JP2005207614A - 熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ロー付け時のロー材の流動を抑制する。
【解決手段】 ヘッダタンク7、9を、チューブ5端部を挿入するチューブ挿入口33を備える第1部材21と、チューブ挿入口33を備えない第2部材23とに、分割した。第1部材21を、ロー材層を備えないコア材21aによりなるものとした。そしてこの第1部材21を、ロー付け時において、第1部材21に接合される他の部材(チューブ、第2部材23、閉塞部材25、仕切部材27場合によってはアウターフィン3およびサイドプレート11なども含む)との接合面間のみにおいてロー材と接触するようにした。これにより、コア材からなる第1部材21によってチューブ5のロー材層とヘッダタンク7、9のロー材層とが分断される。そのため、第1部材21がロー材流動遮断部として機能し、毛細管部分が極めて多い熱交換器コア部1A側にヘッダタンク7、9のロー材が奪われてしまうことがない。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両用空調装置などに使用される凝縮器などの熱交換器に関する。
従来の熱交換器には、特許文献1〜3に開示されるようなものがある。この種の熱交換器は、対向する一対のヘッダタンクに、複数多段に配置される扁平チューブの両端開口部を連通接続して構成されている。多段に配置される扁平チューブ間にはコルゲート状のアウターフィンが介在している。
両ヘッダタンクは、パイプと、該パイプの両端開口部を閉塞する閉塞部材と、パイプ内の長手方向に延びる通路を区切る仕切板と、を備えている。パイプは、チューブを差込むためのチューブ差込み孔が複数多段に備えている。
熱交換器の製造方法は、チューブとアウターフィンとを交互に積層した状態で、このチューブをヘッダタンクのチューブ差込み孔に差込んで仮組体とし、この仮組体を炉内に入れ、所定温度で各部材のコア材の表面のロー材を溶かして接合することで、一体的に固定するものである。このため、熱交換器を構成する部材は、外周面にロー材層を備える。
このように構成された熱交換器では、冷媒入口用コネクタを通じて一方のヘッダタンクに導入される冷媒が、一方のヘッダタンクと他方のヘッダタンクとの間を蛇行するようにチューブ内を流れ、最終的に何れかのヘッダタンクに固定された冷媒出口用コネクタを通じて排出される。このとき、熱交換器内を流れる冷媒は、チューブ間のアウターフィンの隙間を通風する空気と熱交換される。例えば、放熱器または凝縮器などとして用いる場合には冷媒は冷却され、蒸発器などとして用いられる場合には冷媒は加熱される。
特開平7−27496号公報 特開平10−227593号公報 特開2003−94135号公報
前記従来技術にあっては、熱交換器を構成する各部材は外周面にロー材層を備えるため、ロー付け時には、熱交換器全体でロー材の流動がある。
ここで、一般に、熱交換器コア部ではチューブとアウターフィンとの接合面が多く存在し、熱交換器コア部における総接合面積とヘッダタンクにおける接合面積では、熱交換器コア部における総接合面積のほうがかなり広い。ロー付け時には毛細管現象により、接合面に周辺のロー材が流れ込んでくる。そのため、ロー付け時には、毛細管現象により熱交換器コア部へヘッダタンクのロー材が流失していくことが懸念される。この場合、(i)ヘッダタンクを構成する部材同士のロー付けの安定性や、(ii)ヘッダタンクとチューブとのロー付けの安定性や、(iii)ヘッダタンクとコネクタとのロー付けの安定性が、低下する虞がある。
本発明はこのような従来技術をもとに為されたものであって、その目的は、ロー付け時に、熱交換器コア部とヘッダタンクとの間のロー材の流動を防止することである。
請求項1記載の発明は、アウターフィンと、前記アウターフィンと交互に積層された複数のチューブと、前記各チューブの開口端部が挿入されて各チューブと連通するヘッダタンクと、を備えた熱交換器において、
前記ヘッダタンクは、互いに組み合わされる第1部材および第2部材を備え、前記第1部材は、前記チューブを備え、前記第2部材は、前記チューブ挿入口を備えず、前記第1部材は、外周面および内周面にロー材層を備えないコア材により形成され、記第1部材は、ロー付け時において、この第1部材に接合される他の部材との接合面間のみにおいてロー材と接触していることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、アウターフィンと、前記アウターフィンと交互に積層された複数のチューブと、前記各チューブの開口端部が挿入されて各チューブと連通するヘッダタンクと、を備えた熱交換器において、
前記ヘッダタンクは、互いに組み合わされる第1部材および第2部材を備え、前記第1部材は、前記チューブの開口端部を挿入するチューブ挿入口を備え、前記第2部材は、前記チューブ挿入口を備えず、前記第1部材は、外周面および内周面にロー材層を備えないコア材により形成され、前記第2部材は、コア材の内周面または外周面のいずれかのうち前記第1部材との接合部分を有する面の全体にロー材層を備えることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の熱交換器であって、前記ヘッダタンクは、その長手方向に沿って分割されって組み合わされるとともにこの組合方向に向けてそれぞれ開口を備える箱形の前記第1部材および前記第2部材からなることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2に記載の熱交換器であって、前記ヘッダタンクは、その長手方向に沿って分割された前記第1部材および前記第2部材を前記チューブの長手方向に沿って組み合わせたパイプと、このパイプの両開口端部を閉塞する閉塞部材と、からなり、
