JPH10227593A - アルミニウム合金製熱交換器 - Google Patents

アルミニウム合金製熱交換器

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JPH10227593A
JPH10227593A JP3044897A JP3044897A JPH10227593A JP H10227593 A JPH10227593 A JP H10227593A JP 3044897 A JP3044897 A JP 3044897A JP 3044897 A JP3044897 A JP 3044897A JP H10227593 A JPH10227593 A JP H10227593A
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brazing
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aluminum alloy
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JP3044897A
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Kazunobu Ikai
和伸 猪貝
Makoto Kanai
誠 金井
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Marelli Corp
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Calsonic Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F9/00Casings; Header boxes; Auxiliary supports for elements; Auxiliary members within casings
    • F28F9/02Header boxes; End plates
    • F28F9/0202Header boxes having their inner space divided by partitions
    • F28F9/0204Header boxes having their inner space divided by partitions for elongated header box, e.g. with transversal and longitudinal partitions
    • F28F9/0209Header boxes having their inner space divided by partitions for elongated header box, e.g. with transversal and longitudinal partitions having only transversal partitions
    • F28F9/0212Header boxes having their inner space divided by partitions for elongated header box, e.g. with transversal and longitudinal partitions having only transversal partitions the partitions being separate elements attached to header boxes

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Details Of Heat-Exchange And Heat-Transfer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 切り欠き8の開口部を溶接しなくても、板片
9とヘッダ13とのろう付け性を確保する。 【構成】 板片9として、第二のろう材19を1対の芯
材21、21によりサンドイッチ状に挟持したものを使
用する。又、必要とすれば、ヘッダ13の外周面に積層
