JPH10245791A - 記録材料用支持体 - Google Patents
記録材料用支持体Info
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- JPH10245791A JPH10245791A JP9044149A JP4414997A JPH10245791A JP H10245791 A JPH10245791 A JP H10245791A JP 9044149 A JP9044149 A JP 9044149A JP 4414997 A JP4414997 A JP 4414997A JP H10245791 A JPH10245791 A JP H10245791A
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- Japan
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- beating
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- average fiber
- weight average
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 各種記録材料用支持体として好適で、表面平
滑性及び剛度を同時にバランスよく向上させた高品質の
記録材料用支持体を提供すること。 【解決手段】 重量平均繊維長が0.60〜0.74m
mである広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)をリファ
イナーにより保水度200〜350%まで叩解し、かつ
叩解後の重量平均繊維長が0.45〜0.60mmであ
るパルプ紙料から抄紙されてなることを特徴とする記録
材料用支持体である。前記叩解が少なくとも2段階の叩
解であり、かつ、次式、((叩解前のLBKPの重量平
均繊維長)−(最初叩解後のLBKPの重量平均繊維
長))/((叩解前のLBKPの重量平均繊維長)−
(最終叩解後のLBKPの重量平均繊維長))×10
0、により算出される値(%)が60%以上である態様
が好ましい。
滑性及び剛度を同時にバランスよく向上させた高品質の
記録材料用支持体を提供すること。 【解決手段】 重量平均繊維長が0.60〜0.74m
mである広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)をリファ
イナーにより保水度200〜350%まで叩解し、かつ
叩解後の重量平均繊維長が0.45〜0.60mmであ
るパルプ紙料から抄紙されてなることを特徴とする記録
材料用支持体である。前記叩解が少なくとも2段階の叩
解であり、かつ、次式、((叩解前のLBKPの重量平
均繊維長)−(最初叩解後のLBKPの重量平均繊維
長))/((叩解前のLBKPの重量平均繊維長)−
(最終叩解後のLBKPの重量平均繊維長))×10
0、により算出される値(%)が60%以上である態様
が好ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録材料用支持体
に関し、さらに詳しくは、写真印画紙、感熱記録紙等の
各種記録材料用支持体として好適であり、表面平滑性及
び剛性を同時にバランスよく向上させた高品質の記録材
料用支持体に関する。
に関し、さらに詳しくは、写真印画紙、感熱記録紙等の
各種記録材料用支持体として好適であり、表面平滑性及
び剛性を同時にバランスよく向上させた高品質の記録材
料用支持体に関する。
【0002】
【従来の技術】写真印画紙、感熱記録紙等の記録材料用
支持体には、高い表面平滑性と剛性とが要求される。こ
のため、従来から、記録材料用支持体における表面平滑
性と剛性とを同時に改善する技術の開発研究が盛んに行
われているが、満足な成果は未だ報告されていない。例
えば、特開昭58−68037号公報には、使用するパ
ルプの42メッシュ残留分を20〜45%に調整するこ
とが開示されているが、この場合には、表面平滑性の改
善は十分でない上、剛性を低下させてしまうという問題
がある。また、特開平3−197939号公報には、パ
ルプとして繊維壁厚さの薄いメープルを使用することが
開示されている。しかし、この場合には、表面平滑性に
ついてはある程度改善されるものの、剛性の低下が著し
いという問題がある。さらに、特開平7−7258号公
報には、叩解後のパルプの重量繊維長を規定すること等
により、表面平滑性と剛性とを改善する旨が開示されて
いる。しかしながら、本発明の発明者による検討の結
果、単に叩解後の最終紙料の重量平均繊維長を規定した
だけでは、表面平滑性と剛性とを同時にバランス良く、
かつ十分なレベルにまで向上させることは困難であるこ
とが判明した。
支持体には、高い表面平滑性と剛性とが要求される。こ
のため、従来から、記録材料用支持体における表面平滑
性と剛性とを同時に改善する技術の開発研究が盛んに行
われているが、満足な成果は未だ報告されていない。例
えば、特開昭58−68037号公報には、使用するパ
ルプの42メッシュ残留分を20〜45%に調整するこ
とが開示されているが、この場合には、表面平滑性の改
善は十分でない上、剛性を低下させてしまうという問題
がある。また、特開平3−197939号公報には、パ
ルプとして繊維壁厚さの薄いメープルを使用することが
開示されている。しかし、この場合には、表面平滑性に
ついてはある程度改善されるものの、剛性の低下が著し
いという問題がある。さらに、特開平7−7258号公
報には、叩解後のパルプの重量繊維長を規定すること等
により、表面平滑性と剛性とを改善する旨が開示されて
いる。しかしながら、本発明の発明者による検討の結
果、単に叩解後の最終紙料の重量平均繊維長を規定した
だけでは、表面平滑性と剛性とを同時にバランス良く、
かつ十分なレベルにまで向上させることは困難であるこ
とが判明した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、写真印画紙、感熱記録紙等
の各種記録材料用支持体として好適であり、表面平滑性
及び剛性を同時にバランス良く、かつ十分なレベルにま
で向上させた高品質の記録材料用支持体を提供すること
を目的とする。
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、写真印画紙、感熱記録紙等
の各種記録材料用支持体として好適であり、表面平滑性
及び剛性を同時にバランス良く、かつ十分なレベルにま
で向上させた高品質の記録材料用支持体を提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者が鋭意検
討した結果、以下の知見を得た。即ち、最終紙料の重量
平均繊維長を規定することは重要であるが、それだけで
は表面平滑性と剛性とを同時にバランス良く、かつ十分
なレベルにまで向上させることは困難であり、さらに、
未叩解状態のパルプの重量平均繊維長と、パルプの種類
と、叩解後のパルプ紙料の保水度とを規定する必要があ
り、そうすると、表面平滑性と剛性とを同時にバランス
良く、かつ十分なレベルにまで向上させることができる
という知見である。
討した結果、以下の知見を得た。即ち、最終紙料の重量
平均繊維長を規定することは重要であるが、それだけで
は表面平滑性と剛性とを同時にバランス良く、かつ十分
なレベルにまで向上させることは困難であり、さらに、
未叩解状態のパルプの重量平均繊維長と、パルプの種類
と、叩解後のパルプ紙料の保水度とを規定する必要があ
り、そうすると、表面平滑性と剛性とを同時にバランス
良く、かつ十分なレベルにまで向上させることができる
という知見である。
【0005】本発明は、本発明の発明者による上記知見
に基づくものであり、上記課題は、以下の手段によって
達成された。即ち、 <1> 重量平均繊維長が0.60〜0.74mmであ
る広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)をリファイナー
により濾水度200〜350cc C.S.F.まで叩
解し、かつ叩解後の重量平均繊維長が0.45〜0.6
0mmであるパルプ紙料から抄紙されてなることを特徴
とする記録材料用支持体である。 <2> 前記叩解が少なくとも2段階の叩解であり、か
つ、次式、((叩解前の広葉樹晒クラフトパルプ(LB
KP)の重量平均繊維長)−(最初叩解後の広葉樹晒ク
ラフトパルプ(LBKP)の重量平均繊維長))/
((叩解前の広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)の重
量平均繊維長)−(最終叩解後の広葉樹晒クラフトパル
プ(LBKP)の重量平均繊維長))×100、により
算出される値(%)が60%以上である前記<1>に記
載の記録材料用支持体である。
に基づくものであり、上記課題は、以下の手段によって
達成された。即ち、 <1> 重量平均繊維長が0.60〜0.74mmであ
る広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)をリファイナー
により濾水度200〜350cc C.S.F.まで叩
解し、かつ叩解後の重量平均繊維長が0.45〜0.6
0mmであるパルプ紙料から抄紙されてなることを特徴
とする記録材料用支持体である。 <2> 前記叩解が少なくとも2段階の叩解であり、か
つ、次式、((叩解前の広葉樹晒クラフトパルプ(LB
KP)の重量平均繊維長)−(最初叩解後の広葉樹晒ク
ラフトパルプ(LBKP)の重量平均繊維長))/
((叩解前の広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)の重
量平均繊維長)−(最終叩解後の広葉樹晒クラフトパル
プ(LBKP)の重量平均繊維長))×100、により
算出される値(%)が60%以上である前記<1>に記
載の記録材料用支持体である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の記録材料用支持体
について詳細に説明する。本発明の記録材料用支持体の
原料として使用できるパルプは、広葉樹晒クラフトパル
プ(LBKP)である。針葉樹晒クラフトパルプ(NB
KP)や広葉樹サルファイトパルプ(LBSP)等の場
合には、表面平滑性と剛性とを同時にバランス良く、か
つ十分なレベルにまで向上させることができないことが
あるので好ましくない。
について詳細に説明する。本発明の記録材料用支持体の
原料として使用できるパルプは、広葉樹晒クラフトパル
プ(LBKP)である。針葉樹晒クラフトパルプ(NB
KP)や広葉樹サルファイトパルプ(LBSP)等の場
合には、表面平滑性と剛性とを同時にバランス良く、か
つ十分なレベルにまで向上させることができないことが
あるので好ましくない。
【0007】本発明において、前記広葉樹晒クラフトパ
ルプ(LBKP)の叩解前の重量平均繊維長としては、
0.60〜0.74mmである必要があり、好ましくは
0.65〜0.70mmである。また、本発明において
は、前記叩解前の重量平均繊維長として、前記数値範囲
のいずれかの下限値又は後述の実施例で採用した叩解前
の重量平均繊維長のいずれかの値を下限とし、前記数値
範囲のいずれかの上限値又は後述の実施例で採用した叩
解前の重量平均繊維長のいずれかの値を上限とする数値
範囲も好ましい。前記叩解前の重量平均繊維長が、0.
