JPH1025134A - 耐水性に優れたガラス着色剤組成物 - Google Patents

耐水性に優れたガラス着色剤組成物

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JPH1025134A
JPH1025134A JP20107696A JP20107696A JPH1025134A JP H1025134 A JPH1025134 A JP H1025134A JP 20107696 A JP20107696 A JP 20107696A JP 20107696 A JP20107696 A JP 20107696A JP H1025134 A JPH1025134 A JP H1025134A
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JP
Japan
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glass
polymer
noble metal
binder resin
coloring agent
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JP20107696A
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English (en)
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Yoshibumi Maeda
義文 前田
Shigehiko Hayashi
茂彦 林
Kazuo Goto
和生 後藤
Yoshio Yamaguchi
良雄 山口
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Mitsuboshi Belting Ltd
Original Assignee
Mitsuboshi Belting Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/001General methods for coating; Devices therefor
    • C03C17/002General methods for coating; Devices therefor for flat glass, e.g. float glass

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス表面に、パターン形成性に優れ、かつ
鮮明な着色膜を形成することができ、しかも着色膜の耐
水性を大きく改善したガラス着色剤組成物を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 ガラス表面を透明に着色するガラス着色
剤組成物であり、金、白金、パラジウム、ロジウム、そ
して銀から選ばれた少なくとも1種の貴金属の超微粒子
と、チタン、珪素、鉄、ニッケル、マンガン、ジルコ
ウムから選ばれた少なくとも1種の金属の有機金属化合
物と、バインダー樹脂と、有機溶剤を含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐水性に優れたガラ
ス着色剤組成物に係り、詳しくはガラス表面に透明な着
色膜を形成し、そして形成した着色膜の耐水性を大きく
改善したガラス着色剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス基板の表面を着色する場合、ガラ
ス粉と着色剤との混合物をガラス基板の表面に印刷して
塗布した後、これを焼成して着色する方法がよく行われ
ていた。この方法はガラス基板に自由に着色剤を塗布で
きるところからデザイン性に優れるが、ガラス粉の溶融
界面において光の散乱があって光の平行透過率が80%
以下になり、不透明な着色になって、透明な着色には不
適当であった。
【0003】このため、ガラス基板に透明な着色を行う
ため、従来からいくつかの方法が改良されてきた。その
一つの方法は、イオン交換法と呼ばれるものであり、A
gやCuからなる特定の無機塩をガラス基板の表面に塗
布した後、焼成し、ガラス基板の表面に付着した酸化物
を洗浄していた。得られたガラス基板は、無機塩のAg
やCuの超微粒子がガラス基板内へ浸透し、透明にコロ
イド発色させるものである。
【0004】また、他の方法は、染色高分子フィルムを
ガラス基板に張り合わせる方法、スパッタリング法を用
いてガラス基板上に蒸着した金属の膜を作製する方法、
有機金属化合物の大気中での焼き付けによってガラス基
板上に金属酸化膜を形成する方法、あるいは原材料ガラ
スを着色する方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一般にイオン