する第一のろう材20の融点を、上記第二のろう材19
の融点よりも低くする。この構成により、上記第二のろ
う材19が上記第一のろう材20に引かれてヘッダ13
外に流失する事がなくなる。この結果、上記第二のろう
材19を、上記板片9とヘッダ13とのろう付けに有効
に使える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車用空調機
を構成するコンデンサ等として使用されるアルミニウム
合金製熱交換器の改良に関し、ろう付け不良に伴う性能
の低下を有効に防止すべく発明したものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用空調機のコンデンサとして利用
する熱交換器として、例えば実開昭64−8081号公
報には、図2に示す様な構造のアルミニウム合金製熱交
換器が記載されている。この従来のアルミニウム合金製
熱交換器は、上端面に入口管1を接続したアルミニウム
合金製の入口側ヘッダ2と、この入口側ヘッダ2と平行
に配置され、下端面に出口管3を接続した出口側ヘッダ
4とを、複数の伝熱管5、5により互いに接続し、隣り
合う伝熱管5、5の間に、コルゲート型のフィン6、6
を挟持する事により構成している。冷媒等の流体と空気
との間で熱交換を行なわせる場合には、入口管1から流
体を送り込み、出口管3から取り出せば、この流体は、
入口側ヘッダ2から出口側ヘッダ4に向けて多数の伝熱
管5、5を流れる間に、これら伝熱管5、5及び上記フ
ィン6、6の周囲を流れる空気との間で熱交換を行な
う。
【0003】ところで、上述の様に構成され作用するア
ルミニウム合金製熱交換器の場合、伝熱管5、5内を流
れる冷媒等の流体の流路を長くして、流体の流れを速く
する事により、熱交換器の性能向上を図る為、上記各ヘ
ッダ2、4の中間部に隔壁7、7を設ける事が行なわれ
ている。例えば、図2に示した構造の場合、入口側ヘッ
ダ2の内側と出口側ヘッダ4の内側とに、それぞれ1個
ずつの隔壁7、7を固定している。この為、入口管1か
ら入口側ヘッダ2に送り込まれた冷媒等の流体は、先ず
一部の伝熱管5、5を通じて出口側ヘッダ4に送られ
る。次いでこの流体は、この出口側ヘッダ4から別の伝
熱管5、5を通じて再び入口側ヘッダ2に戻され、更に
残りの伝熱管5、5を通じて再び出口側ヘッダ4に送ら
れてから、出口管3より送り出される。
【0004】上述の様に、入口側ヘッダ2或は出口側ヘ
ッダ4の内側を複数の室に分割する為の隔壁7は、例え
ば図3、図4に示す様にして、入口側ヘッダ2(或は出
口側ヘッダ4。以下同じ。)の内側に装着する。即ち、
入口側ヘッダ2の側面に、この入口側ヘッダ2の丁度半
周分に亙って、スリット状の切り欠き8を形成してお
く。隔壁7を構成する板片9は、入口側ヘッダ2の内周
面と一致する外周縁を有する小径側半円弧部10と、入
口側ヘッダ2の外周面とほぼ一致する外周縁を有する大
径側半円弧部11とから成り、両半円弧部10、11同
士の連続部に段部12、12を形成している。
【0005】この様に形成される板片9は、小径側半円
弧部10の側から、上記切り欠き8の内側に挿入する。
そして、上記小径側半円弧部10の外周縁と入口側ヘッ
ダ2の内周面との間、並びに上記切り欠き8の内周縁と
大径側半円弧部11の外周寄り部分との間を液密にろう
付けする事により、上記隔壁7とする。即ち、それぞれ
が芯材とろう材とを積層して成る、所謂クラッド材によ
り構成された、板片9と入口側ヘッダ2との表面には、
ろう材の層が存在する為、アルミニウム合金製熱交換器
の構成各部品を、図2に示す様に仮組み付けした状態で
加熱すれば、上記各間部分がろう付けされる。
【0006】より具体的には、図5に示す様に、上記入
口側ヘッダ2又は出口側ヘッダ4(図2〜4)であるヘ
ッダ13は、芯材14の外周面にろう材15を積層した
ものとし、上記隔壁7を構成する為の板片9は、芯材1
6の両面にろう材17、17を積層したものとしてい
る。尚、上記ヘッダ13を構成する芯材14の外周面に
積層したろう材15は、このヘッダ13に形成した図示
しない複数の通孔の内周縁と前記伝熱管5、5(図2)
の端部外周面とをろう付け接合する為のものである。上
述の様に上記芯材14、16の片面或は両面にろう材1
