JP2008082647A - 熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】チューブ半体を接合するフランジの形状にかかわらず、接合不良を抑制して熱交換性能の向上を図った熱交換器を提供する。
【解決手段】タンク部30aのフランジ17のうち隅部17cに、ろう付接合されない非接合面44を設定し、タンク部30aの接合面41を、コア部34aの接合面40と略均一な幅(寸法L2)を有するようにした。非接合面44は、接合面41に比べて、チューブ半体16の厚さ方向外向きに間隔をあけて形成されている。このようなフランジを有するチューブ半体を組み合わせ、ろう付すると、タンク部30aのフランジ17に「接合面の開き」が生じることが抑制される。
【選択図】図5

Description

本発明は、積層型の熱交換器に関し、特に、熱交換器を構成するチューブ半体のフランジ構造に関する。
車両用エアコンディショナのエバポレータ等には、一般的に、積層型の熱交換器が採用されている。積層型の熱交換器は、通常、内部を冷媒等の媒体が流れる扁平チューブと、媒体と外気との熱交換を促進するコルゲートフィンが、交互に多数積層されて構成されている。
このような積層型の熱交換器の扁平チューブは、一般的に、板状部材をプレス成形した2枚のチューブ半体(プレート)から構成されている。チューブ半体は、それぞれにフランジが形成されており、2つのチューブ半体を組み合わせ、外周部に形成されたフランジ同士を接合することにより、扁平チューブは製作されている(例えば、特許文献1,2参照)。
チューブ半体同士のフランジ接合や、扁平チューブとコルゲートフィンとの接合には、通常、「ろう付」が用いられている。さらに、ろう付接合を効率よく行うために、熱交換器の構成部品を、予め表面にろう材の層が設けられた「クラッド材」で成形する技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
ところで、上述のようなチューブ半体は、一般的に、フランジの外縁が略長方形状を呈し、チューブ半体の長手方向の端部(以下、タンク部と記す)には、隣接する扁平チューブから媒体が流入する媒体入口、又は隣接する扁平チューブに向けて媒体が流出する媒体出口が形成されている。チューブ半体のタンク部以外の部分(以下、コア部と記す)には、媒体入口と媒体出口とを連通させる媒体通路の凹部が形成されている。
このようなチューブ半体のタンク部においては、熱交換性能向上のため、媒体入口及び媒体出口(以下、媒体出入口と記す)の流路断面を最大限確保しつつ、扁平チューブの耐圧強度を向上させることが求められている。
このため、特許文献1に記載のチューブ半体では、タンク部に形成される媒体出入口のうち、チューブ半体の長手方向外側を、楕円を長軸で割った「半楕円形状」に形成している。媒体出入口をこのような形状とすることで、チューブ半体のタンク部のフランジに、その他の部位に比べて幅広い接合面を形成している。
特開平6−74601号公報 特開平6−74676号公報
特許文献1に記載のチューブ半体のように、タンク部のフランジに、他の部位に比べて幅広い接合面が形成されると、ここに接合不良が発生してしまう虞がある。図16に、チューブ半体のフランジ同士が接合されたときに接合不良が生じた状態を示す。タンク部のフランジ102,104は、他の部位に比べて幅広い接合面106で接合されている。このような接合面106の内側(媒体出入口を有する側)部分110と、外側部分112との間にはろう付加熱中に温度差が生じることがある。例えば、ろう付加熱中に、内側部分110が外側部分112に比べて高温となる場合がある。
また、タンク部に形成される媒体出入口は、ろう付加熱時において、半密閉状態の空間となっていることが多く、この空間に接している接合面106の内側部分110は、外側部分112に比べて高圧となり易い。このため、接合面106の内側部分110においては、ろう付加熱中に、「ろう材」のうち融点の低いフラックス成分が蒸発しにくく、ろう材全体としての融点が上昇しにくいという傾向がある。