前記閉塞部材は、コア材の両面のうち少なくとも一方の面の全体にロー材層を備えることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項3または請求項4に記載の熱交換器であって、 前記ヘッダタンクは、内部を長手方向に区画する仕切部材を備え、前記仕切部材は、コア材の両面のうち少なくとも一方の面の全体にロー材層を備えることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項2〜5の何れか1項に記載の熱交換器であって、前記第1部材を前記第2部材よりも幅広に形成しておき、前記第1部材の内周面に第2部材の外周面を嵌め入れた状態でロー付け接合する構造であって、前記第2部材は、コア材の外面全体にロー材層を備えることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1〜5の何れか1項に記載の熱交換器であって、前記第2部材を前記第1部材よりも幅広に形成しておき、前記第2部材の内周面に前記第1部材に外周面を嵌め入れた状態でロー付け接合する構造であって、前記第2部材は、コア材の内周面全体にロー材層を備えることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項7に記載の熱交換器であって、前記第2部材は、コア材の内周面全体および外周面全体にロー材層を備えることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項2〜8記載の熱交換器であって、前記チューブは、チューブ外周面全体にロー材層を備えることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項2〜9の何れか1項記載の熱交換器であって、前記チューブは、二枚の金属薄板を最中合わせに接合したものであり、前記二枚の金属薄板同士の接合部は、チューブの長手方向に沿って設けられることを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項2〜9の何れか1項記載の熱交換器であって、前記チューブは、一枚の金属薄板の長手方向に沿う中心線に沿って折り返し、折り返し端部同士を接合したものであることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、第1部材は、外周面および内周面にロー材層を備えないコア材により形成され、ロー付け時において、第1部材はこの第1部材に接合される他の部材との接合面間のみにおいてロー材と接触しているため、第1部材において、チューブとヘッダタンクとの間のロー材層が分断される。通常は、接触するロー材層を通じて溶解したロー材が流動することとなるが、第1部材においてチューブとヘッダタンクとの間のロー材層が分断されるので、熱交換器コア部とヘッダタンクとの間に生じるロー材のやり取りが無くなる。これにより、毛細管部分が極めて多い熱交換器コア部に、ヘッダタンクのロー材が奪われて局所的にロー材が足りなくなることが防止される。
なお、この請求項1の発明にあっては、第1部材とこの第1部材と接合されるその他の部材(第2部材、閉塞部材、仕切部材、チューブなど)のいずれか一方に、ロー付け前に、第1部材とその他の部材との接合部分にロー材層を塗布した構造も含まれるものとする。また、この請求項1記載の発明にあっては、第1部材に対してアウターフィンやサイドプレートなどが接触していても必ずしも接合の必要がない場合は、第1部材とアウターフィンとの接触面間や第1部材とサイドプレートとの接触面間にはロー材が無くてもよい。
請求項2記載の発明によれば、第2部材は、コア材の内周面または外周面のいずれかのうち第1部材との接合部分を有する面の全体にロー材層を備えるため、請求項1記載の発明の効果に加え、第1部材と第2部材との接合部分に予めロー材層を塗布する必要がない。そのため、熱交換器の製造工程が簡素化する。
請求項3記載の発明によれば、ヘッダタンクは閉塞部材を備えないタイプにおいて、請求項2の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項4記載の発明によれば、ヘッダタンクはパイプの両開口端部を閉塞する閉塞部材を備えるタイプにおいて、閉塞部材は、コア材の両面のうち少なくとも一方の面の全体にロー材層を備えるため、閉塞部材と第1部材との接合部分に予めロー材層を塗布する必要がないため、熱交換器の製造工程が簡素化する。
請求項5記載の発明によれば、請求項3または請求項4に記載の発明の効果に加え、ヘッダタンクの内部に仕切部材を備えるタイプにおいて、仕切部材は、コア材の両面の少なくとも一方の面の全体にロー材層を備えるため、仕切部材と第1部材との接合部分に予めロー材層を塗布する必要がないため、熱交換器の製造工程が簡素化する。
