JPH10168669A - 合成繊維の延伸仮撚方法 - Google Patents
合成繊維の延伸仮撚方法Info
- Publication number
- JPH10168669A JPH10168669A JP8329661A JP32966196A JPH10168669A JP H10168669 A JPH10168669 A JP H10168669A JP 8329661 A JP8329661 A JP 8329661A JP 32966196 A JP32966196 A JP 32966196A JP H10168669 A JPH10168669 A JP H10168669A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- false twisting
- yarn
- oxide
- oil agent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
- Chemical Treatment Of Fibers During Manufacturing Processes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 単繊維繊度が低い未延伸糸を高速延伸仮撚加
工しても、毛羽や断糸の発生がなく、しかも高温のヒー
ターガイド上にスラッジが蓄積し難く且つ走行糸の糸ゆ
れも起こり難い、安定した加工性の得られる延伸仮撚方
法を提供する。 【解決手段】 単繊維繊度が2デニール以下の未延伸糸
に、予め下記(A)〜(C)成分を必須成分として含有
し、浸透性が1秒以下、灰分が0.1重量%以下である
油剤を0.1〜1.0重量%付与せしめ、次いで雰囲気
温度が350〜800℃の非接触ヒーターを用いて延伸
仮撚加工する。 (A)平均分子量が5000〜7000、プロピレンオ
キサイド)とエチレンオキサイドの共重合重量比が4/
6〜2/8の共重合体 20〜50重量% (B)アルキル基の炭素数が1〜18、3個のアルキル
基の炭素数総和が10〜25であるトリアルキルアミン
オキサイド 1〜15重量% (C) 炭素数が10〜15の分岐アルコールにプロピ
レンオキサイド及び/又はエチレンオキサイドを3〜9
モル付加したエーテル化合物 5〜15重量%
工しても、毛羽や断糸の発生がなく、しかも高温のヒー
ターガイド上にスラッジが蓄積し難く且つ走行糸の糸ゆ
れも起こり難い、安定した加工性の得られる延伸仮撚方
法を提供する。 【解決手段】 単繊維繊度が2デニール以下の未延伸糸
に、予め下記(A)〜(C)成分を必須成分として含有
し、浸透性が1秒以下、灰分が0.1重量%以下である
油剤を0.1〜1.0重量%付与せしめ、次いで雰囲気
温度が350〜800℃の非接触ヒーターを用いて延伸
仮撚加工する。 (A)平均分子量が5000〜7000、プロピレンオ
キサイド)とエチレンオキサイドの共重合重量比が4/
6〜2/8の共重合体 20〜50重量% (B)アルキル基の炭素数が1〜18、3個のアルキル
基の炭素数総和が10〜25であるトリアルキルアミン
オキサイド 1〜15重量% (C) 炭素数が10〜15の分岐アルコールにプロピ
レンオキサイド及び/又はエチレンオキサイドを3〜9
モル付加したエーテル化合物 5〜15重量%
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成繊維未延伸マ
ルチフィラメント糸を延伸と同時に仮撚加工する方法に
関するものである。さらに詳しくは、本発明は特に単繊
維繊度が2デニール以下の細デニールの合成繊維未延伸
マルチフィラメント糸を、高温非接触ヒーターを用いた
延伸仮撚加工機で高速加工する際、毛羽や断糸の発生が
なく、しかも高温のヒーターガイド上にスラッジの蓄積
もなく、糸の走行時における糸ゆれという問題も発生し
難い、安定した加工性が得られる延伸仮撚加工方法に関
するものである。
ルチフィラメント糸を延伸と同時に仮撚加工する方法に
関するものである。さらに詳しくは、本発明は特に単繊
維繊度が2デニール以下の細デニールの合成繊維未延伸
マルチフィラメント糸を、高温非接触ヒーターを用いた
延伸仮撚加工機で高速加工する際、毛羽や断糸の発生が
なく、しかも高温のヒーターガイド上にスラッジの蓄積
もなく、糸の走行時における糸ゆれという問題も発生し
難い、安定した加工性が得られる延伸仮撚加工方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、延伸と同時に仮撚加工(以後、D
TY加工と称することがある)する方法として、摩擦仮
撚加工法(以下フリクション加工法と称することがあ
る)が採用されてきたが、近年その加工速度は飛躍的に
スピードアップされて、700m/分以上で加工される
ようになってきた。また最近では、高温の非接触ヒータ
ーを用いたDTY加工機が開発され、1000m/分以
上の加工も商業的に実施されるようになってきた。
TY加工と称することがある)する方法として、摩擦仮
撚加工法(以下フリクション加工法と称することがあ
る)が採用されてきたが、近年その加工速度は飛躍的に
スピードアップされて、700m/分以上で加工される
ようになってきた。また最近では、高温の非接触ヒータ
ーを用いたDTY加工機が開発され、1000m/分以
上の加工も商業的に実施されるようになってきた。