以上のような理由から、チューブ半体のタンク部のフランジ102,104において、他の部位に比べて幅広い接合面が形成されると、ろう付加熱中に、この接合面106の内側部分110のろう材が、外側部分112のろう材に比べて、先に溶融して変形してしまい、外側部分112の接合面106が開いてしまうという問題が生じた。このような「接合面の開き」が生じると、見た目が良くない上、場合によっては、媒体出入口と外気との間の密閉が保てなくなる虞がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、チューブ半体を接合するフランジの形状にかかわらず、接合不良を抑制して熱交換性能の向上を図った熱交換器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る熱交換器は、2つのチューブ半体が互いのフランジに形成された接合面により接合されて扁平チューブを構成し、該扁平チューブが複数積層されて構成される熱交換器であって、フランジの外縁は、略長方形状を呈し、チューブ半体のタンク部には、略半円形状を呈する媒体出入口が形成され、チューブ半体のコア部には、媒体出入口と連通して長手方向に延びる媒体通路が形成されており、接合面は、フランジのタンク部とコア部で略均一な幅に設定されるものである。
請求項2に係るに熱交換器は、前記熱交換器であって、タンク部のフランジのうち、隅部には、ろう付接合されない非接合面が、隅部と媒体出入口の間には、ろう付接合される接合面が、形成されているものである。
請求項3に係る熱交換器は、前記熱交換器であって、非接合面は、接合面に比べて、チューブ半体の厚さ方向外向きに間隔をあけて形成されており、2つのチューブ半体を組み合わせると、一方のチューブ半体の非接合面と、他方のチューブ半体のフランジとの間に、空隙が形成されるものである。
請求項4に係る熱交換器は、前記熱交換器であって、チューブ半体は、金属製の板状部材の表面に、ろう材の層が設けられているクラッド材で構成されているものである。
請求項5に係る熱交換器は、前記熱交換器であって、前記空隙は、接合面の外側部分にフラックスを供給可能となるよう、外部に開放されているものである。
請求項6に係る熱交換器は、前記熱交換器であって、前記空隙を覆うよう断熱材が配設されているものである。
請求項7に係る熱交換器は、前記熱交換器であって、タンク部のフランジには、非接合面の外側に設けられ、非接合面の外側に離間する方向に折曲するフランジ端面、が形成されており、前記断熱材はフランジ端面に固定されるものである。
請求項8に係る熱交換器は、前記熱交換器であって、空隙には、断熱材が充填されているものである。
請求項9に係る熱交換器は、前記熱交換器であって、タンク部のフランジの隅部には、これを貫通する孔が形成されているものである。
請求項10に係る熱交換器は、車両の室内に配設されるものであり、チューブ半体の厚さ方向が車両水平面に対し所定の角度をなすように、配設されるものである。
請求項1に係る熱交換器によれば、接合面を、コア部とタンク部で略均一な幅を有するものとした。長手方向に延びるコア部の接合面は、フランジに形成される接合面のうち主要な部分であり、この接合面に合わせて、ろう付加熱の温度や圧力等のろう付接合時の環境が設定されることになる。このコア部の接合面の幅に、タンク部の接合面の幅を合わせたため、タンク部のフランジに「接合面の開き」が生じることを、抑制することが可能になる。この結果、熱交換性能の向上を図ることができる。
請求項2に係る熱交換器によれば、タンク部のフランジのうち隅部に、ろう付接合されない非接合面を設定するだけで、略均一な幅を有して、コア部の接合面に連続し、且つタンク部の媒体出入口に沿う形状の接合面を設定することができる。非接合面は、フランジの幾何学的形状や、ろう付接合の際のろう材の配置方法等を、変更することで実現することができる。
請求項3に係る熱交換器によれば、チューブ半体をプレス成形するときの、成形型に変更を加えるだけで、上記の非接合面を有するチューブ半体を実現することができる。
請求項4に係る熱交換器によれば、チューブ半体がクラッド材で構成されることで、チューブ半体同士を組み合わせ炉内で加熱するだけで、フランジのタンク部とコア部に略均一な幅の接合面を実現することができる。
請求項5に係る熱交換器によれば、前記空隙は、外部に開放されているので、フラックスろう付を行う場合には、この空隙からフラックスを接合面に供給することができる。
請求項6に係る熱交換器によれば、前記空隙と、チューブ半体と断熱材との間に空隙を挟むことで、タンク部における断熱性能を改善することができる。