60mm未満であると、得られる記録材料用支持体の剛
性が低下してしまう点で好ましくなく、一方、0.74
mmを越えると、得られる記録材料用支持体の表面平滑
性が低下してしまい、また、広葉樹晒クラフトパルプ
(LBKP)の叩解前の重量平均繊維長は一般に0.5
〜0.8mmであることから広葉樹晒クラフトパルプ
(LBKP)の入手が困難になり、不便である等の点で
好ましくない。なお、前記重量平均繊維長は、例えば特
開昭60−69649号公報に記載された方法に準じて
測定することができる。この測定に際しては、パルプ繊
維を約0.001重量%程度含有する液量50〜100
mlの試料液が使用される。
ルプ(LBKP)の叩解前の重量平均繊維長としては、
0.60〜0.74mmである必要があり、好ましくは
0.65〜0.70mmである。また、本発明において
は、前記叩解前の重量平均繊維長として、前記数値範囲
のいずれかの下限値又は後述の実施例で採用した叩解前
の重量平均繊維長のいずれかの値を下限とし、前記数値
範囲のいずれかの上限値又は後述の実施例で採用した叩
解前の重量平均繊維長のいずれかの値を上限とする数値
範囲も好ましい。前記叩解前の重量平均繊維長が、0.
60mm未満であると、得られる記録材料用支持体の剛
性が低下してしまう点で好ましくなく、一方、0.74
mmを越えると、得られる記録材料用支持体の表面平滑
性が低下してしまい、また、広葉樹晒クラフトパルプ
(LBKP)の叩解前の重量平均繊維長は一般に0.5
〜0.8mmであることから広葉樹晒クラフトパルプ
(LBKP)の入手が困難になり、不便である等の点で
好ましくない。なお、前記重量平均繊維長は、例えば特
開昭60−69649号公報に記載された方法に準じて
測定することができる。この測定に際しては、パルプ繊
維を約0.001重量%程度含有する液量50〜100
mlの試料液が使用される。
【0008】前記広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)
の叩解には、ビータやリファイナー等を使用できる。前
記ビータやリファイナー等としては、特に制限はなく、
目的に応じて適宜選択でき、市販品を使用することがで
きる。本発明において、前記叩解は、1段階の叩解であ
ってもよいし、少なくとも2段階(2段階以上)の多段
階の叩解であってもよいが、叩解後の広葉樹晒クラフト
パルプ(LBKP)の重量平均繊維長を所定の範囲内に
確実に制御できる点で多段階の叩解が好ましく、これら
の中でも運転コスト等を考慮すると2段階の叩解がより
好ましい。2段階の叩解の場合、異なる2種(2機)の
ビータやリファイナー等を使用して2段階の叩解を行っ
てもよいし、1種(1機)のビータやリファイナー等を
使用し、ビータやリファイナー等における刃型や回転数
を変えて2段階の叩解を行ってもよい。これらの中でも
リファイナーを2機使用した場合が、叩解処理を連続で
行うことができる等の点で好ましい。
の叩解には、ビータやリファイナー等を使用できる。前
記ビータやリファイナー等としては、特に制限はなく、
目的に応じて適宜選択でき、市販品を使用することがで
きる。本発明において、前記叩解は、1段階の叩解であ
ってもよいし、少なくとも2段階(2段階以上)の多段
階の叩解であってもよいが、叩解後の広葉樹晒クラフト
パルプ(LBKP)の重量平均繊維長を所定の範囲内に
確実に制御できる点で多段階の叩解が好ましく、これら
の中でも運転コスト等を考慮すると2段階の叩解がより
好ましい。2段階の叩解の場合、異なる2種(2機)の
ビータやリファイナー等を使用して2段階の叩解を行っ
てもよいし、1種(1機)のビータやリファイナー等を
使用し、ビータやリファイナー等における刃型や回転数
を変えて2段階の叩解を行ってもよい。これらの中でも
リファイナーを2機使用した場合が、叩解処理を連続で
行うことができる等の点で好ましい。
【0009】また、2段階以上の叩解の場合、次式、
((叩解前の広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)の重
量平均繊維長)−(最初叩解後の広葉樹晒クラフトパル
プ(LBKP)の重量平均繊維長))/((叩解前の広
葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)の重量平均繊維長)
−(最終叩解後の広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)
の重量平均繊維長))×100、により算出される値
(%)が、60%以上であるのが好ましく、70%以上
であるのがより好ましい。上記式における、分子の、
(叩解前の広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)の重量
平均繊維長)−(最初叩解後の広葉樹晒クラフトパルプ
(LBKP)の重量平均繊維長)は、『最初(n段階の
叩解における1段階)の叩解によるLBKPの重量平均
繊維長減少分(mm)』を意味し、分母の、(叩解前の
広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)の重量平均繊維
長)−(最終叩解後の広葉樹晒クラフトパルプ(LBK
P)の重量平均繊維長)は、『最終(n段階の叩解にお
けるn段階)の叩解によるLBKPの重量平均繊維長減
少分(mm)』を意味する。したがって、上記式は、
(最初の叩解後のLBKPの重量平均繊維長減少分(m
m))/(最終の叩解後のLBKPの重量平均繊維長減
少分(mm))×100(%)を意味する。本発明にお
いて、上記式により算出される値(%)が60%以上で
あると、最終の叩解により、ほぼ100%の前記広葉樹
晒クラフトパルプ(LBKP)を0.45〜0.60m
mの重量平均繊維長にすることができる点で有利であ
る。
((叩解前の広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)の重
量平均繊維長)−(最初叩解後の広葉樹晒クラフトパル
プ(LBKP)の重量平均繊維長))/((叩解前の広
葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)の重量平均繊維長)
−(最終叩解後の広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)
の重量平均繊維長))×100、により算出される値
(%)が、60%以上であるのが好ましく、70%以上
であるのがより好ましい。上記式における、分子の、
(叩解前の広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)の重量
平均繊維長)−(最初叩解後の広葉樹晒クラフトパルプ
(LBKP)の重量平均繊維長)は、『最初(n段階の
叩解における1段階)の叩解によるLBKPの重量平均
繊維長減少分(mm)』を意味し、分母の、(叩解前の
広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)の重量平均繊維
長)−(最終叩解後の広葉樹晒クラフトパルプ(LBK
P)の重量平均繊維長)は、『最終(n段階の叩解にお
けるn段階)の叩解によるLBKPの重量平均繊維長減
少分(mm)』を意味する。したがって、上記式は、
(最初の叩解後のLBKPの重量平均繊維長減少分(m
m))/(最終の叩解後のLBKPの重量平均繊維長減
少分(mm))×100(%)を意味する。本発明にお
いて、上記式により算出される値(%)が60%以上で
あると、最終の叩解により、ほぼ100%の前記広葉樹
晒クラフトパルプ(LBKP)を0.45〜0.60m
mの重量平均繊維長にすることができる点で有利であ
る。
【0010】本発明においては、濾水度(C.S.
