JPH10245418A - オレフィン重合体の製造方法 - Google Patents

オレフィン重合体の製造方法

Info

Publication number
JPH10245418A
JPH10245418A JP4771697A JP4771697A JPH10245418A JP H10245418 A JPH10245418 A JP H10245418A JP 4771697 A JP4771697 A JP 4771697A JP 4771697 A JP4771697 A JP 4771697A JP H10245418 A JPH10245418 A JP H10245418A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zirconium
group
bis
cyclopentadienyl
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4771697A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Ishihama
由之 石浜
Yumito Uehara
弓人 上原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP4771697A priority Critical patent/JPH10245418A/ja
Publication of JPH10245418A publication Critical patent/JPH10245418A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形性に優れ、機械的強度や透明性に優れた
フィルムを与えるオレフィン(共)重合体の製造方法の
提供。 【解決手段】 オレフィンの(共)重合を、触媒の存在
下、多段階の重合工程で行うオレフィン重合体の製造方
法において、該触媒が下記成分からなることを特徴とす
るオレフィン重合体の製造方法。 [A]メタロセン系遷移金属化合物、 [B]イオン交換性層状珪酸塩、 および必要に応じて、 [C]有機アルミニウム化合物

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はオレフィン重合体の
製造方法に関する。更に詳しくは、本発明はオレフィン
の多段重合法に関する。更にはまた、成形性に優れ、機
械的強度や透明性に優れたフィルムを与えるオレフィン
(共)重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】オレフィンを触媒の存在下に重合してオ
レフィン重合体を製造するにあたり、触媒として(1)
メタロセン化合物および(2)アルミノキサンからなる
ものを用いる方法はすでに知られている(特公平4−1
2283号公報、特開昭60−35007号公報等)。
これらの触媒を用いた重合方法では、従来のいわゆるチ
ーグラー・ナッタ触媒を用いる方法と比較して、遷移金
属当たりの重合活性が高く、また分子量分布や組成分布
が狭い重合体が得られ、フィルム等の成形体はべたつき
が少ないなどの長所がある。しかしながら一方、このよ
うな分子量分布の狭い重合体は流動性や成形性が悪く、
分子量分布を広げるために、別々の方法によって製造し
た2種類の重合体を混合して組成物とする方法(特開平
6−207057号公報)や多段で重合を行う方法など
が提案されている(特開平6−206941号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら一般に多
段の重合工程であっても、自由に分子量分布や組成分布
を制御することはプロセスや触媒の重合特性などの制約
があり、十分とは言えない。また異なる重合工程に異な
る重合特性を有する触媒成分を追加添加する方法でも、
実際には新たに供給された触媒で生成する重合体は単独
の重合体粒子を形成するため、それぞれ別々に重合した
重合体粒子を混合したものと同等であり、各工程で生成
した重合体の混合状態は十分ではない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは多段階の重
合工程で、分子量分布や組成分布を制御する重合方法に
ついて検討した結果、特定の触媒成分を用いることによ
り、重合条件の異なる多段の重合工程によって、分子量
分布および組成分布を制御可能であることに加えて、各
重合工程に新たに別のメタロセン系触媒成分(メタロセ
ン系遷移金属化合物)を追加してもその特性を発揮しな
がら、且つ前工程で生成している重合体粒子上で重合体
が生成し、極めて優れた分散、混合状態の多成分重合体
粒子が形成されることを見出し、本発明に到達した。す
なわち、本発明は、オレフィンの(共)重合を、触媒の
存在下、多段階の重合工程で行うオレフィン重合体の製
造方法において、該触媒が下記成分からなることを特徴
とするオレフィン重合体の製造方法に存する。 [A]メタロセン系遷移金属化合物、 [B]イオン交換性層状珪酸塩、 および必要に応じて、 [C]有機アルミニウム化合物
【0005】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する(本
願の原子の周期律は1989年にIUPACにより推奨
された18族方式に基づくものである)。本発明の方法
に用いられる触媒の[A]成分であるメタロセン系遷移
金属化合物は、置換されていてもよい1個もしくは2個
のシクロペンタジエニル系配位子、すなわち置換基が結
合して縮合環を形成していてもよい1から2個のシクロ
ペンタジエニル環含有配位子と長周期表の3、4、5、
6族の遷移金属とからなる有機金属化合物、あるいはそ
れらのカチオン型錯体である。かかるメタロセン系遷移
金属化合物として好ましいものは、下記一般式[1]も
しくは[2]で表される化合物である。
【0006】
【化1】 (CpR1 a 5-a p (CpR2 b 5-b q MR3 r …[1] [(CpR1 a 5-a p (CpR2 b 5-b q MR3 r m n+[R4 n- …[2]
【0007】ここで、CpR1 a 5-a およびCpR2
b 5-b は、シクロペンタジエニル(Cp)基の誘導体
を示す。[1]、[2]式中、R1 、R2 は、炭素数1
から20の置換されていてもよい炭化水素基、ケイ素含
有置換基、リン含有置換基、窒素含有置換基、酸素含有
置換基であり、各々同一でも異なっていてもよい。
【0008】具体的には、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−
ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、
ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアル
キル基、フェニル基、p−トリル基、o−トリル基、m
−トリル基等のアリール基、フルオロメチル基、フルオ
ロエチル基、フルオロフェニル基、クロロメチル基、ク
ロロエチル基、クロロフェニル基、ブロモメチル基、ブ
ロモエチル基、ブロモフェニル基、ヨードメチル基、ヨ
ードエチル基、ヨードフェニル基等のハロ置換炭化水素
基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリフ
ェニルシリル基等のケイ素含有置換基、メトキシ基、エ
トキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ
基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基等のアルコキシ
基、フェノキシ基、メチルフェノキシ基、ペンタメチル
フェノキシ基、p−トリルオキシ基、o−トリルオキシ
基、m−トリルオキシ基等のアリールオキシ基等が挙げ
られる。これらのうち好ましくは、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチ
ル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基、ト
リメチルシリル基、メトキシ基等のアルコキシ基、フェ
ノキシ基等のアリールオキシ基等である。
【0009】また、R1 とR2 は、互いに結合して架橋
基を形成してもよい。具体的には、メチレン基、エチレ
ン基のようなアルキレン基、エチリデン基、プロピリデ
ン基、イソプロピリデン基、フェニルメチリデン基、ジ
フェニルメチリデン基のようなアルキリデン基、ジメチ
ルシリレン基、ジエチルシリレン基、ジプロピルシリレ
ン基、ジイソプロピルシリレン基、ジフェニルシリレン
基、メチルエチルシリレン基、メチルフェニルシリレン
基、メチルイソプロピルシリレン基、メチル−t−ブチ
ルシリレン基のようなケイ素含有架橋基、ジメチルゲル
ミレン基、ジエチルゲルミレン基、ジプロピルゲルミレ
ン基、ジイソプロピルゲルミレン基、ジフェニルゲルミ
レン基、メチルエチルゲルミレン基、メチルフェニルゲ
ルミレン基、メチルイソプロピルゲルミレン基、メチル
−t−ブチルゲルミレン基のようなゲルマニウム含有架
橋基等、アミノ基等、ホスフィニル基等が挙げられる。
さらにR1 同士、またはR2 同士で互いに結合して環を
形成していてもよい。具体的には、インデニル基、テト
ラヒドロインデニル基、フルオレニル基、オクタヒドロ
フルオレニル基等が好ましく挙げられ、これらは置換さ
れていてもよい。
【0010】R3 は炭素数1から20の置換されていて
もよい炭化水素基、水素、ハロゲン、ケイ素含有置換
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、また
はチオアルコキシ基であり、具体的には、メチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソ
ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、
デシル基等のアルキル基、フェニル基、p−トリル基、
o−トリル基、m−トリル基等のアリール基、フルオロ
メチル基、フルオロエチル基、フルオロフェニル基、ク
ロロメチル基、クロロエチル基、クロロフェニル基、ブ
ロモメチル基、ブロモエチル基、ブロモフェニル基、ヨ
ードメチル基、ヨードエチル基、ヨードフェニル基等の
ハロ置換炭化水素基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等の
ハロゲン、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、
トリフェニルシリル基等のケイ素含有置換基、メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブ
トキシ基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基等のアルコ
キシ基、フェノキシ、メチルフェノキシ、ペンタメチル
フェノキシ基、p−トリルオキシ基、m−トリルオキシ
基、o−トリルオキシ基等のアリールオキシ基、ジメチ
ルアミド基、ジエチルアミド基、ジプロピルアミド基、
ジイソプロピルアミド基、エチル−t−ブチルアミド
基、ビス(トリメチルシリル)アミド基等のアミド基、
メチルチオアルコキシ基、エチルチオアルコキシ基、プ
ロピルチオアルコキシ基、ブチルチオアルコキシ基、t
−ブチルチオアルコキシ基、フェニルチオアルコキシ基
等のチオアルコキシ基が挙げられる。これらの内好まし
くは、水素、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、ブチル基、フェニル基、塩素等のハロゲン、
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキ
