JP2006200070A - 画像記録材料用支持体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 画像記録材料用支持体の光沢性、表面平滑性、抄紙適性(脱水性)、裁断適性を良化する。
【解決手段】 叩解後の保水度が110%以上150%未満でかつ叩解後の保水度/濾水度の比が0.35〜0.55であるパルプで構成されたパルプ紙料を用いて抄紙された原紙を用いている。
【選択図】 なし
【解決手段】 叩解後の保水度が110%以上150%未満でかつ叩解後の保水度/濾水度の比が0.35〜0.55であるパルプで構成されたパルプ紙料を用いて抄紙された原紙を用いている。
【選択図】 なし
Description
本発明は、画像記録材料用支持体に関し、詳しくは、写真ライクな高画質画像の記録を行なう画像記録材料(例えばフォト光沢紙)を構成するのに好適な画像記録材料用支持体に関する。
近年、情報産業の急速な発展に伴ない、種々の情報処理システムが開発され、その情報処理システムに適した記録方法及び装置も開発されて、各々実用化されている。
実用化されている記録方法として、銀塩写真法以外に電子写真法、インクジェット記録方法、感熱記録方法、昇華転写法、熱転写法などが挙げられる。そして、画像が鮮鋭で色合いが鮮やかであると共に、高光沢性の高画質画像が得られることが要求されるのは上記いずれの記録方法においても同様である。
上記の記録方法のうち、例えばインクジェット記録方法は、多種の記録材料に記録可能なこと、ハード(装置)が比較的安価であること、コンパクトであること、静粛性に優れること等の点から、オフィスは勿論、いわゆるホームユースにおいても広く用いられるようになっている。そして近年では、インクジェットプリンタの高解像度化やハード(装置)の発展に伴ない、インクジェット記録用の媒体も各種開発され、近年ではいわゆる写真ライクな高画質記録物を得ることも可能になってきた。
そして、いわゆる写真ライクな高画質記録物を得ることを目的とするフォト光沢紙の用途においては、特に光沢性、表面平滑性、銀塩写真に類似した印画紙状の風合い等が要求されている。
写真ライクな高画質画像の記録には、被記録体であるインクジェット記録用の媒体のもつ特性に寄与するところが少なくないが、該媒体を構成する基材(すなわち支持体)の影響も受けやすいことから、基材自体の特性を加味した検討が不可欠である。例えば、基材表面の光沢、平面性(特に平滑さ)などが重要なファクターとなる。一方、製造上の観点からは、抄紙時の脱水を良好に行ない得る抄紙適性を有していることが求められると共に、所望サイズに裁断する際の切れ具合(切れ味)も良好で裁断適性も具えていることが望ましい。
基材(支持体)の特性のうち、基材表面の光沢や平面性(特に平滑さ)等を向上させる観点から、叩解前のパルプの保水度を各パルプ毎に特定して原紙を抄紙することが開示されている(例えば、特許文献1〜2参照)。しかし、原紙を構成するパルプの一部の保水度を特定するのみでは、必ずしも光沢や平面性(特に平滑さ)の向上効果を充分に高めることは困難であり、加えて抄紙時の脱水性、裁断適性について充分な向上効果を得るまでにも至っていない。
また、原紙の保水度を特定の範囲(例えば120〜190%)に規定した写真印画紙用支持体に関する開示がある(例えば、特許文献3〜4参照)。確かに、保水度を最適な範囲に調整することによって、高画質化についてはある程度の向上効果が期待されるものの、単にパルプの叩解後における保水度をコントロールするのみでは、やはり光沢や平面性(特に平滑さ)、脱水性、裁断適性の向上効果を飛躍的に向上させることは困難である。
このように従来の技術では、近年要求されている写真ライクな高画質記録に対する適性付与の点では未だ不充分であり、更なる技術の向上が不可欠であるのが実状である。
特開平7−61111号公報
特開平10−232458号公報
特開平2−308242号公報
特開平10−104790号公報
上記のように、原紙を構成するパルプ毎の保水度については、従来から種々検討がなされているが、原紙を最終的に構成するパルプの全体の保水度や、保水度と濾水度との間の関係に関する検討は少なく、これまで充分な検討がなされていないのが現状である。
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、裁断適性(切れ味)を具えると共に、高光沢で表面平滑性に優れ、抄紙適性(脱水性)の良好な画像記録材料用支持体を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
本発明は、画像記録材料に用いられる支持体の光沢性、平滑性等を向上させて記録画像の高画質化を図るには、原紙を構成する単一パルプの全体、あるいは複数のパルプが混合されるときには混合パルプの全体の保水度が重要であり、さらにその保水度と濾水度との間の関係が重要であるとの知見を得、かかる知見に基づいて達成されたものである。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 叩解されたパルプを含み、前記パルプの叩解後の保水度が110%以上150%未満であって、かつ前記パルプの叩解後の保水度/濾水度の比が0.35〜0.55であるパルプ紙料が抄紙されてなる原紙を有することを特徴とする画像記録材料用支持体である。
