JPH10251086A - 磁気ヘッド・スライダー用材料とその製造方法 - Google Patents

磁気ヘッド・スライダー用材料とその製造方法

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JPH10251086A
JPH10251086A JP9070491A JP7049197A JPH10251086A JP H10251086 A JPH10251086 A JP H10251086A JP 9070491 A JP9070491 A JP 9070491A JP 7049197 A JP7049197 A JP 7049197A JP H10251086 A JPH10251086 A JP H10251086A
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silicon
silicon carbide
powder
magnetic head
average particle
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JP9070491A
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Kazutoyo Shimizu
一豊 清水
Shigeru Kawahara
茂 河原
Koichi Terao
公一 寺尾
Koji Yamamoto
浩司 山本
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Sumitomo Special Metals Co Ltd
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
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    • C04B41/45Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱伝導性、摺動特性に優れ、切断加工時の抵
抗が小さく、耐チッピング性に優れたSiC系磁気ヘッ
ド・スライダー用材料とその製造方法の提供。 【解決手段】 平均粒径が2μm以下の炭化ケイ素粉末
を用いて作製するか、あるいはさらに所定量の平均粒径
が2μm以下の炭素粉末を添加した混合粉末を用いて作
製した仮焼体に、溶融金属ケイ素を含浸させることによ
り、焼結体中のSiC粒界にケイ素(Si)と炭素
(C)の反応により得られた微細なSiCが新たに生成
することでさらなる組織の微細化が可能となり、精密加
工に要求される基板の切断加工時の耐チッピング性が向
上し、また、Si含有量を増加させることにより、切断
抵抗が軽減し、すぐれた加工性が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は熱伝導性、摺動特
性に優れ、切断加工時の抵抗が小さく、耐チッピング性
に優れた磁気ヘッド・スライダー用材料に係り、平均粒
径が2μm以下の炭化ケイ素粉末を用いて作製するか、
あるいはさらに所定量の平均粒径が2μm以下の炭素粉
末を添加した混合粉末を用いて作製した仮焼体に、溶融
金属ケイ素を含浸させることにより、ケイ素含有量が高
い組織の微細化を図り、成品基板の切削加工時の耐チッ
ピング性を向上させ、かつ切削抵抗を低減してすぐれた
加工性を有する磁気ヘッド・スライダー用材料とその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンピューター用をはじめとし、
オーディオ用、VTR用等の記録再生用磁気ヘッドに
は、多結晶Ni−Zn、Mn−Znフェライトや単結晶
Mn−Znフェライトあるいは高硬度パーマロイ等が用
いられていたが、近年、著しく増大する記録密度の高密
度化並びに耐磨耗性の改善要求に対応するため、磁気ヘ
ッドの薄膜磁気ヘッド化が進められている。
【0003】この薄膜磁気ヘッド化に伴い、記録再生の
ための磁気回路部材用とスライダーあるいは耐磨耗用部
材材料には、それぞれ要求される特性を満足した材料が
選定されている。すなわち、磁気回路用としては高周波
域の磁気特性の優れたパーマロイやセンダストの薄膜が
用いられ、また耐磨耗用部材としてはアルミナ系、炭化
物系が望ましいと考えられている。
【0004】磁気ヘッド・スライダー材料として、Al