5、17を積層して成るヘッダ13と板片9とを図5に
示す様に組み合わせた状態で加熱すれば、上記芯材16
の両面に積層したろう材17、17により、上記板片9
の外周縁で切り欠き8から外れた部分と上記ヘッダ13
の内周面との間、並びにこの切り欠き8の内周縁と上記
板片9の表面の一部でこの内周縁に対向する部分との間
がろう付けされる。
【0007】ところで、上記ヘッダ13と板片9とを、
単に図5に示す様に組み合わせた状態のまま加熱して
も、これらヘッダ13と板片9との間のろう付けが不良
になり易い。この理由は、上記板片9の両面に積層した
ろう材17、17が、上記ヘッダ13の外周面に積層し
たろう材15に引かれて、このヘッダ13外に出てしま
う為である。即ち、上記加熱に伴って溶融したろう材1
5、17は、毛細管現象により微小隙間部分に集まる傾
向になる。具体的には、図2に示す様なアルミニウム製
熱交換器の加熱ろう付け作業時に、溶融した上記ろう材
15、17は、複数の伝熱管5、5の端部とヘッダ13
(入口側ヘッダ2又は出口側ヘッダ4)に形成した複数
の通孔との嵌合部、並びに上記ヘッダ13と板片9との
嵌合部に存在する微小隙間に集まる。
【0008】この際、複数の伝熱管5、5の端部とヘッ
ダ13に形成した複数の通孔との嵌合部にろう材を引き
込む吸引力が大きいと、上記ヘッダ13と板片9との嵌
合部に存在するろう材が不足する。即ち、ヘッダ13の
外周面に積層したろう材15と板片9の両面に積層した
ろう材17、17とは互いに接触しているので、溶融し
たろう材15、17同士が混ざり合った状態では、これ
ら総てのろう材15、17が、毛細管現象に基づく吸引
力の大きな部分に集中する傾向になる。この結果、上記
ヘッダ13と板片9との嵌合部に存在するろう材が不足
し、これらヘッダ13と板片9との嵌合部のろう付け性
が不良になる可能性がある。特に、ヘッダ13の内周面
と板片9の外周縁との間のろう付け性が不良になっても
外部からは確認できない。しかも、当該ろう付け不良部
分で冷媒等の流体が漏れた場合には、コンデンサ等のア
ルミニウム製熱交換器が所期の性能を発揮しなくなる。
【0009】この為従来から、図6に示す様に、板片9
を挿入する為にヘッダ13に形成した切り欠き8の開口
部を溶接18により塞いでから、ろう付けの為の加熱を
行なっている。この様に、溶接18によりヘッダ13の
外周面に積層したろう材15と、板片9の両面に積層し
たろう材17、17とを遮断してからろう付けの為の加
熱を行なえば、上記ヘッダ13と板片9との嵌合部に存
在するろう材が不足する事を防止して、これらヘッダ1
3と板片9との嵌合部のろう付け性を確保できる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ヘッダ13
と板片9との嵌合部のろう付け性を確保する為、ヘッダ
13の切り欠き8の開口部に溶接18を施す作業は面倒
で、しかもろう付けの為の設備とは異なる、溶接の為の
設備が必要になる為、アルミニウム製熱交換器の製造コ
ストを高くする原因となる。本発明はこの様な事情に鑑
みて、上記溶接を省略した場合でも、ヘッダ13と板片
9との間に存在するろう材がヘッダ13外に引き抜かれ
る事のない構造を実現すべく発明したものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のアルミニウム合
金製熱交換器は、前述した従来のアルミニウム合金製熱
交換器と同様に、それぞれがアルミニウム合金により造
られた1対のヘッダと、それぞれの両端部を両ヘッダ内
に通じさせた複数のアルミニウム合金製の伝熱管と、隣
り合う伝熱管同士の間に挟持されたアルミニウム合金製
のフィンと、少なくとも一方のヘッダの中間部に設けら
れ、このヘッダ内を複数の室に分割するアルミニウム合
金製の隔壁とを備える。そして、この隔壁を設けるヘッ
ダは、芯材の外周面にろう材を積層したものであり、上
記隔壁を構成する為の板片は芯材とろう材とを互いに積
層したものである。又、上記隔壁は、上記ヘッダに形成
した切り欠きを通じて上記板片をこのヘッダ内に挿入す
ると共に、上記板片の外周縁で上記切り欠きから外れた
部分と上記ヘッダの内周面との間、並びにこの切り欠き
