JPH10235771A - 高鮮映化粧シート - Google Patents
高鮮映化粧シートInfo
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- JPH10235771A JPH10235771A JP9052541A JP5254197A JPH10235771A JP H10235771 A JPH10235771 A JP H10235771A JP 9052541 A JP9052541 A JP 9052541A JP 5254197 A JP5254197 A JP 5254197A JP H10235771 A JPH10235771 A JP H10235771A
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Abstract
理したとき、塩化水素ガスを発生して環境汚染を引き起
こす問題がある。そのため、塩化ビニル樹脂の代わりに
ABS及びアクリル樹脂を使用して環境汚染問題の解決
を図る。 【解決手段】 先ず、着色熱可塑性樹脂シート11として
ABSシートを用いて、これに印刷により絵柄印刷層12
を設ける。一方、透明な熱可塑性樹脂層13としてアクリ
ルシート(ヘイズ度が1 〜8%の範囲で、波長400nm 〜70
0nm の光線透過率が70% 以上のもの)を用いて、これに
ウレタン系樹脂等の成形性ハードコート層14を形成し、
前記着色熱可塑性樹脂シート11と熱プレスによって熱融
着して高鮮映化粧シート1 を作製する。ラミネートの
際、表面の成形性ハードコート層14は鏡面板に接触させ
て鏡面状態として、高鮮映な化粧シートとする。
Description
具の表面化粧、車両の内装等に用いられる化粧シートに
関するもので、特に、意匠性の付与及び表面保護の目的
で設けられる化粧シートに関するものである。
テレフタレート層及びハードコート層が順次積層されて
いる化粧シートとして、塗装感、耐擦傷性及びVカット
加工性を有する化粧シートが知られている(特公平8ー
22586号公報)。また、ポリ塩化ビニルに代えて、
ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂
を使用した化粧シートもある。
トのハードコート層の表面は必ずしも鏡面状態でないの
で、鮮映性が十分でなく、高意匠性には問題があった。
本発明は、最表面のハードコート層を鏡面状態にし、ハ
ードコート層を形成する第2の透明な熱可塑性樹脂層の
ヘイズ度及び可視光線の透過率を一定範囲に限定するこ
とにより、従来の問題点を解決することがきた。
め、化粧シートを以下のような構成とした。第1の着色
熱可塑性樹脂層、絵柄印刷層、ヘイズ度が1〜8%の範
囲にあり、且つ波長400nm〜700nmの範囲の光
線透過率が70%以上である第2の透明な熱可塑性樹脂
層、及び成形性のよいハードコート層が順次積層してな
ることを特徴とする高鮮映化粧シートとした。そして、
前記成形性のよいハードコート層が、樹脂組成物を塗
布、硬化し、該樹脂組成物の硬化層を鏡面体と密着させ
て加熱加圧することにより表面を鏡面化したものである
ことを特徴とする高鮮映化粧シートとした。また、第1
の着色熱可塑性樹脂層がABS樹脂からなり、第2の透
明な熱可塑性樹脂層がアクリル樹脂からなる高鮮映化粧
シートとした。
熱可塑性樹脂シート(又はフィルム)の上に、絵柄印刷
層を形成し、これにハードコート層を形成した第2の透
明な熱可塑性樹脂シート(又はフィルム)を積層し、そ
して、該第2の透明な熱可塑性樹脂シートを、ヘイズ度
が1〜8%の範囲で、且つ波長400nm〜700nm
の範囲の光線透過率が透過率が70%以上になるように
限定し、更に、ハードコート層は成形性のよい材質を用
いて形成し、その表面を鏡面状態にしたものである。以
上のように、最表面となるハードコート層を鏡面化し、
その下の透明熱可塑性樹脂シートのヘイズ度と可視光線
の透過率を限定することにより、印刷模様が鮮明に見え
るようになり、意匠性の高い化粧シートを得ることがで
きた。また、ハードコート層に成形性のよい材質が使用
されているので、本発明の化粧シートを被着体に接着し
てVカット加工したときも、亀裂等が生じることなく、
加工性に優れた化粧材を得ることができた。
明を詳細に説明する。図1は本発明の高鮮映化粧シート
の一例を示す模式断面図である。図2は本発明の高鮮映
化粧シートの別の態様を示す模式断面図である。図3は
本発明の高鮮映化粧シートを作製するときの説明図であ
