JP3311149B2 - アルミニウム合金製熱交換器 - Google Patents

アルミニウム合金製熱交換器

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明に係るアルミニウム合金製
熱交換器は、例えば自動車用空気調和装置に組み込ん
で、車室内の空気を冷却するエバポレータとして利用す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車用空気調和装置には、内
部で冷媒を蒸発させ、外部を流通する空気を冷却するエ
バポレータが組み込まれている。この様な空気調和装置
に組み込まれ、エバポレータとして使用されるアルミニ
ウム合金製熱交換器として、例えば特開昭61−499
95号公報には、図4〜7に示す様な構造のものが開示
されている。
【0003】何れもアルミニウム合金により造られた部
材を組み合わせて成る、このアルミニウム合金製熱交換
器1は、コア部2を有する。このコア部2は、横方向
(図4の左右方向)に適当な間隔をあけて互いに平行に
配置された複数の伝熱管素子3、3と、隣り合う伝熱管
素子3、3の間に挟持されたコルゲート型のフィン4、
4とから成る。そして、上記コア部2の横方向両端側面
に、サイドプレート5、5を添設している。このサイド
プレート5、5の内側面と、両端に位置する伝熱管素子
3、3の外側面との間にも、上記フィン4、4を挟持し
ている。又、上記コア部2の下側には、互いに平行に配
設された1対のタンク6a、6bを設けている。そし
て、これら各タンク6a、6bの内部と、上記各伝熱管
素子3、3の内部とを連通させている。
【0004】上記各伝熱管素子3、3は、図5に示す様
に、2枚の板材7、7を重ね合わせて成る。この板材
7、7は、アルミニウム合金板の両面に、Siを多く含む
アルミニウム合金であるろう材のクラッド層を設けた、
所謂両面クラッド材である。上記板材7、7は、長手方
向(図5の上下方向)の一端(図5の下端)に互いに間
隔をあけて1対の突出部8a、8bを形成している。
又、各板材7、7の片面には倒立U字形の凹部9を、こ
の凹部9の両端を上記1対の突出部8a、8bの一端縁
(図5の下端縁)にまで連続させた状態で形成してい
る。更に、上記凹部9の内側には多数の突起10、10
を、凹部9の全面に亙って均等に、形成している。この
突起10、10は、凹部9によって形成される、次述す
る折り返し流路11の内側を流れる冷媒の流れを乱し、
この冷媒と板材7、7との間の熱交換効率を向上させる
為のものである。同時にこれら各突起10、10は、そ
れぞれの先端同士をろう付け結合されて、上記折り返し
流路11の耐圧強度を向上させる役目も果たす。
【0005】上記板材7、7は、2枚1組とし、互いの
凹部9同士を対向させた状態で最中状に重ね合わせ、各
板材7、7の周縁部同士を互いに液密に接合する事で伝
熱管素子3、3とする。この伝熱管素子3、3は、内部
に上記凹部9により形成される倒立U字形の折り返し流
路11を、長手方向一端に、この折り返し流路11の両
端に位置して端縁部から突出した1対の接合部12a、
12bを、それぞれ有する。そして、これら各接合部1
2a、12bの内側に、それぞれ出入り口流路21a、
21bを設けている。これら各出入り口流路21a、2
1bの幅寸法wは、それぞれ上記折り返し流路11の幅
寸法Wよりも小さい(w<W)。そして、これら各出入
り口流路21a、21bの端部と上記折り返し流路11
の両端部とは、それぞれ連続部22a、22bにより連
続している。従来のアルミニウム製熱交換器の場合、こ
の連続部22a、22bは、上記折り返し流路11及び
出入り口流路21a、21bに対し直交している。
