JP3804151B2 - 積層型熱交換器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱交換器において、流体通路を金属板の積層により形成する積層型熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、先に積層型熱交換器(冷媒蒸発器)として特願平8−182307号を出願した。
このものは、冷媒の冷媒通路への流れ込みの偏りに起因する吹出温度の偏りを抑えるために、冷媒の流れ方を特徴にしたものである。
【0003】
そして、このものにおける冷媒通路は、一対の窪んだプレートを最中状に合わせるようにしてロー付け接合することで形成されている。一対のプレートの中央部には、センターリブと言われる仕切り部が形成されており、一対のプレートが接合されると、仕切り部も接合されて、冷媒通路を送風方向の上流部と下流部の2つに仕切るようになっている。
【0004】
つまり、先に出願したものでは、上記仕切り部によって上記冷媒通路での冷媒の流れ方は、以下のようになる。これを上記プレートの積層方向、および冷媒蒸発器100を通過する空気の送風方向に基づき図13を用いて簡単に説明する。
13に示すように、先ず、冷媒は冷媒蒸発器100の送風方向の下流部から流入して、この流部において紙面上下方向にて蛇行するように流れるとともに、積層方向で図中右側から左側に向かって流れる。そして、積層方向の図中左側でUターンした後、送風方向の上流部において紙面上下方向に蛇行するとともに、積層方向で図中左側から右側に向かって流れる。
【0005】
大まかに言うと冷媒通路が、冷媒が熱交換器を通過する空気の送風方向における下流部にて積層方向に流れた後にUターンし、その後上記送風方向の上流部で積層方向に流れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、本発明者の検討によれば、上述のような冷媒蒸発器100では、上記仕切り部によって送風方向の上流部と下流部とで冷媒通路が2つに仕切られているので、仕切り部間の接合不良が発生すると冷媒蒸発器100の性能上、致命的な欠陥となることが分かった。
【0007】
つまり、上述したように冷媒通路が非常に複雑に形成されているので、冷媒蒸発器100全体の冷媒流路抵抗が非常に大きい。そして、例えば冷媒蒸発器100の最も冷媒上流側(例えば図中A)で仕切り部が接合不良を起こすと、図13中左側に冷媒が流れずに図13中矢印Bに示すように冷媒が内部洩れしてショートサーキットしてしまい、冷媒蒸発器100での冷房能力が低下するという問題が判明した。
【0008】
この理由を以下に説明すると、通常の冷媒蒸発器では、完成後に液体中に浸し、この状態で内部にガス等を封入して、このガスが冷媒蒸発器100外部に洩れだしていないかを検査することで、接合不良を検査することが一般的である。しかしながら、上述したような冷媒蒸発器100では、冷媒主通路(矢印Xで示す流路)の接合不良であるか、上記内部洩れであるかは区別できないので、上記内部洩れの有無を確認することができない。
【0009】
そこで、本発明は上記点に鑑みて、仕切り部の接合不良による内部洩れを容易に検査できる積層型熱交換器を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。請求項1ないし請求項記載の発明では、チューブ(2)の流路(2a、2b)、仕切り部(49)によって熱交換部(3)を通過する被熱交媒体の流れ方向にて2つに仕切られるように構成された積層型熱交換器(1)において、
仕切り部(49)が切断されて、仕切り部(49)が接合された接合部(49a)を熱交換部(3)の外空間に露出させたことを特徴としている。
【0011】
これにより、仮に、接合部に接合不良が発生していたとしても、積層型熱交換器形成後に、例えば積層型熱交換器を液体内に漬けた状態で、内部にガス等を封入して圧力をかければ、仕切り部(49)が切断されて接合部が熱交換部の外部に露出しているので、この接合部からガスが洩れだす。この結果、容易に仕切り部の接合不良を検査でき、積層型熱交換器の著しい性能劣化を未然に防止できる。
