JPH10231270A - ポリオキシアルキレンカルボン酸の製造方法 - Google Patents

ポリオキシアルキレンカルボン酸の製造方法

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JPH10231270A
JPH10231270A JP9050984A JP5098497A JPH10231270A JP H10231270 A JPH10231270 A JP H10231270A JP 9050984 A JP9050984 A JP 9050984A JP 5098497 A JP5098497 A JP 5098497A JP H10231270 A JPH10231270 A JP H10231270A
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徹 安河内
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圭一 円山
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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    • C07C51/347Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by reactions not involving formation of carboxyl groups
    • C07C51/367Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by reactions not involving formation of carboxyl groups by introduction of functional groups containing oxygen only in singly bound form

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Abstract

(57)【要約】 【課題】未反応物や副生物を含まない高純度かつ高分子
量のポリオキシアルキレンカルボン酸を容易に得ること
ができるポリオキシアルキレンカルボン酸の製造方法を
提供する。 【解決手段】(A)両末端又は片末端が水酸基であるポリ
オキシアルキレン化合物1モルに対して、ハロゲン化酢
酸塩又はハロゲン化プロピオン酸塩4〜50モル及びア
ルカリ金属水酸化物8〜70モルを添加し、有機溶剤の
存在下に、80〜150℃において反応し、ポリオキシ
アルキレンカルボン酸塩を得る工程、(B)反応混合物に
無機酸を添加してpHを3以下に調整し、遊離のポリオキ
シアルキレンカルボン酸とする工程、(C)ポリオキシア
ルキレンカルボン酸を含む溶液を無機塩の水溶液により
洗浄して、副生成物などを除去する工程、及び、(D)有
機溶剤及び水を留去し、析出する塩をろ別する工程、を
有することを特徴とするポリオキシアルキレンカルボン
酸の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオキシアルキ
レンカルボン酸の製造方法に関する。さらに詳しくは、
本発明は、原料に用いたポリオキシアルキレン化合物の
含有率の少ない、医薬品原料として有用な、高純度かつ
高分子量のポリオキシアルキレンカルボン酸の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、水酸基を有する化合物を出発
原料として、カルボン酸又はカルボン酸塩を製造する方
法がさまざまに試みられている。例えば、特開昭50−
137924号公報には、アルコール又はエーテルアル
コールとクロル酢酸の塩とからなる混合物を、20〜6
5℃の温度でクロル酢酸の塩に等しい量のアルカリ金属
水酸化物と反応させるカルボキシメチル化エーテルアル
コールの製法が提案されている。特公昭54−4932
号公報には、アルコール性ヒドロキシル基を有する化合
物と、モノハロゲン低級カルボン酸アルカリ塩との混合
物の中へ、加熱、減圧下に、苛性アルカリ水溶液を滴下
し、脱水反応させるカルボキシアルキルエーテル化合物
の製法が提案されている。また、特開昭64−3146
号公報には、エーテルアルコールに加熱、減圧下でモノ
ハロゲン低級カルボン酸塩の水溶液又はそのアルコール
溶液、及び苛性アルカリ水溶液を交互に数回にわたり滴
下供給し、反応させるエーテルカルボン酸の製法が提案
されている。特公平2−36585号公報には、エーテ
ルアルコール及びモノハロゲン低級カルボン酸を含有し
てなる混合物中に、加熱、減圧下に苛性アルカリ水溶液
を供給し、反応させるエーテルカルボン酸塩の製法が提
案されている。さらに、特開平8−245496号公報
には、エーテルアルコールと有機溶媒の混合物中へ、固
体のアルカリ金属水酸化物と粉末のモノハロゲン低級カ
ルボン酸塩を供給し、反応させてエーテルカルボン酸塩
を得、その後、無機酸水溶液によりエーテルカルボン酸
に変換するエーテルカルボン酸の製造法が提案されてい
る。特開平8−245499号公報には、エーテルアル
コールと粉末のモノハロゲン低級カルボン酸塩と有機溶
媒の混合物中へ、加熱、減圧下に、アルカリ金属水酸化
物の水溶液を滴下し、脱水反応させてエーテルカルボン
酸塩を得、その後、無機酸水溶液によりエーテルカルボ
ン酸に変換するエーテルカルボン酸の製法が提案されて
いる。これまで、ポリオキシアルキレンカルボン酸を合
成する際に、ハロゲン化カルボン酸塩が、アルカリ金属
水酸化物により加水分解されてヒドロキシカルボン酸塩
となり、反応系が著しく増粘するため、撹拌効率が悪く
なり、反応率が低下し、着色も起こりやすいという問題
があった。このため、上記の製造方法においては、アル
カリ金属水酸化物及びハロゲン化カルボン酸塩を、ポリ
オキシアルキレン化合物1モルに対してそれぞれ0.9
〜2.5モル、好ましくは、アルカリ金属水酸化物は0.
9〜2.5モル、ハロゲン化カルボン酸塩は0.9〜1.
1モルという低い過剰率にし、かつ反応温度を低く保つ
ことにより副反応を防止し、アルカリ金属水酸化物を水
溶液の状態で加えて脱水しながら反応したり、あるい
は、溶剤を使用して反応系の撹拌効率を向上することに
より反応率を上げることが試みられている。上記の製造
方法は、いずれも高純度のポリオキシアルキレンカルボ
ン酸を工業的に容易に得る方法とされているが、これら
のポリオキシアルキレンカルボン酸は、主に洗剤用配合
成分を目的として生産されるため、使用している出発原
料であるポリオキシアルキレン化合物は、いずれも炭素
数6以上の炭化水素基を有し、アルキレンキシドの付加
モル数が10以下という低い分子量のものである。近年
になり、生理活性蛋白質の化学修飾や、リポソームなど
のドラッグデリバリーシステムなど、医薬品原料とし
て、アルキル基のない、あるいは、アルキル基の炭素数
が4以下である、分子量が2,000以上の高分子量ポ
リオキシアルキレンカルボン酸誘導体が使用されるよう
になり、副生物や未反応物の少ない高純度かつ高分子量
のポリオキシアルキレンカルボン酸への要求が高まって
いる。これまでの界面活性剤として用いられるポリオキ
シアルキレンカルボン酸の場合、使用される出発原料の
ポリオキシアルキレン化合物の分子量が低いため、反応
系中における反応開始時の水酸基濃度が高く、ハロゲン
化カルボン酸塩との接触機会が多いため、少ない過剰率
でも十分な変換率が得られる。また、反応開始時の水酸
基濃度が高いことから、反応後の未反応原料に由来する
残存する水酸基濃度が比較的高くても純度は高くなる。
しかし、高分子量のポリオキシアルキレンカルボン酸の
場合、反応開始時の水酸基濃度が低いため、ハロゲン化
カルボン酸の過剰率が少ないと反応系中における接触機
会が少なく、十分に高い変換率を得ることは困難であ
る。また、反応開始時の水酸基濃度が低いことから、反