交換法は、元素種により超微粒子が生成しにくいものが
あり、色の選択性に乏しい欠点があった。また、スパッ
タリング法では、膜の強度が期待できないこと、色調と
パターン形成に制限があること、しかも装置が大型で大
量生産には不向きであると言った問題があった。フィル
ムの張り合わせ方法では、種々な色調とパターン形成が
可能であるが、耐久性に欠けていた。また、有機金属化
合物の焼き付け方法や原材料ガラスを着色する方法で
も、パターン形成ができない問題があった。
【0006】今日のガラス着色において、意匠性は重要
になっており、色調やパターン形成性に優れた方法が強
く望まれている。最近の研究では、金コロイドを金属酸
化物で固定することで種々な色調を提供し、かつスクリ
ーン印刷を可能にすることで高いパターン形成性を有す
るガラス着色剤が報告されている。この方法によれば、
従来の着色方法の問題点を改善し、意匠性に優れたガラ
スを得ることができた。しかし、金コロイドのプラズモ
ン共鳴吸収による着色であり、吸収ピークがブロードな
ため、鮮やかな色調を呈さなかった。特に、緑色におい
てその傾向が強かった。
【0007】本発明はこのような問題点を改善するもの
であり、ガラス表面に、パターン形成性に優れ、かつ鮮
明な着色膜を形成することができ、しかも着色膜の耐水
性を大きく改善したガラス着色剤組成物を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の特徴とす
るところは、ガラス表面を透明に着色するガラス着色剤
組成物であり、金、白金、パラジウム、ロジウム、そし
て銀から選ばれた少なくとも1種の貴金属の超微粒子
と、チタン、珪素、鉄、ニッケル、マンガン、ジルコウ
ムから選ばれた少なくとも1種の金属の有機金属と、バ
インダー樹脂と、有機溶剤を含んでいる耐水性に優れた
ガラス着色剤組成物にある。また、本発明は、バインダ
ー樹脂がエチルセルロース、アセチルセルロース、ニト
ロセルロースから選ばれた少なくとも1種のセルロース
である場合も含む。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で使用する貴金属の超微粒
子は、粒径が1〜100nm、好ましくは1〜50nm
の金(Au)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロ
ジウム(Rh)、そして銀(Ag)から選ばれた少なく
とも1種の貴金属の超微粒子を高分子内に凝集させるこ
となく分散させて得られたもの(複合物)、あるいは粒
径1〜100nm、好ましくは10nm以下の貴金属の
超微粒子をα−テレピネオール、トルエン等溶剤中に独
立分散したものである。
【0010】上記高分子内に貴金属の超微粒子を分散さ
せた複合物を得る場合においては、高分子層を熱力学的
に非平衡化した状態に成形する必要がある。具体的に
は、高分子を真空中で加熱して融解し蒸発させて基板の
上に高分子層を固化する真空蒸着方法、あるいは高分子
を融解温度以上で融解し、この状態のまま直ちに液体窒
素等に投入して急冷し、基板の上に高分子層を付着させ
る融解急冷固化方法などがある。
【0011】そのうち真空蒸着方法の場合には、通常の
真空蒸着装置を使用して10-4〜10-6Torrの真空
度、蒸着速度0.1〜100μm/分、好ましくは0.
5〜5μm/分で、ガラス等の基板の上に高分子層を得
ることができる。融解急冷固化方法では、高分子を融解
し、該高分子固有の臨界冷却速度以上の速度で冷却して
高分子層を得る。このようにして得られた高分子層は熱
力学的に不安定な非平衡化した状態におかれ、時間の経
過につれて平衡状態へ移行する。
【0012】ここで使用する高分子は、例えばナイロン
6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイ
ロン69、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポ
リビニルアルコール、ポリフェニレンスルフィド(PP
S)、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート、ポリ
メチルメタクリレート等であって、分子凝集エネルギー
として2000cal/mol以上有するものが好まし
い。この高分子は、通常言われている結晶性高分子や非
晶性高分子も含む。尚、分子凝集エネルギーについて
は、日本化学会編 化学便覧応用編(1974年発行)
の第890頁に詳細に定義されている。
【0013】続いて、前記熱力学的に非平衡化した高分
子層は、その表面に貴金属の層を密着させる工程へと移
される。この工程では真空蒸着装置によって貴金属の層
を高分子層に蒸着させるか、もしくは貴金属箔を直接高