請求項6記載の発明によれば、請求項2〜5の何れか1項に記載の発明の効果に加え、第1部材の内周面に第2部材の外周面を嵌め入れた状態でロー付け接合するタイプにおいて、第2部材は、コア材の外面全体にロー材層を備えるため、ロー材を塗布しなくとも第1部材と第2部材とを接合できるため、作業性が良い。また、第2部材の外周面に接続する配管コネクタやリキッドタンクなどにロー材層を設けなくとも良いため、さらに作業性良い。
請求項7記載の発明によれば、請求項2〜5の何れか1項に記載の発明の効果に加え、第2部材の内周面に第1部材に外周面を嵌め入れた状態でロー付け接合するタイプにおいて、第2部材はコア材の内周面全体にロー材層を備えるるため、ロー材を塗布しなくとも第1部材と第2部材とを接合できるため、作業性が良い。
請求項8記載の発明によれば、請求項7に記載の発明の効果に加え、第2部材は、コア材の内周面全体および外周面全体にロー材層を備えるため、第2部材の外周面に接続する配管コネクタやリキッドタンクなどにロー材層を設けなくとも良いため、さらに作業性良い。
請求項9記載の発明によれば、請求項2〜8記載の熱交換器であって、チューブは、チューブ外周面全体にロー材層を備えるため、チューブとタンク挿入口との接合部位にロー材層を塗布しなくても良いため、熱交換器の製造工程が簡素化する。また、チューブとアウターフィンとの接合部位にロー材を塗布しなくても良いため、さらに熱交換器の製造工程が簡素化する。なお、アウターフィンは、コア材の両面にロー材層が有ってもよく無くてもよい。
なお、この請求項9では、チューブは、予めチューブ外周面がロー材とあるように、チューブ長手方向に向けて押し出し成形して製造されるものであってもよいが、請求項10および請求項11の発明のような構造であると、第1部材のロー材流動遮断作用が効果的にとなる。
請求項10記載の発明によれば、請求項2〜9の何れか1項記載の発明の効果に加え、チューブがその長手方向に沿って接合部を備える構造であるため、第1部材によるロー材流動遮断作用がより効果的となる。これは、チューブがその長手方向に沿って接合部を備える構造では、もしロー材流動遮断部が無いと、
ヘッダタンクのロー材が、毛細管現象によりチューブの接合部にさらに吸い取られてしまうことに起因する。
請求項11記載の発明によれば、請求項2〜9の何れか1項記載の発明の効果に加え、チューブはその長手方向に沿って接合部を備える構造であるため、請求項10の発明の効果と同様に、第1部材によるロー材流動遮断作用がより効果的となる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
第1実施形態:図1〜図6は第1実施形態の熱交換器を示す。なお、この実施形態の熱交換器は内部を流通する気相冷媒を冷却しながら凝縮するコンデンサとして利用される。
「熱交換器の全体構造」
図1に示すように、この第1実施形態の熱交換器1は、複数のアウターフィン3、3、・・・と、前記アウターフィン3、3、・・・と交互に積層された複数の扁平状のチューブ5、5、・・・と、これらアウターフィン3、3、・・・およびチューブ5、5、・・・の積層方向最外側に配置された補強用のサイドプレート11、11と、前記各チューブ5の両開口端部が挿入されて各チューブ5と連通する一対のヘッダタンク7、9と、を備えている。
ヘッダタンク7(図1中左側)には、冷媒入口用コネクタ15が取付られ、ヘッダタンク9(図1右側)には、冷媒出口用コネクタ17が取付られている。また、両ヘッダタンク7、9内には、ヘッダタンク7、9内を複数の部屋に仕切る仕切部材27がはめ込まれている。
冷媒入口用コネクタ15を通じて図示せぬ冷媒入口側配管からヘッダタンク7に冷媒を導入すると、この冷媒は、両ヘッダタンク7、9間を蛇行するように、チューブ5、5、・・・内を流通した後、最終的にヘッダタンク9から冷媒出口用コネクタ17を通じて図示せぬ冷媒出口側配管に導出される。このとき、チューブ5内部を流通する冷媒とチューブ5外部を流通する空気の間で熱交換が行われる。
「ヘッダタンクの構造」
次に、図2〜図4を参照しつつ、主にヘッダタンク7、9を詳しく説明する。
各ヘッダタンク7、9は、その長手方向に沿って分割された第1部材21および第2部材23を組み合わせてなる角筒状のパイプ19と、このパイプ19の両開口端部19a、19aを閉塞する閉塞部材25、25と、からなっている。また、両ヘッダタンク7、9の内部には、内部空間を長手方向に複数の部屋に区画する仕切部材27が配置されている。
第1部材21と第2部材23とはいずれも断面コ字状に形成されている。
詳しくは、第1部材21は、チューブ5の長手方向と直交する平板状の基部29と、この基部の幅方向両端から略直交方向に突設された一対のストレート部31、31と、を備えて断面略コ字状となっている。この第1部材21の基部29は、各チューブ5の開口端部を挿入するチューブ挿入口33、33、・・・を備える。一方、第2部材23も、第1部材21と同様に、チューブ5の長手方向と直交する平板状の基部35と、この基部35の幅方向両端から略直交方向に突設された一対のストレート部37、37と、を備えて断面略コ字状となっている。この第2部材の基部35は開口(図示せぬ)を備え、この開口に冷媒入口用コネクタ15(または冷媒出口用コネクタ17)の筒状部41が挿入された状態で取付られる。