応後の未反応原料に由来する残存する水酸基濃度を極端
に低くしなければ、高い純度を得ることができなかっ
た。これらのことから、上記の製造方法によっては、高
分子量のポリオキシアルキレンカルボン酸を高純度で得
ることは困難であった。一方、分子量2,000以上の
高分子量のポリオキシアルキレン化合物を出発原料とす
るポリオキシアルキレンカルボン酸の製造方法として、
D.Coucouvanisらは、Journal o
f American ChemicalSociet
y、第101巻、第12号、3394〜3395頁(1
979年)に、ポリエチレングリコールとカリウム−te
rt−ブトキサイドを、tert−ブチルアルコールに溶解
し、モノブロモ酢酸エチルを滴下して反応させ、水酸化
ナトリウム水溶液を加えて鹸化してカルボン酸塩とした
のち、塩酸を加えてpHを2に調整して遊離のエーテルカ
ルボン酸とし、さらにクロロホルムで抽出し、脱溶剤す
る方法を発表している。また、Francesco
M.Veroneseらは、Journal of Co
ntrolled Release、第10巻、145
〜154頁(1989年)に、ポリエチレングリコール
モノメチルエーテルをtert−ブチルアルコールに溶解し
たのち、カリウム−tert−ブトキサイドを加えて8時間
撹拌し、その後、モノブロモ酢酸エチルを滴下して反応
させ、水酸化ナトリウム水溶液を加えて鹸化してカルボ
ン酸塩としたのち、塩酸を加えてpHを2に調整し、遊離
のエーテルカルボン酸とし、さらにジクロロメタンで抽
出し、脱溶剤する方法を発表している。しかし、これら
の方法は、ブロモ酢酸エチルを用いて反応し、鹸化した
のち無機酸を加えて遊離のカルボン酸とし、さらにクロ
ロホルム又はジクロロメタンで抽出する方法であり、塩
素系溶剤を使用しているため、廃水処理などの環境汚染
の問題から大量生産は困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、未反応物や
副生物を含まない高純度かつ高分子量のポリオキシアル
キレンカルボン酸を容易に得ることができるポリオキシ
アルキレンカルボン酸の製造方法を提供することを目的
としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、有機溶剤の存在
下に、ポリオキシアルキレン化合物に対して、ハロゲン
化カルボン酸塩及びアルカリ金属化合物を大過剰に加
え、高温で反応させることにより反応率を向上させ、ポ
リオキシアルキレンカルボン酸の溶液から、未反応のハ
ロゲン化カルボン酸、副生するヒドロキシカルボン酸な
どを、無機塩の水溶液により洗浄して除去することによ
り、容易に高純度かつ高分子量のポリオキシアルキレン
カルボン酸が得られることを見いだし、この知見に基づ
いて本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、
(1)(A)一般式[1]で表されるポリオキシアルキ
レン化合物
【化7】 又は、一般式[2]で表されるポリオキシアルキレン化
合物
【化8】 に、ポリオキシアルキレン化合物1モルに対して、一般
式[3]で表されるハロゲン化カルボン酸塩 X(CH2)mCOOM …[3] 4〜50モル及びアルカリ金属水酸化物8〜70モルを
添加し、ポリオキシアルキレン化合物の0.5〜4重量
倍の有機溶剤の存在下に、80〜150℃において反応
することにより、一般式[4]で表されるポリオキシア
ルキレンカルボン酸塩
【化9】 又は、一般式[5]で表されるポリオキシアルキレンカ
ルボン酸塩
【化10】 を得る工程、(B)得られた反応混合物に無機酸を添加
してpHを3以下に調整することにより、ポリオキシアル
キレンカルボン酸塩を遊離のポリオキシアルキレンカル
ボン酸とする工程、(C)得られたポリオキシアルキレ
ンカルボン酸を含む溶液に、無機塩の1〜30重量%水
溶液を添加し、60〜120℃で1〜5回洗浄して、未
反応原料、副生成物、過剰の無機酸及び塩を除去する工
程、及び、(D)減圧下に50〜120℃において有機
溶剤及び水を留去し、析出する塩をろ別する工程、を有
することを特徴とする一般式[6]で表されるポリオキ
シアルキレンカルボン酸
【化11】 又は、一般式[7]で表されるポリオキシアルキレンカ
ルボン酸
【化12】 で表されるポリオキシアルキレンカルボン酸の製造方
法、(ただし、一般式[1]〜[7]において、R1
炭素数1〜4の炭化水素基であり、Zはエチレン基、プ
ロピレン基又はトリメチレン基であり、AOは炭素数3
又は4のオキシアルキレン基であり、a及びcは、オキ
シエチレン基の平均付加モル数であってa+c=40〜
1,000であり、b及びdは、炭素数3又は4のオキ
シアルキレン基の平均付加モル数であってb+d=0〜
100であり、かつ(b+d)/(a+b+c+d)≦
0.5であり、b+dが2以上のときは、オキシエチレ
ン基と炭素数3又は4のオキシアルキレン基の付加状態
はランダム状又はブロック状であり、Xは塩素又は臭素
であり、mは1又は2であり、Mはナトリウム又はカリ
ウムである。)、(2)(A)工程終了後に、反応混合物
から減圧下に有機溶剤及び水を留去し、ふたたび有機溶
剤を添加して100〜150℃で反応する(E)工程を経
過したのち、(B)工程に移行する第(1)項記載のポリオ
キシアルキレンカルボン酸の製造方法、(3)(A)工程
又は(E)工程終了後に、反応混合物に、さらに一般式
[3]で表されるハロゲン化カルボン酸塩及びアルカリ
金属水酸化物を(A)工程において使用した量の0.1〜
0.5重量倍添加して行う反応を1〜6回繰り返す(F)
工程を経過したのち、(B)工程に移行する第(1)項又は
第(2)項記載のポリオキシアルキレンカルボン酸の製造
方法、及び、(4)(D)工程終了後に、ポリオキシアル
キレンカルボン酸のカルボキシル基に対して1〜2モル
倍のアルカリ金属水酸化物の水溶液を添加して50〜1
50℃に加熱したのち、減圧下に50〜150℃で脱水
し、さらにポリオキシアルキレンカルボン酸の0.5〜
10モル倍のハロゲン化カルボン酸塩、1〜20モル倍
のアルカリ金属水酸化物及び0.5〜4重量倍の有機溶
剤を添加し、100〜150℃において反応し、さら
に、(B)工程、(C)工程及び(D)工程を経過する第(1)
項、第(2)項又は第(3)項のいずれかに記載のポリオキ
シアルキレンカルボン酸の製造方法、を提供するもので
ある。さらに、本発明の好ましい態様として、(5)ア
ルカリ金属水酸化物が、水酸化ナトリウム又は水酸化カ
リウムである第(1)項記載のポリオキシアルキレンカル
ボン酸の製造方法、(6)有機溶剤が、トルエン又はキ
シレンである第(1)項記載のポリオキシアルキレンカル
ボン酸の製造方法、(7)無機塩の水溶液が、塩化ナト
リウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム又は硫酸マグネ
シウムの水溶液である第(1)項記載のポリオキシアルキ
レンカルボン酸の製造方法、を挙げることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のポリオキシアルキレンカ
ルボン酸の製造方法においては、出発原料として一般式
[1]で表されるポリオキシアルキレン化合物
【化13】 又は、一般式[2]で表されるポリオキシアルキレン化
合物
【化14】 を使用する。一般式[1]及び一般式[2]において、
1は炭素数1〜4の炭化水素基であり、Zはエチレン
基、プロピレン基又はトリメチレン基であり、AOは炭
素数3又は4のオキシアルキレン基であり、a及びc
は、オキシエチレン基の平均付加モル数であってa+c
=40〜1,000であり、b及びdは、炭素数3又は
4のオキシアルキレン基の平均付加モル数であってb+
d=0〜100であり、かつ(b+d)/(a+b+c
+d)≦0.5、好ましくは(b+d)/(a+b+c
+d)≦0.3であり、b+dが2以上のときは、オキ
シエチレン基と炭素数3又は4のオキシアルキレン基の
付加状態はランダム状又はブロック状である。一般式