請求項7に係る熱交換器によれば、非接合面の外側にチューブ半体の厚さ方向外向きに延びるフランジ端面が形成されるため、前記断熱材を、良好な状態で熱交換器のタンク部に配設することができる。
請求項8に係る熱交換器によれば、空隙に、空気以上に断熱効果を有する断熱材を充填すれば、空隙という無駄なスペースを有効に利用して、タンク部における断熱性能を改善することができる。
請求項9に係る熱交換器によれば、フラックス溶接により接合する場合には、この孔からフラックスを接合面に供給することができ、また、熱交換器がエバポレータである等、扁平チューブに冷媒が流通するものであれば、扁平チューブ表面で凝結した水を、この孔から他の部位に排出することができる。
請求項10に係る熱交換器によれば、自動車用の空調機のエバポレータに用いたときに、扁平チューブの表面で生じた凝結水を、目的の排出場所に導くことが可能となる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
本実施例に係る熱交換器の概略構成について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、熱交換器の外観斜視図である。図2は、熱交換器を構成する扁平チューブの分解斜視図である。図3は、扁平チューブ内に形成される媒体通路の横断面図である。
図1に示すように、熱交換器10は、車両用エアコンディショナのエバポレータ(蒸発器)として用いられるものであり、いわゆる「積層型熱交換器」である。熱交換器10は、冷却媒体(以下、単に「媒体」と記す)が流通する扁平チューブ12(12a,・・・,12z)と、扁平チューブ12に接して多数積層されている。
熱交換器10は、扁平チューブ12と、媒体と外気との間における熱交換を促進するコルゲートフィン14が、コルゲートフィン14とを、扁平チューブ12の厚さ方向(図中、矢印Tで示す)に交互に積層して「ろう付」接合することにより構成される。各扁平チューブ12a,・・・,12zには、熱交換器のタンク部30において、それぞれ媒体の出入口が設けられている。例として、扁平チューブ12の媒体入口は、隣接する上流側の扁平チューブ12dの媒体出口に接続されており、扁平チューブ12の媒体出口は、隣接する下流側の扁平チューブ12cの媒体入口に接続されている。このようにして、各扁平チューブは、媒体が流通可能に接続されている。
さらに、最上流側の扁平チューブ12zには、媒体が流入する媒体入口配管15aが接続されており、一方、最下流側の扁平チューブ12aには、媒体が流出する媒体出口配管15cが接続されている。媒体入口配管15aから供給された媒体は、各扁平チューブ内の媒体通路を流れ、媒体と外気との間で熱交換が行われて、媒体出口配管15cから流出する。
扁平チューブ12は、図2に示すように、2つのチューブ半体と、2つの波形インナーフィン20,22を有している。チューブ半体16,18及びインナーフィン20,22は、金属製のシート状部材をプレス成形して製作されたものである。これら扁平チューブ12の構成部品の製作工程については、後述する。
チューブ半体16,18は、略同形状をなし、その長手方向(図中、矢印Lで示す)の端部30a,30c(以下、タンク部と記す)に、それぞれ、媒体入口24の凹部24a,24cと、媒体出口26の凹部26a,26cが形成されている。2つのチューブ半体16,18のうち、一方のチューブ半体16のタンク部30aには、媒体が流入する媒体入口24の開口24eが形成されており、他方のチューブ半体18のタンク部30cには、媒体が流出する媒体出口26の開口26eが形成されている。
また、チューブ半体16,18には、経路がU字形状を呈し、媒体入口24と媒体出口26とを連通させる媒体通路32の凹部32a,32cが、それぞれ形成されている。チューブ半体16,18のうち、この媒体通路32の凹部32a,32cが形成されている部分、すなわちタンク部30a,30bを除く部分を、以下、コア部と記し、それぞれ符号34a,34cを付す。