この例では、第1部材21の幅寸法(一対のストレート部31、31同士の間隔)が第2部材23の幅寸法(一対のストレート部37、37同士の間隔)より幅広に形成されている。そして、第1部材21のストレート部31、31の内周面に第2部材23のストレート部37、37の外周面を嵌め入れた状態で、両部材21、23がロー付け接合されている。
第2部材23の基部35には、閉塞部材25の突起部26aを支持する支持孔43が設けれている。また、第2部材23の各ストレート部37、37には、閉塞部材25のウイング部26b、26bを支持する支持溝45、45が設けられている。これら、第2部材23の支持孔43および支持溝45、45により閉塞部材25が所定位置に位置決めされている。なお、この例では、仕切部材27も閉塞部材25と同一形状であり、仕切部材27も突起部28aおよびウイング部28bを備えて、第2部材23に形成された図示せぬ支持孔および図示せぬ支持溝により所定位置に位置決めされている。
次に、主にヘッダタンク7、9の素材を説明する。
第1部材21の素材は、コア材21aの表裏両面にロー材層を備えてないもので、コ字状の第1部材21の外周面および内周面にロー材層を備えない。
第2部材23の素材は、コア材23aの表裏の一方の面23cの全体にロー材層23cが一体形成されたものであり、このロー材層23cはコ字状の第2部材23の外周面側にある。
閉塞部材25の素材は、コア材25aの表裏両面の全体にロー材層25b、25cが一体成形されたものである(図4)。
仕切部材27の素材は、コア材27aの表裏両面の全体にロー材層27b、27cが一体成形されたものである(図4)。
これにより、ヘッダタンク7、9の各部材(第1部材21、第2部材23、閉塞部材25)を組み合わせると各部材の接合面間にロー材層が存在することになり、各部材を組み合わせて状態でロー付けすることによりヘッダタンク7、9の各部材が一体的に固定される。
なお、閉塞部材25および仕切部材27は、その周面(パイプを構成する第1部材21および第2部材23の内周面と接触する面)にロー材層を備えていないが、ロー付け時には、閉塞部材25の表裏面のロー材層25b、25cおよび仕切部材27の表裏両面のロー材層27b、27cが溶けて、毛細管現象により周面に周り込む。これにより。閉塞部材25および仕切部材27は、第1部材21および第2部材23とロー付けされるようになっている。
「チューブの構造」
図5および図6はチューブを示すものである。このチューブ5は、筒状であり、その両端が前記ヘッダタンク7、9のチューブ挿入口33に挿入された状態で、ヘッダタンク7、9にロー付けされている。チューブ5の内部には波状のインナーフィンを備えている。
以下、図6を参照しつつチューブ5の製造工程を説明する。まず、チューブ5の素材5Mとして、コア材5aの表裏いずれか面の全体にロー材層5cが一体成形された、一枚の長板状の金属薄板5Mを用意する。
次に、図6aに示すように、素材としての長板状の金属薄板5Mの幅方向両端部を内側に巻き返し形成して、接合部47、47を形成する。
次に、ロー材層5cがチューブ5の外周面側に位置するように、素材5Mを長手方向に沿う中心線に沿って2つ折りにし、折り返し端部としての接合部47、47同士を折り合わせてチューブ状とする。このとき、図5に示すようにインナーフィン49をチューブ5内に挿入しておく。このインナーフィン49の素材は、図5に示すようにコア材49aの表裏の両面にロー材層49b、49cが一体に形成されたものである。なお、この発明では、チューブ5内表面にロー材層を設けて、表裏面にロー材層を備えないインナーフィン49を利用してもよい。
最終的に、熱交換器1全体をロー付けする際に、チューブ5の接合部47、47同士がロー付けされ、また、チューブ5の内表面とインナーフィン49とがロー付けされる。これによりチューブ5が完成する。このとき同時に、チューブ5の外表面とアウターフィン3とがロー付けされ、また、チューブ5の両端部の外表面とヘッダタンク7、9のチューブ挿入口33内周縁とがロー付けされる。なお、この実施形態ではアウターフィン3の素材は、コア材の表裏の両面にロー材層が一体形成されたものである。
「熱交換器の製造工程」
次に、この実施形態の熱交換器1の製造工程を簡単に説明する。
まず、所定の素材からなるアウターフィン3、チューブ5、インナーフィン49、ヘッダタンク7の各部材(第1部材21および第2部材23および閉塞部材25)、仕切部材27、コネクタ15および17、サイドプレート11および11、を用意する。
次に、各部材を所定形状に加工する。
次に、全ての部材を組み合わせて、所定の治具などで仮固定して仮組体とする。
次に、この仮組体を炉内で所定温度で焼結し、各部材を一体的にロー付けする。つまり仮組体の各部材のロー材層を所定温度で溶かしたのち冷やすことで、各部材を一体的に固定する。
「作用」
ヘッダタンク7、9の第1部材21は、その素材が外周面および内周面にロー材層を備えないコア材21aにより形成されるものであることに加えて、上述のような構成により、ロー付け時において、第1部材21はこの第1部材21に接合されるその他の部材(チューブ5および第2部材23および閉塞部材25および仕切部材27)との接合面間のみにおいてロー材と接触することとなる。
