JPH10306991A - アルミニウム合金製熱交換器 - Google Patents

アルミニウム合金製熱交換器

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JPH10306991A
JPH10306991A JP11684597A JP11684597A JPH10306991A JP H10306991 A JPH10306991 A JP H10306991A JP 11684597 A JP11684597 A JP 11684597A JP 11684597 A JP11684597 A JP 11684597A JP H10306991 A JPH10306991 A JP H10306991A
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JP
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aluminum alloy
heat transfer
transfer tubes
pair
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JP11684597A
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Tatsuya Fujiyoshi
達也 藤吉
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Calsonic Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F3/00Plate-like or laminated elements; Assemblies of plate-like or laminated elements
    • F28F3/02Elements or assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with recesses, with corrugations
    • F28F3/025Elements or assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with recesses, with corrugations the means being corrugated, plate-like elements
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D1/00Heat-exchange apparatus having stationary conduit assemblies for one heat-exchange medium only, the media being in contact with different sides of the conduit wall, in which the other heat-exchange medium is a large body of fluid, e.g. domestic or motor car radiators
    • F28D1/02Heat-exchange apparatus having stationary conduit assemblies for one heat-exchange medium only, the media being in contact with different sides of the conduit wall, in which the other heat-exchange medium is a large body of fluid, e.g. domestic or motor car radiators with heat-exchange conduits immersed in the body of fluid
