JP2005271213A - 記録材料用支持体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 写真印画紙、電子写真受像紙、感熱記録紙、インクジェット記録紙等の各種記録材料に好適であり、平面性及び耐水性に優れる記録材料用支持体を提供する。
【解決手段】 原紙の少なくとも一方の面に耐水性樹脂被膜層を有する記録材料支持体であって、該原紙と該耐水性樹脂被膜層の間に、少なくとも非水溶性ポリマーの水分散物より形成されたコート層を有し、該コート層の塗工量が5〜15g/m2の範囲であり、かつ、画像記録層が塗布される面の該耐水性樹脂被膜層の膜重量が20g/m2以下であることを特徴とする記録材料用支持体。
【選択図】 なし

Description

本発明は記録材料用支持体に関し、さらに詳しくは、写真印画紙、電子写真受像紙、感熱記録紙、インクジェット記録紙等の各種記録材料に好適な耐水性及び平面性に優れた記録材料用支持体に関する。
従来、ハロゲン化銀写真印画紙、インクジェット記録用紙、熱転写記録受像シートのごとき記録材料に用いる支持体として、原紙面がフィルム形成能のある樹脂で被覆された樹脂被覆型の支持体はよく知られている。ハロゲン化銀写真印画紙、インクジェット記録用紙、熱転写記録受像シートなどの記録材料には、高い平滑性および光沢度が要求されるが、そのためには、樹脂被覆型の支持体にも平滑性及び光沢度が高いことが要求される。
また、記録材料に用いる支持体は、優れた耐水性、特に写真用の現像処理の際に発生する、樹脂層の剥がれのないことが要求される。
上述の要求を満たす支持体として、原紙の表面に特定の粒子サイズを有する顔料で塗布された合成樹脂被覆シートが提案されているが、耐水性が不充分であり、表面平滑性、光沢度についても満足できるものではなかった(例えば、特許文献1参照。)。
また、パルプのスラリーに特定量の填料を添加して抄紙した原紙に合成樹脂を被覆した合成樹脂被覆シートが提案されているが、表面平滑性、光沢度について更なる改善が望まれる(例えば、特許文献2参照。)。
更に、特定の光沢度と特定の表面粗さを有するコート紙を用いた画像材料用支持体が提案されているが、表面平滑性には優れているものの、耐水性については更なる改善が望まれる(例えば、特許文献3参照。)。
一方、原紙に特定量以下のクレーを塗布した合成樹脂被覆シートが提案されているが、表面平滑性には優れているものの、耐水性については更なる改善が望まれる(例えば、特許文献4参照。)。
特開2001−334750号公報 特開平10−104790号公報 特開2001−301098号公報 特開平11−338105号公報
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し、写真印画紙、電子写真受像紙、感熱記録紙、インクジェット記録紙等の各種記録材料に好適であり、平面性及び耐水性に優れる記録材料用支持体を提供することを課題とする。
前記課題は、以下の手段によって達成された。即ち、
<1> 原紙の少なくとも一方の面に耐水性樹脂被膜層を有する記録材料支持体であって、該原紙と該耐水性樹脂被膜層の間に、少なくとも非水溶性ポリマーの水分散物より形成されたコート層を有し、該コート層の塗工量が5〜15g/m2の範囲であり、かつ、画像記録層が塗布される面の該耐水性樹脂被膜層の膜重量が20g/m2以下であることを特徴とする記録材料用支持体。
<2> 前記コート層の塗工量が8〜12g/m2の範囲であることを特徴とする上記<1>に記載の記録材料用支持体。
<3> 前記コート層がさらに無機顔料を含有することを特徴とする上記<1>または<2>に記載の記録材料用支持体。
<4> 前記少なくとも非水溶性ポリマーの水分散物より形成されたコート層のカレンダー処理した後における該コート層表面のSRa値(中心面平均粗さ)がカットオフ1〜2mmの条件下で測定した場合に、0.2〜0.6μmの範囲であることを特徴とする上記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の記録材料用支持体。
<5> 前記コート層のWET塗工量が23g/m2以下であることを特徴とする上記<1>〜<4>のいずれか1項に記載の記録材料用支持体。
<6> 前記コート層がブレードコート法により形成されたことを特徴とする上記<1>〜<5>のいずれか1項に記載の記録材料用支持体。