そのため、この実施形態の熱交換器1では、ロー材層を備えない第1部材21によって、チューブ5のロー材層5cとヘッダタンク7と、ロー材層(第2部材23のロー材層23cおよび閉塞部材25のロー材層25b、25cおよび仕切部材27のロー材層27b、27c)と、が分断される。一般に互いに接触するロー材層を通じて溶解したロー材が流動するが、この第1実施形態では、上述のようにチューブ5のロー材層5cとヘッダタンク7とロー材層とが分断されるので、熱交換器コア部1Aとヘッダタンク7、9との間のロー材のやり取りが無くなる。これにより、毛細管部分が極めて多い熱交換器コア部1A側にヘッダタンク7、9のロー材が奪われて、ヘッダタンク7、9のロー材が不足することがない。
「効果」
以下、この第1実施形態の効果をまとめる。
第1に、この第1実施形態によれば、ロー材層を備えない第1部材21により、チューブ5のロー材層5cとヘッダタンク7、9のロー材層(第2部材23のロー材層23cおよび閉塞部材25のロー材層25b、25cおよび仕切部材27のロー材層27b、27c)とが分断される。そのため、毛細管部分が極めて多い熱交換器コア部1A側にヘッダタンク7のロー材が奪われて、ヘッダタンク7のロー材が足りなくなることがない。結果、ヘッダタンクに接合される部品(コネクタ15、17など)や、ヘッダタンク7、9を構成する部材(第1部材21、第2部材23、閉塞部材25)同士の接続安定性が良好となる。また、熱交換器コア部1Aにヘッダタンク7、9のロー材が流動しないので、熱交換器コア部1Aのチューブ5およびアウターフィン3に余分なロー材が蓄積しない。結果、ロー材の蓄積によって、チューブ5、5間の通風面積が狭められるようなことがない。
第2に、この第1実施形態によれば、第2部材23の素材は、コア材23aの内周面または外周面のいずれかのうち前記第1部材21との接合部分を有する面(この例では外周面)の全体にロー材層23cが一体形成されたものであるため、後述する図10のように第1部材21と第2部材23との接合部分に予めロー材Xを塗布する必要がない。そのため、熱交換器1の製造工程が簡素化する。
第3に、この第1実施形態によれば、ヘッダタンク7、9がパイプ19とこのパイプ19の両開口端部19a、19aを閉塞する閉塞部材25、25とを備えるタイプにおいて、閉塞部材25、25の素材は、コア材25aの両面の全体にロー材層25b、25cが一体形成されたものであるため、閉塞部材25と第1部材21および第2部材23との接合部分に予めロー材層を塗布する必要がない。そのため、熱交換器1の製造工程が簡素化する。
第4に、この第1実施形態によれば、ヘッダタンク7、9の内部に仕切部材27を備えるタイプにおいて、仕切部材27の素材はコア材27aの両面の全体にロー材層27b、27cが一体形成されたものであるため、仕切部材27と第1部材21および第2部材23との接合部分に予めロー材層を塗布する必要がない。そのため、熱交換器1の製造工程が簡素化する。
第5に、この第1実施形態によれば、第1部材21を第2部材23よりも幅広に形成しておき、第1部材21の内周面に第2部材23の外周面を嵌め入れた状態でロー付け接合するタイプであり、記第2部材23の素材は、コア材23aの外面全体にロー材層23cが一体形成されたものであるため、後述する図10の第3実施形態のようにロー付け前に、第1部材21と第2部材23との接合面にロー材Xを塗布しなくとも第1部材21と第2部材23とを接合できる。そのため、熱交換器1の製造工程が簡素化する(第1の効果と同様)。しかも、第2部材23の外周面に接続するコネクタ15(17)やリキッドタンクなどにロー材層を設けなくとも良いため、さらに熱交換器1の製造工程が簡素化する。
第6に、この第1実施形態によれば、チューブ5の素材は、チューブ5外周面全体にロー材層5cが一体形成されたものであるため、チューブ5とチューブ挿入口33との接合部位にロー材を塗布しなくても良い。そのため、熱交換器1の製造工程が簡素化する。また、チューブ5とアウターフィン3との接合部位にロー材を塗布しなくても良いため、さらに熱交換器1の製造工程が簡素化する。なお、本発明ではアウターフィン3の素材は、コア材の両面にロー材層を一体形成して有ってもよく無くてもよい。
第7に、この第1実施形態の熱交換器1によれば、チューブ5は、チューブ5の長手方向に沿って接合部47、47を備える構造であるため、第1部材21によるロー材流動遮断作用がより効果的となる。これは、仮にこの実施形態のようにロー材流動遮断部(ロー材層を備えない第1部材21)がないと、チューブ5がその長手方向に沿って接合部47、47を備える構造では、ヘッダタンク7、9のロー材が毛細管現象によりさらにチューブ5の接合部47、47にも吸い取られてしまうことに起因する。
「チューブの変形例1」
なお、例えば図7(a)(b)(c)のチューブの変形例のように、接合部の形状が異なってもチューブの長手方向に沿って接合部があれば、第1実施形態のチューブと同様の効果が得られる。以下、各変形例の構造の説明を付け加える。
図7(a)(b)(c)はいずれも、図5のチューブと同様に、素材である一枚の金属薄板を折り返し形成するタイプである。