【0012】
さらに、請求項記載の発明では、接合部(49a)は、仕切り部(49)が切断されることで、熱交換部(3)の外空間に露出されており、さらに接合部(49a)が切断された2つの切断面(49c)は、ほぼ同一平面上にあることを特徴としている。
ところで、請求項1でいうように接合部を熱交換部の外部に露出する手段として、接合部を貫通するようにして穴を設けることが考えられる。しかしながら、このようにすると以下の問題が発生する。
【0013】
つまり、上記穴は、仕切り部の接合面積を確保しながら形成しなければならないので、穴を形成するためには仕切り部の幅を余分に大きくとる必要がある。これによってプレートの幅が大きくなり、ひいては積層型熱交換器自体の体格が大きくなってしまう。
そこで、請求項によれば、接合部の切断面がほぼ同一平面上となるように形成されているので、上記穴を形成する場合に比べて仕切り部の幅を小さくでき、ひいては積層型熱交換器の体格を小さくすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。図1〜図12は本発明積層型熱交換器を自動車用空調装置の冷凍サイクルにおける冷媒蒸発器(以下、蒸発器)に適用した場合を示している。
【0015】
図1、図2は蒸発器1の全体構成を示しており、蒸発器1は図1、2の上下方向を上下にして、図示しない自動車用空調装置のクーリングユニットケース内に設置される。蒸発器1の左右方向の一端側(右端側)には配管ジョイント8が配設され、この配管ジョイント8の入口パイプ8aには、図示しない温度作動式膨張弁(減圧手段)の出口側配管が連結され、この膨張弁で減圧され膨張した低温低圧の気液2相冷媒が流入するようになっている。
【0016】
この蒸発器1は、多数のチューブ2を並列配置し、このチューブ2内の冷媒通路を流れる冷媒(熱交換媒体)とチューブ2の外部を流れる空調用送風空気(被熱交換媒体)とを熱交換させる熱交換部3を備えている。図中、矢印Aは蒸発器1を通過する送風空気の流れ方向を示す。
上記チューブ2は、図3に示す金属薄板(金属プレート)4の積層構造により形成されている。なお、図3は、図1、2に対応する金属薄板4の形状を模式的に表したものであり、以下この積層構造の概略を説明する。
【0017】
熱交換部3では、金属薄板4として、例えば、アルミニュウム心材(A3000番系の材料)の両面にろう材(A4000番系の材料)をクラッドした両面クラッド材(板厚:0.4〜0.6mm程度)を用い、この両面クラッド材を図3に示す所定形状に成形して、これを2枚1組として多数組積層した上で、ろう付けにより接合することにより多数のチューブ2を並列に形成する。
【0018】
従って、各チューブ2は、金属薄板4を2枚1組として最中状に組み合わせた状態で接合することにより形成されており、そして、各チューブ2の内部には上記冷媒が流れる風上側の冷媒通路2aと風下側の冷媒通路2bが、金属薄板長手方向に沿って平行に形成される。
また、図3に示す金属薄板4はチューブ2の大部分を構成する基本の薄板であり、その上下両端部には、上記冷媒通路2a相互の間、冷媒通路2b相互の間をそれぞれ連通させる連通穴41、42を持った入口タンク部43、44、および連通穴45、46を持った出口タンク部47、48が2個づつ並んで形成されている。これらのタンク部43、44、47、48はそれぞれ金属薄板4の外方側へ突出する楕円筒状の突出部にて形成されている。
【0019】
図3中49は風上側の冷媒通路2aと風下側の冷媒通路2bとを仕切る仕切り部をなすセンターリブであり、本例では冷媒通路2aと冷媒通路2bとを同一幅寸法となるように仕切っている。なお、このセンターリブ49の幅(図3中幅b)は、本実施形態では4mmとなっている。また、センターリブ49には、図3には図示されていないが、後述のスリット部300が形成される。
【0020】