チューブ半体16,18には、全周に亘ってフランジ17,19が、それぞれ形成されている。扁平チューブ12は、2つのチューブ半体16,18の媒体通路32の間に、インナーフィン20,22を収容し、フランジ17,19同士を接合することで構成される。コア部34(34a,34c)には、ほぼ密閉された媒体通路32(32a,32c)が形成される。扁平チューブ12に形成された媒体通路32には、図3に示すように、インナーフィン20,22がチューブ半体16,18に接するように収容される。
次に、チューブ半体16のフランジ17とその周辺構造について、図4〜図9を用いて説明する。主に、チューブ半体16について説明し、これと略共通の構成を有するチューブ半体18については適宜説明を省略する。図4は、チューブ半体の正面図である。図5は、図4における媒体入口周辺の拡大図である。図6は、図5のA−A線による断面図である。図7は、図5のB−B線による断面図である。
チューブ半体16のタンク部30aには、図4に示すように、長手方向Lの外側に略半円形状を呈する媒体入口24(凹部24a)が形成されている。媒体入口24は、その半円形の円弧がチューブ半体の長手方向Lの外側を向くよう配設されている。より詳細には、図5に示すように、媒体入口24(凹部24a)の形状のうち長手方向Lの外側半分は、半楕円形状となっている。この「半楕円形状」は、幅方向Wに長軸を有する楕円を長軸で分割した形状である。一方、媒体入口24の形状のうち、長手方向Lの内側半分は、幅方向Wに長く、角が丸みを帯びた略長方形状となっている。
また、チューブ半体16のタンク部30aにおいて、図4に示すように、媒体入口24のチューブ半体の幅方向Wの隣りには、媒体入口24と略共通の形状を呈する媒体出口26が形成されている。媒体出口26の凹部26aは、チューブ半体18の媒体出口26の開口26eに対向する部位となっている。
チューブ半体16のコア部34aには、図4に示すように、媒体入口24から長手方向に媒体通路32の凹部32aが延設されている。媒体入口24から流入した媒体は、媒体通路32を、長手方向Lのタンク部30aとは反対側に向けて流れる。タンク部30aとは反対側の端部において、矢印Fで示すようにUターンした媒体は、媒体通路32の媒体出口26に向けて流れ、ここから隣接するチューブ半体18の媒体出口の開口26eに流れる。前述の熱交換を促進するコルゲートフィン14は、扁平チューブ12の間に、媒体通路32に対応して設けられている。
チューブ半体16のフランジ17は、図4に示すように、その外縁17eが平面視で略長方形状を呈している。フランジ17は、チューブ半体16の全周に亘って形成されており、上述の媒体入口24及び媒体通路32を一体に囲うよう形成されている。フランジ17は、図6に示すように、チューブ半体16の幅方向Wに寸法L2の長さで延びている。さらに、フランジ17の外縁17eからは、接合面40の厚さ方向Tの外側に離間する方向に折曲し、厚さ方向Tに沿って延びている。
フランジ17には、接合面40,41が形成されている。接合面40,41は、チューブ半体16,18同士を組み合わせたときに接する面であり、且つ、ろう付接合により接合される面である。接合面40,41の内縁を、図4及び図5に、二点鎖線Kで示し、外縁を二点鎖線Jで示す。二点差線Kと二点差線Jとの間に挟まれる領域が、接合面40,41である。なお、フランジ17に形成される接合面40,41のうち、チューブ半体のコア部34aにあるものを符号40で示し、チューブ半体16のタンク部30aにあるものを符号41で示している。
接合面40,41の内縁(図中、二点差線Kで示す)は、図4に示すように、冷媒通路32の凹部32aと、冷媒入口24の凹部24aと、冷媒出口26の凹部26aを一体に囲うように形成されている。
一方、コア部34aにおける接合面40の外縁(図中、二点差線Jで示す)は、内縁Kとの間隔が略均一な寸法L2となるように形成されており、且つフランジ17の外縁17eに沿うものとなっている。接合面40は、チューブ半体の幅方向Wに、寸法L2に亘って形成されている(図6参照)。
タンク部30aにおける接合面41の外縁Jは、図5に示すように、コア部34aにおける寸法L2の略均一な幅の接合面40が、そのままタンク部30aにおいて連続するよう、タンク部30aにおける内縁Kから間隔をあけて形成されている。
これは、図7に示すように、フランジ17の隅部17cにある非接合面44が、接合面41に比べて、厚さ方向Tの外向きに、間隔Hをあけて形成されることで実現されている。非接合面44と接合面41との間には、段差38(図中、寸法をHで示す)が形成されており、この段差38に、接合面41の外縁Jが沿うものとなっている。
