JP2000010327A - 電子写真用受像紙 - Google Patents

電子写真用受像紙

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JP2000010327A
JP2000010327A JP10174649A JP17464998A JP2000010327A JP 2000010327 A JP2000010327 A JP 2000010327A JP 10174649 A JP10174649 A JP 10174649A JP 17464998 A JP17464998 A JP 17464998A JP 2000010327 A JP2000010327 A JP 2000010327A
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resin
paper
layer
weight
electrophotographic image
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JP10174649A
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English (en)
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Shigehisa Tamagawa
重久 玉川
Hisatada Abe
久正 阿部
Toshiya Komai
俊哉 駒井
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画質に優れ、走行性のよい電子写真用受像紙
を提供する。 【解決手段】 原紙の両面にポリオレフィン樹脂被覆層
を設けた支持体を有する電子写真用受像紙において、両
面の樹脂被覆層が、MFRが5〜30g/10分で密度
が0.945g/cm3 以上の高密度ポリエチレン50
〜80重量部と、MFRが1〜15g/10分で密度が
0.930g/cm3 以下の低密度ポリエチレン50〜
20重量部と、からなるポリエチレン樹脂組成物で成形
されている。また、原紙の縦方向ヤング率(Ea )と横
方向ヤング率(Eb )の比(Ea /Eb )が1.5〜
2.0であることが走行性をより向上させるのに好まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真用受像紙
に関し、さらに詳しくは複写機、プリンタ、ファクシミ
リ等の電子写真プロセスを利用した機器、特にカラー複
写機に使用され、画質及び走行性に優れた高品質の電子
写真用受像紙に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真プロセスは、光導電性物質を利
用した感光体上に種々の手段により電気的に潜像を形成
し、この潜像をトナーを用いて現像し、中間転写体にト
ナー画像を転写した後、更にこの転写画像を紙等の被転
写体に定着する、という複数の工程を経て、定着画像が
形成される。近年、情報化社会における機器の発達や通
信網も充実により電子写真プロセスは複写機のみならず
プリンタにも広く利用されるようになり、利用する機器
の小型化、軽量化そして高速化、高信頼性が益々厳しく
要求されてきている。これに伴ない、被転写体として用
いられる紙等にも画質、走行性といった性能の向上が求
められてきている。特に、カラー電子写真の場合、形成
される画像が高画質で高発色であることが要求される。
高画質で高発色の画像を得るためには、被転写体と感光
ドラム、或いは中間転写体との密着性が高く、感光体、
或いは中間転写体上のトナー画像が良好に転写するよう
紙等の表面は平滑でなくてはならない。また、良好な画
質を得るためには、定着時の加熱が均一に行なわれる必
要があり、そのために高い表面平滑性が求められる。
【0003】また、機器の高速化に伴い、被転写体であ
る紙等がジャミング、重送搬送等を起こしやすくなるた
め、搬送に十分な剛性、寸法安定性(カール性)等が要
求される。安定した走行性が得られなければ、高品質
で、高い商品価値を得ることはできない。被転写体とし
て用いられる紙等は、通常、写真印画紙ほど小さくない
シートであり、走行に十分な剛性を有し、カールの小さ
いものでなければならない。このため、従来から、電子
写真用受像紙における表面平滑性、剛性およびカール性
を同時に改善する技術の開発・研究が盛んに行われてい
るが、満足な成果は未だ報告されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題に鑑みなされたものであり、電子写真法に
よる複写機によりトナー画像を半導体材料から転写す
る、画質が良好で、かつ複写時の走行性に優れた高品質
の電子写真用受像紙を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、 <1>請求項1に記載の電子写真用受像紙は、原紙の両
面にポリオレフィン樹脂被覆層を設けた支持体を有する
電子写真用受像紙において、両面の樹脂被覆層が、MF
Rが5〜30g/10分で密度が0.945g/cm3
以上の高密度ポリエチレン50〜80重量部と、MFR
が1〜15g/10分で密度が0.930g/cm3
下の低密度ポリエチレン50〜20重量部と、からなる
ポリエチレン樹脂組成物で形成されていることを特徴と
する。