また、熱交換部3において、図1、2に示すように隣接するチューブ2の外面側相互の間隙にコルゲートフィン(フィン手段)7を接合して空気側の伝熱面積の増大を図っている。このコルゲートフィン7はA3003のような、ろう材をクラッドしてないアルミニュウムベア材にて波形状に成形されている。
熱交換部3の金属薄板積層方向の一端部(図1の左端部、図2では右端部)に位置する金属薄板からなるサイドプレート9およびこれに接合されるエンドプレート10、さらに金属薄板積層方向の他端部(図1の右端部、図2では左端部)に位置する金属薄板からなるサイドプレート11およびこれに接合されるエンドプレート12も、本例では、上記金属薄板4と同様に両面クラッド材から成形されている。但し、これらの板材9、10、11、12は強度確保のため、上記金属薄板4より厚肉、例えば1.0〜1.6mm程度の板厚にしてある。
【0021】
エンドプレート10、12は、図4、5に示すように、外方側へ突出する複数の張出部10a、12aを有している。この張出部10a、12aは、図5の例では断面矩形状に成形されており、エンドプレート10、12の長手方向に沿って並列に成形されている。そして、この張出部10a、12aとサイドプレート9、11の平坦面との間に形成される空間により、冷媒通路(流体通路)13、15が形成される。
【0022】
一方、複数の張出部10a、12aの間には帯状に延びる接合部10b、12bが形成され、この接合部10b、12bは、サイドプレート9、11の平坦面に当接し、サイドプレート9、11に接合される。
図2左端部のサイドプレート11の上下の端部には、それぞれタンク部11a、タンク部11bが形成されており、この両タンク部11a、11bはサイドプレート11の幅方向に沿って延びる細長の1つの椀状部から形成されており、かつ、タンク部11aには連通穴11cが、また、タンク部11bには連通穴11dがそれぞれ開口形成されている。
【0023】
張出部12aにより構成される冷媒通路13の下端部はサイドプレート11の下端部のタンク部11bの連通穴11dを介して、図3の金属薄板4の下端部の入口タンク44の連通穴42と連通する。また、冷媒通路13の上端部はサイドプレート11の上端部のタンク部11aの連通穴11cを介して、図3の金属薄板4の上端部の出口タンク47の連通穴45と連通する。
【0024】
図1左端部のサイドプレート9は上記図2左端部のサイドプレート11と略同一形状であるので、詳細な説明は省略する。また、図1左端部のエンドプレート10は、図1に示すように、配管ジョイント8の下方側に上記張出部10aが形成され、また、配管ジョイント8の上方側に別の張出部10cが形成されている。この別の張出部10cは上記張出部10aとは異なり、1つの椀状部から形成されている。
【0025】
張出部10cと張出部10aとの間は、冷媒通路的には分断されている。そして、張出部10cの内側と図1左端部のサイドプレート9との間に形成される空間により冷媒通路14(図6参照)を形成している。
この冷媒通路14は、サイドプレート9の出口タンク9aの連通穴(図示せず)を介して金属薄板4の上側出口タンク47の連通穴45と連通するとともに、配管ジョイント8の冷媒出口パイプ8bに連通する。下側の張出部10aにより構成される冷媒通路15の上端部は、配管ジョイント8の冷媒入口パイプ8aに連通し、冷媒通路15の下端部は、サイドプレート9の入口タンク9bの連通穴(図示せず)を介して金属薄板4の下側入口タンク44の連通穴42に連通する。
【0026】
ここで、サイドプレート9の出口タンク9aおよび入口タンク9bの形状は図1に明瞭に図示してないが、サイドプレート11の上下のタンク部11a、11bと同様の形状である。
なお、配管ジョイント8は例えば、A6000番系のアルミニュウムベア材にて冷媒入口パイプ8aと冷媒出口パイプ8bを一体成形してあり、この両パイプ8a、8bの通路端部をエンドプレート10の穴部(図示せず)内に嵌入してろう付けしている。この配管ジョイント8の冷媒入口パイプ8aには、前述した通り図示しない膨張弁の出口側冷媒配管が連結され、一方、冷媒出口パイプ8bには、蒸発器1で蒸発したガス冷媒を圧縮機(図示せず)へ吸入させる圧縮機吸入配管が連結される。
