JPH11158233A - シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 - Google Patents
シラン架橋ポリオレフィンの製造方法Info
- Publication number
- JPH11158233A JPH11158233A JP9325964A JP32596497A JPH11158233A JP H11158233 A JPH11158233 A JP H11158233A JP 9325964 A JP9325964 A JP 9325964A JP 32596497 A JP32596497 A JP 32596497A JP H11158233 A JPH11158233 A JP H11158233A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silane
- resin
- supply port
- organic
- crosslinked polyolefin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Graft Or Block Polymers (AREA)
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 押出加工性に優れ、又架橋特性、機械的特
性、耐熱性に優れたシラン架橋ポリオレフィンを得る。 【解決手段】 2軸押出機を用いて第1供給口に(a)
ポリオレフィン系ベ−スポリマ−と、(b)有機不飽和
シラン及び遊離ラジカル発生剤を含有させた樹脂との混
合物を投入し、第2供給口より(c)シラノ−ル縮合触
媒及び酸化防止剤を含有させた樹脂を投入して更に溶融
混練し、押出物を水分と接触させて架橋させる。
性、耐熱性に優れたシラン架橋ポリオレフィンを得る。 【解決手段】 2軸押出機を用いて第1供給口に(a)
ポリオレフィン系ベ−スポリマ−と、(b)有機不飽和
シラン及び遊離ラジカル発生剤を含有させた樹脂との混
合物を投入し、第2供給口より(c)シラノ−ル縮合触
媒及び酸化防止剤を含有させた樹脂を投入して更に溶融
混練し、押出物を水分と接触させて架橋させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリオレフィンの架
橋方法に関するものである。更に詳しくは、有機不飽和
シランをポリオレフィン系ベ−スポリマ−へグラフト化
させ、シラングラフト化率及びシラン架橋密度が高く、
更に耐熱性が良好なシラン架橋ポリオレフィンを1工程
にて製造する方法に関するものである。
橋方法に関するものである。更に詳しくは、有機不飽和
シランをポリオレフィン系ベ−スポリマ−へグラフト化
させ、シラングラフト化率及びシラン架橋密度が高く、
更に耐熱性が良好なシラン架橋ポリオレフィンを1工程
にて製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来ポリオレフィンを架橋させる簡便な
方法としては、ポリオレフィンに遊離ラジカル発生剤の
存在下で有機不飽和シランをグラフト反応させてシラン
グラフト化した後、このシラングラフトマ−をシラノ−
ル縮合触媒の存在下で水分と接触させて架橋させる所謂
シラン架橋法が一般に知られている。例えば、特公昭4
8−1711号公報、特開昭57−49109号公報に
開示されている。しかしこの方法は少なくとも2工程を
ともなう。即ちシラングラフト化反応及びシラノ−ル縮
合反応工程である。従って少なくとも二回の押出工程を
経る事となり、最終製品としての経済的な問題が避けら
れない。
方法としては、ポリオレフィンに遊離ラジカル発生剤の
存在下で有機不飽和シランをグラフト反応させてシラン
グラフト化した後、このシラングラフトマ−をシラノ−
ル縮合触媒の存在下で水分と接触させて架橋させる所謂
シラン架橋法が一般に知られている。例えば、特公昭4
8−1711号公報、特開昭57−49109号公報に
開示されている。しかしこの方法は少なくとも2工程を
ともなう。即ちシラングラフト化反応及びシラノ−ル縮
合反応工程である。従って少なくとも二回の押出工程を
経る事となり、最終製品としての経済的な問題が避けら
れない。
【0003】又1工程プロセスとしてはモノシ−ル法が
ある。しかし、この方法は有機不飽和シランを液状で押
出混練機に注入する液添装置が必要であるが、滑りや計
量不良の問題がある。又押出混練機も少量添加物を均一
分散する為にL/Dの大きな高価で特殊なタイプが必要
であり、経済的な問題が避けられない。更に押出におい
ても非常に高度な技術が必要である。
ある。しかし、この方法は有機不飽和シランを液状で押
出混練機に注入する液添装置が必要であるが、滑りや計
量不良の問題がある。又押出混練機も少量添加物を均一
分散する為にL/Dの大きな高価で特殊なタイプが必要
であり、経済的な問題が避けられない。更に押出におい
ても非常に高度な技術が必要である。
【0004】更に1工程プロセスとしては、有機不飽和
シランを樹脂に導入したシラン架橋方法が特開平3−1
67229号公報に開示されている。しかし、この方法
は樹脂として多孔質ポリマ−或いはEVAを用いてお
り、有機不飽和シラン及び遊離ラジカル発生剤の他にシ
ラノ−ル縮合触媒、酸化防止剤等の添加剤も同じ一つの
樹脂に導入している。この為有機不飽和シランの縮合、
オリゴマ−化或いはラジカル捕捉による架橋阻害により
架橋効率や保存性が劣るという問題があった。
シランを樹脂に導入したシラン架橋方法が特開平3−1
67229号公報に開示されている。しかし、この方法
は樹脂として多孔質ポリマ−或いはEVAを用いてお
り、有機不飽和シラン及び遊離ラジカル発生剤の他にシ
ラノ−ル縮合触媒、酸化防止剤等の添加剤も同じ一つの
樹脂に導入している。この為有機不飽和シランの縮合、
オリゴマ−化或いはラジカル捕捉による架橋阻害により