<2> 前記パルプが、アスペン材、アカシア材、かえで材、及びポプラ材の少なくとも一種からなる広葉樹漂白クラフトパルプである前記<1>に記載の画像記録材料用支持体である。
<2> 前記パルプが、アスペン材、アカシア材、かえで材、及びポプラ材の少なくとも一種からなる広葉樹漂白クラフトパルプである前記<1>に記載の画像記録材料用支持体である。
<3> 前記パルプ紙料が、アニオン性コロイダルシリカを更に含む前記<1>又は<2>に記載の画像記録材料用支持体である。
<4> 前記アニオン性コロイダルシリカの含有量が、前記パルプに対して0.005〜0.5質量%である前記<3>に記載の画像記録材料用支持体である。
<5> 前記原紙は、ダンディロールを有する抄紙機を用いて抄紙された前記<1>〜<4>のいずれか1つに記載の画像記録材料用支持体である。
<4> 前記アニオン性コロイダルシリカの含有量が、前記パルプに対して0.005〜0.5質量%である前記<3>に記載の画像記録材料用支持体である。
<5> 前記原紙は、ダンディロールを有する抄紙機を用いて抄紙された前記<1>〜<4>のいずれか1つに記載の画像記録材料用支持体である。
<6> 前記原紙は、少なくとも一方の側の表面がポリオレフィン樹脂で被覆されてなる前記<1>〜<5>のいずれか1つに記載の画像記録材料用支持体である。
<7> 電子写真用受像材料、感熱発色記録用材料、昇華転写受像材料、熱転写受像材料、銀塩写真感光材料、及びインクジェット記録媒体より選択されるいずれかに用いられる前記<1>〜<6>のいずれか1つに記載の画像記録材料用支持体である。
<7> 電子写真用受像材料、感熱発色記録用材料、昇華転写受像材料、熱転写受像材料、銀塩写真感光材料、及びインクジェット記録媒体より選択されるいずれかに用いられる前記<1>〜<6>のいずれか1つに記載の画像記録材料用支持体である。
本発明によれば、裁断適性(切れ味)を具えると共に、高光沢で表面平滑性に優れ、抄紙適性(脱水性)の良好な画像記録材料用支持体を提供することができる。
本発明においては、抄紙に用いるパルプ紙料を、叩解後の保水度と保水度/濾水度の比との双方を特定の範囲に調整したパルプで構成したことを特徴とするものである。以下、本発明の画像記録材料用支持体について詳細に説明する。
本発明の画像記録材料用支持体は、叩解され、叩解後の保水度が110%以上150%未満であって、かつ叩解後の保水度/濾水度の比が0.35〜0.55であるパルプ(以下、「本発明に係るパルプ」ともいう。)を含むパルプ紙料を用いて抄紙した原紙(以下、「本発明に係る原紙」ともいう。)で構成されたものである。
本発明においては、原紙を抄紙する際、原紙中のパルプ毎の保水度、あるいは原紙を最終的に構成するパルプ全体の保水度のみを特定の範囲に調整するのではなく、パルプ全体の保水度の調整と共に、保水度/濾水度の比を特定の範囲に調整することで、抄紙された原紙の膨潤/収縮率を小さくすることができるので、高光沢性で、表面凹凸の少ない平滑性、裁断適性(裁断時の切れ味)に優れると共に、脱水性を保持して抄紙適性を効果的に向上させることができる。
本発明の画像記録材料用支持体は、基体をなす原紙のみからなる支持体、あるいは基体をなす原紙の表面に該表面の少なくとも一部を被覆するポリエチレン等の樹脂被覆層が設けられた支持体又は、原紙の上に下塗り層等の少なくとも一つの層が設けられた支持体など、いずれに構成された支持体であってもよい。基体のみからなる場合は、本発明に係る原紙のみで構成することができ、単一の原紙のみ、あるいは複数貼合わされた原紙のみで構成することができる。
以下、本発明に係る原紙について詳細に説明する。
本発明に係る原紙は、叩解後の保水度が110%以上150%未満であるパルプ(本発明に係るパルプ)を用いてなる。
本発明に係る原紙は、叩解後の保水度が110%以上150%未満であるパルプ(本発明に係るパルプ)を用いてなる。
保水度とは、JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法 No.26:2000(パルプ−保水度試験方法)に記載された規格に基づいて測定されるものである。これは、遠心力によりパルプ懸濁液を脱水し、脱水後のパルプの保水度を測定する方法によるものであり、具体的には、叩解したパルプ懸濁液を適当な遠心カップと呼ばれる濾過容器で吸引瀘過した後、容器ごとに遠心分離機の沈澱管中に入れて一定条件で一定時間遠心分離し、遠心脱水した湿潤パルプを取出して秤量する。次いで、105℃で乾燥を行ない、遠心脱水後の湿潤パルプを絶乾する。そして、遠心脱水後の湿潤パルプの質量をAとし、絶乾後のパルプの質量をBとし、保水度(%)=(A−B)/B×100から算出される値である。