F.)が200〜350ccまで叩解する必要があり、
230〜320ccまで叩解するのが好ましい。また、
本発明においては、前記濾水度として、前記数値範囲の
いずれかの下限値又は後述の実施例で採用した濾水度の
いずれかの値を下限とし、前記数値範囲のいずれかの上
限値又は後述の実施例で採用した濾水度のいずれかの値
を上限とする数値範囲も好ましい。前記叩解後の濾水度
が、350ccを越えると、叩解後のパルプの重量平均
繊維長が本発明において規定する範囲内にあっても、フ
ィブリル化が少なく、微細繊維が多いため、乾燥時の収
縮により得られる記録材料用支持体の剛性が低下してし
まい、200cc未満であるると、叩解後のパルプの重
量平均繊維長が本発明において規定する範囲内にあって
も、フィブリル化が多いため、乾燥時の収縮が大とな
り、得られる記録材料用支持体の表面平滑性が低下して
しまう点で、いずれも好ましくない。
F.)が200〜350ccまで叩解する必要があり、
230〜320ccまで叩解するのが好ましい。また、
本発明においては、前記濾水度として、前記数値範囲の
いずれかの下限値又は後述の実施例で採用した濾水度の
いずれかの値を下限とし、前記数値範囲のいずれかの上
限値又は後述の実施例で採用した濾水度のいずれかの値
を上限とする数値範囲も好ましい。前記叩解後の濾水度
が、350ccを越えると、叩解後のパルプの重量平均
繊維長が本発明において規定する範囲内にあっても、フ
ィブリル化が少なく、微細繊維が多いため、乾燥時の収
縮により得られる記録材料用支持体の剛性が低下してし
まい、200cc未満であるると、叩解後のパルプの重
量平均繊維長が本発明において規定する範囲内にあって
も、フィブリル化が多いため、乾燥時の収縮が大とな
り、得られる記録材料用支持体の表面平滑性が低下して
しまう点で、いずれも好ましくない。
【0011】なお、前記濾水度は、JIS−P8121
の「パルプの濾水度試験方法」におけるカナダ標準形試
験方法に従って測定することができる。
の「パルプの濾水度試験方法」におけるカナダ標準形試
験方法に従って測定することができる。
【0012】本発明において、前記広葉樹晒クラフトパ
ルプ(LBKP)の叩解後の重量平均繊維長としては、
0.45〜0.60mmである必要があり、好ましくは
0.48〜0.57mmである。また、本発明において
は、前記叩解後の重量平均繊維長として、前記数値範囲
のいずれかの下限値又は後述の実施例で採用した叩解後
の重量平均繊維長のいずれかの値を下限とし、前記数値
範囲のいずれかの上限値又は後述の実施例で採用した叩
解後の重量平均繊維長のいずれかの値を上限とする数値
範囲も好ましい。前記叩解後の重量平均繊維長が、0.
45mm未満であると、得られる記録材料用支持体の剛
性が低下してしまう点で好ましくなく、一方、0.60
mmを越えると、得られた記録材料用支持体の表面平滑
性が低下してしまう点で好ましくない。
ルプ(LBKP)の叩解後の重量平均繊維長としては、
0.45〜0.60mmである必要があり、好ましくは
0.48〜0.57mmである。また、本発明において
は、前記叩解後の重量平均繊維長として、前記数値範囲
のいずれかの下限値又は後述の実施例で採用した叩解後
の重量平均繊維長のいずれかの値を下限とし、前記数値
範囲のいずれかの上限値又は後述の実施例で採用した叩
解後の重量平均繊維長のいずれかの値を上限とする数値
範囲も好ましい。前記叩解後の重量平均繊維長が、0.
45mm未満であると、得られる記録材料用支持体の剛
性が低下してしまう点で好ましくなく、一方、0.60
mmを越えると、得られた記録材料用支持体の表面平滑
性が低下してしまう点で好ましくない。
【0013】本発明においては、前記広葉樹晒クラフト
パルプ(LBKP)を叩解した後に得られるパルプのス
ラリー(以下「パルプ紙料」と称することがある)に
は、必要に応じて各種添加材、例えば、填料、乾燥紙力
増強剤、サイズ剤、湿潤紙力増強剤、定着剤、pH調整
剤、その他の薬剤などが添加される。
パルプ(LBKP)を叩解した後に得られるパルプのス
ラリー(以下「パルプ紙料」と称することがある)に
は、必要に応じて各種添加材、例えば、填料、乾燥紙力
増強剤、サイズ剤、湿潤紙力増強剤、定着剤、pH調整
剤、その他の薬剤などが添加される。
【0014】前記填料としては、例えば、炭酸カルシウ
ム、クレー、カオリン、白土、タルク、酸化チタン、珪
藻土、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグ
ネシウム等が挙げられる。前記乾燥紙力増強剤として
は、例えば、カチオン化澱粉、カチオン化ポリアクリル
アミド、アニオン化ポリアクリルアミド、カルボキシ変
成ポリビニルアルコール等が挙げられる。前記サイズ剤
としては、例えば、脂肪酸塩、ロジン、マレイン化ロジ
ン等のロジン誘導体、パラフィンワックス、アルキルケ
テンダイマー、アルケニル無水琥珀酸(ASA)等が挙
げられる。前記湿潤紙力増強剤としては、例えば、ポリ
アミンポリアミドエピクロロヒドリン、メラミン樹脂、
尿素樹脂、エポキシ化ポリアミド樹脂等が挙げられる。
前記定着剤としては、例えば、硫酸アルミニウム、塩化
アルミニウム等の多価金属塩、カチオン化澱粉等のカチ
オン性ポリマー等が挙げられる。前記pH調整剤として
は、例えば苛性ソーダ、炭酸ソーダ等が挙げられる。
ム、クレー、カオリン、白土、タルク、酸化チタン、珪
藻土、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグ
ネシウム等が挙げられる。前記乾燥紙力増強剤として
は、例えば、カチオン化澱粉、カチオン化ポリアクリル
アミド、アニオン化ポリアクリルアミド、カルボキシ変
成ポリビニルアルコール等が挙げられる。前記サイズ剤
としては、例えば、脂肪酸塩、ロジン、マレイン化ロジ
ン等のロジン誘導体、パラフィンワックス、アルキルケ
テンダイマー、アルケニル無水琥珀酸(ASA)等が挙
げられる。前記湿潤紙力増強剤としては、例えば、ポリ
アミンポリアミドエピクロロヒドリン、メラミン樹脂、
尿素樹脂、エポキシ化ポリアミド樹脂等が挙げられる。
前記定着剤としては、例えば、硫酸アルミニウム、塩化
アルミニウム等の多価金属塩、カチオン化澱粉等のカチ
オン性ポリマー等が挙げられる。前記pH調整剤として
は、例えば苛性ソーダ、炭酸ソーダ等が挙げられる。
【0015】前記その他の薬剤としては、例えば、消泡
剤、染料、スライムコントロール剤、蛍光増白剤等が挙
げられる。また、必要に応じて柔軟化剤等を添加するこ
ともできる。前記柔軟化剤については、例えば、新・紙
加工便覧(紙薬タイム社編)554〜555頁(198
0年発行)に記載があるが、特に分子量200以上のも
のが好ましい。この柔軟化剤は、炭素数10以上の疎水
性基を有し、セルロースと自己定着するアミン塩又は第
4級アンモニウム塩となっている。前記柔軟化剤の具体
例としては、無水マレイン酸共重合体とポリアルキレン
ポリアミンとの反応生成物、高級脂肪酸とポリアルキレ
ンポリアミンとの反応生成物、ウレタンアルコールとア
ルキル化剤との反応生成物、高級脂肪酸の4級アンモニ
ウム塩等が挙げられるが、特に無水マレイン酸共重合体
とポリアルキレンポリアミンとの反応生成物、ウレタン
アルコールとアルキル化剤との反応生成物が好ましい。
剤、染料、スライムコントロール剤、蛍光増白剤等が挙
げられる。また、必要に応じて柔軟化剤等を添加するこ
ともできる。前記柔軟化剤については、例えば、新・紙
加工便覧(紙薬タイム社編)554〜555頁(198
0年発行)に記載があるが、特に分子量200以上のも
のが好ましい。この柔軟化剤は、炭素数10以上の疎水
性基を有し、セルロースと自己定着するアミン塩又は第