の内周縁と上記板片の表面の一部でこの内周縁に対向す
る部分との間をろう付けして成る。
【0012】特に、本発明のうち、請求項1に記載した
アルミニウム合金製熱交換器に於いては、上記板片を、
表裏両面を構成する1対の芯材により厚さ方向中間部に
存在するろう材をサンドイッチ状に挟持したものとして
いる。更に、請求項2に記載したアルミニウム合金製熱
交換器に於いては、上記ヘッダを構成する芯材の外周面
に積層した第一のろう材の溶融温度を、上記板片を構成
する1対の芯材によりサンドイッチ状に挟持された第二
のろう材の溶融温度よりも低くし、第二のろう材が溶け
る以前に上記切り欠きの周縁部から上記第一のろう材が
流失する様にしている。
【0013】
【作用】上述の様に構成する本発明のアルミニウム合金
製熱交換器の場合には、ヘッダの外周面に積層したろう
材と、隔壁を構成する板片の厚さ方向中間部に積層した
ろう材とが、両ろう材が何れも溶融した状態で接触する
事がない。即ち、上記両ろう材同士の間には、上記板片
の表裏両面を構成する芯材が存在する為、ろう付けの為
に構成各部材を加熱し、上記ヘッダの外周面に積層した
ろう材と板片の厚さ方向中間部に積層したろう材との双
方が溶融しても、これら両ろう材同士は上記板片の表裏
両面を構成する芯材により遮られる。従って、上記板片
側に積層したろう材がヘッダ側に積層したろう材に引か
れる事がなくなり、この板片に積層したろう材が、この
板片とヘッダとの接触部をろう付けする為に有効に使わ
れる。
【0014】更に、請求項2に記載したアルミニウム合
金製熱交換器の場合には、ろう付けの為の加熱時に、先
ずヘッダの外周面に積層した第一のろう材が溶融し、こ
のヘッダに形成した複数の通孔の内周縁と複数の伝熱管
の端部外周面等、互いにろう付けすべき部分に集まる。
この様にして、ヘッダの外周面に積層した第一のろう材
は、隔壁を構成する為の板片の厚さ方向中間部に存在す
る第二のろう材が溶融する以前に、この板片を挿入した
切り欠きの周縁部から、上記ろう付けすべき部分に向け
て流失する。従って、上記構成各部材の温度が更に上昇
し、上記第二のろう材が溶融した状態では、この第二の
ろう材と上記第一のろう材とが接触する事をより確実に
防止できる。この結果、この第二のろう材は、上記板片
とヘッダとの接触部をろう付けする為に、より確実且つ
有効に使われる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態の1
例を示している。尚、本発明の特徴は、隔壁7を構成す
る為の板片9とヘッダ13とのろう付けに供すべく、こ
の板片9に積層した第二のろう材19が、上記ヘッダ1
3の外周面に積層した第一のろう材20に引かれて、こ
のヘッダ13外に流失する事を防止する為の構造にあ
る。その他の部分の構造及び作用は、前述の図2〜4に
示した従来構造と同様であるから、同等部分に関する重
複する図示並びに説明は省略若しくは簡略にし、以下、
本発明の特徴部分を中心に説明する。
【0016】本発明のアルミニウム合金製熱交換器の場
合には、上記板片9を、表裏両面を構成する1対の芯材
21、21により厚さ方向中間部に存在する第二のろう
材19をサンドイッチ状に挟持したものとしている。従
って、図1(A)に示す様に、ヘッダ13の内側に隔壁
7を設けるべく、上記板片9をヘッダ13の切り欠き8
に挿入した状態でも、このヘッダ13の外周面に積層し
た第一のろう材20と、上記第二のろう材19とが、上
記1対の芯材21、21により隔てられる。
【0017】更に、図示の実施の形態の場合には、上記
第一のろう材20の溶融温度(融点)を、上記第二のろ
う材19の溶融温度よりも低くしている。この為に、上
記第一のろう材20であるアルミニウム合金中のSiの含
有量を多く(例えば7〜8重量%程度)し、上記第二の
ろう材19であるアルミニウム合金中のSiの含有量を少
なく(例えば5.5〜6.5重量%程度)する。
【0018】上述の様に、板片9として、1対の芯材2
1、21により第二のろう材19をサンドイッチ状に挟
持したものを使用すると共に、互いに融点が異なる第
一、第二のろう材20、19を組み合わせる事により構
成した本発明のアルミニウム製熱交換器の場合には、第
一のろう材20と第二のろう材19とが、両ろう材2