抄紙前のパルプ紙料を構成する本発明に係るパルプの保水度を特に上記範囲とすることにより、パルプの膨張/収縮率が低く抑えられ、良好な平面性、すなわち高光沢で凹凸の少ない平滑な表面性状、裁断適性を得ることができる。
換言すれば、前記保水度が、110%未満であると、裁断したときの切れ具合(切れ味)が悪化してしまい、150%以上であると、脱水性の低下に伴ない乾燥収縮が悪くなり平滑さが悪化して良好な平面性状が得られない。
上記の中でも、保水度としては120〜140%が好ましい。
上記の中でも、保水度としては120〜140%が好ましい。
上記のように、叩解後の保水度を上記範囲に調整しようとする場合、例えば、パルプ種の選定やパルプ紙料としたときのパルプ濃度によって、あるいは叩解機の刃型の刃幅、刃角度、刃材質等の選定、刃の回転数の調整によって、好適に保水度の調整を行なうことができる。
また、本発明においては更に、叩解後の保水度を上記範囲とすると共に、原紙の抄紙に用いるパルプの、叩解後における保水度/濾水度の比を0.35〜0.55の範囲とする。
すなわち、本発明においては、パルプの保水度のみならず、保水度/濾水度の比を上記の特定範囲とすることが重要であり、抄紙前のパルプ紙料を構成する本発明に係るパルプの保水度/濾水度の比が特に上記範囲であると、抄紙時の脱水操作(ワイヤーパート)を良好に行なうことが可能であり、地合のとれた高光沢で平滑な表面性状とすることができる。
換言すれば、前記保水度/濾水度の比が、0.35未満であると、分散不良を伴なって地合がとれず、凹凸が頻出し平滑さがなくなると共に、光沢が低下してしまい、逆に0.55を超えると、脱水性が悪くなり平滑性が悪化すると共に、抄紙適性を損なう。
前記保水度/濾水度の比の中でも、0.36〜0.53が好ましく、0.38〜0.50がより好ましい。
前記保水度/濾水度の比の中でも、0.36〜0.53が好ましく、0.38〜0.50がより好ましい。
なお、濾水度とは、カナダ標準濾水度(C.S.F)を意味し、JIS−P8121の「パルプの濾水度試験方法」におけるカナダ標準形試験方法にしたがって測定される値である。濾水度は、230〜400mlが好ましく、260〜370mlがより好ましい。
なお、濾水度は、小さすぎるとパルプの収縮率が大きくなり縮みやすく、凹凸が頻出し平滑さが悪化すると共に、樹脂被覆した場合に樹脂層/支持体間が剥がれて空気で点状に膨れる点状膨れが頻出しやすく、逆に大きすぎると、分散不良を伴なって地合がとれず、光沢や点状膨れの程度が悪化することがある。また、濾水度が適正でないときには裁断適性も悪化する。
なお、濾水度は、小さすぎるとパルプの収縮率が大きくなり縮みやすく、凹凸が頻出し平滑さが悪化すると共に、樹脂被覆した場合に樹脂層/支持体間が剥がれて空気で点状に膨れる点状膨れが頻出しやすく、逆に大きすぎると、分散不良を伴なって地合がとれず、光沢や点状膨れの程度が悪化することがある。また、濾水度が適正でないときには裁断適性も悪化する。
本発明に係るパルプとしては、特に制限されるものではなく、アスペン材、アカシア材、かえで材、ポプラ材、ユーカリ材などのLBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)、スプルース材、ダグラスファー材などのNBKP(針葉樹晒クラフトパルプ)、LBSP、NBSP、LDP、NDP、LUKP、NUKPなどが挙げられる。これらは、一種単独で用いる以外に、二種以上を適宜選択して併用することもできる。
本発明に係るパルプには、不純物の少ないパルプを使用するのが好適であり、漂白処理を行なって白色度を向上させたパルプ(漂白パルプ)を使用することも有用である。
上記のうち、本発明に係るパルプとしては、夾雑物、色相の点で、漂白処理を行なって白色度を向上させた広葉樹漂白クラフトパルプ(漂白LBKP)が好ましく、中でもアスペン材、アカシア材、かえで材、及びポプラ材より選択される少なくとも一種からなる広葉樹漂白クラフトパルプ(漂白LBKP)が特に好ましい。
これらの漂白LBKPは、各々単独で、あるいは漂白LBKPを二種以上混合した混合パルプとして、又は漂白LBKPの一種もしくは二種以上と該漂白LBKP以外の前記他のパルプの一種もしくは二種以上との混合パルプとして、好適に用いることができる。
これらの漂白LBKPは、各々単独で、あるいは漂白LBKPを二種以上混合した混合パルプとして、又は漂白LBKPの一種もしくは二種以上と該漂白LBKP以外の前記他のパルプの一種もしくは二種以上との混合パルプとして、好適に用いることができる。
本発明に係る原紙中、つまり該原紙を抄紙するためのパルプ紙料中における、本発明に係るパルプ(特に漂白LBKP)の含有濃度は、上記の保水度及び保水度/濾水度の比により異なるが、60質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましい。すなわち、叩解後の保水度及び保水度/濾水度の比を既述の範囲とした本発明に係るパルプの濃度が上記範囲にあると、抄紙された原紙の膨潤/収縮率が低く抑えられ、高光沢性で、表面凹凸の少ない平滑性、裁断適性(裁断時の切れ味)に優れると共に、脱水性を保持して抄紙適性を効果的に向上させることができる。