[2]においてR1で表される炭素数1〜4の炭化水素
基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基及
びt−ブチル基を挙げることができる。一般式[1]又
は一般式[2]において、AOで表される炭素数3又は
4のオキシアルキレン基としては、例えば、オキシプロ
ピレン基、オキシブチレン基、オキシトリメチレン基、
オキシテトラメチレン基などを挙げることができる。
【0006】一般式[1]又は一般式[2]において、
オキシエチレン基の全付加モル数であるa+cが40未
満であると、ポリオキシアルキレンカルボン酸の生体と
の親和性が不足するおそれがある。a+cが1,000
を超えると、ポリオキシアルキレンカルボン酸が逆に生
体膜でトラップされ、排出が困難になって医薬品として
不適当になるおそれがある。一般式[1]又は一般式
[2]において、炭素数が3又は4であるオキシアルキ
レン基の全付加モル数であるb+dが100を超え、あ
るいは、(b+d)/(a+b+c+d)が0.5を超
えると、ポリオキシアルキレンカルボン酸の親油性が強
くなり、生体との親和性が低下するおそれがある。炭素
数が3又は4であるポリオキシアルキレン基が存在する
ことにより、ポリオキシアルキレンカルボン酸の凝固点
を低下させることができる。本発明方法に用いる一般式
[1]で表されるポリオキシアルキレン化合物を製造す
る方法には特に制限はなく、例えば、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、
ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリ
エチレングリコールなどに、エチレンオキシド及び炭素
数3若しくは4のアルキレンオキシド又はオキセタン若
しくはテトラヒドロフランを、ランダム状又はブロック
状に付加重合することにより得ることができる。本発明
方法に用いる一般式[2]で表されるポリオキシアルキ
レン化合物を製造する方法には特に制限はなく、例え
ば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロ
パノール、ブタノールなどに、エチレンオキシド及び炭
素数3若しくは4のアルキレンオキシド又はオキセタン
若しくはテトラヒドロフランを、ランダム状又はブロッ
ク状に付加重合することにより得ることができる。
【0007】本発明方法においては、一般式[1]又は
一般式[2]で表されるポリオキシアルキレン化合物
に、一般式[3]で表されるハロゲン化カルボン酸塩 X(CH2)mCOOM …[3] を反応する。一般式[3]において、Xは、塩素又は臭
素であり、mは1又は2であり、Mはナトリウム又はカ
リウムである。一般式[1]で表されるハロゲン化カル
ボン酸塩としては、例えば、モノクロロ酢酸ナトリウ
ム、モノクロロ酢酸カリウム、モノブロモ酢酸ナトリウ
ム、モノブロモ酢酸カリウム、α−モノクロロプロピオ
ン酸ナトリウム、α−モノクロロプロピオン酸カリウ
ム、α−モノブロモプロピオン酸ナトリウム、α−モノ
ブロモプロピオン酸カリウム、β−モノクロロプロピオ
ン酸ナトリウム、β−モノクロロプロピオン酸カリウ
ム、β−モノブロモプロピオン酸ナトリウム、β−モノ
ブロモプロピオン酸カリウムを挙げることができる。本
発明方法においては、(A)工程において、一般式[1]
又は一般式[2]で表されるポリオキシアルキレン化合
物に、一般式[3]で表されるハロゲン化カルボン酸塩
及びアルカリ金属水酸化物を添加し、有機溶剤の存在下
に反応する。使用するアルカリ金属水酸化物としては、
例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化ルビジウムなどを挙げることができる。
これらの中で、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムを
好適に使用することができる。使用する有機溶剤として
は、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベ
ンゼン、ソルベントナフサ、パークロロエチレン、モノ
クロロベンゼンなどを挙げることができる。これらの中
で、トルエン及びキシレンを好適に使用することができ
る。
【0008】本発明方法においては、一般式[1]又は
一般式[2]で表されるポリオキシアルキレン化合物1
モルに対して、一般式[3]で表されるハロゲン化カル
ボン酸塩4〜50モル、より好ましくは6〜30モルを
添加して反応する。ハロゲン化カルボン酸塩の量が、ポ
リオキシアルキレン化合物1モルに対して4モル未満で
あると、反応が進行しにくく、高い変換率で目的とする
ポリオキシアルキレンカルボン酸塩を得ることが困難と
なるおそれがある。ハロゲン化カルボン酸塩の量が、ポ
リオキシアルキレン化合物1モルに対して50モルを超
えると、副生するヒドロキシカルボン酸塩の量が多くな
り、その除去のために(C)工程における洗浄回数を増や
す必要があり、工業的に不利となるおそれがある。本発
明方法においては、一般式[1]又は一般式[2]で表
されるポリオキシアルキレン化合物と一般式[3]で表
されるハロゲン化カルボン酸塩の反応において、ポリオ
キシアルキレン化合物1モルに対してアルカリ金属水酸
化物8〜70モル、より好ましくは12〜60モルを添
加する。アルカリ金属水酸化物の量が、ポリオキシアル
キレン化合物1モルに対して8モル未満であると、反応
が進行しにくく、高い変換率で目的とするポリオキシア
ルキレンカルボン酸塩を得ることが困難となるおそれが
ある。アルカリ金属水酸化物の量が、ポリオキシアルキ
レン化合物1モルに対して70モルを超えると、アルカ
リ金属水酸化物の添加量に見合って変換率は向上せず、
また、(B)工程において、pHを3以下に調整するために
必要な無機酸の量が多くなり、工業的に不利となる。ア
ルカリ金属水酸化物は、粒状、フレーク状などの固体と
して添加することができ、あるいは、水溶液として添加
することができる。
【0009】本発明方法においては、一般式[1]又は
一般式[2]で表されるポリオキシアルキレン化合物と
一般式[3]で表されるハロゲン化カルボン酸塩の反応
を、ポリオキシアルキレン化合物の0.5〜4重量倍の
有機溶剤の存在下に行う。有機溶剤の量が、ポリオキシ
アルキレン化合物の0.5重量倍未満であると、反応系
の粘度が高くなって撹拌効率が低下するため、高い変換
率で目的とするポリオキシアルキレンカルボン酸塩を得
ることが困難になるおそれがある。有機溶剤の量が、ポ
リオキシアルキレン化合物の4重量倍を超えると、反応
系中のポリオキシアルキレン化合物の水酸基の濃度が低
くなり、反応速度が低下するおそれがある。本発明方法
においては、一般式[1]又は一般式[2]で表される
ポリオキシアルキレン化合物と、一般式[3]で表され
るハロゲン化カルボン酸塩を80〜150℃において、
より好ましくは100〜140℃において反応する。反
応温度が80℃未満であると、反応速度が遅く、かつ反
応系の粘度が高くなって撹拌効率が低下するため、高い
変換率で目的とするポリオキシアルキレンカルボン酸塩
を得ることが困難になるおそれがある。反応温度が15
0℃を超えると、原料として用いるポリオキシアルキレ
ン化合物が熱により変質し、分解生成物を生ずるおそれ
がある。本発明方法において、ハロゲン化カルボン酸塩
とアルカリ金属水酸化物は、ポリオキシアルキレン化合
物に一度に添加して反応することができ、あるいは、数
回に分けて添加して反応することができる。ハロゲン化
カルボン酸塩とアルカリ金属水酸化物を数回に分けて添
加する場合は、一回目の添加に使用するハロゲン化カル
ボン酸塩とアルカリ金属水酸化物の量は、ポリオキシア
ルキレン化合物1モルに対してそれぞれ4モル及び8モ
ル以上であることが好ましく、その後の追加添加におい
ては、添加する量が一回目の添加に使用した量の0.1
〜0.5重量倍ずつであることが好ましく、0.2〜0.
