JPH10245729A - 合成繊維の延伸仮撚加工方法 - Google Patents

合成繊維の延伸仮撚加工方法

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JPH10245729A
JPH10245729A JP9040645A JP4064597A JPH10245729A JP H10245729 A JPH10245729 A JP H10245729A JP 9040645 A JP9040645 A JP 9040645A JP 4064597 A JP4064597 A JP 4064597A JP H10245729 A JPH10245729 A JP H10245729A
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JP
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draw
heater
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JP9040645A
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Masao Uchida
正夫 内田
Shoji Makino
昭二 牧野
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低単繊維繊度の未延伸糸を高速延伸仮撚加工
しても毛羽や断糸の発生がなく、しかも高温のヒーター
ガイド上にスラッジが蓄積し難く且つ走行糸の糸ゆれも
起こり難い、安定した加工性の得られる延伸仮撚加工方
法を提供する。 【解決手段】 単繊維繊度が2de以下の未延伸糸に、
予め平均分子量が5000〜7000で、エチレンオキサイド/
プロピレンオキサイド共重合重量比が40/60〜20/80で
あるポリオキシアルキレングリコール共重合体(A)を
20〜50重量%、及び炭素数が8〜14のモノカルボン酸と
炭素数が6〜14のアルキル基を有するアミンとの塩又は
第4級アンモニウム塩(B)を3〜10重量%必須成分と
して含有し、浸透性が1秒以下、灰分が 0.1重量%以下
である油剤を 0.1〜 1.0重量%付与せしめ、次いで雰囲
気温度が 350〜 800℃の非接触ヒーターを用いて延伸仮
撚加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成繊維未延伸マ
ルチフィラメント糸を延伸と同時に仮撚加工する方法に
関するものである。さらに詳しくは、本発明は特に単繊
維繊度が2デニール以下の細デニールの合成繊維未延伸
マルチフィラメント糸を、高温非接触ヒーターを用いた
延伸仮撚加工機で高速加工する際、毛羽や断糸の発生が
なく、しかも高温のヒーターガイド上にスラッジの蓄積
もなく、糸の走行時における糸ゆれという問題も発生し
難い、安定した加工性が得られる延伸仮撚加工方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、延伸と同時に仮撚加工(以後、D
TY加工と称することがある)する方法として、摩擦仮
撚加工法(以下フリクション加工法と称することがあ
る)が採用されてきたが、近年その加工速度は飛躍的に
スピードアップされて、700m/分以上で加工される
ようになってきた。また最近では、高温の非接触ヒータ
ーを用いたDTY加工機が開発され、1000m/分以
上の加工も商業的に実施されるようになってきた。
【0003】しかしながら、加工速度の上昇は糸と各種
接触体(例えば、ガイド、ローラー等)との摩擦を増大
させ、繊維の損傷による毛羽の発生や断糸を増大させる
という問題が生ずる。さらに、走行糸条には非常に大き
な遠心力が働くため、油剤が繊維表面から絞られてふり
切られ、ヒーター内のガイドにスラッジとして固着する
という問題も発生する。
【0004】このような問題を解消するため、耐熱性や
加工安定性に優れた油剤、例えば、エチレンオキサイド
やプロピレンオキサイドなどを付加した高分子量のポリ
エーテルを主成分とする油剤を用いる方法が提案されて