【0006】<2> また、請求項2に記載の電子写真
用受像紙は、原紙の縦方向ヤング率(Ea )と横方向ヤ
ング率(Eb )の比(Ea /Eb )が1.5〜2.0で
あることを特徴とする<1>に記載の電子写真用受像紙
である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電子写真用受像紙
について詳細に説明する。本発明の電子写真用受像紙
は、原紙の両面にポリオレフィン樹脂被覆層を設けた支
持体を有することを基本構造とする。原紙の原料として
使用できるパルプとしては、原紙の表面平滑性、剛性お
よび寸法安定性(カール性)を同時にバランス良く、か
つ十分なレベルにまで向上させる点から、広葉樹晒クラ
フトパルプ(LBKP)が望ましいが、針葉樹晒クラフ
トパルプ(NBKP)や広葉樹サルファイトパルプ(L
BSP)等を使用するることもできる。
【0008】パルプの叩解には、ビータやリファイナー
等を使用できる。パルプを叩解した後に得られるパルプ
スラリーには、(以下「パルプ紙料」と称することがあ
る)には、必要に応じて各種添加材、例えば、填料、乾
燥紙力増強剤、サイズ剤、湿潤紙力増強剤、定着剤、p
H調整剤、その他の薬剤などが添加される。
【0009】填料としては、例えば、炭酸カルシウム、
クレー、カオリン、白土、タルク、酸化チタン、珪藻
土、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネ
シウム等が挙げられる。乾燥紙力増強剤としては、例え
ば、カチオン化澱粉、カチオン化ポリアクリルアミド、
アニオン化ポリアクリルアミド、両性ポリアクリルアミ
ド、カルボキシ変性ポリビニルアルコール等が挙げられ
る。サイズ剤としては、例えば、脂肪酸塩、ロジン、マ
レイン化ロジン等のロジン誘導体、パラフィンワック
ス、アルキルケテンダイマー、アルケニル無水琥珀酸
(ASA)、エポキシ化脂肪酸アミド等が挙げられる。
【0010】湿潤紙力増強剤としては、例えば、ポリア
ミンポリアミドエピクロロヒドリン、メラミン樹脂、尿
素樹脂、エポキシ化ポリアミド樹脂等が挙げられる。定
着剤としては、例えば、硫酸アルミニウム、塩化アルミ
ニウム等の多価金属塩、カチオン化澱粉等のカチオン性
ポリマー等が挙げられる。pH調整剤としては、例えば
苛性ソーダ、炭酸ソーダ等が挙げられる。
【0011】その他の薬剤としては、例えば、消泡剤、
染料、スライムコントロール剤、蛍光増白剤等が挙げら
れる。また、必要に応じて柔軟化剤等を添加することも
できる。柔軟化剤については、例えば、新・紙加工便覧
(紙薬タイム社編)554〜555頁(1980年発
行)に記載がある。
【0012】表面サイズ処理に使用される処理液には、
例えば、水溶性高分子、サイズ剤、耐水性物質、顔料、
pH調整剤、染料、蛍光増白剤などが含まれていてもよ
い。水溶性高分子としては、例えば、カチオン化澱粉、
ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアル
コール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、セルロースサルフェート、ゼラチン、カ
ゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム、スチレン−無水マ
レイン酸共重合体ナトリウム塩、ポリスチレンスルホン
酸ナトリウム等が挙げられる。
【0013】サイズ剤としては、例えば、石油樹脂エマ
ルジョン、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルキル
エステルのアンモニウム塩、ロジン、高級脂肪酸塩、ア
ルキルケテンダイマー(AKD)、エポキシ化脂肪酸ア
ミド等が挙げられる。
【0014】耐水性物質としては、例えば、スチレン−
ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
ポリエチレン、塩化ビニリデン共重合体等のラテックス
・エマルジョン類、ポリアミドポリアミンエピクロルヒ
ドリン挙げられる。
【0015】顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、
クレー、カオリン、タルク、硫酸バリウム、酸化チタン
等が挙げられる。pH調整剤としては、例えば、塩酸、
苛性ソーダ、炭酸ソーダ等が挙げられる。
【0016】原紙の材料の例としては、上記した天然パ
ルプ紙の他に、合成パルプ紙、天然パルプと合成パルプ
の混抄紙、さらには各種の抄き合わせ紙を上げることが
できる。原紙は30〜500μm、望ましくは50〜3
00μm、より望ましくは、100〜200μmが好ま
しい。
【0017】上記のような原紙は、電子写真用受像紙の
剛性および寸法安定性(カール性)の向上を図る点で、
縦方向ヤング率(Ea )と横方向ヤング率(Eb )の比
(E a /Eb )が1.5〜2.0の範囲にあることが好
ましい。Ea /Eb 値が1.5未満、或いは2.0を超
える範囲では、電子写真用受像紙の剛性やカール性が悪
くなり、搬送時の走行性に支障をきたすことになるため
好ましくない。
【0018】一般に、紙の「こし」は、叩解の様式の相
違に基いて異なることが分かっており、叩解後、抄紙し
てなる紙が持つ弾性力(率)を紙の「こし」の程度を表
す重要な因子として用いることができる。特に、紙が持
つ粘弾性体の物性を示す動的弾性率と密度との関係を利