抄紙前のパルプ紙料には、アニオン性コロイダルシリカを更に含有することができる。すなわち、アニオン性コロイダルシリカの添加後に抄紙して本発明に係る原紙とすることが好適である。アニオン性コロイダルシリカの含有により、脱水性を高め得る(すなわち濾水助剤として機能する。)以外に、特に裁断する際の切れ味、すなわち裁断適性を向上させるのに有効である。
前記アニオン性コロイダルシリカの比表面積としては、100〜1000m2/gの範囲が好ましく、平均粒子径としては1〜20nmの範囲が好ましい。
前記アニオン性コロイダルシリカを含有する場合の含有量としては、上記した裁断適性の向上及び脱水性向上の点で、本発明に係るパルプの量に対して、0.005〜0.5質量%が好ましく、0.01〜0.2質量%がより好ましい。
本発明に係るパルプを叩解したパルプ紙料を用いて抄紙するための抄紙機には、特に制限はなく、従来公知の抄紙機の中から適宜選択して用いることができる。例えば、振巾10mm以上のシェーキング装置を備えた長網抄紙機等を挙げることができ、平面性向上の点で、ダンディロールを有する抄紙機(例えば、60〜100メッシュのワイヤーからなるダンディロールを備えた抄紙機)が好ましい。
本発明に係る原紙中には、高級脂肪酸、アルキルケテンダイマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン等の白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白剤、ポリエチレングリコール類等の水分保持剤、分散剤、4級アンモニウム等の柔軟化剤などを適宜添加することができる。
また、原紙の坪量としては、30〜250gが好ましく、特に50〜200gが好ましい。原紙の厚さとしては、40〜250μmが好ましい。
本発明に係る原紙は、抄紙段階又は抄紙後にカレンダー処理を行なうことによりより高度の平滑性を付与するようにすることもできる。
原紙の密度としては、0.7〜1.2g/m2(JIS P−8118)が一般的である。また、原紙の剛度としては、JIS P−8143に規定される条件で20〜200gが好ましい。
原紙の密度としては、0.7〜1.2g/m2(JIS P−8118)が一般的である。また、原紙の剛度としては、JIS P−8143に規定される条件で20〜200gが好ましい。
原紙の表面には表面サイズ剤を塗布してもよい。表面サイズ剤としては、前記原紙中に添加可能なサイズ剤と同様のものを使用できる。
また、原紙のpHは、JIS P−8113で規定される熱水抽出法による測定値で5〜9であるのが好ましい。
また、原紙のpHは、JIS P−8113で規定される熱水抽出法による測定値で5〜9であるのが好ましい。
本発明の画像記録材料用支持体が、本発明に係る原紙の表面を樹脂被覆してなる場合、原紙の表面及び裏面の少なくとも一方に、該表面及び/又は裏面の少なくとも一部が被覆されるように、ポリオレフィン樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン)を設けることができる。ポリエチレンで構成する場合、主として低密度のポリエチレン(LDPE)及び/又は高密度のポリエチレン(HDPE)が好適であるが、他のLLDPEやポリプロピレン等も一部使用することができる。
ポリオレフィン(例えばポリエチレン)よりなるポリオレフィン層、例えばポリエチレン層を設けた構成とする場合、画像記録材料を作製する際に画像記録材料用支持体の記録層が形成される側のポリエチレン層は、一般に広く写真用印画紙で行なわれているように、ルチル又はアナターゼ型の酸化チタン、蛍光増白剤、群青をポリエチレン中に添加し、不透明度、白色度及び色相を改良したものが好ましい。ここで、酸化チタン含有量としては、ポリエチレンに対して概ね3〜20質量%が好ましく、4〜13質量%がより好ましい。
前記ポリオレフィン層の厚みには、特に限定はなく、表面及び裏面ともに10〜50μmが好適である。
さらに、ポリオレフィン層上には、画像の記録を担う記録層(例えば、インクジェット記録媒体に用いられる画像記録材料用支持体の場合はインク受容層;記録層については後に略説する。)との密着性を付与する目的で、下塗り層を設けることもできる。下塗り層としては、水性ポリエステル、ゼラチン、ポリビニルアルコール(PVA)が好ましく、下塗り層の厚みとしては0.01〜5μmが好ましい。
本発明の画像記録材料用支持体が、本発明に係る原紙の表面及び/又は裏面がポリオレフィン(例えばポリエチレン)で被覆されたポリオレフィン被覆紙(例えばポリエチレン被覆紙)として構成された場合には、光沢紙として用いることができ、また、ポリエチレン等のポリオレフィンを原紙表面上に溶融押し出してコーティングする際に、いわゆる型付け処理を行なって通常の写真印画紙で得られるようなマット面や絹目面を形成した形態の支持体として使用することもできる。