いる(例えば、特開昭49−31996号公報、特開昭
50−155795号公報、特開昭50−155796
号公報、特開平4−34088号公報等)。確かに、こ
のようなポリエーテルを主成分とする油剤は、脂肪酸エ
ステル等を主成分とするエステル系油剤に比べると油膜
強度が高いため、単繊維繊度が小さくても毛羽が発生し
難く、また加熱残分が極めて少ないためにヒータースラ
ッジの形成を抑制できる。しかし、静電気発生防止のた
め、これらポリエーテル系油剤に通常併用されている少
量のアニオン化合物は金属塩であるため、熱分解生成物
として金属の酸化物がヒーターガイドに固着堆積する。
この固着量は少ないものの、高速走行する糸が接触する
と毛羽や断糸の原因となるため、特に高速仮撚加工する
場合には、頻繁にヒーターガイドを清掃することが必要
となり、生産効率が大幅に低下するという問題がある。
【0005】かかる制電剤に起因する問題を解消するた
め、加熱残分の少ないカルボン酸アミン塩を使用した油
剤が提案されている(特開昭48−82195号公報、
特開平4−34088号公報等)。確かにこれらの油剤
によれば、ヒーターガイドスカムは少なくなるものの、
油膜強度が不充分なため、単繊維繊度が細いハイマルチ
糸条の仮撚加工性は充分であるとは言い難い。例えば前
者で提案されているカルボン酸アミン塩のアミン部分の
アルキル基炭素数は6以下であり、一方後者ではカルボ
ン酸アミン塩はカルボン酸部分の炭素数が6以下である
ため、油膜強度が不充分で、ハイマルチ糸条を加工する
際に毛羽が発生しやすいという問題があった。
【0006】一方、ベース油剤成分(平滑剤成分)につ
いても、前記に具体的に提案されているポリエーテルは
その分子量が小さいため、油膜強度が未だ不充分で毛羽
が発生しやすい。そこで油膜強度を向上させるために分
子量が7000〜12000といった高分子量のポリエ
ーテルを配合した油剤も提案されている(特開平4−3
4088号公報)。しかしながら、この様な油剤は粘性
が著しく高くなるために平滑性が低下すると共に、繊維
間摩擦係数(μF/F )は逆に著しく低下して油剤処理後
の未延伸糸を巻取ることが困難になるという問題があ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術を鑑みなされたもので、その目的とするところは、単
繊維繊度が細い合成繊維未延伸マルチフィラメント糸を
高速度で摩擦仮撚加工しても毛羽や断糸の発生がなく、
しかも高温のヒーターガイド上にスラッジが蓄積し難
く、走行糸の糸ゆれも起こり難い安定した加工性が得ら
れる延伸仮撚加工方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明らは、前記目的を
達成するために鋭意検討した結果、特定のポリエーテル
とカルボン酸アミン塩(又は第4級アンモニウム塩)を
含有する油剤を未延伸マルチフィラメント糸に付与し、
これを高温の非接触ヒーターを用いて延伸仮撚加工すれ
ば、単繊維繊度が細いハイマルチ糸条であっても安定に
加工できることを見出し、本発明に到着した。
【0009】すなわち、本発明によれば、単繊維繊度が
2デニール以下の合成繊維未延伸マルチフィラメント糸
を、雰囲気温度350〜800℃の非接触ヒーターを用
いて延伸仮撚加工するに際し、予め該合成繊維未延伸マ
ルチフィラメント糸に、下記(A)及び(B)成分を必
須成分として含有し、且つ浸透性が1秒以下で灰分が
0.1重量%以下である油剤を0.1〜1.0重量%付
与せしめることを特徴とする合成繊維の延伸仮撚加工方
法が提供される。
【0010】(A)プロピレンオキサイド(PO)とエ
チレンオキサイド(EO)との共重合体であって、平均
分子量が5000〜7000、PO/EO共重合重量比
が40/60〜20/80であるポリオキシアルキレン
グリコール共重合体20〜50重量%。 (B)炭素数が8〜14のモノカルボン酸と炭素数が6
〜14のアルキル基を有するアミンとの塩又は第4級ア
ンモニウム塩3〜10重量%。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる未延伸マルチ