    • F28D1/03Heat-exchange apparatus having stationary conduit assemblies for one heat-exchange medium only, the media being in contact with different sides of the conduit wall, in which the other heat-exchange medium is a large body of fluid, e.g. domestic or motor car radiators with heat-exchange conduits immersed in the body of fluid with plate-like or laminated conduits
    • F28D1/0391Heat-exchange apparatus having stationary conduit assemblies for one heat-exchange medium only, the media being in contact with different sides of the conduit wall, in which the other heat-exchange medium is a large body of fluid, e.g. domestic or motor car radiators with heat-exchange conduits immersed in the body of fluid with plate-like or laminated conduits a single plate being bent to form one or more conduits

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 伝熱管5aの内面側に損傷が発生する事を防
止し、アルミニウム合金製熱交換器の耐久性並びに歩留
の向上を図る。 【解決手段】 上記伝熱管5aを構成する、互いに重ね
合わせた1対の重ね合わせ部10、10に、当該重ね合
わせ部10、10の両面同士を通じさせる小孔14を形
成する。そして、これら小孔14、14内に、上記1対
の重ね合わせ部10、10同士のろう付け時にこれら1
対の重ね合わせ部10、10の基端部同士の間の微小隙
間17に引き込まれる余分なろう材を吸引する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車用空調機
を構成するコンデンサ等として使用されるアルミニウム
合金製熱交換器の改良に関し、このアルミニウム合金製
熱交換器を構成する伝熱管の内面側に損傷が発生する事
を防止し、アルミニウム合金製熱交換器の耐久性並びに
歩留の向上を図るべく発明したものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用空調機のコンデンサとして利用
する熱交換器として、例えば実開昭64−8081号公
報には、図4に示す様な構造のアルミニウム合金製熱交
換器が記載されている。この従来のアルミニウム合金製
熱交換器は、上端面に入口管1を接続した入口側ヘッダ
2と、この入口側ヘッダ2と平行に互いに間隔をあけて
配置され、下端面に出口管3を接続した出口側ヘッダ4
とを、複数本の伝熱管5、5により互いに接続し、隣り
合う伝熱管5、5同士の間に、それぞれ波形に形成した
アウターフィン6、6を挟持する事により構成してい
る。上記入口側ヘッダ2と出口側ヘッダ4とは何れも密
封した中空筒状に造り、これら各ヘッダ2、4の側面で
互いに対向する部分に、それぞれがスリット状である複
数の通孔を設けている。そして、上記伝熱管5、5の両
端部を上記複数の通孔に、それぞれがたつきなく挿入し
ている。又、上記各ヘッダ2、4の中間部には、これら
各ヘッダ2、4の内部を密に仕切る隔壁13、13を、
それぞれ設けている。これらアルミニウム合金製熱交換
器の構成各部材は、何れもアルミニウム合金から造り、
ろう付けにより一体に接合している。
【0003】上述の様に構成されるアルミニウム合金製
熱交換器により、冷媒等の流体と空気との間で熱交換を
行なわせる場合には、上記冷媒等の流体を上記入口管1
から上記入口側ヘッダ2に送り込む。この冷媒等の流体
は、先ず一部の伝熱管5、5を通じて上記出口側ヘッダ