る。図4は実施例1により高鮮映化粧シートを作製する
ときの説明図である。図5は実施例2により高鮮映化粧
シートを作製するときの説明図である。図6は実施例3
により高鮮映化粧シートを作製するときの説明図であ
る。
ように、第1の着色熱可塑性樹脂層11の上に絵柄印刷
層12を設け、一方、ヘイズ度が1〜8%で、且つ波長
400nm〜700nmの範囲の光線透過率が70%以
上の第2の透明な熱可塑性樹脂シート13に成形性ハー
ドコート層14を形成し、この両方のシートを、熱プレ
ス等によって熱ラミネートしたものである。そして、表
面のハードコート層14は、本発明の高鮮映化粧シート
を被着体に接着した後、この被着体をVカット加工等を
含めて用途に応じて成形加工したとき、亀裂等が生じな
いように、成形加工適性のよい材質(熱硬化性のウレタ
ン系樹脂や電離放射線硬化性樹脂等)を用いてハードコ
ート層を形成したものである(以下このハードコート層
を成形性ハードコート層とする)。更に、前記成形性ハ
ードコート層の表面は熱ラミネートの際、鏡面板に接す
るようにして、鏡面状態にしたものである。
すような高鮮映化粧シートがある。この高鮮映化粧シー
トは、図2に示すように、絵柄印刷を着色ABSシート
11bと透明なアクリルシート13bの両方に設け、更
に、その印刷シートの表面には、成形性ハードコート層
14を形成した透明なアクリルシート13aを積層し、
又、印刷シートの下側には着色ABSシート11aを積
層したものである。
作製される。先ず、図3(a)に示すように、透明な熱
可塑性樹脂シート13として、ポリエステルシートやア
クリルシートで、ヘイズ度が1〜8%で、波長400n
m〜700nmの光線透過率が70%以上のシートを用
いて、これに熱硬化性樹脂や電離放射線硬化性樹脂を塗
布、硬化して成形性ハードコート層14を形成する。一
方、着色熱可塑性樹脂シート11として、着色されたA
BS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合
体)シートやポリオレフィンシートの上に、図3(b)
に示すように、絵柄印刷層12を設けて着色熱可塑性樹
脂シート(着色ABSシート)の印刷シートを作製す
る。
印刷層を有する着色熱可塑性樹脂シートの印刷面に、前
記成形性ハードコート層14を形成した透明な熱可塑性
樹脂シート13を、成形性ハードコート層14を上にし
て重ね合わせ、更に、この重ね合わせたシートの上下に
鏡面板17を重ね、これを熱プレス機により加熱加圧
し、着色熱可塑性樹脂シート11と透明な熱可塑性樹脂
シート13を熱融着して積層し、同時に成形性ハードコ
ート層14を鏡面状態にする。この積層シートを加圧状
態で常温まで冷却し、冷却後プレス機を常圧に戻して高
鮮映性化粧シート1を得る。
1としては、透明な熱可塑性樹脂層との間の絵柄印刷層
12の厚さを吸収して凹凸をなくする作用をすると共
に、良好な曲げ加工適性が必要である。そのため、着色
熱可塑性樹脂シート11としては、上記物性を備えた熱
可塑性樹脂であれば使用可能であるが、その中でも、特
に、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン樹脂、ポ
リオレフィン樹脂等がよい。
は、ABSシートが使用される。ABS樹脂としては、
化粧シートを被着体に接着した後、被着体を後加工する
際に、Vカット加工等の曲げ加工適性が必要である。シ
ートは、厚さが50〜200μmの範囲で、好ましくは
100μm前後であり、延伸シート又は未延伸シートの
いずれも使用可能であるが、Vカット加工等の加工適性
上は未延伸シートの方が良好である。
熱可塑性樹脂に顔料、染料等の着色剤を分散することに
より着色される。更に、着色熱可塑性樹脂には、充填
剤、発砲剤、難燃、紫外線吸収剤等が添加されてもよ
い。充填剤としては、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム等を用いることができる。また、平均粒径が
5μm以下の充填剤を用いることが好ましい。この充填
剤、顔料及び/又は染料により、着色熱可塑性樹脂シー
トを不透明にすることができる。
は、その加熱収縮率とVカット加工における曲げ加工時
の亀裂・破断性とに相関関係があり、100℃雰囲気中
で30分加熱した後の寸法収縮率(加熱前を基準とし
て)が、長尺帯状シートの場合、シート長手方向が−2
〜+7%、シート幅方向が−7〜+2%の範囲が好まし
い。寸法収縮率がこの範囲から逸脱するとVカット加工