用し、これに超音波振動素子を使って紙中を伝播する音
速を測定することにより、紙の弾性率を下記の式より求
めることができる。 E=ρc2 (1−ν2 ) 〔E:動的弾性率、ρ:密度、c:紙中の音速、ν:ポ
アソン比〕 また、通常の紙の場合、ν=0.2程度であるため、下
記の式で計算しても大差なく、算出することができる。 E=ρc2 すなわち、紙の密度、音速を測定することができれば容
易に弾性率を求めることができる。上式において、音速
を測定する場合にはソニックテスターSST−110型
(野村商事(株)製)等の公知の各種機器を用いること
ができる。
【0019】次に原紙の両面に被覆されるポリオレフィ
ン樹脂は、特定のMFR(meltflow rat
e)と特定の密度を有する高密度ポリエチレンと、特定
のMFRと特定の密度を有する低密度ポリエチレンと、
からなるポリエチレンの樹脂組成物である。
【0020】高密度ポリエチレンは、MFRが5〜30
g/10分で密度が0.945g/cm3 以上であり、
望ましくは、MFRが10〜20g/10分である。低
密度ポリエチレンは、MFRが1〜15g/10分で密
度が0.930g/cm3 以下であり、望ましくは、M
FRが2〜10g/10分である。
【0021】高密度ポリエチレンのMFRが5g/10
分よりも小さいと、高密度ポリエチレンの押出適性が低
下し、30g/10分よりも大きいと、成膜性の点から
製造適性が悪化する。また、低密度ポリエチレンのMF
Rが1g/10分よりも小さいと、低密度ポリエチレン
の押出適性が低下し、15g/10分よりも大きいと、
成膜性の点から製造適性が悪化する。
【0022】また、ポリエチレン樹脂組成物における高
密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとの混合比率
は、高密度ポリエチレンが50〜80重量部、望ましく
は60〜75重量部であり、低密度ポリエチレン50〜
20重量部、望ましくは40〜25重量部である。高密
度ポリエチレンが80重量部を越え、低密度ポリエチレ
ンが20重量未満のポリエチレン樹脂組成物を用いて樹
脂被覆層が形成された電子写真用受像紙は、裁断工程に
おいて不満足な裁断特性、すなわち切断面の体裁が悪く
好ましくなく、また、ポリエチレンの溶融押出成形時に
サージング(押出量の脈動)が発生しやすくなり、押出
し適性が低下する。一方、高密度ポリエチレンが50重
量部未満で、低密度ポリエチレンが50重量を越えるポ
リエチレン樹脂組成物を用いて樹脂被覆層が形成された
電子写真用受像紙は、裁断工程において満足な裁断特性
を示すが、電子写真用受像紙の耐熱性が悪化し、複写機
の熱ロールに電子写真用受像紙が接着しやすくなり、走
行性が低下しやすくなると共に電子写真用受像紙での画
質が低下しやすくなる。電子写真用受像紙のカールを防
止するためには、ポリエチレンの密度を高くする、ある
いは被覆層の厚みを厚くする等の手段で補うことができ
るが、経済性、作業性等の面で不利益を生じる。
【0023】原紙の両面に被覆される樹脂被覆層は、必
ずしも両面とも同じ組成である必要はなく、上記した特
定の高密度ポリエチレンと上記した特定の低密度ポリエ
チレンとの混合比率を上記した範囲内で原紙の両面でそ
れぞれ変更することは差し支えない。
【0024】また、樹脂被覆層には、必要に応じて二酸
化チタン等の無機顔料、ブルーイング剤、蛍光増白剤、
酸化防止剤等を含有させてもよく、特に、二酸化チタン
を含有させるのが好ましい。樹脂被覆層と原紙との接着
性を良好にする観点から、樹脂被覆層に粘着性付与剤樹
脂、接着性樹脂等を含有させることもできる。さらに必
要に応じて、適宜、酸化防止剤、剥離剤、中空ポリマー
等を含有させてもよい。
【0025】前記二酸化チタンを前記樹脂被覆層に含有
させる場合、その形態としては、アナターゼ型であって
も、ルチル型であってもよいが、白色度を優先する場合
にはアナターゼ型が好ましく、鮮鋭度を優先する場合に
はルチル型が好ましい。また、白色度及び鮮鋭度の双方
を考慮して、アナターゼ型とルチル型とをブレンドして
用いてもよい。
【0026】二酸化チタンの平均粒子サイズとしては、
0.1〜0.4μmが好ましい。前記平均粒子サイズ
が、0.1μm未満であると樹脂被覆層中に均一に混合
分散することが困難となり、0.4μmを超えると十分
な白色度が得られない上、樹脂被覆層の表面に突起が生
じ、画質に悪影響を及ぼすことがある。
【0027】前記二酸化チタンは、粒子表面がシランカ
ップリング剤で処理されているのが好ましく、前記シラ
ンカップリング剤としては、末端がエトキシ変性あるい
はメトキシ変性されているものが好ましい。前記シラン
カップリング剤の処理量としては、二酸化チタンに対し
0.05〜2.5重量%が好ましく、0.5〜2.0重
量%がより好ましい。前記処理量が、0.05重量%未
満であると、シランカップリング剤による表面処理効果
が十分でないことがあり、2.5重量%を超えると二酸
化チタンに対し過剰な処理となる。
【0028】また、二酸化チタン表面には、二酸化チタ
ン顔料の活性を抑制するため、該シランカップリング剤
表面処理を実施する前に無機表面処理剤で表面処理する
ことが好ましい。前記無機表面処理剤としては、例え
ば、Al23 、SiO2 の少なくとも1つであること
が好ましく、この無機表面処理剤の処理量は、二酸化チ
タンに対して0.01〜1.8重量%が好ましく、0.