【0003】しかしながら、加工速度の上昇は糸と各種
接触体(例えば、ガイド、ローラー等)との摩擦を増大
させ、繊維の損傷による毛羽の発生や断糸を増大させる
という問題が生ずる。さらに、走行糸条には非常に大き
な遠心力が働くため、油剤が繊維表面から絞られてふり
切られ、ヒーター内のガイドにスラッジとして固着する
という問題も発生する。
接触体(例えば、ガイド、ローラー等)との摩擦を増大
させ、繊維の損傷による毛羽の発生や断糸を増大させる
という問題が生ずる。さらに、走行糸条には非常に大き
な遠心力が働くため、油剤が繊維表面から絞られてふり
切られ、ヒーター内のガイドにスラッジとして固着する
という問題も発生する。
【0004】このような問題を解消するため、耐熱性や
加工安定性に優れた油剤、例えば、エチレンオキサイド
やプロピレンオキサイドなどを付加した高分子量のポリ
エーテルを主成分とする油剤を用いる方法が提案されて
いる(例えば、特開昭49−31996号公報、特開昭
50−155795号公報、特開昭50−155796
号公報、特開平4−34088号公報等)。確かに、こ
のようなポリエーテルを主成分とする油剤は、脂肪酸エ
ステル等を主成分とするエステル系油剤に比べると油膜
強度が高いため、単繊維繊度が小さくても毛羽が発生し
難く、また加熱残分が極めて少ないためにヒータースラ
ッジの形成を抑制できる。しかし、静電気発生防止のた
め、これらポリエーテル系油剤に通常併用されている少
量のアニオン化合物は金属塩であるため、熱分解生成物
として金属の酸化物がヒーターガイドに固着堆積する。
この固着量は少ないものの、高速走行する糸が接触する
と毛羽や断糸の原因となるため、特に高速仮撚加工する
場合には、頻繁にヒーターガイドを清掃することが必要
となり、生産効率が大幅に低下するという問題がある。
加工安定性に優れた油剤、例えば、エチレンオキサイド
やプロピレンオキサイドなどを付加した高分子量のポリ
エーテルを主成分とする油剤を用いる方法が提案されて
いる(例えば、特開昭49−31996号公報、特開昭
50−155795号公報、特開昭50−155796
号公報、特開平4−34088号公報等)。確かに、こ
のようなポリエーテルを主成分とする油剤は、脂肪酸エ
ステル等を主成分とするエステル系油剤に比べると油膜
強度が高いため、単繊維繊度が小さくても毛羽が発生し
難く、また加熱残分が極めて少ないためにヒータースラ
ッジの形成を抑制できる。しかし、静電気発生防止のた
め、これらポリエーテル系油剤に通常併用されている少
量のアニオン化合物は金属塩であるため、熱分解生成物
として金属の酸化物がヒーターガイドに固着堆積する。
この固着量は少ないものの、高速走行する糸が接触する
と毛羽や断糸の原因となるため、特に高速仮撚加工する
場合には、頻繁にヒーターガイドを清掃することが必要
となり、生産効率が大幅に低下するという問題がある。
【0005】かかる制電剤に起因する問題を解消するた
め、加熱残分の少ないアミンオキサイドを使用した油剤
が提案されている(特開昭61−266675号公
報)。確かにこの油剤によれば、ヒーターガイドスカム
は少なくなるものの、水溶系で使用する場合、表面張力
が高すぎるために油剤を繊維上に均一に付着させ難く、
毛羽や断糸が発生しやすくため高速仮撚加工性は依然と
不十分である。一方油剤を均一に付着させるため、炭素
数1〜8のアルコールにアルキレンオキサイドを付加し
たエーテル化合物を配合する方法が提案されている(例
えば、特開平3−97961号公報、特開平6−207
378号公報、特開平6−207379号公報)。しか
しながら、単繊維繊度が小さい糸を高速度で延伸仮撚加
工するには、油剤の熱分解速度が早すぎるために発煙が
多く、またヒーター出側のガイドやクーリングプレート
上に油滴が付着しやすいため、安定して加工することが
できない。
め、加熱残分の少ないアミンオキサイドを使用した油剤
が提案されている(特開昭61−266675号公
報)。確かにこの油剤によれば、ヒーターガイドスカム
は少なくなるものの、水溶系で使用する場合、表面張力
が高すぎるために油剤を繊維上に均一に付着させ難く、
毛羽や断糸が発生しやすくため高速仮撚加工性は依然と
不十分である。一方油剤を均一に付着させるため、炭素
数1〜8のアルコールにアルキレンオキサイドを付加し
たエーテル化合物を配合する方法が提案されている(例
えば、特開平3−97961号公報、特開平6−207
378号公報、特開平6−207379号公報)。しか
しながら、単繊維繊度が小さい糸を高速度で延伸仮撚加
工するには、油剤の熱分解速度が早すぎるために発煙が
多く、またヒーター出側のガイドやクーリングプレート
上に油滴が付着しやすいため、安定して加工することが
できない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術を鑑みなされたもので、その目的とするところは、単
繊維繊度が細い合成繊維未延伸マルチフィラメント糸を
高速度で延伸仮撚加工しても毛羽や断糸の発生がなく、
しかも高温のヒーターガイド上にスラッジが蓄積し難
く、走行糸の糸ゆれも起こり難い安定した加工性が得ら
れる延伸仮撚加工方法を提供することにある。
術を鑑みなされたもので、その目的とするところは、単
繊維繊度が細い合成繊維未延伸マルチフィラメント糸を
高速度で延伸仮撚加工しても毛羽や断糸の発生がなく、
しかも高温のヒーターガイド上にスラッジが蓄積し難