架橋効率や保存性が劣るという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの問
題を解決したもので、1工程で押出混練することでシラ
ングラフト化率及びシラン架橋度が高く、且つ耐熱性が
良好なシラン架橋ポリオレフィンの製造方法の提供を目
的としたものである。
題を解決したもので、1工程で押出混練することでシラ
ングラフト化率及びシラン架橋度が高く、且つ耐熱性が
良好なシラン架橋ポリオレフィンの製造方法の提供を目
的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は押出混練機を用
いて(a)ポリオレフィン系ベ−スポリマ−と、(b)
一般式RR’SiY2(Rは1価のオレフィン性不飽和
炭化水素基、Yは加水分解しうる有機基、R’は脂肪族
不飽和炭化水素以外の1価の炭化水素基あるいはYと同
じもの)で表される有機不飽和シラン及び遊離ラジカル
発生剤を押出混練機の第1供給口から投入して溶融混練
し、(c)シラノ−ル縮合触媒及び酸化防止剤を第2供
給口から投入して更に溶融混練し、押出物を水分と接触
させて架橋さる。好ましくは溶融混練の際、第2の供給
口から押出混練機の先端の間に設けられたベント孔から
真空で吸引し、押出混練機が2軸押出機であるシラン架
橋ポリオレフィンの製造方法である。
いて(a)ポリオレフィン系ベ−スポリマ−と、(b)
一般式RR’SiY2(Rは1価のオレフィン性不飽和
炭化水素基、Yは加水分解しうる有機基、R’は脂肪族
不飽和炭化水素以外の1価の炭化水素基あるいはYと同
じもの)で表される有機不飽和シラン及び遊離ラジカル
発生剤を押出混練機の第1供給口から投入して溶融混練
し、(c)シラノ−ル縮合触媒及び酸化防止剤を第2供
給口から投入して更に溶融混練し、押出物を水分と接触
させて架橋さる。好ましくは溶融混練の際、第2の供給
口から押出混練機の先端の間に設けられたベント孔から
真空で吸引し、押出混練機が2軸押出機であるシラン架
橋ポリオレフィンの製造方法である。
【0007】さらに(b)有機不飽和シラン及び遊離ラ
ジカル発生剤及び/又は(c)シラノ−ル縮合触媒及び
酸化防止剤がそれぞれ樹脂に含有されており、(b)有
機不飽和シラン及び遊離ラジカル発生剤を含有させる樹
脂がエチレン−エチルアクリレ−ト共重合体(EE
A)、エチレン−メチルメタクリレ−ト共重合体(EM
MA)又はこれらの混合物であり、好ましくは(b)有
機不飽和シラン及び遊離ラジカル発生剤を含有させる樹
脂がエチレン−エチルアクリレ−ト共重合体(EE
A)、エチレン−メチルメタクリレ−ト共重合体(EM
MA)から選ばれた少なくとも1種以上と水添スチレン
−イソプレンブロック共重合体(SEPS)、水添スチ
レン−ブタジエンブロック共重合体(SEBS)から選
ばれた少なくとも1種以上の混合物であるシラン架橋ポ
リオレフィンの製造方法である。
ジカル発生剤及び/又は(c)シラノ−ル縮合触媒及び
酸化防止剤がそれぞれ樹脂に含有されており、(b)有
機不飽和シラン及び遊離ラジカル発生剤を含有させる樹
脂がエチレン−エチルアクリレ−ト共重合体(EE
A)、エチレン−メチルメタクリレ−ト共重合体(EM
MA)又はこれらの混合物であり、好ましくは(b)有
機不飽和シラン及び遊離ラジカル発生剤を含有させる樹
脂がエチレン−エチルアクリレ−ト共重合体(EE
A)、エチレン−メチルメタクリレ−ト共重合体(EM
MA)から選ばれた少なくとも1種以上と水添スチレン
−イソプレンブロック共重合体(SEPS)、水添スチ
レン−ブタジエンブロック共重合体(SEBS)から選
ばれた少なくとも1種以上の混合物であるシラン架橋ポ
リオレフィンの製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のポリオレフィン系ベ−ス
ポリマ−とは、一般的なポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレンとα−オレフィンの共重合体、α−オレフ
ィンとしてはC3〜C12の例えばプロピレン、ブテン
−1、ペンテン−1、オクテン−1、4−メチルペンテ
ン−1、4−メチルヘキセン−1、4,4−ジメチルペ
ンテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−
1、ドデセン−1等である。或いは、エチレン−エチル
アクリレ−ト共重合体(EEA)、エチレン−メチルメ
タクリレ−ト共重合体(EMMA)、エチレン−ビニル
アセテ−ト共重合体(EVA)、塩素化ポリエチレン
(CPE)及びこれらの混合物を挙げることができる。
ポリマ−とは、一般的なポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレンとα−オレフィンの共重合体、α−オレフ
ィンとしてはC3〜C12の例えばプロピレン、ブテン
−1、ペンテン−1、オクテン−1、4−メチルペンテ
ン−1、4−メチルヘキセン−1、4,4−ジメチルペ
ンテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−
1、ドデセン−1等である。或いは、エチレン−エチル
アクリレ−ト共重合体(EEA)、エチレン−メチルメ
タクリレ−ト共重合体(EMMA)、エチレン−ビニル
アセテ−ト共重合体(EVA)、塩素化ポリエチレン
(CPE)及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0009】本発明の有機不飽和シランは、ベ−スレジ
ン相互の架橋点となるべくベ−スレジンにグラフト化さ
れるものである。本発明において使用される有機不飽和
シランとしては、一般式RR’SiY2(Rは1価のオ
レフィン性不飽和炭化水素基、Yは加水分解しうる有機
基、R’は脂肪族不飽和炭化水素以外の1価の炭化水素
基あるいはYと同じもの)で表される化合物が使用され
る。R’がYと同一で一般式RSiY3で表される有機