2〜1.0重量%がより好ましい(無水物の形で計算し
て)。
【0029】二酸化チタンの表面が無機表面処理されて
いないと、二酸化チタンの耐熱性が低く、320℃前後
の押出ラミネートに使用した場合に、二酸化チタンが黄
変してしまう可能性がある。また、二酸化チタンの活性
が抑制されないため、二酸化チタン粒子が凝集し、押し
出しラミネート出口近傍に異物の押し出しを防ぐために
一般に設けられている20〜400メッシュ相当の金属
製の濾網に引っかかり、押し出し機内の圧力上昇を引き
起こす可能性もある。
【0030】一方、二酸化チタンに対し無機表面処理剤
の処理量が、1.8重量%以上となると無機表面処理剤
の表面に水分が付着し易くなり、押し出しラミネートに
使用すると著しくダイリップ汚れの成長が早くなる。
【0031】二酸化チタンは、高級脂肪酸の金属塩、高
級脂肪酸エチル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸、ポリ
オレフィンワックス等を分散助剤として用い、2本ロー
ル、3本ロール、ニーダー、バンバリーミキサー、連続
混練等の混練機で前記樹脂中に練り込まれる。前記分散
助剤としては、ステアリン酸金属塩が好ましく、ステア
リン酸亜鉛がより好ましい。こうして二酸化チタン顔料
が練り込まれた前記樹脂は、ペレット形状に成形され二
酸化チタン顔料のマスターバッチとして用いられる。
【0032】前記ペレット中の二酸化チタン濃度として
は、30〜75重量%程度であることが好ましく、前記
ペレット中の前記分散助剤の濃度としては、0.5〜1
0重量%程度が好ましい。二酸化チタン濃度が30重量
%未満となるとペレットのカサが大きくなり、逆に75
重量%を超えると二酸化チタンの分散性が悪くなるとと
もにペレットにひび割れが生じ易くなる。また、二酸化
チタンを含有するマスターバッチは、使用前に50〜9
0℃、2時間以上のドライ乾燥あるいは真空乾燥をする
のが好ましい。
【0033】樹脂被覆層における前記二酸化チタンの含
有量としては、5〜50重量%が好ましく、8〜45重
量%がより好ましい。前記含有量が5重量%未満である
と、解像度が劣ることがあり、50重量%を越えると、
製造時にダイすじが発生することがある。
【0034】ブルーイング剤としては、一般に知られる
群青、コバルトブルー、酸化燐酸コバルト、キナクリド
ン系顔料等とそれらの混合物が挙げられる。ブルーイン
グ剤の粒子径は特に制限されるものではないが、通常、
0.3〜10μmの範囲であることが好ましい。本発明
において、ブルーイング剤を被覆層の最上層に用いる場
合には、0.2〜0.4重量%、下層側に用いる場合に
は0〜0.15重量%含有させるのが好ましい。
【0035】前記酸化防止剤の前記被覆層中の含有量と
しては、前記樹脂被覆層を形成する樹脂に対し、50〜
1、000ppm程度が好ましい。こうして作製された
二酸化チタン顔料等を含有するマスターバッチは、前記
被覆層を形成する樹脂を用いて適宜希釈し、押し出しラ
ミネート用に供される。
【0036】前記粘着付与剤樹脂としては、ロジン誘導
体樹脂、テルペン樹脂(例えば、高分子β−ピネン)、
クマロン・インデン樹脂及び石油系炭化水素樹脂等の中
から適宜選択される。これらは、1種単独で用いてもよ
く、2種以上を混合して併用してもよい。
【0037】前記石油系炭化水素樹脂としては、例え
ば、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、ジシクロペ
ンタジエン系石油樹脂、共重合系石油樹脂、水添系石油
樹脂及び脂環族系石油樹脂等が挙げられる。前記脂肪族
系石油樹脂としては、特に炭素原子数5のものが好まし
い。前記芳香族系石油樹脂としては、特に炭素原子数9
のものが好ましい。
【0038】前記粘着付与剤樹脂の配合量としては、前
記樹脂被覆層を形成する樹脂に対し、通常0.5〜60
重量%であり、10〜35重量%が好ましい。前記配合
量が、0.5重量%未満となると、接着不良となること
があり、60重量%を超えると製造時のネックインが発
生し易くなることがある。
【0039】前記接着性樹脂としては、例えば、アイオ
ノマー、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチ
レン−アクリル酸共重合体、これらの金属塩等が挙げら
れる。前記接着性樹脂の配合量としては、前記被覆層を
形成する樹脂に対し、通常20〜500重量%であり、
50〜200重量%が好ましい。なお、本発明において
は、前記粘着付与剤樹脂と前記接着性樹脂とを併用して
もよい。
【0040】本発明においては、樹脂被覆層を形成する
樹脂を前記原紙の表面に被覆する前に、原紙に、コロナ
放電処理、火炎処理、グロー放電処理、又はプラズマ処
理などの活性化処理を施すことが好ましい。
【0041】樹脂被覆層の厚みとしては、受像層面側が
10〜60μmが好ましく、より好ましくは15〜40
μmであり、受像層の形成されない側(裏面)に形成さ
れる被覆層の厚みとしては、10〜50μmが好まし
く、より好ましくは15〜40μmである。
【0042】上記被覆層に用いるポリエチレン樹脂組成
物における高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンの
混合方法には特に制限はなく、任意の方法を利用するこ
とができる。例えば、混練機用押出機、加熱練りロー
ル、バンバリーミキサー、ニーダー等を用いて、所定量
の高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレン、また必要
に応じて各種添加剤を加えて溶融混合した後、その混合
物を粉砕、或いはペレット化する方法、又は押出機にい