く、走行糸の糸ゆれも起こり難い安定した加工性が得ら
れる延伸仮撚加工方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意検討した結果、特定のポリエーテ
ルとエーテル化合物及びアミンオキサイドを含有する油
剤を未延伸マルチフィラメント糸に付与し、これを高温
の非接触ヒーターを用いて延伸仮撚加工すれば、単繊維
繊度が小さい糸であっても安定に加工できることを見出
し、本発明に到達した。
を達成するために鋭意検討した結果、特定のポリエーテ
ルとエーテル化合物及びアミンオキサイドを含有する油
剤を未延伸マルチフィラメント糸に付与し、これを高温
の非接触ヒーターを用いて延伸仮撚加工すれば、単繊維
繊度が小さい糸であっても安定に加工できることを見出
し、本発明に到達した。
【0008】すなわち、本発明によれば、単繊維繊度が
2デニール以下の合成繊維未延伸マルチフィラメント糸
を、雰囲気温度350〜800℃の非接触ヒーターを用
いて延伸仮撚加工するに際し、予め該合成繊維未延伸マ
ルチフィラメント糸に下記(A)〜(C)成分を必須成
分として含有し且つ浸透性が1秒以下、灰分が0.1重
量%以下である油剤を0.1〜1.0重量%付与せしめ
ることを特徴とする合成繊維の延伸仮撚方法が提供され
る。 (A) プロピレンオキサイド(PO)とエチレンオキ
サイド(EO)との共重合体であって、平均分子量が5
000〜7000、PO/EO共重合重量比が40/6
0〜20/80であるポリオキシアルキレングリコール
共重合体 20〜50重量% (B) アルキル基の炭素数が1〜18で、且つ3個の
アルキル基の炭素数の総和が10〜25であるトリアル
キルアミンオキサイド 1〜15重量% (C) 炭素数が10〜15の分岐アルコールにプロピ
レンオキサイド及び/又はエチレンオキサイドを3〜9
モル付加したエーテル化合物 5〜15重量%
2デニール以下の合成繊維未延伸マルチフィラメント糸
を、雰囲気温度350〜800℃の非接触ヒーターを用
いて延伸仮撚加工するに際し、予め該合成繊維未延伸マ
ルチフィラメント糸に下記(A)〜(C)成分を必須成
分として含有し且つ浸透性が1秒以下、灰分が0.1重
量%以下である油剤を0.1〜1.0重量%付与せしめ
ることを特徴とする合成繊維の延伸仮撚方法が提供され
る。 (A) プロピレンオキサイド(PO)とエチレンオキ
サイド(EO)との共重合体であって、平均分子量が5
000〜7000、PO/EO共重合重量比が40/6
0〜20/80であるポリオキシアルキレングリコール
共重合体 20〜50重量% (B) アルキル基の炭素数が1〜18で、且つ3個の
アルキル基の炭素数の総和が10〜25であるトリアル
キルアミンオキサイド 1〜15重量% (C) 炭素数が10〜15の分岐アルコールにプロピ
レンオキサイド及び/又はエチレンオキサイドを3〜9
モル付加したエーテル化合物 5〜15重量%
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる未延伸仮撚マ
ルチフィラメント糸に付与されている油剤中の(A)成
分は、糸表面にある油膜を強化して糸表面を保護し、単
繊維繊度が2デニール以下の細デニール糸を高速仮撚加
工しても毛羽発生を防止するもので、平均分子量が50
00〜7000、プロピレンオキサイドとエチレンオキ
サイドの共重合重量比が40/60〜20/80である
ランダムあるいは、ブロック型のポリオキシアルキレン
グリコール共重合体であって、その油剤中の含有量は2
0〜50重量%である必要がある。ポリオキシアルキレ
ングリコール共重合体の平均分子量が5000未満ある
いはエチレンオキサイドの共重合重量比が60重量%未
満の場合には、仮撚加工時の毛羽発生防止効果が不充分
となり、一方、平均分子量が7000を越えると繊維間
摩擦係数(μ F/F)が低下するため、油剤処理して未延
伸糸を巻取る際の工程安定性が低下する。また、エチレ
ンオキサイドの共重合重量比が80重量%を越える場合
には、延伸仮撚加工で使用されるウレタンデスクのゴム
膨潤性が悪化しやすいので好ましくない。
ルチフィラメント糸に付与されている油剤中の(A)成
分は、糸表面にある油膜を強化して糸表面を保護し、単
繊維繊度が2デニール以下の細デニール糸を高速仮撚加
工しても毛羽発生を防止するもので、平均分子量が50
00〜7000、プロピレンオキサイドとエチレンオキ
サイドの共重合重量比が40/60〜20/80である
ランダムあるいは、ブロック型のポリオキシアルキレン
グリコール共重合体であって、その油剤中の含有量は2
0〜50重量%である必要がある。ポリオキシアルキレ
ングリコール共重合体の平均分子量が5000未満ある
いはエチレンオキサイドの共重合重量比が60重量%未
満の場合には、仮撚加工時の毛羽発生防止効果が不充分
となり、一方、平均分子量が7000を越えると繊維間
摩擦係数(μ F/F)が低下するため、油剤処理して未延
伸糸を巻取る際の工程安定性が低下する。また、エチレ
ンオキサイドの共重合重量比が80重量%を越える場合
には、延伸仮撚加工で使用されるウレタンデスクのゴム
膨潤性が悪化しやすいので好ましくない。
【0010】かかるポリオキシアルキレングリコール共
重合体は、従来公知の方法によりエチレンオキサイドと
プロピレンオキサイドとを共重合して得られるが、通常
はアルキレンオキサイドと反応できるような活性水素を
少なくとも1ケ以上持つ化合物に、所望量のエチレンオ