次に、扁平チューブ12の製作工程について、図8〜図10を用いて説明する。図8は、チューブ半体の成形工程を説明する図である。図9は、図5のA−A線による断面図であり、2つのチューブ半体が接合された状態を示す図である。図10は、図5のB−B線による断面図であり、2つのチューブ半体が接合された状態を示す図である。
チューブ半体16(18)は、図8に示すように、コイル材60から繰り出されたシート状部材62が、切断され、プレス成形されたものである。シート状部材62が、切断された部材64a,64b(以下、ブランク材と記す)は、コイル材の板幅の方向に、長さを有する長方形状を呈する板状部材となり、このブランク材64a,64bを、さらに順送りプレス成形することにより、チューブ半体16(18)が成形される。このプレス成形により、チューブ半体16のタンク部30aのフランジ隅部17cに、非接合面44が形成される。
本実施例において、このシート状部材62は、アルミニウム合金製であり、その両面に「ろう材」の層(図示せず)を有している、いわゆる「クラッド材」で構成されている。ろう材の層内には、フラックス成分としてマグネシウム合金が含まれている。2つのチューブ半体16,18を組み合わせると、コア部34(34a,34c)においては、図9に示すように、チューブ半体17,19同士が接合面40で接する。これと共に、タンク部30(30a,30c)においては、図10に示すように、フランジ17c,19c同士が、接合面40と略均一な幅を有する接合面41で接する。フランジ17c,19cに形成されている非接合面44,46の間には、空隙(二点差線48で囲う領域)が形成されている。
これにより、チューブ半体16,18を炉内で加熱すると、コア部34の接合面40と、タンク部30の接合面41においては、ろう材層が溶融して接合される。一方、タンク部30にある非接合面44,46は、その間に空隙48があるため、ろう付接合されることがない。
以上に説明したように、本実施例においては、タンク部30の接合面41を、コア部34の接合面40と略均一な幅(寸法L2)を有するものとし、接合面40と共に、媒体出入口(24,26)及び媒体通路32を一体に囲っている。
長手方向に延びるコア部34の接合面40は、フランジ17に形成される接合面40のうち主要な部分であり、この接合面40に合わせて、ろう付加熱の温度や圧力等のろう付接合時の環境が設定されることになる。このコア部34の接合面40の幅に、タンク部30の接合面41の幅を合わせたため、タンク部のフランジに「接合面の開き」が生じることを、抑制することが可能になる。この結果、熱交換性能の向上を図ることができる。
また、本実施例においては、タンク部30のフランジ17のうち隅部17cに、ろう付接合されない非接合面44を設定するだけで、略均一な幅を有して、コア部34の接合面40に連続し、且つタンク部30の媒体出入口に沿う形状の接合面41を設定することができる。非接合面44は、フランジの幾何学的形状や、ろう付接合の際のろう材の配置方法等を、変更することで実現することができる。
また、本実施例において、非接合面44は、接合面41に比べて、チューブ半体16の厚さ方向Tを外向きに間隔Hをあけて、形成されており、2つのチューブ半体16,18を組み合わせると、対向する非接合面46との間に、空隙48が形成される。タンク部30aのフランジ隅部17cに、非接合面44をプレス成形することで、容易に、タンク部30の接合面41を、コア部の接合面40と略均一な幅(寸法L2)を実現することができる。
本実施例に係る熱交換器10Bについて、図1、図11及び図12を用いて説明する。図11は、チューブ半体16の正面図であり、媒体入口24周辺の拡大図である。図12は、熱交換器10Bの縦断面図である。本実施例に係る熱交換器10Bは、扁平チューブ12のタンク部30aに、断熱材70を貼付している点で、実施例1に係る熱交換器10と異なり、以下に詳細を説明する。なお、実施例1に係る熱交換器10と略共通の構成については、同一の符号を付し、説明を省略する。