不飽和シランを使用するのが望ましく、例えばビニルト
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル
トリブトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリ
ルトリエトキシシラン等が挙げられる。
ン相互の架橋点となるべくベ−スレジンにグラフト化さ
れるものである。本発明において使用される有機不飽和
シランとしては、一般式RR’SiY2(Rは1価のオ
レフィン性不飽和炭化水素基、Yは加水分解しうる有機
基、R’は脂肪族不飽和炭化水素以外の1価の炭化水素
基あるいはYと同じもの)で表される化合物が使用され
る。R’がYと同一で一般式RSiY3で表される有機
不飽和シランを使用するのが望ましく、例えばビニルト
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル
トリブトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリ
ルトリエトキシシラン等が挙げられる。
【0010】本発明の遊離ラジカル発生剤は、シラング
ラフト化反応の開始剤として働く。本発明において使用
される遊離ラジカル発生剤には、重合開始作用の強い種
々の有機過酸化物及びパ−エステル、例えばジクミルパ
−オキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパ−オキシ
ジイソプロピル)ベンゼン、ジ−t−ブチルパ−オキサ
イド、t−ブチルクミルパ−オキサイド、ジ−ベンゾイ
ルパ−オキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス
(t−ブチルパ−オキシ)ヘキサン、t−ブチルパ−オ
キシピバレ−ト、t−ブチルパ−オキシ−2−エチルヘ
キサノエ−ト等が挙げられる。
ラフト化反応の開始剤として働く。本発明において使用
される遊離ラジカル発生剤には、重合開始作用の強い種
々の有機過酸化物及びパ−エステル、例えばジクミルパ
−オキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパ−オキシ
ジイソプロピル)ベンゼン、ジ−t−ブチルパ−オキサ
イド、t−ブチルクミルパ−オキサイド、ジ−ベンゾイ
ルパ−オキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス
(t−ブチルパ−オキシ)ヘキサン、t−ブチルパ−オ
キシピバレ−ト、t−ブチルパ−オキシ−2−エチルヘ
キサノエ−ト等が挙げられる。
【0011】遊離ラジカル発生剤を有機不飽和シランに
溶解させた液体混合物を含有させるための樹脂としては
相溶性の問題から同じポリオレフィン系ベ−スポリマ−
を用いるのが好ましいが、含浸により行うためこれらの
樹脂では含有率が低くなり、高濃度に含有させるには樹
脂がエチレン−エチルアクリレ−ト共重合体(EE
A)、エチレン−メチルメタクリレ−ト共重合体(EM
MA)又は混合物が好ましく、更に好ましくはモノマ−
含量が18〜41重量%のエチレン−エチルアクリレ−
ト共重合体(EEA)及びエチレン−メチルメタクリレ
−ト共重合体(EMMA)の中から選ばれた少なくとも
一種以上のポリマ−80〜100重量%、スチレン含量
が13〜35重量%の水添スチレン−イソプレンブロッ
ク共重合体(SEPS)及び水添スチレン−ブタジエン
ブロック共重合体(SEBS)の中から選ばれた少なく
とも一種以上のポリマ−20〜0重量%である。また形
状としてグラニュ−ル、或いはペレットの形の粒状物に
するのが普通であり、好ましい形状はペレットである。
溶解させた液体混合物を含有させるための樹脂としては
相溶性の問題から同じポリオレフィン系ベ−スポリマ−
を用いるのが好ましいが、含浸により行うためこれらの
樹脂では含有率が低くなり、高濃度に含有させるには樹
脂がエチレン−エチルアクリレ−ト共重合体(EE
A)、エチレン−メチルメタクリレ−ト共重合体(EM
MA)又は混合物が好ましく、更に好ましくはモノマ−
含量が18〜41重量%のエチレン−エチルアクリレ−
ト共重合体(EEA)及びエチレン−メチルメタクリレ
−ト共重合体(EMMA)の中から選ばれた少なくとも
一種以上のポリマ−80〜100重量%、スチレン含量
が13〜35重量%の水添スチレン−イソプレンブロッ
ク共重合体(SEPS)及び水添スチレン−ブタジエン
ブロック共重合体(SEBS)の中から選ばれた少なく
とも一種以上のポリマ−20〜0重量%である。また形
状としてグラニュ−ル、或いはペレットの形の粒状物に
するのが普通であり、好ましい形状はペレットである。
【0012】本発明のシラノ−ル縮合触媒としては、ジ
ブチル錫ジラウレ−ト、酢酸第一錫、ジブチル錫ジアセ
テ−ト、ジブチル錫ジオクトエ−ト、ナフテン酸鉛、カ
プリル酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、チタン酸テトラブ
チルエステル、ステアリン酸鉛、ステアリン酸亜鉛、ス
テアリン酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、ステア
リン酸カルシウム等の有機金属化合物が挙げられる。本
発明の酸化防止剤はポリオレフィンを加工する際に通常
用いられるもので特に限定するものではない。
ブチル錫ジラウレ−ト、酢酸第一錫、ジブチル錫ジアセ
テ−ト、ジブチル錫ジオクトエ−ト、ナフテン酸鉛、カ
プリル酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、チタン酸テトラブ
チルエステル、ステアリン酸鉛、ステアリン酸亜鉛、ス
テアリン酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、ステア
リン酸カルシウム等の有機金属化合物が挙げられる。本
発明の酸化防止剤はポリオレフィンを加工する際に通常