時に亀裂が生じて好ましくない。尚、加熱時の寸法収縮
率の許容範囲がシートの長手方向と幅方向とで異なるの
は、シート製造時の力学的履歴、及びシート加工時の衝
撃力の加わり方が長手方向と幅方向で異なるためであ
る。この加熱寸法収縮率は、主にABSシートの延伸と
大きな相関がある。無延伸であれば、加熱寸法収縮率は
前記範囲に収まり、また、3倍以上延伸した場合は、加
熱寸法収縮率は殆どの場合前記範囲を外れることにな
る。従って、延伸する場合は、加熱寸法収縮率を前記範
囲内に収まるように延伸倍率を抑制する必要がある。
は、絵柄印刷層の絵柄を鮮映に浮き立たせる作用をなす
と共に、該絵柄印刷層を保護する作用をなすものであ
る。高い鮮映性を実現するために、該透明な熱可塑性樹
脂シートは、ヘイズ度が1〜8%の範囲に収め、好まし
くは3〜6%の範囲にすることが重要である。ヘイズ度
が1%以下の場合は、印刷面に少しの傷があっても非常
に目立って、化粧シートとしての意匠性が低下する。
又、ヘイズ度が8%以上になると、内部の絵柄が散乱し
て見え、鮮映性が不十分となる。
ズ度が上記範囲に規定されると共に、光線透過率が波長
400〜700nmの範囲で70%以上である必要があ
る。光線透過率が70%以下では、絵柄の鮮映性が十分
得られず、高い意匠効果が得られなくなる。従って、本
発明の高鮮映化粧シートを得るためには、透明な熱可塑
性樹脂シートは、ヘイズ度を1〜8%の範囲にし、且つ
光線透過率を波長400〜700nmの範囲で70%以
上にすることが、重要なポイントである。
ートとしては、上記のように、所定のヘイズ度と光線透
過率を有するものであれば、特に制限されないが、中で
もポリエステルシート、アクリルシート、ポリプロピレ
ンシート、エチレンービニルアルコール共重合体シー
ト、ポリカーボネートシート、三酢酸セルロースシート
等が好適である。
タ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチ
ル、ポリ(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ(メタ)ア
クリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル・(メタ)
アクリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリル酸エチル
・(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、エチレン・(メ
タ)アクリル酸メチル共重合体、スチレン・(メタ)ア
クリル酸メチル共重合体等の(メタ)アクリル酸エステ
ルを含む単独又は共重合体からなるアクリル樹脂が挙げ
られる。(但し、(メタ)アクリル酸メチルは、アクリ
ル酸メチル又はメタクリル酸メチルを意味し、以下(メ
タ)は同様の意味を示すものとする。)ポリ(メタ)ア
クリル酸メチルの場合は、重合度が900〜1800程
度が好ましく、これ以上に重合度が大きい場合は、可塑
性を付与する作用のある低分子材料を添加して熱変形温
度を下げることが必要である。
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート、エチレン・テレフタレート・イソフタレート共重
合体等に代表されるポリエステル樹脂がある。ポリエス
テル樹脂は、酸成分として、テレフタル酸、イソフタル
酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸
と、アルコール成分として、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、ブタンジオール、ヘイサンジオール
等の脂肪族ジオールとの両者のエステル結合して得られ
た共重合体である。
可塑性樹脂シート又は透明な熱可塑性樹脂シートのいず
れに設けてもよく、又両方のシートに設けてもよい。絵
柄印刷層を形成する方法としては、グラビア印刷、凹版
印刷、オフセット印刷、活版印刷、フレキソ印刷、シル
クスクリーン印刷、静電印刷、インクジェット印刷等が
挙げられる。もしくは、別に離型性シート上に一旦絵柄
模様を形成して転写シートを作成し、得られた転写シー
トからの転写印刷方式によって絵柄印刷層を形成しても
よい。
布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、各種抽
象模様或いは全面ベタ印刷等がある。
使用することができ、結着剤、着色剤、体質顔料、硬化