0、19が何れも溶融した状態で接触する事がない。即
ち、ヘッダ13の内側に隔壁7を設ける為には、先ず、
図1(A)に示す様に、上記ヘッダ13に形成した切り
欠き8からこのヘッダ13内に、上記板片9を挿入す
る。そして、この板片9の外周縁で上記切り欠き8から
外れた部分と上記ヘッダ13の内周面とを、この切り欠
き8の内周縁と上記板片9の表面の一部でこの内周縁に
対向する部分とを、それぞれ当接若しくは微小隙間を介
して互いに対向させる。この状態で上記第一のろう材2
0と第二のろう材19とは、上記1対の芯材21、21
により、互いに隔てられる。
【0019】上記板片9とヘッダ13とを、上述の様に
組み合わせたならば、これら両部材9、13を、アルミ
ニウム合金製熱交換器の他の構成各部品と共に加熱炉中
に入れ、所望温度(例えば600〜640℃程度)にま
で加熱する。この加熱に伴って上記構成各部品の温度が
次第に上昇し、上記第一のろう材20と第二のろう材1
9とが溶融する。但し、これら両ろう材20、19は同
時に溶融するのではなく、先ずヘッダ13を構成する芯
材14の外周面に積層した第一のろう材20が溶融す
る。即ち、この第一のろう材20は、ヘッダ13の外周
面に露出している為、加熱炉内の温度の影響を強く受け
て迅速に温度上昇するだけでなく、融点が低い為、比較
的早く溶融して流動自在な程度に粘度が低下する。
【0020】この様に早期に溶融して粘度が低下した第
一のろう材20は、一部が上記切り欠き8の内周縁部と
上記板片9との間の微小隙間に入り込んで第一のフィレ
ット22を形成する他、残部は上記ヘッダ13に形成し
た複数の通孔の内周縁と複数の伝熱管5、5(図2参
照)の端部外周面等、互いにろう付けすべき部分に集ま
って、当該部分に第二のフィレット(図示せず)を形成
する。上記第一のフィレット22と第二のフィレットと
の間部分には、上記第一のろう材20が存在しなくな
る。即ち、ヘッダ13の外周面に積層した第一のろう材
20は、隔壁7を構成する為の板片9の厚さ方向中間部
に積層した第二のろう材19が溶融する以前に、上記第
一のフィレット22を形成する分を除き、この板片9を
挿入した切り欠き8の周縁部から、上記第二のフィレッ
トを形成すべき部分に向けて流失する。この為、上記第
二のろう材19がまだ溶融していないか、或は溶融して
いても未だ粘度が高い間に、図1(B)に示す様に、上
記ヘッダ13の外周面で上記切り欠き8の開口周囲部分
に、上記第一のろう材20が存在しなくなる。
【0021】上記第二のろう材19は、更に温度が上昇
する事により、十分な流動性を確保できる程度にまで粘
度が低下する。そして、この第二のろう材19が、板片
9の外周縁で上記切り欠き8から外れた部分と上記ヘッ
ダ13の内周面との間に、図1(C)に示す様に第三の
フィレット23を形成する。この様に上記第二のろう材
19の粘度が、この第二のろう材19が第三のフィレッ
ト23を形成する程までに低下した状態では、上述の様
に第一のろう材20は、上記切り欠き8の開口部周囲に
存在しなくなっているか、仮に存在していても前記1対
の芯材21、21により第二のろう材19と隔てられて
いる。従って、この第二のろう材19と上記第一のろう
材20とが触れ合う事はない。上記第一、第三のフィレ
ット22、23は、温度低下に伴って固化し、上記板片
9とヘッダ13との間を塞いで、このヘッダ13内を気
密且つ液密に仕切る隔壁7を構成する。
【0022】本発明のアルミニウム合金製熱交換器の場
合には、上記第三のフィレット23を構成すべく、上記
第二のろう材19が完全に溶融して粘度が十分に低下し
た状態では、この第二のろう材19と上記第一のろう材
20とが接触しない。この結果、この第二のろう材19
は、上記板片9とヘッダ13との接触部をろう付けする
為に有効に使われる。
【0023】本発明者が、上記第一のろう材20中のSi
の含有量を7.44重量%とし、第二のろう材19中の
Siの含有量を5.89重量%として、前述した溶接18
(図6)を省略して板片9とヘッダ13とのろう付けを
行なったところ、良好なろう付け性を得られる事を確認
できた。即ち、本発明によれば、切り欠き8の開口部に
溶接18を施した場合と同様のろう付け性を得られる。
