JPS622003B2 - - Google Patents

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JPS622003B2
JPS622003B2 JP54014951A JP1495179A JPS622003B2 JP S622003 B2 JPS622003 B2 JP S622003B2 JP 54014951 A JP54014951 A JP 54014951A JP 1495179 A JP1495179 A JP 1495179A JP S622003 B2 JPS622003 B2 JP S622003B2
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palladium
powder
palladium powder
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reaction
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Yoichi Fukuda
Akira Kani
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Noritake Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は特定の粉体特性、即ち特定の形状、寸
法およびかさ密度を有する印刷ペースト用パラジ
ウム粉の製造方法に関する。 従来からパラジウム粉を製造するのに広く用い
られている方法としてパラジウム塩水溶液からパ
ラジウムを還元、析出、沈降させる方法がある。
この際、還元剤としては例えば亜鉛、マグネシウ
ム、鉄、カドミウム、鉛およびビスマス等の活性
金属、乃至、例えば硫酸第1鉄、亜硫酸ナトリウ
ム、亜硫酸カリウムおよび二酸化硫黄等の無機還
元剤、あるいはギ酸等の有機還元剤が用いられて
いるが、何れの場合も本願発明におけるごときパ
ラジウム粉を得ることは困難であつた。 パラジウム粉は、特に窯業および電子工業の分
野においては、不活性液体ビヒクル中に分散され
た銀粉、金粉および白金粉等のペーストを作成す
る際の添加物として、また、不活性液体ビヒクル
中にパラジウム粉が分散されたパラジウム粉ペー
スト自体を作成する際に利用される。それらのパ
ラジウム粉が添加された銀粉、金粉、白金粉等の
ペースト及びパラジウム粉ペーストは、セラミツ
ク質等の基体上に印刷または塗布した後、焼成し
て種々の電気的特性や装飾的特性を有する銀、
金、白金及びパラジウム等の金属膜を得るのに広
く用いられている。然しながら、現在のパラジウ
ム粉はこれらの用途に必ずしも満足なものではな
く、現在のパラジウム粉を用いたパラジウム粉含
有金、銀、白金粉ペースト及びパラジウム粉ペー
ストでプリント焼成された金、銀、白金及びパラ
ジウム金属膜は、明度が低く貧弱な外観を有し、
かつ焼成時に「ちぢれ」「ふくれ」が生じるなど
の欠点があり、これらの貧弱な焼成状態は、特に
電子工業の分野で問題にされていた。 本発明者等はこのような問題を解決することを
目的とし、鋭意研究を重ねた結果、パラジウム粉
の製造方法、得られるパラジウム粉の形状および
大きさがこの問題に深く関連することを見い出
し、本発明に到達したものである。 すなわち本発明は、 パラジウム化合物の還元析出反応において、 (a) 還元剤としてヒドラジンの酸性塩を使用する
こと、 (b) 還元反応において緩衝剤を使用し反応溶液の
PH値を1〜11に調節すること、 (c) 反応温度を10℃〜100℃の範囲に調節するこ
と、 の条件下で還元を行なつて、粒子形状がほぼ球状
である、粒子直径が0.1〜4μmの範囲にあり、