4級アンモニウム塩となっている。前記柔軟化剤の具体
例としては、無水マレイン酸共重合体とポリアルキレン
ポリアミンとの反応生成物、高級脂肪酸とポリアルキレ
ンポリアミンとの反応生成物、ウレタンアルコールとア
ルキル化剤との反応生成物、高級脂肪酸の4級アンモニ
ウム塩等が挙げられるが、特に無水マレイン酸共重合体
とポリアルキレンポリアミンとの反応生成物、ウレタン
アルコールとアルキル化剤との反応生成物が好ましい。
【0016】本発明においては、これらの各種添加材等
は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して
もよい。また、これらの各種添加材等の前記パルプのス
ラリー中への添加量としては、本発明の目的を害しない
範囲において適宜選択でき、通常0.1〜1.0重量%
が好ましい。
は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して
もよい。また、これらの各種添加材等の前記パルプのス
ラリー中への添加量としては、本発明の目的を害しない
範囲において適宜選択でき、通常0.1〜1.0重量%
が好ましい。
【0017】前記パルプ紙料を抄紙する手段としては、
例えば、手抄紙機、長網抄紙機、丸網抄紙機、ツインワ
イヤマシン、コンビネーションマシンなどを用いること
ができる。本発明においては、これらの手段によって抄
造され、乾燥され、巻き取られた原紙に、サイズプレ
ス、タブサイズなどの公知の方法により、表面サイズ処
理やカレンダー処理を施すことができる。一般に、前記
表面サイズ処理は、前記乾燥の前後のいずれかにおいて
行われ、前記カレンダー処理は、前記乾燥の後から前記
巻取りの間に行われる。
例えば、手抄紙機、長網抄紙機、丸網抄紙機、ツインワ
イヤマシン、コンビネーションマシンなどを用いること
ができる。本発明においては、これらの手段によって抄
造され、乾燥され、巻き取られた原紙に、サイズプレ
ス、タブサイズなどの公知の方法により、表面サイズ処
理やカレンダー処理を施すことができる。一般に、前記
表面サイズ処理は、前記乾燥の前後のいずれかにおいて
行われ、前記カレンダー処理は、前記乾燥の後から前記
巻取りの間に行われる。
【0018】前記表面サイズ処理に使用される処理液に
は、例えば、水溶性高分子、サイズ剤、吸湿性物質、顔
料、pH調整剤、エポキシ化脂肪酸アミド(EFA)、
ポリアミンポリアミドエピクロロヒドリン、染料、蛍光
増白剤などが含まれていてもよい。
は、例えば、水溶性高分子、サイズ剤、吸湿性物質、顔
料、pH調整剤、エポキシ化脂肪酸アミド(EFA)、
ポリアミンポリアミドエピクロロヒドリン、染料、蛍光
増白剤などが含まれていてもよい。
【0019】前記水溶性高分子としては、例えば、カチ
オン化澱粉、ポリビニルアルコール、カルボキシ変成ポ
リビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、セルロースサルフェート、
ゼラチン、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム、スチ
レン−無水マレイン酸共重合体ナトリウム塩、ポリスチ
レンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
オン化澱粉、ポリビニルアルコール、カルボキシ変成ポ
リビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、セルロースサルフェート、
ゼラチン、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム、スチ
レン−無水マレイン酸共重合体ナトリウム塩、ポリスチ
レンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0020】前記サイズ剤としては、例えば、石油樹脂
エマルジョン、スチレン−無水マレイン酸共重合体アル
キルエステルのアンモニウム塩、ロジン、高級脂肪酸
塩、アルキルケテンダイマー(AKD)等が挙げられ
る。
エマルジョン、スチレン−無水マレイン酸共重合体アル
キルエステルのアンモニウム塩、ロジン、高級脂肪酸
塩、アルキルケテンダイマー(AKD)等が挙げられ
る。
【0021】前記吸湿性物質としては、例えば、スチレ
ン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリエチレン、塩化ビニリデン共重合体等のラテッ
クス・エマルジョン類、グリセリン、ポリエチレングリ
コール等が挙げられる。
ン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリエチレン、塩化ビニリデン共重合体等のラテッ
クス・エマルジョン類、グリセリン、ポリエチレングリ
コール等が挙げられる。
【0022】前記顔料としては、例えば、炭酸カルシウ
ム、クレー、カオリン、タルク、硫酸バリウム、酸化チ
タン等が挙げられる。前記pH調整剤としては、例え
ば、塩酸、苛性ソーダ、炭酸ソーダ等が挙げられる。
ム、クレー、カオリン、タルク、硫酸バリウム、酸化チ
タン等が挙げられる。前記pH調整剤としては、例え
ば、塩酸、苛性ソーダ、炭酸ソーダ等が挙げられる。
【0023】前記カレンダー処理は、前記表面サイズ処
理を乾燥後に行う場合には、表面サイズ処理の前後のい
ずれにおいても実施することができるが、各種処理を実
行した最終の仕上げ工程でカレンダー処理を実施するの
が好ましい。カレンダー処理に使用する金属ロールや弾
性ロールは、通常の紙の製造に用いられる公知のものが
使用される。
理を乾燥後に行う場合には、表面サイズ処理の前後のい
ずれにおいても実施することができるが、各種処理を実
行した最終の仕上げ工程でカレンダー処理を実施するの
が好ましい。カレンダー処理に使用する金属ロールや弾
性ロールは、通常の紙の製造に用いられる公知のものが
使用される。
【0024】前記カレンダー処理により、記録材料用支
持体に使用される原紙は、最終的に50〜250μmの
厚みに調整される。なお、原紙の密度としては、0.8
〜1.3g/m3 が好ましく、1.0〜1.2g/m3
が好ましい。
持体に使用される原紙は、最終的に50〜250μmの
厚みに調整される。なお、原紙の密度としては、0.8
〜1.3g/m3 が好ましく、1.0〜1.2g/m3
が好ましい。
【0025】なお、本発明における記録材料用支持体に
は、帯電防止、カール防止等のために各種のバックコー
ト層を塗設することができる。また、前記バックコート
層には、特公昭52−18020号、特公昭57−90
59号、特公昭57−53940号、特公昭58−56
859号、特開昭59−214849号、特開昭58−
184144号等の各公報に記載されている無機帯電防
止剤、有機帯電防止剤、親水性バインダー、ラテック
ス、硬化剤、顔料、界面活性剤等を適宜組み合わせて含
有させてもよい。
は、帯電防止、カール防止等のために各種のバックコー
ト層を塗設することができる。また、前記バックコート
層には、特公昭52−18020号、特公昭57−90
59号、特公昭57−53940号、特公昭58−56
859号、特開昭59−214849号、特開昭58−
184144号等の各公報に記載されている無機帯電防
止剤、有機帯電防止剤、親水性バインダー、ラテック
ス、硬化剤、顔料、界面活性剤等を適宜組み合わせて含
有させてもよい。
【0026】本発明においては、前記パルプ紙料を抄紙
してなる原紙を、そのまま記録材料用支持体としてもよ
いし、前記原紙の少なくとも一方の表面に被覆層を形成
したものを、記録材料用支持体としてもよい。前記被覆