4に送られる。次いで、この出口側ヘッダ4から別の伝
熱管5、5を通じて再び入口側ヘッダ2に戻され、更に
残りの伝熱管5、5を通じて再び出口側ヘッダ4に送ら
れてから、上記出口管3より送り出される。この様に、
上記流体が上記入口側ヘッダ2と出口側ヘッダ4との間
を複数本の伝熱管5、5を通じて流れる間に、この流体
はこれら伝熱管5、5及び上記各アウターフィン6、6
の周囲を流れる空気との間で熱交換を行なう。
【0004】上述の様に構成され作用するアルミニウム
合金製熱交換器を構成する、上記伝熱管5、5として
は、低廉化の為に、図5に示す様な、所謂合わせチュー
ブと呼ばれる伝熱管5を使用する場合が増えている。こ
の伝熱管5は、アルミニウム合金製で長矩形の板材の幅
方向中間部をU字形に折り返して、折り返し部7及びこ
の折り返し部7の両端縁から連続する互いに平行な1対
の平板部8、8を設けている。そして、これら両平板部
8、8の先端縁部にそれぞれ折れ曲がり部9、9を、上
記伝熱管5の厚さ方向に関して互いに近づく方向に形成
し、更にこれら折れ曲がり部9、9の各先端部を、上記
伝熱管5の幅方向(図5の左右方向)外側に向け折り曲
げて1対の重ね合わせ部10、10としている。更に、
これら1対の重ね合わせ部10、10同士を互いに重ね
合わせた状態で互いにろう付けし、上記扁平管状の伝熱
管5を形成している。尚、上記1対の重ね合わせ部1
0、10同士のろう付けは、加熱炉中で他の構成各部材
同士のろう付けと同時に行う。
【0005】又、この様にして成る伝熱管5の内側に
は、インナーフィン11を挿入し、このインナーフィン
11と上記各平板部8、8の内面とをろう付け接合して
いる。このインナーフィン11は、上記伝熱管5内を流
れる流体(冷媒)との熱交換面積を増大し、且つ、この
流体の流れを乱し、この流体と伝熱管5との間の熱交換
効率を向上させると共に、この伝熱管5を構成する1対
の平板部8、8同士の間隔が広がる事を防止して、上記
伝熱管5の耐圧性向上を図る為に設けている。又、この
様なインナーフィン11は、帯状のアルミニウム合金製
の板材にロール成形を施す事により構成する。
【0006】上述した様なアルミニウム合金製熱交換器
の構成各部材同士を一体ろう付け接合する為に、構成部
材の一部は、その両面又は片面にろう材を積層したクラ
ッド材としている。先ず、上記入口側、出口側両ヘッダ
2、4を構成する板材はそれぞれ、芯材(JIS A
3003材等、必要とする強度を有し、比較的融点が高
いアルミニウム合金)の片面にろう材(JIS A 4
045材等、Siの含有量が多く、比較的融点が低いアル
ミニウム合金)を積層した、所謂片面クラッド材とし、
上記ヘッダ2、4を構成した状態で、上記ろう材をヘッ
ダ2、4の外周面に位置させている。又、上記各伝熱管
5、5を構成する板材は、芯材の片面にろう材を積層し
た、所謂片面クラッド材とし、上記各伝熱管5、5を構
成した状態で、上記ろう材を上記各伝熱管5、5の外周
面に位置させている。又、上記インナーフィン11は、
芯材の両面にろう材を積層した、両面クラッド材として
いる。又、前記アウターフィン6、6を構成する板材は
それぞれ、両面の何れにもろう材を積層せず芯材のみで
構成した単層材としている。又、前記隔壁13を構成す
る板片は、芯材の表裏両面にろう材を積層した両面クラ
ッド材としている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した様なアルミニ
ウム合金製熱交換器を構成する各伝熱管5、5の内面側
に、ろう付けの条件によっては、次の様な損傷が発生す
る場合がある。即ち、これら各伝熱管5、5のろう付け
の条件によっては、これら各伝熱管5、5を構成する前
記折れ曲がり部9、9の一部内面側に、所謂食われと呼
ばれる、腐食に類似した損傷が発生する場合がある。こ
の様な損傷が発生する機構は、次の通りである。上記折
れ曲がり部9、9の先端側に設けた重ね合わせ部10、
10の基端部同士の間には、V溝上の微小隙間が存在す
る。この為、ろう付けの為の加熱に伴って上記入口側、
出口側両ヘッダ2、4の片面に積層したろう材が溶融
し、このろう材が、上記重ね合わせ部10、10同士の
ろう付けの為、これら両重ね合わせ部10、10同士の
