JPH10245424A - シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 - Google Patents
シラン架橋ポリオレフィンの製造方法Info
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- JPH10245424A JPH10245424A JP4876297A JP4876297A JPH10245424A JP H10245424 A JPH10245424 A JP H10245424A JP 4876297 A JP4876297 A JP 4876297A JP 4876297 A JP4876297 A JP 4876297A JP H10245424 A JPH10245424 A JP H10245424A
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Abstract
バッチ、及び押出加工性に優れ、また架橋特性、機械的
特性、耐熱性に優れたシラン架橋ポリオレフィンを提供
する。 【解決手段】 (i)ポリオレフィン系ベースポリマー
と、(ii)遊離ラジカル発生剤を含む液状の有機不飽和シ
ランであるシラン架橋剤をエチレン−不飽和エステル共
重合体からなるキャリヤーポリマーに、キャリヤーポリ
マーの融点以下の高温及び加圧下の条件で含浸させたシ
ラン架橋剤マスターバッチ、及び(iii)シラノール縮合
触媒及び酸化防止剤を含有させた触媒マスターバッチと
を該全ポリマーの結晶融点より高い温度において溶融混
合して反応させ、次いで水分と接触させて架橋させるこ
とを特徴とするシラン架橋ポリオレフィンの製造方法で
ある。
Description
シラン架橋において、有機不飽和シラン等を高濃度に含
浸したシラン架橋剤マスターバッチの製造方法、及びそ
れとシラノール縮合触媒等を含有した触媒マスターバッ
チにより一工程でシラン架橋ポリオレフィンを製造する
シラン架橋方法に関するものである。
方法としては、該ポリオレフィンに遊離ラジカル発生剤
の存在下で有機不飽和シランをグラフト反応させてシラ
ングラフト化した後、このシラングラフトマーをシラノ
ール縮合触媒の存在下で水分と接触させて架橋させる所
謂シラン架橋法が一般に知られている。例えば特公昭48
-1711号公報、特開昭57-49109号公報等に開示されてい
る。
う。即ちシラングラフト化反応工程及びシラノール縮合
反応工程である。従って少なくとも二回の押出工程を経
る事となり、最終製品としての経済的な問題が避けられ
ない。また一工程プロセスとしてはモノシール法があ
る。しかし、この方法は有機不飽和シランを液状で押出
機に注入する液添装置が必要であるが、滑りや計量不良
の問題がある。また押出機も少量添加物を均一分散する
為に、L/Dの大きな高価で特殊なタイプが必要であり
経済的な問題が避けられない。更に押出においても非常
に高度な技術が必要である。
体キャリヤーポリマーに導入したシラン架橋方法が特開
平3-167229号公報に開示されている。この方法では固体
キャリヤーポリマーとしては多孔質ポリマー、膨潤性ポ
リマー及びカプセルを挙げており、多孔質ポリマーの好
ましい材料としてエチレン−ビニルアセテート共重合体
(以下EVAという)、高密度ポリエチレン、低密度ポ
リエチレン及び直鎖状低密度ポリエチレン等を挙げてい
る。
にする為の工程が必要であり、生産性、経済性の問題が
ある。また、膨潤性ポリマーの好ましい材料としてEV
Aを挙げているが、EVAはシランの含浸量が十分でな
い、熱安定性が劣るため分解生成物の酢酸による銅害の
危険性、電気特性が劣る等の問題がある。
橋方法が特開平7-330914号公報に開示されている。この
方法ではシラン架橋剤保持体がカルボニル基を有するコ