キサイド及びプロピレンオキサイドを付加重合すること
により製造される。ここで、活性水素を有する化合物と
しては、1個以上の水酸基を有するアルコール類やフェ
ノール類、1個以上のカルボキシル基を有する塩基酸
類、1個以上のSH基を有するチオアルコールやチオフ
ェノールをあげることができる。もちろん、ポリオキシ
アルキレングコール共重合体の片末端あるいは両末端は
アルキル基、アシル基などで封鎖されていてもよく、こ
の末端基の種類によって本発明は何ら制限されるもので
ない。
重合体は、従来公知の方法によりエチレンオキサイドと
プロピレンオキサイドとを共重合して得られるが、通常
はアルキレンオキサイドと反応できるような活性水素を
少なくとも1ケ以上持つ化合物に、所望量のエチレンオ
キサイド及びプロピレンオキサイドを付加重合すること
により製造される。ここで、活性水素を有する化合物と
しては、1個以上の水酸基を有するアルコール類やフェ
ノール類、1個以上のカルボキシル基を有する塩基酸
類、1個以上のSH基を有するチオアルコールやチオフ
ェノールをあげることができる。もちろん、ポリオキシ
アルキレングコール共重合体の片末端あるいは両末端は
アルキル基、アシル基などで封鎖されていてもよく、こ
の末端基の種類によって本発明は何ら制限されるもので
ない。
【0011】かかるポリオキシアルキレングリコール共
重合体の油剤中における含有量は、20〜50重量%の
範囲内にあることが必要であり、20重量%未満の場合
には仮撚加工時の毛羽発生防止の効果が不足し、一方5
0重量%を越える場合には油剤の粘度が上がりすぎて平
滑性が不足し、やはり毛羽発生が増大するので好ましく
ない。
重合体の油剤中における含有量は、20〜50重量%の
範囲内にあることが必要であり、20重量%未満の場合
には仮撚加工時の毛羽発生防止の効果が不足し、一方5
0重量%を越える場合には油剤の粘度が上がりすぎて平
滑性が不足し、やはり毛羽発生が増大するので好ましく
ない。
【0012】また、油剤中に含有する(B)成分は、上
記(A)成分と併用することにより相乗的に制電効果を
発揮し、しかも加熱残分が極めて少なく且つ加工時の糸
揺れも抑制するもので、アルキル基の炭素数が1〜18
で、且つ3個のアルキル基の炭素数の総和が10〜25
であるトリアルキルアミンオキサイドであって、その油
剤中の含有量が1〜15重量%の範囲内であることが必
要である。特に前記(A)成分の割合が30重量%以下
の場合には、5重量%以上であることが望ましい。アル
キル基の炭素数が18を越えたり3個のアルキル基の炭
素数の総和が20を越える場合には制電性が低下し、一
方3個のアルキル基の炭素数の総和が10未満の場合に
は耐熱性が低下するので好ましくない。
記(A)成分と併用することにより相乗的に制電効果を
発揮し、しかも加熱残分が極めて少なく且つ加工時の糸
揺れも抑制するもので、アルキル基の炭素数が1〜18
で、且つ3個のアルキル基の炭素数の総和が10〜25
であるトリアルキルアミンオキサイドであって、その油
剤中の含有量が1〜15重量%の範囲内であることが必
要である。特に前記(A)成分の割合が30重量%以下
の場合には、5重量%以上であることが望ましい。アル
キル基の炭素数が18を越えたり3個のアルキル基の炭
素数の総和が20を越える場合には制電性が低下し、一
方3個のアルキル基の炭素数の総和が10未満の場合に
は耐熱性が低下するので好ましくない。
【0013】かかるトリアルキルアミンオキサイドとし
ては、例えばジメチルオクチルアミンオキサイド、ジエ
チルオクチルアミンオキサイド、ジメチルラウリルアミ
ンオキサイド、ジメチルイソトリデシルアミンオキサイ
ド、ジヒドロキシエチルパルミチルアミンオキサイドな
どを挙げることができる。これらのアミンオキサイド
は、対応する第3級アミンに過酸化水素を反応させる方
法により容易に合成することができる。
ては、例えばジメチルオクチルアミンオキサイド、ジエ
チルオクチルアミンオキサイド、ジメチルラウリルアミ
ンオキサイド、ジメチルイソトリデシルアミンオキサイ
ド、ジヒドロキシエチルパルミチルアミンオキサイドな
どを挙げることができる。これらのアミンオキサイド
は、対応する第3級アミンに過酸化水素を反応させる方
法により容易に合成することができる。
【0014】トリアルキルアミンオキサイドの油剤中に
おける含有量は、前記のように1〜15重量%、好まし
くは3〜10重量%の範囲内にあることが必要である。
1重量%未満になると静電気防止効果が不十分となり、
一方15重量%を越えると油剤の平滑性が低下して仮撚
加工時に毛羽・断糸が発生しやすくなるため好ましくな
い。
おける含有量は、前記のように1〜15重量%、好まし
くは3〜10重量%の範囲内にあることが必要である。
1重量%未満になると静電気防止効果が不十分となり、
一方15重量%を越えると油剤の平滑性が低下して仮撚
加工時に毛羽・断糸が発生しやすくなるため好ましくな
い。
【0015】また、本発明で用いられる油剤中の(C)
成分であるエーテル化合物は、合成繊維未延伸マルチフ
ィラメント糸に油剤を均一に付着させるために使用する
ものであり、炭素数が10〜15の分岐アルコールにプ
ロピレンオキサイド及び/又はエチレンオキサイドを3
〜9モル、好ましくは7〜9モル付加した化合物であ
る。かかる長鎖で且つ分岐を有する分岐アルコールから
得られるエーテル化合物は、直鎖アルコールから得られ