【0027】
図6は蒸発器1内における冷媒通路の構成を示す概要図であり、図2の図示状態に対応して作成してある。金属薄板4の下側入口タンク44の途中および上側出口タンク47の途中に、それぞれ仕切り部51、52を設けている。一方の仕切り部51は、金属薄板として、図3に示す下側入口タンク44の連通穴42を閉塞したものを用いることにより形成できる。また、他方の仕切り部52は、金属薄板として、図3に示す上側出口タンク47の連通穴45を閉塞したものを用いることにより形成できる。
【0028】
上記仕切り部51、52の配置により、金属薄板4の下側入口タンク44を第1入口タンク部aと第2入口タンク部bとに仕切るとともに、金属薄板4の上側出口タンク47を第1出口タンク部cと第2出口タンク部dとに仕切ることができる。
これにより、本実施形態では、冷媒の流れ方は 大まかに言うと冷媒通路が、冷媒が熱交換器を通過する空気の送風方向における下流部にて積層方向に流れた後にUターンし、その後上記送風方向の上流部で積層方向に流れる。
【0029】
つまり、先ず、冷媒は、蒸発器1の送風方向の下流部から流入して、この流部において紙面上下方向にて蛇行するように流れるとともに、積層方向で図中右側から左側に向かって流れる。
そして、積層方向の図中左側でUターンした後、送風方向の上流部において紙面上下方向に蛇行するとともに、積層方向で図中左側から右側に向かって流れる。
【0030】
さらに具体的にいうと、冷媒は、冷媒入口パイプ8a→冷媒通路15→下側入口タンク44の第1入口タンク部a→チューブ2の冷媒通路2b→上側入口タンク43→チューブ2の冷媒通路2b→下側入口タンク44の第2入口タンク部b→冷媒通路13→上側出口タンク47の第1出口タンク部c→チューブ2の冷媒通路2a→下側出口タンク48→チューブ2の冷媒通路2a→上側出口タンク47の第2出口タンク部d→冷媒通路14→冷媒出口パイプ8bの経路で流れる。
【0031】
このように、冷媒経路を構成することにより、矢印A方向に流れる空気の蒸発器吹出空気温度を熱交換部3の全域にわって均一化できる。
また、上記した蒸発器構成によれば、金属薄板4の積層方向の両端部に位置するコルゲートフィン7の更に外側にも、サイドプレート9、11とエンドプレート10、12から構成される冷媒通路13、14、15を構成しているから、この積層方向両端部のコルゲートフィン7の熱は、図7に示すように、チューブ2内の冷媒および冷媒通路13、14、15内の冷媒の両方に吸熱されため、両端部のコルゲートフィン7における伝熱性能を向上できる。
【0032】
本実施形態の冷媒蒸発器の製造方法を簡単に説明すると、最初に、金属薄板4、コルゲートフィン7、サイドプレート9、11、およびエンドプレート10、12を積層し、さらに、配管ジョイント8をエンドプレート10に組付けて、図1、2に示す所定の熱交換器構造となるように仮組する。
次に、金属薄板4の積層方向に延びるワイヤー60、61によりエンドプレート10、12の外側から熱交換器構造の組付体を締めつけて、この組付体の組付姿勢を保持する。
【0033】
次に、この組付姿勢を保持した状態で、ろう付け炉内に組付体を搬入し、このろう付け炉内にて、組付体をアルミニュウム両面クラッド材のろう材の融点まで加熱して、組付体各部の接合箇所を一体ろう付けする。これにより、蒸発器1全体の組付を完了する。
ところで、上述したように蒸発器1がろう付けされると、最中合わせ状となる2枚の金属薄板4のセンターリブ49同志がろう付けされる。これにより、上述したように図6に示すように冷媒が、送風方向Aの下流部において金属薄板4の積層方向の一端部に向かって紙面上下方向に蛇行しながら流れたのち、この積層方向の他端部にてUターンするように流れる。その後、冷媒は、上記積層方向の一端部に向かって紙面上方に蛇行しながら流れて、8bから蒸発器1外部に導出される。