モノマー含量が30重量%以上のエチレン共重合体の発
泡樹脂を挙げている。しかし、これも発泡工程が必要で
あり、生産性、経済性の問題は避けられない。また同公
報ではシラン架橋剤液の発泡樹脂への含浸方法として室
温で密閉容器で1時間回転混合しているためかなり時間
がかかり生産性にも問題がある。更に上記の2つの公報
ではシラン及び遊離ラジカル発生剤の他にシラノール縮
合触媒、酸化防止剤等の添加剤も固体ポリマーに導入し
ている。この為シランの縮合によるオリゴマー化或いは
ラジカル捕捉による架橋阻害により架橋効率や保存性が
劣るという大きな問題がある。
題を解決したもので、ポリオレフィンのシラン架橋にお
いて、有機不飽和シラン等を高濃度に含浸したシラン架
橋剤マスターバッチの効率的な生産方法及びこのシラン
架橋剤マスターバッチとシラノール縮合触媒等を含有し
た触媒マスターバッチにより一工程で架橋効率に優れた
シラン架橋ポリオレフィンを製造するシラン架橋方法の
提供を目的としたものである。
ラン等を高濃度に含浸できるキャリヤーポリマーとその
時の含浸条件を検討して容易にシラン架橋剤マスターバ
ッチを生産できる方法を見出したものであり、更にシラ
ノール縮合触媒等を含有した触媒マスターバッチを採用
することにより架橋効率に優れたシラン架橋ポリオレフ
ィンを製造する方法を見出したものである。
ースポリマーと、(ii)遊離ラジカル発生剤を含む液状の
有機不飽和シランであるシラン架橋剤をエチレン−不飽
和エステル共重合体からなるキャリヤーポリマーに、キ
ャリヤーポリマーの融点以下で融点に近い温度条件で含
浸させたシラン架橋剤マスターバッチ、及び(iii)シラ
ノール縮合触媒及び酸化防止剤を含有させた触媒マスタ
ーバッチとを全ポリマーの結晶融点より高い温度におい
て溶融混合して反応させ、次いで水分と接触させて架橋
させるシラン架橋ポリオレフィンの製造方法であり、更
に好ましい態様は、エチレン−不飽和エステル共重合体
のコモノマー含量が18〜41重量%であり、有機不飽
和シランの添加量がキャリヤーポリマーに対して10〜
40重量%であり、エチレン−不飽和エステル共重合体
がエチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−
メチルメタクリレート共重合体、またはこれらの混合物
からなり、有機不飽和シランがビニルトリメトキシシラ
ンまたはビニルトリエトキシシランからなり、遊離ラジ
カル発生剤がジクミルパーオキサイド、またはα,α′
−ビス(t−ブチルパーオキシジイソプロピル)ベンゼ
ンからなり、キャリヤーポリマーを予めその融点より5
〜30℃低い温度に予熱し、その融点より5〜30℃低
い温度に保持された密閉式混合機に投入攪拌しながらシ
ラン架橋剤を投入して密閉した後、加圧下の条件でキャ
リヤーポリマーにシラン架橋剤を含浸させ、加圧条件が
0.1〜10kg/cm2であり、窒素加圧下で前記キ
ャリヤーポリマーにシラン架橋剤を含浸させ、触媒マス
ターバッチのキャリヤーポリマーの融点がポリオレフィ
ン系ベースポリマーの融点より高いポリエチレン、ポリ
プロピレン、エチレンとα−オレフィンの共重合体及び
これらの混合物からなり、シラン架橋剤マスターバッチ
と触媒マスターバッチの合計量が3〜15重量%である
シラン架橋ポリオレフィンの製造方法である。
発明のポリオレフィン系ベースポリマーとしては特に限
定するものではないが、一般的なポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレンとα−オレフィンの共重合体であ
り、α−オレフィンとしてはC3〜C12の例えばプロピ
レン、ブテン−1、ペンテン−1、オクテン−1、4−
メチルペンテン−1、4−メチルヘキセン−1、4,4
−ジメチルペンテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウ
ンデセン−1、ドデセン−1等である。或いは、EE
A、EMMA、EVA、塩素化ポリエチレン(以下CP
Eという)及びこれらの混合物を挙げることができる。
ン相互の架橋点となるべくベースレジンにグラフト化さ
れるものである。本発明において使用される有機不飽和
シランとしては、一般式RR'SiY2(Rは1価のオレフィン
性不飽和炭化水素基、Yは加水分解しうる有機基、R'は
脂肪族不飽和炭化水素以外の1価の炭化水素基あるいは
Yと同じもの)で表される化合物が使用される。R'がYと
同一で一般式RSiY3で表される有機不飽和シランを使用
するのが望ましく、例えばビニルトリメトキシシラン、
ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリブトキシシラ
ン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシ
ラン等が挙げられる。
剤マスターバッチにおいてはキャリヤーポリマーの全重
量を基準にして10〜40重量%、好ましくは20〜3
0重量%である。10重量%を下回ると十分なグラフト
化が起こらず、また40重量%を上回ると含浸ペレット
に荷重がかかった場合にシランのブリードが発生する為
である。またシラン架橋ポリオレフィンにおいてはポリ
マーの全重量を基準にして、シランは0.1〜5重量
%、好ましくは0.7〜3重量%である。0.1重量%
を下回ると充分なグラフト化が起こらず、また5重量%
を上回ると成形不良を起こすとともに経済的でなくな
る。
ラフト化反応の開始剤として働く。本発明において使用
される遊離ラジカル発生剤には、重合開始作用の強い種
々の有機過酸化物及びパーエステル、例えばジクミルパ
ーオキサイド、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ
ジイソプロピル)ベンゼン、ジ−t−ブチルパーオキサ
イド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−ベンゾイ
ルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオ
キシピバレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘ
キサノエート等が挙げられる。これらの添加量としては
シラン架橋ポリオレフィン中のポリマーの全重量を基準
にして0.01〜0.5重量%、好ましくは0.05〜
0.2重量%である。0.01重量%を下回ると充分な
シラングラフト化反応が進行せず、また0.5重量%を
上回ると押出加工性が低下するとともに成形表面が悪く
なる。
遊離ラジカル発生剤を有機不飽和シランに溶解した液体
混合物でキャリヤーポリマーを膨潤させることにより、
遊離ラジカル発生剤と有機不飽和シランをキャリヤーポ
リマーに含浸させて製造することができる。この時有機
不飽和シランを高濃度に短時間で効率的に含浸させる為
には、前記キャリヤーポリマーを予めその融点より5〜
30℃低い温度に予熱し、その融点より5〜30℃低い
温度に保持された密閉式混合機に投入し、攪拌しながら
液体混合物を投入し、投入後混合機を密閉し、加圧化に
て混合して含浸させる必要があり、空気中の水分による
影響を防ぐためにも窒素の加圧下で行うのが好ましい。
キャリヤーポリマーが溶融しないようにキャリヤーポリ
マーの融点より低い温度でなければならないが、あまり
融点に近い温度ではポリマーのブロッキング、混合機へ
の付着の危険がある為、融点より5℃以内の低い温度で
は好ましくない。また融点より30℃以上低い温度では
液体混合物が含浸しない或いは含浸に長時間を要すると
いう問題があり好ましくない。