35重量倍ずつであることがより好ましい。ハロゲン化
カルボン酸塩とアルカリ金属水酸化物は、同時に添加す
ることが好ましい。
【0010】一般式[1]又は一般式[2]で表される
ポリオキシアルキレン化合物と一般式[3]で表される
ハロゲン化カルボン酸塩の反応により、一般式[4]で
表されるポリオキシアルキレンカルボン酸塩
【化15】 又は、一般式[5]で表されるポリオキシアルキレンカ
ルボン酸塩
【化16】 が得られる。一般式[4]及び一般式[5]において、
1は炭素数1〜4の炭化水素基であり、Zはエチレン
基、プロピレン基又はトリメチレン基であり、AOは炭
素数3又は4のオキシアルキレン基であり、a及びc
は、オキシエチレン基の平均付加モル数であってa+c
=40〜1,000であり、b及びdは、炭素数3又は
4のオキシアルキレン基の平均付加モル数であってb+
d=0〜100であり、かつ(b+d)/(a+b+c
+d)≦0.5であり、b+dが2以上のときは、オキ
シエチレン基と炭素数3又は4のオキシアルキレン基の
付加状態はランダム状又はブロック状であり、mは1又
は2であり、Mはナトリウム又はカリウムである。
【0011】一般的に、水酸基を有するポリオキシアル
キレン化合物とハロゲン化カルボン酸塩を反応してポリ
オキシアルキレンカルボン酸塩を得るには、反応温度を
低く保ち、ハロゲン化カルボン酸塩及びアルカリ金属水
酸化物の過剰量を少なくして、ヒドロキシカルボン酸塩
の副生を押さえることにより、精製を容易にする方法が
従来より行われている。しかし、これらの反応は、すべ
て出発物質として、分子中の水酸基濃度の高い低分子量
のポリオキシアルキレン化合物を対象としている。出発
物質が高分子量で、分子中の水酸基濃度の低いポリオキ
シアルキレン化合物の場合は、反応温度を低く保ち、ハ
ロゲン化カルボン酸塩及びアルカリ金属水酸化物の過剰
量を少なくすると、ポリオキシアルキレン化合物の水酸
基のカルボキシアルキルエーテル基への変換率を上げる
ことができないので、高分子量のポリオキシアルキレン
カルボン酸の純度を、医薬品原料として使用可能な純度
である80重量%以上にするためには、従来はイオン交
換法などによる精製が不可欠であった。本発明方法によ
れば、従来の製法の技術的思想とは全く逆に、反応温度
を高くし、ハロゲン化カルボン酸及びアルカリ金属水酸
化物を大過剰に使用することにより、ポリオキシアルキ
レン化合物の水酸基のカルボキシアルキルエーテル基へ
の変換率を高めることが可能となった。大過剰のアルカ
リ金属水酸化物は、(B)工程において無機酸により中和
されて塩となり、(C)工程において無機塩の水溶液によ
り洗浄、除去される。多量に副生するヒドロキシカルボ
ン酸塩や、過剰の未反応のハロゲン化カルボン酸塩は、
(B)工程において遊離のカルボン酸となり、(C)工程に
おいて無機塩の水溶液により洗浄、除去されるので、純
度の高い高分子量のポリオキシアルキレンカルボン酸を
製造することができる。
【0012】本発明方法においては、(B)工程におい
て、(A)工程において得られたポリオキシアルキレンカ
ルボン酸塩を含む反応混合物に無機酸を添加して、ポリ
オキシアルキレンカルボン酸塩を遊離のポリオキシアル
キレンカルボン酸とする。使用する無機酸としては、例
えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などを挙げることがで
きる。これらの中で、塩酸、硫酸及び硝酸を好適に使用
することができる。無機酸の添加により、反応混合物の
pHを3以下、より好ましくは2以下に調整する。反応混
合物のpHが3を超える状態であると、ポリオキシアルキ
レンカルボン酸塩が反応混合物中に残存し、(C)工程に
おける分離が不完全となるおそれがある。本発明方法に
おいては、(C)工程において、(B)工程において得られ
たポリオキシアルキレンカルボン酸を含む溶液に無機塩
の1〜30重量%水溶液を添加し、60〜120℃で1
〜5回洗浄して、未反応原料、副生成物、過剰の無機酸
及び塩を除去する。使用する無機塩の水溶液には特に制
限はなく、例えば、塩化アンモニウム、塩化リチウム、
塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩化カリウム、硝酸
カリウム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、硫酸マグ
ネシウム、硝酸マグネシウム、塩化バリウム、硫酸ベリ
リウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸ア
ルミニウムなどの水溶液を挙げることができる。これら
の中で、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウ
ム及び硫酸マグネシウムの水溶液を好適に使用すること
ができる。
【0013】(C)工程において、洗浄に使用する無機塩
の水溶液の濃度が1重量%未満であると、ポリオキシア
ルキレンカルボン酸が無機塩の水溶液中に移行して、ポ
リオキシアルキレンカルボン酸の収率が低下するおそれ
がある。無機塩の水溶液の濃度が30重量%を超える
と、溶媒である水の蒸発により固体の無機塩が析出し
て、洗浄操作が困難となるおそれがある。洗浄温度が6
0℃未満であると、ポリオキシアルキレンカルボン酸が
無機塩の水溶液中に移行して、ポリオキシアルキレンカ
ルボン酸の収率が低下するおそれがある。洗浄温度が1
20℃を超えると、系中に存在する有機溶剤の蒸気圧が
高くなり、安全に洗浄を行うことが困難となるおそれが
ある。1回の洗浄に用いる無機塩の水溶液の量は、原料
として用いたポリオキシアルキレン化合物の0.2〜4
重量倍であることが好ましい。1回の洗浄に用いる無機
塩の水溶液の量が、原料として用いたポリオキシアルキ
レン化合物の0.2重量倍未満であると、洗浄効率が低
下し、目的とする純度まで副生成物などを除去すること
が困難となるおそれがある。1回の洗浄に用いる無機塩
の水溶液の量が、原料として用いたポリオキシアルキレ
ン化合物の4重量倍を超えると、ポリオキシアルキレン
カルボン酸が無機塩の水溶液中に移行して、ポリオキシ
アルキレンカルボン酸の収率が低下するおそれがある。
無機塩の水溶液による洗浄回数は通常は5回で十分であ
り、6回以上洗浄すると、ポリオキシアルキレンカルボ
ン酸の無機塩の水溶液中への移行量が増加して、ポリオ
キシアルキレンカルボン酸の収率が低下するおそれがあ
る。(C)工程においては、必要に応じてさらに有機溶剤
を添加することができる。本発明方法においては、(C)
工程における洗浄を終えたのち、(D)工程においてポリ
オキシアルキレンカルボン酸を含有する溶液から、50
〜120℃、好ましくは60〜90℃で有機溶剤及び水
を除去したのち、析出する微量の塩をろ別して、ポリオ
キシアルキレンカルボン酸を得る。この脱溶剤及び脱水
は、減圧下に行うことが好ましい。脱溶剤及び脱水の温
度が50℃未満であると処理に長時間を要し、工業的に
不利になるおそれがある。また、脱溶剤及び脱水の温度
が120℃を超えると、系中に残存する未反応ポリオキ
シアルキレングリコール誘導体の水酸基と反応生成物で
あるポリオキシアルキレンカルボン酸のカルボキシル基
が反応し、エステル化物が副生するおそれがある。
【0014】本発明方法においては、(A)工程終了後
に、反応混合物から減圧下に有機溶剤及び水を留去し、
ふたたび有機溶剤を添加して100〜150℃で反応す
る(E)工程を経過したのち、(B)工程に移行することが
できる。添加する有機溶剤の量は、原料として用いたポ
リオキシアルキレン化合物の0.5〜4重量倍であるこ
とが好ましい。有機溶剤の量が、原料として用いたポリ
オキシアルキレン化合物の0.5重量倍未満であると、
反応系の粘度が高くなって撹拌効率が低下するため、反
応が十分に進行しないおそれがある。有機溶剤の量が、
原料として用いたポリオキシアルキレン化合物の4重量
倍を超えると、反応系の濃度が低くなり、反応速度が低
下するおそれがある。(A)工程終了後も、一般式[1]
又は一般式[2]で表されるポリオキシアルキレン化合
物の水酸基はわずかに未反応の状態で残存するので、い
ったん有機溶剤及び水を留去したのち、あらたに有機溶
剤を添加して反応を繰り返すことにより、未反応の状態
で残存している一般式[1]又は一般式[2]で表され
るポリオキシアルキレン化合物の水酸基を、一般式
[3]で表されるハロゲン化カルボン酸塩と反応させ、
ポリオキシアルキレンカルボン酸塩の純度を一層高める
ことができる。本発明方法においては、(A)工程又は
(E)工程終了後に、反応混合物に、さらに一般式[3]
で表されるハロゲン化カルボン酸塩及びアルカリ金属水
酸化物を(A)工程において使用した量の0.1〜0.5重
量倍添加して行う反応を1〜6回繰り返す(F)工程を経
過したのち、(B)工程に移行することができる。(A)工