用いられるもので特に限定するものではない。
【0013】シラノ−ル縮合触媒及び酸化防止剤は有機
不飽和シラン及び遊離ラジカル発生剤含有樹脂とは別の
樹脂に含有させなければならない。シラノ−ル縮合触媒
を有機不飽和シラン及び遊離ラジカル発生剤含有樹脂に
含有させるとシラノ−ル縮合触媒による有機不飽和シラ
ンの縮合、オリゴマ−化が起こり、有機不飽和シランの
濃度が低下するため好ましくない。また、本発明のポリ
オレフィン系ベ−スポリマ−へのシラングラフト化反応
は押出し時に遊離ラジカル発生剤によりポリオレフィン
系ベ−スポリマ−よりラジカルが発生し、ポリオレフィ
ン系ベ−スポリマ−のラジカル発生跡に有機不飽和シラ
ンがグラフト化反応を起こし、押出物と水を接触させる
ことにより、シラングラフト化されている部分が架橋し
てシラン架橋ポリオレフィンが得られるのであるが、酸
化防止剤を有機不飽和シラン及び遊離ラジカル発生剤含
有樹脂に含有させた場合、押出し時にポリオレフィン系
ベ−スポリマ−のラジカル発生跡に酸化防止剤のラジカ
ル捕捉により、ラジカル発生跡が消滅して有機不飽和シ
ランのグラフト化反応が阻害されるため、シラン架橋密
度が低くなり好ましくない。この酸化防止剤は得られる
シラン架橋ポリオレフィンに耐熱性を付与させるために
不可欠である。耐熱性とはこの場合、JISK6769
の熱間内圧クリ−プ試験の中の8000時間クリ−プ試
験をクリア−することを意味する。
不飽和シラン及び遊離ラジカル発生剤含有樹脂とは別の
樹脂に含有させなければならない。シラノ−ル縮合触媒
を有機不飽和シラン及び遊離ラジカル発生剤含有樹脂に
含有させるとシラノ−ル縮合触媒による有機不飽和シラ
ンの縮合、オリゴマ−化が起こり、有機不飽和シランの
濃度が低下するため好ましくない。また、本発明のポリ
オレフィン系ベ−スポリマ−へのシラングラフト化反応
は押出し時に遊離ラジカル発生剤によりポリオレフィン
系ベ−スポリマ−よりラジカルが発生し、ポリオレフィ
ン系ベ−スポリマ−のラジカル発生跡に有機不飽和シラ
ンがグラフト化反応を起こし、押出物と水を接触させる
ことにより、シラングラフト化されている部分が架橋し
てシラン架橋ポリオレフィンが得られるのであるが、酸
化防止剤を有機不飽和シラン及び遊離ラジカル発生剤含
有樹脂に含有させた場合、押出し時にポリオレフィン系
ベ−スポリマ−のラジカル発生跡に酸化防止剤のラジカ
ル捕捉により、ラジカル発生跡が消滅して有機不飽和シ
ランのグラフト化反応が阻害されるため、シラン架橋密
度が低くなり好ましくない。この酸化防止剤は得られる
シラン架橋ポリオレフィンに耐熱性を付与させるために
不可欠である。耐熱性とはこの場合、JISK6769
の熱間内圧クリ−プ試験の中の8000時間クリ−プ試
験をクリア−することを意味する。
【0014】本発明のシラノ−ル縮合触媒及び酸化防止
剤を含有させる樹脂について、シラノ−ル縮合触媒及び
酸化防止剤は樹脂に対し混練、造粒により加入すること
ができる。そのためポリオレフィン系ベ−スポリマ−と
同じ種類の樹脂を用いることが出来る、また形状として
グラニュ−ル、或いはペレットの形の粒状物にするのが
普通であり、好ましい形はペレットである。
剤を含有させる樹脂について、シラノ−ル縮合触媒及び
酸化防止剤は樹脂に対し混練、造粒により加入すること
ができる。そのためポリオレフィン系ベ−スポリマ−と
同じ種類の樹脂を用いることが出来る、また形状として
グラニュ−ル、或いはペレットの形の粒状物にするのが
普通であり、好ましい形はペレットである。
【0015】次に製造方法についてであるが、押出機と
しては連続式の押出機を使用し、押出機の第1供給口に
はポリオレフィン系ベ−スポリマ−と有機不飽和シラン
及び遊離ラジカル発生剤含有樹脂の混合物を投入し、第
2供給口にはシラノ−ル縮合触媒及び酸化防止剤含有樹
脂を投入しなければならない。仮に第1供給口にポリオ
レフィン系ベ−スポリマ−と有機不飽和シラン及び遊離
ラジカル発生剤含有樹脂の内いずれかを投入し、第2供
給口にはポリオレフィン系ベ−スポリマ−と有機不飽和
シラン及び遊離ラジカル発生剤含有樹脂の内、第1供給
口に投入しなかったものを投入し、第3供給口にはシラ
ノ−ル縮合触媒及び酸化防止剤含有樹脂を投入しても得
られるシラン架橋ポリオレフィンの特性は変わらない
が、新たにフィ−ダ−を用いねばならないことと2軸押
出機のL/Dを長くする必要があるため経済的に好まし
くない。仮にシラノ−ル縮合触媒及び酸化防止剤含有樹
脂をポリオレフィン系ベ−スポリマ−と有機不飽和シラ
ン及び遊離ラジカル発生剤含有樹脂とともに第1供給口
より同時に投入した場合、前述と同様、押出し時のポリ
オレフィン系ベ−スポリマ−のラジカル発生跡が酸化防
止剤のラジカル捕捉により消滅し、シラングラフト化及
びシラン架橋密度が低下するため好ましくない。
しては連続式の押出機を使用し、押出機の第1供給口に
はポリオレフィン系ベ−スポリマ−と有機不飽和シラン
及び遊離ラジカル発生剤含有樹脂の混合物を投入し、第
2供給口にはシラノ−ル縮合触媒及び酸化防止剤含有樹
脂を投入しなければならない。仮に第1供給口にポリオ
レフィン系ベ−スポリマ−と有機不飽和シラン及び遊離
ラジカル発生剤含有樹脂の内いずれかを投入し、第2供
給口にはポリオレフィン系ベ−スポリマ−と有機不飽和
シラン及び遊離ラジカル発生剤含有樹脂の内、第1供給
口に投入しなかったものを投入し、第3供給口にはシラ
ノ−ル縮合触媒及び酸化防止剤含有樹脂を投入しても得
られるシラン架橋ポリオレフィンの特性は変わらない
が、新たにフィ−ダ−を用いねばならないことと2軸押
出機のL/Dを長くする必要があるため経済的に好まし
くない。仮にシラノ−ル縮合触媒及び酸化防止剤含有樹
脂をポリオレフィン系ベ−スポリマ−と有機不飽和シラ
ン及び遊離ラジカル発生剤含有樹脂とともに第1供給口
より同時に投入した場合、前述と同様、押出し時のポリ
オレフィン系ベ−スポリマ−のラジカル発生跡が酸化防
止剤のラジカル捕捉により消滅し、シラングラフト化及