<7> 前記耐水性樹脂被膜層が溶融押し出しラミネート法により300m/min以上の速度で形成されたことを特徴とする上記<1>〜<6>のいずれか1項に記載の記録材料用支持体。
<8> 上記<1>〜<7>のいずれか1項に記載の記録材料用支持体がハロゲン化銀感光材料用であることを特徴とする記録材料用支持体。
本発明は、写真印画紙、電子写真受像紙、感熱記録紙、インクジェット記録紙等の各種記録材料に好適であり、平面性及び耐水性に優れる記録材料用支持体を提供することができる。
本発明の記録材料用支持体は、原紙の少なくとも一方の面に耐水性樹脂被膜層を有する記録材料支持体であって、該原紙と該耐水性樹脂被膜層の間に、少なくとも非水溶性ポリマーの水分散物より形成されたコート層を有し、該コート層の塗工量が5〜15g/m2の範囲であり、かつ、画像記録層が塗布される面の該耐水性樹脂被膜層の膜重量が20g/m2以下であることを特徴とする。
これらの条件を満たすコート層及び耐水性樹脂層を原紙上に設けることにより、平面性、耐水性に優れる、例えば、現像時における現像液に対する耐水性樹脂皮膜層が剥がれにくい(以下、「耐現像液強度」ともいう。)支持体が得られる。
以下、本発明の記録材料用支持体について説明する。
本発明の記録材料用支持体の原紙に使用できるパルプとしては、例えば、針葉樹や広葉樹等を原料とした砕木パルプ(GP)、リファイナーグラウンドパルプ(RGP)及びサーモメカニカルパルプ(TMP)等の機械パルプ(MP)、亜硫酸パルプ(SP)及びクラフトパルプ(KP)等の化学パルプ(CP)、ケミグラウンドパルプ(CGP)、セミケミカルパルプ(SCP)、古紙を原料とした脱インクパルプ(DIP)などが挙げられる。
前記パルプの叩解には、ビータやリファイナーを使用できる。
本発明においては、前記パルプを叩解した後に得られるパルプのスラリーには、填料として炭酸カルシウムが添加でき、さらに必要に応じて、乾燥紙力増強剤、サイズ剤、湿潤紙力増強剤、定着剤、pH調整剤、その他の添加剤などを添加することができる。
本発明において、炭酸カルシウムのパルプのスラリー中への添加は、記録材料用支持体の表面平滑性及び光沢度が向上する点で好ましい。
本発明において、前記填料の炭酸カルシウムのほかに、例えば、クレー、カオリン、白土、タルク、酸化チタン、珪藻土、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。
また、該填料は、前記パルプのスラリー中へ前記炭酸カルシウムと共に添加することができる。
前記乾燥紙力増強剤としては、例えば、カチオン化澱粉、カチオン化ポリアクリルアミド、アニオン化ポリアクリルアミド、カルボキシ変成ポリビニルアルコール等が挙げられる。
前記サイズ剤としては、例えば、脂肪酸塩、ロジン、マレイン化ロジン等のロジン誘導体、パラフィンワックス、アルキルケテンダイマー、アルケニル無水琥珀酸(ASA)等が挙げられる。
前記湿潤紙力増強剤としては、例えば、ポリアミンポリアミドエピクロロヒドリン、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ化ポリアミド樹脂等が挙げられる。
前記定着剤としては、例えば、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム等の多価金属塩、カチオン化澱粉等のカチオン性ポリマー等が挙げられる。
前記pH調整剤としては、例えば苛性ソーダ、炭酸ソーダ等が挙げられる。
前記その他の添加剤としては、例えば消泡剤、染料、スライムコントロール剤、蛍光増白剤等が挙げられる。また必要に応じて柔軟化剤を添加してもよい。
前記柔軟化剤については、例えば、新・紙加工便覧(紙薬タイム社編)554〜555頁(1980年発行)に記載があるが、特に分子量200以上のものが好ましい。この柔軟化剤は、炭素数10以上の疎水性基を有し、セルロースと自己定着するアミン塩又は第4級アンモニウム塩となっている。前記柔軟化剤の具体例としては、無水マレイン酸共重合体とポリアルキレンポリアミンとの反応生成物、高級脂肪酸とポリアルキレンポリアミンとの反応生成物、ウレタンアルコールとアルキル化剤との反応生成物、高級脂肪酸の4級アンモニウム塩等が挙げられるが、特に無水マレイン酸共重合体とポリアルキレンポリアミンとの反応生成物、ウレタンアルコールとアルキル化剤との反応生成物が好ましい。