【0006】前記各タンク6a、6bは、それぞれ座板
13a、13bとタンク本体14a、14bとを最中状
に組み合わせて成る。即ち、これら各座板13a、13
bとタンク本体14a、14bとは、やはり両面にろう
材をクラッドした板材をプレス成形する事により、それ
ぞれ略船形状に形成されている。又、上記各座板13
a、13bの開口部の大きさは、上記各タンク本体14
a、14bの開口部の大きさよりも少し大きくしてい
る。これら座板13a、13bとタンク本体14a、1
4bとを組み合わせて、上記各タンク6a、6bとする
場合には、各タンク本体14a、14bの開口部を各座
板13a、13bの開口部に嵌合させる。
【0007】又、上記各座板13a、13bには、スリ
ット状の接続孔15、15を形成している。これら各接
続孔15、15は、それぞれ上記各伝熱管素子3、3の
接合部12a、12bを大きな隙間なく挿入自在な形状
と大きさとを有する。又、上記1対のタンク6a、6b
のうちの一方のタンク6aの側面には、送り込み口19
と取り出し口20とを設けている。又、このタンク6a
の中間部内側には隔壁16を、座板13aとタンク本体
14aとの間に挟持する状態で設けている。アルミニウ
ム合金製熱交換器の完成時にこの隔壁16は、上記タン
ク6a内を、気密、液密を保持した状態で二分割する。
【0008】前記伝熱管素子3、3と1対のタンク6
a、6bとを結合するには、図7に示す様に、それぞれ
の接合部12a、12bを各タンク6a、6bの接続孔
15、15に挿入する。そして、この様に挿入した状態
で、各接合部12a、12bの外周面と各接続孔15、
15の内周縁とを互いに気密且つ液密にろう付けする。
ろう付けの為のろう材は、前記各板材7、7の両面並び
に座板13a、13bを構成する板材の両面に積層(ク
ラッド)されたろう材が使用される。
【0009】上述の様に構成されるアルミニウム合金製
熱交換器1は、構成各部材の当接部分をろう付けする事
で、これら構成各部材を一体的に結合する。この様な構
成各部材間のろう付け接合は、次の様にして行う。先
ず、上記構成各部材、即ち、それぞれが1対ずつの板材
7、7を重ね合わせて成る伝熱管素子3、3、フィン
4、4、サイドプレート5、5、タンク6a、6bを、
図4に示す様に組み合わせ、図示しない治具により抑え
付けた状態で加熱炉内に入れる。この際、上記各タンク
6a、6bを下にする。これは、上記各接合部12a、
12bの外周面と上記各接続孔15、15の内周縁との
間に十分な量の溶融ろう材を供給し、これら外周面と内
周縁との間を確実にろう付けする為である。
【0010】そして、この加熱炉中で上記構成各部材
を、前記ろう材の融点よりは高いが、母材(構成各部材
の芯材となり、強度保持を図るアルミニウム合金)の融
点よりは低い温度である、600℃程度に加熱する。こ
れにより、前記クラッド材により構成された部材(サイ
ドプレート5、板材7、7、座板13a、13b、タン
ク本体14a、14b)の表面に存在するろう材が溶
け、上記構成各部材を互いにろう付け接合する。特に、
フィン4、4と相手部材との当接部以外の当接部分に
は、当該当接部を構成する部材から十分な量のろう材が
供給され、当該当接部が気密且つ液密にろう付けされ
る。
【0011】尚、このろう付けの際にタンク6aの内側
は、前記隔壁16により入口室17と出口室18とに、
気密且つ液密を保持した状態で分割される。前記送り込
み口19はこのうちの入口室17に、前記取り出し口2
0はこのうちの出口室18に、それぞれ設けられてい
る。
【0012】上述の様にろう付けされて造られる、前述
の様なアルミニウム合金製熱交換器を、例えばエバポレ
ータとして使用する際には、上記送り込み口19を通じ