程又は(E)工程終了後も、一般式[1]又は一般式
[2]で表されるポリオキシアルキレン化合物の水酸基
はわずかに未反応の状態で残存するので、ハロゲン化カ
ルボン酸塩及びアルカリ金属水酸化物を添加して反応を
繰り返すことにより、未反応の状態で残存する一般式
[1]又は一般式[2]で表されるポリオキシアルキレ
ン化合物の水酸基を、完全にカルボキシアルキルエーテ
ル基に変換することができる。1回の反応に使用するハ
ロゲン化カルボン酸塩及びアルカリ金属水酸化物の量が
(A)工程において使用した量の0.1重量倍未満である
と、未反応の状態で残存する水酸基の反応が十分に進行
しないおそれがある。未反応の状態で残存する水酸基の
量はわずかであるので、通常は1回の反応に使用するハ
ロゲン化カルボン酸塩及びアルカリ金属水酸化物の量を
(A)工程において使用した量の0.5重量倍を超える量
とする必要はない。(F)工程における反応の繰り返し回
数は、6回以下で十分であり、7回を超えて反応を繰り
返しても、ポリオキシアルキレンカルボン酸塩への転換
率はほとんど向上しない。
【0015】本発明方法においては、(D)工程終了後
に、ポリオキシアルキレンカルボン酸のカルボキシル基
に対して1〜2モル倍のアルカリ金属水酸化物の水溶液
を添加して50〜150℃、好ましくは70〜110℃
に加熱したのち、減圧下に50〜150℃、好ましくは
80〜120℃で脱水し、さらにポリオキシアルキレン
カルボン酸の0.5〜4重量倍の有機溶剤、0.5〜10
モル倍の一般式[3]で表されるハロゲン化カルボン酸
塩及び1〜20モル倍のアルカリ金属水酸化物を添加
し、100〜150℃において反応し、さらに、(B)工
程、(C)工程及び(D)工程を経過せしめることができ
る。ポリオキシアルキレンカルボン酸に添加するアルカ
リ金属水酸化物の量が、そのカルボキシル基の1モル倍
未満であると、カルボキシル基が完全に塩とならず、遊
離の状態で残存するので好ましくない。ポリオキシアル
キレンカルボン酸はすでに高純度であるので、通常は添
加するアルカリ金属水酸化物の量を、ポリオキシアルキ
レンカルボン酸のカルボキシル基の2モル倍を超える量
とする必要はない。ポリオキシアルキレンカルボン酸に
アルカリ金属水酸化物の水溶液を添加したのち50〜1
50℃に加熱することにより、好ましくは70〜110
℃に加熱することにより、ポリオキシアルキレンカルボ
ン酸を完全に中和し、かつ(D)工程中に若干副生する可
能性のある未反応ポリオキシアルキレングリコールとポ
リオキシアルキレンカルボン酸とのエステルを完全に鹸
化することができる。加熱温度が50℃未満であると、
ポリオキシアルキレンカルボン酸の中和及び鹸化が不十
分となるおそれがある。加熱温度が150℃を超える
と、ポリオキシアルキレンカルボン酸が熱により劣化す
るおそれがある。また次に系中の水分を、減圧下50〜
150℃で、好ましくは80〜120℃で脱水する。こ
のとき、脱水温度が50℃未満であると、脱水が不十分
となるおそれがあり、また脱水温度が150℃を超える
と、ポリオキシアルキレンカルボン酸が熱分解し、劣化
するおそれがある。
【0016】一般式[3]で表されるハロゲン化カルボ
ン酸塩の添加量がポリオキシアルキレンカルボン酸塩の
0.5モル倍未満であると、未反応の状態で残存する水
酸基のカルボキシアルキルエーテル基への変換が不十分
となるおそれがある。未反応の状態で残存する水酸基の
量はわずかであるので、通常はポリオキシアルキレンカ
ルボン酸塩の10モル倍を超える量のハロゲン化カルボ
ン酸塩は不要である。アルカリ金属水酸化物の添加量が
ポリオキシアルキレンカルボン酸塩の1モル倍未満であ
ると、未反応の状態で残存する水酸基のカルボキシアル
キルエーテル基への変換が不十分となるおそれがある。
未反応の状態で残存する水酸基の量はわずかであるの
で、通常はポリオキシアルキレンカルボン酸塩の20モ
ル倍を超える量のアルカリ金属水酸化物の添加は不要で
ある。有機溶剤の添加量が、ポリオキシアルキレンカル
ボン酸塩の0.5重量倍未満であると、反応系の粘度が
高くなって撹拌効率が低下するため、未反応の状態で残
存する水酸基のカルボキシアルキルエーテル基への変換
が不十分となるおそれがある。有機溶剤の添加量が、ポ
リオキシアルキレンカルボン酸塩の4重量倍を超える
と、未反応の状態で残存する水酸基の量はわずかである
ので、反応系中の水酸基の濃度が低くなり、反応速度が
低下するおそれがある。反応温度が100℃未満である
と、反応速度が遅く、かつ反応系の粘度が高くなって撹
拌効率が低下するため、未反応の状態で残存する水酸基
のカルボキシアルキルエーテル基への変換が不十分とな
るおそれがある。反応温度が150℃を超えると、ポリ
オキシアルキレンカルボン酸塩が熱により変質し、分解
生成物を生ずるおそれがある。本発明方法においては、
いったん高純度のポリオキシアルキレンカルボン酸とし
て単離したのち、アルカリ金属水酸化物を添加し加熱し
てポリオキシアルキレンカルボン酸塩とし、発生した水
を減圧下に除去し、有機溶剤の存在下に、ハロゲン化カ
ルボン酸塩とアルカリ金属水酸化物を添加して反応する
ことにより、(D)工程終了後のポリオキシアルキレンカ
ルボン酸にわずかに残存する水酸基をもカルボキシアル
キルエーテル基に変換して、ポリオキシアルキレンカル
ボン酸の純度をさらに一層高めることができる。
【0017】本発明方法によれば、一般式[6]で表さ
れるポリオキシアルキレンカルボン酸
【化17】 又は、一般式[7]で表されるポリオキシアルキレンカ
ルボン酸
【化18】 を効率的に、高純度で得ることができる。一般式[6]
及び一般式[7]において、R1は炭素数1〜4の炭化
水素基であり、Zはエチレン基、プロピレン基又はトリ
メチレン基であり、AOは炭素数3又は4のオキシアル
キレン基であり、a及びcは、オキシエチレン基の平均
付加モル数であってa+c=40〜1,000であり、
b及びdは、炭素数3又は4のオキシアルキレン基の平
均付加モル数であってb+d=0〜100であり、かつ
(b+d)/(a+b+c+d)≦0.5であり、b+
dが2以上のときは、オキシエチレン基と炭素数3又は
4のオキシアルキレン基の付加状態はランダム状又はブ
ロック状であり、mは1又は2である。本発明方法によ
れば、分子量が2,000以上で、高純度のポリオキシ
アルキレンカルボン酸を製造することができ、このよう
な未反応物や副生物の含有量の少ないポリオキシアルキ
レンカルボン酸は、生理活性蛋白質の化学修飾や、リポ
ソームなどのドラッグデリバリーシステムなど、医薬品
原料として有用である。
【0018】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。なお、実施例において、水酸基
価の測定は JIS K 1557 6.4に、酸価及び鹸
化価の測定は JIS K 0070に準じて行った。ま
た、生成物の純度は液体クロマトグラフィーにより求め
た。液体クロマトグラフィーの分析条件は、下記の通り
である。 カラム:ASAHIPAK ES−502N 展開溶媒:5mM蟻酸アンモニウム緩衝液(pH8.0) (実施例1、2、5) 20mM蟻酸アンモニウム緩衝液(pH8.0) (実施例3、4、比較例1、2) カラムオーブン温度:30℃ サンプル濃度 :1(W/V)% サンプル注入量 :20μl 流量 :1.0ml/min 実施例1 5リットルのオートクレーブに、式[8] CH3O[(C24O)38(C36O)5]H …[8] で表される平均分子量2,003、水酸基価28.0のポ
リオキシエチレンポリオキシプロピレンモノメチルエー
テル(オキシエチレン基とオキシプロピレン基はランダ
ム状付加)1,000g(0.5モル)及びトルエン1,
800gを仕込み、窒素雰囲気下、50℃で完全に溶解
するまで撹拌した。次いで、フレーク状水酸化カリウム
505g(9.0モル)及びモノクロロ酢酸ナトリウム
350g(3.0モル)を加え、すばやく窒素置換した
のち120℃に昇温し、そのまま120℃で撹拌しつつ
5時間反応を続けた。次に温度を80℃に下げ、イオン
交換水500gを入れて30分間撹拌したのち、反応混
合物の全量を分液ロートに取り出した。38重量%塩酸
を反応混合物に徐々に加え、反応混合物のpHを2に調整
した。次いで、23重量%食塩水1,000gを加え、
撹拌しながら90℃まで昇温し、90℃で1時間静置し
たのち、分離した水層を除去した。その後、さらに23
重量%食塩水1,000gずつを用いて、同じ方法で4
回洗浄を行った。トルエン層を取り出し、5〜30mmHg
の減圧下、窒素ガスを吹き込みながら75±5℃で脱
水、脱溶剤を行ったのち、析出してくる塩を加圧ろ過に
より除去して、式[9] CH3O[(C24O)38(C36O)5]CH2COOH …[9] で表されるメトキシポリオキシエチレンポリオキシプロ
ピレン酢酸873gを得た。得られたメトキシポリオキ
シエチレンポリオキシプロピレン酢酸の酸価は、23.