剤、添加剤、溶剤等からなる組成物を使用することがで
きる。結着剤としては、特に制限はないが、塩素化ポリ
エチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフ
ィン、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル、酢酸ビ
ニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、セルロース系
樹脂、等の熱可塑性樹脂、ポリウレタン等の常温硬化性
樹脂又は熱硬化性樹脂、又は、アクリル系等の電離放射
線硬化性樹脂等が使用できる。
性(耐光性)を向上させるために、紫外線吸収剤、及び
/又は光安定剤を添加することがある。その添加量は、
紫外線吸収剤、光安定剤のとも、通常、0.5〜10重
量%程度であるが、一般的には紫外線吸収剤と光安定剤
を併用することが好ましい。紫外線吸収剤としては、ベ
ンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、サリチル酸エステ
ル等の有機物、又は、0.2μm以下の微粒子状の酸化
亜鉛、酸化セリウム、酸化チタン等の無機物を用いるこ
ともできる。安定剤としては、ビス−(2,2,6,
6,−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート等
のヒンダードアミン系ラジカル補足剤、ピペリジン系ラ
ジカル補足剤を用いることができる。
外線吸収剤や光安定剤の他に、充填剤として、炭酸カル
シウム、硫酸バリウム、クレー、タルク等の粉末を添加
してもよい。その添加量は用途に応じて適宜決定され
る。また、着色熱可塑性樹脂層には、難燃剤として、水
酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の粉末を添加
することがある。その添加量は熱可塑性樹脂100重量
部に対して10〜150重量部の範囲が好ましい。
樹脂シートを積層する方法としては、溶融押し出し法
(エクストルージョン法)、熱プレスによる熱融着法、
或いは、2液硬化型ポリウレタン樹脂やポリエステル樹
脂の接着剤を用いたドライラミネーション法等がある。
熱プレスによる熱融着法としては、少なくとも、透明な
熱可塑性樹脂シートに形成した成形性ハードコート層の
表面を鏡面体と接するように重ね合わせ、温度120℃
〜160℃、圧力5kg/cm2 〜100/cm2 、時
間2〜10分の条件で、加熱加圧した後、加圧した状態
で常温まで冷却してからプレス機から取り出し、絵柄印
刷層を設けた着色熱可塑性樹脂シートと成形性ハードコ
ート層を形成した透明な熱可塑性樹脂シートをラミネー
トした化粧シートを得る。
透明熱可塑性樹脂シート、又は絵柄印刷層の上に、接着
性向上のために、易接着処理を行うことがある。易接着
処理としては、コロナ放電処理、プラズマ処理、又は、
易接着層(プライマー層或いはアンカー層ともいう)を
形成する方法がある。易接着層の形成方法としては、ア
クリル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリエ
ステル樹脂、ポリウレタン樹脂、塩素化ポリエチレン、
塩素化ポリプロピレン等の樹脂を溶媒に溶解したインキ
を用いて、公知の方法で塗布、乾燥して易接着層とす
る。
は、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アク
リル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル
・(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリ
ル酸エチル・(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、エチ
レン・(メタ)アクリル酸メチル共重合体、スチレン・
(メタ)アクリル酸メチル共重合体等の(メタ)アクリ
ル酸エステルを含む単独又は共重合体からなるアクリル
樹脂が挙げられる。
脂としては、ポリオール化合物(多価アルコール)を主
剤として、イソシアネート化合物を架橋剤剤(硬化剤)
とする組成物である。ポリオール化合物としては、分子
中に2個以上の水酸基を有するもので、基本的には、単
量体のジオール、トリオール、及びこれらにアルキレン
単位からなる鎖状化合物を結合した重合体のジオールや
トリオールを含むものである。典型的な重合体ポリオー