層を形成する場合には、該被覆層は、単層であってもよ
いし、2層、3層等の多層であってもよい。また、該被
覆層は、前記原紙の一方の表面のみに形成してもよい
し、両方の表面に形成してもよく、目的に応じて適宜決
定することができる。
してなる原紙を、そのまま記録材料用支持体としてもよ
いし、前記原紙の少なくとも一方の表面に被覆層を形成
したものを、記録材料用支持体としてもよい。前記被覆
層を形成する場合には、該被覆層は、単層であってもよ
いし、2層、3層等の多層であってもよい。また、該被
覆層は、前記原紙の一方の表面のみに形成してもよい
し、両方の表面に形成してもよく、目的に応じて適宜決
定することができる。
【0027】前記被覆層を形成する樹脂としては、フィ
ルム形成能のある樹脂が選択され、このようなフィルム
形成能のある樹脂の中でも耐水性樹脂が好適に挙げられ
る。このような耐水性樹脂としては、170〜345℃
で溶融押出することのできるものの中から適宜選択して
用いることができるが、通常は、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン等のα−オレフィンの単独重合体及びこれらの
混合物などのポリオレフィン樹脂が用いられる。
ルム形成能のある樹脂が選択され、このようなフィルム
形成能のある樹脂の中でも耐水性樹脂が好適に挙げられ
る。このような耐水性樹脂としては、170〜345℃
で溶融押出することのできるものの中から適宜選択して
用いることができるが、通常は、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン等のα−オレフィンの単独重合体及びこれらの
混合物などのポリオレフィン樹脂が用いられる。
【0028】前記ポリエチレンとしては、密度が0.9
41g/cm3 である高密度ポリエチレン(HDP
E)、0.910〜0.925g/cm3 である低密度
ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン
(L−LDPE)等の何れでもよいが、記録材料用支持
体の剛性を重視する場合には、ポリプロピレン、前記高
密度ポリエチレン(HDPE)、線状低密度ポリエチレ
ン(L−LDPE)、これらの混合物等を用いるのが好
ましい。これらの樹脂は、1種単独で使用してもよい
し、2種以上を混合して併用してもよい。
41g/cm3 である高密度ポリエチレン(HDP
E)、0.910〜0.925g/cm3 である低密度
ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン
(L−LDPE)等の何れでもよいが、記録材料用支持
体の剛性を重視する場合には、ポリプロピレン、前記高
密度ポリエチレン(HDPE)、線状低密度ポリエチレ
ン(L−LDPE)、これらの混合物等を用いるのが好
ましい。これらの樹脂は、1種単独で使用してもよい
し、2種以上を混合して併用してもよい。
【0029】本発明においては、乳剤を塗布する側の被
覆層について、該被覆層が単層である場合には該被覆層
に、該被覆層が多層である場合にはその内の少なくとも
1層に、画質を良好にする観点から、二酸化チタン等の
無機顔料、ブルーイング剤、蛍光増白剤、酸化防止剤等
を含有させてもよく、特に二酸化チタンを含有させるの
が好ましい。また、該被覆層が多層である場合には原紙
に接する最下層に、原紙との接着性を良好にする観点か
ら、粘着性付与剤樹脂、接着性樹脂等を含有させること
もできる。さらに必要に応じて、適宜、酸化防止剤、剥
離剤、中空ポリマー等を含有させてもよい。
覆層について、該被覆層が単層である場合には該被覆層
に、該被覆層が多層である場合にはその内の少なくとも
1層に、画質を良好にする観点から、二酸化チタン等の
無機顔料、ブルーイング剤、蛍光増白剤、酸化防止剤等
を含有させてもよく、特に二酸化チタンを含有させるの
が好ましい。また、該被覆層が多層である場合には原紙
に接する最下層に、原紙との接着性を良好にする観点か
ら、粘着性付与剤樹脂、接着性樹脂等を含有させること
もできる。さらに必要に応じて、適宜、酸化防止剤、剥
離剤、中空ポリマー等を含有させてもよい。
【0030】前記二酸化チタンを前記被覆層に含有させ
る場合、その形態としては、アナターゼ型であっても、
ルチル型であってもよいが、白色度を優先する場合には
アナターゼ型が好ましく、鮮鋭度を優先する場合にはル
チル型が好ましい。また、白色度及び鮮鋭度の双方を考
慮して、アナターゼ型とルチル型とをブレンドして用い
てもよいし、二酸化チタンを含有する被覆層を2層とし
て、一方の層にアナターゼ型二酸化チタンを含有させ、
他方の層にルチル型二酸化チタンを含有させてもよい。
る場合、その形態としては、アナターゼ型であっても、
ルチル型であってもよいが、白色度を優先する場合には
アナターゼ型が好ましく、鮮鋭度を優先する場合にはル
チル型が好ましい。また、白色度及び鮮鋭度の双方を考
慮して、アナターゼ型とルチル型とをブレンドして用い
てもよいし、二酸化チタンを含有する被覆層を2層とし
て、一方の層にアナターゼ型二酸化チタンを含有させ、
他方の層にルチル型二酸化チタンを含有させてもよい。
【0031】二酸化チタンの平均粒子サイズとしては、
0.1〜0.4μmが好ましい。前記平均粒子サイズ
が、0.1μm未満であると被覆層中に均一に混合分散
することが困難となり、0.4μmを超えると十分な白
色度が得られない上、被覆層の表面に突起が生じ、画質
に悪影響を及ぼすことがある。
0.1〜0.4μmが好ましい。前記平均粒子サイズ
が、0.1μm未満であると被覆層中に均一に混合分散
することが困難となり、0.4μmを超えると十分な白
色度が得られない上、被覆層の表面に突起が生じ、画質
に悪影響を及ぼすことがある。
【0032】前記二酸化チタンは、粒子表面がシランカ
ップリング剤で処理されているのが好ましく、前記シラ
ンカップリング剤としては、末端がエトキシ変性あるい
はメトキシ変性されているものが好ましい。前記シラン
カップリング剤の処理量としては、二酸化チタンに対し
0.05〜2.5重量%が好ましく、0.5〜2.0重
量%がより好ましい。前記処理量が、0.05重量%未
満であると、シランカップリング剤による表面処理効果
が十分でないことがあり、2.5重量%を超えると二酸
化チタンに対し過剰な処理となる。
ップリング剤で処理されているのが好ましく、前記シラ
ンカップリング剤としては、末端がエトキシ変性あるい
はメトキシ変性されているものが好ましい。前記シラン
カップリング剤の処理量としては、二酸化チタンに対し
0.05〜2.5重量%が好ましく、0.5〜2.0重
量%がより好ましい。前記処理量が、0.05重量%未
満であると、シランカップリング剤による表面処理効果
が十分でないことがあり、2.5重量%を超えると二酸
化チタンに対し過剰な処理となる。
【0033】また、二酸化チタン表面には、二酸化チタ
ン顔料の活性を抑制するため、該シランカップリング剤
表面処理を実施する前に無機表面処理剤で表面処理する
ことが好ましい。前記無機表面処理剤としては、例え
ば、Al2 O3 、SiO2 の少なくとも1つであること
が好ましく、この無機表面処理剤の処理量は、二酸化チ
タンに対して0.01〜1.8重量%が好ましく、0.
2〜1.0重量%がより好ましい(無水物の形で計算し
て)。
ン顔料の活性を抑制するため、該シランカップリング剤
表面処理を実施する前に無機表面処理剤で表面処理する
ことが好ましい。前記無機表面処理剤としては、例え
ば、Al2 O3 、SiO2 の少なくとも1つであること
が好ましく、この無機表面処理剤の処理量は、二酸化チ
タンに対して0.01〜1.8重量%が好ましく、0.
