JPH10246451A - 床暖房用パネルユニット及びそれを用いた床暖房用パネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】複数のパネルユニットを縦横に隣接させて所望
の広さに構成する従来の床暖房用パネルでは、熱媒を循
環供給する形態が並列に制限されてしまって自由度がな
く、このような構成では床下配管のための要素が多くな
り、構成が比較的複雑になってしまう。 【解決手段】そこで本発明では、方形の板状体１の各隅
に切欠部２を設けると共に、熱媒循環用パイプ３を、そ
の両側の夫々の端部を、隣接する切欠部に位置させるよ
うに４経路設けた構成のパネルユニットを縦横方向に隣
接させて所望の広さに構成し、切欠部により形成される
空間部Ｓにおいて各経路の熱媒循環用パイプの所定の端
部相互間を接続部材５により接続すると共に、所定の対
を成す端部を熱源装置に連なる熱媒往き管と熱媒還り管
に接続した供給部材８に接続して構成する床暖房用パネ
ルを提案する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は床暖房用パネルユニ
ット及びそれを用いた床暖房用パネルに関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】熱媒循環用パイプを設けたパネルユニッ
トの複数を縦横に隣接させて所望の広さの床暖房用パネ
ルを構成する従来の方法では、各パネルユニットへの熱
媒の供給は、並列供給部材としてのヘッダーを用いて各
パネルユニット毎に並列に行っている。例えば、出願人
の先の出願、特願平８−２４２８５５号の願書に添付し
た明細書及び図面に示すものでは、各パネルユニットは
４隅に切欠部を形成した正方形の板状体に、蛇行させた
熱媒循環用パイプを１経路構成し、その両端を一隅の切
欠部に位置させた構成としている。このような構成にお
いて、各パネルユニットは、熱媒循環用パイプの両端部
が位置する夫々の一隅を対向させて隣接し、それらの切
欠部により形成される空間部において、夫々の熱媒循環
用パイプの端部を熱源装置に連なる熱媒往き管、熱媒還
り管に接続したヘッダーに接続している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このように、複数のパ
ネルユニットを縦横に隣接させて所望の広さに構成する
従来の床暖房用パネルでは、熱媒を循環供給する形態が
並列に制限されてしまって自由度がなく、このような構
成では床下配管のための要素が多くなり、構成が比較的
複雑になってしまう。そこで本発明では、このような課
題を解決し、熱媒の循環供給の形態を多様に設定するこ
とができる床暖房用パネルユニット及びそれを用いた床
暖房用パネルを提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明では、まず熱媒循環用パイプを設けたパ
ネルユニットの複数を縦横に隣接させて所望の広さの床
暖房用パネルを構成するものにおいて、各パネルユニッ
トは方形の板状体の各隅に切欠部を設けると共に、熱媒
循環用パイプを、その両側の夫々の端部を、隣接する切
欠部に位置させるように４経路構成し、切欠部により形
成される空間部において各経路の熱媒循環用パイプの端
部を接続可能に構成する床暖房用パネルユニットを提案
する。

【０００５】本発明では、上記の床暖房用パネルユニッ
トにおいて、板状体を正方形とすることが好適である。

【０００６】また本発明では、上記の床暖房用パネルユ
ニットにおいて、４経路のうちの少なくとも１経路の熱
媒循環用パイプの経路を蛇行させた構成とすると共に、
他の経路の熱媒循環用パイプの経路は直線状の構成とす
ることを提案する。

【０００７】次に、本発明では、方形の板状体の各隅に
切欠部を設けると共に、熱媒循環用パイプを、その両側
の夫々の端部を、隣接する切欠部に位置させるように４
経路設けた構成のパネルユニットを縦横方向に隣接させ
て所望の広さに構成し、切欠部により形成される空間部
において各経路の熱媒循環用パイプの所定の端部相互間
を接続部材により接続すると共に、所定の対を成す端部
を熱源装置に連なる熱媒往き管と熱媒還り管に接続した
供給部材に接続して構成する床暖房用パネルを提案す
る。