びシラン架橋密度が低下するため好ましくない。
【0016】また、第1供給口より投入したポリオレフ
ィン系ベ−スポリマ−は溶融した状態で第2供給口より
投入されたシラノ−ル縮合触媒及び酸化防止剤含有樹脂
と混合、混練が行われることが好ましい。シラングラフ
ト化反応はポリオレフィン系ベ−スポリマ−が溶融した
時点から始まり且つ、反応に要する時間は数分の1秒で
ある。第1供給口より投入した樹脂が溶融した状態であ
れば、第2供給口より投入されたシラノ−ル縮合触媒及
び酸化防止剤含有樹脂が第1供給口より投入された樹脂
と混合、混練される前に必ず数分の1秒は経過している
ため、この時点でシラングラフト化反応は既に終了して
おり、酸化防止剤のラジカル捕捉によるシラングラフト
化反応の阻害は起こらないためである。第1供給口より
投入された樹脂が第2供給口に来る前に、溶融させるに
はポリオレフィン系ベ−スポリマ−の融点に近い温度で
押出しを行い、更に第1供給口と第2供給口の間にニ−
ディングディスクのあるゾ−ンを設けるのが望ましい。
ィン系ベ−スポリマ−は溶融した状態で第2供給口より
投入されたシラノ−ル縮合触媒及び酸化防止剤含有樹脂
と混合、混練が行われることが好ましい。シラングラフ
ト化反応はポリオレフィン系ベ−スポリマ−が溶融した
時点から始まり且つ、反応に要する時間は数分の1秒で
ある。第1供給口より投入した樹脂が溶融した状態であ
れば、第2供給口より投入されたシラノ−ル縮合触媒及
び酸化防止剤含有樹脂が第1供給口より投入された樹脂
と混合、混練される前に必ず数分の1秒は経過している
ため、この時点でシラングラフト化反応は既に終了して
おり、酸化防止剤のラジカル捕捉によるシラングラフト
化反応の阻害は起こらないためである。第1供給口より
投入された樹脂が第2供給口に来る前に、溶融させるに
はポリオレフィン系ベ−スポリマ−の融点に近い温度で
押出しを行い、更に第1供給口と第2供給口の間にニ−
ディングディスクのあるゾ−ンを設けるのが望ましい。
【0017】第2供給口より投入したシラノ−ル縮合触
媒及び酸化防止剤含有樹脂は投入後、完全に溶融されて
いなければ得られるシラン架橋ポリオレフィンは外観不
良となるため好ましくない。第2供給口より投入した樹
脂を完全に溶融させるには単軸でなくせん断応力の大き
い2軸押出機を用いることが好ましい。2軸の種類とし
て主に同方向噛み合い型、同方向非噛み合い型、異方向
噛み合い型、異方向非噛み合い型があるが、最もせん断
応力の大きい同方向噛み合い型2軸を用いるのが好まし
い。また第2供給口より投入された樹脂を完全に溶融さ
せるには、第2供給口から投入後もポリオレフィン系ベ
−スポリマ−の融点に近い温度にて押出しを行い、更に
ニ−ディングディスクのあるゾ−ンを設けることが好ま
しい。
媒及び酸化防止剤含有樹脂は投入後、完全に溶融されて
いなければ得られるシラン架橋ポリオレフィンは外観不
良となるため好ましくない。第2供給口より投入した樹
脂を完全に溶融させるには単軸でなくせん断応力の大き
い2軸押出機を用いることが好ましい。2軸の種類とし
て主に同方向噛み合い型、同方向非噛み合い型、異方向
噛み合い型、異方向非噛み合い型があるが、最もせん断
応力の大きい同方向噛み合い型2軸を用いるのが好まし
い。また第2供給口より投入された樹脂を完全に溶融さ
せるには、第2供給口から投入後もポリオレフィン系ベ
−スポリマ−の融点に近い温度にて押出しを行い、更に
ニ−ディングディスクのあるゾ−ンを設けることが好ま
しい。
【0018】押出時には、混練物から添加物や反応生成
物の揮発したガスが発生する。このガスを押出機内より
除去しないと、ガスが押出物の肉厚を不安定にする原因
となったり、場合によってはガスによる気泡発生により
押出物の切断を引き起こす。そのためガスを除去するこ
とが望ましいが、通常は2軸押出機のダイス近くのベン
ト孔より真空で吸引することが好ましい。所望により他
の添加剤を加えても良い。通常に使用される添加剤とし
ては、例えば中和剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔
料、分散剤、増粘剤、金属劣化防止剤、防カビ剤、流動
調整剤、その他の無機質充填剤等または他の合成樹脂等
である。
物の揮発したガスが発生する。このガスを押出機内より
除去しないと、ガスが押出物の肉厚を不安定にする原因
となったり、場合によってはガスによる気泡発生により
押出物の切断を引き起こす。そのためガスを除去するこ
とが望ましいが、通常は2軸押出機のダイス近くのベン
ト孔より真空で吸引することが好ましい。所望により他
の添加剤を加えても良い。通常に使用される添加剤とし
ては、例えば中和剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔
料、分散剤、増粘剤、金属劣化防止剤、防カビ剤、流動
調整剤、その他の無機質充填剤等または他の合成樹脂等
である。
【0019】
【実施例】以下に実施例を挙げて説明する。 《有機不飽和シラン及び遊離ラジカル発生剤含有樹脂の
製造》表1に示すような配合量で、まず樹脂をス−パ−
ミキサ−に投入し攪拌混合し80℃に予熱する。次に有
機不飽和シランに遊離ラジカル発生剤を溶かした液体混
合物をス−パ−ミキサ−に投入し攪拌しながら樹脂に1
0分間で含浸させた。 《シラノ−ル縮合触媒及び酸化防止剤含有樹脂の製造》
表2に示すような配合量で、樹脂、シラノ−ル縮合触
媒、酸化防止剤等を加圧ニ−ダ−を用いて混練、造粒し
た。
製造》表1に示すような配合量で、まず樹脂をス−パ−
ミキサ−に投入し攪拌混合し80℃に予熱する。次に有
機不飽和シランに遊離ラジカル発生剤を溶かした液体混
合物をス−パ−ミキサ−に投入し攪拌しながら樹脂に1
0分間で含浸させた。 《シラノ−ル縮合触媒及び酸化防止剤含有樹脂の製造》
表2に示すような配合量で、樹脂、シラノ−ル縮合触
媒、酸化防止剤等を加圧ニ−ダ−を用いて混練、造粒し
た。