23‐TiC系材料が耐磨耗用部材材料として提案(特
開昭55−163665号公報)されているが、記録媒
体とのなじみ、潤滑性の点で必ずしも安定した材料とは
いえず、特に今後、主流化が予想される薄膜記録媒体、
すなわちメッキ媒体あるいはスパッタリング媒体の場合
には、媒体の厚みが薄くなること、媒体に潤滑保護膜を
設ける必要であること等の点で問題を生じる。
【0005】また、前記Al23−TiC系材料は熱伝
導性が悪く、例えば、磁気抵抗効果型の薄膜磁気ヘッド
において、センス電流による発熱により、再生出力に対
しては熱雑音による磁気ヘッドの特性の劣化が生じる問
題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、出願人は前述
の磁気ヘッド・スライダー用材料に要求される諸特性を
満足し、特に記録媒体とのなじみ、潤滑性に優れ、熱伝
導性が良い材料としてSiC系スライダー用材料を提案
(特公昭63‐5361号、特開昭60−80185号
公報)した。
【0007】しかし、前者のSiC−Si複合材料は、
SiC粒径が大きく切断加工時に大きなチッピングが発
生したり、SiC含有量が高いために切断抵抗が大きい
という欠点があった。また、後者のホットプレスにて得
られるSiC系スライダー用材料は、切断抵抗が大きい
という欠点があった。
【0008】この発明は、従来の磁気ヘッド・スライダ
ー材料において要求される潤滑性、熱伝導性、切断加工
性の全てを満足する材料が提案されていない現状に鑑
み、熱伝導性、摺動特性に優れ、切断加工時の抵抗が小
さく、耐チッピング性に優れたSiC系磁気ヘッド・ス
ライダー用材料とその製造方法の提供を目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明者らは、熱伝導性、
摺動特性に優れ、切断加工性が良い磁気ヘッド・スライ
ダー用材料を目的に、摺動特性、熱伝導性にすぐれたS
iC−Si複合材料の組成並びに組織について、種々検
討した結果、出発原料粉末として平均粒径2μm以下の
炭化ケイ素粉末を用いることにより、最終的に得られる
焼結体における炭化ケイ素の平均結晶粒径を2μm以下
に微細化できることに着目した。
【0010】また、発明者らは、平均粒径が2μm以下
の炭化ケイ素粉末を用いて作製するか、あるいはさらに
所定量の平均粒径が2μm以下の炭素粉末を添加した混
合粉末を用いて作製した仮焼体に、溶融金属ケイ素を含
浸させることにより、焼結体中のSiC粒界にケイ素
(Si)と炭素(C)の反応により得られた微細なSi
Cが新たに生成することでさらなる組織の微細化が可能
となり、精密加工に要求される基板の切断加工時の耐チ
ッピング性が向上し、また、Si含有量を増加させるこ
とにより、切断抵抗が軽減し、すぐれた加工性が得られ
ることを知見し、この発明を完成した。
【0011】すなわち、この発明は、ケイ素10〜40
wt%、残部が炭化ケイ素からなり、焼結体における炭
化ケイ素の平均結晶粒径が2μm以下であることを特徴
とする磁気ヘッド・スライダー用材料である。
【0012】また、この発明は、平均粒径が2μm以下
の炭化ケイ素粉末を用いて作製するか、あるいはさらに
所定量の平均粒径が2μm以下の炭素粉末を添加した混
合粉末を用いて作製した成形体を、真空雰囲気中にて加
熱して仮焼体となし、さらに仮焼体に溶融金属ケイ素を
含浸することを特徴とする磁気ヘッド・スライダー用材
料の製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】この発明の磁気ヘッド・スライダ
ー用材料の組成は、ケイ素が10wt%末満では、Si
CとSiの複合による効果が認められず、切断抵抗が高
くなり優れた加工性は得られず、逆に40wt%を越え
ると仮焼体の空隙が大きくなり、得られる焼結体のケイ
素粒子が大きくなってしまうため、切断加工時のチッピ
ングが問題となりすぐれた加工性は得られないため、ケ
イ素は10〜40wt%の含有とし、残部は炭化ケイ素
とする。
【0014】原料粉末である炭化ケイ素粉末は、粒径が
2μmを超えると最終的に得られる焼結体における炭化
ケイ素の平均結晶粒径が2μmを越えてしまい、切断加
工時の耐チッピング性が劣るため、平均粒径を2μm以
下に限定する。さらに耐チッピング性の向上効果を得る
には、1μm以下の平均粒径が好ましい。
【0015】また、原料粉末の炭化ケイ素粉末に添加配