【０００８】また本発明では、上記の床暖房用パネルに
おいて、縦横に隣接させたパネルユニットの隣接する４
つを１群とし、その中心側に位置する切欠部により構成
される空間部において、各切欠部に位置する２経路の熱
媒循環用パイプの端部を、熱源装置に連なる熱媒往き管
と熱媒還り管に接続した供給部材に接続すると共に、上
記１群の周囲側に位置する切欠部により構成される空間
部において、各切欠部に位置する２経路の熱媒循環用パ
イプの端部相互間を接続部材により接続し、上記１群を
構成する隣接の４つのパネルユニットの熱媒循環用パイ
プに１群の中心側から並列に熱媒を循環供給可能に構成
する床暖房用パネルを提案する。

【０００９】また本発明では、上記の床暖房用パネルに
おいて、縦横に隣接させたパネルユニットの隣接する４
つを１群とすると共に、隣接する２組として構成し、１
群の中心側に位置する切欠部により構成される空間部に
おいて、夫々の組の隣接する切欠部に属する隣接の２経
路の熱媒循環用パイプの端部相互間を接続部材により接
続すると共に、他の２経路の熱媒循環用パイプの端部の
夫々を熱源装置に連なる熱媒往き管と熱媒還り管に接続
した供給部材に接続し、また１群の周囲側に位置する切
欠部により構成される空間部において、各切欠部に位置
する２経路の熱媒循環用パイプの端部相互間を接続部材
により接続し、上記１群を構成する隣接の４つのパネル
ユニットの熱媒循環用パイプに、上記組毎に、上記１群
の中心側から直列に熱媒を循環供給可能に構成する床暖
房用パネルを提案する。

【００１０】また本発明では、上記の床暖房用パネルに
おいて、縦横に隣接させたパネルユニットの隣接する４
つを１群とし、１群の中心側に位置する切欠部により構
成される空間部において、隣接する切欠部に属する隣接
の２経路の熱媒循環用パイプの端部相互間を１組を除い
て接続部材により接続し、また上記１組の端部の夫々を
熱源装置に連なる熱媒往き管と熱媒還り管に接続した供
給部材に接続すると共に、１群の周囲側に位置する切欠
部により構成される空間部において、各切欠部に位置す
る２経路の熱媒循環用パイプの端部相互間を接続部材に
より接続し、上記１群を構成する隣接の４つのパネルユ
ニットの全ての熱媒循環用パイプに、上記１群の中心側
から直列に熱媒を循環供給可能に構成する床暖房用パネ
ルを提案する。

【００１１】また本発明では、上記の床暖房用パネルに
おいて、一列に隣接している複数のパネルユニットを１
群とし、群の中間部では、列の左右いずれか一方側で隣
接する切欠部により構成される空間部において、隣接す
る切欠部に属する隣接の２経路の熱媒循環用パイプの端
部相互間と他の２経路の端部相互間を接続部材により接
続すると共に、列の他方側で隣接する切欠部により構成
される空間部において、各切欠部に位置する２経路の熱
媒循環用パイプの端部相互間を接続部材により接続し、
１群の一方の端では、列の上記一方側の端の切欠部によ
り構成される空間部において、この切欠部に位置する２
経路の熱媒循環用パイプの端部の夫々を熱源装置に連な
る熱媒往き管と熱媒還り管に接続した供給部材に接続す
ると共に、他方側の切欠部に位置する２経路の熱媒循環
用パイプの端部相互間を接続部材により接続し、また１
群の他方の端では、切欠部により構成される空間部にお
いて、これらの切欠部に位置する２経路の熱媒循環用パ
イプの端部相互間を接続部材により接続し、上記１群を
構成する複数のパネルユニットの熱媒循環用パイプに、
１群の端側から直列に熱媒を循環供給可能に構成する床
暖房用パネルを提案する。

【００１２】そして本発明では、上記の床暖房用パネル
において、供給部材にバルブ機構を構成することを提案
する。

【００１３】以上の本発明によれば、パネルユニットの
複数を縦横に隣接させて所望の広さの床暖房用パネルを
構成する際、接続部材により接続する熱媒循環用パイプ
の経路の端部相互と、熱源装置に連なる熱媒往き管と熱
媒還り管に接続した供給部材を接続する上記熱媒循環用
パイプの端部の位置を適宜に選択することにより、縦横
に隣接させた複数のパネルユニットの各熱媒循環用パイ
プに対する熱媒の循環供給の形態を、隣接する４つを１
群として並列、直列又は直並列として多様な形態として
設定することができる。また、このように隣接する４つ
を１群とする他に、一列に隣接している複数、即ち２つ
はもとより、３つ以上のパネルユニットを１群として直
列に熱媒を循環供給させるように構成することができ
る。