本発明の画像記録材料用支持体は、本発明に係る原紙の一方の表面(特に、画像記録材料の作製に用いられたときに記録層が形成される側と逆側の表面)にバックコート層を設けることもできる。このバックコート層は、白色顔料や水性バインダー、その他の成分を添加、含有させて構成することができる。
前記バックコート層に添加可能な白色顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、珪藻土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。
バックコート層に添加可能な水性バインダーとしては、例えば、スチレン/マレイン酸塩共重合体、スチレン/アクリル酸塩共重合体、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、澱粉、カチオン化澱粉、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子、スチレンブタジエンラテックス、アクリルエマルジョン等の水分散性高分子等が挙げられる。
また、バックコート層に添加可能なその他の成分として、消泡剤、抑泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、耐水化剤等を挙げることができる。
本発明の画像記録材料用支持体の好ましい実施態様、用途としては、特に制限はなく、表面の平面性、特に高光沢性、平滑さ、及び抄紙時の脱水性(抄紙適性)を具備し、高品質な画像記録が要求される各種用途に好適に用いることができ、具体的に後述するインクジェット記録媒体をはじめそのほか、電子写真用受像材料、感熱発色記録用材料、昇華転写受像材料、熱転写受像材料、銀塩写真感光材料、印刷用紙などの支持材料として好適である。
−インクジェット記録媒体−
インクジェット記録媒体は、既述した本発明の画像記録材料用支持体と、該支持体の少なくとも一面に設けられた少なくとも一層のインク受容層(記録層)と、必要に応じ更に他の層とを設けた構成を有し、前記インク受容層上にインクを吐出して記録し、乾燥させて画像を得る方式に用いられる材料、等が挙げられる。吐出には一般にインクジェットプリンタが用いられる。
前記インク受容層は、無機もしくは有機の微粒子(好ましくはシリカ微粒子)と水溶性樹脂(好ましくはPVA等)とを少なくとも用いて構成でき、必要に応じて水溶性樹脂を架橋し得る架橋剤、媒染剤、界面活性剤等の他の成分を更に用いて構成することができる。
インクジェット記録媒体は、既述した本発明の画像記録材料用支持体と、該支持体の少なくとも一面に設けられた少なくとも一層のインク受容層(記録層)と、必要に応じ更に他の層とを設けた構成を有し、前記インク受容層上にインクを吐出して記録し、乾燥させて画像を得る方式に用いられる材料、等が挙げられる。吐出には一般にインクジェットプリンタが用いられる。
前記インク受容層は、無機もしくは有機の微粒子(好ましくはシリカ微粒子)と水溶性樹脂(好ましくはPVA等)とを少なくとも用いて構成でき、必要に応じて水溶性樹脂を架橋し得る架橋剤、媒染剤、界面活性剤等の他の成分を更に用いて構成することができる。
−電子写真用受像材料−
電子写真用受像材料は、本発明の画像記録材料用支持体と、該支持体の少なくとも一面に設けられた少なくとも一層のトナー受像層(記録層)を有し、必要に応じて適宜選択したその他の層、例えば、表面保護層、中間層、下塗り層、クッション層、帯電調節(防止)層、反射層、色味調整層、保存性改良層、接着防止層、アンチカール層、平滑化層などを有してなる。これらの各層は単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。
電子写真用受像材料は、本発明の画像記録材料用支持体と、該支持体の少なくとも一面に設けられた少なくとも一層のトナー受像層(記録層)を有し、必要に応じて適宜選択したその他の層、例えば、表面保護層、中間層、下塗り層、クッション層、帯電調節(防止)層、反射層、色味調整層、保存性改良層、接着防止層、アンチカール層、平滑化層などを有してなる。これらの各層は単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。
−銀塩写真感光材料−
銀塩写真感光材料としては、例えば、本発明の画像記録材料用支持体上に、少なくともYMCに発色する感光層(記録層)を設けた構成を有し、焼付露光された後に複数の処理槽内を順次浸漬しながら通過させることによって発色現像、漂白定着、水洗を行ない、乾燥させて画像を得るハロゲン化銀写真方式に用いられる材料、等が挙げられる。
銀塩写真感光材料としては、例えば、本発明の画像記録材料用支持体上に、少なくともYMCに発色する感光層(記録層)を設けた構成を有し、焼付露光された後に複数の処理槽内を順次浸漬しながら通過させることによって発色現像、漂白定着、水洗を行ない、乾燥させて画像を得るハロゲン化銀写真方式に用いられる材料、等が挙げられる。
−熱転写受像材料−