わゆる単純にブレンドした状態で直接投入して、押出コ
ーティングする方法等を利用することができる。
【0043】以下、原紙の両面に樹脂被覆層が設けられ
たものを「支持体」と称する。図1は、上記の支持体を
用いた電子写真用受像紙の好ましい実施の形態を示す断
面図である。この電子写真用受像紙は、支持体10(原
紙2の両面にそれぞれ樹脂被覆層4及び樹脂被覆層6が
設けられている)の樹脂被覆層4の面側に導電性下塗層
12、受像層14が順次設けられ、支持体10の樹脂被
覆層6の面側には、導電性裏面層16、バック層18が
順次設けられている。なお、導電性下塗層12が設けら
れる樹脂被覆層4の表面は、光沢面、又は特開昭55−
26507号公報記載の微細面、マット面又は絹目面の
型付けがされ、導電性裏面層16が設けられる支持体1
0の樹脂被覆層6の表面は無光沢面の型付けがされるこ
とが望ましい。さらに、型付けした後のこれらの表面に
は、コロナ放電処理、火炎処理などの活性化処理を施す
ことができ、活性化処理後に特開昭61−846443
号公報に記載のような下引き処理を行うこともできる。
【0044】次に、導電性下塗層12および導電性裏面
層16の導電層について説明する。上記の導電性下塗層
は、電子写真用受像紙の受像層が所望の表面電気抵抗、
すなわち、1×109 〜1×1013Ωの範囲(25℃、
65%RHにて)の表面電気抵抗を有するのに必要な電
気抵抗を有することが要求される。表面電気抵抗が1×
109 Ω未満では、電子写真用受像紙の受像層に転写さ
れるトナー量が十分でなく、得られる画像濃度が低くな
り、一方、1×1013Ωを超える場合は、取扱い中に静
電気を帯びて塵埃が付着しやすく、また複写時にミスフ
ィード、重走、放電マーク、トナー転写ヌケ等が発生し
やすくなる。また、導電性裏面層は、取扱い中に静電気
を帯びて塵埃が付着したり、また複写時にミスフィー
ド、重走等を起こしやすいといった観点から、バック層
表面における表面電気抵抗が1×1013Ω以下(25
℃、65%RHにて)となるのに必要な電気抵抗を有す
ることが必要である。
【0045】電子写真用受像紙の表面電気抵抗を上記範
囲に調整するには公知の方法により行うことができ、例
えば、帯電防止剤を受像層に含有させることにより簡便
に行うことができる。帯電防止剤としてはアルキルリン
酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩、スルホン酸ナ
トリウム塩、第四級アンモニウム塩等の公知の材料を使
用することができる。
【0046】上記導電性層は、導電性金属酸化物粒子
が、結合剤中に分散された層である。導電性金属酸化物
粒子の材料としては、ZnO、TiO、SnO2 、Al
23、In23 、SiO2 、MgO、BaO及びM
oO3 を挙げることができる。これらは、単独で使用し
ても良く、これらの複合酸化物を使用しても良い。ま
た、金属酸化物は、異種元素をさらに含有するものが好
ましく、例えば、ZnOに対してAl、In等、TiO
に対してNb、Ta等、SnO2 に対しては、Sb、N
b、ハロゲン元素等を含有(ドーピング)させたものが
好ましい。これらの中で、SbをドーピングしたSnO
2 が特に好ましい。
【0047】また、導電性金属酸化物粒子の粒径は、短
軸の平均粒子径が0.01〜0.2μm、好ましくは
0.005〜0.05μm、長軸の平均粒子径が0.0
5〜10μm、好ましくは0.1〜3.0μmであり、
且つアスペクト比が3以上、好ましくは5以上である針
状(繊維状、柱状、棒状、その他類似形状を含む)の金
属酸化物が特に好ましい。ここで、平均粒子径とは、電
子顕微鏡写真(倍率10万倍)を観察して、50%重量
平均径を求めたものである。従来の球状の導伝性粉末を
用いて良好な導電性を得るには、少なくとも隣接する導
電性粉末同士が密に接するように粉体の含有量を多くし
なければならないが、上記のような針状の導電性物質を
用いれば少量の配合で有効な導電効果を、薄膜に付与す
ることができる。従って、経済性に富むだけでなく、形
成された層が強度低下を起こすことなく利用することが
できる。また、このような導電性金属酸化物を用いるこ
とによりトナー転写性や走行性の更なる向上にも寄与
し、電子写真用受像紙の画質の向上にも有利である。
【0048】上記導電性層のバインダー(結合剤)とし
て用いることのできる材料としては、ポリビニルアルコ
ール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリヒド
ロキシエチルアクリレート、ポリビニルピロリドン、水
溶性ポリエステル、水溶性ポリウレタン、水溶性ナイロ
ン、水溶性エポキシ樹脂、ゼラチン、ヒドロキシエチル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキ
シメチルセルロース及びこれらの誘導体等の水溶性ポリ
マー;水分散アクリル樹脂、水分散ポリエステル等の水
分散型樹脂;アクリル樹脂エマルジョン、ポリ酢酸ビニ
ルエマルジョン、SBR(スチレン−ブタジエン−ゴ
ム)エマルジョン等のエマルジョン;アクリル樹脂、ポ
リエステル樹脂等の有機溶剤可溶型樹脂を挙げることが
できる。上記のうち、特に水溶性ポリマー、水分散型樹
脂及びエマルジョンが好ましい。これらのポリマーに、
さらに架橋剤や界面活性剤等を添加しても良い。なお、
導電性下塗層12の層厚は、0.01〜5μmが好まし
く、より好ましくは0.05〜1μmであり、導電性裏
面層16の層厚は0.01〜5μmが好ましく、より好
ましくは0.05〜1μmである。
【0049】次に受像層14について説明する。この受
像層は、転写された未定着トナー像を加熱、加圧により
定着させる機能を有する熱可塑性樹脂(トナー受容物