て上記入口室17内に、液状の、或は気液混合状態の冷
媒を送り込む。この冷媒は、前記各伝熱管素子3、3内
の折り返し流路11を流れて上記出口室18に達し、上
記取り出し口20から取り出される。上記折り返し流路
11を流れる間に上記冷媒は、周囲の熱を奪って蒸発す
る。この結果、前記コア部2の温度が低下するので、こ
のコア部2を構成するフィン4、4の間に空気を流せ
ば、この空気を冷却し、更に除湿を行なえる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の様に
構成される従来のアルミニウム合金製熱交換器の場合に
は、各伝熱管素子3、3の内側に設けられた折り返し流
路11の両端部と出入り口流路21a、21bとを連続
させる連続部22a、22bの形状に起因して、次の
〜の様な不都合が生じる。
【0014】 ろう付け後の耐圧試験で、連続部22
a、22b部分で漏洩のある製品が見つかった。この様
に、ろう付けに伴って上記各連続部22a、22bで漏
洩が発生する原因に就いて本発明者が研究したところ、
次の様な事が分かった。
【0015】即ち、ろう付けの為の加熱により、上記各
伝熱管素子3、3を構成する板材7、7にクラッドした
ろう材が溶融し、重力により下方に流下する。そして、
上記折り返し流路11の内面を流下した溶融ろう材の一
部が、図7に斜格子で示す様に、上記連続部22a、2
2b上に滞留する。そして、この溶融ろう材中に多く含
まれるSiが、ろう付けの為に温度上昇した上記板材7の
一部で、上記各連続部22a、22b内に拡散浸透す
る。この結果、これら各連続部22a、22b部分を構
成するアルミニウム合金(芯材)の融点が低下し、ろう
付けの為の加熱によって芯材の一部が溶融し、孔が生じ
る事が分かった。
【0016】尚、特開平4−225763号公報に記載
されている様に、タンクと伝熱管部分とを一体構造にす
る場合には、タンク強度を高める為に、使用するアルミ
ニウム合金の板厚が比較的大きい(例えば0.5〜0.
6mm程度)ので、多少溶融しても漏洩が生じる可能性は
殆どない。ところが、本発明の対象となる、伝熱管素子
3、3とタンク6a、6bとを別体とした構造の場合に
は、これら伝熱管素子3、3を構成する板材を薄く
(0.4mm程度)している為、芯材の溶融に伴う孔あき
による漏れ不良の歩留悪化を無視できなくなる。
【0017】 例えば自動車用空気調和装置のエバポ
レータとして使用するアルミニウム合金製熱交換器の場
合、上記各伝熱管素子3、3の内側には、冷媒だけでな
く、コンプレッサを潤滑する為の潤滑油が流通する。従
来構造の場合にはこの潤滑油が、やはり図7に斜格子で
示す様に、連続部22a、22bに滞留し易い。そし
て、この様に各連続部22a、22b部分に滞留した潤
滑油の総量が多くなると、コンプレッサ部分に送り込ま
れる潤滑油の量が少なくなって、このコンプレッサが焼
き付き等の故障を起こし易くなる。コンプレッサ及びエ
バポレータを含む冷凍機の閉回路中に封入する潤滑油の
量を多くする事は、エバポレータやコンデンサ部分での
熱交換効率を悪化させる原因となる為、採用できない。
【0018】 折り返し流路11の両端部と出入り口
流路21a、21bの端部との連続部で渦が発生し、こ
の部分の抵抗が増大する。この結果、アルミニウム製熱
交換器の流通抵抗が増大し、このアルミニウム製熱交換
器を含んで構成される自動車用空気調和装置等の性能向
上を図れない。
【0019】本発明に係るアルミニウム合金製熱交換器
は、これら〜の様な不都合を何れも解消すべく発明
したものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明に係るアルミニウ