熱交換器10Bにおいては、図11に示すように、扁平チューブ12の非接合面の間に形成されている空隙48を覆うように、断熱材70が設けられている。断熱材70は、断面が、扁平チューブ12のタンク部30のフランジ17に沿うように形成されている。また、断熱材70は、図12に示すように、扁平チューブ12の厚さ方向Tに延設されている。これは、図1に示すように、最上流側の扁平チューブ12zから、最下流側の扁平チューブ12aに亘って延設されている。各扁平チューブ12(12c,12d,・・・,12z)を構成するチューブ半体(16c,18c,16d,18d,・・・,16z,18z)には、それぞれ、タンク部のフランジに、厚さ方向Tに延びるフランジ端面47が形成されており、この端面47に上述の断熱材が貼付されている。
このように断熱材70をタンク部30に設けることで、タンク部30における熱交換を極力少なくし、本来、熱交換を行うように構成されているコア部34での熱交換を促進することができる。各扁平チューブ12,12c,・・・,12zと、断熱材70との間に空間が設けられており、これが、タンク部30と断熱材70との間における熱交換の抑制に寄与している。なお、タンク部30の隅部に設けられた空隙48に、断熱材を充填するよう構成することも好適である。
本実施例に係る熱交換器について、図13を用いて説明する。図13は、扁平チューブ12Bの断面図であり、2つのチューブ半体16B,18Bが接合された状態を示す図である。2つのチューブ半体16B,18Bが、クラッド材ではなく、通常の金属製部材から構成されており、フラックスろう付により接合される点で、実施例1に係る熱交換器10と異なり、以下に詳細を説明する。なお、実施例1に係る熱交換器10と略共通の構成については、同一の符号を付し、説明を省略する。
2つのチューブ半体16B,18Bは、アルミニウム合金製の板状部材がプレス成形されたものである。2つのチューブ半体16B,18Bを組み合わせると、タンク部30においては、フランジ17c,19c同士が、コア部の接合面と略均一な幅を有する接合面41Bで接する。フランジ17c,19cに形成されている非接合面44B,46Bの間には、空隙48Bが形成されている。
本実施例においては、ろう付時に、この空隙48Bからフラックスを、接合面41Bの外側部分52Bに供給することができる。これにより、チューブ半体16B,18Bにクラッド材を用いなくとも、フラックスろう付で、良好な品質で、接合面41Bの外側部分52Bをろう付することができる。これにより、タンク部のフランジにある接合面41Bの開きが生じることを抑制することができる。
本実施例に係る熱交換器10Cについて、図1、図14及び図15を用いて説明する。図14は、扁平チューブ12Cの断面図であり、図15は、熱交換器10Cの縦断面図である。
2つのチューブ半体16C,18Cのフランジの隅部17e,19eに、孔80,82がそれぞれ形成されている点で、実施例2とは異なり、以下に詳細を説明する。なお、実施例2に係る熱交換器10Bと略共通の構成については、同一の符号を付し、説明を省略する。
熱交換器10Cにおいては、タンク部30aのフランジの隅部17e,19eには、非接合面44において、フランジ隅部17e,19eを貫通する孔80,82が、それぞれ形成されている。
この孔80,82は、図1に示すように、最上流側の扁平チューブ12zから、最下流側の扁平チューブ12aに亘って延設されている。各扁平チューブ12Cを構成するチューブ半体のタンク部30のフランジ17e,19eには、それぞれ孔80,82が形成されている。
このように構成された熱交換器10Cは、フラックスろう付により、チューブ半体16C,18Cを接合して構成する場合、この孔80,82から、接合面41の外側部分52にフラックスを十分に供給することができる。
また、熱交換器10Cは、車両の室内に扁平チューブ16Cの厚さ方向Tが、車両水平面(図中、車両前後方向を矢印Yで示す)に対し、所定の角度をなすように、配設される。
扁平チューブ12C内を冷却媒体が流れる場合、扁平チューブ12Cの外表面12fには、凝結した水が付着することがある。このような凝結水が、重力に従って、断熱材上に落ちてしまうことがある。ここで、扁平チューブ12Cを構成するチューブ半体のフランジ17e,19eには、孔80,82が形成されているので、断熱材70上の水は、この表面70aを伝って流れ、孔80,82を通して、より下流方向に流すことができる。これにより、断熱材70の含水を防止することができる。