3(理論値27.2)であり、酸価で補正した後の水酸
基価は3.8(理論値0)であり、酸価から算出した水
酸基のカルボン酸への変換率は85.7%であった。ま
た、鹸化価は23.4(理論値27.2)であった。得ら
れたメトキシポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
酢酸を、液体クロマトグラフィーにより分析した。得ら
れたクロマトグラムを、図1に示す。図1において、保
持時間2.86分のピークは、式[8]で表されるポリ
オキシエチレンポリオキシプロピレンモノメチルエーテ
ルのピークであり、保持時間8.44分のピークは、式
[9]で表されるメトキシポリオキシエチレンポリオキ
シプロピレン酢酸のピークである。図1より、このメト
キシポリオキシエチレンポリオキシプロピレン酢酸の純
度が84.7重量%であることが確認できる。 実施例2 5リットルのオートクレーブに、式[10] CH3O(C24O)113H …[10] で表される平均分子量5,009、水酸基価11.2のポ
リオキシエチレンモノメチルエーテル1,000g(0.
2モル)及びキシレン1,800gを仕込み、窒素雰囲
気下、50℃で完全に溶解するまで撹拌した。次いで、
フレーク状水酸化カリウム290g(5.16モル)及
びモノクロロ酢酸ナトリウム147g(1.26モル)
を加え、すばやく窒素置換したのち120℃に昇温し、
そのまま120℃で撹拌しつつ5時間反応を続けた。次
に温度を80℃に下げ、ふたたびフレーク状水酸化カリ
ウム84g(1.50モル)及びモノクロロ酢酸ナトリ
ウム44g(0.38モル)を加えたのち、すばやく窒
素置換し、120℃で撹拌しつつ3時間反応を続けた。
その後ふたたび温度を80℃に下げ、再度フレーク状水
酸化カリウム84g(1.50モル)及びモノクロロ酢
酸ナトリウム44g(0.38モル)を加えたのち、す
ばやく窒素置換し、同様にして120℃で3時間反応を
続けた。次いで温度を80℃に下げ、イオン交換水50
0gを加えて30分間撹拌したのち、反応混合物の全量
を分液ロートに取り出した。38重量%塩酸を反応混合
物に徐々に加え、反応混合物のpHを1.5に調整した。
次いで、23重量%食塩水500gを加え、撹拌しなが
ら90℃まで昇温し、90℃で1時間静置したのち、分
離した水層を除去した。その後、さらに23重量%食塩
水500gずつを用いて、同じ方法で4回洗浄を行っ
た。キシレン層を取り出し、5〜30mmHgの減圧下、窒
素ガスを吹き込みながら80±5℃で脱水、脱溶剤を行
ったのち、析出してくる塩を加圧ろ過により除去して、
式[11] CH3O(C24O)113CH2COOH …[11] で表されるメトキシポリオキシエチレン酢酸791gを
得た。得られたメトキシポリオキシエチレン酢酸の酸価
は、10.4(理論値11.07)であり、酸価で補正し
た後の水酸基価は0.6(理論値0)であり、酸価から
算出した水酸基のカルボン酸への変換率は93.9%で
あった。また、鹸化価は10.4(理論値11.07)で
あった。実施例1と同様にして得られたクロマトグラム
を、図2に示す。図2より、このメトキシポリオキシエ
チレン酢酸の純度が93.8重量%であることが確認で
きる。 実施例3 10リットルのオートクレーブに、式[12] HO(C24O)70H …[12] で表される平均分子量3,100、水酸基価36.2のポ
リエチレングリコール1,240g(0.4モル)及びト
ルエン1,000gを仕込み、窒素雰囲気下、50℃で
完全に溶解するまで撹拌した。次いで、粒状水酸化ナト
リウム348g(8.7モル)及びモノクロロ酢酸ナト
リウム478g(4.1モル)を加え、すばやく窒素置
換したのち130℃に昇温し、そのまま130℃で撹拌
しつつ5時間反応を続けた。次に、同じ130℃で減圧
脱水、脱溶剤を開始し、オートクレーブ内の圧力が30
mmHgに到達したのち、同じ温度、同じ圧力に1時間保持
した。温度を70℃に下げ、ふたたび粒状水酸化ナトリ
ウム104g(2.6モル)、モノクロロ酢酸ナトリウ
ム151g(1.3モル)及びトルエン2,000gを加
え、すばやく窒素置換し、130℃に昇温して撹拌しつ
つ3時間反応を続けた。その後ふたたび温度を80℃に
下げ、再度粒状水酸化ナトリウム72g(1.8モル)
及びモノクロロ酢酸ナトリウム96g(0.82モル)
を加えたのち、すばやく窒素置換し、130℃に昇温し
て、撹拌しつつ3時間反応を続けた。次いで、さらに温
度を80℃に下げ、粒状水酸化ナトリウム72g(1.
8モル)及びモノクロロ酢酸ナトリウム96g(0.8
2モル)を加えたのち、すばやく窒素置換し、130℃
に昇温して、撹拌しつつ3時間反応を続けた。次いで温
度を80℃に下げ、イオン交換水800gを加えて30
分間撹拌したのち、反応混合物の全量を分液ロートに取
り出した。38重量%塩酸を反応混合物に徐々に加え、
反応混合物のpHを1.2に調整した。次いで、23重量
%食塩水1,000gを加え、撹拌しながら90℃まで
昇温し、90℃で1時間静置したのち、分離した水層を
除去した。その後、さらに23重量%食塩水1,000
gずつを用いて、同じ方法で4回洗浄を行った。トルエ
ン層を取り出し、5〜30mmHgの減圧下、窒素ガスを吹
き込みながら80±5℃で脱水、脱溶剤を行ったのち、
析出してくる塩を加圧ろ過により除去して、式[13] HOOCCH2O(C24O)70CH2COOH …[13] で表されるポリオキシエチレン二酢酸1,018gを得
た。得られたポリオキシエチレン二酢酸の酸価は、3
2.8(理論値34.87)であり、酸価で補正した後の
水酸基価は2.0(理論値0)であり、酸価から算出し
た水酸基のカルボン酸への変換率は94.0%であっ
た。また、鹸化価は33.1(理論値34.87)であっ
た。展開溶媒を20mM蟻酸アンモニウム緩衝液とした
以外は、実施例1と同様にして得られたクロマトグラム
を、図3に示す。図3より、このポリオキシエチレン二
酢酸の純度が93.1重量%であることが確認できる。 実施例4 実施例3で得られた式[13]で表されるポリオキシエ
チレン二酢酸(純度93.1重量%)644g(0.2モ
ル)、48重量%水酸化ナトリウム水溶液20.0g
(0.24モル)及びイオン交換水100gを、5リッ
トルのオートクレーブに仕込み、窒素雰囲気下、100
℃で2時間撹拌して鹸化処理を行った。次いで、5〜3
0mmHgの減圧下に、110±5℃で1時間脱水を行った
のち、温度を70℃に下げ、トルエン1,000g、フ
レーク状水酸化カリウム134.6g(2.4モル)及び
モノクロロ酢酸ナトリウム139.8g(1.2モル)を
加え、125±5℃で3時間反応を行った。次いで温度
を80℃に下げ、イオン交換水200gを加えて30分
間撹拌したのち、反応混合物の全量を分液ロートに取り
出した。38重量%塩酸を反応混合物に徐々に加え、反
応混合物のpHを1.5に調整した。次いで、23重量%
食塩水300gを加え、撹拌しながら90℃まで昇温
し、90℃で1時間静置したのち、分離した水層を除去
した。その後、さらに23重量%食塩水500gずつを
用いて、同じ方法で4回洗浄を行った。トルエン層を取
り出し、5〜30mmHgの減圧下、窒素ガスを吹き込みな
がら80±5℃で脱水、脱溶剤を行ったのち、析出して
くる塩を加圧ろ過により除去して、式[13] HOOCCH2O(C24O)70CH2COOH …[13] で表されるポリオキシエチレン二酢酸562gを得た。
得られたポリオキシエチレン二酢酸の酸価は、34.2