フィラメント糸に予め付与されている油剤中の(A)成
分は、糸表面にある油膜を強化して糸表面を保護し、単
繊維繊度が2デニール以下の細デニール糸を高速仮撚加
工しても毛羽発生を防止するもので、平均分子量が50
00〜7000、プロピレンオキサイドとエチレンオキ
サイドの共重合重量比が40/60〜20/80である
ランダムあるいは、ブロック型のポリオキシアルキレン
グリコール共重合体であって、その油剤中の含有量は2
0〜50重量%である必要がある。ポリオキシアルキレ
ングリコール共重合体の平均分子量が5000未満ある
いはエチレンオキサイドの共重合重量比が60重量%未
満の場合には、仮撚加工時の毛羽発生防止効果が不充分
となり、一方、平均分子量が7000を越えると繊維間
摩擦係数(μF/F )が低下するため、油剤処理して未延
伸糸を巻取る際の工程安定性が低下する。また、エチレ
ンオキサイドの共重合重量比が80重量%を越える場合
には、延伸仮撚加工で使用されるウレタンディスクのゴ
ム膨潤性が悪化しやすいので好ましくない。
【0012】かかるポリオキシアルキレングリコール共
重合体は、従来公知の方法によりエチレンオキサイドと
プロピレンオキサイドとを共重合して得られるが、通常
はアルキレンオキサイドと反応できるような活性水素を
少なくとも1ケ以上持つ化合物に、所望量のエチレンオ
キサイド及びプロピレンオキサイドを付加重合すること
により製造される。ここで、活性水素を有する化合物と
しては、1個以上の水酸基を有するアルコール類やフェ
ノール類、1個以上のカルボキシル基を有する塩基酸
類、1個以上のSH基を有するチオアルコールやチオフ
ェノールをあげることができる。もちろん、ポリオキシ
アルキレングコール共重合体の片末端あるいは両末端は
アルキル基、アシル基などで封鎖されていてもよく、こ
の末端基の種類によって本発明は何ら制限されるもので
はない。
【0013】かかるポリオキシアルキレングリコール共
重合体の油剤中における含有量は、20〜50重量%の
範囲内にあることが必要であり、20重量%未満の場合
には仮撚加工時の毛羽発生防止の効果が不足し、一方5
0重量%を越える場合には油剤の粘度が上がりすぎて平
滑性が不足し、やはり毛羽発生が増大するので好ましく
ない。
【0014】また、油剤中に含有する(B)成分は、上
記(A)成分と併用することにより相乗的に制電効果を
発揮し、しかも加熱残分が極めて少なく且つ加工時の糸
揺れも抑制するもので、炭素数が8〜14のモノカルボ
ン酸と炭素数が6〜14のアルキル基を有するアミンと
の塩又は第4級アンモニウム塩であって、その油剤中の
含有量が3〜10重量%の範囲内であることが必要であ
る。特に前記(A)成分の割合が30重量%以下の場合
には、5重量%以上であることが望ましい。またモノカ
ルボン酸の炭素数又はアミンのアルキル基の炭素数が前
記範囲を越える場合には制電性が低下し、一方これらが
前記範囲未満の場合には油膜強度が低下して毛羽発生抑
制効果が不充分となるので好ましくない。
【0015】かかるカルボン酸アミン塩(又はアンモニ
ウム塩)のモノカルボン酸としては、例えばカプリル
酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸などが挙げ
られる。またアミンとしては、例えばヘキシルアミン、
オクチルアミン、ドデシルアミン、ジヘキシルアミン、
ジオクチルアミン、ジドデシルアミン、ジメチルオクチ
ルアミン、ジヒドロキシエチルヘキシルアミンなどのア
ルキルアミン、及びエチレンオキサイド2モル付加のラ
ウリルアミンなどのアルキルアミンのエチレンオキサイ
ド付加物などが挙げられる。また第4級アンモニウム塩
としては、例えばトリメチルオクチルアンモニウム、ト
リメチルラウリルアンモニウムなどが挙げられる。なお
本発明の処理剤は、アミン塩又はアンモニウム塩自体を
配合しても、その前駆体であるモノカルボン酸とアミン
又は第4級アンモニウム化合物とを別々に配合してから
塩としてもよい。中和度は特に限定する必要はないが、
50〜90%の範囲が適当である。
【0016】かかるモノカルボン酸アミン塩又は第4級
アンモニウム塩の油剤中における含有量は、前記のよう