るエーテル化合物に比べて繊維表面上に油剤を極めて濡
れやすくするだけでなく、従来濡れ向上剤として使用さ
れているアルキルエーテル化合物と比較してそのアルキ
ルの炭素数が長いため、揮発性が少なく仮撚加工時の発
煙が抑制されて加工安定性が向上するという特徴があ
る。かかるエーテル化合物のアルキル基の炭素数が15
を越える場合には、濡れ性が低下するため好ましくな
い。また、付加させるプロピレンオキサイド及び/又は
エチレンオキサイドのモル数が前記アルコール1モル当
たり3〜9モルの範囲を外れる場合には、油剤の浸透性
が低下するため仮撚加工時の安定性が低下して本発明の
目的を達成することができない。
成分であるエーテル化合物は、合成繊維未延伸マルチフ
ィラメント糸に油剤を均一に付着させるために使用する
ものであり、炭素数が10〜15の分岐アルコールにプ
ロピレンオキサイド及び/又はエチレンオキサイドを3
〜9モル、好ましくは7〜9モル付加した化合物であ
る。かかる長鎖で且つ分岐を有する分岐アルコールから
得られるエーテル化合物は、直鎖アルコールから得られ
るエーテル化合物に比べて繊維表面上に油剤を極めて濡
れやすくするだけでなく、従来濡れ向上剤として使用さ
れているアルキルエーテル化合物と比較してそのアルキ
ルの炭素数が長いため、揮発性が少なく仮撚加工時の発
煙が抑制されて加工安定性が向上するという特徴があ
る。かかるエーテル化合物のアルキル基の炭素数が15
を越える場合には、濡れ性が低下するため好ましくな
い。また、付加させるプロピレンオキサイド及び/又は
エチレンオキサイドのモル数が前記アルコール1モル当
たり3〜9モルの範囲を外れる場合には、油剤の浸透性
が低下するため仮撚加工時の安定性が低下して本発明の
目的を達成することができない。
【0016】かかるエーテル化合物としては、例えば分
岐アルコールとして2−デカノール、3.7−ジメチル
−3−オクタノール、2−ドデカノール、2−テトラデ
カノール、炭素数が12〜14のセカンダリーアルコー
ル混合物などに、プロピレンオキサイド及び/又はエチ
レンオキサイド、好ましくはエチレンオキサイドを3〜
9モル付加したアルキルエーテルを挙げることができ
る。
岐アルコールとして2−デカノール、3.7−ジメチル
−3−オクタノール、2−ドデカノール、2−テトラデ
カノール、炭素数が12〜14のセカンダリーアルコー
ル混合物などに、プロピレンオキサイド及び/又はエチ
レンオキサイド、好ましくはエチレンオキサイドを3〜
9モル付加したアルキルエーテルを挙げることができ
る。
【0017】このような(C)成分の油剤中の含有量
は、5〜15重量%、好ましくは8〜12重量%の範囲
内にあることが必要である。含有量が5重量%未満の場
合には、油剤の浸透性が不十分となって合成繊維未延伸
マルチフィラメント糸に油剤を均一に付着させることが
困難となり、また15重量%を越える場合には油剤の平
滑性が低下して仮撚加工時の安定性が悪化し、毛羽・断
糸が増大するため好ましくない。
は、5〜15重量%、好ましくは8〜12重量%の範囲
内にあることが必要である。含有量が5重量%未満の場
合には、油剤の浸透性が不十分となって合成繊維未延伸
マルチフィラメント糸に油剤を均一に付着させることが
困難となり、また15重量%を越える場合には油剤の平
滑性が低下して仮撚加工時の安定性が悪化し、毛羽・断
糸が増大するため好ましくない。
【0018】本発明で用いる油剤は、以上に述べた成分
を必須の成分として含有することに加えて、下記方法で
測定した水浸透性が1秒以下で、且つ灰分が0.1重量
以下である必要がある。
を必須の成分として含有することに加えて、下記方法で
測定した水浸透性が1秒以下で、且つ灰分が0.1重量
以下である必要がある。
【0019】水浸透性 125デニール/72フィラメントのハイマルチフィラ
メントノーオイル糸を、張力2.5gをかけながらロー
ラー径3cmのローラーに約3g巻き取ってリング状の
サンプルを作成する。次いで該サンプルを濃度1%の油
剤エマルジョン液中に落下させた時、該サンプルが完全
に水中に没するまでの秒数を測定する。この測定値が1
秒を越える場合には、油剤を未延伸マルチフィラメント
糸に均一に付着させることが困難となる。
メントノーオイル糸を、張力2.5gをかけながらロー
ラー径3cmのローラーに約3g巻き取ってリング状の
サンプルを作成する。次いで該サンプルを濃度1%の油
剤エマルジョン液中に落下させた時、該サンプルが完全
に水中に没するまでの秒数を測定する。この測定値が1
秒を越える場合には、油剤を未延伸マルチフィラメント
糸に均一に付着させることが困難となる。
【0020】灰分 油剤を純分換算で約5gルツボ採取し、100℃の熱風
乾燥機で2時間乾燥後精秤する。次いで電気炉内(50
0℃)で2時間処理した後秤量し、この時の加熱残分率
を灰分とする。この灰分が0.1重要%を越える場合に
は、ヒーターガイド内にスカムが堆積して仮撚加工安定
性が不良となる。
乾燥機で2時間乾燥後精秤する。次いで電気炉内(50
0℃)で2時間処理した後秤量し、この時の加熱残分率
を灰分とする。この灰分が0.1重要%を越える場合に
は、ヒーターガイド内にスカムが堆積して仮撚加工安定
性が不良となる。
【0021】なお、本発明で用いられる上述の油剤に
は、浸透性や灰分の要件を満足する範囲内であれば、従
来使用されている上記以外のエステル系、エーテルエス
テル系或いはポリエーテル系の平滑剤や非イオン系、ア