図7(a)のチューブ50は、コア材50aの外表面となる面の全体にロー材層50cを備える長板状の素材を長手方向に沿って折り返して、幅方向両端部の接合部51、52同士をロー付け接合する点で第1実施形態のチューブ5と同様であるが、素材の幅方向両端部の接合部51、52のうち一方(この例では上側)の接合部51を他方(この例では下側)の接合部52より長く構成して、一方の接合部51を他方の接合部52を巻き込むように折り返して略コ字状に形成した点で第1実施形態のチューブ5と異なる。ロー付け時には、接合部52の内面が接合部51のロー材層を備える外面と接触し、これにより、接合部51、52同士がロー付け接合される。
図7(b)のチューブ60は、コア材60aの外表面となる面の全体にロー材層60cを備える長板状の素材を長手方向に沿って折り返して、幅方向両端部の接合部61、61同士をロー付け接合する点で図5のチューブ5と同様であるが、長板状の素材の幅方向両端部に予め内側に折り返し形成した接合部61、61同士の接触面積が図5のチューブ5と異なっている。
図7(c)のチューブ70は、外表面となる面の全体にロー材層を備える長板状の素材を長手方向に沿って折り返して、幅方向両端部の接合部71、71同士をロー付け接合する点で図5のチューブ5と同様であるが、各接合部71、71はロー材層を備えない内面同士をロー付け接合した点で図5のチューブ5と異なっている。なお、図5のチューブ5および図7(a)のチューブ50および図7(b)のチューブ60のように、ロー付け時に接合部同士の間に予めロー材層が存在する構造の方が接合安定性に優れると考えられるが、この図7(c)に示すような構造であっても、接合部71、71の外面のロー材層70c、70cが端末を介して接合部71、71の内面に周り込むため、接合部71、71同士の接合が確保される。
「チューブの変形例2」
図16は、チューブのその他の変形例である。この図16のチューブ80は、素材としての二枚の金属薄板80A、80Bを用いてこの金属薄板80A、80Bの幅方向両端の接合部81、82同士が接合された構造である点で、図5のチューブ5と異なるが、チューブ80の長手方向に沿って接合部81、82がある点で図5のチューブと同様である。そのため図5のチューブ5と同様の効果が得られる。
「チューブの変形例3」
なお、本発明には、チューブがチューブ長手方向に接合部を備えない構造も含まれるものとする。この例としては、チューブ長手方向に向けて押出成形したチューブがある。
以下、その他の実施形態を説明する。
「第2実施形態」
図8および図9は、第2実施形態の熱交換器1である。この第2実施形態の熱交換器1は、ヘッダタンク7、9の閉塞部材25および仕切部材27の支持構造が第1実施形態と異なっている。この第2実施形態では、第1実施形態の構造に加えて、第1部材21にも支持孔91が形成されており、この支持孔91に支持される突起部26c(28c)をさらに閉塞部材25(仕切部材27)に追加した点で第1実施形態異なっている。
この第2実施形態によれば、第1部材21に孔91をあけた構造であっても、第1部材21のコア材21aの内外周面にそれぞれロー材層を備えないため、第1実施形態と同様に、第1部材21によるロー材流動遮断機能は得られる。
「第3実施形態」
図10は第3実施形態を示す。この図10の第3実施形態は、第2部材100の外表面の全体にロー材層が一体形成されておらず、第2部材100外表面がコア材100aとなっている点で第1実施形態と異なっている。そして、第1部材21と第2部材100とのロー付け接合を確保するため、ロー付け前に、第1部材21と第2部材100との接合面にロー材Xを塗布している。この場合、ロー付け前に塗布されるロー材Xは、第1部材21に塗布してもよいし、第2部材100に塗布してもよい。
この第3嫉視形態によれば、第1実施形態と同様に、内外周面にロー材層を備えない素材によりなる第1部材21により、ロー材流動遮断機能が得られる。
「第4実施形態」
図11はこの発明の第4実施形態を示す。
この図11の第4実施形態では、ヘッダタンク7、9は第2部材110を第1部材21よりも幅広に形成しておき、第2部材110の内周面に第1部材21に外周面を嵌め入れた状態でロー付け接合する点で、第3実施形態と異なる。なお、第2部材110はコア材からなり、ロー付け前に第1部材21と第2部材110との接合面にロー材Xを塗布している点で第3実施形態と同様である。この場合も、ロー付け前に塗布されるロー材Xは、第1部材21に塗布してもよいし、第2部材110に塗布してもよい。
この第4実施形態によれば、第1〜3実施形態と同様に、内外周面にロー材層を備えない素材によりなる第1部材21により、ロー材流動遮断機能が得られる。
「第5実施形態」
図12はこの発明の第5実施形態を示す。この第5実施形態では、第2部材120の素材はコア材120aの内周面全体にロー材層120bが一体形成されたものである点で、第4実施形態と異なる。
この第5実施形態によれば、第4実施形態のようにロー付け前に第1部材21と第2部材110との接合面にロー材Xを塗布しなくとも、第1部材21と第2部材120とを接合できる。これにより、第4実施形態に比べて熱交換器1の製造工程が簡素化する。
「第6実施形態」
図13はこの発明の第6実施形態を示す。この第6実施形態では、第2部材130の素材は、コア材130aの内周面全体および外周面全体にロー材層130b、130cが一体形成された点で第5実施実施形態と異なる。