【００１４】そして供給部材にバルブ機構を設けて熱媒
を供給するパネルユニットを選択することにより、暖房
範囲の調節を多様な形態で行うことができる。

【００１５】

【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図を参
照して説明する。図１〜図３は本発明を適用したパネル
ユニットＵの実施の形態を概念的に示すもので、図１は
平面図、図２、図３は、夫々図１のＡ−Ａ線矢視図、Ｂ
−Ｂ線断面図である。これらの図において、符号１は板
状体であり、この板状体１は正方形であって、各隅に切
欠部２（２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄ）を設けている。溝４
は夫々の端部が隣接する切欠部２に位置するように形成
しており、これらの夫々に熱媒循環用パイプ３を装着し
て、熱媒循環用パイプ３を４経路構成している。即ち、
熱媒循環用パイプ３は切欠部２ａ，２ｂ；２ｂ，２ｃ；
２ｃ，２ｄ；２ｄ，２ａ間に夫々対応して、３ａ；３
ｂ；３ｃ；３ｄの４経路構成していて、それらの経路の
熱媒循環用パイプ３の両側の夫々の端部は、切欠部２
ａ，２ｂ；２ｂ，２ｃ；２ｃ，２ｄ；２ｄ，２ａに位置
させている。これらの熱媒循環用パイプ３の端部は、図
示は省略しているが、後述する接続部材及び供給部材に
接続可能とするように切欠部２の面から外側に適宜長突
出させる等、接続が容易な構成とする。また図示の通
り、この例では、熱媒循環用パイプ３の４経路のうち、
経路３ｄは蛇行させた構成とすると共にその他の経路３
ａ，３ｂ，３ｃは直線状の経路としているが、各経路の
形状は適宜である。ここで、板状体１は、床の荷重を支
えることができる材質であれば、木質合板、パーチクル
ボード、発泡プラスチックス板、またはこれらの複合体
等の適宜の材質のものを適用することができる。熱媒
は、例えば温水であり、この場合、熱媒循環用パイプ３
は、例えば架橋ポリエチレン等の、耐圧、耐熱、耐久性
に優れた材質のパイプを使用することができる。また切
欠部の形状は、図示のように隅を斜めに切り欠いた二等
辺直角三角形の形状とする他、隅を直角に切り欠いた正
方形の形状とする等、適宜である。さらに、板状体１に
熱媒循環用パイプ３を支持する構成は、上記のように溝
４に熱媒循環用パイプ３を一面側から装着して支持する
構成の他、板状体１内に埋め込んで支持する構成とする
こともできる。

【００１６】以上の構成のパネルユニットＵの複数を縦
横に隣接させ、各経路の熱媒循環用パイプ３の所定の端
部相互間を接続部材５により接続して各経路を連通させ
ると共に、所定の対を成す各経路の熱媒循環用パイプ３
の端部を、熱源装置に連なる熱媒往き管６と熱媒還り管
７に接続した供給部材８を接続することにより、熱媒を
循環供給可能に構成して、所望の広さの床暖房用パネル
を構成することができる。尚、接続部材５と供給部材８
の具体例は後述する。

【００１７】図３には床暖房用パネルを使用して床を構
成するための他の要素の例を仮想線で示しており、符号
９はパネルユニットＵの４隅の下側に突設した支持脚、
１０は床スラブ、１１は床暖房用パネルの上側に積層す
るフローリング床等の仕上床材である。この他、例えば
仕上床材１１と床暖房パネル間にアルミニウム箔等の熱
伝導率の高い材質の層を構成して、熱媒循環用パイプ３
からの熱を周囲に拡散することにより床の均熱化を計る
等、本発明の床暖房用パネルを使用した床の具体的構成
及びその構成方法は適宜である。