合する炭素粉末は、炭化ケイ素粉末100重量部に対し
て50重量部を超えると、仮焼体中に溶融金属ケイ素を
含浸する場合、Si+C→SiCの反応に伴う体積膨張
が異常に大きくなり、含浸体に割れが発生する恐れがあ
り好ましくないため、50重量部以下とする。好ましく
は、10〜40重量部である。また、炭素粉末の平均粒
径は、含浸した炭化ケイ素との反応性を促進させるため
には、2μm以下が好ましい。
【0016】この発明において、成形体は、平均粒径が
2μm以下の炭化ケイ素原料粉末のみ、あるいはさらに
炭化ケイ素粉末100重量部に対して炭素粉末を50重
量部以下添加した混合粉末を用いて、一軸プレス成形や
冷間静水圧プレス(CIP)成形あるいはこの両者を組
み合わせで成形体を得るが、ここで、成形条件を制御し
て焼結体中のSi含有星が所望の値になるような成形体
密度を有する成形体を作製する。さらに、成形体の均一
性を向上させたり強度を保持させるために、公知の分散
剤、潤滑剤、可塑剤、結合剤を添加してもよい。
【0017】この発明において、公知の方法で炭化ケイ
素粉末、あるいはさらに炭素粉末を添加混合して成形体
を作製するが、当該粉末をスラリー状にして噴霧造粒を
行なってもよい。この場合、スラリーを作製する際に添
加する分散剤としては、アクリル酸系、カルボン酸系の
アンモニウム塩などがあり、潤滑剤としては、ワックス
やステアリン酸、可塑剤としては、グリセリンやポリエ
チレングリコール等がある。また、結合剤としては例え
ば、ボリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボ
キシルメチルセルロース、或いはアクリル樹脂系などが
ある。特にアクリル樹脂系のような熱可塑性樹脂は有用
であり、十分低い温度で分解し、炭素残査を全く残さな
いため、成形体の加熱温度は真空雰囲気中で600〜8
00℃の間の温度で十分である。
【0018】この発明において、得られた成形体は、真
空雰囲気で600〜800℃に加熱して仮焼体となし、
この仮焼体は真空雰囲気で、溶融金属ケイ素を含浸する
ことにより、含浸したケイ素(Si)と添加した炭素
(C)との反応が起こり、焼結体中のSiC粒界に微細
なSiCが新たに生成することで、組織の微細化が図
れ、切断加工時の耐チッピング性が向上する作用効果を
得る。
【0019】また、得られた多孔質の仮焼体中に溶融金
属ケイ素を含浸する条件については、ケイ素の融点が約
1410℃であるので、それ以上の温度で1〜4時間保
持し、加熱する。加熱温度が高く保持時間が長すぎる
と、ケイ素の蒸発量が多くなり、充分に溶融金属ケイ素
が合浸しないため非効率である。従って、1500〜1
700℃の真空雰囲気中にて1〜4時間保持して加熱す
るのが好ましい。
【0020】
【実施例】
実施例1 表1に示す平均粒径の異なる炭化ケイ素粉末100重量
部に、平均粒径が75nmの炭素粉末をそれぞれ0、2
0、40、50重量部添加配合した混合粉末に分散剤と
して、カルボン酸アンモニウム塩、結合剤としてアクリ
ル系樹脂、潤滑剤としてステアリン酸、可塑剤としてポ
リエチレングリコールを添加してスラリーを作製し、粘
度調整を行ったあと噴霧造粒し、粒径が150μm未満
の造粒粉を得た。
【0021】造粒後、加圧力300kg/cm2にて寸
法70×70×5(mm)にプレス成形後、2000k
g/cm2の圧力にて冷間静水圧プレスを行って成形体
を得た後、0.1〜0.01Torrの真空雰囲気にて
600℃で3時間加熱し仮焼体を得た。
【0022】その後、黒鉛ルツボ内に前記仮焼体を収容
し、金属ケイ素を装入後、0.1〜0.01Torrの
真空雰囲気にて1500℃で3時間保持し、前記仮焼体
中に溶融金属ケイ素を含浸する処理を行った。得られた
焼結体のSi含有量、外観(含浸割れの有無)、熱伝導
率(W/m・K)、切断抵抗、切断加工時の耐チッピン
グ性を表1に示す。
【0023】なお、Si含有量は焼結体密度より算出し
た。熱伝導性は外径10mm×厚み3mmの形状に加工
した試験片を、常温における熱伝導率をレーザーフラッ
シュ法にて求めた。切断抵抗は、長さ50mm、厚さ2
mmの試験片を切断したときのスピンドルにかかるモー
ター負荷を、ホットプレスによって作製したSiC系材
料を切断したときのモーター負荷を100とした場合の
相対数値とした。
【0024】また、耐チッピング性については、ダイヤ
モンドホイール(メタル#800、外径80×厚み0.