なお、上述した実施例では、熱交換器として、内部を冷却媒体が流れるエバポレータ等について説明したが、本発明は、積層型の熱交換器であれば適用することができ、例えば、ラジエータ等の加熱媒体が流れる熱交換器にも適用することができる。
本発明に係る熱交換器は、積層型の熱交換器に有用である。
実施例1に係る熱交換器の外観斜視図である。 実施例1に係る熱交換器を構成する扁平チューブの分解斜視図である。 実施例1に係る扁平チューブ内に形成される媒体通路の横断面図である。 実施例1に係るチューブ半体を媒体通路側から見た正面図である。 図4における媒体入口周辺の拡大図である。 図5のA−A線による断面図である。 図5のB−B線による断面図である。 チューブ半体の成形工程を説明する図である。 図5のA−A線による断面図であり、2つのチューブ半体が接合された状態を示す図である。 図5のB−B線による断面図であり、2つのチューブ半体が接合された状態を示す図である。 実施例2に係るチューブ半体の正面図であり、媒体入口周辺の拡大図である。 実施例2に係る熱交換器の縦断面図である。 実施例3に係る扁平チューブの断面図であり、2つのチューブ半体が接合された状態を示す図である。 実施例4に係る扁平チューブの断面図である。 実施例4に係る熱交換器の縦断面図である。 接合面の開きを説明する図である。
符号の説明
10 熱交換器
12 扁平チューブ
16,18 チューブ半体
17 フランジ
24 媒体入口
26 媒体出口
30(30a,30c) タンク部
32 媒体通路
34(34a,34c) コア部
40,41 接合面
44 非接合面
48 空隙
60 コイル材
70 断熱材
80,82 孔

Claims (10)

  1. 2つのチューブ半体が互いのフランジに形成された接合面により接合されて扁平チューブを構成し、該扁平チューブが複数積層されて構成される熱交換器であって、
    フランジの外縁は、略長方形状を呈し、
    チューブ半体のタンク部には、略半円形状を呈する媒体出入口が形成され、
    チューブ半体のコア部には、媒体出入口と連通して長手方向に延びる媒体通路が形成されており、
    接合面は、フランジのタンク部とコア部で略均一な幅に設定されることを特徴とする熱交換器。
  2. 請求項1に記載の熱交換器であって、
    タンク部のフランジのうち、
    隅部には、ろう付接合されない非接合面が形成されており、
    隅部と媒体出入口の間には、ろう付接合される接合面が形成されることを特徴とする熱交換器。
  3. 請求項2に記載の熱交換器であって、
    非接合面は、接合面に比べて、チューブ半体の厚さ方向外向きに間隔をあけて形成されており、
    2つのチューブ半体を組み合わせると、相対向する非接合面の間に空隙が形成されることを特徴とする熱交換器。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱交換器であって、
    チューブ半体は、金属製の板状部材の表面にろう材の層が設けられているクラッド材で構成されていることを特徴とする熱交換器。
  5. 請求項3に記載の熱交換器であって、
    前記空隙は、接合面にフラックスが供給可能となるよう、外部に開放されていることを特徴とする熱交換器。
  6. 請求項3に記載の熱交換器であって、
    前記空隙を覆うように断熱材が配設されていることを特徴とする熱交換器。
  7. 請求項6に記載の熱交換器であって、
    タンク部のフランジには、非接合面の外側に離間する方向に折曲するフランジ端面が設けられており、
    前記断熱材は、フランジ端面に固定されることを特徴とする熱交換器。
  8. 請求項6又は7に記載の熱交換器であって、
    前記空隙には、断熱材が充填されていることを特徴とする熱交換器。
  9. 請求項6に記載の熱交換器であって、
    タンク部のフランジ隅部には、貫通する孔が形成されていることを特徴とする熱交換器。
  10. 請求項9に記載の熱交換器であって、
    熱交換器は、車両の室内に配設されるものであり、扁平チューブの厚さ方向が車両水平面に対し所定の角度をなすように配設されることを特徴とする熱交換器。
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