ルは、末端がヒドロキシ基で、これにアルキレン単位が
繰り返し結合し、直鎖又は分岐鎖状の化合物となったも
ので、好ましくは、1分子中に2,3,4,又はそれ以
上のヒドロキシ基を有する化合物である。例えば、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、
トリメチロールプロパン、1,2,6,ヘキサントリオ
ール、ブテンジオール、シュークロース、グルコース、
ソルビトール、ペタエリスリトール、マンニトール、ト
リエタノールアミン、n−メチルジメタノールアミン、
並びに、環式芳香族及び脂肪族のトリオール等が挙げら
れる。更に、ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、アクリルポリオール、ポリエステルポリオ
ール、ポリエーテルポリオール等が使用される。
中に2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシア
ネート化合物が用いられる。例えば、2,4トリレンジ
イソシアネート、2,6トリレンジイソシアネート、キ
シレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4ー4′
−ジイソシアネート、クルードMDIと称されるポリフ
ェニルメタンポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4ー4′−ジ
イソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネー
ト等の脂肪族、脂環族又は芳香族のジ又はトリイソシア
ネート化合物、水素添加トリレンジイソシアネート、水
素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、或いはポリ
イソシアネート化合物と低分子量グリコール又はトリオ
ール、例えばジプロピレングリコール、1,6−ヘキサ
ンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメ
チロールプロパンと反応させて得られるイソシアネート
末端低分子量付加体等が使用できる。
ては、硬化後の成形性ハードコート層の熱変形温度が7
0〜150℃の範囲であるものが好ましい。また、この
成形性ハードコート層が、引張試験をしたとき、降伏点
をもつ場合は、10mm幅に切断したハードコート層を
50℃の環境下で30%/秒の速度で引張るときの降伏
点の応力が0.6kg以上であるもの、成形性ハードコ
ート層が降伏点をもたない場合は、同様にして引張ると
きの10%の伸び以降の応力が0.6kg以上であるも
のが使用できる。上記成形性ハードコート層として、具
体的には、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂等を使
用することができる。例えば、一分子中に2個以上のア
クリロイル基を有する化合物と熱可塑性樹脂との混合系
を主成分としたもの、又は、ポリオール化合物とイソシ
アネート化合物を主成分とするポリウレタン系樹脂が使
用される。
材)に積層することもできる。被着体に化粧シートが熱
融着等で直接接着可能な場合は、接着剤は省いてもよい
が、通常は、化粧シート自体では、被着体に接着しない
場合が多いので、適当な接着剤を用いて積層する。被着
体が最終製品の場合は、化粧シートは被着体の表面化粧
のために使用される。また、化粧シートの力学的強度の
補強、或いは隠蔽性の付与のために、化粧シートの裏面
に裏打ち材として被着体が積層される場合がある。
の板材、立体形状物品(成形品)、シート(或いはフィ
ルム)等の各種形状の物品が対象になる。板材、立体形
状物、シート(又はフィルム)のいずれにも用いられる
素材としては、板材単体、木材合板、パーティクルボー
ド、中密度繊維板(MDF)等の木材板、木質繊維板等
の木質板、鉄、アルミニウム等の金属、アクリル、ポリ
エステル、ポリカーボネート、エチレンー酢酸ビニル共
重合体、エチレンビニルアセテート、ポリエステル、ポ
リスチレン、ポリオレフィン、ABS、フェノール樹
脂、ポリ塩化ビニル、セルロース系樹脂、ゴム等があ
る。また、板材、又は立体形状物の素材としては、ガラ
ス、陶磁器、等のセラミック、ACL(発泡計量コンク
リート)等のセメント、硅酸カルシウム、石膏等の非セ
メント窯業系材料があり、更に、シート又はフィルムと
して用いられる素材としては、上質紙、和紙等の紙、炭
素、石綿、チタン酸カリウム、ガラス、合成樹脂等の繊