ニオン系或いはカチオン系の界面活性剤、さらには酸化
防止剤等の各種添加剤を配合していてもよい。
は、浸透性や灰分の要件を満足する範囲内であれば、従
来使用されている上記以外のエステル系、エーテルエス
テル系或いはポリエーテル系の平滑剤や非イオン系、ア
ニオン系或いはカチオン系の界面活性剤、さらには酸化
防止剤等の各種添加剤を配合していてもよい。
【0022】以上に述べた油剤を、延伸仮撚加工するに
先立って予め付与する合成繊維未延伸マルチフィラメン
ト糸は、単繊維繊度が2デニール以下、好ましくは1.
2〜0.1デニールの範囲内であればいかなるポリマー
からなるものであってもよいが、ポリエチレンテレフタ
レート系ポリエステル繊維が特に好ましい。
先立って予め付与する合成繊維未延伸マルチフィラメン
ト糸は、単繊維繊度が2デニール以下、好ましくは1.
2〜0.1デニールの範囲内であればいかなるポリマー
からなるものであってもよいが、ポリエチレンテレフタ
レート系ポリエステル繊維が特に好ましい。
【0023】以上に述べた油剤を、延伸仮撚加工するに
先立って、予め合成繊維未延伸マルチフィラメント糸に
付与する方法としては、従来公知の任意の方法を採用す
ることができるが、通常は油剤成分を3〜20重量%含
有する水性エマルジョンとして付与するのが簡便で好ま
しい。例えば油剤水性エマルジョンを、オイリングロー
ラー方式、ノズル方式等で付与する方法が採用される。
油剤の付着量は、繊維重量を基準として油剤純分で0.
1〜1.0重量%、好ましくは0.2〜0.7重量%、
特に好ましくは0.3〜0.5重量%の範囲とする必要
がある。油剤付着量が0.1重量%未満では充分な平滑
性を得ることができず、一方1.0重量%を越える場合
にはヒータースラッジが増加するので好ましくない。
先立って、予め合成繊維未延伸マルチフィラメント糸に
付与する方法としては、従来公知の任意の方法を採用す
ることができるが、通常は油剤成分を3〜20重量%含
有する水性エマルジョンとして付与するのが簡便で好ま
しい。例えば油剤水性エマルジョンを、オイリングロー
ラー方式、ノズル方式等で付与する方法が採用される。
油剤の付着量は、繊維重量を基準として油剤純分で0.
1〜1.0重量%、好ましくは0.2〜0.7重量%、
特に好ましくは0.3〜0.5重量%の範囲とする必要
がある。油剤付着量が0.1重量%未満では充分な平滑
性を得ることができず、一方1.0重量%を越える場合
にはヒータースラッジが増加するので好ましくない。
【0024】本発明においては、上述のごとくして予め
油剤が付与された未延伸フィラメント糸を、第1ヒータ
ーが雰囲気温度350〜800℃の非接触ヒーターであ
る延伸仮撚加工機を用いて加工する。なお、さらに第2
ヒーターを用い、第1ヒーターで熱セットされた高捲縮
糸のトルクを低下させて低捲縮性低トルクにする、ツー
ヒーター仮撚加工であってもよい。この場合第2ヒータ
ーは接触式、非接触式のいずれでもよいが、非接触式の
方が好ましく、その場合には雰囲気温度は200〜60
0℃の範囲が適当である。
油剤が付与された未延伸フィラメント糸を、第1ヒータ
ーが雰囲気温度350〜800℃の非接触ヒーターであ
る延伸仮撚加工機を用いて加工する。なお、さらに第2
ヒーターを用い、第1ヒーターで熱セットされた高捲縮
糸のトルクを低下させて低捲縮性低トルクにする、ツー
ヒーター仮撚加工であってもよい。この場合第2ヒータ
ーは接触式、非接触式のいずれでもよいが、非接触式の
方が好ましく、その場合には雰囲気温度は200〜60
0℃の範囲が適当である。
【0025】第1ヒーターの長さは70〜130cmの
範囲が適当であり、この範囲未満では加工速度を下げな
いと熱処理時間が短くなりすぎて捲縮率が上がらず、得
られる加工糸の強度も低下する傾向にある。また第1ヒ
ーター雰囲気温度は350〜800℃の範囲とする必要
があるが、これは350℃未満ではガイドに溶融ポリマ
ーが付着して再糸掛けが難しくなるという問題が発生す
るためであり、一方800℃を越えるとヒーターの耐熱
性及びエネルギーコストの面で問題を生じるためであ
る。
範囲が適当であり、この範囲未満では加工速度を下げな
いと熱処理時間が短くなりすぎて捲縮率が上がらず、得
られる加工糸の強度も低下する傾向にある。また第1ヒ
ーター雰囲気温度は350〜800℃の範囲とする必要
があるが、これは350℃未満ではガイドに溶融ポリマ
ーが付着して再糸掛けが難しくなるという問題が発生す
るためであり、一方800℃を越えるとヒーターの耐熱
性及びエネルギーコストの面で問題を生じるためであ
る。
【0026】さらに第1ヒーターによる熱処理時間は、
0.03〜0.08秒、好ましくは0.04〜0.06
秒の範囲が適当である。熱処理時間が0.03秒未満で
は十分な仮撚効果が得難く、一方0.08秒を越える場
合には染色時に淡染となり易くまた染め斑も発生し易く
なる傾向にある。
0.03〜0.08秒、好ましくは0.04〜0.06
秒の範囲が適当である。熱処理時間が0.03秒未満で
は十分な仮撚効果が得難く、一方0.08秒を越える場
合には染色時に淡染となり易くまた染め斑も発生し易く
なる傾向にある。
【0027】加工後の繊度は20〜150デニールの範
囲が適当であり、この範囲を越える場合には熱処理効果
が低下して加工速度の低下が必要となり、本発明の目的
とする高速仮撚加工が困難となる。一方、20デニール