間に入り込んだ場合に、このろう材が毛細管現象により
上記微小隙間にも入り込み、図6に示す様に、上記重ね
合わせ部付近にろう溜り12を形成する。この様なろう
溜り12を形成したろう材中のSiが、伝熱管5を構成す
る芯材を構成するアルミニウム合金に入り込んで、上記
ろう溜り12の近傍部分に新たな合金を構成すると、当
該部分のアルミニウム合金の融点が低くなる。この状態
で、溶融したろう材が上記微小隙間を上記伝熱管5の軸
方向(図6の表裏方向)に流れ、上記ろう溜り12部分
のろう材と共に、上記新たな合金を持ち去ると、当該部
分の肉厚が薄くなってしまう。
【0008】即ち、従来構造の場合には、上記各伝熱管
5、5の内周面には本来ろう材を存在させない為、この
内周面側に存在するろう材の量は必ずしも多くない。従
って、図6に示す様なろう溜り12が一度形成された場
合でも、ろう付け時のアルミニウム合金製熱交換器の姿
勢等、ろう付け条件によっては、このろう溜り12部分
のろう材が、融点低下により溶けた芯材の一部と共に、
他の部分に持ち去られる可能性がある。この様にして上
記各伝熱管5、5を構成する芯材の厚さが小さくなる
と、アルミニウム合金製熱交換器の耐久性が損なわれ、
最悪の場合は上記伝熱管5、5に微細な貫通孔が生じ
て、アルミニウム合金製熱交換器の歩留が低下する事が
ある為、好ましくない。
【0009】本発明はこの様な事情に鑑みて、アルミニ
ウム合金製熱交換器を構成する伝熱管の内面側に損傷が
発生する事を防止し、アルミニウム合金製熱交換器の耐
久性並びに歩留の向上を有効に図るべく発明したもので
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のアルミニウム合
金製熱交換器は、何れも、前述した従来のアルミニウム
製熱交換器と同様に、それぞれがアルミニウム合金によ
り中空筒状に造られ、互いに間隔をあけて配置された1
対のヘッダと、これら各ヘッダの側面で互いに対向する
部分に形成された、それぞれがスリット状である複数の
通孔と、それぞれがアルミニウム合金製で長矩形の板材
の幅方向中間部をU字形に折り曲げて扁平管状に形成さ
れ、上記各通孔の内側にそれぞれの両端部をがたつきな
く挿入された複数本の伝熱管と、それぞれがアルミニウ
ム合金製で帯状の薄板を波形に形成して成り、これら隣
り合う伝熱管同士の間に挟持された複数のアウターフィ
ンとを備えている。そして、上記各伝熱管は、上記板材
の両端縁部を、これら各伝熱管の厚さ方向内側に向け折
り曲げると共に、更に上記各伝熱管の幅方向外側に向け
折り曲げて1対の重ね合わせ部とし、これら両重ね合わ
せ部同士を互いに重ね合わせた状態で互いにろう付けし
て成る。
【0011】特に、請求項1に記載したアルミニウム合
金製熱交換器に於いては、上記1対の重ね合わせ部のう
ちの少なくとも一方の重ね合わせ部に、当該重ね合わせ
部の内外両面同士を通じさせる小孔を複数形成してい
る。
【0012】更に、請求項2に記載したアルミニウム合
金製熱交換器に於いては、上記各伝熱管の内側に、それ
ぞれがアルミニウム合金製の板材から成り、少なくとも
一端部に平板部分を有する介装部材を、上記各伝熱管の
全長に亙って配設し、上記1対の重ね合わせ部同士の間
に上記平板部分を、これら1対の重ね合わせ部の軸方向
全長に亙って挟持し、この平板部分の両面と上記1対の
重ね合わせ部の内面とを互いにろう付けしている。
【0013】
【作用】上述の様に構成する本発明のアルミニウム合金
製熱交換器により、冷媒等の流体と空気との間で熱交換
を行う作用自体は、前述した従来のアルミニウム合金製
熱交換器の場合と同様である。特に、本発明のアルミニ
ウム合金製熱交換器の場合には、アルミニウム合金製熱
交換器を構成する伝熱管の内面側に損傷が発生する事を
防止できる。即ち、請求項1に記載したアルミニウム合
金製熱交換器の場合は、各伝熱管を構成する1対の重ね
合わせ部のうちの少なくとも一方の重ね合わせ部に、当
該重ね合わせ部の内外両面同士を通じさせる小孔を複数
形成している為、これら両重ね合わせ部同士の基端部に
存在する微小隙間にろう材が入り込んだ場合に、上記1
対の重ね合わせ部同士のろう付けに必要とする以上の、
余分なろう材の一部が、上記複数の小孔内に引き込まれ