以上の薬剤等は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、これらの前記パルプのスラリー中への添加量としては、0.1〜1.0質量%が好ましい。
前記パルプのスラリーを抄紙する手段としては、例えば、手抄紙機、長網抄紙機、丸網抄紙機、ツインワイヤマシン、コンビネーションマシンなどを用いることができる。
本発明においては、これらの手段によって抄造され、乾燥された原紙と該耐水性樹脂被膜層の間に、少なくとも非水溶性ポリマーの水分散物を含む塗液(以下、「コート層用塗液」とも言う。)を塗布することにより形成されたコート層を有し、該コート層の塗工量が5〜15g/m2の範囲であり、かつ、画像記録層が塗布される面の該耐水性樹脂被膜層の膜重量が20g/m2以下である。
上記条件を満たす前記コート層及び前記耐水性樹脂被膜層を形成することにより、本発明の記録材料用支持体の平面性及び耐水性、特に耐現像液強度が向上する。ここで、本発明での平面性とは、一般に地合と呼ばれる紙繊維の凝集物による紙表面の凹凸や、更には繊維1本1本の凹凸に起因するもので、例えば、平滑度計、表面粗さ計、光沢度計、写像性評価装置、及び人による目視評価などによって測定可能な記録材料用支持体表面の凹凸の程度を意味するものである。
本発明の記録材料用支持体は、前記原紙と前記耐水性樹脂被覆層の間にコート層を有し、該コート層は前記非水溶性ポリマーの水分散物を用いて形成される。
前記非水溶性ポリマーの水分散物としては、水系溶媒に非水溶性ポリマーを分散してなる分散物(液)が挙げられる。ここで、水系溶媒としては、水(純水、イオン交換水等)のほか、水と該水に相溶性の有機溶剤との混合溶媒等が挙げられる。
前記非水溶性ポリマーとしては、分子構造中に極性部分、非極性部分を併せ持つポリマーが好ましく、アクリル系、スチレンブタジエン系、酢酸ビニル系、塩化ビニリデン系、スチレン系、塩化ビニル系、ポリエチレン系、ポリエステル系、ウレタン系、エチレン酢酸ビニル系、アイオノマー樹脂、エチレン塩化ビニル系、ナイロン系等が挙げられ、中でも、接着性、造膜性、膜強度の観点から、アクリル系、スチレンブタジエン系、アイオノマー樹脂が好ましく、更にアクリル系、アイオノマー樹脂が好ましい。
本発明において用いられる非水溶性ポリマーは、単独でもまた異なる2種以上を併用しても良い。
前記非水溶性ポリマーの分子量としては、3000〜1000000が好ましく、中でも、造膜性、接着性、膜強度の観点から10000〜100000特に好ましい。
前記水系溶媒に分散される非水溶性ポリマーの粒子径としては、5.0μm以下が好ましく、1μm以下がより好ましい。粒子径が大きくなると、造膜後の膜面質が著しく悪化することがある。
前記非水溶性ポリマーの水分散物としては、より具体的に好適には、前記非水溶性ポリマーを含有するラテックス、エマルジョンを挙げることができる。
前記非水溶性ポリマーを含有するラテックス又はエマルジョンとしては、アクリル系ラテックス、スチレンブタジエン系ラテックス、酢酸ビニル系ラテックス、塩化ビニリデン系ラテックス、スチレン系ラテックス、塩化ビニル系ラテックス、ポリエチレン系エマルジョン、ポリエステル系ラテックス、アイオノマー樹脂ラテックス等が挙げられ、この中でも耐水性、耐光性を向上させる効果が顕著で、コスト、環境配慮の点で、アクリル系ラテックス、アイオノマー樹脂ラテックスが好ましい。
それらの具体例としては、JSR(株)製のアクリルラテックスAE−817F、三井化学(株)製のケミパールS−100、同S−111、同S−120、同S−200、同S−300、同S−650、同S−659、同S75N、同SA−100等を挙げることができる。
前記非水溶性ポリマーの水分散物の粒径の測定法としては、特に限定されないが、レーザー回折法、動的光散乱法を用いることができる。
本発明に係るコート層は、水系溶媒に非水溶性ポリマーが分散された分散物(液)である非水溶性ポリマーの水分散物を、例えば公知の塗布方法により塗布等して形成することができる。更に、コート層は無機顔料を含有することが平面性、光沢度の向上の観点から好ましい。