かつかさ密度が2〜7g/cm3の範囲にあるパラジ
ウム粉を析出せしめ、析出したパラジウム粉を溶
液から分離し、残存塩類を洗浄除去することを特
徴とする印刷ペースト用パラジウム粉の製造方法
にある。 本発明により得られるパラジウム粉は高い明度
を有しているほか、上記のごとく、次のような特
性を有する。即ち粒子形状をほぼ球形にすること
によつて、パラジウム粉をビヒクル中に分散させ
てパラジウム粉含有ペーストを製造する場合に、
パラジウム粉の大量かつ均一の分散が容易とな
り、また、パラジウム粉の焼結性が向上する。そ
の理由は、次のように推論される。即ち、ほぼ球
状のパラジウム粉は他のいかなる形状のパラジウ
ム粉よりも高く、かつ均一な充填性を示す。従つ
てビヒクル中に大量かつ均一な分散が可能とな
り、それ故に又当然にパラジウム粉相互、及びパ
ラジウム粉と他の金属粉との接触面積も大となる
から、良好な焼結性が得られるのである。 次に、本発明により得られるパラジウム粉は、
粒子直径が0.1〜4μmの範囲である。粒子直径
が0.1μm未満の場合には、パラジウム粉ペース
トにして焼成した場合に「ちぢれ」が発生し易
い。粒子直径が4μmを超えるようなパラジウム
粉は球状のものが得られ難いのみならず、たとえ
球状のものが得られても焼結性が低下するので避
けなければならない。 以上の説明から明らかなように、本発明により
得られるパラジウム粉は、明度が高いほかこれを
金、銀、白金粉等のペーストに添加した場合ある
いはこれをビヒクル中に分散させてパラジウム粉
ペーストとした場合、セラミツク質等の基体に対
する印刷性が良く、焼成時に「ちぢれ」「ふく
れ」等が発生し難く、また焼成後のパラジウム粉
含有金属膜あるいはパラジウム膜は、強度、電気
伝導性およびその安定性等がすぐれているとい
う、従来品に比して著しく品質の改善されたパラ
ジウム粉である。 なお、本発明により得られるパラジウム粉のか
さ密度は、その粒度分布に応じて、2〜7g/cm3
の範囲にあることも判明している。 本発明により得られるパラジウム粉に、必要に
応じて無機結合剤、他の金属および金属化合物の
粉末の少くとも1種と組合せ、不活性液体ビヒク
ル中に分散させてパラジウム粉含有ペーストとし
て使用することも可能であり、その特質はパラジ
ウム粉に関する説明の中で明らかにされた通りで
ある。その製造方法は従来周知の金粉ペースト、
銀粉ペースト、白金粉ペースト等の製造方法と同
様であつて別段異る所はない。無論、パラジウム
粉含有ペーストの組成は、これをセラミツク質等
の基体に印刷または塗布し、これを焼成して得ら
れる製品の用途の要件によつて左右される。即
ち、パラジウム粉の量、不活性液体ビヒクルの組
成および量、無機結合剤、他の金属および金属化
合物の種類および量ならびに焼成条件等は、製品
の用途の要件に見合うように一応定められ、以後
簡単な実験によつて最適条件に適合するように最
終決定される。通常用いられるのはパラジウム粉
15〜92%、不活性液体ビヒクル8〜20%、無機結
合剤0〜10%、他の金属粉0〜85%、金属化合物
粉0〜10%(何れも重量%)程度のものが好まし
い。 不活性液体ビヒクルは、従来の銀、金、白金等
のペーストの場合と同様に、ペーストを安定した
状態に保ち得るものであれば特に限定されるもの
ではないが、好ましい例を挙げれば樹脂として例
えばエチルセルロース、アクリル樹脂、ニトロセ
ルロース等を高沸点溶剤、例えばパインオイル、
テレピン油、ブチルセロソルブ(エチレングリコ
ールモノブチルエーテル)、ブチルカルビトール
(ジエチレングリコールモノブチルエーテル)、ブ
チルカルビトールアセテート(ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテルアセテート)等のような