18mmを回転数10000rpm、送り50mm/m
inに設定して焼結体を切断し、その切断面よりチッピ
ングの評価を得た。評価においては、切断面において任
意の3箇所(距離が500μm)を選び、それぞれの間
でチッピング幅の最も大きい5ポイント、合計15ポイ
ントをを選び、そのチッピング幅の平均値が30μm未
満を○、30〜40μmを△、40μmを越えるものを
×として評価した。
【0025】比較例1 第1表に示す試料No.6については、加圧力200k
g/cm2でプレス成形後、冷間静水圧プレスを行わな
かった以外は実施例1の試料No.1と同一条件で焼結
体を作製した。また、試料No.7については、平均粒
径が0.7μmの炭化ケイ素粉末100重量部に炭素粉
末を60重量部を添加混合する以外は実施例1と同一条
件で焼結体を作製した。さらに、試料No.8について
は、平均粒径が5μmの炭化ケイ素粉末を用いた以外は
実施例1の試料No.3と同一条件にて焼結体を作製し
た。これら焼結体のSi含有量、外観(合浸割れの有
無)、熱伝導率、切断抵抗、耐チッピング性をそれぞれ
表1に示す。なお、Al23‐TiC系、ホットプレス
によって作製したSiC系磁気ヘッド・スライダー用材
料の熱伝導率、切断抵抗も表1に併記する。
【0026】
【表1】
【0027】試料No.1〜5の材料は、その熱伝導率
はそれぞれほぼ同じ測定値を示し、Al23−TiC系
材料よりも優れた熱伝導性を有しており、切断抵抗につ
いても試料No.1〜5のいずれもホットプレスにて作
製したSiC系材料よりも低い値を示しており、切断加
工性に優れていることが分かる。
【0028】また、試料No.1〜4においては炭素粉
末添加量増加に伴い、切断抵抗が大きくなる傾向を示し
た。これは、焼結体中のSi含有量の減少に対応してい
る。試料No.7のようにSi含有量が10wt%未満
になると切断抵抗が極端に大きくなることがわかる。
【0029】耐チッピング性評価では、試料No.1及
びNo.5は若干劣るがいずれも良好であり、組織の微
細化による有効性を示唆した結果が得られた。ただし、
比較例の試料No.6のように焼結体中のSi含有量が
40wt%よりも多くなるとケイ素粒子が大きくなって
しまうため、切断加工時の耐チッピング性が劣る。ま
た、試料No.8のように炭化ケイ素粉末の平均粒径が
大きくなれば、最終的に得られる焼結体における炭化ケ
イ素の平均結晶粒径も大きくなってしまうため、切断加
工時に大きなチッピングが生じた。
【0030】以上の実施例から、原料粉末の平均粒径は
2μm以下が良く、好ましくは1μm以下がよいことが
わかる。また、比較例の試料No.7のように炭素粉末
の添加量が多くなると含浸割れが生じるため、炭素粉末
の添加量は50wt%以下にする必要があることがわか
る。
【0031】実施例2 材料の摺動特性を評価するため、ヘッドとディスクを接
触させた状態で引きずり試験いわゆるドラッグテストを
行なった。試験方法は、ディスクの回転速度を100r
pmで1分間摺動させた後、1分間停止させる。停止後
5rpmで12秒間回転時に動摩擦係数を測定した後、
1分間停止させる、1連の動作をDRAG回数1回とし
て実施した。ヘッドについては、ABS(エアベアリン
グサーフェイス)面が2レールタイプのスライダーに加
工し、寸法2×1.6×0.4(mm)の形状のものを
作製した。
【0032】ここで試験に用いた試料No.3の焼結体
の物性値を表2に示す。密度はアルキメデス法により測
定し、ビッカース硬さは鏡面研磨面を用いて、ビッカー
ス圧子により200gfを20秒間加えた後、その圧子
による圧痕の大きさから求めた。熱膨張係数について
は、3×3×20(mm)の試験片を用いて室温から4