る。従って、上記両重ね合わせ部の基端部付近に過剰な
ろう溜りが生じる事を防止できる。従って、前述した従
来構造の様に、ろう溜りを形成したろう材中のSiによ
り、芯材の一部に融点の低い新たな合金を構成する事が
少なくなり、溶融したろう材により上記伝熱管の一部内
面側に損傷が発生する事も少なくなる。この結果、アル
ミニウム合金製熱交換器の耐久性並びに歩留の向上を有
効に図れる。
【0014】更に、請求項2に記載したアルミニウム合
金製熱交換器の場合は、伝熱管を構成する1対の重ね合
わせ部同士の間に介装部材の平板部分を挟持して、上記
平板部分の各面と上記1対の重ね合わせ部の内面とを互
いにろう付けしている為、これら両重ね合わせ部の基端
部に存在する微小隙間にろう材が入り込んだ場合に、こ
のろう材は、上記平板部分の両面と上記1対の重ね合わ
せ部の内面とのろう付けに使用され、上記微小隙間に、
過剰なろう溜りが発生する事を防止できる。即ち、上記
微小隙間にろう溜りが発生しても、このろう溜りは上記
平板部分により仕切られて、上記1対の重ね合わせ部の
各面と接触する各ろう溜りの量は少なくなる。更に、上
記平板部分の一部と上記ろう溜り部分のろう材とが、融
点の低い新たな合金を構成する事により、上記重ね合わ
せ部の内面側の一部にSiにより新たに造られる合金が少
なくなり、この部分が他の部分に持ち去られる程度を少
なく抑えることができる。従って、上記伝熱管の一部内
面側に、実用上問題となる程の損傷が発生する事がなく
なり、アルミニウム合金製熱交換器の耐久性並びに歩留
の向上を有効に図れる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、請求項1に対応する、本
発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本発明の
特徴は、アルミニウム合金製熱交換器を構成する伝熱管
の一部内面側に損傷が発生する事を防止すべく、この伝
熱管の構造を工夫した点にある。その他の部分の構成及
び作用に就いては、前述の図4〜5に示した従来構造と
同様である為、同等部分に関する重複する説明並びに図
示は、省略若しくは簡略にする。又、以下の説明に使用
する、本発明の実施の形態の各例を示す図1〜3は、前
述した図5〜6を反時計方向にほぼ90度回転させたも
のに相当する図である。又、本発明に於いてアルミニウ
ム合金製熱交換器を構成する伝熱管部分以外の構造に就
いては、従来から知られているアルミニウム合金製熱交
換器の各種構造を採用できる。更に、芯材として利用す
るアルミニウム合金としては、例えばJIS A 30
03等、ろう材として利用するアルミニウム合金として
は、例えばJIS A 4343、4045等、従来か
ら一般的に使用していたものを、必要とする強度、耐食
性等に応じて適宜選択使用できる。
【0016】本発明のアルミニウム合金製熱交換機を構
成する伝熱管5aは、前述した従来構造と同様に、アル
ミニウム合金製で長矩形の板材の幅方向中間部をU字形
に折り返して、折り返し部7(図5参照)及びこの折り
返し部7の両端縁から連続する互いに平行な1対の平板
部8、8を設けている。そして、これら両平板部8、8
の先端縁部にそれぞれ折れ曲がり部9、9を、上記伝熱
管5aの厚さ方向に関して、互いに近づく方向に形成
し、更に、これら各折れ曲がり部9、9の先端部を、上
記伝熱管5aの幅方向外側(図1の上側)に向け折り曲
げて、1対の重ね合わせ部10、10としている。そし
て、これら1対の重ね合わせ部10、10同士を互いに
重ね合わせた状態で互いにろう付けし、上記扁平管上の
伝熱管5aを形成している。又、この伝熱管5aの内側
には、アルミニウム合金製で帯状の薄板を曲げ形成して
成る、インナーフィン11を設けている。
【0017】特に、本発明のアルミニウム合金製熱交換
器の場合、上記伝熱管5aを構成する1対の重ね合わせ
部10、10に、当該重ね合わせ部10、10の内外両
面同士を通じさせる小孔14、14を、複数形成してい
る。これら各小孔14、14の大きさ及び数は、上記1
対の重ね合わせ部10、10同士の間に引き込まれたろ
う材の一部を、これら各小孔14、14内に、毛細管現
象により保持でき、上記1対の重ね合わせ部10、10