維からなる不織布又は織布等がある。
は、例えば、接着剤を間に介して板状基材に加圧ロー
ラーで加圧して積層する方法、特公昭50ー1913
2号公報、特公昭43ー27488号公報等に記載され
ているように、化粧シートを射出成形機の雄型金型又は
雌型金型に挿入して型締め後、雄型金型のゲートから溶
融樹脂を射出してキャビテイ内に樹脂を充填し、射出成
形と同時に、成形品の表面に化粧シートを接着させる、
所謂射出成形同時ラミネート方法、特公昭56ー45
768号公報、特公昭60ー58014号公報等に記載
されているように、成形品の表面に接着剤を介して化粧
シートを対向乃至は載置し、成形品の側から真空吸引し
て圧力差により化粧シートを成形品に積層する、所謂真
空プレス積層方法、特公昭61ー5895号公報、特
公平3ー2666号公報等に記載されているように、円
柱、多角柱等の柱状基材の長軸方向に、接着剤を介して
化粧シートを供給しつつ、複数の向きの異なるローラー
により、柱状体を構成する複数の側面に順次化粧シート
を加圧接着して積層してゆく、所謂ラッピング加工方
法、実公大15ー31122号公報、特開昭48ー4
7972号公報等に記載されているように、先ず、化粧
シートを板状基材に接着剤を介して積層し、次いで、板
状基材の化粧シートと反対側の面に、断面がV字状又は
U字状の溝を切削し、該溝の深さが化粧シートと板状基
材との界面に到達する程度までにし、その溝内に接着剤
を塗布した上で、該溝を折り曲げて箱体又は柱状体を作
製する、所謂Vカット又はUカット加工方法、等があ
る。
立体物に貼り合わせる方法としては、前記方法のうち、
(a)ラッピング加工方法、(b)Vカット加工方法、
(c)射出成形同時ラミネート方法、(d)真空成形同
時ラミネート方法等が好ましい。
し、所定の成形加工等を施して、各種用途に使用され
る。例えば、壁、天井、床等の建築物の内装、窓枠、
扉、手摺等の建築物の表面化粧、家具又は弱電・OA機
器のキャビネットの表面化粧、自動車、電車等の車両の
内装、航空機の内装、窓硝子の化粧等に使用される。
説明する。 (実施例1)図4(a)に示すように、透明な熱可塑性
樹脂シートとして、厚さ200μmのアクリルシート1
3a(三菱レイヨン(株)製「HBS-001 」)に、ウレタ
ン系樹脂(昭和インク工業(株)製「OP-A12」を塗布・
硬化させて成形性ハードコート層14を形成した。一
方、図4(b)に示すように、着色熱可塑性樹脂シート
として、厚さ100μmの着色ABSシート11b(ア
クリロニトリル(A):ブタジエン(B):スチレン(S) の重合
比率が16:34:50のもの)に、グラビアインキ(ザ・イン
クテック(株)製「XI」)を用いて絵柄をグラビア印
刷して絵柄印刷層12を形成した。
印刷層12を設けた着色ABSシート11bの絵柄印刷
層12の上に、上記成形性ハードコート層14を上にし
てアクリルシート13を重ね合わせ、該着色ABSシー
ト11bの下には、厚さ100μmの着色ABSシート
11aを重ね合わせ、更に、この重ね合わせたシートの
上下に、図3(c)に示すように、鏡面板17を重ね、
これを熱プレス機下盤15と熱プレス機下盤16の間に
配置し、熱プレス機により、140℃、100kg/c
m2 、10分間、加熱加圧後、加圧状態で常温まで冷却
し、冷却後プレス機を常圧に戻して、図4(c)に示す
ような高鮮映化粧シート1を得た。得られた化粧シート
は高鮮映で意匠性の優れたものであった。
施例1と同様に、透明なアクリルシート13aに成形性
ハードコート層14を形成した。また、図5(b)に示
すように、厚さ100μmのアクリルシート13b(三
菱レイヨン(株)製「HBS-001 」)に、グラビアインキ
(ザ・インクテック(株)製「XI」)を用いて絵柄を
グラビア印刷して絵柄印刷層12を形成した。更に、図
5(c)に示すように、実施例1と同じ厚さ100μm
の着色ABSシート11aを用意した。次に、図5
(d)に示すように、3枚のシートを重ね合わせ、実施
例1と同様に熱プレス機により3枚のシートを熱融着し
て高鮮映化粧シート1を作製した。得られた化粧シート
は高鮮映で意匠性の優れたものであった。
ように、実施例2と同様に、透明なアクリルシート13
aに成形性ハードコート層14を形成し、透明なアクリ
ルシート13bには絵柄印刷層12を形成した。一方、
図6(c)に示すように、実施例1と同様に、着色AB
Sシート11bに絵柄印刷層12を形成した。また、図
6(d)に示すように、着色ABSシート11aを用意
した。次に、図6(e)に示すように、4枚のシートを
