸yは、適当なガイドm3を経て第1フィード
ローラーm4に導入される。その後、糸yは、第1ヒー
ター装置H1の糸導入側に配設された適当なガイドm
5、m6に案内されながら第1ヒーター装置H1に挿通
される。第1ヒーター装置H1を出た糸yは、冷却板m
7に入り、次いで、上述した仮撚り装置Mにより撚りが
付与され、その後、適当なガイドm8を経て、第2フィ
ードローラーm9に導入される。第2フィードローラー
m9から出た糸yは、第2ヒーター装置H2、ガイドm
10、第3フィードローラーm11、図示されていない
オイリングローラー及びガイドm12、m13を経て、
巻取りパッケージm14に巻き取られる。
【0018】上述した延伸仮撚機においては、第3フィ
ードローラーm11の近傍に糸切れを検出する糸切れセ
ンサーが配設されている。図4に示されているような従
来の仮撚り装置を使用した場合には、糸切れセンサーに
より、糸切れが検出されると、図示されていない、一対
の無端ベルト1、2を圧接させているシリンダを作動さ
せて、無端ベルト1、2が摩耗しないように、無端ベル
ト1、2を離反させていた。しかしながら、本発明にお
いては、一対の無端ベルト10、20が、別個のモータ
ー30、40により、それぞれ別個に駆動されているの
で、従って、糸切れセンサーにより、糸切れが検出され
た場合には、両モーター30、40を、共に、停止させ
るだけて、無端ベルト10、20の摩耗を防止すること
ができ、一対の無端ベルト10、20を離反させる必要
がない。従って、従来の仮撚り装置に配設されているシ
リンダーが不要となる。また、一対の無端ベルト10、
20間への糸通しの際には、レバー等を用いて、人手に
より一対の無端ベルト10、20を離反させるだけでよ
い。
【0019】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載する効果を奏することができ
る。
【0020】各仮撚り付与部材の駆動軸に、それぞれ別
個にモーターを配設したので、無端タイミングベルトや
アイドラー等の複雑な動力伝達機構を省略することがで
き、従って、仮撚り装置を小型化することができるとと
もに、糸の張力変動に応じて、上記各モーターを、共通
の中央制御ユニットにより制御するようにしたので、仮
撚り糸の品質を向上させることができる。また、仮撚り
部材の交差角の変更を容易に行うことができる。
【0021】仮撚り付与部材の駆動軸を駆動するモータ
ーを、ブラシレスモーターとしたので、仮撚り装置を、
より小型化することができる。
【0022】仮撚り付与部材の駆動軸を駆動するモータ
ーの負荷電流或いは回転数を検出するようにしたので、
仮撚り付与部材の軸受けや仮撚り付与部材の摩耗状態等
を、正確に検出することができる。
【0023】糸切れの際に、仮撚り付与部材の駆動軸を
駆動するモーターの駆動を停止するようにしたので、仮
撚り付与部材を離反させるシリンダー等を設けることな
く、仮撚り付与部材の摩耗を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は制御ブロックを含む本発明の仮撚り装置
の斜視図である。
【図2】図2は本発明の仮撚り装置の他の実施例の制御
ブロック図である。
【図3】図3は本発明の仮撚り装置が使用された一例と
しての延伸仮撚機の概略側面図である。
【図4】図4は制御ブロックを含む従来の仮撚り装置の
斜視図である。
【符号の説明】
10、20・・・・・・・・無端ベルト 30、40・・・・・・・・モーター C・・・・・・・・・・・・中央制御ユニット T・・・・・・・・・・・・張力検出部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各仮撚り付与部材の駆動軸に、それぞれ別
    個にモーターを配設するとともに、糸の張力変動に応じ
    て、上記各モーターを、共通の中央制御ユニットにより
    制御するようにしたことを特徴とする仮撚り装置。
  2. 【請求項2】仮撚り付与部材の駆動軸を駆動するモータ
    ーが、ブラシレスモーターであることを特徴とする請求
    項1に記載の仮撚り装置。
  3. 【請求項3】仮撚り付与部材の駆動軸を駆動するモータ
    ーの負荷電流或いは回転数を検出することを特徴とする
    請求項1又は請求項2に記載の仮撚り装置。
  4. 【請求項4】糸切れの際に、仮撚り付与部材の駆動軸を
    駆動するモーターの駆動を停止することを特徴とする請
    求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の仮撚り装置。
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