シ基、ジメチルアミド基、メチルチオアルコキシ基が挙
げられ、水素、メチル基、塩素が特に好ましい。
【0011】またR3 は、R1 もしくはR2 もしくはC
pと結合していてもよく、このような配位子の具体例と
して、CpH4 (CH2 n O−(1≦n≦5)、Cp
Me 4 (CH2 n O−(1≦n≦5)、CpH4 (M
2 Si)(t−Bu)N−、CpMe4 (Me2
i)(t−Bu)N−等(Cpはシクロペンタジエニル
基、Meはメチル、Buはブチル基を示す)が挙げられ
る。更に、R3 が相互に結合して二座配位子を形成して
もよい。このようなR3 の具体例としては、−OCH2
O−、−OCH2 CH2 O−、−O(o−C6 4 )O
−等が挙げられる。
【0012】Mは周期律表第3、4、5、6族の原子で
あり、具体的には、スカンジウム、イットリウム、ラン
タン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウ
ム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプ
ロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテ
ルビウム、ルテチウム、アクチニウム、トリウム、プロ
トアクチニウム、ウラン、チタニウム、ジルコニウム、
ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、
モリブデン、タングステンが挙げられる。これらのう
ち、4族のチタニウム、ジルコニウム、ハフニウムが好
ましく用いられる。また、これらは混合して用いてもよ
い。
【0013】Lは電気的に中性な配位子、mはその個数
で0以上の整数を示し、具体的にはジエチルエーテル、
テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、
アセトニトリルのようなニトリル類、ジメチルホルムア
ミドのようなアミド類、トリメチルホスフィンのような
ホスフィン類、トリメチルアミンのようなアミン類を挙
げることができる。好ましくはテトラヒドロフラン、ト
リメチルホスフィン、トリメチルアミンである。
【0014】[R4 n-はカチオンを中和する1個また
は2個以上のアニオンであり、具体的には、テトラフェ
ニルボレート、テトラ(p−トリル)ボレート、カルバ
ドデカボレート、ジカルバウンデカボレート、テトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラフルオ
ロボレート、ヘキサフルオロフォスフェート等を挙げる
ことが出来る。好ましくは、テトラフェニルボレート、
テトラ(p−トリル)ボレート、テトラフルオロボレー
ト、ヘキサフルオロフォスフェートである。a、bは0
〜5の整数である。また、p、q、rはMの価数をVと
した時に、メタロセン系遷移金属化合物が式[1]の場
合には、p+q+r=Vを満たす0または正の整数であ
り、メタロセン系遷移金属化合物が式[2]の場合には
p+q+r=V−nを満たす0または正の整数である。
通常p、qは0〜3の整数で、好ましくは0または1で
ある。rは0〜3の整数で、好ましくは1または2であ
る。nは0≦n≦Vを満たす整数である。
【0015】本発明の方法においては、アイソタクチッ
ク重合体、シンジオタクチック重合体およびアタクチッ
ク重合体のいずれをも製造することが出来る。上述のメ
タロセン系遷移金属化合物は、具体的には、ジルコニウ
ムを例に取れば、式[1]に相当するものとしては、ビ
ス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
リド、ビス(エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジメチル、ビス(エチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジメチル、ビス(メチルシクロペンタ
ジエニル)ジルコニウム二水素化物、ビス(エチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウム二水素化物、ビス(ジ
メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ビス(トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ビス(テトラメチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(エチルテトラメ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ジ
メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、
ビス(トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジメチル、ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジメチル、ビス(エチルテトラメチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(イン
デニル)ジルコニウムジメチル、ビス(ジメチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウム二水素化物、ビス(トリ
メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム二水素化
物、ビス(エチルテトラメチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウム二水素化物、ビス(トリメチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(トリメチル
シリルシクロペンタジエニル)ジルコニウム二水素化
物、ビス(トリフルオロメチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロリド、ビス(トリフルオロメチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(ト
リフルオロメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
二水素化物、イソプロピリデン−ビス(インデニル)ジ
ルコニウムジクロライド、イソプロピリデン−ビス(イ
ンデニル)ジルコニウムジメチル、イソプロピリデン−
ビス(インデニル)ジルコニウム二水素化物、ペンタメ
チルシクロペンタジエニル(シクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロリド、ペンタメチルシクロペンタジエ
ニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、
ペンタメチルシクロペンタジエニル(シクロペンタジエ
ニル)ジルコニウム二水素化物、エチルテトラメチルシ
クロペンタジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニ
ウム二水素化物、イソプロピリデン(シクロペンタジエ
ニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、イソ
プロピリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニ
ル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリル(シクロペ
ンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジメチ
ル、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(フル
オレニル)ジルコニウム二水素化物、ビス(シクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(シクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(シクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジエチル、ビス(シクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジプロピル、ビス(シクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジフェニル、メチルシク
ロペンタジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド、エチルシクロペンタジエニル(シクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、メチルシクロ
ペンタジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジメチル、エチルシクロペンタジエニル(シクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジメチル、メチルシクロペンタ
ジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウム二水素
化物、エチルシクロペンタジエニル(シクロペンタジエ
ニル)ジルコニウム二水素化物、ジメチルシクロペンタ
ジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
リド、トリメチルシクロペンタジエニル(シクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロリド、テトラメチルシク
ロペンタジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、テトラメチルシクロペン
タジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロリド、インデニル(シクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ジメチルシクロペンタジエニル(シク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、トリメチル
シクロペンタジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジメチル、テトラメチルシクロペンタジエニル
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス
(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
メチル、エチルテトラメチルシクロペンタジエニル(シ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、インデニ
ル(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジ
メチルシクロペンタジエニル(シクロペンタジエニル)
ジルコニウム二水素化物、トリメチルシクロペンタジエ
ニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウム二水素化
物、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウム二水素化物、インデニル(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウム二水素化物、トリメチルシリルシクロ
ペンタジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジメチル、トリメチルシリルシクロペンタジエニル(シ
クロペンタジエニル)ジルコニウム二水素化物、トリフ
ルオロメチルシクロペンタジエニル(シクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロリド、トリフルオロメチルシ
クロペンタジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジメチル、トリフルオロメチルペンタジエニル(シ
クロペンタジエニル)ジルコニウム二水素化物、ビス
(シクロペンタジエニル)(トリメチルシリル)(メチ
ル)ジルコニウム、ビス(シクロペンタジエニル)(ト
リフェニルシリル)(メチル)ジルコニウム、ビス(シ
クロペンタジエニル)[トリス(トリメチルシリル)シ
リル](メチル)ジルコニウム、ビス(シクロペンタジ
エニル[ビス(メチルシリル)シリル](メチル)ジル
コニウム、ビス(シクロペンタジエニル)(トリメチル
シリル)(トリメチルシリルメチル)ジルコニウム、ビ
ス(シクロペンタジエニル)(トリメチルシリル)(ベ
ンジル)ジルコニウム、メチレン−ビス(シクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン−ビス
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イ
ソプロピリデン−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ジメチルシリル−ビス(シクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロリド、メチレン−ビス
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、エチ
レン−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメ
チル、イソプロピリデン−ビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリル−ビス(シ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、メチレン
−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム二水素化
物、エチレン−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニ
ウム二水素化物、イソプロピリデン−ビス(シクロペン
タジエニル)ジルコニウム二水素化物、ジメチルシリル
−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム二水素化
物、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムビス
(メタンスルホナト)、ビス(シクロペンタジエニル)
ジルコニウムビス(p−トルエンスルホナト)、ビス
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムビス(トリフル
オロメタンスルホナト)、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムトリフルオロメタンスルホナトクロリ
ド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムビス
(ベンゼンスルホナト)、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムビス(ペンタフルオロベンゼンスルホ
ナト)、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムベ
ンゼンスルホナトクロリド、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウム(エトキシ)トリフルオロメタンスル
ホナト、ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムビス(トリフルオロメタンスルホナト)、ビ
ス(インデニル)ジルコニウムビス(トリフルオロメタ
ンスルホナト)、エチレンビス(インデニル)ジルコニ
ウムビス(トリフルオロメタンスルホナト)、イソプロ
ピリデン−ビス(インデニル)ジルコニウムビス(トリ
フルオロメタンスルホナト)、(第3級ブチルアミド)
ジメチル(テトラメチルシクロペンタジエニル)シラン
ジベンジルジルコニウム、(第3級ブチルアミド)ジメ
チル(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエ
ニル)シランジベンジルジルコニウム、インデニルジル
コニウムトリス(ジメチルアミド)、インデニルジルコ
ニウムトリス(ジエチルアミド)、インデニルジルコニ
ウムトリス(ジ−n−プロピルアミド)、シクロペンタ
ジエニルジルコニウムトリス(ジメチルアミド)、メチ
ルシクロペンタジエニルジルコニウムトリス(ジメチル
アミド)、(第3級ブチルアミド)(テトラメチルシク
ロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルジルコニウ
ムジクロリド、(メチルアミド)−(テトラメチルシク
ロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルジルコニウ
ムジクロリド、(エチルアミド)(テトラメチルシクロ
ペンタジエニル)メチレンジルコニウムジクロリド、
(第3級ブチルアミド)ジメチル−(テトラメチルシク
ロペンタジエニル)シランジルコニウムジクロリド、
(ベンジルアミド)ジメチル(テトラメチルシクロペン
タジエニル)シランジルコニウムジクロリド、(フェニ
ルホスフィド)ジメチル(テトラメチルシクロペンタジ
エニル)シランジルコニウムジベンジル、(フェニルア
ミド)ジメチル(テトラメチルシクロペンタジエニル)
シランジルコニウムジクロリド、(2−メトキシフェニ
ルアミド)ジメチル(テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)シランジルコニウムジクロリド、(4−フルオロフ
ェニルアミド)ジメチル(テトラメチルシクロペンタジ
エニル)シランジルコニウムジクロリド、((2,6−
ジ(1−メチルエニル)フェニル)アミド)ジメチル
(テトラメチルシクロペンタジエニル)アミドジルコニ
ウムジクロリド等である。
【0016】また、一般式[2]に相当するものとして
は、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
(クロリド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロ
フラン錯体、ビス(エチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウム(クロリド)(テトラフェニルボレート)テト
ラヒドロフラン錯体、ビス(メチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウム(メチル)(テトラフェニルボレー
ト)テトラヒドロフラン錯体、ビス(エチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウム(メチル)(テトラフェニル
ボレート)テトラヒドロフラン錯体、ビス(メチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウム(ヒドリド)(テトラ
フェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、ビス(エ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウム(ヒドリド)
(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
(クロリド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロ
フラン錯体、ビス(トリメチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウム(クロリド)(テトラフェニルボレート)
テトラヒドロフラン錯体、ビス(テトラメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウム(クロリド)(テトラフェ
ニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、ビス(エチル
テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム(ク
ロリド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラ
ン錯体、ビス(インデニル)ジルコニウム(クロリド)
(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
(メチル)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフ
ラン錯体、ビス(トリメチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウム(メチル)(テトラフェニルボレート)テト
ラヒドロフラン錯体、ビス(テトラメチルシクロペンタ
ジエニル)ジルコニウム(メチル)(テトラフェニルボ
レート)テトラヒドロフラン錯体、ビス(エチルテトラ
メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム(メチル)
(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
ビス(インデニル)ジルコニウム(メチル)(テトラフ
ェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、ビス(ジメ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウム(ヒドリド)
(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
ビス(トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
(ヒドリド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロ
フラン錯体、ビス(エチルテトラメチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウム(ヒドリド)(テトラフェニルボ
レート)テトラヒドロフラン錯体、ビス(トリメチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウム(メチル)(テトラ
フェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、ビス(ト
リメチルシリルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
(ヒドリド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロ
フラン錯体、ビス(トリフルオロメチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウム(メチル)(テトラフェニルボレ