2〜1.0重量%がより好ましい(無水物の形で計算し
て)。
【0034】二酸化チタンの表面が無機表面処理されて
いないと、二酸化チタンの耐熱性が低く、320℃前後
の押出ラミネートに使用した場合に、二酸化チタンが黄
変してしまう可能性がある。また、二酸化チタンの活性
が抑制されないため、二酸化チタン粒子が凝集し、押し
出しラミネート出口近傍に異物の押し出しを防ぐために
一般に設けられている20〜400メッシュ相当の金属
製の濾網に引っかかり、押し出し機内の圧力上昇を引き
起こす可能性もある。
いないと、二酸化チタンの耐熱性が低く、320℃前後
の押出ラミネートに使用した場合に、二酸化チタンが黄
変してしまう可能性がある。また、二酸化チタンの活性
が抑制されないため、二酸化チタン粒子が凝集し、押し
出しラミネート出口近傍に異物の押し出しを防ぐために
一般に設けられている20〜400メッシュ相当の金属
製の濾網に引っかかり、押し出し機内の圧力上昇を引き
起こす可能性もある。
【0035】一方、二酸化チタンに対し無機表面処理剤
の処理量が、1.8重量%以上となると無機表面処理剤
の表面に水分が付着し易くなり、押し出しラミネートに
使用すると著しくダイリップ汚れの成長が早くなる。
の処理量が、1.8重量%以上となると無機表面処理剤
の表面に水分が付着し易くなり、押し出しラミネートに
使用すると著しくダイリップ汚れの成長が早くなる。
【0036】二酸化チタンは、高級脂肪酸の金属塩、高
級脂肪酸エチル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸、ポリ
オレフィンワックス等を分散助剤として用い、2本ロー
ル、3本ロール、ニーダー、バンバリーミキサー、連続
混練等の混練機で前記樹脂中に練り込まれる。前記分散
助剤としては、ステアリン酸金属塩が好ましく、ステア
リン酸亜鉛がより好ましい。こうして二酸化チタン顔料
が練り込まれた前記樹脂は、ペレット形状に成形され二
酸化チタン顔料のマスターバッチとして用いられる。
級脂肪酸エチル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸、ポリ
オレフィンワックス等を分散助剤として用い、2本ロー
ル、3本ロール、ニーダー、バンバリーミキサー、連続
混練等の混練機で前記樹脂中に練り込まれる。前記分散
助剤としては、ステアリン酸金属塩が好ましく、ステア
リン酸亜鉛がより好ましい。こうして二酸化チタン顔料
が練り込まれた前記樹脂は、ペレット形状に成形され二
酸化チタン顔料のマスターバッチとして用いられる。
【0037】前記ペレット中の二酸化チタン濃度として
は、30〜75重量%程度であることが好ましく、前記
ペレット中の前記分散助剤の濃度としては、0.5〜1
0重量%程度が好ましい。二酸化チタン濃度が30重量
%未満となるとペレットのカサが大きくなり、逆に75
重量%を超えると二酸化チタンの分散性が悪くなるとと
もにペレットにひび割れが生じ易くなる。また、二酸化
チタンを含有するマスターバッチは、使用前に50〜9
0℃、2時間以上のドライ乾燥あるいは真空乾燥をする
のが好ましい。
は、30〜75重量%程度であることが好ましく、前記
ペレット中の前記分散助剤の濃度としては、0.5〜1
0重量%程度が好ましい。二酸化チタン濃度が30重量
%未満となるとペレットのカサが大きくなり、逆に75
重量%を超えると二酸化チタンの分散性が悪くなるとと
もにペレットにひび割れが生じ易くなる。また、二酸化
チタンを含有するマスターバッチは、使用前に50〜9
0℃、2時間以上のドライ乾燥あるいは真空乾燥をする
のが好ましい。
【0038】前記被覆層における前記二酸化チタンの含
有量としては、5〜50重量%が好ましく、8〜45重
量%がより好ましい。前記含有量が5重量%未満である
と、解像度が劣ることがあり、50重量%を越えると、
製造時にダイすじが発生することがある。
有量としては、5〜50重量%が好ましく、8〜45重
量%がより好ましい。前記含有量が5重量%未満である
と、解像度が劣ることがあり、50重量%を越えると、
製造時にダイすじが発生することがある。
【0039】前記ブルーイング剤としては、一般に知ら
れる群青、コバルトブルー、酸化燐酸コバルト、キナク
リドン系顔料等とそれらの混合物が挙げられる。ブルー
イング剤の粒子径は特に制限されるものではないが、通
常、0.3〜10μmの範囲であることが好ましい。本
発明において、ブルーイング剤を被覆層の最上層に用い
る場合には、0.2〜0.4重量%、下層側に用いる場
合には0〜0.15重量%含有させるのが好ましい。
れる群青、コバルトブルー、酸化燐酸コバルト、キナク
リドン系顔料等とそれらの混合物が挙げられる。ブルー
イング剤の粒子径は特に制限されるものではないが、通
常、0.3〜10μmの範囲であることが好ましい。本
発明において、ブルーイング剤を被覆層の最上層に用い
る場合には、0.2〜0.4重量%、下層側に用いる場
合には0〜0.15重量%含有させるのが好ましい。
【0040】前記酸化防止剤の前記被覆層中の含有量と
しては、前記被覆層を形成する樹脂に対し、50〜1、
000ppm程度が好ましい。こうして作製された二酸
化チタン顔料等を含有するマスターバッチは、前記被覆
層を形成する樹脂を用いて適宜希釈し、押し出しラミネ
ート用に供される。
しては、前記被覆層を形成する樹脂に対し、50〜1、
000ppm程度が好ましい。こうして作製された二酸
化チタン顔料等を含有するマスターバッチは、前記被覆
層を形成する樹脂を用いて適宜希釈し、押し出しラミネ
ート用に供される。
【0041】前記粘着付与剤樹脂としては、ロジン誘導
体樹脂、テルペン樹脂(例えば、高分子β−ピネン)、
クマロン・インデン樹脂及び石油系炭化水素樹脂等の中
から適宜選択される。これらは、1種単独で用いてもよ
く、2種以上を混合して併用してもよい。
体樹脂、テルペン樹脂(例えば、高分子β−ピネン)、
クマロン・インデン樹脂及び石油系炭化水素樹脂等の中
から適宜選択される。これらは、1種単独で用いてもよ
く、2種以上を混合して併用してもよい。
【0042】前記石油系炭化水素樹脂としては、例え
ば、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、ジシクロペ
ンタジエン系石油樹脂、共重合系石油樹脂、水添系石油
樹脂及び脂環族系石油樹脂等が挙げられる。前記脂肪族
系石油樹脂としては、特に炭素原子数5のものが好まし
い。前記芳香族系石油樹脂としては、特に炭素原子数9
のものが好ましい。
ば、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、ジシクロペ
ンタジエン系石油樹脂、共重合系石油樹脂、水添系石油
樹脂及び脂環族系石油樹脂等が挙げられる。前記脂肪族
系石油樹脂としては、特に炭素原子数5のものが好まし
い。前記芳香族系石油樹脂としては、特に炭素原子数9
のものが好ましい。
【0043】前記粘着付与剤樹脂の配合量としては、前
記被覆層を形成する樹脂に対し、通常0.5〜60重量
%であり、10〜35重量%が好ましい。前記配合量
が、0.5重量%未満となると、接着不良となることが
あり、60重量%を超えると製造時のネックインが発生
し易くなることがある。
記被覆層を形成する樹脂に対し、通常0.5〜60重量
%であり、10〜35重量%が好ましい。前記配合量
が、0.5重量%未満となると、接着不良となることが
あり、60重量%を超えると製造時のネックインが発生
し易くなることがある。
【0044】前記接着性樹脂としては、例えば、アイオ
ノマー、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチ
レン−アクリル酸共重合体、これらの金属塩等が挙げら
れる。前記接着性樹脂の配合量としては、前記被覆層を
形成する樹脂に対し、通常20〜500重量%であり、
50〜200重量%が好ましい。なお、本発明において
は、前記粘着付与剤樹脂と前記接着性樹脂とを併用して
もよい。
ノマー、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチ
レン−アクリル酸共重合体、これらの金属塩等が挙げら
れる。前記接着性樹脂の配合量としては、前記被覆層を
形成する樹脂に対し、通常20〜500重量%であり、
50〜200重量%が好ましい。なお、本発明において
は、前記粘着付与剤樹脂と前記接着性樹脂とを併用して
もよい。
【0045】前記被覆層は、加熱溶融した前記二酸化チ
タン等を含有するペレットを溶融し、必要に応じて前記
被覆層を形成する樹脂で希釈して溶融し、走行させた前
記原紙上に、通常ラミネート法、逐次ラミネート法、又
は、フィートブロックタイプ、マルチマニホールドタイ
プ、マルチスロットタイプ等の単層若しくは多層押出ダ
イ、ラミネーター等によるラミネート法のいずれかの方