熱転写受像材料としては、例えば本発明の画像記録材料用支持体上に少なくとも受像層(記録層)を設けた構成を有し、少なくとも熱溶融性インク層が支持体に設けられた熱転写材料を感熱ヘッドにより加熱して熱溶融性インク層からインクを溶融転写させる方式に用いられる材料、等が挙げられる。
熱転写受像材料としては、例えば本発明の画像記録材料用支持体上に少なくとも受像層(記録層)を設けた構成を有し、少なくとも熱溶融性インク層が支持体に設けられた熱転写材料を感熱ヘッドにより加熱して熱溶融性インク層からインクを溶融転写させる方式に用いられる材料、等が挙げられる。
−感熱発色記録用材料−
感熱発色記録用材料としては、例えば、本発明の画像記録材料用支持体上に、少なくとも熱発色層(記録層)を設けた構成を有し、感熱ヘッドによる加熱と紫外線等による定着の繰り返しにより加熱発色させて画像形成するサーモオートクローム方式(TA方式)に用いられる材料、等が挙げられる。
感熱発色記録用材料としては、例えば、本発明の画像記録材料用支持体上に、少なくとも熱発色層(記録層)を設けた構成を有し、感熱ヘッドによる加熱と紫外線等による定着の繰り返しにより加熱発色させて画像形成するサーモオートクローム方式(TA方式)に用いられる材料、等が挙げられる。
−昇華転写受像材料−
昇華転写受像材料としては、例えば本発明の画像記録材料用支持体上に少なくとも受像層(記録層)を設けた構成を有し、少なくとも熱拡散性色素(昇華性色素)を含有するインク層が支持体に設けられた昇華転写材料を感熱ヘッドにより加熱してインク層から熱拡散性色素を転写させる昇華転写方式に用いられる材料、等が挙げられる。
昇華転写受像材料としては、例えば本発明の画像記録材料用支持体上に少なくとも受像層(記録層)を設けた構成を有し、少なくとも熱拡散性色素(昇華性色素)を含有するインク層が支持体に設けられた昇華転写材料を感熱ヘッドにより加熱してインク層から熱拡散性色素を転写させる昇華転写方式に用いられる材料、等が挙げられる。
上記したインクジェット記録媒体、電子写真用受像材料、感熱発色記録用材料、昇華転写受像材料、熱転写受像材料、又は銀塩写真感光材料では、少なくとも各々の材料に対応した記録層(インク受容層、トナー受像層、熱発色層、受像層、又は感光層)が本発明の画像記録材料用支持体又は該画像記録材料用支持体を構成する下塗り層の上に設けられる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の「%」は、特に指定しない限り質量基準である。
(実施例1)
アカシア材クラフトパルプ(LBKP;以下、パルプAと称する。)と、アスペン材クラフトパルプ(LBKP;以下、パルプDと称する。)とのパルプ混合物(パルプA/パルプD=5/5[質量比])を、叩解機(AWN30型、相川鉄工(株)製;刃構成:刃巾/溝巾=3mm/1.5mm、刃の回転数:1000r.p.m.)により叩解し、保水度115%、カナダ標準濾水度(C.S.F)330mlのパルプスラリー(パルプ紙料)を得た。このとき、保水度/濾水度の比は0.35であった。
アカシア材クラフトパルプ(LBKP;以下、パルプAと称する。)と、アスペン材クラフトパルプ(LBKP;以下、パルプDと称する。)とのパルプ混合物(パルプA/パルプD=5/5[質量比])を、叩解機(AWN30型、相川鉄工(株)製;刃構成:刃巾/溝巾=3mm/1.5mm、刃の回転数:1000r.p.m.)により叩解し、保水度115%、カナダ標準濾水度(C.S.F)330mlのパルプスラリー(パルプ紙料)を得た。このとき、保水度/濾水度の比は0.35であった。
なお、保水度は、既述のように、叩解後のパルプ懸濁液を濾過容器(遠心カップ)に入れて吸引瀘過した後、濾過容器ごとに遠心分離機にセットし、遠心力3000Gの条件で15分間遠心分離を行ない、脱水後のパルプを取出して秤量すると共に(遠心分離後のパルプの質量A)、更に105℃で乾燥を行なって絶乾させ、再度秤量し(絶乾後のパルプの質量B)、保水度(%)=(A−B)/B×100の式から測定した。
また、カナダ標準濾水度(C.S.F)の測定は、カナデアンスタンダードフリーネスタ(東洋精機製作所社製)を用いて、JIS−P8121に準じて行ない、得られた値を用いて保水度/濾水度の比を求めた。結果は下記表1に示す。
また、カナダ標準濾水度(C.S.F)の測定は、カナデアンスタンダードフリーネスタ(東洋精機製作所社製)を用いて、JIS−P8121に準じて行ない、得られた値を用いて保水度/濾水度の比を求めた。結果は下記表1に示す。
次いで、このパルプスラリーを濃度約3.5%に調整した後、これにアニオン性ポリアクリルアミド(アクリル酸/アクリルアミド=10/90[モル比]、平均分子量約1,100,000)1.0%、硫酸アルミニウム1.0%、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン0.1%、及びエポキシ化ベヘン酸アミド0.5%を添加、攪拌し、さらに水酸化ナトリウムを添加してパルプスラリーのpHを7.0に調整した。さらに、カチオン性ポリアクリルアミド(分子量90,000、カチオン価2.8ml/g)0.5%、及び消泡剤0.1%を更に添加、攪拌してパルプスラリーの濃度を1.0%とした後、アニオン性コロイダルシリカ(BMA−O、日産エカノーベル社製)0.05%を添加、攪拌した。その後、80メッシュワイヤーからなるダンディロールを備えた長網抄紙機を用いて脱水、乾燥を行ない、秤量205g/m2で厚さ199μmの原紙を抄造し、支持体用原紙を得た。なお、添加した成分量(%)は、いずれもパルプに対する絶乾質量比(対パルプ%)である。