【0034】
従って、本実施形態ではこのように冷媒の流れ方が非常に複雑で、冷媒流路2a、2bの流路長さが非常に長いため、冷媒の流路抵抗が非常に大きい。これにより、上記「発明が解決しようとする課題」にて述べたようにセンターリブ49のろう付け不良(接合不良)が発生すると、蒸発器1の性能上、致命的な欠陥となる。
【0035】
つまり、上述したように冷媒の流路通路が非常に複雑に形成されているので、例えば蒸発器1の最も冷媒取入側である図6中右側で、上記接合不良を起こすと、図6中矢印Bに示すように冷媒が内部洩れしてショートサーキットしてしまい、蒸発器1での冷房能力が低下する。
そこで、本実施形態では、この内部洩れを容易に検査するために、上述したように蒸発器1を組付ける前に、図10に示すようにセンターリブ49に上述のスリット部300をシァーリング加工によって形成しておく。なお、このスリット部300は、図10に示すように金属薄板4の長手方向の両端部を除いて形成される。
【0036】
以下、これについて図7〜10にて説明する。図10は、一対の金属薄板4を分離した状態における単体図である。
本実施形態では、先ず、図7に示すように2枚の金属薄板4を組み合わせた状態で、シァーリング加工機200(一部のみ図示)の下型201に設置する。なお、この際、この下型201によって、上記2枚の金属薄板4が所定の位置に位置決めされるとともに、金属薄板4が保持される。
【0037】
そして、その後、図7に示すように上型202を図中上方から下方に向かって作動させることにより、上型202に設けられた山状の金属刃202aと、下型201に設けられた山状の金属刃201aとがかみ合う(実際にはかみ合わない)ようにして、2つのセンターリブ49の接合部49aが中央部で切断される。
具体的には、金属刃201aの斜面部201bによって、図7中右側の接合部49aが図8の矢印Eで示すように上方に変形されるとともに、金属刃202bの斜面部202bによって、図7中左側の接合部49aが図8の矢印Fで示すように上方に変形される。これにて、接合部49aが切断されて2つの接合部分49b(図8、図9)が形成される。 また、この際、図8に示すように上型202および下型201にて図中左側の接合部分49bは、上述したように金属薄板4を仮組するときに良好に接するような形状になる。従って、接合部分は、上記ろう付けによって良好に接合される。
【0038】
このように、シァーリング加工によりスリット部300は、センターリブ49の板厚方向へ貫通するように形成されて、図8、9に示すように接合部49aが切断されることで、2つの切断面49cができ、この2つの切断面49cは金属薄板4の外部に露出することになる。
また金属刃201a、202bによって形成された2つの切断面49cは、図中Gで示すように同一平面上に形成される。
【0039】
従って、仮に、この接合部49aに接合不良が発生していたとしても、蒸発器1全体のロウー付け後に、蒸発器1を液体内に漬けた状態で、内部に窒素ガス等を封入して圧力をかけることで、金属薄板4の外部に露出した切断面49cから窒素ガスが洩れだす。この結果、容易にセンターリブ49の接合不良を検査でき、蒸発器1の著しい性能劣化を未然に防止できる。
【0040】
また、さらに本実施形態では、以下のような効果がある。このように接合部49aの切断面49cを金属薄板4の外部に露出する手段として、例えば、図中2つの接合部49aを板厚方向に貫通するようにして、穴を設けることをが考えられる。しかしながら、このようにすると以下の問題が発生する。
つまり、上記穴を形成するには、センターリブ49の接合面積をある程度以上確保するためにセンターリブ49の幅(図3中bで示す幅)を大きくとる必要がある。しかしながら、これによって金属薄板4の幅(送風方向の幅)が大きくなることで、蒸発器1自体の体格が大きくなってしまう。
【0041】
そこで、本実施形態では、上述したようにシァーリング加工によって、切断面49cが図8中Gで示すようにほぼ同一平面上となるように形成されているので、センターリブ49の幅を小さくでき、蒸発器1の体格を小さくすることができる。