【００１８】次に、本発明のパネルユニットＵを複数縦
横に隣接させて構成する床暖房用パネルの具体的形態を
図について説明する。図４は第１の形態を示すもので、
この形態は、縦横に隣接させた複数のパネルユニットＵ
の隣接する４つを１群とする構成である。図４中の実線
は縦横に多数隣接させたパネルユニットＵのうちの着目
する隣接した４つのパネルユニットＵ（Ｕ1，Ｕ2，Ｕ
3，Ｕ4）を示すもので、これらのパネルユニットＵは、
それらの切欠部２ｃが対向する方向で隣接しており、こ
れらの対向した切欠部２ｃによりパネルユニットＵの１
群の中心側に正方形の空間部Ｓが構成されている。この
空間部Ｓ内には熱源装置（図示省略）に連なる熱媒往き
管と熱媒還り管（図示省略）に接続した供給部材８、即
ち、ヘッダーを配置しており、その熱媒往き側と熱媒還
り側を、夫々各切欠部２ｃに位置する２経路の熱媒循環
用パイプ３の端部に接続する。即ち、パネルユニットＵ
1、Ｕ3では夫々経路３ｃ、３ｂの端部を熱媒往き側、熱
媒還り側に接続しており、同様に、パネルユニットＵ
2，Ｕ4では経路３ｂ、３ｃの端部を供給部材８の熱媒往
き側、熱媒還り側に接続している。一方、１群の周囲側
に位置する夫々のパネルユニットＵの切欠部２ａ，２
ｂ，２ｄも、それらと隣接する他の群のパネルユニット
Ｕの切欠部と対向して正方形の空間部Ｓ′が構成されて
おり、この空間部Ｓ′内において各パネルユニットＵの
切欠部２に位置する２経路の熱媒循環用パイプ３の各端
部相互間を接続部材５により接続している。従って夫々
のパネルユニットＵの熱媒循環用パイプ３の経路３ａ−
３ｂ；３ｃ−３ｄ；３ｄ−３ａは接続部材５により直列
に接続されて、それらの両端部が切欠部２ｃに位置し、
こうして１群を構成する各パネルユニットＵの熱媒循環
用パイプ３は、供給部材８に対して並列に接続される。
こうして、この構成では、１群を構成する４つのパネル
ユニットに、それらの中心側から並列に熱媒を循環供給
することができる。この際、供給部材８にバルブ機構を
構成すれば、熱媒を供給するパネルユニットＵを選択す
ることができるので、部屋の配置替え、その他の変更条
件に応じて、各パネルユニットＵに対する熱媒の供給形
態を調節することができる。

【００１９】図５は、パネルユニットＵの複数を縦横に
隣接させる際に、各パネルユニットＵの向きを図４に示
すものと異ならせたもので、このようにパネルユニット
Ｕは板状体１を正方形に構成すれば、向きを適宜かえて
縦横に隣接させることができる。

【００２０】次に図６は第２の形態を示すもので、この
形態では、縦横に隣接させた複数のパネルユニットＵ
の、隣接する４つを１群とすることは、図４の構成と同
様であるが、熱媒の供給形態を図４のものとは異ならせ
ている。尚、図６では図４の要素と同様な要素には同一
の符号を付して重複する説明は省略する。この構成で
は、１群の周囲側に位置する空間部Ｓ′内においては図
４の構成と同様に各パネルユニットＵの切欠部２に位置
する２経路の熱媒循環用パイプ３の各端部相互間を接続
部材５により接続して、夫々のパネルユニットＵの熱媒
循環用パイプ３を直列に接続しているが、１群の中心側
の空間部Ｓ内においては、図中縦方向に隣接するパネル
ユニットＵ1，Ｕ2（及びＵ3，Ｕ4）の切欠部２ｃに属す
る隣接の２経路３ｂ，３ｃの熱媒循環用パイプ３の端部
相互間を接続部材５により接続している。このため図中
縦方向に隣接するパネルユニットＵ1，Ｕ2（及びＵ3，
Ｕ4）の熱媒循環用パイプ３は直列に接続された状態と
なり、結局、１群のパネルユニットは、直列に接続され
たパネルユニットＵ1，Ｕ2とＵ3，Ｕ4の２組に構成され
る。そして空間部Ｓには、熱源装置に連なる熱媒往き管
と熱媒還り管に接続した供給部材８を配置し、その熱媒
往き側と熱媒還り側に、夫々パネルユニットＵ1，Ｕ2
（Ｕ3，Ｕ4）の経路３ｃ，３ｂの端部を接続する。