エチレングリコール又はその誘導体のモノ又はジ
アルキルエーテル類溶剤に溶解させたものが賞用
される。無機結合剤を添加する目的は、焼結セラ
ミツク基体へのパラジウム含有金属膜の密着であ
るが、セラミツク基体の焼結と同時にパラジウム
含有金属膜を被着する場合は特に必要とせず密着
することも可能である。かかる理由により無機結
合剤としては多くの場合ガラスフリツトが用いら
れるが、その他にもBi2O3、V2O5、P2O5等の酸化
物も有効であり、また、焼成してこれらガラスフ
リツト組成や該酸化物となる、各々の金属化合物
等が例示される。ガラスフリツトとしては、二酸
化珪素、酸化鉛および三酸化ほう素を主体とした
ガラス微粉が賞用されることが多い。他の金属や
金属化合物を混入する目的はパラジウム粉の焼結
性の向上、高温での粒成長抑止、パラジウム膜の
基体との密着力の向上、パラジウム膜の物理的、
化学的および電気的特性の向上等、諸特性の改善
にある。また逆に、他の金属に対して、パラジウ
ムが添加物の役割をする場合には、他の金属膜の
物理的、化学的および電気的特性の向上等、諸特
性の改善の役割をする。用いられる金属は多くの
場合、金、銀、白金、ロジウム等であり、金属化
合物としてはアルミニウム、マグネシウム、ジル
コニウム等の水酸化物や炭酸塩などが例示され
る。そしてこれらの金属や金属化合物は後にパラ
ジウム粉の製造方法の説明において述べるよう
に、パラジウム粉をパラジウム化合物水溶液から
析出させる際に同時に夫々の溶液から析出された
パラジウム粉に微細に混入させる場合もある。 以上述べた各成分の所定量を例えばゴムローラ
ー等の軟い材料の混練装置で充分混練すれば本発
明のパラジウム粉含有ペーストが得られる。混練
の際、擂潰機等の硬い材料を用いた機械を使用す
ることはパラジウム粉の形状を変化させ易いので
好ましくない。また、混練時に必要ならば速乾性
の溶剤、例えば、アセトン、クロロセン(メチル
クロロホルム)、トルエン等を少量加え粘度を低
下させることも可能でよく行われる方法である。 次に本発明のパラジウム粉の製造方法について
説明する。 本発明に使用できるパラジウム化合物を例示す
れば、ジクロロジアミンパラジウム〔Pd
(NH32Cl2o、テトラクロロパラジウム酸カリウ
ムK2〔PdCl4〕、パラジウムクロライド
〔PdCl2〕、パラジウムアセテート
〔(CH3COO)2Pd〕、テトラクロロパラジウム酸
ナトリウムNa2〔PdCl4〕等が挙げられる。パラジ
ウム化合物の添加状態は、固体状でも良いし、水
溶性大のものは水溶液状態でも良い。また、過飽
和で、水溶液及び固体が共存している状態でも良
い。これらのパラジウム化合物のうちでは価格や
入手の容易さなどの点からパラジウムクロライド
が最も望ましいことが多い。 次に還元剤については先にも述べたように、金
属、無機化合物、有機化合物の多くの還元剤が知
られているが、二塩化ヒドラジニウム
(N2H6Cl2)、硫酸ヒドラジニウム(2N2H4
H2SO4)、硝酸ヒドラジニウム(N2H5NO3)、二硝
酸ヒドラジニウム(N2H6(NO32)等のヒドラジ
ンの酸性塩以外の還元剤では上記した特性を有す
るパラジウム粉を安定して得ることができないの
で、還元剤は、上に例示したようなヒドラジン酸
性塩のみに限定される。ヒドラジン酸性塩の使用
量は、パラジウムの損失を防ぐ意味から理論量よ
り過剰に用いられるのが普通である。 次に本発明の方法においては還元反応におい
て、緩衝剤を使用して反応溶液のPH値を1〜11に
調節することが重要である。反応溶液のPH値は、
パラジウム粒子の核形成速度および粒子成長速度
を左右する重大な因子でPH1未満では、粒子成長
速度が遅いため微粉しか得られず、またPH11を超
えるとパラジウム粒子の核形成速度が粒子成長速
度を上廻つてほとんど0.1μm未満の粒子しか得