質)で、一般にガラス転移温度が35℃以上、好ましく
は45〜120℃の範囲にあるポリマーからなる被膜層
である。該受像層の形成には、上記ポリマーを単独で、
または他のバインダー物質を含有して用い、乾燥後の塗
布厚が0.5〜50μm、好ましくは1〜10μm程度
となるように塗布して形成された被膜層であることが好
ましい。該受像層は、支持体の一方の表面にのみ形成し
てもよいし、支持体の両面に形成して表裏両面に転写可
能な電子写真用受像紙を構成してもよい。
【0050】受像層に用いるトナー受容物質の代表例で
ある受容性ポリマーとしては、例えば、下記の樹脂が挙
げられる。 (a)エステル結合を有するものとしては、テレフタル
酸,イソフタル酸,コハク酸等のジカルボン酸成分(こ
れらのジカルボン酸成分にはスルホン基,カルボキシル
基等の置換基を有していてもよい)とエチレングリコー
ル,ジエチレングリコール,プロピレングリコール,ネ
オペンチルグリコール,ビスフェノールA等の縮合によ
り得られるポリエステル樹脂;ポリメチルメタクリレー
ト,ポリブチルメタクリレート,ポリメチルアクリレー
ト,ポリブチルアクリレート等のポリアクリル酸エステ
ル樹脂又はポリメタクリル酸エステル樹脂;ポリカーボ
ネート樹脂;ポリ酢酸ビニル樹脂;スチレンアクリレー
ト樹脂;ビニルトルエンアクリレート樹脂などが挙げら
れる。
【0051】具体的には、特開昭59−101395
号、同63−7971号、同63−7972号、同63
−7973号、同60−294862号に記載のものを
挙げることができる。また、市販品としては、東洋紡
(株)製のバイロン290、バイロン200、バイロン
280、バイロン300、バイロン103、バイロンG
K−140、バイロンGK−130や花王(株)製のA
TR−2009、ATR−2010等を使用することが
できる。
【0052】更には、(b)ポリウレタン樹脂などのウ
レタン結合を有するもの、(c)ポリアミド樹脂などの
アミド結合を有するもの、(d)尿素樹脂などの尿素結
合を有するもの、(e)ポリスルホン樹脂などのスルホ
ン結合を有するもの、(f)ポリカプロラクトン樹脂、
スチレン−無水マレイン酸樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、
ポリアクリロニトリル樹脂などの極性の高い結合を有す
るもの、及び上記の合成樹脂に加え、これらの混合物、
或いは共重合体等も使用することができる。また、上記
の各種ポリマー(トナー受容物質)が導電効果を有する
ように、界面活性剤や金属酸化物等の帯電防止剤を含有
して用いてもよい。この場合、帯電防止剤に使用するこ
とができる材料としては、後述するバック層にて用いる
ことのできる材料と同一の材料を使用することができ
る。
【0053】上記支持体に設けられるバック層18は、
良好な走行性を得る観点から搬送時の摩擦係数低減を目
的として設けられる。該バック層は、形成後の膜表面に
おける静摩擦係数の低いポリマーからなり、さらに、該
ポリマーがマット剤、界面活性剤を含有する被膜層であ
ることが好ましい。
【0054】静摩擦係数の低いポリマーとしては、低密
度ポリエチレン、低分子量ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等のポリオレフィン;(メタ)アクリル酸/オレフィ
ン共重合体(例えば、メタアクリル酸/エチレン共重合
体等);酢酸ビニル/オレフィン共重合体(例えば、酢
酸ビニル/エチレン共重合体等);アイオノマー(例え
ば、メタアクリル酸金属塩/エチレン共重合体(金属
は、Zn,Na,K,Li,Ca,Mg;Zn及びNa
が好ましい)等);フッ素樹脂(例えば、ポリテトラフ
ルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポ
リフッ化ビニリデン);フッ素系アクリル樹脂(例え
ば、メタクリル酸のフルオロアルコールエステルの重合
体)を挙げることができる。このうち、ポリオレフィン
及びオレフィン単位を含む共重合体((メタ)アクリル
酸/オレフィン共重合体、酢酸ビニル/オレフィン共重
合体、アイオノマー)が好ましく、特にアイオノマーが
好ましい。また、これらは生産性の点で、これらの樹脂
の水分散体として使用することが好ましい。上記ポリマ
ーとして、これらの樹脂の水分散体を使用する場合は、
150℃以下の加熱温度で膜を形成することができるよ
うな、造膜性に優れた樹脂の水分散体を使用することが
好ましい。バック層は、通常これらのポリマーを含む塗
布液を塗布乾燥することにより形成するが、上記ポリマ
ーのシートを貼り付けてバック層とすることもできる。
【0055】上記バック層はマット剤を含有することが
好ましい。マット剤を添加することにより滑り性を向上
させることができるので耐摩耗性および耐傷性において
も良好な効果を与える。上記マット剤に使用される材料
としては、フッ素系樹脂、低分子量ポリオレフィン系有
機ポリマー(例えば、ポリエチレン系マット剤、パラフ
ィン系またはマイクロクリスタリン系のワックスエマル
ジョン)、略球状のマット剤に使用される材料として
は、ビーズ状プラスチックパウダー(例えば、架橋型P
MMA、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン、またはポリスチレン)、および無機
微粒子(例えば、SiO2 、Al23 、タルクまたは
カオリン)を挙げることができる。上記マット剤の含有
量は、ポリマーに対して0.1〜10重量%が好まし
い。
【0056】該バック層に表面電気抵抗を調整するため
に界面活性剤や金属酸化物等の帯電防止剤を含有させて
もよく、また、これらを含有したバック層を導電性層を