ート)テトラヒドロフラン、ビス(トリフルオロメチル
シクロペンタジエニル)ジルコニウム(ヒドリド)(テ
トラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、イソ
プロピリデン−ビス(インデニル)ジルコニウム(クロ
ライド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラ
ン錯体、イソプロピリデン−ビス(インデニル)ジルコ
ニウム(メチル)(テトラフェニルボレート)テトラヒ
ドロフラン錯体、イソプロピリデン−ビス(インデニ
ル)ジルコニウム(ヒドリド)(テトラフェニルボレー
ト)テトラヒドロフラン錯体、ペンタメチルシクロペン
タジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(ク
ロリド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラ
ン錯体、エチルテトラメチルシクロペンタジエニル(シ
クロペンタジエニル)ジルコニウム(クロリド)(テト
ラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、ペンタ
メチルシクロペンタジエニル(シクロペンタジエニル)
ジルコニウム(メチル)(テトラフェニルボレート)テ
トラヒドロフラン錯体、エチルテトラメチルシクロペン
タジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(メ
チル)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン
錯体、ペンタメチルシクロペンタジエニル(シクロペン
タジエニル)ジルコニウム(ヒドリド)(テトラフェニ
ルボレート)テトラヒドロフラン錯体、エチルテトラメ
チルシクロペンタジエニル(シクロペンタジエニル)ジ
ルコニウム(ヒドリド)(テトラフェニルボレート)テ
トラヒドロフラン錯体、イソプロピリデン(シクロペン
タジエニル)(フルオレニル)ジルコニウム(クロリ
ド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯
体、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(フル
オレニル)ジルコニウム(メチル)(テトラフェニルボ
レート)テトラヒドロフラン錯体、イソプロピリデン
(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)シルコニウ
ム(ヒドリド)(テトラフェニルボレート)テトラヒド
ロフラン錯体、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニ
ウム(クロリド)(テトラフェニルボレート)テトラヒ
ドロフラン錯体、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウム(メチル)(テトラフェニルボレート)テトラヒ
ドロフラン錯体、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウム(エチル)(テトラフェニルボレート)テトラヒ
ドロフラン錯体、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウム(プロピル)(テトラフェニルボレート)テトラ
ヒドロフラン錯体、ビス(シクロペンタジエニル)ジル
コニウム(フェニル)(テトラフェニルボレート)テト
ラヒドロフラン錯体、メチルシクロペンタジエニル(シ
クロペンタジエニル)ジルコニウム(クロリド)(テト
ラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、エチル
シクロペンタジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウム(クロリド)(テトラフェニルボレート)テトラ
ヒドロフラン錯体、ビス(エチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウム(クロリド)(テトラフェニルボレー
ト)テトラヒドロフラン錯体、メチルシクロペンタジエ
ニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(メチル)
(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
エチルシクロペンタジエニル(シクロペンタジエニル)
ジルコニウム(メチル)(テトラフェニルボレート)テ
トラヒドロフラン錯体、メチルシクロペンタジエニル
(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(ヒドリド)
(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
エチルシクロペンタジエニル(シクロペンタジエニル)
ジルコニウム(ヒドリド)(テトラフェニルボレート)
テトラヒドロフラン錯体、ジメチルシクロペンタジエニ
ル(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(クロリド)
(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
トリメチルシクロペンタジエニル(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウム(クロリド)(テトラフェニルボレー
ト)テトラヒドロフラン錯体、テトラメチルシクロペン
タジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(ク
ロリド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラ
ン錯体、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウム(クロリド)(テトラフェニルボレート)テ
トラヒドロフラン錯体、インデニル(シクロペンタジエ
ニル)ジルコニウム(クロリド)(テトラフェニルボレ
ート)テトラヒドロフラン錯体、ジメチルシクロペンタ
ジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(メチ
ル)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯
体、トリメチルシクロペンタジエニル(シクロペンタジ
エニル)ジルコニウム(メチル)(テトラフェニルボレ
ート)テトラヒドロフラン錯体、テトラメチルシクロペ
ンタジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
(メチル)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフ
ラン錯体、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウム(メチル)(テトラフェニルボレート)テ
トラヒドロフラン錯体、シクロペンタジエニル(インデ
ニル)ジルコニウム(メチル)(テトラフェニルボレー
ト)テトラヒドロフラン錯体、ジメチルシクロペンタジ
エニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(ヒドリ
ド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯
体、トリメチルシクロペンタジエニル(シクロペンタジ
エニル)ジルコニウム(ヒドリド)(テトラフェニルボ
レート)テトラヒドロフラン錯体、ビス(ペンタメチル
シクロペンタジエニル)ジルコニウム(ヒドリド)(テ
トラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、イン
デニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(ヒドリ
ド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯
体、トリメチルシリルシクロペンタジエニル(シクロペ
ンタジエニル)ジルコニウム(メチル)(テトラフェニ
ルボレート)テトラヒドロフラン錯体、トリメチルシリ
ルシクロペンタジエニル(シクロペンタジエニル)ジル
コニウム(ヒドリド)(テトラフェニルボレート)テト
ラヒドロフラン錯体、トリフルオロメチルシクロペンタ
ジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(ヒド
リド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン
錯体、ビス(シクロペンタジエニル)(トリメチルシリ
ル)ジルコニウム(テトラフェニルボレート)テトラヒ
ドロフラン錯体、ビス(シクロペンタジエニル)(トリ
フェニルシリル)ジルコニウム(テトラフェニルボレー
ト)テトラヒドロフラン錯体、ビス(シクロペンタジエ
ニル)[トリス(トリメチルシリル)シリル]ジルコニ
ウム(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯
体、ビス(シクロペンタジエニル)(トリメチルシリル
メチル)ジルコニウム(テトラフェニルボレート)テト
ラヒドロフラン錯体、ビス(シクロペンタジエニル)
(ベンジル)ジルコニウム(テトラフェニルボレート)
テトラヒドロフラン錯体、メチレン−ビス(シクロペン
タジエニル)ジルコニウム(クロリド)(テトラフェニ
ルボレート)テトラヒドロフラン錯体、エチレン−ビス
(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(クロリド)
(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
イソプロピリデン−ビス(シクロペンタジエニル)ジル
コニウム(クロリド)(テトラフェニルボレート)テト
ラヒドロフラン錯体、ジメチルシリル−ビス(シクロペ
ンタジエニル)ジルコニウム(クロリド)(テトラフェ
ニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、メチレン−ビ
ス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(メチル)
(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
エチレン−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
(メチル)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフ
ラン錯体、イソプロピリデン−ビス(シクロペンタジエ
ニル)ジルコニウム(メチル)(テトラフェニルボレー
ト)テトラヒドロフラン錯体、ジメチルシリル−ビス
(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(メチル)(テ
トラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、メチ
レン−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(ヒ
ドリド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラ
ン錯体、エチレン−ビス(シクロペンタジエニル)ジル
コニウム(ヒドリド)(テトラフェニルボレート)テト