【００２１】こうして、この構成では、１群の中心側の
空間部Ｓに配置した供給部材８により、上記各組に並列
に熱媒を循環供給することができると共に、各組におい
ては、隣接したパネルユニットＵに直列に熱媒を循環供
給することができる。この構成においても供給部材８に
バルブ機構を構成すれば、熱媒を供給するパネルユニッ
トＵの組を選択することにより熱媒の供給形態を変更す
ることができる。

【００２２】ここで、この実施の形態を用いて、接続部
材５と供給部材８の具体例を説明する。まず図７は、図
６における中心側の空間部Ｓの近傍を拡大し、一部を便
宜的に断面表示した平面図、図８は図７のＸ−Ｘ線断面
図である。また図９は図６において周囲側に位置する空
間部Ｓ′の近傍を拡大して示す平面図である。そして図
１０〜図１２は接続部材５と供給部材８を構成する要素
の正面図である。この具体例では、接続部材５は、図１
１に示すメス部材１２と図１０に示すオス部材１３とか
ら構成している。メス部材１２は両端を閉じたプラスチ
ックス製等の筒体１４の両端側の横方向に接続筒部１５
を突出させ、夫々の接続筒部１５の先端にフランジ部１
６を設けた構成である。またオス部材１３は９０゜曲が
ったパイプ１７の一方の端側に熱媒パイプ３への嵌入筒
部１８を設けると共に、他方の端側にはメス部材１２の
接続筒部１５への嵌入筒部１９を設けた構成であり、嵌
入筒部１８，１９の夫々には水密的な接続を保持する手
段を設けている。即ち、この例では、架橋ポリエチレン
等の弾性変形が可能な材質の熱媒循環用パイプ３内に嵌
入する嵌入筒部１８は、いわゆる竹の子と称される凹凸
部を設けた構成としており、また弾性変形のしにくい材
質のメス部材１２の接続筒部１５内に嵌入する嵌入筒部
１９は、外周にゴムパッキン２０を装着した構成として
いる。また嵌入筒部１９の後側には、接続筒部１５のフ
ランジ部１６と当接するフランジ部２１を設けている。

【００２３】次に供給部材８は、図１２に示すメス部材
２２と図１０に示すオス部材１３とから構成している。
即ち、オス部材１３は接続部材５と供給部材８に兼用す
る部材である。従って、メス部材２２は、概ね、接続部
材５用のメス部材１２と同様な構成であり、筒体１４の
両端側の横方向に、オス部材１３の嵌入筒部１９を嵌入
させる接続筒部１５を突出させ、夫々の接続筒部１５の
先端にフランジ部１６を設けている。そして、このよう
な構成に加えて、メス部材２２は、筒体１４の一端側は
閉止せずに熱媒往き管６及び熱媒還り管７への嵌入筒部
２３を設けた構成としており、この嵌入筒部２３には、
水密的な接続を保持する手段としての竹の子と称される
凹凸部を設けている。

【００２４】以上の構成においては、接続する２つの経
路の熱媒循環用パイプ３の夫々の端部にオス部材１３の
嵌入筒部１８を嵌入すると共に、夫々の嵌入筒部１９を
メス部材１２の接続筒部１５に嵌入することにより、空
間部Ｓ、Ｓ′の下方において２つの経路を連通すること
ができる。また熱媒往き管６又は熱媒還り管７に接続す
る経路の熱媒循環用パイプ３には、上記と同様にオス部
材１３の嵌入筒部１８を嵌入すると共に、夫々の嵌入筒
部１９をメス部材２２の接続筒部１５に嵌入し、さらに
メス部材２２の嵌入筒部２３を熱媒往き管６又は熱媒還
り管７に接続することにより、隣接する２つの経路の熱
媒循環用パイプ３と、熱媒往き管６又は熱媒還り管７
を、空間部Ｓの下方において供給部材８を介して接続す
ることができる。尚、図示は省略しているが、オス部材
１３とメス部材１２，２２の接続においては、当接した
フランジ２１，１６をクリップ等で挟持することによ
り、水圧による外れを防止することができる。このよう
な接続により、図６に示すように上述したとおり、１群
の中心側の空間部Ｓに配置した供給部材８により、上記
各組に並列に熱媒を循環供給することができると共に、
各組においては、隣接したパネルユニットＵに直列に熱
媒を循環供給することができる。