兼ねた層として使用してもよい。界面活性剤としては、
例えば、アルキルベンゼンイミダゾールスルホン酸塩、
ナフタリンスルホン酸塩、カルボン酸スルホンエステ
ル、リン酸エステル、ヘテロ環アミン類、アンモニウム
塩類、ホスホニウム塩類およびベタイン系両性塩類が挙
げられ、金属酸化物としてはZnO、SnO2 、Al2
3 、In23 、MgO、BaO及びMoO3 等を挙
げることができる。
【0057】バック層には、所望により、さらに着色
剤、紫外線吸収剤、架橋剤、酸化防止剤等の公知の材料
を、本発明の電子写真用受像紙の特性を損なわない範囲
で使用することができる。
【0058】上記バック層の形成は、例えば、前記ポリ
マー、マット剤および帯電防止剤等を水、或いは有機溶
媒に分散、或いは溶解させ、得られた塗布液を直接支持
体上に、或いは支持体上に設けられた導電性層等の種々
の層上に塗布、加熱乾燥することにより実施することで
きる。塗布は、例えば、エアードクターコーター、ブレ
ッドコーター、ロッドコーター、ナイフコーター、スク
イズコーター、リバースロールコーター、バーコーター
等の公知の塗布方法で行うことができる。ポリマーとし
て水分散物を使用する場合は、乾燥時にポリマーの造膜
温度(通常、80〜150℃程度)まで加熱する必要が
ある。加熱時間は10sec〜5minが一般的であ
る。バック層の層厚は、0.1〜10μmの範囲が好ま
しく、特に0.2〜5μmの範囲が好ましい。
【0059】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明するが、本発
明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
尚、以下実施例中の「部」および「%」は、特に断わら
ないかぎり、それぞれ重量部、重量%を表す。
【0060】(実施例1) 〔原紙の作成〕表1に示すような未叩解重量平均繊維長
を有するパルプに対し、2機のディスクリファイナーを
用いて2段階の叩解を行い、パルプ紙料を調製した。こ
のとき、パルプ紙料の濾水度を280cc(ただし、比
較例6及び7では、それぞれ380cc、180cc)
に調節し、表1に示すような叩解後の重量平均繊維長と
なるように、パルプ濃度、パルプ流量、ディスクリファ
イナーの刃型・回転数を適宜変更した。
【0061】以上のような叩解により得られたパルプ紙
料に、下記の薬品を添加した。下記数値は、絶対乾燥パ
ルプ100重量部当たりの重量%(固形分)を示す。 ・カチオンスターチ ・・・ 1.5% ・アルキルケテンダイマー(AKD) ・・・ 0.6% ・エポキシ化ベヘン酸アミド ・・・ 0.2% ・ポリアミンポリアミドエピクロロヒドリン ・・・ 0.3%
【0062】以上の薬品を含有するパルプ紙料を長網抄
紙機を用いて坪量130g/m2 となるように抄紙して
原紙を作製した。この際、抄紙条件としてジェットワイ
ヤ比(J/W比)およびシェーキ条件を変えることによ
り、繊維の配向性を変化させて原紙の縦方向のヤング率
(Ea )と横方向ヤング率(Eb )の比(Ea /Eb
の異なるサンプルを得た。なお、長網抄紙機における乾
燥ゾーンの中間で表面サイズ処理剤としてポリビニルア
ルコール(PVA)を前記原紙の片面当たり1.0g/
2 となるように塗布した。
【0063】〔樹脂被覆層の形成〕 〔1〕樹脂被覆層(表面プラスチック層)4 TiO2 (アナターゼ型)10重量部とポリエチレン樹
脂組成物90重量部からなる樹脂組成物を原紙の一方の
面に層厚が30μmとなるように溶融押出しコートし、
樹脂被覆層4を得た。ポリエチレン樹脂組成物は、ポリ
エチレンを100としたときの低密度ポリエチレン(L
DPE)/高密度ポリエチレン(HDPE)の比を表1
に示すような割合とした。
【0064】〔2〕樹脂被覆層(裏面プラスチック層)
6 低密度ポリエチレン(LDPE)/高密度ポリエチレン
(HDPE)の比を表1に示すような割合としたポリエ
チレン樹脂組成物を層厚が28μmとなるように、原紙
の他方の面に溶融押出しコートし、樹脂被覆層6を得
た。
【0065】 〔導電性層〕 〔1〕導電性下塗層12 ・スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(固形分)・・・ 3.8部 〔スチレン/ブタジエン/ヒドロキシエチルメタクリレート /ジビニルベンゼン=67/30/2.5/0.5(重量比)〕 ・2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−1,3,5 ・・・ 0.1部 −トリアジンナトリウム塩(架橋剤) ・二酸化スズ ・・・ 2.0部 〔SN−38;平均粒径38nm(石原産業(株)製)〕 ・純水 ・・・94.1部 上記組成からなる導電性下塗層形成塗布液を、前記樹脂
被覆層4上にバーコーター#2.8を用いて塗布し、1
80℃で1分間乾燥し導電性下塗層12を得た。導電性
下塗層12の層厚は0.25μmであった。
【0066】 〔2〕導電性裏面層16 ・水溶性アクリル樹脂 ・・・1.55部 〔ジュリマーET−410(日本純薬(株)製)〕 ・二酸化スズ ・・・1.80部 〔SN−38;平均粒径38nm(石原産業(株)製)〕 ・非イオン界面活性剤 ・・・0.125部 〔EMALEX/NP8.5(日本エマルジョン(株)製)〕 ・純水 ・・96.4部 上記組成からなる導電性裏面層形成塗布液を、前記樹脂
被覆層14上にバーコーター#2.4を用いて塗布し、
120℃で1分間乾燥し導電性裏面層16を得た。導電
性裏面層16の層厚は0.15μmであった。
【0067】 〔受像層14〕 ・ポリマー(ATR−2009(花王(株)製)) ・・・100g ・メチルエチルケトン ・・・800g 上記組成からなる受像層形成塗布液を、前記導電性下塗