次に、得られた支持体用原紙のワイヤー面にコロナ放電処理を行なった後、溶融押出機を用いて高密度ポリエチレンを厚さ35μmとなるようにコーティングした。さらに、支持体用原紙のコーティングした側と反対側となるフェルト面にコロナ放電処理を行ない、その後に溶融押出機を用いて、二酸化チタン12%及び蛍光増白剤0.01%を含む低密度ポリエチレンを厚さ43μmとなるようにコーティングし、本発明の支持体(画像記録材料用支持体)を得た。
(実施例2〜6)
実施例1において、パルプ混合物のパルプ種および組成比(質量比)、カナダ標準濾水度(C.S.F)及び保水度、並びにコロイダルシリカの量を下記表1に示すように各々代えたこと以外、実施例1と同様にして、秤量205g/m2で厚さ200μmの原紙を抄造し、支持体用原紙を得た後、本発明の支持体を作製した。
実施例1において、パルプ混合物のパルプ種および組成比(質量比)、カナダ標準濾水度(C.S.F)及び保水度、並びにコロイダルシリカの量を下記表1に示すように各々代えたこと以外、実施例1と同様にして、秤量205g/m2で厚さ200μmの原紙を抄造し、支持体用原紙を得た後、本発明の支持体を作製した。
(比較例1〜6)
実施例1において、長網抄紙機をダンディロールを有しない長網抄紙機に代える(比較例5を除く。)と共に、パルプ混合物のパルプ種および組成比(質量比)、カナダ標準濾水度(C.S.F)及び保水度、並びにコロイダルシリカの量を下記表1に示すように各々代えたこと以外、実施例1と同様にして、秤量205g/m2で厚さ200μmの原紙を抄造し、支持体用原紙を得た後、比較用の支持体を作製した。
実施例1において、長網抄紙機をダンディロールを有しない長網抄紙機に代える(比較例5を除く。)と共に、パルプ混合物のパルプ種および組成比(質量比)、カナダ標準濾水度(C.S.F)及び保水度、並びにコロイダルシリカの量を下記表1に示すように各々代えたこと以外、実施例1と同様にして、秤量205g/m2で厚さ200μmの原紙を抄造し、支持体用原紙を得た後、比較用の支持体を作製した。
(評価)
〔支持体用原紙の評価〕
1.脱水性(抄紙適性)
上記の各実施例及び各比較例において、パルプ試料(パルプスラリー)に各種薬品が添加されてなる支持体用原紙の各々について、Tappi T221に準じて濾水時間を測定し、脱水性の評価を行なった。このとき、濾水時間が18秒以下の場合を「5」、19〜23秒の場合を「4」、24〜28秒の場合を「3」、29〜33秒の場合を「2」、34秒以上の場合を「1」として5段階評価を行なった。評価結果は下記表2に示す。
〔支持体用原紙の評価〕
1.脱水性(抄紙適性)
上記の各実施例及び各比較例において、パルプ試料(パルプスラリー)に各種薬品が添加されてなる支持体用原紙の各々について、Tappi T221に準じて濾水時間を測定し、脱水性の評価を行なった。このとき、濾水時間が18秒以下の場合を「5」、19〜23秒の場合を「4」、24〜28秒の場合を「3」、29〜33秒の場合を「2」、34秒以上の場合を「1」として5段階評価を行なった。評価結果は下記表2に示す。
〔支持体の評価〕
上記より得た本発明の支持体並びに比較用の支持体について、下記の評価を行なった。評価結果は下記表2に示す。
2.光沢感(写像性)
各支持体について、スガ試験機(株)製の写像性測定器ICM−1を用いて、表面の60°写像性C値を測定した(くし幅2mm)。この測定値が、C>60の場合を「5」、60≧C>55の場合を「4」、55≧C>50の場合を「3」、50≧C>45の場合を「2」、C≦45の場合を「1」として5段階評価を行なった。
上記より得た本発明の支持体並びに比較用の支持体について、下記の評価を行なった。評価結果は下記表2に示す。
2.光沢感(写像性)
各支持体について、スガ試験機(株)製の写像性測定器ICM−1を用いて、表面の60°写像性C値を測定した(くし幅2mm)。この測定値が、C>60の場合を「5」、60≧C>55の場合を「4」、55≧C>50の場合を「3」、50≧C>45の場合を「2」、C≦45の場合を「1」として5段階評価を行なった。
3.表面平滑性
各支持体について、ナノメトロ110F(黒田精工(株)製)を用いて、カットオフ1〜3mmでの中心面平均粗さSを測定し、支持体表面の平滑さ(表面平滑性)を評価する指標とした。この測定値が、S<0.30の場合を「5」、0.30≦S<0.33の場合を「4」、0.33≦S<0.35の場合を「3」、0.35≦S<0.40の場合を「2」、0.40≦Sの場合を「1」として5段階評価を行なった。