この第6実施形態によれば、第5実施形態の効果に加え、第2部材130の外周面に接続するコネクタ15(17)などにロー材を塗布または溶射しなくても良いため、さらに熱交換器1の製造工程が簡素化する。
「第7〜8実施形態」
なお、本発明にあっては、第1部材の素材が内外周面にそれぞれロー材層が一体形成されていないコア材からなるものであれば、例えば図14の第7実施形態(図15の第8実施形態)に示すように、ヘッダタンク140(ヘッダタンク150)の第1部材141(第1部材151)と第2部材142(第2部材152)に閉塞部材が一体に形成されるものであってもよい。つまり、ヘッダタンク140(ヘッダタンク150)は、その長手方向に沿って分割されチューブ5の長手方向に沿って組み合わされるとともにこの組合方向に向けてそれぞれ開口を備える箱形の第1部材141(第1部材151)および第2部材142(第2部材152)からなるタイプとしてもよい。
以上要するに、本発明よれば、表裏面にロー材を備えないコア材からなる第1部材によってチューブのロー材層とヘッダタンクのロー材層とが分断される。つまり、ロー材層を備えない第1部材がロー材流動遮断部として機能する。そのため、毛細管部分が極めて多い熱交換器コア部側にヘッダタンクのロー材が奪われて、ヘッダタンクのロー材が足りなくなることがない。結果、ヘッダタンクとヘッダタンクに接合される部品(コネクタなど)の接続安定性が良好となる。また、熱交換器コア部のチューブおよびアウターフィンに余分なロー材が蓄積しない。
図1は本発明の第1実施形態の熱交換器の全体構成を示す正面図。 図2は同熱交換器のヘッダタンク周辺の分解斜視図。 図3は同熱交換器ヘッダタンクの、チューブ挿入口が位置する部分における横断面図。 図4は同ヘッダタンクの、閉塞部材(または仕切部材)が位置する部分における横断面図。 図5は同ヘッダタンクのチューブの断面図。 図6は同チューブの製造工程を一部を示す説明図。 図7はチューブの変形例を示す図。 図8は本発明の第2実施形態の熱交換器のヘッダタンク周辺の分解斜視図。 図9は第2実施形態のヘッダタンクの、閉塞部材(または仕切部材)が位置する部分における横断面図 図10は本発明の第3実施形態の熱交換器のヘッダタンクの横断面図。 図11は第4実施形態の熱交換器のヘッダタンクの横断面図。 図12は第5実施形態の熱交換器のヘッダタンクの横断面図。 図13は第6実施形態の熱交換器のヘッダタンクの横断面図。 図14は第7実施形態の熱交換器のヘッダタンクの部分斜視図であって、図14aはヘッダタンクの組立前、図14bはヘッダタンクの組立後を示す。 図15は第8実施形態の熱交換器のヘッダタンクの部分斜視図であって、図15aはヘッダタンクの組立前、図15bはヘッダタンクの組立後を示す。 図16はチューブの変形例を示す図。
符号の説明
1…熱交換器
1A…熱交換器コア部
3…アウターフィン
5…チューブ
5M…金属薄板(チューブの素材)
5a…コア材
5c…ロー材層
7、9…ヘッダタンク
19…パイプ
19a…両開口端部
21…第1部材
21a…コア材
23…第2部材
23a…コア材
23c…ロー材層
25…閉塞部材
25a…コア材
25b、25c…ロー材層
27…仕切部材
27a…コア材
27b、27c…ロー材層
33…チューブ挿入口
47、47…接合部
49…インナーフィン
49a…コア材
49b、49c…ロー材層
50…チューブ(変形例)
50a…コア材
50c…ロー材層
51…接合部
52…接合部
60…チューブ(変形例)
60a…コア材
60c…ロー材層
61…接合部
70…チューブ(変形例)
70c…ロー材層
71…接合部
80…チューブ(変形例)
80A、80B…金属薄板
81、82…接合部
100…第2部材
100a…コア材
X…ロー材
110…第2部材
X…ロー材
120…第2部材
120a…コア材
120b…ロー材層
130…第2部材
130a…コア材
130b、130c…ロー材層
140…ヘッダタンク
141…第1部材
142…第2部材
150…ヘッダタンク
151…第1部材
152…第2部材

Claims (11)

  1. アウターフィン(3)と、前記アウターフィン(3)と交互に積層された複数のチューブ(5)(50)(60)(70)(80)と、前記各チューブ(5)(50)(60)(70)(80)の開口端部が挿入されて各チューブ(5)(50)(60)(70)(80)と連通するヘッダタンク(7、9)(140)(150)と、を備えた熱交換器(1)において、
    前記ヘッダタンク(7、9)(140)(150)は、互いに組み合わされる第1部材(21)(141)(151)および第2部材(23)(100)(110)(120)(130)(142)(152)を備え、
    前記第1部材(21)(141)(151)は、前記チューブ(5)(50)(60)(70)(80)の開口端部を挿入するチューブ挿入口(33)を備え、
    前記第2部材(23)(120)(130)(142)(152)は、前記チューブ挿入口(33)を備えず、
    前記第1部材(21)は、外周面および内周面にロー材層を備えないコア材(21a)により形成され、