ラヒドロフラン錯体、イソプロピリデン−ビス(シクロ
ペンタジエニル)ジルコニウム(ヒドリド)(テトラフ
ェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、ジメチルシ
リル−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(ヒ
ドリド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラ
ン錯体、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
(メタンスルホナト)(テトラフェニルボレート)テト
ラヒドロフラン錯体、ビス(シクロペンタジエニル)ジ
ルコニウム(p−トルエンスルホナト)(テトラフェニ
ルボレート)テトラヒドロフラン錯体、ビス(シクロペ
ンタジエニル)ジルコニウム(トリフルオロメタンスル
ホナト)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラ
ン錯体、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
(ベンゼンスルホナト)(テトラフェニルボレート)テ
トラヒドロフラン錯体、ビス(シクロペンタジエニル)
ジルコニウム(ペンタフルオロベンゼンスルホナト)
(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ム(トリフルオロメタンスルホナト)(テトラフェニル
ボレート)テトラヒドロフラン錯体、ビス(インデニ
ル)ジルコニウム(トリフルオロメタンスルホナト)
(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
エチレンビス(インデニル)ジルコニウム(トリフルオ
ロメタンスルホナト)(テトラフェニルボレート)テト
ラヒドロフラン錯体、イソプロピリデン−ビス(インデ
ニル)ジルコニウム(トリフルオロメタンスルホナト)
(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体等
である。尚、上記例示において、シクロペンタジエニル
環の二置換体は1,2−および1,3−置換体を含み、
三置換体は、1,2,3−および1,2,4−置換体を
含む。
【0017】また、チタニウム化合物、ハフニウム化合
物などの他の第3、4、5、6族金属化合物について
も、上記と同様の化合物が挙げられる。更にこれらの化
合物の混合物を用いてもよい。本発明の方法に用いられ
る触媒の[B]成分として、イオン交換性層状珪酸塩が
用いられる。
【0018】イオン交換性層状珪酸塩は、イオン結合等
によって構成される面が互いに弱い結合力で平行に積み
重なった結晶構造をとる珪酸塩化合物であり、含有する
イオンが交換可能なものを言う。大部分のイオン交換性
層状珪酸塩は、天然には主に粘土鉱物の主成分として産
出するが、これら、イオン交換性層状珪酸塩は特に、天
然産のものに限らず、人工合成物であってもよい。
【0019】イオン交換性層状珪酸塩の具体例として
は、例えば、白水晴雄著「粘土鉱物学」朝倉書店(19
95年)、等に記載される公知の層状珪酸塩であって、
ディッカイト、ナクライト、カオリナイト、アノーキサ
イト、メタハロイサイト、ハロイサイト等のカオリン
族、クリソタイル、リザルダイト、アンチゴライト等の
蛇紋石族、モンモリロナイト、ザウコナイト、バイデラ
イト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ス
チーブンサイト等のスメクタイト族、バーミキュライト
等のバーミキュライト族、雲母、イライト、セリサイ
ト、海緑石等の雲母族、アタパルジャイト、セピオライ
ト、パリゴルスカイト、ベントナイト、パイロフィライ
ト、タルク、緑泥石群が挙げられる。これらは混合層を
形成していてもよい。
【0020】これらの中では、モンモリロナイト、ザウ
コナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイ
ト、ヘクトライト、スチーブンサイト、ベントナイト、
テニオライト等のスメクタイト族、バーミキュライト
族、雲母族が好ましい。なお、[B]成分として、水銀
圧入法を測定した半径が20オングストローム以上の細
孔容積が0.1cc/g未満の化合物を用いた場合に
は、高い重合活性が得られがたい傾向があるので、0.
1cc/g以上、特には0.3〜5cc/gのものが好
ましい。また、[B]成分は特に処理を行うことなくそ
のまま用いることができるが、[B]成分に化学処理を
施すことも好ましい。ここで化学処理とは、表面に付着
している不純物を除去する表面処理と粘土の結晶構造に
影響を与える処理のいずれをも用いることができる。
【0021】具体的には、酸処理、アルカリ処理、塩類
処理、有機物処理等が挙げられる。酸処理は表面の不純
物を取り除く他、結晶構造中のAl、Fe、Mg等の陽
イオンを溶出させることによって表面積を増大させる。
アルカリ処理では粘土の結晶構造が破壊され、粘土の構
造の変化をもたらす。また塩類処理、有機物処理では、
イオン複合体、分子複合体、有機誘導体等を形成し、表
面積や層間距離を変えることが出来る。イオン交換性を
利用し、層間の交換性イオンを別の大きな嵩高いイオン
と置換することにより、層間が拡大した状態の層状物質
を得ることもできる。すなわち、嵩高いイオンが層状構
造を支える支柱的な役割を担っており、ピラーと呼ばれ
る。また層状物質層間に別の物質を導入することをイン
ターカレーションという。
【0022】インターカレーションするゲスト化合物と
しては、TiCl4 、ZrCl4 等の陽イオン性無機化
合物、Ti(OR)4 、Zr(OR)4 、PO(OR)
3 、B(OR)3 [Rはアルキル、アリール等]等の金
属アルコラート、[Al13 4 (OH)247+、[Zr
4 (OH)142+、[Fe3 O(OCOCH3 6 +
等の金属水酸化物イオン等が挙げられる。これらの化合
物は、単一で用いても、また2種類以上共存させて用い
てもよい。また、これらの化合物をインターカレーショ
ンする際に、Si(OR)4 、Al(OR)3 、Ge
(OR)4 等の金属アルコラート等を加水分解して得た
重合物、SiO2 等のコロイド状無機化合物等を共存さ
せることもできる。また、ピラーの例としては上記水酸
化物イオンを層間にインターカレーションした後に加熱
脱水することにより生成する酸化物等が挙げられる。
[B]成分はそのまま用いてもよいし、新たに水を添加
吸着させ、あるいは加熱脱水処理した後用いてもよい。
また、単独で用いても、上記固体の2種以上を混合して
用いてもよい。
【0023】本発明においては、塩類で処理される前
の、イオン交換性層状珪酸塩の含有する交換可能な1族
金属の陽イオンの40%以上、好ましくは60%以上
を、下記に示す塩類より解離した陽イオンと、イオン交
換することが好ましい。このようなイオン交換を目的と
した塩類処理で用いられる塩類は、2〜14族原子から
成る群より選ばれた少なくとも一種の原子を含む陽イオ
ンを含有する化合物であり、好ましくは、2〜14族原
子から成る群より選ばれた少なくとも一種の原子を含む
陽イオンと、ハロゲン原子、無機酸および有機酸から成
る群より選ばれた少なくとも一種の陰イオンとから成る
化合物であり、更に好ましくは、2〜14族原子から成
る群より選ばれた少なくとも一種の原子を含む陽イオン
と、Cl、Br、I、F、PO4 、SO4 、NO3 、C
3 、C2 4 、ClO4 、OOCCH3 、CH3 CO
CHCOCH3 、OCl2 、O(NO3 2 、O(Cl
4 2 、O(SO4 )、OH、O2 Cl2 、OC
3 、OOCH、OOCCH2 CH 3 、C2 4 4
よびC6 5 7 から成る群から選ばれる少なくとも一
種の陰イオンとから成る化合物である。具体的にはCa
Cl2 、CaSO4 、CaC 2 4 、Ca(N
3 2 、Ca3 (C6 5 7 2 、MgCl2 、M
gBr 2 、MgSO4 、Mg(PO4 2 、Mg(Cl
4 2 、MgC2 4 、Mg(NO3 2 、Mg(O
OCCH3 2 、MgC4 4 4 、Sc(OOCCH
3 2 、Sc2 (CO3 3 、Sc2 (C2 4 3
Sc(NO3 3 、Sc 2 (SO4 3 、ScF3 、S
cCl3 、ScBr3 、ScI3 、Y(OOCCH3
3 、Y(CH3 COCHCOCH3 3 、Y2 (C
3 3 、Y2 (C24 3 、Y(NO3 3 、Y
(ClO4 3 、YPO4 、Y2 (SO4 3 、Y
3 、YCl3 、La(OOCH3 3 、La(CH3
COCHCOCH3 3 、La2 (CO3 3 、La
(NO3 3 、La(ClO4 3 、La2 (C
2 4 3 、LaPO4 、La2 (SO4 3 、LaF
3 、LaCl3 、LaBr3 、LaI3 、Sm(OOC
CH3 3 、Sm(CH3 COCHCOCH3 3 、S
2 (CO3 3 、Sm(NO3 3 、Sm(Cl
4 3 、Sm2 (C 2 4 3 、Sm2 (S
4 3 、SmF3 、SmCl3 、SmI3 、Yb(O
OCCH3 3 、Yb(NO3 3 、Yb(ClO4
3 、Yb(C2 4 3、Yb2 (SO4 3 、YbF
3 、YbCl3 、Ti(OOCCH3 4 、Ti(CO
3 2 、Ti(NO3 4 、Ti(SO4 2 、TiF
4 、TiCl4 、TiBr4 、TiI4 、Zr(OOC
CH3 4 、Zr(CO3 2 、Zr(NO3 4 、Z
r(SO4 2 、ZrF4 、ZrCl4 、ZrBr4
ZrI4 、ZrOCl2 、ZrO(NO3 2 、ZrO
(ClO4 2 、ZrO(SO4 )、Hf(OOCCH
3 4 、Hf(CO3 2 、Hf(NO3 4 、Hf
(SO 4 2 、HfOCl2 、HfF4 、HfCl4
HfBr4 、HfI4 、V(CH3 COCHCOC
3 3 、VOSO4 、VOCl3 、VCl3 、VCl
4 、VBr3 、Nb(CH3 COCHCOCH3 5
Nb2 (CO3 5 、Nb(NO3 5 、Nb2 (SO
4 5 、NbF5 、NbCl5 、NbBr5 、Nb
5 、Ta(OOCCH3 5 、Ta2 (CO3 5
Ta(NO3 5 、Ta2(SO4 5 、TaF5 、T
aCl5 、TaBr5 、TaI5 、Cr(CH3 COC
HCOCH3 3 、Cr(OOCH)2 OH、Cr(N
3 3 、Cr(ClO4 3 、CrPO4 、Cr
2 (SO4 3 、CrO2 Cl2 、CrF3 、CrCl
3 、CrBr3 、CrI3 、MoOCl4 、MoC
3 、MoCl4 、MoCl5 、MoF6 、MoI2
WCl4 、WCl6 、WF6 、WBr5 、Mn(OOC
CH3 2 、Mn(CH3 COCHCOCH3 2 、M
nCO3 、Mn(NO3 2、MnO、Mn(Cl
4 2 、MnF2 、MnCl2 、MnBr2 、Mn
2、Fe(OOCCH3 2 、Fe(CH3 COCH
COCH3 3 、FeCO3、Fe(NO3 3 、Fe
(ClO4 3 、FePO4 、FeSO4、Fe2 (S
4 3 、FeF3 、FeCl3 、FeBr3 、FeI
2 、FeC 6 5 7、Co(OOCCH3 2 、Co
(CH3 COCHCOCH3 3 、CoCO3、Co
(NO3 2 、CoC2 4 、Co(ClO4 2 、C
3 (PO4 2、CoSO4 、CoF2 、CoC
2 、CoBr2 、CoI2 、NiCO3 、Ni(NO
3 2 、NiC2 4 、Ni(ClO4 2 、NiSO
4 、NiCl2、NiBr2 、Pb(OOCC
3 2 、Fe(NO3 2 、PbSO4 、PbC
2 、PbBr2 、CuCl2 、CuBr2 、Cu(N