前記コート層用塗液における無機顔料としては、炭酸カルシウム、カオリン、焼成クレー、サチンホワイト、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ、プラスチックピグメント等が挙げられ、中でも、平面性と光沢度の向上の観点から炭酸カルシウム、カオリン、焼成クレー、二酸化チタンが好ましい。
また、これらの無機顔料はいずれの形態でも用いることができるが、水に分散した水分散物の形態で添加することが好ましい。
また、前記コート層用塗液において、前記非水溶性ポリマーと共に、ポリビニルアルコール、でんぷん、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)や、増粘剤、蛍光増白剤、界面活性剤、ブルーイング剤等を含有していてもよい。
前記コート層用塗液は、水系溶媒に前記非水溶性ポリマーの水分散液、必要に応じて前記無機顔料、デンプン、PVA(ポリビニルアルコール)、ゼラチン、変性セルロース等の他の添加物を添加して分散することにより調製することができる。前記他の添加物は水分散物の形態でもまた固体もしくは液体での形態で単独に添加しても良い。
該コート層用塗液の濃度としては、30〜70質量%が一般的であるが、中でも、平滑性を維持する観点から、50〜70質量%が好ましく、更に55〜68質量%が特に好ましい。
前記コート層用塗液の原紙へのコート層の塗工量は、前記5〜15g/m2の範囲とする必要があるが、8〜12g/m2の範囲であることがより好ましい。前記コート層用塗液の原紙の表面への塗布量が5〜15g/m2であると、耐水性、平面性の向上という本発明の効果が発揮できる。
前記コート層用塗液の原紙へのコート層のWET塗工量は、23g/m2以下であることが好ましく、さらに、5〜15g/m2の範囲であることがより好ましい。
ここで、WET塗工量とは、塗工溶剤(例えば、水)が乾燥、揮発する前の単位面積当たりの塗工量を意味し、一般には乾燥後の単位面積当たりの塗工量に塗工液の固形分比を乗じた数値で表される量を意味する。
前記コート層用塗液の原紙の表面への塗布量が5〜15g/m2であると、耐水性、平面性の向上という本発明の効果が発揮できる。
コート層用塗液を塗布方法としては、ロールコーター、グラビアコーター、ダイコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、含浸コーター、キャストコーター、エアーナイフコーター、リバースコーター、リップコーター、キスコーター等を用いた方法が挙げられ、
中でも、平面性の観点より、ブレードコーターによるブレードコート法が特に好ましい。
上述のように、両面にコート層用塗液を塗布した原紙は、カレンダー処理が施される。該カレンダー処理は具体的にはマシンカレンダー、ソフトカレンダー、スーパーカレンダー、シューカレンダーが使用される。カレンダー処理に使用する金属ロールや弾性ロールは、通常の紙の製造に用いられる公知のものが使用される。
前記カレンダー処理により、記録材料用支持体に使用される原紙は、最終的に50〜250μmの厚みに調整される。なお、原紙の密度としては、0.8〜1.3g/m3 が好ましく、1.0〜1.2g/m3 が好ましい。
本発明の記録材料用支持体は、カレンダー処理した後における前記コート層用塗液を塗布した表面の中心面平均粗さ(SRa値)を、カットオフ1〜2mmの条件下で測定した場合に0.2〜0.6μmとすることが好ましく、さらに、0.2〜0.4μmが好ましい。該中心面平均粗さ(SRa値)を0.2〜0.6μmとすることにより更に平面性が良好となるので好ましい。
ここで、カットオフ1〜2mmの条件下での測定とは、波長が1〜2mmの凹凸について測定することを意味する。
カットオフ1〜2mmの条件下で、カレンダー処理した後における前記コート層用塗液を塗布した表面中心面平均粗さ(SRa値)を測定する方法は、以下のとおりである。
使用機器
黒田精工株式会社製 表面形状測定装置ナノメトロ110F
測定および解析条件
走査方向:サンプルのMD方向
測定長さ:X方向50mm、Y方向30mm
測定ピッチ:X方向0.1mm、Y方向0.1mm
走査速度:30mm/sec
バンドパスフィルター:1〜2mm
本発明の記録材料用支持体は、前記コート層の表面に、更に耐水性樹脂を被覆し、耐水性樹脂被覆層が形成されている。該耐水性樹脂としては、ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。