【0024】尚、本発明を実施する場合には、図示の実
施の形態の様に、第一のろう材20の融点を第二のろう
材19の融点よりも低くすれば、仮に第一、第二のろう
材20、19同士が接触しても、良好なろう付け性を得
られる。但し、本発明を実施する場合には、必ずしも第
一、第二のろう材20、19のろう材の種類を異ならせ
る必要はない。例えば、上記板材9のうちの大径側円弧
部11(図3)の外周縁をヘッダ13の外周面から少し
突出させる等により、上記第一、第二のろう材20、1
9同士が接触する事を確実に防止すれば、これら第一、
第二のろう材20、19として、同種のものを使用する
事もできる。
【0025】
【発明の効果】本発明のアルミニウム合金製熱交換器
は、以上に述べた通り構成され作用するので、板片とヘ
ッダとの間を溶接しなくても、この板片とヘッダとを確
実にろう付けして、この板片により構成する隔壁による
密封性を確保できる。この為、性能の良いアルミニウム
合金製熱交換器を低コストで造れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を示しており、
(A)はろう付けの為の加熱以前の状態を、(B)は第
一のろう材のみが溶融した状態を、(C)は第二のろう
材も溶融して板片とヘッダとをろう付けした状態を、そ
れぞれ示す隔壁形成部分の断面図。
【図2】本発明の対象となるアルミニウム合金製熱交換
器の1例を示す正面図。
【図3】従来のアルミニウム合金製熱交換器に於ける隔
壁形成部分を示す斜視図。
【図4】同じく隔壁形成部分の断面図。
【図5】より具体的な構造を、加熱ろう付け以前の状態
で示す、隔壁形成部分の断面図。
【図6】ろう付け性確保の為に板片とヘッダとを溶接し
た状態を示す、隔壁形成部分の断面図。
【符号の説明】
1 入口管 2 入口側ヘッダ 3 出口管 4 出口側ヘッダ 5 伝熱管 6 フィン 7 隔壁 8 切り欠き 9 板片 10 小径側半円弧部 11 大径側半円弧部 12 段部 13 ヘッダ 14 芯材 15 ろう材 16 芯材 17 ろう材 18 溶接 19 第二のろう材 20 第一のろう材 21 芯材 22 第一のフィレット 23 第三のフィレット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれがアルミニウム合金により造ら
    れた1対のヘッダと、それぞれの両端部を両ヘッダ内に
    通じさせた複数のアルミニウム合金製の伝熱管と、隣り
    合う伝熱管同士の間に挟持されたアルミニウム合金製の
    フィンと、少なくとも一方のヘッダの中間部に設けら
    れ、このヘッダ内を複数の室に分割するアルミニウム合
    金製の隔壁とを備え、この隔壁を設けるヘッダは、芯材
    の外周面にろう材を積層したものであり、上記隔壁を構
    成する為の板片は芯材とろう材とを互いに積層したもの
    であり、上記隔壁は、上記ヘッダに形成した切り欠きを
    通じて上記板片をこのヘッダ内に挿入すると共に、上記
    板片の外周縁で上記切り欠きから外れた部分と上記ヘッ
    ダの内周面との間、並びにこの切り欠きの内周縁と上記
    板片の表面の一部でこの内周縁に対向する部分との間を
    ろう付けして成るアルミニウム合金製熱交換器に於い
    て、上記板片を、表裏両面を構成する1対の芯材により
    厚さ方向中間部に存在するろう材をサンドイッチ状に挟
    持したものとした事を特徴とするアルミニウム合金製熱
    交換器。
  2. 【請求項2】 ヘッダを構成する芯材の外周面に積層し
    た第一のろう材の溶融温度を、板片を構成する1対の芯
    材によりサンドイッチ状に挾持された第二のろう材の溶
    融温度よりも低くし、第二のろう材が溶ける以前に上記
    切り欠きの周縁部から上記第一のろう材が流失する様に
    した、請求項1に記載したアルミニウム合金製熱交換
    器。
JP3044897A 1997-02-14 1997-02-14 アルミニウム合金製熱交換器 Pending JPH10227593A (ja)

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