られない。なお、本発明の方法では液量の関係か
ら、緩衝剤によつてPH値を調節した還元剤水溶液
中にパラジウム化合物水溶液を注加して還元反応
を行わせるのが操作が容易であるが、場合によつ
てはパラジウム化合物水溶液、還元剤水溶液、緩
衝剤水溶液を別々に作つておき、三者を同時に混
合して反応を行わせる場合もある。このときは、
三者夫々がPH値1〜11である必要はもとよりない
のであつて、還元反応が行われている混合溶液の
PH値が1〜11であればよいのである。緩衝剤につ
いては、前記のPH値を達成できるものであれば何
れも使用可能であるが、好ましい数例を挙げるな
らばアンモニウム、ナトリウム、およびカリウム
の水酸化物、炭酸塩、酢酸塩、しゆう酸塩、くえ
ん酸塩および酒石酸塩、あるいは酢酸、しゆう
酸、くえん酸および酒石酸等が挙げられ、これら
の1種または2種以上を用いて好結果が得られ
る。 次に反応温度は10℃〜100℃の範囲内に調節す
る必要がある。10℃未満では反応速度が遅くて生
産性が低く、100℃を超えると溶液の沸騰が激し
くて反応の安定性に乏しい。反応温度と析出沈降
するパラジウム粒子の大きさとの関係について
は、およそ60℃で最大の粒径のパラジウム粉が得
られるようであるが必ずしも明確ではなく、殊に
パラジウム粒子の核形状および粒子成長がある程
度進んだ段階以後は温度は粒子の大きさに余り関
係しなくなるので、高温にした方が反応を早く完
了させることができて得策な場合が多い。また、
不可欠ではないが還元反応時には溶液を撹拌する
ことが好ましい。なお、反応終了後、反応溶液を
煮沸すると生成しているパラジウム粉が軽く凝集
するので溶液との分離操作を容易に行うことがで
きる。 また本発明のパラジウム還元析出反応において
溶液中に保護コロイドを存在せしめることも可能
である。保護コロイド使用の目的は、パラジウム
粉の極度の凝集を防ぐこと、得られるパラジウム
粉の粒径を均一にすることにある。本発明に適用
して有効であるものの例としてはポリエチレング
リコールのほか、周知の水溶性ゴムおよび樹脂例
えばメチルセルロース、アラビアゴム、ゼラチン
なども適度に有効であることがわかつた。なおこ
れら保護コロイドを使用する際溶液の粘度が増大
する傾向がある。それで、還元剤として用いたヒ
ドラジンの酸性塩の酸化によるガスの発生や局在
化した過熱および反応混合物の沸騰による発泡の
制御を必要とする傾向がある。これに対しては任
意の数多くの消泡剤が発泡の制御に有効であり、
又当該分野では既知の機械的、電気的または超音
波的手段を用いて泡を消してもよい。 以上説明した条件下で還元析出沈降されたパラ
ジウム粉は、以後、分離工程、洗浄工程および乾
燥工程を施されるが、これらの工程は、周知の技
術によつて実施し得る操作である。例えば分離工
程は過または遠心分離を使用し得る。洗浄工程
は水道水または蒸留水を用いて、沈降したパラジ
ウム粉から残存塩類を除去することによつて実施
し得る。メタノール洗液を使用してパラジウム粉
から水を除去することもできる。乾燥工程は、常
温乾燥、加熱乾燥、真空乾燥等で実施し得る。 なお本発明のパラジウム粉の還元析出沈降と同
じ操作により還元析出沈降させ得る金属例えば、
金、銀、白金およびロジウム等、また析出沈降さ
せ得る金属塩例えばアルミニウムの水酸化物およ
び炭酸塩、マグネシウムの水酸化物および炭酸
塩、ジルコニウムの水酸化物および炭酸塩等の内
の少なくとも1種をパラジウム粉の還元析出沈降
と同時に析出沈降せしめ、パラジウム粉中に上記
金属または/および金属塩を微細に混入せしめる
ことも可能であつて本発明によつて得られるパラ
ジウム粉はこのように他の金属または/および金
属塩を微細に混入しているものを包含するもので
ある。このようにパラジウム粉中へ他の金属また