【００２５】尚、以上の接続部材５及び供給部材８は、
図６に示す形態の他、上述及び後述の他の形態のいずれ
にも適用できるものである。また接続部材５及び供給部
材８は、以上の他、管を接続する適宜の機構を適用でき
ることはいうまでもない。

【００２６】次に図１３は第３の形態を示すもので、こ
の形態では、縦横に隣接させた複数のパネルユニットＵ
の隣接する４つを１群とすることは、図４〜図６の構成
と同様であるが、熱媒の供給形態をそれらと異ならせて
いる。尚、図３においても上図の要素と同様な要素には
同一の符号を付している。この構成では、図６の構成に
おいて、供給部材８の熱媒往き側に接続していたパネル
ユニットＵ1，Ｕ4の経路３ｃ，３ｂの熱媒循環用パイプ
３の端部相互間を接続部材５により接続すると共に、供
給部材８の熱媒還り側に接続していたパネルユニットＵ
2，Ｕ3の経路３ｂ，３ｃの端部には、夫々供給部材８の
熱媒往き側、熱媒還り側を接続している。

【００２７】こうして、この形態では、１群を構成する
４つのパネルユニットＵの全ての熱媒循環用パイプ３を
直列に構成して、１群の中心側の空間部Ｓから直列に熱
媒を循環供給することができる。

【００２８】次に図１４は第４の形態を示すもので、こ
の形態では、一列に隣接している複数のパネルユニット
Ｕを１群としている。即ち、図では後述するように３つ
のパネルユニットＵを１群としているが、その数は４つ
以上でも良い。尚、この図１４においても上記図４〜図
１３と同様な要素には同一の符号を付している。図１４
の構成では、隣接している一列の３つのパネルユニット
Ｕ11，Ｕ12，Ｕ13を１群とし、群の中間部では、列の左
側において隣接する切欠部により構成される空間部Ｓに
おいて、夫々の隣接する切欠部２ｂ，２ｃに属する隣接
の２経路３ａ，３ｃと、他の２経路の夫々の熱媒循環用
パイプ３の端部相互間を接続部材により接続すると共
に、列の右側で隣接する切欠部により構成される空間部
Ｓ′において、各切欠部２ａ，２ｄに位置する２経路３
ｄ，３ａの熱媒循環用パイプ３の端部相互間を接続部材
５により接続している。そして群の一方の端、即ち図中
下端では、切欠部２ｂにより構成される空間部Ｓにおい
て、この切欠部Ｓに位置する２経路３ａ，３ｂの熱媒循
環用パイプ３の端部の夫々を熱源装置に連なる熱媒往き
管，熱媒還り管（図示省略）に接続した供給部材８に接
続し、また切欠部Ｓ′に位置する２経路３ｄ，３ａの熱
媒循環用パイプ３の端部相互間を接続部材５により接続
している。更に、群の上端では、切欠部２ｃ，２ｄによ
り構成される空間部Ｓ、Ｓ′において、これらの切欠部
に位置する２経路３ｂ，３ｃ；３ｃ，３ｄの熱媒循環用
パイプ３の端部相互間を接続部材５により接続してい
る。

【００２９】こうして、この形態では、１群を構成する
一列の複数のパネルユニットＵの熱媒循環用パイプ３
に、１群の端側に接続した供給部材８から直列に熱媒を
循環供給することができる。

【００３０】尚、上述したとおり、板状体１を正方形と
したパネルユニットＵでは、パネルユニットＵの向きを
適宜にかえて隣接させることができ、この形態では、図
１５のような向きで隣接させることができる。

【００３１】図１６は、群の中間部の列の左側において
隣接する切欠部により構成される空間部Ｓの近傍を拡大
して示す平面図の例であり、この図の例では、夫々の隣
接する切欠部２ｂ，２ｃに属する隣接の２経路３ａ，３
ｃと、他の２経路３ｂ，３ｂの夫々の熱媒循環用パイプ
３の端部相互間を、図１０に示したオス部材１３と図１
１に示したメス部材１２により構成した接続部材５によ
り接続している。