に3〜10重量%、好ましくは4〜7重量%の範囲内に
あることが必要である。この含有量が3重量%未満にな
ると静電気防止効果が不十分となり、一方10重量%を
越えると油剤の平滑性が低下して仮撚加工時に毛羽・断
糸が発生しやすくなるため好ましくない。
【0017】上記のモノカルボン酸のアミン塩又は第4
級アンモニウム塩と前記オキシアルキレングリコール共
重合体とを混合した本発明で用いられる油剤は、驚くべ
きことに糸条への濡れ性が著しく向上するため、通常の
濡れ向上剤であるアルキルエーテルのPO及び/又はE
O付加物やシリコン系又はフッ素系界面活性剤を併用し
なくてもよいといった特徴を有している。何故本発明の
油剤が濡れ性に優れているかは定かではないが、平滑剤
として脂肪酸エステルや鉱物油を用いた通常のエマルジ
ョン系油剤に比べてミセルの形成が異なり、ミセル界面
上にモノカルボン酸のアミン塩や第4級アンモニウム塩
が多く存在して親水性が向上するためと推定される。
【0018】本発明で用いる油剤は、以上に述べた成分
を必須の成分として含有することに加えて、下記方法で
測定した水浸透性が1秒以下で、且つ灰分が0.1重量
以下である必要がある。
【0019】水浸透性 125デニール/72フィラメントのハイマルチフィラ
メントノーオイル糸を、張力2.5gをかけながらロー
ラー径3cmのローラーに約3g巻き取ってリング状の
サンプルを作成する。次いで該サンプルを濃度1%の油
剤エマルジョン液中に落下させた時、該サンプルが完全
に水中に没するまでの秒数を測定する。この測定値が1
秒を越える場合には、油剤を未延伸マルチフィラメント
糸に均一に付着させることが困難となる。
【0020】灰分 油剤を純分換算で約5gルツボに採取し、100℃の熱
風乾燥機で2時間乾燥後精秤する。次いで電気炉内(5
00℃)で2時間処理した後秤量し、この時の加熱残分
率を灰分とする。この灰分が0.1重要%を越える場合
には、ヒーターガイド内にスカムが堆積して仮撚加工安
定性が不良となる。
【0021】なお、本発明で用いられる上述の油剤に
は、浸透性や灰分の要件を満足する範囲内であれば、従
来使用されている上記以外のエステル系、エーテルエス
テル系或いはポリエーテル系の平滑剤や非イオン系、ア
ニオン系或いはカチオン系の界面活性剤、さらには酸化
防止剤等の各種添加剤を配合していてもよい。
【0022】以上に述べた油剤を、延伸仮撚加工するに
先立って予め付与する合成繊維未延伸マルチフィラメン
ト糸は、単繊維繊度が2デニール以下、好ましくは1.
2〜0.1デニールの範囲内であればいかなるポリマー
からなるものであってもよいが、ポリエチレンテレフタ
レート系ポリエステル繊維が特に好ましい。
【0023】延伸仮撚加工するに先立って油剤を予め合
成繊維未延伸マルチフィラメント糸に付与する方法とし
ては、従来公知の任意の方法を採用することができる
が、通常は油剤成分を3〜20重量%含有する水性エマ
ルジョンとして付与するのが簡便で好ましい。例えば油
剤水性エマルジョンを、オイリングローラー方式、ノズ
ル方式等で付与する方法が採用される。油剤の付着量
は、繊維重量を基準として油剤純分で0.1〜1.0重
量%、好ましくは0.2〜0.7重量%、特に好ましく
は0.3〜0.5重量%の範囲とする必要がある。油剤
付着量が0.1重量%未満では充分な平滑性を得ること
ができず、一方1.0重量%を越える場合にはヒーター
スラッジが増加するので好ましくない。
【0024】本発明においては、上述のごとくして予め
油剤が付与された未延伸フィラメント糸を、第1ヒータ
ー雰囲気温度が350〜800℃の非接触ヒーターであ
る延伸仮撚加工機を用いて加工する。なお、さらに第2
ヒーターを用い、第1ヒーターで熱セットされた高捲縮
糸のトルクを低下させて低捲縮性低トルクにする、ツー
ヒーター仮撚加工機であってもよい。この場合第2ヒー
ターは接触式、非接触式のいずれでもよいが、非接触式
の方が好ましく、その場合には雰囲気温度は200〜6
00℃の範囲が適当である。
【0025】第1ヒーターの長さは70〜130cmの
範囲が適当であり、この範囲未満では加工速度を下げな
いと熱処理時間が短くなりすぎて捲縮率が上がらず、得