は/および金属塩を混入する目的は、先にパラジ
ウム粉含有ペーストの項で、詳述したとおりであ
る。 次に実施例によつて本発明を具体的に説明す
る。 実施例 1 1ガラスビーカーに蒸留水200mlを入れ適度
に加温しながらパラジウム化合物として、ジクロ
ロジアミンパラジウム〔Pd(NH32Cl2o1gと緩
衝剤として酢酸アンモニウム8gを投入撹拌して
溶解させ、溶液が煮沸するまで加熱し完全に溶解
させた。この溶液はPH6.2であつた。この煮沸せ
る溶液中へ、塩化ヒドラジニウム1.0gを煮沸せ
る蒸留水25mlに溶かした塩化ヒドラジニウム溶液
を迅速に注加し、パラジウムを還元析出させた。
反応を完了させるため97℃で煮沸を1時間続けた
後溶液を冷却し、ガラスフイルターにて過し、
フイルター上のパラジウム粉を残存塩類がなくな
るまで蒸留水で洗浄を繰返した後、メタノールで
洗い水分を除去し室温で乾燥させた。得られたパ
ラジウム粉重量は0.488gでこれは収率約97%に
相当する。このパラジウム粉を電子顕微鏡で観察
した所、形状はほぼ球形で粒子の直径は約0.5μ
であつた。このパラジウム粉のかさ密度は3.1
g/cm3であつた。 実施例 2 実施例1と同様の操作において反応の温度を変
化させた場合の反応温度と得られたパラジウム粉
粒子寸法の関係を調べた実験を2種行なつた。結
果を下表に示す。なお、パラジウム粉の形状は何
れもほぼ球形であつた。
【表】 実施例 3 1ガラスビーカーに、5規定の塩化アンモニ
ウム溶液20mlと5規定のアンモニア水10mlでPH
9.19に調節した緩衝液200mlを入れ、その緩衝液
を撹拌しながらその中へ塩化第1パラジウム
(PdCl2・2H2O)0.5gを投入溶解する。その中
に、硫酸ヒドラジニウム1gと5規定のアンモニ
ア水4mlと蒸留水26mlとでPH7に調節された還元
剤溶液30mlを迅速に注加して、パラジウムを析出
させた。反応が完了した時の溶液のPHは、7.6で
あつた。沈降したパラジウム粉の分離、洗浄、乾
燥は、実施例1と同様の操作で行なつた。得られ
たパラジウム粉の形状はほぼ球形で、その粒径は
0.8〜1.5μm、かさ密度4.2g/cm3であつた。 実施例 4 実施例3と同様にして得られたパラジウム粉を
使用してパラジウム粉含有ペーストを製造した。
パラジウム粉含有ペーストの組成は次のようであ
つた。 パラジウム粉 50% 白金粉 36.4% 微細なガラスフリツト 3.1% Bi2O3粉末 0.5% ビヒクル 10.0% ガラスフリツトの組成は次のようであつた。 PbO 55% SiO2 36% B2O3 8% Al2O3 1% ビヒクルの組成は次のようであつた。 エチルセルロース 14% ブチルカルビトールアセテート 86% 以上いずれも重量%で示した。 上記組成物をゴムローラーで混練してパラジウ
ム粉含有ペーストを製造し、アルミナ基体上にス
クリーン印刷したところ、15μmの厚みで線巾
150μm、線間隔150μmの良好な印刷性を得た。
これを15分間、1000℃で焼成して得られたパラジ
ウム含有金属膜は、良好な電気導伝性を示し比抵
抗10.6×10-6Ω・cm以下を有する強固な線であつ
た。 実施例 5 500mlガラスビーカーに蒸留水200mlを入れ、適
度に加温しながらパラジウム化合物として、テト
ラクロロパラジウム酸カリウム1gと緩衝剤とし
て5規定のアンモニア水30mlを投入撹拌して溶解
させ、溶液が煮沸するまで加熱し完全に溶解さ
た。この溶液はPH10.2であつた。この煮沸せる溶
液中へ、還元剤溶液として硝酸ヒドラジニウム
1.0gを煮沸せる蒸留水25mlに溶かした硝酸ヒド
ラジニウム溶液を迅速に注加し、パラジウムを還
元析出させた。反応を完了させるため97℃で煮沸
を1時間続けた後、溶液を冷却し、ガラスフイル
ターにて過し、フイルター上のパラジウム粉