3 2 、CuC2 4 、Cu(ClO4 2 、CuS
4 、Cu(OOCCH3 2 、Zn(OOCCH3
2 、Zn(CH3 COCHCOCH3 2 、Zn(OO
CH 3 2 、ZnCO3 、Zn(NO3 2 、Zn(C
lO4 2 、Zn3 (PO42 、ZnSO4 、ZnF
2 、ZnCl2 、ZnBr2 、ZnI2 、Cd(OOC
CH3 2 、Cd(CH3 COCHCOCH3 2 、C
d(OCOCH2 CH 3 2 、Cd(NO3 2 、Cd
(ClO4 2 、CdSO4 、CdF2 、CdCl2
CdBr2 、Cdl2 、AlF3 、AlCl3 、AlB
3 、All3、Al2 (SO4 3 、Al2 (C2
4 3 、Al(CH3 COCHCOCH 3 3 、Al
(NO3 3 、AlPO4 、GeCl4 、GeBr4
Gel4 、Sn(OOCCH3 4 、Sn(S
4 2 、SnF4 、SnCl4 、SnBr 4 、SnI
4 、Pb(OOCCH3 4 、PbCO3 、Pb(N
3 2 、PbHPO4 、Pb(ClO4 2 、PbS
4 、PbF2 、PbCl2 、PbBr2 、PbI2
が挙げられる。酸処理は表面の不純物を取り除くほか、
結晶構造のAl、Fe、Mg、等の陽イオンの一部また
は全部を溶出させることができる。
【0024】酸処理で用いられる酸は、好ましくは塩
酸、硫酸、硝酸、酢酸、シュウ酸から選択される。処理
に用いる塩類および酸は、2種以上であってもよい。塩
類処理と酸処理を組み合わせる場合においては、塩類処
理を行った後、酸処理を行う方法、酸処理を行った後、
塩類処理を行う方法、および塩類処理と酸処理を同時に
行う方法がある。
【0025】塩類および酸による処理条件は、特には制
限されないが、通常、塩類および酸濃度は、0.1〜3
0重量%、処理温度は室温〜沸点、処理時間は、5分〜
24時間の条件を選択して、イオン交換性層状珪酸塩か
ら成る群より選ばれた少なくとも一種の化合物を構成し
ている物質の少なくとも一部を溶出する条件で行うこと
が好ましい。また、塩類および酸は、一般的には水溶液
で用いられる。
【0026】本発明では、好ましくは上記塩類処理およ
び/または酸処理を行うが、処理前、処理間、処理後に
粉砕や造粒等で形状制御を行ってもよい。また、アルカ
リ処理や有機物処理などの化学処理を併用してもよい。
これらイオン交換性層状珪酸塩には、通常吸着水および
層間水が含まれる。本発明においては、これらの吸着水
および層間水を除去して[B]成分として使用するのが
好ましい。ここで吸着水とは、イオン交換性層状珪酸塩
化合物粒子の表面あるいは結晶破面に吸着された水で、
層間水は結晶の層間に存在する水である。本発明では、
加熱処理によりこれらの吸着水および/または層間水を
除去して使用することができる。
【0027】イオン交換性層状珪酸塩の吸着水および層
間水の加熱処理方法は特に制限されないが、加熱脱水、
気体流通下の加熱脱水、減圧下の加熱脱水および有機溶
媒との共沸脱水等の方法が用いられる。加熱の際の温度
は、層間水が残存しないように、100℃以上、好まし
くは150℃以上であるが、構造破壊を生じるような高
温条件(加熱時間にもよるが例えば800℃以上)は好
ましくない。また、空気流通下での加熱等の架橋構造を
形成させるような加熱脱水方法は、触媒の重合活性が低
下し、好ましくない。加熱時間は0.5時間以上、好ま
しくは1時間以上である。その際、除去した後の[B]
成分の水分含有率が、温度200℃、圧力1mmHgの
条件下で2時間脱水した場合の水分含有率を0重量%と
した時、3重量%以下、好ましくは1重量%以下、下限
は0重量%以上であることが好ましい。本発明において
は、脱水されて水分含有率が3重量%以下に調整された
[B]成分は、[A]成分および必要に応じて使用され
る[C]成分と接触する際に、同様の水分含有率を保つ
ように取り扱われることが好ましい。
【0028】以上のように、本発明において、[B]成
分として、特に好ましいものは、塩類処理および/また
は酸処理を行って得られた、水分含有率が3重量%以下
の、イオン交換性層状珪酸塩である。また[B]成分
は、平均粒径が5μm以上の球状粒子を用いるのが好ま
しい。より好ましくは、平均粒径が10μm以上の球状
粒子を用いる。更に好ましくは平均粒径が10μm以上
100μm以下の球状粒子を用いる。ここでいう平均粒
径は、粒子の光学顕微鏡写真(倍率100倍)を画像処
理して算出した数平均の粒径で表す。また[B]成分
は、粒子の形状が球状であれば天然物あるいは市販品を
そのまま使用してもよいし、造粒、分粒、分別等により
粒子の形状および粒径を制御したものを用いてもよい。
【0029】ここで用いられる造粒法は例えば攪拌造粒
法、噴霧造粒法、転動造粒法、ブリケッティング、コン
パクティング、押出造粒法、流動層造粒法、乳化造粒
法、液中造粒法、圧縮成型造粒法等が挙げられるが
[B]成分を造粒することが可能な方法であれば特に限
定されない。造粒法として好ましくは、攪拌造粒法、噴
霧造粒法、転動造粒法、流動層造粒法が挙げられ、特に
好ましくは攪拌造粒法、噴霧造粒法が挙げられる。尚、
噴霧造粒を行う場合、原料スラリーの分散媒として水あ
るいはメタノール、エタノール、クロロホルム、塩化メ
チレン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キ
シレン等の有機溶媒を用いる。好ましくは水を分散媒と
して用いる。球状粒子が得られる噴霧造粒の原料スラリ
ー液の[B]成分の濃度は0.1〜70%、好ましくは
1〜50%、特に好ましくは5〜30%である。球状粒
子が得られる噴霧造粒の熱風の入り口温度は、分散媒に
より異なるが、水を例にとると80〜260℃、好まし
くは100〜220℃で行う。
【0030】また造粒の際に有機物、無機溶媒、無機
塩、各種バインダーを用いてもよい。用いられるバイン
ダーとしては例えば砂糖、デキストローズ、コーンシロ
ップ、ゼラチン、グルー、カルボキシメチルセルロース
類、ポリビニルアルコール、水ガラス、塩化マグネシウ
ム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸マグネ
シウム、アルコール類、グリコール、澱粉、カゼイン、
ラテックス、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオ
キサイド、タール、ピッチ、アルミナゾル、シリカゲ
ル、アラビアゴム、アルギン酸ソーダ等が挙げられる。
【0031】上記のようにして得られた球状粒子は、重
合工程での破砕や微粉の生成を抑制するためには0.2
MPa以上、特に好ましくは0.5MPa以上の圧縮破
壊強度を有することが望ましい。このような粒子強度の
場合には、特に予備重合を行う場合に、粒子性状改良効
果が有効に発揮される。また、本発明において必要に応
じて、[C]成分として用いられる有機アルミニウム化
合物、例えば、
【0032】
【化2】AIR6 j 3-j
【0033】(式中、R6 はC1-20の炭化水素基、Xは
水素、ハロゲン、アルコキシ基、jは0<j≦3の数)
で示されるトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミ
ニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブチルア
ルミニウム等のトリアルキルアルミニウムまたはジエチ
ルアルミニウムモノクロライド、ジエチルアルミニウム
メトキシド等のハロゲンもしくはアルコキシ含有アルキ
ルアルミニウムである。またこの他、メチルアルミノキ
サン等のアルミノキサン等も使用できる。これらのうち
特にトリアルキルアルミニウムが好ましい。
【0034】本発明では、[A]成分、[B]成分およ
び必要に応じて[C]成分を接触させて触媒とするが、
好ましくはこれらにエチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、1−ヘキセン、1−オクテン、3−メチル−1−ブ
テン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペ
ンテン、ビニルシクロアルカン、スチレン、あるいはこ
れらの誘導体を接触させて予備的に重合させて触媒とす
る。[A]成分、[B]成分、必要に応じて[C]成分
の接触法は特に限定されないが、以下のような接触順序
で接触させることが出来る。 [A]成分と[B]成分を接触させる。 [A]成分と[B]成分を接触させた後に[C]成分
を添加する。 [A]成分と[C]成分を接触させた後に[B]成分
を添加する。 [B]成分と[C]成分を接触させた後に[A]成分
を添加する。 その他、三成分を同時に接触してもよい。
【0035】接触は窒素等の不活性ガス中、ペンタン、
ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン等の不活性炭
化水素溶媒中で行ってもよい。接触温度は、−20℃〜
溶媒の沸点の間で行い、特に室温から溶媒の沸点の間で
行うのが好ましい。
【0036】触媒各成分の使用量は、[B]成分1g当
たり[A]成分が0.0001〜10mmol、好まし
くは0.001〜5mmolであり、[C]成分を用い
る場合は、[C]成分が0.01〜10000mmo
l、好ましくは0.1〜100mmolである。また、
[A]成分中の遷移金属と[C]成分中のアルミニウム
の原子比が1:0.01〜1000000、好ましくは
0.1〜100000である。
【0037】上記の予備的な重合は、不活性溶媒中、上
記触媒の存在下にエチレン等の単量体を供給し、固体触
媒成分1g当たり0.01〜1000g、好ましくは
0.1〜100gの重合体が生成するように行うことが
望ましい。予備重合温度は−50〜100℃、好ましく
は0〜100℃、予備重合時間は0.1〜100時間、
好ましくは0.1〜20時間が使用できる。
【0038】このようにして得られた固体触媒成分は、
洗浄せずにそのまま重合反応に用いてもよく、また洗浄
した後に用いてもよい。更に不活性炭化水素等の溶媒中
で行われた場合はスラリーのまま使用してもよいし、溶
媒を留去乾燥して粉末状粉体にしてから使用してもよ
い。粉体で取り扱われる場合、流動性、付着性等の粉体
性状の改良のために、ポリエチレン、ポリプロピレン等
の重合体、シリカ、アルミナ、チタニア等の無機酸化物
の固体を混合してもよい。混合は触媒各成分の接触前、
接触中、接触後、予備重合中、予備重合後、乾燥前、乾
燥後等いずれの時期に行ってもよい。
【0039】本発明に係るオレフィンの重合反応は、上
記の予備重合を行わないものまたはエチレン等で予備重
合された触媒を用いて行われるが、必要に応じてさらに
有機アルミニウム化合物を用いることができる。この
際、用いられる有機アルミニウム化合物としては、前記
[C]成分として例示した化合物が挙げられる。この際
に用いられる有機アルミニウム化合物の量は、触媒成分
[A]中の遷移金属対有機アルミニウム化合物中のアル
ミニウムのモル比が1:0〜10000の範囲で使用で
きる。
【0040】本発明の方法において使用できるオレフィ
ンとしては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、3−
メチルブテン−1、3−メチルペンテン−1、4−メチ
ルペンテン−1、ビニルシクロアルカン、スチレンある
いはこれらの誘導体等が挙げられるが、特にはエチレン
単独またはエチレンとα−オレフィンを重合させる場合
に本発明は効果的である。また、重合は単独重合、共重
合の他、通常公知のランダム共重合やブロック共重合に
も公的に適用できる。
【0041】重合反応は、ブタン、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、トルエン、シクロヘキサン等の不活性炭