未満では熱処理効果が大きすぎて、未解撚が発生し易く
なる傾向にある。
囲が適当であり、この範囲を越える場合には熱処理効果
が低下して加工速度の低下が必要となり、本発明の目的
とする高速仮撚加工が困難となる。一方、20デニール
未満では熱処理効果が大きすぎて、未解撚が発生し易く
なる傾向にある。
【0028】加工速度は、加工後の繊度が20〜150
デニールとなるようにすることによって、1000m/
分以上の高速度にしても、安定して延伸仮撚加工が可能
となる(なお、仮撚具はフリクションディスクでウレタ
ンゴム、セラミックコーティングのディスク等が適当で
ある)。
デニールとなるようにすることによって、1000m/
分以上の高速度にしても、安定して延伸仮撚加工が可能
となる(なお、仮撚具はフリクションディスクでウレタ
ンゴム、セラミックコーティングのディスク等が適当で
ある)。
【0029】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。なお実施例における各評価項目は、下記表1
に記載の方法にしたがった。
説明する。なお実施例における各評価項目は、下記表1
に記載の方法にしたがった。
【0030】
【表1】
【0031】固有粘度が0.620のポリエチレンテレ
フタレートを紡糸速度3400m/分にて溶融紡糸し、
表2記載の油剤を濃度10重量%のエマルジョンとし
て、繊維重量を基準として油剤有効成分付着量が0.3
5重量%となるようにオイリングローラを介して付与し
て未延伸糸ポリエステルマルチフィラメント糸(108
デニール/72フィラメント)を得た。この未延伸糸
を、1000m/分の加工速度、加工延伸倍率1.57
倍、非接触式第1ヒーター設定温度550℃、非接触式
第2ヒーター設定温度300℃にて、ウレタンディスク
を使用して、延伸同時仮撚加工を240時間連続実施し
た。その時の結果を表2に示す。
フタレートを紡糸速度3400m/分にて溶融紡糸し、
表2記載の油剤を濃度10重量%のエマルジョンとし
て、繊維重量を基準として油剤有効成分付着量が0.3
5重量%となるようにオイリングローラを介して付与し
て未延伸糸ポリエステルマルチフィラメント糸(108
デニール/72フィラメント)を得た。この未延伸糸
を、1000m/分の加工速度、加工延伸倍率1.57
倍、非接触式第1ヒーター設定温度550℃、非接触式
第2ヒーター設定温度300℃にて、ウレタンディスク
を使用して、延伸同時仮撚加工を240時間連続実施し
た。その時の結果を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】以上に詳述したように本発明の方法によ
れば、未延伸マルチフィラメント糸に予め付与している
油剤は、分子量5000〜7000のエチレンオキサイ
ドリッチなPO/EO共重合ポリエーテルが20〜50
重量%含有しているので繊維表面に形成される油膜の強
度が向上し、また長鎖の分岐アルコールのエチレンオキ
サイド又はプロピレンオキサイド付加エーテル化合物を
1〜15重量%含有しているので該油剤は未延伸マルチ
フィラメント糸への均一付着が可能となり、しかも、ト
リアルキルアミンオキサイド系の熱揮散可能な制電剤が
配合されているのでヒーターガイドのスラッジ蓄積もな
く、これらの効果が相俟って、高温雰囲気かにおける非
接触ヒーターによる安定した高速延伸仮撚加工が可能と
なる。
れば、未延伸マルチフィラメント糸に予め付与している
油剤は、分子量5000〜7000のエチレンオキサイ
ドリッチなPO/EO共重合ポリエーテルが20〜50
重量%含有しているので繊維表面に形成される油膜の強
度が向上し、また長鎖の分岐アルコールのエチレンオキ
サイド又はプロピレンオキサイド付加エーテル化合物を
1〜15重量%含有しているので該油剤は未延伸マルチ
フィラメント糸への均一付着が可能となり、しかも、ト
リアルキルアミンオキサイド系の熱揮散可能な制電剤が
配合されているのでヒーターガイドのスラッジ蓄積もな
く、これらの効果が相俟って、高温雰囲気かにおける非
接触ヒーターによる安定した高速延伸仮撚加工が可能と
なる。
Claims (1)
- 【請求項1】 単繊維繊度が2デニール以下の合成繊維
未延伸マルチフィラメント糸を、雰囲気温度350〜8
00℃の非接触ヒーターを用いて延伸仮撚加工するに際
し、予め該合成繊維未延伸マルチフィラメント糸に、下
記(A)〜(C)成分を必須成分として含有し且つ浸透
性が1秒以下、灰分が0.1重量%以下である油剤を
0.1〜1.0重量%付与せしめることを特徴とする合
成繊維の延伸仮撚方法。 (A) プロピレンオキサイド(PO)とエチレンオキ
サイド(EO)との共重合体であって、平均分子量が5
000〜7000、PO/EO共重合重量比が40/6
0〜20/80であるポリオキシアルキレングリコール
共重合体 20〜50重量% (B) アルキル基の炭素数が1〜18で、且つ3個の
アルキル基の炭素数の総和が10〜25であるトリアル
キルアミンオキサイド 1〜15重量% (C) 炭素数が10〜15の分岐アルコールにプロピ
レンオキサイド及び/又はエチレンオキサイドを3〜9
モル付加したエーテル化合物 5〜15重量%