【0020】《使用した原材料》 (1)EEA(1):エチレン−エチルアクリレ−ト共
重合体(EA含量:23重量%) (2)EMMA:エチレン−メチルメタクリレ−ト共重
合体(MMA含量:30重量%) (3)SEPS(1):水添スチレン−イソプレンブロ
ック共重合体(スチレン含量:30重量%) (4)L−LDPE:直鎖状低密度ポリエチレン(密
度:0.924g/cm3、MI:3.0g/10min) (5)VTMOS:ビニルトリメトキシシラン(有機不
飽和シラン) (6)DCP:ジクミルパ−オキサイド(遊離ラジカル
発生剤) (7)LDPE:低密度ポリエチレン(密度:0.925g/c
m3、MI:1.5g/10min) (8)DBTDL:ジブチルスズラウレ−ト(シラノ−
ル縮合触媒) (9)酸化防止剤:フェノ−ル系酸化防止剤/イルガノ
ックス1010(チバガイギ−(株)製) (10)滑剤:低分子量ポリエチレン/サンワックス1
71P(三洋化成工業(株)製)
重合体(EA含量:23重量%) (2)EMMA:エチレン−メチルメタクリレ−ト共重
合体(MMA含量:30重量%) (3)SEPS(1):水添スチレン−イソプレンブロ
ック共重合体(スチレン含量:30重量%) (4)L−LDPE:直鎖状低密度ポリエチレン(密
度:0.924g/cm3、MI:3.0g/10min) (5)VTMOS:ビニルトリメトキシシラン(有機不
飽和シラン) (6)DCP:ジクミルパ−オキサイド(遊離ラジカル
発生剤) (7)LDPE:低密度ポリエチレン(密度:0.925g/c
m3、MI:1.5g/10min) (8)DBTDL:ジブチルスズラウレ−ト(シラノ−
ル縮合触媒) (9)酸化防止剤:フェノ−ル系酸化防止剤/イルガノ
ックス1010(チバガイギ−(株)製) (10)滑剤:低分子量ポリエチレン/サンワックス1
71P(三洋化成工業(株)製)
【0021】《押出混練》 (1)実施例:第1供給口からポリオレフィン系ベース
ポリマー、有機不飽和シラン及び遊離ラジカル発生剤を
投入し、第2供給口からシラノール縮合触媒及び酸化防
止剤を投入した。 (2)比較例:ポリオレフィン系ベースポリマーを含む
全ての配合物を第1供給口から投入した。その際第2供
給口は密閉した。 (3)押出混練条件: 押出混練機:30mmφの2軸押出機(同方向噛み合い
型、同方向非噛み合い型、異方向噛み合い型、異方向非
噛み合い型) L/D:30 押出温度:120−150−170−180−180−
180−180−180−180−180−180℃ (4)ポリオレフィン系ベ−スポリマ−と得られた有機
不飽和シラン及び遊離ラジカル発生剤含有樹脂とシラノ
−ル縮合触媒及び酸化防止剤含有樹脂を表3及び4に示
す比率で混合し、2軸押出機を用いてテ−プ及びパイプ
を押出し、更に温水中に浸漬することによって架橋処理
を行った。この押出テ−プを用いて、ゲル分率、引張強
さ、伸び、加熱変形率の評価を行い、パイプを用いて耐
熱性の評価を行った。全ての種類の2軸押出機につい
て、この押出機の第1供給口からL/D=16の位置に
第2供給口を設け、実施例ようなサイドフィードの場合
はこの供給口より原料を投入した。サイドフィ−ドを行
う際は第2供給口へシラノ−ル縮合触媒及び酸化防止剤
含有樹脂を吐出量0.15kg/hrにて投入し、残り
の有機不飽和シラン及び遊離ラジカル発生剤含有樹脂、
ポリオレフィン系ベ−スポリマ−については混合した
後、第1供給口に吐出量9.85kg/hrにて投入し
た。比較例の様に全ての原料を一括で第1供給口へ投入
する場合は全ての原料を混合した後、第1供給口へ吐出
量10kg/hrで投入した。
ポリマー、有機不飽和シラン及び遊離ラジカル発生剤を
投入し、第2供給口からシラノール縮合触媒及び酸化防
止剤を投入した。 (2)比較例:ポリオレフィン系ベースポリマーを含む
全ての配合物を第1供給口から投入した。その際第2供
給口は密閉した。 (3)押出混練条件: 押出混練機:30mmφの2軸押出機(同方向噛み合い
型、同方向非噛み合い型、異方向噛み合い型、異方向非
噛み合い型) L/D:30 押出温度:120−150−170−180−180−
180−180−180−180−180−180℃ (4)ポリオレフィン系ベ−スポリマ−と得られた有機
不飽和シラン及び遊離ラジカル発生剤含有樹脂とシラノ
−ル縮合触媒及び酸化防止剤含有樹脂を表3及び4に示
す比率で混合し、2軸押出機を用いてテ−プ及びパイプ
を押出し、更に温水中に浸漬することによって架橋処理
を行った。この押出テ−プを用いて、ゲル分率、引張強
さ、伸び、加熱変形率の評価を行い、パイプを用いて耐
熱性の評価を行った。全ての種類の2軸押出機につい
て、この押出機の第1供給口からL/D=16の位置に
第2供給口を設け、実施例ようなサイドフィードの場合
はこの供給口より原料を投入した。サイドフィ−ドを行
う際は第2供給口へシラノ−ル縮合触媒及び酸化防止剤
含有樹脂を吐出量0.15kg/hrにて投入し、残り
の有機不飽和シラン及び遊離ラジカル発生剤含有樹脂、
ポリオレフィン系ベ−スポリマ−については混合した
後、第1供給口に吐出量9.85kg/hrにて投入し
た。比較例の様に全ての原料を一括で第1供給口へ投入
する場合は全ての原料を混合した後、第1供給口へ吐出
量10kg/hrで投入した。
【0022】《評価方法》 (1)シラン含浸性:ス−パ−ミキサ−でVTMOS/DCP液
体混合物を加熱攪拌した時の含浸性を評価した。 ○:含浸性良好、×:含浸不可 (2)ブロッキング性:ス−パ−ミキサ−でVTMOS/DCP
液体混合物を加熱攪拌した時のペレットのブロッキング
性を評価した。 評価:○ ブロッキング無し、× ブロッキング有り (3)テ−プ押出外観:テ−プダイ:巾100mm リ
ップ間隔1mm 評価:○>△>×の順とし、○が合格レベル。 (4)ゲル分率(%):120℃、20時間、キシレン
浸漬法 (5)引張強さ(MPa)及び伸び(%):JIS K
6760による。 (6)加熱変形率(%):JIS K 6723によ