の基端部の微小隙間17に過剰なろう溜りが形成される
のを防止できる程度に、上記重ね合わせ部10、10同
士の間に入り込むろう材の量との関係で規制している。
又、これら1対の重ね合わせ部10、10に設けた小孔
14、14同士は、互いに整合させる必要はなく、従来
から知られている各種加工方法を用いて形成する。即
ち、これら各小孔14、14は、上記各伝熱管5aを扁
平管状に形成すべく、板材を折り曲げ形成する以前にこ
の板材の両端部に別々に形成しても、上記1対の重ね合
わせ部10、10を重ね合わせた状態でこれら1対の重
ね合わせ部10、10に一挙に形成しても良く、形成時
期に合わせて、ロール加工、プレス加工等、各種加工方
法を採用できる。
【0018】この様に構成される本発明のアルミニウム
合金製熱交換器によれば、アルミニウム合金製熱交換器
を構成する伝熱管5aの内面側に損傷が発生する事を防
止して、この損傷に伴うアルミニウム合金製熱交換器の
耐久性並びに歩留の低下を有効に防止できる。即ち、上
述の様にして成る伝熱管5aを、アルミニウム合金製熱
交換器を構成する他の構成各部材と共に、加熱炉にて一
体ろう付けしてこのアルミニウム合金製熱交換器を組み
立てる場合、上記各伝熱管5aを構成する1対の重ね合
わせ部10、10の基端部同士の間の微小隙間17に、
前記入口側ヘッダ2、出口側ヘッダ4(図4参照)の片
面に積層したろう材が引き込まれる。この場合に上記1
対の重ね合わせ部10、10同士のろう付けに必要とす
る以上の余分なろう材の一部が、これら1対の重ね合わ
せ部10、10に設けた上記複数の小孔14、14内
に、毛細管現象により引き込まれる。従って、上記余分
なろう材により、前述した様な上記1対の重ね合わせ部
10、10の基端部付近の微小隙間17に、前記ろう溜
り12(図6参照)が生じる事を防止できる。従って、
前述した様な、ろう溜り12を形成したろう材中のSiに
より、上記伝熱管5aを構成する板材の芯材の一部に、
融点が低い新たな合金を構成する事も少なくなり、溶融
したろう材により上記伝熱管5aの一部内面側に損傷が
発生する事も少なくなる。この結果、本発明によれば、
アルミニウム合金製熱交換器の耐久性並びに歩留の向上
を有効に図れる。
【0019】尚、上記小孔14、14は上記1対の重ね
合わせ部10、10のうち一方の重ね合わせ部10、1
0に設けるだけでも良い。但し、上記小孔14、14は
上記1対の重ね合わせ部10、10の両方にそれぞれ複
数個形成する方が、余分なろう材をより多く上記小孔1
4、14の内側に保持できる点からは、好ましい。従っ
て、上記1対の重ね合わせ部10、10同士の間のろう
付けに必要なろう材の量、及び上記1対の重ね合わせ部
10、10同士の結合強度等を考慮して、上記小孔1
4、14を形成する数を適宜定める。尚、上記1対の重
ね合わせ部10、10同士の合わせ面に進入したろう材
は、この合わせ面の前面に亙り行き渡ってから、上記各
小孔14、14に入り込む。この理由は、上記合わせ面
の方が小さな隙間が存在し、毛細管現象によりろう材を
引き込むのに作用する力が、各小孔14、14部分に作
用する力よりも大きい為である。従って、上記小孔1
4、14の数が多少多い事は差し支えない。
【0020】次に、図2は、請求項3に対応する、本発
明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合は、
アルミニウム合金製の板材から成るインナーフィン11
aを、伝熱管5bを構成する1対の重ね合わせ部10、
10の間に挟持する介装部材としている。即ち、上記イ
ンナーフィン11aの一端部(図2の上端部)に、折り
曲げ形成しない平板部分15を形成する。そして、上記
1対の重ね合わせ部10、10同士の間に上記平板部分
15を、これら1対の重ね合わせ部10、10の軸方向
(図2の表裏方向)全長に亙り挟持している。この為、
上記インナーフィン11aの軸方向に亙る長さは、上記
1対の重ね合わせ部10、10の軸方向に亙る長さと同
じとしている。又、上記インナーフィン11aの平板部
分15の幅寸法は、上記1対の重ね合わせ部10、10
の幅方向(図2の上下方向)寸法よりも十分に大きくし
て、上記平板部分15の先半部分を、上記1対の重ね合
わせ部10、10の幅方向全長に亙り、挟持する様にし