前記ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン系、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテン等のホモポリマー、エチレン−ブチレン共重合体などのα−オレフィンの2つ以上から成る共重合体及びこれらの混合物が挙げられるが、特に溶融押し出しコーティング性および基紙との接着性の点から、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン樹脂及びそれらの混合物が好ましく、特にポリエチレン系、ポリプロピレンが好ましい。
このポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレンとプロピレン、ブチレン等のα−オレフィンとの共重合体、カルボキシ変性ポリエチレン等及びこれらの混合物が挙げられる。
ポリエチレン系樹脂の密度、メルトフローレート(以下単にMFRと略す)、分子量、分子量分布は特に制限なくどのようなのも使用できるが、通常、密度が0.90〜0.97g/cm3の範囲、MFRが0.1g/10分〜50g/10分、好ましくは、MFRが0.3g/10分〜40g/10分の範囲のものを単独に或は混合して使用できる。
前記耐水性樹脂中には、各種の添加剤を含有せしめることができる。該各種の添加剤としては、画像の解像力を増す目的で、二酸化チタンを添加することが好ましい。二酸化チタンとしては、硫酸法のもの、塩素法のもの、ルチル型のもの、アナターゼ型のもの、含水金属酸化物で表面処理したもの、有機化合物で表面処理したものなど各種の二酸化チタン顔料を用いることができる。
中でも、アナターゼ型二酸化チタンを好適である。
この他に、前記耐水性樹脂中には顔料として酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシウム等の白色顔料を、離型剤としてステアリン酸アミド、アラキジン酸アミド等の脂肪酸アミドを、顔料の分散剤並びに離型剤として、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、パルミチン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩を、特開平1−105245号公報に記載のヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、リン系、硫黄系等の各種酸化防止剤を、コバルトブルー、群青、セリアンブルー、フタロシアニンブルー等のブルー系の顔料や染料を、コバルトバイオレット、ファストバイオレット、マンガンバイオレット等のマゼンタ系の顔料や染料を、特公平4−2175号公報に記載のキナクリドン系赤味顔料を、特開平2−254440号公報に記載の蛍光増白剤、紫外線吸収剤等の各種の添加剤を、適宜組み合わせて、または、単独で含有せしめることができる。
それらの添加剤は、本発明の実施に用いられる樹脂組成物中に併用含有せしめるかまたは別途の樹脂のマスターバッチ或はコンパウンドとして含有せしめるのが好ましい。
本発明における耐水性樹脂被覆層の膜重量としては、画像形成側では20g/m2以下であることが必要であるが、10〜20g/m2の範囲が好ましく、15〜20g/m2の範囲が更に好ましい。また、後述するように反対側の耐水性樹脂被覆層は、一般に5〜30g/m2の範囲が好ましく適切であり、好ましくは5〜20g/m2の範囲である。
本発明において、耐水性樹脂を被覆する方法としては、走行する基紙上に樹脂を溶融押し出し機を用いて、そのスリットダイからフィルム状に流延して被覆する、いわゆる溶融押し出しコーティング法(以下、「溶融押し出しラミネート法」ともいう。)によって被覆するのが好ましい。また、該耐水性樹脂被覆層は、該溶融押し出しラミネート法により300m/min以上の速度で形成することが生産性、紙と耐水性樹脂被覆層との密着性向上の点から好ましい。
以上の本発明の記録材料用支持体は、写真印画紙、電子写真受像紙、感熱記録紙、インクジェット記録紙等の各種記録材料に好適に用いることができるが、本発明の記録材料用支持体は、アルカリ性である現像処理液での処理や、酸性下で行う定着にも充分耐えうることから、写真印画紙に特に好ましく用いることができる。