られる加工糸の強度も低下する傾向にある。また第1ヒ
ーター雰囲気温度は350〜800℃の範囲とする必要
があるが、これは350℃未満ではガイドに溶融ポリマ
ーが付着して再糸掛けが難しくなるという問題が発生す
るためであり、一方800℃を越えるとヒーターの耐熱
性及びエネルギーコストの面で問題を生じるためであ
る。
【0026】さらに第1ヒーターによる熱処理時間は、
0.03〜0.08秒、好ましくは0.04〜0.06
秒の範囲が適当である。熱処理時間が0.03秒未満で
は十分な仮撚効果が得難く、一方0.08秒を越える場
合には染色時に淡染となり易くまた染め斑も発生し易く
なる。
【0027】加工後の繊度は20〜150デニールの範
囲が適当であり、この範囲を越える場合には熱処理効果
が低下して加工速度の低下が必要となり、本発明の目的
とする高速仮撚加工が困難となる。一方、20デニール
未満では熱処理効果が大きすぎて、未解撚が発生し易く
なる。
【0028】加工速度は、加工後の繊度が20〜150
デニールとなるようにすることによって、1000m/
分以上の高速度にしても、安定して延伸仮撚加工が可能
となる(なお、仮撚具はフリクションディスクでウレタ
ンゴム、セラミックコーティングのディスク等が適当で
ある)。
【0029】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。なお実施例における各評価項目は、下記表1
に記載の方法にしたがった。
【0030】
【表1】
【0031】固有粘度が0.620のポリエチレンテレ
フタレートを紡糸速度3400m/分にて溶融紡糸し、
表2記載の油剤を濃度10重量%のエマルジョンとし
て、繊維重量を基準として油剤有効成分付着量が0.3
5重量%となるようにオイリングローラを介して付与し
て未延伸ポリエステルマルチフィラメント糸(108デ
ニール/72フィラメント)を得た。この未延伸糸を、
1000m/分の加工速度、加工延伸倍率1.57倍、
非接触式第1ヒーター設定温度550℃、非接触式第2
ヒーター設定温度300℃にて、ウレタンディスクを使
用して、延伸同時仮撚加工を240時間連続実施した。
その時の結果を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】以上に詳述したように本発明の方法によ
れば、未延伸マルチフィラメント糸に予め付与している
油剤は、分子量5000〜7000のエチレンオキサイ
ドリッチなPO/EO共重合ポリエーテルが20〜50
重量%含有しているので繊維表面に形成される油膜の強
度が向上し、また特定のモノカルボン酸のアミン塩又は
第4級アンモニウム塩を3〜10重量%含有しているの
で該油剤は未延伸マルチフィラメント糸への均一付着が
可能となり、しかも該塩は熱揮散可能な制電剤でもある
のでヒーターガイドのスラッジ蓄積もなく、これらの効
果が相俟って、高温雰囲気下における非接触ヒーターに
よる安定した高速延伸仮撚加工が可能となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単繊維繊度が2デニール以下の合成繊維
    未延伸マルチフィラメント糸を、雰囲気温度350〜8
    00℃の非接触ヒーターを用いて延伸仮撚加工するに際
    し、予め該合成繊維未延伸マルチフィラメント糸に、下
    記(A)及び(B)成分を必須成分として含有し、且つ
    浸透性が1秒以下で灰分が0.1重量%以下である油剤
    を0.1〜1.0重量%付与せしめることを特徴とする
    合成繊維の延伸仮撚加工方法。 (A)プロピレンオキサイド(PO)とエチレンオキサ
    イド(EO)との共重合体であって、平均分子量が50
    00〜7000、PO/EO共重合重量比が40/60
    〜20/80であるポリオキシアルキレングリコール共
    重合体20〜50重量%。 (B)炭素数が8〜14のモノカルボン酸と炭素数が6
    〜14のアルキル基を有するアミンとの塩又は第4級ア
    ンモニウム塩3〜10重量%。
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