各支持体について、ナノメトロ110F(黒田精工(株)製)を用いて、カットオフ1〜3mmでの中心面平均粗さSを測定し、支持体表面の平滑さ(表面平滑性)を評価する指標とした。この測定値が、S<0.30の場合を「5」、0.30≦S<0.33の場合を「4」、0.33≦S<0.35の場合を「3」、0.35≦S<0.40の場合を「2」、0.40≦Sの場合を「1」として5段階評価を行なった。
4.裁断適性(切れ味)
各支持体について、オートカッターFCT30K(富士写真フイルム(株)製)を用いて裁断した。裁断時の切れ具合を、毛羽立ちがほとんど認められない場合を「5」、毛羽立ちが認められるが実用上許容範囲内である場合を「4」、毛羽立ちが認められ、実用上許容範囲外である場合を「3」、毛羽立ちが明らかに認められる場合を「2」、毛羽立ちが顕著である場合を「1」として5段階評価し、裁断適性を評価する指標とした。
各支持体について、オートカッターFCT30K(富士写真フイルム(株)製)を用いて裁断した。裁断時の切れ具合を、毛羽立ちがほとんど認められない場合を「5」、毛羽立ちが認められるが実用上許容範囲内である場合を「4」、毛羽立ちが認められ、実用上許容範囲外である場合を「3」、毛羽立ちが明らかに認められる場合を「2」、毛羽立ちが顕著である場合を「1」として5段階評価し、裁断適性を評価する指標とした。
前記表2に示すように、実施例では、脱水性が良好で抄紙適性が良好であると共に、高光沢性で平滑さに優れ、裁断適性の良好な支持体を得ることができた。また、実施例1と実施例2との関係にて示されるように、コロイダルシリカの含有により裁断時の切れ具合(切れ味)が良好になり、裁断適性を付与に有効であった。上記から、本発明の画像記録材料用支持体を用いて作製された画像記録材料は、写真ライクな高光沢で高品質の画像記録を行なうことができる。
これに対し、比較例では、脱水性(抄紙適性)、並びに光沢、平滑性及び裁断適性の全てを満足することはできなかった。表1に示すように、保水度/濾水度比が0.35〜0.55の範囲を満たさない比較用の支持体では、平滑性(滑らかさ)の低下が著しく、110%≦保水度<150%を満たす場合でも平滑性は大きく劣っていた。また、保水度が150%を超える場合に(比較例1,3参照)、脱水性の低下が大きく、良好な平面性状が得られなかった。
Claims (7)
- 叩解されたパルプを含み、前記パルプの叩解後の保水度が110%以上150%未満であって、かつ前記パルプの叩解後の保水度/濾水度の比が0.35〜0.55であるパルプ紙料が抄紙されてなる原紙を有することを特徴とする画像記録材料用支持体。
- 前記パルプが、アスペン材、アカシア材、かえで材、及びポプラ材の少なくとも一種からなる広葉樹漂白クラフトパルプである請求項1に記載の画像記録材料用支持体。
- 前記パルプ紙料が、アニオン性コロイダルシリカを更に含む請求項1又は2に記載の画像記録材料用支持体。
- 前記アニオン性コロイダルシリカの含有量が、前記パルプに対して0.005〜0.5質量%である請求項3に記載の画像記録材料用支持体。
- 前記原紙は、ダンディロールを有する抄紙機を用いて抄紙された請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像記録材料用支持体。
- 前記原紙は、少なくとも一方の側の表面がポリオレフィン樹脂で被覆されてなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像記録材料用支持体。
- 電子写真用受像材料、感熱発色記録用材料、昇華転写受像材料、熱転写受像材料、銀塩写真感光材料、及びインクジェット記録媒体より選択されるいずれかに用いられる請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像記録材料用支持体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005013276A JP2006200070A (ja) | 2005-01-20 | 2005-01-20 | 画像記録材料用支持体 |
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JP2005013276A JP2006200070A (ja) | 2005-01-20 | 2005-01-20 | 画像記録材料用支持体 |
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JP7188541B1 (ja) | 2021-11-24 | 2022-12-13 | 王子ホールディングス株式会社 | 紫外線レーザー印刷用媒体、印刷物、および加工品 |
-
2005
- 2005-01-20 JP JP2005013276A patent/JP2006200070A/ja active Pending
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