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下において「%」及び「部」は、特に断らない限り、「質量%」及び「質量部」を表す。
<実施例1>
[原紙の作製]
パルプ試料として、LBKP100部からなる木材パルプをダブルディスクリファイナー(刃型、クリアランスを適宜調節した)によりカナデイァンフリーネス300mlまで叩解し、エポキシ化ベヘン酸アミド0.5部、アニオンポリアクリアミド1.0部、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン0.1部及びカチオンポリアクリルアミド0.5部を対パルプ絶乾質量比で添加し、更に填料として炭酸カルシウム15部(パルプのスラリー中での含有率(固形分含有率):12.8%)を添加し、長網抄紙機を用いて坪量150g/m2となるように抄紙し原紙を得た。
[コート層の形成]
得られた原紙の片面に、下記処方の塗布液をインラインにて、固形分量でコート層の塗工量が6g/m2となるように塗布・乾燥し、原紙の片面にコート層を形成した。
<コート層用塗布液処方>
(1)水 2.61部
(2)炭酸カルシウム水分散物(75%) 236.11部
(エスカロン#2000、三共製粉(株)製)
(3)酸化デンプン(10%) 14.90部
(MS#4600、日本食品加工(株)製)
(4)アクリルラテックス(55%) 46.38部
(AE−817F、JSR(株)製)
[カレンダー処理]
得られた片面にコート層を形成した原紙は、ソフトカレンダー及びマシンカレンダー処理により密度を1.0g/m3に調整した。
尚、このときの表面のカットオフ1〜2mmの条件下での中心面平均粗さ(SRa値)を下記条件で測定した。その結果を表1に示す。
使用機器
黒田精工株式会社製 表面形状測定装置ナノメトロ110F
測定および解析条件
走査方向:サンプルのMD方向
測定長さ:X方向50mm、Y方向30mm
測定ピッチ:X方向0.1mm、Y方向0.1mm
走査速度:30mm/sec
バンドパスフィルター:1〜2mm
[耐水性樹脂被覆層の形成]
カレンダー処理を施した原紙のフェルト面(コート層が形成されている。)には、コロナ放電処理を行った後、アナターゼ型酸化チタン10部及び微量の群青を含有した高密度ポリエチレン70部と、低密度ポリエチレン30部とを熱溶融押出機でラミネート速度300m/minにて、耐水性樹脂被覆層の膜重量が17g/m2となるようにコーティングし、光沢面からなる耐水性樹脂被覆層(表面樹脂層)を形成した。
[記録材料用支持体の作製]
原紙のフェルト面に耐水性樹脂被覆層を形成した原紙のワイヤー面(裏面)にコロナ放電処理を行った後、高密度ポリエチレンを樹脂厚35μmとなるようにコーティングし、マット面からなる裏面樹脂層を形成し、本発明の記録材料用支持体を得た。
(評価)
得られた記録材料用支持体のフェルト面にカラー用感光剤を塗布して、ハロゲン化銀写真感光材料(以下、感光材料ともいう。)を作製し、下記の評価を行った。その結果を表1に示す。
[耐水性樹脂被覆層の剥がれ性]
得られた感光材料にフロンティア390(富士写真フイルム(株)製)を用いて、現像を行い、黒ベタ画像を作成し、下記の基準にて目視による耐水性樹脂被覆層の剥がれの評価を行った。
(評価基準)
○:端部に剥がれが発生していない。
△:端部の一部に剥がれが発生している。
×:端部が剥がれている。
[平面性]
目視による平面性の評価を行った。
(評価基準)
◎:紙の地合や繊維に起因する表面の凹凸が観察されず、十分満足できる。
○:紙の地合や繊維に起因する表面の凹凸が殆ど観察されず、十分満足できる。
△:やや紙の地合や繊維に起因する表面の凹凸が観察されるが満足できる。
×:表面の凹凸が観察され満足できない。
<実施例2>
実施例1の「コート層の形成」において、固形分量でのコート層の塗工量及びWET塗工量を、下記表1の記載の通り変更した以外、実施例1と同様にして本発明の記録材料用支持体を作製し、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
<実施例3>
実施例1の「コート層の形成」において、固形分量でのコート層の塗工量及びWET塗工量を、下記表1の記載の通り変更した以外、実施例1と同様にして本発明の記録材料用支持体を作製し、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