【００３２】

【発明の効果】本発明は以上のとおりであるので、次の
ような効果がある。 ａ．複数のパネルユニットを縦横に隣接させて所望の広
さの床暖房用パネルを構成する際、各パネルユニットの
熱媒循環用パイプへの熱媒を循環供給の形態が並列に制
限されてしまうことがなく、並列はもとより、直列、直
並列の形態での熱媒の循環供給が可能であるため、設計
の自由度が高い。 ｂ．並列の形態では、熱源装置に連なる熱媒往き管と熱
媒還り管に接続した供給部材にバルブ機構を構成するこ
とにより、熱媒を供給するパネルユニットを選択するこ
とができ、暖房範囲の調節を行うことができる。 ｃ．直列の形態では、供給部材との接続要素を削減する
ことができるので、構成を簡素化することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明を適用したパネルユニットの実施の形
態を概念的に示す平面図である。

【図２】 図１のＡ−Ａ線矢視図である。

【図３】 図１のＢ−Ｂ線断面図である。

【図４】 本発明のパネルユニットを複数縦横に隣接さ
せて構成する床暖房用パネルの第１の形態を概念的に示
す平面図である。

【図５】 第１の形態の変更例を示す平面図である。

【図６】 本発明のパネルユニットを複数縦横に隣接さ
せて構成する床暖房用パネルの第２の形態を概念的に示
す平面図である。

【図７】 図６の一部の構成例を示す拡大図である。

【図８】 図７のＸ−Ｘ線断面図である。

【図９】 図６の他の一部の構成例を示す拡大図であ
る。

【図１０】 接続部材及び供給部材を構成する要素の一
例図である。

【図１１】 接続部材を構成する他の要素の一例図であ
る。

【図１２】 供給部材を構成する他の要素の一例図であ
る。

【図１３】 本発明のパネルユニットを複数縦横に隣接
させて構成する床暖房用パネルの第３の形態を概念的に
示す平面図である。

【図１４】 本発明のパネルユニットを複数縦横に隣接
させて構成する床暖房用パネルの第４の形態を概念的に
示す平面図である。

【図１５】 第４の形態の変更例を示す平面図である。

【図１６】 図１４の一部の構成例を示す拡大図であ
る。

【符号の説明】

１ 板状体 ２（2a,2b,2c,2d） 切欠部 ３ 熱媒循環用パイプ 3a,3b,3c,3d 熱媒循環用パイプの経路 ４ 溝 ５ 接続部材 ６ 熱媒往き管 ７ 熱媒還り管 ８ 供給部材 ９ 支持脚 １０ 床スラブ １１ 仕上床材 １２ メス部材 １３ オス部材 １４ 筒体 １５ 接続筒部 １６ フランジ部 １７ パイプ １８ 嵌入筒部 １９ 嵌入筒部 ２０ ゴムパッキン ２１ フランジ部 ２２ メス部材 ２３ 嵌入筒部