法により被覆することにより、形成される。前記単層若
しくは多層押出用ダイの形状としては、特に制限される
ものではないが、一般に、Tダイ、コートハンガーダイ
等が好適に挙げられる。
タン等を含有するペレットを溶融し、必要に応じて前記
被覆層を形成する樹脂で希釈して溶融し、走行させた前
記原紙上に、通常ラミネート法、逐次ラミネート法、又
は、フィートブロックタイプ、マルチマニホールドタイ
プ、マルチスロットタイプ等の単層若しくは多層押出ダ
イ、ラミネーター等によるラミネート法のいずれかの方
法により被覆することにより、形成される。前記単層若
しくは多層押出用ダイの形状としては、特に制限される
ものではないが、一般に、Tダイ、コートハンガーダイ
等が好適に挙げられる。
【0046】本発明においては、前記被覆層を形成する
樹脂を前記原紙の一方又は両方の表面に被覆する前に、
前記原紙に、コロナ放電処理、火炎処理、グロー放電処
理、又はプラズマ処理などの活性化処理を施すことが好
ましい。
樹脂を前記原紙の一方又は両方の表面に被覆する前に、
前記原紙に、コロナ放電処理、火炎処理、グロー放電処
理、又はプラズマ処理などの活性化処理を施すことが好
ましい。
【0047】乳剤塗布側(表面)に形成される被覆層の
厚みとしては、被覆層が単層に形成される場合には、1
0〜60μmが好ましく、被覆層が多層に形成される場
合には、例えば3層に形成される場合、例えば、最上層
の厚みは0.5〜50μm、中間層の厚みは5〜50μ
m、最下層の厚みは0.5〜50μmが好ましい。な
お、乳剤塗布側とは反対側(裏面)に形成される被覆層
の厚みとしては、10〜50μmが好ましい。
厚みとしては、被覆層が単層に形成される場合には、1
0〜60μmが好ましく、被覆層が多層に形成される場
合には、例えば3層に形成される場合、例えば、最上層
の厚みは0.5〜50μm、中間層の厚みは5〜50μ
m、最下層の厚みは0.5〜50μmが好ましい。な
お、乳剤塗布側とは反対側(裏面)に形成される被覆層
の厚みとしては、10〜50μmが好ましい。
【0048】乳剤塗布側(表面)の被覆層の最上層表面
には、光沢面、又は特開昭55−26507号公報記載
の微細面、マット面又は絹目面の型付けがされ、乳剤塗
布側とは反対側(裏面)の被覆層表面には、無光沢面の
型付けがされる。さらに、型付けした後のこれらの表面
には、コロナ放電処理、火炎処理などの活性化処理を施
すことができ、活性化処理後に特開昭61−84644
3号公報に記載のような下引き処理を行うこともでき
る。
には、光沢面、又は特開昭55−26507号公報記載
の微細面、マット面又は絹目面の型付けがされ、乳剤塗
布側とは反対側(裏面)の被覆層表面には、無光沢面の
型付けがされる。さらに、型付けした後のこれらの表面
には、コロナ放電処理、火炎処理などの活性化処理を施
すことができ、活性化処理後に特開昭61−84644
3号公報に記載のような下引き処理を行うこともでき
る。
【0049】以上の本発明の記録材料用支持体は、各種
の写真構成層が塗設されるカラー写真印画紙、白黒写真
印画紙、写植印画紙、反転写真材料、銀塩拡散転写法ネ
ガ及びポジ印刷材料、インク受容層が塗設される感熱記
録紙、インクジェット記録紙、コピー用紙、電子写真用
記録紙などの各種記録材料用支持体として好適に用いる
ことができる。これらの中でも、特に写真印画紙、感熱
記録紙の支持体として特に好適に用いることができる。
の写真構成層が塗設されるカラー写真印画紙、白黒写真
印画紙、写植印画紙、反転写真材料、銀塩拡散転写法ネ
ガ及びポジ印刷材料、インク受容層が塗設される感熱記
録紙、インクジェット記録紙、コピー用紙、電子写真用
記録紙などの各種記録材料用支持体として好適に用いる
ことができる。これらの中でも、特に写真印画紙、感熱
記録紙の支持体として特に好適に用いることができる。
【0050】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明するが、本発
明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0051】実施例1〜4及び比較例1〜7 表1に示すような、未叩解重量平均繊維長を有するパル
プに対し、2機のディスクリファイナーを用いて2段階
の叩解を行い、パルプ紙料を調製した。このとき、パル
プ紙料の濾水度を280cc(ただし、比較例6及び7
では、それぞれ390cc、180cc)に調節し、表
1に示すような2段目叩解後の重量平均繊維長となるよ
うに、パルプ濃度、パルプ流量、ディスクリファイナー
の刃型・回転数を適宜変更した。
プに対し、2機のディスクリファイナーを用いて2段階
の叩解を行い、パルプ紙料を調製した。このとき、パル
プ紙料の濾水度を280cc(ただし、比較例6及び7
では、それぞれ390cc、180cc)に調節し、表
1に示すような2段目叩解後の重量平均繊維長となるよ
うに、パルプ濃度、パルプ流量、ディスクリファイナー
の刃型・回転数を適宜変更した。
【0052】以上のような叩解により得られたパルプ紙
料に、下記の薬品を添加した(数値は絶対乾燥パルプ1
00重量部当たりの重量%(固形分)を示す)。 ・カチオンスターチ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.5 ・アルキルケテンダイマー(AKD)・・・・・・・・・・・0.6 ・エポキシ化ベヘン酸アミド・・・・・・・・・・・・・・・0.2 ・ポリアミンポリアミドエピクロロヒドリン・・・・・・・・0.3
料に、下記の薬品を添加した(数値は絶対乾燥パルプ1
00重量部当たりの重量%(固形分)を示す)。 ・カチオンスターチ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.5 ・アルキルケテンダイマー(AKD)・・・・・・・・・・・0.6 ・エポキシ化ベヘン酸アミド・・・・・・・・・・・・・・・0.2 ・ポリアミンポリアミドエピクロロヒドリン・・・・・・・・0.3
【0053】以上の薬品を含有するパルプ紙料を長網抄
紙機を用いて坪量160g/m2 となるように抄紙して
原紙を作製した。なお、長網抄紙機における乾燥ゾーン
の中間で表面サイズ処理剤としてポリビニルアルコール
(PVA)を前記原紙の片面当たり1.0g/m2 とな
るように塗布した。
紙機を用いて坪量160g/m2 となるように抄紙して
原紙を作製した。なお、長網抄紙機における乾燥ゾーン
の中間で表面サイズ処理剤としてポリビニルアルコール
(PVA)を前記原紙の片面当たり1.0g/m2 とな
るように塗布した。
【0054】得られた原紙の表面に、アナターゼ型酸化
チタン10重量%を均一に含有する低密度ポリエチレン
を、厚みが30μmになるように被覆した。また、この
原紙の裏面に、高密度ポリエチレン50重量%と低密度
ポリエチレン50重量%とをブレンドしたものを、厚み
が30μmになるように被覆した。そして、更に、この
原紙の表面にコロナ放電処理を行ったものを記録材料用
支持体とした。
チタン10重量%を均一に含有する低密度ポリエチレン
を、厚みが30μmになるように被覆した。また、この
原紙の裏面に、高密度ポリエチレン50重量%と低密度
ポリエチレン50重量%とをブレンドしたものを、厚み
が30μmになるように被覆した。そして、更に、この
原紙の表面にコロナ放電処理を行ったものを記録材料用
支持体とした。
【0055】この記録材料用支持体に、通常のゼラチン
・ハロゲン化銀写真乳剤を塗布し、写真印画紙を作製し
た。得られた写真印画紙を露光、現像処理し、検査用サ
ンプルを得た。この検査用サンプルの画面の表面平滑性
を、サンプル見本と相対して視覚的に比較し、5段階の
評価を行った。この表面平滑性の評価においては、5が
最も優れ、1に近づくにつれて順次劣化し、1が最も劣
ることを意味している。この表面平滑性の評価により、
2以下とされたものは商品価値が無い。また、検査用サ
ンプルの剛性(腰)を触手時の感触にて調べ、その結果
をA〜Eの5段階で評価した。この剛性の評価において
は、Aが最も優れ、Eに近づくにつれて順次劣化し、E
が最も劣ることを意味している。この表面平滑性の評価
により、D以下とされたものは商品価値が無い。
・ハロゲン化銀写真乳剤を塗布し、写真印画紙を作製し
た。得られた写真印画紙を露光、現像処理し、検査用サ
ンプルを得た。この検査用サンプルの画面の表面平滑性
を、サンプル見本と相対して視覚的に比較し、5段階の
評価を行った。この表面平滑性の評価においては、5が
最も優れ、1に近づくにつれて順次劣化し、1が最も劣
ることを意味している。この表面平滑性の評価により、
2以下とされたものは商品価値が無い。また、検査用サ
ンプルの剛性(腰)を触手時の感触にて調べ、その結果
をA〜Eの5段階で評価した。この剛性の評価において
は、Aが最も優れ、Eに近づくにつれて順次劣化し、E
が最も劣ることを意味している。この表面平滑性の評価