る。 (7)耐熱性:JIS K6769、熱間内圧クリ−プ
性能の8000時間クリ−プ。サンプル作成はPN15
の1種の呼び径13のパイプ用ダイ使用。 評価:試験後、サンプルに割れ、その他の欠点のないも
のを○、それらがあるものを×とした。評価結果を表3
及び4に示す。
体混合物を加熱攪拌した時の含浸性を評価した。 ○:含浸性良好、×:含浸不可 (2)ブロッキング性:ス−パ−ミキサ−でVTMOS/DCP
液体混合物を加熱攪拌した時のペレットのブロッキング
性を評価した。 評価:○ ブロッキング無し、× ブロッキング有り (3)テ−プ押出外観:テ−プダイ:巾100mm リ
ップ間隔1mm 評価:○>△>×の順とし、○が合格レベル。 (4)ゲル分率(%):120℃、20時間、キシレン
浸漬法 (5)引張強さ(MPa)及び伸び(%):JIS K
6760による。 (6)加熱変形率(%):JIS K 6723によ
る。 (7)耐熱性:JIS K6769、熱間内圧クリ−プ
性能の8000時間クリ−プ。サンプル作成はPN15
の1種の呼び径13のパイプ用ダイ使用。 評価:試験後、サンプルに割れ、その他の欠点のないも
のを○、それらがあるものを×とした。評価結果を表3
及び4に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】表から明らかなように、実施例に示す材料
は押出加工性が良好で、且つ非常に優れた架橋特性、機
械的特性及び耐熱性を示している。これに対し比較例は
全て押出加工性、架橋特性、機械的特性、及び耐熱性の
バランスが取れていない。
は押出加工性が良好で、且つ非常に優れた架橋特性、機
械的特性及び耐熱性を示している。これに対し比較例は
全て押出加工性、架橋特性、機械的特性、及び耐熱性の
バランスが取れていない。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、押出加工性に優れ、又
架橋特性、機械的特性、耐熱性に優れたシラン架橋ポリ
オレフィンを得ることができる。
架橋特性、機械的特性、耐熱性に優れたシラン架橋ポリ
オレフィンを得ることができる。
【図1】本発明の押出混練機の一例である第1供給口、
第2供給口及びベント孔のある2軸押出機。
第2供給口及びベント孔のある2軸押出機。
1 第1供給口 2 第2供給口 3 送りゾ−ン 4 ニ−ディングディスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 23:00 105:24
Claims (6)
- 【請求項1】 押出混練機において(1)(a)ポリオ
レフィン系ベ−スポリマ−と、(b)一般式RR’Si
Y2(Rは1価のオレフィン性不飽和炭化水素基、Yは
加水分解しうる有機基、R’は脂肪族不飽和炭化水素以
外の1価の炭化水素基あるいはYと同じもの)で表され
る有機不飽和シラン及び遊離ラジカル発生剤を押出混練
機の第1供給口から投入して溶融混練し、(2)(c)
シラノ−ル縮合触媒及び酸化防止剤を第2供給口から投
入して更に溶融混練し、(3)押出された樹脂組成物を
水分と接触させて架橋させることを特徴とするシラン架
橋ポリオレフィンの製造方法。 - 【請求項2】 第2供給口と押出混練機の先端の間に設
けられたベント孔から真空で吸引する請求項1記載のシ
ラン架橋ポリオレフィンの製造方法。 - 【請求項3】 押出混練機が2軸押出機である請求項1
又は2記載のシラン架橋ポリオレフィンの製造方法。 - 【請求項4】 (b)有機不飽和シラン及び遊離ラジカ
ル発生剤及び/又は(c)シラノ−ル縮合触媒及び酸化
防止剤がそれぞれ樹脂に含有されている請求項1、2、
又は3記載のシラン架橋ポリオレフィンの製造方法。 - 【請求項5】 (b)有機不飽和シラン及び遊離ラジカ
ル発生剤を含有させる樹脂がエチレン−エチルアクリレ
−ト共重合体(EEA)、エチレン−メチルメタクリレ
−ト共重合体(EMMA)又はこれらの混合物である請
求項4記載のシラン架橋ポリオレフィンの製造方法。 - 【請求項6】 (b)有機不飽和シラン及び遊離ラジカ
ル発生剤を含有させる樹脂がエチレン−エチルアクリレ
−ト共重合体(EEA)、エチレン−メチルメタクリレ
−ト共重合体(EMMA)から選ばれた少なくとも1種
以上と水添スチレン−イソプレンブロック共重合体(S
EPS)、水添スチレン−ブタジエンブロック共重合体
(SEBS)から選ばれた少なくとも1種以上の混合物
である請求項4記載のシラン架橋ポリオレフィンの製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9325964A JPH11158233A (ja) | 1997-11-27 | 1997-11-27 | シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9325964A JPH11158233A (ja) | 1997-11-27 | 1997-11-27 | シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11158233A true JPH11158233A (ja) | 1999-06-15 |
Family
ID=18182569
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9325964A Pending JPH11158233A (ja) | 1997-11-27 | 1997-11-27 | シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11158233A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002249593A (ja) * | 2001-02-26 | 2002-09-06 | Inoac Corp | 架橋ポリオレフィンの製造方法 |