層12C層上に乾燥後の層厚が5μmとなるようにワイ
ヤーコーターで塗布し、60℃で乾燥し受像層14を得
た。 〔バック層18〕 ・エチレン/メタクリル酸アイオノマー水分散液 ・・・3.00部 〔ケミパールS−120;固形分27重量%, (三井石油化学工業(株)製)〕 ・架橋型PMMAマット剤 ・・・0.040部 〔MR−2G−20−5;平均粒径3μm, (総研化学(株)製)〕 ・低分子ポリオレフィン系マット剤 ・・・0.165部 〔ケミパールW−100;平均粒径3μm, (三井石油化学工業(株)製)〕 ・界面活性剤 ・・・0.077部 〔EMALEX/NP8.5(日本エマルジョン(株)製)〕 ・純水 ・・99.6部 上記組成からなるバック層形成塗布液を、前記導電性裏
面層16上にバーコーター#2.4を用いて塗布し、1
20℃で1分間乾燥しバック層18を得た。バック層1
8の層厚は0.4μmであった。
【0068】(実施例2,3および比較例1〜5)樹脂
被覆層4(表面プラスチック層)のポリエチレン組成お
よび樹脂被覆層6(裏面プラスチック層)のポリエチレ
ン組成をそれぞれ表1に示すように変更した他は、実施
例1と同様にして電子写真用受像紙を作製した。
【0069】(実施例4及び比較例6)原紙の縦方向の
ヤング率(Ea )と横方向ヤング率(Eb )の比(Ea
/Eb)を変えた以外は実施例2と同様にして写真処理
用受像紙を作製した(実施例4)。また、原紙の縦方向
のヤング率(Ea )と横方向ヤング率(Eb )の比(E
a /Eb )を変えた以外は比較例1と同様にして写真処
理用受像紙を作製した(比較例6)。
【0070】上記のように得られた各々の電子写真用受
像紙をカラーレーザープリンタ(カラーレーザーウィン
ド3310,富士ゼロックス(株)製)にセットし、コ
ンピュータからの画像をプリントし、評価用サンプルを
得た。
【0071】(画質の評価)上記のようにして得られた
評価用サンプルの画像を視覚的に相対比較し、A〜Dの
4段階評価を行った。画像の評価は、Aが最も優れ、D
に近づくにつれて順次劣化し、Dが最も劣ることを意味
している。この評価結果により、CまたはDとされたも
のは商品価値はない。
【0072】(走行性の評価)上記のようにして得られ
た評価用サンプルをそれぞれ1000枚プリントし、搬
送時におけるジャミング、重送搬送等の走行不良の発生
回数を確認し、A〜Dの4段階評価を行った。走行性の
評価は、Aが最も優れ、Dに近づくにつれて順次劣化
し、Dが最も劣ることを意味している。この評価結果に
より、CまたはDとされたものは商品価値はない。
【0073】(ヤング率の測定)測定は、野村商事
(株)製のソニックテスターSST−110型により行
い、表1に縦方向ヤング率と横方向ヤング率の比Ea
b 値を示す。
【0074】
【表1】
【0075】表1の結果から以下のことが明らかであ
る。即ち、画質は、特に受像層側の実施例被覆層(表面
プラスチック層)における低密度ポリエチレン(LDE
P)の含有比率の影響が大きく、LDEPの含有量が多
すぎると画質が低下しており、走行性は、受像層側の実
施例被覆層(表面プラスチック層)および受像層を設け
ていない面(バック層)側の両方の低密度ポリエチレン
(LDEP)の含有比率の影響が大きく、LDEPの含
有量が多すぎると走行性が低下していることを示してい
る。また、LDEP/HDPEの含有比率が所定の範囲
内では、原紙のヤング率の比((Ea /Eb )が1.5
〜2.0の範囲内では、走行性がより向上している。
【0076】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、原紙の両面に
設けられる樹脂被覆層が、MFRが5〜30g/10分
で密度が0.945g/cm3 以上の高密度ポリエチレ
ン50〜80重量部と、MFRが1〜15g/10分で
密度が0.930g/cm3 以下の低密度ポリエチレン
50〜20重量部と、からなるポリエチレン樹脂組成物
で成形された支持体を有しているので、この支持体を用
いた電子写真用受像紙は、画質が優れ、かつ走行性がよ
い。また、請求項2に記載の電子写真用受像紙によれ
ば、上記の構成の他にさらに原紙の縦方向ヤング率(E
a )と横方向ヤング率(Eb )の比(Ea /Eb )が
1.5〜2.0であるので電子写真用受像紙の走行性を
より向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真用受像紙の好ましい実施の形
態を示す断面図である。
【符号の説明】 2 原紙 4 樹脂被覆層 6 樹脂被覆層 10 支持体 12 導電性下塗層 14 受像層 16 導電性裏面層 18 バック層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原紙の両面にポリオレフィン樹脂被覆層
    を設けた支持体を有する電子写真用受像紙において、両
    面の樹脂被覆層が、MFRが5〜30g/10分で密度
    が0.945g/cm3 以上の高密度ポリエチレン50
    〜80重量部と、MFRが1〜15g/10分で密度が
    0.930g/cm3 以下の低密度ポリエチレン50〜
    20重量部と、からなるポリエチレン樹脂組成物で成形
    されていることを特徴とする電子写真用受像紙。
  2. 【請求項2】 前記原紙の縦方向ヤング率(Ea )と横
    方向ヤング率(Eb)の比(Ea /Eb )が1.5〜
    2.0であることを特徴とする請求項1に記載の電子写
    真用受像紙。
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