    前記第1部材(21)は、ロー付け時において、この第1部材(21)に接合される他の部材(5、25、27、23または100または110または120または130または142または152)との接合面間のみにおいてロー材と接触していることを特徴とする熱交換器(1)。
  2. アウターフィン(3)と、前記アウターフィン(3)と交互に積層された複数のチューブ(5)(50)(60)(70)(80)と、前記各チューブ(5)(50)(60)(70)(80)の開口端部が挿入されて各チューブ(5)(50)(60)(70)(80)と連通するヘッダタンク(7、9)(140、140)(150、150)と、を備えた熱交換器(1)において、
    前記ヘッダタンク(7、9)(140)(150)は、互いに組み合わされる第1部材(21)(141)(151)および第2部材(23)(120)(130)(142)(152)を備え、
    前記第1部材(21)(141)(151)は、前記チューブ(5)(50)(60)(70)(80)の開口端部を挿入するチューブ挿入口(33)を備え、前記第2部材(23)(120)(130)(142)(152)は、前記チューブ挿入口(33)を備えず、
    前記第1部材(21)(141)(151)は、外周面および内周面にロー材層を備えないコア材(21a)により形成され、
    前記第2部材(23)(120)(130)(142)(152)は、コア材(23a)(120a)(130a)の内周面または外周面のいずれかのうち前記第1部材(21)との接合部分を有する面の全体にロー材層(23c)(120c)(130c)を備えることを特徴とする熱交換器(1)。
  3. 請求項2に記載の熱交換器(1)であって、
    前記ヘッダタンク(140)(150)は、その長手方向に沿って分割され前記チューブ(5)(50)(60)(70)(80)の長手方向に沿って組み合わされるとともにこの組合方向に向けてそれぞれ開口を備える箱形の前記第1部材(141)(151)および前記第2部材(142)(152)からなることを特徴とする熱交換器(1)。
  4. 請求項2に記載の熱交換器(1)であって、
    前記ヘッダタンク(7、9)は、その長手方向に沿って分割された前記第1部材(21)および前記第2部材(23)(120)(130)を前記チューブの長手方向に沿って組み合わせたパイプ(19)と、このパイプ(19)の両開口端部を閉塞する閉塞部材(25、25)と、からなり、
    前記閉塞部材(25、25)は、コア材(25a)の両面のうち少なくとも一方の面の全体にロー材層(25b、25c)を備えることを特徴とする熱交換器(1)。
  5. 請求項3または請求項4に記載の熱交換器(1)であって、
    前記ヘッダタンク(7、9)は、内部を長手方向に区画する仕切部材(27)を備え、
    前記仕切部材(27)は、コア材(27a)の両面のうち少なくとも一方の面の全体にロー材層(27b、27c)を備えることを特徴とする熱交換器(1)。
  6. 請求項2〜5の何れか1項に記載の熱交換器(1)であって、
    前記第1部材(21)(141)を前記第2部材(23)(100)(142)よりも幅広に形成しておき、前記第1部材(21)(141)の内周面に第2部材(23)(100)(142)の外周面を嵌め入れた状態でロー付け接合する構造であって、
    前記第2部材(23)は、コア材(23a)の外面全体にロー材層(23c)を備えることを特徴とする熱交換器(1)。
  7. 請求項1〜5の何れか1項に記載の熱交換器(1)であって、
    前記第2部材(110)(120)(130)(152)を前記第1部材(21)(151)よりも幅広に形成しておき、前記第2部材(110)(120)(130)(152)の内周面に前記第1部材(21)(151)に外周面を嵌め入れた状態でロー付け接合する構造であって、
    前記第2部材(120)(130)は、コア材(120a)(130a)の内周面全体にロー材層(120b)(130b)を備えることを特徴とする熱交換器(1)。
  8. 請求項7に記載の熱交換器(1)であって、
    前記第2部材(130)は、コア材(130a)の内周面全体および外周面全体にロー材層(130b、130c)を備えることを特徴とする熱交換器(1)。
  9. 請求項2〜8記載の熱交換器(1)であって、
    前記チューブ(5)(50)(60)(70)(80)は、チューブ外周面全体にロー材層(5c)(50c)(60c)(70c)(80c)を備えることを特徴とする熱交換器(1)。
  10. 請求項2〜9の何れか1項記載の熱交換器(1)であって、
    前記チューブ(80)は、二枚の金属薄板(80A、80B)を最中合わせに接合したものであり、
    前記二枚の金属薄板(80A、80B)同士の接合部(81、82)は、チューブ(80)の長手方向に沿って設けられることを特徴とする熱交換器(1)。
  11. 請求項2〜9の何れか1項記載の熱交換器(1)であって、
    前記チューブ(5)(50)(60)(70)は、一枚の金属薄板の長手方向に沿う中心線に沿って折り返し、折り返し端部(47、47)(51、52)(61、61)(71、71)同士を接合したものであることを特徴とする熱交換器(1)。
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