<実施例4>
実施例1の「コート層の形成」において固形分量でのコート層の塗工量及びWET塗工量を、下記表1の記載の通り変更した以外、実施例1と同様にして本発明の記録材料用支持体を作製し、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
<実施例5>
実施例1の「コート層の形成」において、固形分量でのコート層の塗工量及びWET塗工量を、下記表1の記載の通り変更した以外、実施例1と同様にして本発明の記録材料用支持体を作製し、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
<実施例6>
実施例1の「コート層の形成」において、固形分量でのコート層の塗工量及びWET塗工量を、下記表1の記載の通り変更した以外、実施例1と同様にして本発明の記録材料用支持体を作製し、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
<比較例1>
実施例1の「コート層の形成」において、固形分量でのコート層の塗工量及びWET塗工量を、下記表1の記載の通り変更した以外、実施例1と同様にして比較の記録材料用支持体を作製し、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
<比較例2>
実施例1の「コート層の形成」において、固形分量でのコート層の塗工量及びWET塗工量を、下記表1の記載の通り変更した以外、実施例1と同様にして比較の記録材料用支持体を作製し、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
Figure 2005271213
表1から明らかな通り、本発明の記録材料用支持体を用いた感光材料は剥がれが認められず、その平面性も良好であることが分かる。
一方、比較の記録材料用支持体を用いた感光材料は、比較例1ではその平面性が不良となり、コート層の塗工量が多くなると平面性は優れるが耐水性樹脂被覆層の剥がれが不良となることが分かる。

Claims (8)

  1. 原紙の少なくとも一方の面に耐水性樹脂被膜層を有する記録材料支持体であって、該原紙と該耐水性樹脂被膜層の間に、少なくとも非水溶性ポリマーの水分散物より形成されたコート層を有し、該コート層の塗工量が5〜15g/m2の範囲であり、かつ、画像記録層が塗布される面の該耐水性樹脂被膜層の膜重量が20g/m2以下であることを特徴とする記録材料用支持体。
  2. 前記コート層の塗工量が8〜12g/m2の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の記録材料用支持体。
  3. 前記コート層がさらに無機顔料を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の記録材料用支持体。
  4. 前記少なくとも非水溶性ポリマーの水分散物より形成されたコート層のカレンダー処理した後における該コート層表面のSRa値(中心面平均粗さ)がカットオフ1〜2mmの条件下で測定した場合に、0.2〜0.6μmの範囲であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の記録材料用支持体。
  5. 前記コート層のWET塗工量が23g/m2以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の記録材料用支持体。
  6. 前記コート層がブレードコート法により形成されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の記録材料用支持体。
  7. 前記耐水性樹脂被膜層が溶融押し出しラミネート法により300m/min以上の速度で形成されたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の記録材料用支持体。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の記録材料用支持体がハロゲン化銀感光材料用であることを特徴とする記録材料用支持体。
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