JP2008280517A (ja) * | 2007-04-12 | 2008-11-20 | Hitachi Cable Ltd | 非ハロゲン難燃性熱可塑性組成物の製造方法 |
JP2012144613A (ja) * | 2011-01-11 | 2012-08-02 | Furukawa Electric Co Ltd:The | シラン架橋樹脂成形体の製造方法及びそれを用いた成形体 |
JP2020532595A (ja) * | 2017-08-30 | 2020-11-12 | ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー | ケーブル絶縁層用レオロジー改質ポリオレフィンを製造するための連続押出機プロセス、および関連生成物 |
-
1997
- 1997-11-27 JP JP9325964A patent/JPH11158233A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002249593A (ja) * | 2001-02-26 | 2002-09-06 | Inoac Corp | 架橋ポリオレフィンの製造方法 |
JP2008280517A (ja) * | 2007-04-12 | 2008-11-20 | Hitachi Cable Ltd | 非ハロゲン難燃性熱可塑性組成物の製造方法 |
JP2012144613A (ja) * | 2011-01-11 | 2012-08-02 | Furukawa Electric Co Ltd:The | シラン架橋樹脂成形体の製造方法及びそれを用いた成形体 |
JP2020532595A (ja) * | 2017-08-30 | 2020-11-12 | ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー | ケーブル絶縁層用レオロジー改質ポリオレフィンを製造するための連続押出機プロセス、および関連生成物 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2802274B2 (ja) | シラン架橋剤の押出機への固体供給 | |
CN110041624B (zh) | 一种tpv材料及其制备方法和应用方法 | |
JPH08867B2 (ja) | ポリオレフインと反応性添加剤含有ポリマーとのブレンド物からの製品の製造方法 | |
JPH07116332B2 (ja) | ポリオレフインブレンド物からの製品の製造方法 | |
JP2996903B2 (ja) | シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 | |
US20050059783A1 (en) | Process for crosslinking thermoplastic polymers with silanes employing peroxide blends and the resulting crosslinked thermoplastic polymers | |
JP3322818B2 (ja) | シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 | |
JPH11158233A (ja) | シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 | |
JP2019532152A (ja) | 官能化エチレン系ポリマーを生成するための方法 | |
JP3290396B2 (ja) | シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 | |
JP6735531B2 (ja) | 3次元網目状構造体用の変性ポリエチレン組成物及び3次元網目状構造体 | |
JP3124211B2 (ja) | シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 | |
JP3124212B2 (ja) | シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 | |
JP3354501B2 (ja) | シラン架橋可能なポリオレフィン樹脂組成物及び絶縁ケーブル | |
JP3377742B2 (ja) | シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 | |
JP3794855B2 (ja) | 発泡シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 | |
JP3359573B2 (ja) | シラン架橋ポリオレフィン樹脂組成物及び絶縁ケーブル | |
JP3359572B2 (ja) | シラン架橋ポリオレフィン樹脂組成物及び絶縁ケーブル | |
JP3375871B2 (ja) | シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 | |
JPH1045828A (ja) | シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 | |
JP2002114887A (ja) | シラン架橋ポリオレフィン樹脂組成物 | |
JPH0995591A (ja) | シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 | |
JP3354498B2 (ja) | シラン架橋可能なポリオレフィン樹脂組成物及び絶縁ケーブル | |
JPH1045827A (ja) | シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 | |
JPH058279A (ja) | ポリエチレン系発泡体の製法 |