ている。この様な状態で、アルミニウム合金製熱交換器
を構成する他の構成各部材と共に、加熱炉にて上記平板
部分15の両面と、上記1対の重ね合わせ部10、10
の内面とを互いにろう付けする。
【0021】この様に構成される本例のアルミニウム合
金製熱交換器によっても、アルミニウム合金製熱交換器
を構成する伝熱管5bの内面側に損傷が発生する事を防
止して、この損傷に伴うアルミニウム合金製熱交換器の
耐久性並びに歩留の低下を有効に防止できる。即ち、上
述の様にして成る伝熱管5bを、アルミニウム合金製熱
交換器を構成する他の構成各部材と共に、加熱炉にて一
体ろう付けしてこのアルミニウム合金製熱交換器を造る
場合、上記各伝熱管5bを構成する1対の重ね合わせ部
10、10の内面と上記平板部分15の両面との間の重
ね合わせ面同士の間に、入口側ヘッダ2、出口側ヘッダ
4(図4参照)の片面に積層したろう材が引き込まれ
る。この場合に、このろう材は、上記平板部分15の両
面と上記1対の重ね合わせ部10、10の内面との、2
個所のろう付けに使用される。この為、本来のろう付け
に必要とするろう材の量が多くなり、余剰となるろう材
が少なくなって、上記平板部分15の両面と重ね合わせ
部10、10の基端部との間の微小隙間17a,17a
にろう溜り12(図6参照)が発生する事を少なくでき
る。又、仮に上記微小隙間17a,17aにろう溜り1
2が発生しても、このろう溜り12は上記平板部分15
により仕切られて、上記1対の重ね合わせ部10、10
の各面と接触する各ろう溜り12の量は少なくなる。更
に、上記平板部分15の一部と上記ろう溜り部分12の
ろう材とが、融点の低い新たな合金を構成する事によ
り、上記重ね合わせ部10、10の内面側の一部が他の
部分に持ち去られる事を抑制できる。従って、上記伝熱
管5aの一部内面側に損傷が発生する事がなくなり、ア
ルミニウム合金製熱交換器の耐久性並びに歩留の向上を
有効に図れる。
【0022】次に、図3は、請求項4に対応する、本発
明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合、上
述した第2例の場合と異なり、インナーフィン11の代
わりに、アルミニウム合金製で上記インナーフィン11
とは独立した平板状の板片16を伝熱管5cの内側に設
けて、この伝熱管5cを構成する1対の重ね合わせ部1
0、10同士の間に挟持する介装部材としている。そし
て、この板片16の外半部を、上記伝熱管5cを構成す
る1対の重ね合わせ部10、10同士の間に挟持してい
る。従って、上述した第2例と同様の理由で、この板片
16の軸方向に亙る長さを上記1対の重ね合わせ部1
0、10の軸方向に亙る長さと同じとし、上記板片16
の幅寸法を上記1対の重ね合わせ部10、10の幅寸法
よりも大きくしている。この様に構成される本例のアル
ミニウム合金製熱交換器によっても、上述した第2例の
場合と同様の理由により、上記伝熱管5cの一部内面側
に損傷が発生する事がなくなり、アルミニウム合金製熱
交換器の耐久性並びに歩留の向上を有効に図れる。
【0023】
【発明の効果】本発明のアルミニウム合金製熱交換器
は、以上に述べた通り構成され作用するので、アルミニ
ウム合金製熱交換器を構成する伝熱管の一部内面側に損
傷が発生する事を防止し、アルミニウム合金製熱交換器
の耐久性並びに歩留の向上を有効に図れる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す、伝熱管の
端部拡大斜視図。
【図2】同第2例を示す、伝熱管の端面図。
【図3】同第3例を示す、伝熱管の端面図。
【図4】本発明の対象となるアルミニウム合金製熱交換
器の1例を示す正面図。
【図5】インナーフィンを内装した状態で示す、図4の
アルミニウム合金製熱交換器を構成する伝熱管の端部斜
視図。
【図6】ろう付けの際に生じるろう溜りの状態を示す、
伝熱管の部分断面図。
【符号の説明】
1 入口管 2 入口側ヘッダ 3 出口管 4 出口側ヘッダ 5、5a、5b、5c 伝熱管 6 アウターフィン 7 折り返し部 8 平板部 9 折れ曲がり部 10 重ね合わせ部 11、11a インナーフィン 12 ろう溜り 13 隔壁 14 小孔 15 平板部分 16 板片 17、17a 微小隙間