ム合金製熱交換器は、前述した従来のアルミニウム合金
製熱交換器と同様に、アルミニウム合金製の1対のタン
クと、各タンクの側面にそれぞれ複数個ずつ形成された
スリット状の接続孔と、それぞれが2枚の板材を重ね合
わせて成る複数の伝熱管素子と、各伝熱管素子の内側に
設けられ、中間部で180度折り返された折り返し流路
と、上記各伝熱管素子の一の端縁部に1対ずつ、互いに
間隔をあけて設けられ、それぞれが上記1対のタンクの
各接続孔に挿入自在な接合部と、各接合部の内側に設け
られて上記折り返し流路の両端部から連続する、この折
り返し流路よりも幅が狭い出入り口流路と、隣り合う伝
熱管素子の外側面同士の間に設けられた複数のフィンと
を備える。そして、上記タンクを下側にした状態で構成
各部材を加熱する事により、上記各伝熱管素子を構成す
る板材同士、上記各接合部の外周面と上記各接続孔の内
周縁との間、並びに上記各伝熱管素子の外側面と上記各
フィンとをろう付け接合して成る。
【0021】特に、本発明のアルミニウム合金製熱交換
器に於いては、上記折り返し流路の両端部と上記各出入
り口流路とが傾斜部で連続している。そして、この傾斜
部は、上記各タンクを下にした状態で、上記折り返し流
路の端部から上記出入り口流路の端部に向かうに従って
下方に向かう方向に傾斜している。
【0022】
【作用】上述の様に構成される本発明のアルミニウム合
金製熱交換器によれば、折り返し流路の端部と出入り口
流路の端部とが連続する部分にろう材や潤滑油が滞留し
なくなる。従って、ろう付け時の加熱により折り返し流
路と出入り口流路との連続部分の肉厚が小さくなった
り、或はコンプレッサに送り込むべき潤滑油が不足する
事がなくなる。又、上記連続部分で渦が発生しにくくな
って、流通抵抗の低減も図れる。
【0023】
【実施例】図1は本発明に係るアルミニウム合金製熱交
換器の第一実施例を示している。尚、本発明の特徴は、
伝熱管素子3内に設ける折り返し流路11の両端部と接
合部12a、12b内の出入り口流路21a、21bと
の接続部の形状に特徴がある。その他の部分の構造及び
作用は、前述した従来構造と同様である為、重複する説
明を省略し、以下、本発明の特徴部分に就いて説明す
る。
【0024】上記折り返し流路11の両端部と上記各出
入り口流路21a、21bとは、傾斜部23、23で連
続している。そして、これら各傾斜部23、23は、図
1に示す様に各タンク6a、6bを下にした状態で、上
記折り返し流路11の端部から上記各出入り口流路21
a、21bの端部に向かうに従って下方に向かう方向に
傾斜している。
【0025】上述の様に構成される本発明のアルミニウ
ム合金製熱交換器によれば、上記折り返し流路11の両
端部と上記各出入り口流路21a、21bの端部との連
続部分に、溶融ろう材や潤滑油が滞留しなくなる。即
ち、ろう付けの為の加熱時に上記折り返し流路11の内
面に沿って流下した溶融ろう材、或はエバポレータとし
ての使用時に上記折り返し流路11内に送り込まれ、こ
の折り返し流路11の内面を流下した潤滑油は、上記各
傾斜部23、23に案内されて上記出入り口流路21
a、21b内に達し、上記各タンク6a、6b内に流下
する。
【0026】従って、ろう付け時の加熱により上記各傾
斜部23、23部分を構成するアルミニウム合金中に多
量のSiが浸透する事がなくなる。この結果、上記折り返
し流路11と上記各出入り口流路21a、21bとの連
続部分(上記各傾斜部23、23)の漏れがなくなる。
タンク6a、6bを構成する座板13a、13b及びタ
ンク本体14a、14bの板厚は、伝熱管素子3を構成
する板材7よりも十分に厚い。しかも、溶融ろう材は、
流下した部分でそのまま固化する。従って、タンク6