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 熱媒循環用パイプを設けたパネルユニッ
   トの複数を縦横に隣接させて所望の広さの床暖房用パネ
   ルを構成するものにおいて、各パネルユニットは方形の
   板状体の各隅に切欠部を設けると共に、熱媒循環用パイ
   プを、その両側の夫々の端部を、隣接する切欠部に位置
   させるように４経路構成し、切欠部により形成される空
   間部において各経路の熱媒循環用パイプの端部を接続可
   能に構成したことを特徴とする床暖房用パネルユニット
2. 【請求項２】 板状体は正方形であることを特徴とする
   請求項１記載の床暖房用パネルユニット
3. 【請求項３】 ４経路のうちの少なくとも１経路の熱媒
   循環用パイプの経路を蛇行させた構成とすると共に、他
   の経路の熱媒循環用パイプの経路は直線状の構成とする
   ことを特徴とする請求項１又は２記載の床暖房用パネル
   ユニット
4. 【請求項４】 方形の板状体の各隅に切欠部を設けると
   共に、熱媒循環用パイプを、その両側の夫々の端部を、
   隣接する切欠部に位置させるように４経路設けた構成の
   パネルユニットを縦横方向に隣接させて所望の広さに構
   成し、切欠部により形成される空間部において各経路の
   熱媒循環用パイプの所定の端部相互間を接続部材により
   接続すると共に、所定の対を成す端部を熱源装置に連な
   る熱媒往き管と熱媒還り管に接続した供給部材に接続し
   て構成することを特徴とする床暖房用パネル
5. 【請求項５】 縦横に隣接させたパネルユニットの隣接
   する４つを１群とし、その中心側に位置する切欠部によ
   り構成される空間部において、各切欠部に位置する２経
   路の熱媒循環用パイプの端部を、熱源装置に連なる熱媒
   往き管と熱媒還り管に接続した供給部材に接続すると共
   に、上記１群の周囲側に位置する切欠部により構成され
   る空間部において、各切欠部に位置する２経路の熱媒循
   環用パイプの端部相互間を接続部材により接続し、上記
   １群を構成する隣接の４つのパネルユニットの熱媒循環
   用パイプに１群の中心側から並列に熱媒を循環供給可能
   に構成することを特徴とする請求項４記載の床暖房用パ
   ネル
6. 【請求項６】 縦横に隣接させたパネルユニットの隣接
   する４つを１群とすると共に、隣接する２組として構成
   し、１群の中心側に位置する切欠部により構成される空
   間部において、夫々の組の隣接する切欠部に属する隣接
   の２経路の熱媒循環用パイプの端部相互間を接続部材に
   より接続すると共に、他の２経路の熱媒循環用パイプの
   端部の夫々を熱源装置に連なる熱媒往き管と熱媒還り管
   に接続した供給部材に接続し、また１群の周囲側に位置
   する切欠部により構成される空間部において、各切欠部
   に位置する２経路の熱媒循環用パイプの端部相互間を接
   続部材により接続し、上記１群を構成する隣接の４つの
   パネルユニットの熱媒循環用パイプに、上記組毎に、上
   記１群の中心側から直列に熱媒を循環供給可能に構成す
   ることを特徴とする請求項４記載の床暖房用パネル
7. 【請求項７】 縦横に隣接させたパネルユニットの隣接
   する４つを１群とし、１群の中心側に位置する切欠部に
   より構成される空間部において、隣接する切欠部に属す
   る隣接の２経路の熱媒循環用パイプの端部相互間を１組
   を除いて接続部材により接続し、また上記１組の端部の
   夫々を熱源装置に連なる熱媒往き管と熱媒還り管に接続
   した供給部材に接続すると共に、１群の周囲側に位置す
   る切欠部により構成される空間部において、各切欠部に
   位置する２経路の熱媒循環用パイプの端部相互間を接続
   部材により接続し、上記１群を構成する隣接の４つのパ
   ネルユニットの全ての熱媒循環用パイプに、上記１群の
   中心側から直列に熱媒を循環供給可能に構成することを
   特徴とする請求項４記載の床暖房用パネル
8. 【請求項８】 一列に隣接している複数のパネルユニッ
   トを１群とし、群の中間部では、列の左右いずれか一方
   側で隣接する切欠部により構成される空間部において、
   隣接する切欠部に属する隣接の２経路の熱媒循環用パイ
   プの端部相互間と他の２経路の端部相互間を接続部材に
   より接続すると共に、列の他方側で隣接する切欠部によ
   り構成される空間部において、各切欠部に位置する２経
   路の熱媒循環用パイプの端部相互間を接続部材により接
   続し、１群の一方の端では、列の上記一方側の端の切欠
   部により構成される空間部において、この切欠部に位置
   する２経路の熱媒循環用パイプの端部の夫々を熱源装置
   に連なる熱媒往き管と熱媒還り管に接続した供給部材に
   接続すると共に、他方側の切欠部に位置する２経路の熱
   媒循環用パイプの端部相互間を接続部材により接続し、
   また１群の他方の端では、切欠部により構成される空間
   部において、これらの切欠部に位置する２経路の熱媒循
   環用パイプの端部相互間を接続部材により接続し、上記
   １群を構成する複数のパネルユニットの熱媒循環用パイ
   プに、１群の端側から直列に熱媒を循環供給可能に構成
   することを特徴とする請求項４記載の床暖房用パネル
9. 【請求項９】 供給部材にバルブ機構を構成したことを
   特徴とする請求項１記載の４〜８までのいずれか１項に
   記載の床暖房用パネル