化水素や液化α−オレフィン等の溶媒存在下、あるいは
不存在下に行われる。温度は、−50〜250℃であ
り、圧力は特に制限されないが、好ましくは、常圧〜約
2000kgf/cm2 の範囲である。また、重合系内
に分子量調節剤として水素を存在させてもよい。
【0042】本発明では、上記条件を基本に多段階の工
程によりオレフィンの重合反応を行う。この多段階の重
合反応は、同一の反応器により多段階に行う方法、複数
の反応器を用いて回分法あるいは連続法により多段階に
行う方法など、いずれの方法でも良い。具体的な多段重
合の一例を示すと、単一の反応器により上記の触媒成分
を導入し、所定の条件(重合温度、圧力、時間、水素濃
度、共重合ではコモノマー組成、等)で第1の重合反応
を行った後、重合条件(温度、圧力、時間、水素濃度、
共重合ではコモノマー組成等)を変更して第2の重合反
応を続ける。この時、第2の重合反応開始時に、新たに
第1の重合反応時に用いたものと同一でも異なってもよ
い触媒成分[A]を添加することも出来る。
【0043】一般に、触媒成分[A]はその種類によっ
て重合活性、生成重合体の分子量、共重合ではモノマー
による共重合性等が異なるので、通常は一段目が高分子
量重合体を与える種のものであれば、二段目は前者に比
べ低分子量重合体を与える種のもの、また、例えばエチ
レンと他のα−オレフィンとの共重合を行う場合、一段
目が高密度共重合体を与える種のものであれば、二段目
は比較的低密度共重合体を与える種のもの、等の組み合
わせが適宜選択される。
【0044】このように、新たに添加する触媒成分
[A]は特に制限されないが、重合条件の変更のみでは
制御困難な特殊な分子構造、例えば、インフレーション
フィルム成形時のバブルの安定性を保持したら、中空成
形時のパリソンのドローダウンや吹き破れを防止するの
に必要な高い溶融張力(MT)を製品オレフィン(共)
重合体に付与する長時間緩和成分(分子量が百万を越え
るような超高分子量成分、あるいは絡み合いの臨界分子
量以上の長鎖分岐成分)をポリマー中に導入することの
出来るものを用いた場合特に好ましい。このように特殊
な分子構造を導入することの出来る触媒成分[A]を添
加する場合は、第2の重合反応は第1の重合反応と同一
条件で実施しても良い。
【0045】また、複数の反応器を用いる場合は、第1
の反応器で所定の反応を行った後、重合体粒子を、重合
活性を失活させることなく他の反応器に移送し、重合条
件(温度、圧力、時間、水素濃度、共重合ではコモノマ
ー組成等)を変更して第2の新たな反応器にて重合反応
を続ける。この時、第2の反応器での重合反応開始時
に、新たに第1の反応器で用いたものと同一でも異なっ
てもよい触媒成分[A]を添加することも出来る。もち
ろん、上記多段重合では、必要に応じ、二段目以降の工
程には触媒成分[A]の他に[B]、[C]成分あるい
は更に他の成分を添加することもできる。
【0046】このように本発明に記載の多段重合法を行
うわけであるが、新たに追加供給する[A]成分と一段
目に使用する触媒成分中の[A]成分の量比は必要に応
じて適宜選択されるが、新たに追加供給される[A]成
分の量は、第一段目に比較し、通常0.001〜500
mol%、好ましくは0.01〜300mol%、更に
好ましくは0.1〜200mol%であることが望まし
い。この範囲が満たされない場合、すなわち、追加
[A]成分が少ない場合には、生成重合体に追加[A]
成分由来の好ましい性質が十分発現せず、また逆に多い
場合には逆に触媒成分中に元々含まれていた[A]成分
由来の好ましい性質が発現しない傾向がある。多い場合
には、更には、[A]成分と[C]成分のみで生成する
重合体の量が無視できなくなり、ハウリング等重合運転
に支障を来す微粉が大量に生成したり、重合活性が出過
ぎて重合熱の除去に支障を来し好ましくない。
【0047】本発明に記載の多段重合法によって製造さ
れるエチレン−α−オレフィン共重合体のGPCで測定
される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)
の比、即ち、Mw/Mnは、2.5以上であることが望
ましい。この範囲よりも小さすぎると、例えばインフレ
ーションフィルムを高速で成形する場合、溶融加工時に
十分な流動性が確保できず、比較的小さい押出速度にお
いてもメルトフラクチャーによる表面荒れをもたらすの
で透明性に優れるフィルムが得られないという問題が生
じる傾向がある。
【0048】また、本発明に記載の多段重合法によって
製造されるエチレン−α−オレフィン共重合体のGPC
で測定される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量
(Mn)の比(Mw/Mn)と、MFR測定と同一装置
を用いて190℃において測定される2.16kg荷重
および10kg荷重の条件下で測定した流出量比、すな
わちFR=(10kg荷重時の流出量)/(2.16k
g荷重時の流出量)が、 下記式 0.38Mw/Mn+5.0≦FR≦2.80Mw/M
n+3.20 を満たすことが好ましい。Mw/MnとFRの関係にお
いて、FRが上式範囲より大きい場合、溶融時の流動性
に優れるものの、フィルム成形時のダイ出口での樹脂流
動に相当するせん断速度域における溶融弾性が大きすぎ
るために、インフレーションフィルム成形時にダイ出口
での表面荒れ(表面凹凸)が発生し、フィルムの透明性
は悪くなる傾向がある。またFRが上式範囲より小さい
場合、溶融加工時に十分な流動性が確保できず、比較的
押出速度においてもメルトフラクチャーによる表面荒れ
をもたらし、透明性に優れるフィルムが得られないこと
はもちろん、最悪の場合インフレーションフィルム成形
時のバブルの安定性が確保できないため成形が困難とな
る傾向がある。より優れた成形性および透明性を有する
共重合体のFR値の範囲は下記式 0.38Mw/Mn+5.0≦FR≦Mw/Mn+4.
63 を満たす範囲である。
【0049】更にまた、本発明に記載の多段重合法によ
って製造されるエチレン−α−オレフィン共重合体の1
90℃における溶融張力(MT)とメルトフローレート
(MFR)の関係が、 log(MT)≧−0.91×log(MFR)+0.
12 を満たすことが好ましい。この関係式を満たさないと、
インフレーションフィルムを成形する場合、バブルのち
ぎれ、あるいはゆれ(バブルの安定性が保てない)とい
った問題を生じる傾向がある。より優れた成形性を有す
る共重合体のMT値の範囲は下記式 log(MT)≧−0.91×log(MFR)+0.
21 を満たす範囲である。
【0050】
【実施例】次に実施例によって、本発明を具体的に説明
するが、本発明はその要旨を逸脱しない限りこれらの実
施例の制約を受けるものではない。尚、以下の触媒合成
工程および重合工程はすべて精製窒素雰囲気下で行っ
た。また、使用した溶媒はモレキュラーシーブ−13X
で脱水精製したものを用いた。また、MFRはJIS
K6760に準拠し、190℃、2.16kg荷重で測
定した。FRは、MFR測定と同一装置を用いて190
℃において測定される2.16kg荷重および10kg
荷重の条件下で測定した流出量比であり、すなわち、F
R=(10kg荷重時の流出量)/(2.16kg荷重
時の流出量)で表されるものである。
【0051】密度はメルトインデックス測定時に得られ
るストランドを100℃で1時間熱処理し、さらに室温
で1時間放冷した後に密度勾配管法で測定した。MT
は、(株)東洋精機製作所製キャピログラフを使用し、
ノズル径2.095mmφ、ノズル長8mm、流入角1
80度、190℃の温度で、押出速度1.0cm/分、
引き取り速度4.0m/分、ダイ出口から張力検出器の
Vプーリー下端までの距離40cmの条件で測定した溶
融樹脂の張力を用いた。フィルムの透明性評価はJIS
K−7105に従ってHaze(曇度)を測定するこ
とによって行った。
【0052】実施例1 (1)[B]成分の化学処理 硫酸亜鉛0.2kgを溶解させた脱塩水3.2kgに合
成雲母(コープケミカル社製ME−100)1kgを分
散させ、室温で1時間攪拌処理し、濾過した。脱塩水で
洗浄した後、固形分濃度を25%に調整し、該スラリー
を噴霧乾燥機に導入し球状の造粒粒子を得た。この粒子
を更に200℃で2時間減圧乾燥した。
【0053】(2)触媒調製 容量10 Lの誘導攪拌装置付き反応器にn−ヘプタン
4.41、上記(1)で得られた合成雲母の粒子145
gを導入した。これに600mlのトルエンに溶解した
ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド11.6mmolの溶液を添加し、室温で1
0分間攪拌した。
【0054】(3)予備重合 上記攪拌混合物に、引き続きトリエチルアルミニウム7
1.5mmolを添加し、系の温度を80℃とした。こ
こへエチレンガスを毎分5gで導入し、温度を保ちなが
ら2時間反応を続けた。この間に生成したポリエチレン
は555gであった。
【0055】(4)一段目の重合 上記で得られた予備重合触媒を用いてn−ヘプタンを溶
媒としたスラリー重合を行った。即ち、3Lオートクレ
ーブ中にn−ヘプタン1.5L、トリエチルアルミニウ
ム(TEA)2.5mmol、前記(3)で得られた触
媒成分を100mg仕込んだ。このオートクレーブに1
−ブテン200mlを加え、60℃に昇温後、エチレン
を導入して全圧を24kgf/cm2 −Gに保ち、攪拌
を続けて重合を開始し、30分間反応を続けた後、温度
を保ったままエチレンおよび1−ブテンを全量パージし
た。
【0056】(5)二段目の重合 続いて、前記(4)のオートクレーブへ、新たに1−ブ
テン250mlを追加し、エチレンを導入して全圧を2
2kgf/cm2 −Gに保ち二段目の重合を開始した。
このまま30分間重合を続けた後、エチレンおよびブテ
ンをパージして反応を停止した。その結果、エチレン−
ブテン共重合体が152g得られた。この重合体粒子の
嵩密度は0.276g/mlであった。この重合体の基
礎物性を表1に示した。
【0057】(6)フィルム成形 得られたエチレン・1−ブテン共重合体をインフレーシ
ョンフィルム成形して、厚さ30μmのフィルムを得
た。成形は20mmφ二軸押出機を用いて、温度180
℃、25mmφダイ、リップ幅3mm、押出量18g、
ブロー比2.0の条件で行った。得られたフィルムのヘ
イズ値は9.1%と、密度見合いの透明性の高いもので
あった。
【0058】実施例2 (1)一段目の重合 実施例1(3)で得られた予備重合触媒を用いてn−ヘ
プタンを溶媒としたスラリー重合を行った。即ち、3L
オートクレーブ中にn−ヘプタン1.5L、TEA2.
5mmol、前記(3)で得られた触媒成分を100m
g仕込んだ。このオートクレーブに1−ブテン100m
lを加え、65℃に昇温後、エチレンを導入して全圧を
22kgf/cm2 −Gに保ち、攪拌を続けて重合を開
始し、15分間反応を続けた。
【0059】(2)二段目の重合 続いて、前記(1)のオートクレーブへ、一段目の重合
条件を保持したまま、ジメチルシリレンビス(4,5,
6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロ
リド10.0μmolを溶かしたトルエン溶液0.50
mlを添加し、このまま45分間重合を続けた後、エチ
レンおよび1−ブテンをパージして反応を停止した。そ
の結果、エチレン−1−ブテン共重合体が230g得ら
れた。この重合体粒子の嵩密度は0.303g/mlで
あった。この重合体の基礎物性およびフィルムヘイズ値
を表1に示した。
【0060】実施例3 (1)一段目の重合 実施例1(3)で得られた予備重合触媒を用いてn−ヘ
プタンを溶媒としたスラリー重合を行った。即ち、3L
オートクレーブ中にn−ヘプタン1.5L、TEA2.