分子層に密着させる等の方法で貴金属の層を高分子層に
積層させる。
【0014】上記貴金属の層と高分子層とが密着した物
を、高分子のガラス転移点以上、融点以下の温度で加熱
して高分子層を安定状態へ移行させる。その結果、貴金
属は100nm以下で、1〜50nmの領域に粒子径分
布の最大をもつ超微粒子となって高分子層内へ拡散浸透
し、この状態は高分子層が完全に緩和するまで続き、高
分子層に付着している金の層はその厚さも減少して最終
的に無くなる。上記超微粒子は凝集することなく高分子
層内に分布している。この場合、超微粒子の含有量は
0.01〜80重量%であるが、この含有量は高分子層
の作製条件を変えたり、貴金属の層の厚みを変えること
によって調節ができる。
【0015】尚、本発明では、上記複合物の製造方法
は、上記の方法だけでなく、例えば溶融気化法に属する
気相法、沈殿法に属する液相法、固相法、分散法で貴金
属超微粒子を作製し、この超微粒子を溶液あるいは融液
からなる高分子と機械的に混合する方法、あるいは高分
子と貴金属とを同時に蒸発させ、気相中で混合する方法
等がある。
【0016】得られた貴金属の超微粒子を分散させた高
分子は、メタクレゾール、ジメチルホルムアミド、シク
ロヘキサン、ギ酸等の有機溶剤からなる溶媒に混合し溶
解させ、超微粒子を均一に分散させた超微粒子分散ペー
ストにする。超微粒子は粒径が小さく高分子との相互作
用が存在するためにペースト中で高分子との分離、沈澱
および超微粒子同志の凝集が生じない。
【0017】また、貴金属の超微粒子を溶剤中に独立分
散させたものは、例えば特開平3−34211号公報に
開示されているようなガス中蒸発法と呼ばれる方法によ
って製造される。即ち、チャンバ内にヘリウム不活性ガ
スを導入して上記金属を蒸発させ、不活性ガスとの衝突
により冷却され凝縮して得られるが、この場合生成直後
の粒子が孤立状態にある段階でα−テレピネオール等の
有機溶剤の蒸気を導入して粒子表面の被覆を行ってい
る。上記貴金属の超微粒子の添加量は、目的とする透過
率により選択することができ、特に制限されない。
【0018】また、本発明で使用する有機金属化合物
は、チタン(Ti)、珪素(Si)、鉄(Fe)、ニッ
ケル(Ni)、マンガン(Mn)、ジルコウム(Zr)
から選ばれた1種もしくは2種以上の金属の有機金属化
合物であり、貴金属の超微粒子の固定剤になる。具体的
には、チタン、珪素、鉄、ニッケル、マンガン、ジルコ
ウムから選ばれた金属のエトキシド、プロポキジド等の
アルコキシド類、アセチルアセトン錯塩、ナフテン酸
塩、酢酸塩等の有機酸塩類、オキシン錯塩等の有機錯塩
類を用いることにより本発明の目的は達成される。具体
的には、Ti−プロポキシド、Ti−アセチルアセトン
塩、ステアリン酸Ti、Ti−イソプロピレイト、Fe
−プロポキシド、Fe−アセチルアセトン塩、Fe−エ
トキシド、酢酸Fe、プロピオン酸Fe、ナフテン酸F
e、クエン酸Fe、Ni−イソプロピレイト、Si−プ
ロポキシド、Si−アセチルアセトン塩、ポリジメチル
シロキサン、Zr−アセチルアセトン塩、Mn−アセチ
ルアセトン塩、ポリジメチルシロキサンが挙げられる。
この添加量は特に限定されないが、貴金属超微粒子に対
するモル比で0.1以上を必要とする。
【0019】また、本発明で使用するバインダー樹脂
は、着色剤組成物の粘度を適度に維持してスクリーン印
刷時の取扱を良好に維持し、また印刷基板上に塗布した
着色剤組成物の膜の乾燥後の強度を保持する機能を有し
ている。このバインダー樹脂は焼成時において低温で分
解することが好ましいが、特に限定されるものではなく
有機溶剤に可溶なものであればよい。
【0020】また、上記バインダー樹脂としては、例え
ばエチルセルロース、アセチルセルロース、ニトロセル
ロース、酢酸セルロース、ブチルセルロース等のセルロ
ース類、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12等の
ポリアミド類、メチルアクリレート等のアクリル類、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリカプロラクトン等のポ
リエステル類、ポリオキシメチレン等のポリエーテル
類、ポリカーボネート類、ポリスチレン、ポリブタジエ
ン、ポリイソプレン等のポリビニル類等である。なかで
もエチルセルロース、酢酸セルロース、ブチルセルロー
ス、アセチルセルロース、ニトロセルロースから選ばれ
たセルロース、ポリオキシメチレンが熱分解しやすい高
分子であるため、好ましい。この添加量は印刷条件によ
って決定され、制限はない。尚、複合物を使用する場合
には、高分子はこのバインダー樹脂と同じであってもよ
い。
【0021】本発明で使用する有機溶剤は、貴金属の超
微粒子を凝集させないものであり、例えばメタクレゾー
ル、カルビトール、ジメチルホルムアミド、ジメチルイ