(理論値34.87)であり、酸価で補正した後の水酸
基価は0.8(理論値0)であり、酸価から算出した水
酸基のカルボン酸への変換率は98.1%であった。ま
た、鹸化価は34.5(理論値34.87)であった。実
施例3と同様にして得られたクロマトグラムを、図4に
示す。図4より、このポリオキシエチレン二酢酸の純度
が97.3重量%であることが確認できる。 実施例5 5リットルのオートクレーブに、式[14] CH3O(C24O)477H …[14] で表される平均分子量21,011、水酸基価2.67の
ポリオキシエチレンモノメチルエーテル1,051g
(0.05モル)及びトルエン1,800gを仕込み、窒
素雰囲気下、50℃で完全に溶解するまで撹拌した。次
いで、フレーク状水酸化カリウム84.2g(1.5モ
ル)及びβ−モノブロモプロピオン酸ナトリウム140
g(0.8モル)を加え、すばやく窒素置換したのち1
30℃に昇温し、そのまま130℃で撹拌しつつ5時間
反応を続けた。次に、同じ130℃で減圧脱水、脱溶剤
を開始し、オートクレーブ内の圧力が30mmHgに到達し
たのち、同じ温度、同じ圧力に1時間保持した。温度を
70℃に下げ、ふたたびフレーク状水酸化カリウム1
6.8g(0.3モル)、β−モノブロモプロピオン酸ナ
トリウム42g(0.24モル)及びトルエン2,000
gを加え、すばやく窒素置換し、130℃に昇温して撹
拌しつつ3時間反応を続けた。その後ふたたび温度を8
0℃に下げ、再度フレーク状水酸化カリウム11.2g
(0.2モル)及びβ−モノブロモプロピオン酸ナトリ
ウム28.0g(0.16モル)を加えたのち、すばやく
窒素置換し、130℃に昇温して、撹拌しつつ3時間反
応を続けた。次いで、さらに温度を80℃に下げ、フレ
ーク状水酸化カリウム11.2g(0.2モル)及びβ−
モノブロモプロピオン酸ナトリウム28.0g(0.16
モル)を加えたのち、すばやく窒素置換し、130℃に
昇温して、撹拌しつつ3時間反応を続けた。さらにま
た、温度を80℃に下げ、フレーク状水酸化カリウム1
1.2g(0.2モル)及びβ−モノブロモプロピオン酸
ナトリウム28.0g(0.16モル)を加えたのち、す
ばやく窒素置換し、130℃に昇温して、撹拌しつつ3
時間反応を続けた。次いで温度を80℃に下げ、イオン
交換水500gを加えて30分間撹拌したのち、反応混
合物の全量を分液ロートに取り出した。38重量%塩酸
を反応混合物に徐々に加え、反応混合物のpHを1.2に
調整した。次いで、23重量%食塩水700gを加え、
撹拌しながら90℃まで昇温し、90℃で1時間静置し
たのち、分離した水層を除去した。その後、さらに23
重量%食塩水700gずつを用いて、同じ方法で4回洗
浄を行った。トルエン層を取り出し、5〜30mmHgの減
圧下、窒素ガスを吹き込みながら80±5℃で脱水、脱
溶剤を行ったのち、析出してくる塩を加圧ろ過により除
去して、式[15] CH3O(C24O)477CH2CH2COOH …[15] で表されるメトキシポリオキシエチレンプロピオン酸8
30gを得た。この式メトキシポリオキシエチレンプロ
ピオン酸422g(0.02モル)、48重量%水酸化
ナトリウム水溶液2g(0.024モル)及びイオン交
換水50gを、5リットルのオートクレーブに仕込み、
窒素雰囲気下、100℃で2時間撹拌して鹸化処理を行
った。次いで、5〜30mmHgの減圧下に、110±5℃
で1時間脱水を行ったのち、温度を70℃に下げ、トル
エン1,200g、フレーク状水酸化カリウム11.2g
(0.2モル)及びβ−モノブロモプロピオン酸ナトリ
ウム24.5g(0.14モル)を加え、130℃で3時
間反応を行った。次いで温度を80℃に下げ、イオン交
換水100gを加えて30分間撹拌したのち、反応混合
物の全量を分液ロートに取り出した。38重量%塩酸を
反応混合物に徐々に加え、反応混合物のpHを1.5に調
整した。次いで、23重量%食塩水300gを加え、撹
拌しながら90℃まで昇温し、90℃で1時間静置した
のち、分離した水層を除去した。その後、さらに23重
量%食塩水300gずつを用いて、同じ方法で4回洗浄
を行った。トルエン層を取り出し、5〜30mmHgの減圧
下、窒素ガスを吹き込みながら80±5℃で脱水、脱溶
剤を行ったのち、析出してくる塩を加圧ろ過により除去
して、式[15] CH3O(C24O)477CH2CH2COOH …[15] で表されるメトキシポリオキシエチレンプロピオン酸3
42gを得た。得られたメトキシポリオキシエチレンプ
ロピオン酸の酸価は、2.32(理論値2.66)であ
り、酸価で補正した後の水酸基価は0.1(理論値0)
であり、酸価から算出した水酸基のカルボン酸への変換
率は89.2%であった。また、鹸化価は2.40(理論
値2.66)であった。実施例1と同様にして得られた
クロマトグラムを、図5に示す。図5より、このメトキ
シポリオキシエチレンプロピオン酸の純度が88.6重
量%であることが確認できる。 比較例1 5リットルのオートクレーブに、式[12] HO(C24O)70H …[12] で表される平均分子量3,100、水酸基価36.2のポ
リエチレングリコール1,240g(0.4モル)及びモ
ノクロロ酢酸ナトリウム56g(0.48モル)を仕込
んだ。ついで、オートクレーブ内を窒素置換したのち、
60℃で、48重量%水酸化ナトリウム水溶液70g
(0.84モル)を2時間かけて滴下した。この間、オ
ートクレーブ内は、60℃、20mmHg以下の圧力に維持
し、水酸化ナトリウム水溶液の含有水及び反応による生
成水を、同時に冷却トラップで凝集させて系外へ除去し
た。この後、さらに60℃において1時間反応を続けた
のち、トルエン1,000gを加え、10分間撹拌した
のち、全量を分液ロートにとり、38重量%塩酸を用い
てpHを1.5に調整した。次いで、90℃に昇温して1
時間静置した。静置後下層の水層を廃棄し、上層をケル
ダールフラスコに入れ、70℃で30mmHg以下の減圧下
で2時間脱水を行った。脱水終了後、析出してくる塩を
加圧ろ過により除去して、式[13] HOOCCH2O(C24O)70CH2COOH …[13] で表されるポリオキシエチレン二酢酸1,042gを得
た。得られたポリオキシエチレン二酢酸の酸価は、1
5.4(理論値34.87)であり、酸価で補正した後の
水酸基価は22.0(理論値0)であり、酸価から算出
した水酸基のカルボン酸への変換率は44.1%であっ
た。また、鹸化価は17.8(理論値34.87)であっ
た。実施例3と同様にして得られたクロマトグラムを、
図6に示す。図6において、保持時間3.72分のピー
クが、式[12]で表されるポリエチレングリコールの
ピークであり、保持時間7.77分のピークが、式[1
3]で表されるポリオキシエチレン二酢酸のピークであ
る。図6のクロマトグラムには、この2本のピーク以外
にも3本のピークが認められ、原料及び目的物以外の副
生物が混在していることが分かる。また、得られたポリ
オキシエチレン二酢酸の純度は、酸価から計算した値と
大きく異なり36.8重量%であることが判明した。こ
れは、洗浄回数の不足により、pH調整に用いた塩酸が過
剰に残存していたためと考えられる。 比較例2 5リットルのオートクレーブに、式[12] HO(C24O)70H …[12] で表される平均分子量3,100、水酸基価36.2のポ
リエチレングリコール1,240g(0.4モル)及びキ
シレン400gを仕込み、窒素雰囲気下、70℃で完全
に溶解するまで撹拌した。さらに90℃に昇温したの
ち、粒状水酸化ナトリウム19.2g(0.48モル)及