5mmol、前記(3)で得られた触媒成分を100m
g仕込んだ。このオートクレーブに1−ブテン200m
lを加え、65℃に昇温後、エチレンを導入して全圧を
22kgf/cm2 −Gに保ち、攪拌を続けて重合を開
始し、15分間反応を続けた。
【0061】(2)二段目の重合 続いて、前記(1)のオートクレーブへ、一段目の重合
条件を保持したまま、ビス(シクロペンタジエニル)ハ
フニウムジクロリド10.0μmolを溶かしたトルエ
ン溶液0.50mlを添加し、このまま45分間重合を
続けた後、エチレンおよび1−ブテンをパージして反応
を停止した。その結果、エチレン−1−ブテン共重合体
が158g得られた。この重合体粒子の嵩密度は0.2
48g/mlであった。また、この重合体の基礎物性お
よびフィルムヘイズ値を表1に示した。
【0062】実施例4 (1)一段目の重合 実施例3(1)と同様に行った。 (2)二段目の重合 続いて、前記(1)のオートクレーブへ、一段目の重合
条件を保持したまま、ビス(1,3−ジメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコノセンジクロリド10.0μmo
lを溶かしたトルエン溶液0.50mlを添加し、この
まま15分間重合を続けた後、エチレンおよび1−ブテ
ンをパージして反応を停止した。その結果、エチレン−
1−ブテン共重合体が157g得られた。この重合体粒
子の嵩密度は0.296g/mlであった。また、この
重合体の基礎物性およびフィルムヘイズ値を表1に示し
た。
【0063】比較例1 実施例1(3)で得られた予備重合触媒を用いてn−ヘ
プタンを溶媒としたスラリー重合を行った。即ち、3L
オートクレーブ中にn−ヘプタン1.5L、TEA2.
5mmol、前記(3)で得られた触媒成分を100m
g仕込んだ。このオートクレーブに1−ブテン200m
lを加え、65℃に昇温後、エチレンを導入して全圧を
22kgf/cm2 −Gに保ち、攪拌を続けて重合を開
始した。60分後、エチレンおよび1−ブテンをパージ
して反応を停止した。その結果、エチレン−1−ブテン
共重合体が142g得られた。この重合体粒子の嵩密度
は0.274g/mlであった。また、この重合体の基
礎物性およびフィルムヘイズ値を表1に示した。
【0064】
【表1】
【0065】以上の通り、本表は、比較例と比較して全
ての実施例において、高い活性と優れた粒子性状を保持
しつつ、分子量分布が広く((Mw/Mn)≧2.5)
大きなFR値を有することから明らかなように、溶融加
工時の流動性に優れたエチレン−1−ブテン共重合体を
製造することが可能であることを示している。また、全
ての実施例で製造されたエチレン−1−ブテン共重合体
は、高いMT値[式log(MT)≧−0.91×lo
g(MFR)+0.12を満足]と、小さなヘイズ値を
有していたことから明らかなように、インフレーション
フィルム成形時のバブルの安定性と透明性に優れたフィ
ルムを製造することが可能であることを示している。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、溶融張力が高く、フィ
ルム成形性に優れ、また透明性に優れたエチレン−αオ
レフィン共重合体を、高活性かつ粒子性状に優れた状態
で得ることが出来る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレフィンの(共)重合を、触媒の存在
    下、多段階の重合工程で行うオレフィン重合体の製造方
    法において、該触媒が下記成分からなることを特徴とす
    るオレフィン重合体の製造方法。 [A]メタロセン系遷移金属化合物、 [B]イオン交換性層状珪酸塩、 および必要に応じて、 [C]有機アルミニウム化合物
  2. 【請求項2】 多段階の重合工程の二段目以降の各段重
    合工程に一段目と同一でも異なってもよい[A]成分を
    新たに追加供給する、請求項1記載のオレフィン重合体
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 多段階の重合工程が連続する複数の反応
    器を用いた多段階の重合工程で行うものである、請求項
    1または2記載のオレフィン重合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 [B]成分が、塩類処理および/または
    酸処理を行うことによって得られた、水分含量が3重量
    %以下の、イオン交換性層状珪酸塩である、請求項1〜
    3のいずれか1項記載のオレフィン重合体の製造方法。
  5. 【請求項5】 オレフィンが、エチレン単独またはエチ
    レンと炭素数3〜20のα−オレフィンからなることを
    特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項記載のオレフ
    ィン重合体の製造方法。
JP4771697A 1997-03-03 1997-03-03 オレフィン重合体の製造方法 Pending JPH10245418A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4771697A JPH10245418A (ja) 1997-03-03 1997-03-03 オレフィン重合体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4771697A JPH10245418A (ja) 1997-03-03 1997-03-03 オレフィン重合体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10245418A true JPH10245418A (ja) 1998-09-14

Family

ID=12783045

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4771697A Pending JPH10245418A (ja) 1997-03-03 1997-03-03 オレフィン重合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10245418A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001192413A (ja) * 1999-11-05 2001-07-17 Japan Polychem Corp エチレン・α−オレフィン共重合体及びそれからなるフィルム
JP2001192414A (ja) * 1999-11-05 2001-07-17 Japan Polychem Corp エチレン・α−オレフィン共重合体及びそれからなるフィルム
JP2003513115A (ja) * 1999-10-22 2003-04-08 ユニベーション・テクノロジーズ・エルエルシー 複数の触媒系の始動方法
JP2014074098A (ja) * 2012-10-03 2014-04-24 Honda Motor Co Ltd ポリプロピレン組成物の製造方法及びポリプロピレン組成物
CN112430282A (zh) * 2020-11-18 2021-03-02 浙江大学 一种低熔融指数的聚烯烃及其应用

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003513115A (ja) * 1999-10-22 2003-04-08 ユニベーション・テクノロジーズ・エルエルシー 複数の触媒系の始動方法
JP2001192413A (ja) * 1999-11-05 2001-07-17 Japan Polychem Corp エチレン・α−オレフィン共重合体及びそれからなるフィルム
JP2001192414A (ja) * 1999-11-05 2001-07-17 Japan Polychem Corp エチレン・α−オレフィン共重合体及びそれからなるフィルム
JP2014074098A (ja) * 2012-10-03 2014-04-24 Honda Motor Co Ltd ポリプロピレン組成物の製造方法及びポリプロピレン組成物
CN112430282A (zh) * 2020-11-18 2021-03-02 浙江大学 一种低熔融指数的聚烯烃及其应用
CN112430282B (zh) * 2020-11-18 2022-06-17 浙江大学 一种低熔融指数的聚烯烃及其应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5928982A (en) Catalyst for polymerizing an olefin and method for polymerizing the olefin
JP2013127083A (ja) エチレン・α−オレフィン共重合体及びそれからなるフィルム
KR100545463B1 (ko) 올레핀 중합체의 제조방법
JP2009120810A (ja) メタロセン系重合触媒およびこれを用いたα−オレフィン−アルケニルシラン共重合体の製造方法
EP1416001A1 (en) Catalyst for olefin polymerization and method for polymerization of olefin
WO2002051886A1 (fr) Polymeres d'ethylene
JP3285184B2 (ja) オレフィン重合用触媒およびオレフィンの重合方法
JPH11166012A (ja) オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法
JP3865314B2 (ja) オレフィンの重合方法
JP5498926B2 (ja) 長鎖分岐を有するプロピレン系重合体の製造方法
JPH10245418A (ja) オレフィン重合体の製造方法
EP0839842B1 (en) Film made from an Ethylene-alpha-olefin copolymer
JP3325665B2 (ja) オレフィン重合用触媒およびこれを用いたオレフィン重合体の製造方法
JP5271518B2 (ja) 溶融物性が改良されたプロピレン系重合体の製造方法
JP3759991B2 (ja) オレフィン重合用触媒及びオレフィン重合体製造方法
JP3805498B2 (ja) エチレン−α−オレフィン共重合体
JP3689208B2 (ja) エチレン−α−オレフィン共重合体
JP4020540B2 (ja) オレフィン重合体の製造方法
JP4368438B2 (ja) エチレン系重合体の製造方法
US20010034298A1 (en) Catalyst for polymerization of ethylene and method for producing ethylene polymers
JP3971486B2 (ja) オレフィン重合用触媒、及びそれを用いたオレフィン重合体の製造方法
JP3629113B2 (ja) オレフィンの多段階重合方法
JP2002179723A (ja) オレフィン重合用触媒及び該触媒を用いるオレフィンの重合方法
JPH11310612A (ja) エチレン重合体およびその製造法ならびにその用途
JP2001192413A (ja) エチレン・α−オレフィン共重合体及びそれからなるフィルム