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8329661A JPH10168669A (ja) | 1996-12-10 | 1996-12-10 | 合成繊維の延伸仮撚方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8329661A JPH10168669A (ja) | 1996-12-10 | 1996-12-10 | 合成繊維の延伸仮撚方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10168669A true JPH10168669A (ja) | 1998-06-23 |
Family
ID=18223853
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8329661A Pending JPH10168669A (ja) | 1996-12-10 | 1996-12-10 | 合成繊維の延伸仮撚方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10168669A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021172529A1 (ja) * | 2020-02-28 | 2021-09-02 | 三菱ケミカル株式会社 | 繊維成型体の製造方法、繊維成型体、吸音材、自動車内装材及び極細繊維 |
US20230119627A1 (en) * | 2020-06-12 | 2023-04-20 | Takemoto Yushi Kabushiki Kaisha | Synthetic fiber treatment agent and synthetic fiber |
-
1996
- 1996-12-10 JP JP8329661A patent/JPH10168669A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021172529A1 (ja) * | 2020-02-28 | 2021-09-02 | 三菱ケミカル株式会社 | 繊維成型体の製造方法、繊維成型体、吸音材、自動車内装材及び極細繊維 |
JPWO2021172529A1 (ja) * | 2020-02-28 | 2021-09-02 | ||
CN115176051A (zh) * | 2020-02-28 | 2022-10-11 | 三菱化学株式会社 | 纤维成型体的制造方法、纤维成型体、吸音材料、汽车内饰材料和超细纤维 |
US20230119627A1 (en) * | 2020-06-12 | 2023-04-20 | Takemoto Yushi Kabushiki Kaisha | Synthetic fiber treatment agent and synthetic fiber |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1052325B1 (en) | Smooth polyester fiber | |
JP4970187B2 (ja) | 繊維処理剤およびこれを用いた合成繊維の製造方法 | |
US4561987A (en) | Lubricating agents for processing synthetic yarns and method of processing synthetic yarns therewith | |
US5571442A (en) | Textile treating composition | |
US5061384A (en) | Heat-resistant lubricant compositions for processing synthetic fibers | |
JP3856617B2 (ja) | 仮撚加工用ポリエステル繊維 | |
JP2962925B2 (ja) | ポリエステル繊維の高速製糸方法 | |
JPH10245729A (ja) | 合成繊維の延伸仮撚加工方法 | |
JPH10168669A (ja) | 合成繊維の延伸仮撚方法 | |
JP3086153B2 (ja) | 合成繊維の延伸仮撚方法 | |
JP2703620B2 (ja) | ポリエステル仮撚加工糸の製造法 | |
JP2520496B2 (ja) | ポリエステル繊維用油剤及びそれを付着してなるポリエステル繊維 | |
JP2550218B2 (ja) | ポリエステル繊維 | |
JP3420086B2 (ja) | 合成繊維の延伸仮撚方法 | |
JP2011038186A (ja) | 繊維処理剤および合成繊維の製造方法 | |
US5607634A (en) | High speed process for producing polyester filaments | |
JPS60151385A (ja) | 仮撚用合成繊維フイラメント処理用油剤 | |
JP3676973B2 (ja) | ポリエステル繊維 | |
JP2001081672A (ja) | 仮撚り加工に適した油剤 | |
JP2005029936A (ja) | ポリエステル系複合繊維 | |
JPH0127195B2 (ja) | ||
JPS6350529A (ja) | 合成繊維の延伸仮撚方法 | |
JP2003239176A (ja) | 仮撚加工用ポリエステル繊維 | |
JPH02242977A (ja) | ポリエステル繊維 | |
JP2000345473A (ja) | 仮撚加工用合成繊維 |