びモノクロロ酢酸ナトリウム56g(0.48モル)を
それぞれ5等分して、1時間おきに5回に分けて添加
し、撹拌しつつ反応を行った。全量を添加したのち、さ
らに1時間反応を続けた。反応終了後、全量を分液ロー
トにとり、10重量%塩酸を添加してpHを1.5に調整
した。次いで、90℃に昇温して1時間静置した。しか
し、1時間後も混合物が分層しなかったため、さらにキ
シレン600gを追加して撹拌したのち、90℃で1時
間静置した。静置後下層の水層を廃棄し、上層をケルダ
ールフラスコに入れ、70℃で30mmHg以下の減圧下で
2時間脱水を行った。脱水終了後、析出してくる塩を加
圧ろ過により除去して、式[13] HOOCCH2O(C24O)70CH2COOH …[13] で表されるポリオキシエチレン二酢酸1,042gを得
た。得られたポリオキシエチレン二酢酸の酸価は、2
6.0(理論値34.87)であり、酸価で補正した後の
水酸基価は11.5(理論値0)であり、酸価から算出
した水酸基のカルボン酸への変換率は74.6%であっ
た。また、鹸化価は24.2(理論値34.87)であっ
た。実施例3と同様にして得られたクロマトグラムを、
図7に示す。図7より、このポリオキシエチレン二酢酸
の純度は、68.1重量%であることが確認できた。実
施例1〜5及び比較例1〜2の反応条件を第1表に、結
果を第2表にまとめて示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】第1表の結果から、本発明の製造方法によ
り、純度の高い高分子量のポリオキシアルキレンカルボ
ン酸が容易に得られることが分かる。
【0022】
【発明の効果】本発明方法によれば、高分子量のポリオ
キシアルキレン化合物とハロゲン化カルボン酸塩を反応
させるに際し、ハロゲン化カルボン酸塩及びアルカリ金
属水酸化物を大過剰に用い、有機溶剤の存在下に高温で
反応させることにより、水酸基のカルボキシアルキルエ
ーテル基への変換率を80モル%以上とすることができ
る。さらに、有機溶剤の存在下に酸性条件下で無機塩の
水溶液を用いて洗浄することにより、多量に副生するヒ
ドロキシカルボン酸、未反応のハロゲン化カルボン酸、
残存するアルカリ金属水酸化物を除去し、カルボン酸へ
の変換率の高い高純度の高分子量ポリオキシアルキレン
カルボン酸を得ることができる。本発明方法により、特
殊な原料、反応装置、触媒などを使用することなく、医
薬原料として有用な純度の高い高分子量のポリオキシア
ルキレンカルボン酸を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1で得られたメトキシポリオキ
シエチレンポリオキシプロピレン酢酸のクロマトグラム
である。
【図2】図2は、実施例2で得られたメトキシポリオキ
シエチレン酢酸のクロマトグラムである。
【図3】図3は、実施例3で得られたポリオキシエチレ
ン二酢酸のクロマトグラムである。
【図4】図4は、実施例4で得られたポリオキシエチレ
ン二酢酸のクロマトグラムである。
【図5】図5は、実施例5で得られたメトキシポリオキ
シエチレンプロピオン酸のクロマトグラムである。
【図6】図6は、比較例1で得られたポリオキシエチレ
ン二酢酸のクロマトグラムである。
【図7】図7は、比較例2で得られたポリオキシエチレ
ン二酢酸のクロマトグラムである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)一般式[1]で表されるポリオキシ
    アルキレン化合物 【化1】 又は、一般式[2]で表されるポリオキシアルキレン化
    合物 【化2】 に、ポリオキシアルキレン化合物1モルに対して、一般
    式[3]で表されるハロゲン化カルボン酸塩 X(CH2)mCOOM …[3] 4〜50モル及びアルカリ金属水酸化物8〜70モルを
    添加し、ポリオキシアルキレン化合物の0.5〜4重量
    倍の有機溶剤の存在下に、80〜150℃において反応
    することにより、一般式[4]で表されるポリオキシア
    ルキレンカルボン酸塩 【化3】 又は、一般式[5]で表されるポリオキシアルキレンカ
    ルボン酸塩 【化4】 を得る工程、(B)得られた反応混合物に無機酸を添加
    してpHを3以下に調整することにより、ポリオキシアル
    キレンカルボン酸塩を遊離のポリオキシアルキレンカル
    ボン酸とする工程、(C)得られたポリオキシアルキレ
    ンカルボン酸を含む溶液に、無機塩の1〜30重量%水
    溶液を添加し、60〜120℃で1〜5回洗浄して、未
    反応原料、副生成物、過剰の無機酸及び塩を除去する工
    程、及び、(D)減圧下に50〜120℃において有機
    溶剤及び水を留去し、析出する塩をろ別する工程、を有
    することを特徴とする一般式[6]で表されるポリオキ
    シアルキレンカルボン酸 【化5】 又は、一般式[7]で表されるポリオキシアルキレンカ
    ルボン酸 【化6】 で表されるポリオキシアルキレンカルボン酸の製造方
    法。(ただし、一般式[1]〜[7]において、R1
    炭素数1〜4の炭化水素基であり、Zはエチレン基、プ
    ロピレン基又はトリメチレン基であり、AOは炭素数3
    又は4のオキシアルキレン基であり、a及びcは、オキ
    シエチレン基の平均付加モル数であってa+c=40〜
    1,000であり、b及びdは、炭素数3又は4のオキ
    シアルキレン基の平均付加モル数であってb+d=0〜
    100であり、かつ(b+d)/(a+b+c+d)≦
    0.5であり、b+dが2以上のときは、オキシエチレ
    ン基と炭素数3又は4のオキシアルキレン基の付加状態
    はランダム状又はブロック状であり、Xは塩素又は臭素
    であり、mは1又は2であり、Mはナトリウム又はカリ
    ウムである。)
  2. 【請求項2】(A)工程終了後に、反応混合物から減圧下
    に有機溶剤及び水を留去し、ふたたび有機溶剤を添加し
    て100〜150℃で反応する(E)工程を経過したの
    ち、(B)工程に移行する請求項1記載のポリオキシアル
    キレンカルボン酸の製造方法。
  3. 【請求項3】(A)工程又は(E)工程終了後に、反応混合
    物に、さらに一般式[3]で表されるハロゲン化カルボ
    ン酸塩及びアルカリ金属水酸化物を(A)工程において使
    用した量の0.1〜0.5重量倍添加して行う反応を1〜
    6回繰り返す(F)工程を経過したのち、(B)工程に移行
    する請求項1又は請求項2記載のポリオキシアルキレン
    カルボン酸の製造方法。
  4. 【請求項4】(D)工程終了後に、ポリオキシアルキレン
    カルボン酸のカルボキシル基に対して1〜2モル倍のア
    ルカリ金属水酸化物の水溶液を添加して50〜150℃
    に加熱したのち、減圧下に50〜150℃で脱水し、さ
    らにポリオキシアルキレンカルボン酸の0.5〜10モ
    ル倍のハロゲン化カルボン酸塩、1〜20モル倍のアル
    カリ金属水酸化物及び0.5〜4重量倍の有機溶剤を添
    加し、100〜150℃において反応し、さらに、(B)
    工程、(C)工程及び(D)工程を経過する請求項1、請求
    項2又は請求項3のいずれかに記載のポリオキシアルキ
    レンカルボン酸の製造方法。
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