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれがアルミニウム合金により中空
    筒状に造られ、互いに間隔をあけて配置された1対のヘ
    ッダと、これら各ヘッダの側面で互いに対向する部分に
    形成された、それぞれがスリット状である複数の通孔
    と、それぞれがアルミニウム合金製で長矩形の板材の幅
    方向中間部をU字形に折り曲げて扁平管状に形成され、
    上記各通孔の内側にそれぞれの両端部をがたつきなく挿
    入された複数本の伝熱管と、それぞれがアルミニウム合
    金製で帯状の薄板を波形に形成して成り、これら隣り合
    う伝熱管同士の間に挟持された複数のアウターフィンと
    を備え、上記各伝熱管は、上記板材の両端縁部を、これ
    ら各伝熱管の厚さ方向内側に向け折り曲げると共に、更
    に上記各伝熱管の幅方向外側に向け折り曲げて1対の重
    ね合わせ部とし、これら両重ね合わせ部同士を互いに重
    ね合わせた状態で互いにろう付けして成るものであるア
    ルミニウム合金製熱交換器に於いて、上記1対の重ね合
    わせ部のうちの少なくとも一方の重ね合わせ部に、当該
    重ね合わせ部の内外両面同士を通じさせる複数の小孔を
    形成した事を特徴とするアルミニウム合金製熱交換器。
  2. 【請求項2】 それぞれがアルミニウム合金により中空
    筒状に造られ、互いに間隔をあけて配置された1対のヘ
    ッダと、これら各ヘッダの側面で互いに対向する部分に
    形成された、それぞれがスリット状である複数の通孔
    と、それぞれがアルミニウム合金製で長矩形の板材の幅
    方向中間部をU字形に折り曲げて扁平管状に形成され、
    上記各通孔の内側にそれぞれの両端部をがたつきなく挿
    入された複数本の伝熱管と、それぞれがアルミニウム合
    金製で帯状の薄板を波形に形成して成り、これら隣り合
    う伝熱管同士の間に挟持された複数のアウターフィンと
    を備え、上記各伝熱管は、上記板材の両端縁部を、これ
    ら各伝熱管の厚さ方向内側に向け折り曲げると共に、更
    に上記各伝熱管の幅方向外側に向け折り曲げて1対の重
    ね合わせ部とし、これら両重ね合わせ部同士を互いに重
    ね合わせた状態で互いにろう付けして成るものであるア
    ルミニウム合金製熱交換器に於いて、上記各伝熱管の内
    側に、それぞれがアルミニウム合金製の板材から成り、
    少なくとも一端部に平板部分を有する介装部材を、上記
    各伝熱管の全長に亙って配設し、上記1対の重ね合わせ
    部同士の間に上記平板部分を、これら1対の重ね合わせ
    部の軸方向全長に亙って挟持し、この平板部分の両面と
    上記1対の重ね合わせ部の内面とを互いにろう付けした
    事を特徴とするアルミニウム合金製熱交換器。
  3. 【請求項3】 介装部材がインナーフィンであり、平板
    部分がこのインナーフィンの一端部の折り曲げ形成しな
    い部分である、請求項2に記載したアルミニウム合金製
    熱交換器。
  4. 【請求項4】 介装部材がインナーフィンとは独立した
    平板状の板片である、請求項2に記載したアルミニウム
    合金製熱交換器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1835250A2 (de) * 2006-03-14 2007-09-19 Behr GmbH & Co. KG Verfahren zum Herstellen eines Schichtwärmeübertragers und Schichtwärmeübertrager
JP2016097434A (ja) * 2014-11-26 2016-05-30 株式会社デンソー 熱交換器用チューブおよびその製造方法
JP2021116994A (ja) * 2020-01-29 2021-08-10 三菱電機株式会社 熱交換器、熱交換器の製造方法、管継手、及び管の接続方法

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