ミダゾリジノン、ターピノール、ジアセトンアルコー
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノブチルエーテル等の高沸点溶剤である。
この有機溶剤はバインダー樹脂あるいはバインダー樹脂
や金の超微粒子を分散させた高分子を溶解するものあ
り、一種もしくは二種以上使用することができる。
【0022】上記着色剤組成物は、貴金属の超微粒子を
高分子内に凝集させることなく分散させて得られたもの
を有機溶剤に溶かしたもの、あるいは貴金属の超微粒子
を溶剤中に独立分散したものと、チタン、珪素、鉄、ニ
ッケル、マンガン、ジルコウムから選ばれた金属の有機
金属化合物と、バインダー樹脂とを有機溶剤に溶かした
ものを良く攪拌してペースト状に得ることができる。
【0023】このように作製されたペースト状の着色剤
組成物は、例えばガラス板等の基板上にスクリーン印刷
される。この印刷手順は、水平に置かれたスクリーン
(例えば、ポリエステル平織物、255メッシュ)の下
に、数ミリメートルの間隔をもたせて印刷基板(ガラ
ス)を設置する。このスクリーンの上に上記着色剤組成
物をのせた後、スキージーを用いてスクリーン全面に着
色剤組成物を広げる。この時には、スクリーンと印刷基
板とは間隔を有している。続いて、スクリーンが印刷基
板に接触する程度にスキージーでスクリーンを押さえ付
けて移動させる。これで一回の印刷が終了し、以後これ
を繰り返す。
【0024】その後、印刷基板を100〜200°Cの
大気中に10分間放置して有機溶剤を除去して乾燥、あ
るいは密閉容器中で脱気しながら乾燥した後、300〜
800°Cで数分間熱処理して焼成する。無論、スクリ
ーン印刷以外にスプレー、ナイフコート等により着色剤
組成物をガラス板等の基板上に塗布することができる。
【0025】
【実施例】次に、本発明を具体的な実施例により更に詳
細に説明する。尚、着色剤組成物の特性と着色膜の評価
方法は、以下の通りである。
【0026】1.光学特性 試料を沸騰水中に4時間浸積した後、濁度計を使用し、
着色膜のヘーズ率、透過率を測定した。また、色差計に
より、着色膜の色調を測定した。
【0027】2.接着状態 試料を沸騰水中に4時間浸積した後、試料の着色面を紙
で研磨し、着色膜の外観変化を目視により評価した。
【0028】実施例1〜8、比較例1〜5 真空蒸着装置を用いて、ナイロン11のポリマーペレッ
ト5gをタングステンボード中に入れ、10-6Torr
に減圧する。次いで、電圧を印加してタングステンボー
ドを真空中で加熱してポリマーを融解させ、取り付け台
の上部に設置した基板(ガラス板)上に、10-4〜10
-6Torrの真空度で約1μm/分の速度で厚さ約5μ
mの蒸着膜の高分子層を得た。この高分子層の分子量は
前記ポリマーペレットの1/2〜1/10程度になって
いる。
【0029】更に、金チップをタングステンボード中に
入れて加熱融解して10-4〜10-6Torrの真空度で
蒸着を行って高分子層の上に金蒸着膜を付着させた。こ
れを真空蒸着装置から取り出し、120°Cに保持した
恒温槽中に10分間放置して複合物を得た。その結果、
この複合物には金が約20重量%含有し、その平均粒径
は5nmであった。得られた複合物とメタクレゾールと
を重量比1:1で混合して、複合物溶液を作製した。
【0030】次に、表1に示す添加剤を配合して着色剤
組成物を得た。この着色剤組成物を前述のスクリーン印
刷によってガラス基板上に印刷し、これを150°Cに
て5分間ギヤオーブン中で乾燥後、この試料をマッフル
炉中で700°C、10分間焼成し、透明な着色膜をも
つガラス基板を得た。着色剤組成物と着色膜の特性を表
2に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】この結果、実施例の着色剤組成物および着
色膜は、比較例に比べて透過率変化や色調変化が小さく
し、透明に着色しており、しかも外観変化も小さくガラ
ス基板に良好に接合していることが判る。
【0034】実施例9〜10、比較例6 パーフェクトゴールド(日本真空冶金社製)に表3に示
す添加剤を配合して着色剤組成物を得た。この着色剤組
成物を前述のスクリーン印刷によってガラス基板上に印
刷し、これを150°Cにて5分間ギヤオーブン中で乾
燥後、この試料をマッフル炉中で700°C、10分間
焼成し、透明な着色膜をもつガラス基板を得た。着色剤
組成物と着色膜の特性を表4に示す。
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】この結果、実施例の着色剤組成物および着
色膜は、外観変化も小さくガラス基板に良好に接合して
いることが判る。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明の着色剤組成物で