合機としては有機不飽和シランの揮発防止のため密閉式
のものが好ましい。また有機不飽和シランの早期加水分
解及び縮合の可能性を最小にする、短時間で効率的に含
浸させる為窒素加圧化が好ましい。加圧条件としては
0.1〜10kg/cm2が好ましい。0.1kg/c
m2を下回ると効率的な含浸性が得られず、10kg/
cm2を上回ると設備の仕様としてコストアップとなる
為である。これに適した混合機としてはダルトン混合
機、スーパーミキサー混合機、タンブラー混合機等を挙
げることができる。
且つ架橋するベースポリマー及び有機不飽和シランと相
溶性の個体でなければならない。相溶性とは、キャリヤ
ーポリマーが有機不飽和シランと容易に反応してはなら
ず、且つベースポリマーに分散可能或いは可溶性でなけ
ればならないことを意味する。適したキャリヤーポリマ
ーは非吸湿性である。即ち有機不飽和シランの早期加水
分解及び縮合の可能性を最小にする為に水分の吸収が比
較的遅いのが好ましい。何れにしても、キャリヤーポリ
マーは実質的に水が存在すべきでない。本発明のキャリ
ヤーポリマーはグラニュール、或いはペレットの形の粒
状物にするのが普通であり、好ましい形はペレットであ
る。
スターバッチのキャリヤーポリマーとしては、エチレン
−不飽和エステル共重合体であり、好ましくはコモノマ
ー含量が18〜41重量%のEEA、EMMA、または
これらの混合物を挙げることができる。コモノマー含量
が18重量%を下回ると所望のシラン含浸量が得られ
ず、また41重量%を上回るとシラン含浸時にブロッキ
ングし作業性が悪くなる。シラン含浸性、作業性、経済
性等を考慮するとEEAが好ましい。
ポリマーとシラノール縮合触媒及び酸化防止剤等を混練
し造粒することにより製造することができる。また触媒
マスターバッチのキャリヤーポリマーの融点はポリオレ
フィン系ベースポリマーの融点以上でなければならな
い。これは押出時にシラングラフト化反応及びシラノー
ル縮合反応が起こるが、触媒マスターバッチ中のシラノ
ール縮合触媒及び酸化防止剤はシラングラフト化反応で
の架橋阻害により架橋効率を低下させる。従って融点に
差を持たせることによってまずシラングラフト化反応が
進み、続いてシラノール縮合反応が進むことにより架橋
阻害を防止できる。また触媒マスターバッチは粒状形で
あり且つ架橋するベースポリマーと相溶性の固体でなけ
ればならない。本発明の触媒マスターバッチはグラニュ
ール、あるいはペレットの形の粒状物にするのが普通で
あり、好ましい形はペレットである。
ッチのキャリヤーポリマーとしては、例えばポレエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレンとα−オレフィンの共重
合体であり、α−オレフィンとしては、C3〜C12の例
えばプロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、オクテン
−1、4−メチルペンテン−1、4−メチルヘキセン−
1、4,4−ジメチルペンテン−1、ノネン−1、デセ
ン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1等であり、及び
これらの混合物を挙げることができる。
えばジブチル錫ジラウレート、酢酸第一錫、ジブチル錫
ジアセテート、ジブチル錫ジオクトエート、ナフテン酸
鉛、カプリル酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、チタン酸テ
トラブチルエステル、ステアリン酸鉛、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、
ステアリン酸カルシウム等の有機金属化合物等が挙げら
れる。これらの添加量としては、シラン架橋ポリオレフ
ィン中のポリマーの全重量を基準として0.01〜0.