重ね合わせ、実施例1と同様に熱プレス機により4枚の
シートを熱融着して高鮮映化粧シート1を作製した。得
られた化粧シートは高鮮映で意匠性の優れたものであっ
た。
化粧シートの構成を、着色ABSシート、絵柄印刷層、
透明なアクリルシート及び成形性ハードコート層を順次
積層する構成とし、ポリ塩化ビニルの代わりにABSシ
ートを使用することにより、焼却処理された場合でも、
塩化水素ガスが発生しないので、焼却時の環境汚染問題
を解決することができる。また、従来の化粧シートでは
十分な鮮映性が得られなかったが、表面に使用する透明
なアクリルシートを、ヘイズ度が1〜8%、且つ波長4
00nm〜700nmの光線透過率を70%以上に限定
することにより、高鮮映で意匠性の高い化粧シートを得
ることができる。更に、ハードコート層として、曲げ加
工適性のよい熱硬化性樹脂や電離放射線硬化性樹脂を使
用することにより、化粧シートを被着体に接着後、被着
体をVカット加工等を行った場合でも、加工適性のよい
化粧シートとすることができる。従って、本発明によれ
ば、意匠性の高い化粧材を生産速度を下げることなく、
効率よく生産することができる。
面図である。
式断面図である。
明図である。
きの説明図である。
きの説明図である。
きの説明図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 第1の着色熱可塑性樹脂層、絵柄印刷
層、ヘイズ度が1〜8%の範囲にあり、且つ波長400
nm〜700nmの範囲の光線透過率が70%以上であ
る第2の透明な熱可塑性樹脂層、及び成形性のよいハー
ドコート層が順次積層してなることを特徴とする高鮮映
化粧シート。 - 【請求項2】 前記成形性のよいハードコート層が、樹
脂組成物を塗布、硬化して形成し、該樹脂組成物の硬化
層を、鏡面体と密着させて加熱加圧することにより表面
を鏡面化したものであることを特徴とする請求項1に記
載の高鮮映化粧シート。 - 【請求項3】 前記第1の着色熱可塑性樹脂層がABS
樹脂からなり、前記第2の透明な熱可塑性樹脂層がアク
リル樹脂からなることを特徴とする請求項1及び請求項
2に記載の高鮮映化粧シート。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP05254197A JP4073981B2 (ja) | 1997-02-21 | 1997-02-21 | 高鮮映化粧シート |
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JP4073981B2 JP4073981B2 (ja) | 2008-04-09 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002363896A (ja) * | 2001-06-04 | 2002-12-18 | Saikyosha:Kk | 印刷効果を高めたシート及びその製造方法 |
KR100710069B1 (ko) | 2004-06-03 | 2007-04-20 | 주식회사 염광 | 핫프레스 공법에 의한 수지 제품의 제조방법 |
WO2012043790A1 (ja) | 2010-10-01 | 2012-04-05 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 無塗装高鮮映耐衝撃射出成形品とその製造方法 |
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JP2014148151A (ja) * | 2013-02-01 | 2014-08-21 | Art & Tech Kk | 複合着色シート |
-
1997
- 1997-02-21 JP JP05254197A patent/JP4073981B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US9273204B2 (en) | 2010-10-01 | 2016-03-01 | Asahi Kasei Chemicals Corporation | Uncoated highly reflective impact-resistant injection-molded article and process for producing same |
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