により、D以下とされたものは商品価値が無い。
【0056】
【表1】
【0057】なお、表1において、「*1算出値
(%)」の欄の数値は、次式、((未叩解の広葉樹晒ク
ラフトパルプ(LBKP)の重量平均繊維長)−(1段
目叩解後の広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)の重量
平均繊維長))/((未叩解の広葉樹晒クラフトパルプ
(LBKP)の重量平均繊維長)−(2段目叩解後の広
葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)の重量平均繊維
長))×100、により算出される値(%)を意味す
る。
(%)」の欄の数値は、次式、((未叩解の広葉樹晒ク
ラフトパルプ(LBKP)の重量平均繊維長)−(1段
目叩解後の広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)の重量
平均繊維長))/((未叩解の広葉樹晒クラフトパルプ
(LBKP)の重量平均繊維長)−(2段目叩解後の広
葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)の重量平均繊維
長))×100、により算出される値(%)を意味す
る。
【0058】表1の結果から以下のことが明らかであ
る。即ち、パルプとして広葉樹晒クラフトパルプ(LB
KP)を用いなかった比較例4及び5では、本発明の効
果を奏することができないことが明らかである。また、
叩解前のパルプの重量平均繊維長が、本発明で規定する
範囲外である比較例3及び5では、本発明の効果を奏す
ることができないことが明らかである。また、叩解後の
パルプの重量平均繊維長が、本発明で規定する範囲外で
ある比較例1及び2では、本発明の効果を奏することが
できないことが明らかである。さらに、パルプ紙料の濾
水度が、本発明で規定する範囲外である比較例3及び5
では、本発明の効果を奏することができないことが明ら
かである。一方、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)
を用い、叩解前のパルプの重量平均繊維長、叩解後のパ
ルプの重量平均繊維長及びパルプ紙料の濾水度が本発明
で規定する範囲内である実施例1〜4では、記録材料用
支持体は、良好な表面平滑性及び剛性を有し、高品質で
あることが明らかである。
る。即ち、パルプとして広葉樹晒クラフトパルプ(LB
KP)を用いなかった比較例4及び5では、本発明の効
果を奏することができないことが明らかである。また、
叩解前のパルプの重量平均繊維長が、本発明で規定する
範囲外である比較例3及び5では、本発明の効果を奏す
ることができないことが明らかである。また、叩解後の
パルプの重量平均繊維長が、本発明で規定する範囲外で
ある比較例1及び2では、本発明の効果を奏することが
できないことが明らかである。さらに、パルプ紙料の濾
水度が、本発明で規定する範囲外である比較例3及び5
では、本発明の効果を奏することができないことが明ら
かである。一方、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)
を用い、叩解前のパルプの重量平均繊維長、叩解後のパ
ルプの重量平均繊維長及びパルプ紙料の濾水度が本発明
で規定する範囲内である実施例1〜4では、記録材料用
支持体は、良好な表面平滑性及び剛性を有し、高品質で
あることが明らかである。
【0059】
【発明の効果】本発明によると、前記従来における諸問
題を解決することができ、写真印画紙、感熱記録紙等の
各種記録材料用支持体として好適であり、表面平滑性及
び剛性を同時にバランス良く、かつ十分なレベルにまで
向上させた高品質の記録材料用支持体を提供することが
できる。
題を解決することができ、写真印画紙、感熱記録紙等の
各種記録材料用支持体として好適であり、表面平滑性及
び剛性を同時にバランス良く、かつ十分なレベルにまで
向上させた高品質の記録材料用支持体を提供することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 淵澤 徹郎 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 重量平均繊維長が0.60〜0.74m
mである広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)をリファ
イナーにより濾水度200〜350cc C.S.F.
まで叩解し、かつ叩解後の重量平均繊維長が0.45〜
0.60mmであるパルプ紙料から抄紙されてなること
を特徴とする記録材料用支持体。 - 【請求項2】 前記叩解が少なくとも2段階の叩解であ
り、かつ、次式、((叩解前の広葉樹晒クラフトパルプ
(LBKP)の重量平均繊維長)−(最初叩解後の広葉
樹晒クラフトパルプ(LBKP)の重量平均繊維長))
/((叩解前の広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)の
重量平均繊維長)−(最終叩解後の広葉樹晒クラフトパ
ルプ(LBKP)の重量平均繊維長))×100、によ
り算出される値(%)が60%以上である請求項1に記
載の記録材料用支持体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9044149A JPH10245791A (ja) | 1997-02-27 | 1997-02-27 | 記録材料用支持体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9044149A JPH10245791A (ja) | 1997-02-27 | 1997-02-27 | 記録材料用支持体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10245791A true JPH10245791A (ja) | 1998-09-14 |
Family
ID=12683585
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9044149A Pending JPH10245791A (ja) | 1997-02-27 | 1997-02-27 | 記録材料用支持体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10245791A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005154996A (ja) * | 2003-10-29 | 2005-06-16 | Fuji Photo Film Co Ltd | 画像記録材料用支持体及びその製造方法、並びに、画像記録材料 |
JP2008034176A (ja) * | 2006-07-27 | 2008-02-14 | Teijin Techno Products Ltd | 固体高分子型燃料電池セパレータ用導電性シート |
JP2012530197A (ja) * | 2009-06-18 | 2012-11-29 | ストラ エンソ オサケ ユキチュア ユルキネン | 紙の作製方法 |
JP2021195664A (ja) * | 2020-06-15 | 2021-12-27 | 王子ホールディングス株式会社 | 書籍用紙およびその製造方法 |
-
1997
- 1997-02-27 JP JP9044149A patent/JPH10245791A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005154996A (ja) * | 2003-10-29 | 2005-06-16 | Fuji Photo Film Co Ltd | 画像記録材料用支持体及びその製造方法、並びに、画像記録材料 |
JP4703140B2 (ja) * | 2003-10-29 | 2011-06-15 | 富士フイルム株式会社 | 電子写真材料用支持体及びその製造方法、並びに、電子写真材料 |
JP2008034176A (ja) * | 2006-07-27 | 2008-02-14 | Teijin Techno Products Ltd | 固体高分子型燃料電池セパレータ用導電性シート |
JP2012530197A (ja) * | 2009-06-18 | 2012-11-29 | ストラ エンソ オサケ ユキチュア ユルキネン | 紙の作製方法 |
JP2021195664A (ja) * | 2020-06-15 | 2021-12-27 | 王子ホールディングス株式会社 | 書籍用紙およびその製造方法 |
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