2重量%、好ましくは0.02〜0.1重量%である。
0.01重量%を下回ると十分な架橋反応が進まず、ま
た0.2重量%を上回ると押出時に押出機内で局部的に
架橋が進行し外観が著しく悪化する。またシラノール縮
合触媒は触媒マスターバッチに加入しなければならな
い。これはシラン架橋剤マスターバッチに加入するとシ
ランの縮合によるオリゴマー化を促進し外観悪化を引き
起こす為である。
工する際に通常用いられるもので特に限定するものでは
ないが、触媒マスターバッチに加入しなければならな
い。これはシラン架橋剤マスターバッチに加入するとラ
ジカル捕捉により架橋を阻害する為である。その他添加
剤を加入する場合においても架橋を阻害する可能性のあ
る添加剤は触媒マスターバッチに加入しなければならな
い。
スターバッチと触媒マスターバッチの合計量が組成物全
体の合計量の3〜15重量%の範囲で添加される。3重
量%を下回ると充分なグラフト化が起こらず、また15
重量%を上回ると成形不良を起こすとともに経済的でな
くなる。
使用される添加剤、例えば中和剤、紫外線吸収剤、帯電
防止剤、顔料、分散剤、増粘剤、金属劣化防止剤、防カ
ビ剤、流動調整剤、その他の無機質充填剤等、または他
の合成樹脂を含有させることもできる。
な配合割合、製造条件に従って、まずキャリヤーポリマ
ー(EEA(1)、EEA(2)、EEA(3)、L−
LDPE)を80℃に保持された密閉式のスーパーミキ
サー混合機に投入し、攪拌混合し80℃に予熱する。次
に不飽和シランに遊離ラジカル発生剤を溶かした液体混
合物をスーパーミキサーに投入し、1kg/cm2の窒
素加圧下で攪拌しながらキャリヤーポリマーに含浸させ
た。又、予熱温度を変更した場合、窒素加圧条件を変更
した場合等のそれ以外の方法も上記と同様に実施した。
ような配合割合に従って、キャリヤーポリマー(HDP
E(1)、HDPE(2)、PP、LDPE)、シラノ
ール縮合触媒、酸化防止剤等を加圧ニーダーを用いて混
練、造粒した。
体(融点:90℃、EA含量;23重量%) (2)EEA(2):エチレン−エチルアクリレート共重合
体(融点:95℃、EA含量;10重量%) (3)EEA(3):エチレン−エチルアクリレート共重合
体(融点:85℃、EA含量;50重量%) (4)L−LDPE: 直鎖状低密度ポリエチレン(融点:
125℃、密度;0.924g/cm3、MI;3.0g/10min) (5)VTMOS:ビニルトリメトキシシラン (6)DCP:ジクミルパーオキサイド (7)HDPE(1):高密度ポリエチレン(融点:130
℃、密度;0.950g/cm3、MI;5g/10min) (8)HDPE(2):高密度ポリエチレン(融点:135
℃、密度;0.955g/cm3、MI;4g/10min) (9)PP:ポリプロピレン(ブロックポリマー、融点:1
50℃、MI(230゜C);2.0g/10min) (10)LDPE:低密度ポリエチレン(融点:105℃、密
度;0.925g/cm3、MI;1.5g/10min) (11)MDPE:中密度ポリエチレン(融点:110℃、密
度;0.930g/cm3、MI;1.0g/10min) (12)DBTDL:ジブチルスズジラウレート (13)酸化防止剤:フェノール系酸化防止剤/イルガノッ
クス1010(チバガイギー(株)製) (14)滑剤:低分子量ポリエチレン/サンワックス171
P(三洋化成工業(株)製)
混合物を加熱攪拌した時の含浸性を評価した。 ○:含浸性良好、×:含浸不可 又、シラン含浸時のシラン含浸時間(min)、シラン含浸
収率(%)、ペレットの潰れ性、ブロッキング性について
評価した。 (16)テープ押出外観: 50mmφの押出機 120-150-170-180-170℃ L/D:20 圧縮比 3.5 テープダイ:巾 100mm リップ間
隔 1mmt 評価:○>△>×の順とし、○のレベルを合格とした。 (17)ゲル分率(%):120℃、20時間、キシレン浸漬法 (18)引張強さ(MPa)及び伸び(%):JIS K 6760
による。 (19)加熱変形率(%):JIS K 6723 による。
たシラン架橋剤マスターバッチ及び触媒マスターバッチ
を表3の比率で混合し、押出機を用いてテープを押出
し、更に温水中に浸漬することによって架橋処理を行っ
た。この押出テープを用いて、ゲル分率、引張強さ、伸
び、及び加熱変形率の評価を行った。
すシラン架橋剤マスターバッチはシラン含浸性に優れ、
又これを用いた実施例3〜7に示す材料は押出加工性が
良好で、かつ非常に優れた架橋特性、機械的特性、及び
耐熱性を示している。これに対し比較例は全て、シラン
含浸性、押出加工性、架橋特性、機械的特性、及び耐熱
性のバランスが取れていない。