00℃での数値を表記した。熱伝導率は外径10×厚み
3(mm)の試験片を用いて、レーザーフラッシュ法に
て求めた。曲げ強度は3×4×40(mm)の試験片を
作製し、30mmのスパンで3点曲げ試験法により測定
した。この時のクロスヘッドのスピードを0.5mm/
minとした。電気伝導度は、4端子法にて測定した。
【0033】
【表2】
【0034】比較材として、Al23−TiC系材料に
ついても同様の引きずり試験を行い、その結果を図1に
示す。図1はドラッグ回数と動摩擦係数との関係を示す
グラフであり、黒ひし形記号で示すものがAl23−T
iC系材料、白四角記号で示すものがこの発明による材
料の場合である。これより明らかな如く、この発明材料
はAl23−TIC系材料より、ドラッグ回数が100
00回後の動摩擦係数値(μ)が小さく、磁気ヘッド・
スライダー用材料として記録媒体とのなじみ、摺動特性
が優れていることがわかる。
【0035】
【発明の効果】この発明の磁気ヘッド・スライダー用材
料は、平均粒径が2μm以下の炭化ケイ素粉末を用いて
作製するか、あるいはさらに所定量の平均粒径が2μm
以下の炭素粉末を添加した混合粉末を用いて作製した成
形体を、真空雰囲気中にて加熱して仮焼体となし、さら
に仮焼体に溶融金属ケイ素を含浸することにより、反応
焼結による得たSiCとSiの複合材料であり、従来の
Al23−TiC系材料よりも熱伝導性、摺動特性を改
善することができ、ホットプレスにて作製したSiC系
材料よりも切断加工性に優れ、かつ組織の微細化が達成
でき、耐チッピング性が向上する効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドラッグ回数と動摩擦係数との関係を示すグラ
フであり、黒ひし形記号で示す実線がAl23−TiC
系材料、白四角記号で示す破線がこの発明による材料の
場合である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 浩司 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケイ素10〜40wt%、残部が炭化ケ
    イ素である磁気ヘッド・スライダー用材料。
  2. 【請求項2】 請求項1において、焼結体における炭化
    ケイ素の平均結晶粒径が2μm以下である磁気ヘッド・
    スライダー用材料。
  3. 【請求項3】 平均粒径が2μm以下の炭化ケイ素粉末
    を用いて所定形状に成形した成形体を、真空雰囲気中に
    て加熱して仮焼体となし、さらに仮焼体に溶融金属ケイ
    素を含浸する磁気ヘッド・スライダー用材料の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 平均粒径が2μm以下の炭化ケイ素粉末
    100重量部に、50重量部以下の炭素粉末を添加混合
    した混合粉末を用いて、所定形状に成形した成形体を、
    真空雰囲気中にて加熱して仮焼体となし、さらに仮焼体
    に溶融金属ケイ素を含浸する磁気ヘッド・スライダー用
    材料の製造方法。
JP9070491A 1997-03-07 1997-03-07 磁気ヘッド・スライダー用材料とその製造方法 Pending JPH10251086A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001348288A (ja) * 2000-06-05 2001-12-18 Toshiba Corp 粒子分散シリコン材料およびその製造方法
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