(変形例)上記実施形態では、接合部49が2つに切断される際、2つの2つの接合部49が互いに反対方向に変形するような形成としたが、図11に示すようにシァーリング加工により、2つの接合部49が直線上に並ぶように形成しても良い。
【0042】
また、上記各実施形態では、図10に示すようにスリット部300をセンターリブ491つ形成したが、図12に示すように2つ形成しても良いし、2つ以上としても良い。また、上記各実施形態では、シァーリング加工によってスリット部300を形成したが、形成方法はこれに限らない。
【0043】
また、上記各実施形態では、シァーリング加工によって2枚の金属薄板4を組み合わせた後に接合部49を切断したが、金属薄板4に一枚ずつスリット部300を形成しても良い。
また、上記各実施形態では、積層型熱交換器として自動車用空調装置の冷凍サイクルにおける冷媒蒸発器にて説明したが、本発明はこれに限らずどの様なタイプの積層型熱交換器に適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施形態における冷媒蒸発器1の全体斜視図である。
【図2】上記各実施形態における冷媒蒸発器1の全体斜視図である。
【図3】上記各実施形態の金属薄板4の単体図である。
【図4】上記各実施形態におけるサイドプレートの構造を示した図である。図である。
【図5】上記各実施形態におけるサイドプレートの構造を示した図である。
【図6】上記各実施形態における冷媒蒸発器1の冷媒の流れ方を模式的に示した図である。
【図7】上記各実施形態におけるスリット部300の形成工程を表す図である。
【図8】上記各実施形態におけるスリット部300の形成工程を表す図である。
【図9】上記各実施形態におけるスリット部300の構成を示す図である。
【図10】上記各実施形態におけるスリット部300が形成された金属薄板4の単体図である。
【図11】本発明の他の実施形態におけるスリット部300の形状を表す図である。
【図12】本発明の他の実施形態におけるスリット部300の形状を表す図である。
【図13】先願の冷媒蒸発器の冷媒の流れ方を模式的に示した図である。
【符号の説明】
2a、2b…冷媒通路、3…熱交換部、4…金属薄板、49…センターリブ、49a…接合部。

Claims (3)

  1. 一対の金属プレート(4)が組み合わさることで、内部に熱交換媒体が流れる流路(2a、2b)をなすチューブ(2)が形成されており、
    少なくとも前記チューブ(2)を積層することで、前記熱交換媒体と被熱交換媒体とを熱交換させる熱交換部(3)が構成されており、
    前記流路(2a、2b)は、前記一対の金属プレート(4)のそれぞれに形成された仕切り部(49)が互いに接合することで、前記仕切り部(49)によって前記熱交換部(3)を通過する被熱交媒体の流れ方向にて2つに仕切られるように構成された積層型熱交換器(1)において、
    前記仕切り部(49)が切断されて、前記仕切り部(49)が接合された接合部(49a)を、前記熱交換部(3)の外空間に露出させるとともに、
    前記接合部(49a)が切断された2つの切断面(49c)は、ほぼ同一平面上にあることを特徴とする積層型熱交換器。
  2. 前記接合部(49a)は、前記仕切り部(49)がシァーリング加工にて切断されることで、前記熱交換部(3)の外空間に露出されていることを特徴とする請求項1に記載の積層型熱交換器。
  3. 前記流路(2a、2b)は、前記熱交換媒体が前記チューブ(2)を積層する積層方向の一端側から他端側に向かって流れたのち、この他端側にてUターンして前記積層方向の一端側に戻るように形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の積層型熱交換器。
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