シラン架橋剤マスターバッチを効率的に得ることがで
き、又、これを用いることにより押出加工性に優れ、架
橋特性、機械的特性、耐熱性に優れたシラン架橋ポリオ
レフィンを得ることができる。
Claims (9)
- 【請求項1】 (i)ポリオレフィン系ベースポリマー
と、(ii)遊離ラジカル発生剤を含む液状の有機不飽和シ
ランであるシラン架橋剤をエチレン−不飽和エステル共
重合体からなるキャリヤーポリマーに、キャリヤーポリ
マーの融点以下で融点に近い温度条件で含浸させたシラ
ン架橋剤マスターバッチ、及び(iii)シラノール縮合触
媒及び酸化防止剤を含有させた触媒マスターバッチとを
全ポリマーの結晶融点より高い温度において溶融混合し
て反応させ、次いで水分と接触させて架橋させることを
特徴とするシラン架橋ポリオレフィンの製造方法。 - 【請求項2】 該エチレン−不飽和エステル共重合体の
コモノマー含量が18〜41重量%であり、有機不飽和
シランの添加量がキャリヤーポリマーに対して10〜4
0重量%であることを特徴とする請求項1記載のシラン
架橋剤マスターバッチの製造方法。 - 【請求項3】 該エチレン−不飽和エステル共重合体が
エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メ
チルメタクリレート共重合体、またはこれらの混合物か
らなることを特徴とする請求項1または2記載のシラン
架橋剤マスターバッチの製造方法。 - 【請求項4】 該有機不飽和シランがビニルトリメトキ
シシランまたはビニルトリエトキシシランからなり、該
遊離ラジカル発生剤がジクミルパーオキサイド、または
α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシジイソプロピ
ル)ベンゼンからなることを特徴とする請求項1または
2記載のシラン架橋ポリオレフィンの製造方法。 - 【請求項5】 該キャリヤーポリマーを予めその融点よ
り5〜30℃低い温度に予熱し、その融点より5〜30
℃低い温度に保持された密閉式混合機に投入攪拌しなが
らシラン架橋剤を投入して密閉した後、加圧下の条件で
キャリヤーポリマーにシラン架橋剤を含浸させることを
特徴とする請求項1、2、3または4記載のシラン架橋
ポリオレフィンの製造方法。 - 【請求項6】 加圧下で該キャリヤーポリマーにシラン
架橋剤を含浸させる際、加圧条件が0.1〜10kg/
cm2であることを特徴とする請求項1、2、3、4ま
たは5記載のシラン架橋ポリオレフィンの製造方法。 - 【請求項7】 窒素加圧下で前記キャリヤーポリマーに
シラン架橋剤を含浸させることを特徴とする請求項1、
2、3、4、5または6記載のシラン架橋ポリオレフィ
ンの製造方法。 - 【請求項8】 触媒マスターバッチのキャリヤーポリマ
ーの融点がポリオレフィン系ベースポリマーの融点より
高いポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンとα−オ
レフィンの共重合体及びこれらの混合物からなることを
特徴とする請求項1記載のシラン架橋ポリオレフィンの
製造方法。 - 【請求項9】 シラン架橋剤マスターバッチと触媒マス
ターバッチの合計量が3〜15重量%であることを特徴
とする請求項1記載のシラン架橋ポリオレフィンの製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04876297A JP3322818B2 (ja) | 1997-03-04 | 1997-03-04 | シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04876297A JP3322818B2 (ja) | 1997-03-04 | 1997-03-04 | シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10245424A true JPH10245424A (ja) | 1998-09-14 |
JP3322818B2 JP3322818B2 (ja) | 2002-09-09 |
Family
ID=12812301
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04876297A Expired - Lifetime JP3322818B2 (ja) | 1997-03-04 | 1997-03-04 | シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3322818B2 (ja) |
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