を、残存塩類がなくなるまで蒸留水で洗浄を繰返
した後、室温で乾燥させた。このパラジウム粉を
電子顕微鏡で観察した所、形状はほぼ球形で粒子
の直径は約0.2μmであつた。このパラジウム粉
のかさ密度は2.5g/cm3であつた。 比較例 1 1のガラスビーカー中に、還元剤として10規
定のギ酸溶液20mlと4規定の水酸水ナトリウム溶
液60mlとを含む、還元溶液300mlを準備する。そ
の時の還元溶液のPHは、10.5であつた。その溶液
を煮沸させながら、その中に、塩化パラジウム
0.5gを含む溶液30mlを迅速に注加し、パラジウ
ムを還元析出させた。反応を完結させるため、97
℃で煮沸を1時間続けた後溶液を冷却しガラスフ
イルターにて過した。析出した過半のパラジウ
ムは、フイルターを通り抜け別できなかつた
が、フイルター上のパラジウム粉を電子顕微鏡で
観察した所、0.1μmより更に微小な粉末で形状
は明確には判別できないものであつた。 比較例 2 比較例1と同様にして得られたパラジウム粉を
使用し、実施例4と同様の調合、方法でパラジウ
ム粉含有ペーストを製造し、アルミナ基板上にス
クリーン印刷し乾燥した所キレが発生した。又こ
れを1000℃で焼成した所、パラジウム含有金属膜
はチヂレて、ほとんどアルミナ基板に付着しなか
つた。 以上説明したように、本発明は特に電子工業分
野に有用なパラジウム粉含有ペースト、これに良
好な特性を付与するパラジウム粉および該パラジ
ウム粉の製造方法を提供し、かかるパラジウム粉
を使用して製造したパラジウム粉含有ペーストは
焼成して優秀なパラジウム含有金属膜の形成を可
能ならしめるので、特に電子工業分野に大きく貢
献するものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 パラジウム化合物の還元析出反応において、 (a) 還元剤としてヒドラジンの酸性塩を使用する
    こと、 (b) 還元反応において緩衝剤を使用し反応溶液の
    PH値を1〜11に調節すること、 (c) 反応温度を10℃〜100℃の範囲に調節するこ
    と、 の条件下で還元を行なつて、粒子形状がほぼ球状
    であり、粒子直径が0.1〜4μmの範囲にあり、
    かつかさ密度が2〜7g/cm3の範囲にあるパラジ
    ウム粉を析出せしめ、析出したパラジウム粉を溶
    液から分離し、残存塩類を洗浄除去することを特
    徴とする印刷ペースト用パラジウム粉の製造方
    法。 2 前記パラジウム粉を、さらに無機結合剤、他
    の金属および金属化合物の粉末の少くとも1種と
    組合せ不活性液体ビヒクル中に分散させペースト
    状としたことを特徴とする、前記特許請求の範囲
    第1項記載の印刷ペースト用パラジウム粉の製造
    方法。
JP1495179A 1979-02-14 1979-02-14 Palladium powder and production of palladium-powder-contained paste and palladium powder Granted JPS55107701A (en)

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US3620713A (en) * 1970-02-26 1971-11-16 Du Pont Process of preparing noble metal powders

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JPS55107701A (en) 1980-08-19

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