は、ガラス基板に鮮明な着色膜を形成することができ、
しかも着色膜の外観変化も小さくガラス基板に良好に接
合している効果がある。
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の特徴とす
るところは、ガラス表面を透明に着色するガラス着色剤
組成物であり、金、白金、パラジウム、ロジウム、そし
て銀から選ばれた少なくとも1種の貴金属の超微粒子
と、チタン、珪素、鉄、ニッケル、マンガン、ジルコ
ウムから選ばれた少なくとも1種の金属の有機金属と、
バインダー樹脂と、有機溶剤を含んでいる耐水性に優れ
たガラス着色剤組成物にある。また、本発明は、バイン
ダー樹脂がエチルセルロース、アセチルセルロース、ニ
トロセルロースから選ばれた少なくとも1種のセルロー
スである場合も含む。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】 また、本発明で使用する有機金属化合物
は、チタン(Ti)、珪素(Si)、鉄(Fe)、ニッ
ケル(Ni)、マンガン(Mn)、ジルコウム(Z
r)から選ばれた1種もしくは2種以上の金属の有機金
属化合物であり、貴金属の超微粒子の固定剤になる。具
体的には、チタン、珪素、鉄、ニッケル、マンガン、ジ
ルコウムから選ばれた金属のエトキシド、プロポキジ
ド等のアルコキシド類、アセチルアセトン錯塩、ナフテ
ン酸塩、酢酸塩等の有機酸塩類、オキシン錯塩等の有機
錯塩類を用いることにより本発明の目的は達成される。
具体的には、Ti−プロポキシド、Ti−アセチルアセ
トン塩、ステアリン酸Ti、Ti−イソプロピレイト、
Fe−プロポキシド、Fe−アセチルアセトン塩、Fe
−エトキシド、酢酸Fe、プロピオン酸Fe、ナフテン
酸Fe、クエン酸Fe、Ni−イソプロピレイト、Si
−プロポキシド、Si−アセチルアセトン塩、ポリジメ
チルシロキサン、Zr−アセチルアセトン塩、Mn−ア
セチルアセトン塩、ポリジメチルシロキサンが挙げられ
る。この添加量は特に限定されないが、貴金属超微粒子
に対するモル比で0.1以上を必要とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】 上記着色剤組成物は、貴金属の超微粒子
を高分子内に凝集させることなく分散させて得られたも
のを有機溶剤に溶かしたもの、あるいは貴金属の超微粒
子を溶剤中に独立分散したものと、チタン、珪素、鉄、
ニッケル、マンガン、ジルコウムから選ばれた金属の
有機金属化合物と、バインダー樹脂とを有機溶剤に溶か
したものを良く攪拌してペースト状に得ることができ
る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】実施例9〜10、比較例6 パーフェクトゴールド(真空冶金社製)に表3に示す添
加剤を配合して着色剤組成物を得た。この着色剤組成物
を前述のスクリーン印刷によってガラス基板上に印刷
し、これを150゜Cにて5分間ギヤオーブン中で乾燥
後、この試料をマッフル炉中で700゜C、10分間焼
成し、透明な着色膜をもつガラス基板を得た。着色剤組
成物と着色膜の特性を表4に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 良雄 神戸市長田区浜添通4丁目1番21号 三ツ 星ベルト株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス表面を透明に着色するガラス着色
    剤組成物であり、金、白金、パラジウム、ロジウム、そ
    して銀から選ばれた少なくとも1種の貴金属の超微粒子
    と、チタン、珪素、鉄、ニッケル、マンガン、ジルコウ
    ムから選ばれた少なくとも1種の金属の有機金属化合物
    と、バインダー樹脂と、有機溶剤を含んでいることを特
    徴とする耐水性に優れたガラス着色剤組成物。
JP20107696A 1996-07-10 1996-07-10 耐水性に優れたガラス着色剤組成物 Pending JPH1025134A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0909745A2 (en) * 1997-10-14 1999-04-21 Mitsuboshi Belting Ltd. Glass colorant composition
WO2006102215A1 (en) * 2005-03-21 2006-09-28 Ppg Industries Ohio, Inc. Metal nanostructured colorants for high redox glass composition

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