a、6b内に入り込んだ溶融ろう材により、これらタン
ク6a、6bの耐圧強度が低下する事はない。又、使用
状態で上記連続部分に多量の潤滑油が滞留する事がなく
なるので、コンプレッサに送り込むべき潤滑油が不足す
る事がなくなる。
【0027】更に、上記連続部分で渦が発生しにくくな
って、流通抵抗の減少も図れる。例えば本発明者が行な
った実験によると、上記折り返し流路11に対する上記
各傾斜部23、23の傾斜角度θを30度とした場合に
は、前記図7に示した従来構造(θ=90度)に比べ
て、流通抵抗が10%減少した。尚、実験は、前記図4
に示す様な構造のアルミニウム合金製熱交換器をエバポ
レータとして使用する事を前提として行った。又、流通
抵抗の比較は、熱交換器全体として、即ち、送り込み口
19と取り出し口20との間の抵抗で比較した。
【0028】尚、上記折り返し流路11の両端部と出入
り口流路21a、21bとの連続部に傾斜部23、23
を設けたのに伴い、上記伝熱管素子3を構成する板材7
の下端左右両端部の三角形部分(図1の鎖線αの外側部
分)を除去する事が可能になる。但し、この部分は、伝
熱管素子3を構成する1対の板材7同士のろう付け強度
確保、或はこの伝熱管素子3とフィン4(図4参照)と
のろう付け面積確保の為、残しておく事が好ましい。
又、図1(及び次述する図2)には省略したが、上記板
材7の一部で上記折り返し流路11の内側部分には、前
記図5に示した従来構造の場合と同様に、複数の突起1
0、10を設ける。
【0029】次に、図2は本発明の第二実施例を示して
いる。上述した第一実施例が各傾斜部23、23を直線
形に形成していたのに対して、本実施例の場合には円弧
形に形成している。その他の構成及び作用は、上述した
第一実施例の場合と同様である。
【0030】次に、図3は本発明の第三実施例を示して
いる。本実施例の場合には、各傾斜部23、23を波形
に形成している。そして、これら各傾斜部23、23の
内端縁と、折り返し流路11の内側に設けられた複数の
突起10、10のうちでこれら各傾斜部23、23に対
向する突起10、10との間隔が、各突起10、10毎
にほぼ等しくなる様にしている。これは、伝熱管素子3
を構成する1対の板材7同士がろう付けされている部分
間の距離が局部的に大きくなる事を防止し、この伝熱管
素子3の耐圧強度を確保する為である。尚、上記波形の
傾斜部23、23には、上記折り返し流路11に対して
直角になる部分が実質的に存在しない。従って、この傾
斜部23、23に溶融ろう材や潤滑油が滞留する事はな
い。その他の構成及び作用は、前述した第一実施例、並
びに上述した第二実施例と同様である。
【0031】
【発明の効果】本発明に係るアルミニウム合金製熱交換
器は、上述の様に構成され作用するので、次の〜の
様な、優れた効果を得られる。
【0032】 ろう付け時に各伝熱管素子を構成する
板材の芯材が溶融して孔があく事がない。従って、上記
板材の板厚を小さくした場合でも、十分な歩留を確保で
きて、製品価格の低廉化に寄与できる。
【0033】 自動車用空気調和装置のエバポレータ
として使用した場合に、コンプレッサ及びエバポレータ
を含む冷凍機の閉回路中に封入する潤滑油の量を多くし
なくても、コンプレッサに十分量の潤滑油を送り込め
る。従って、多量の潤滑油を封入する事によりエバポレ
ータやコンデンサ部分での熱交換効率を悪化させる事な
く、コンプレッサの故障を確実に防止できる。
【0034】 折り返し流路の両端部と出入り口流路
の端部との連続部で渦が発生しにくくなって、この部分
の抵抗が小さくなる。この結果、アルミニウム製熱交換
器の流通抵抗が減少し、このアルミニウム製熱交換器を
含んで構成される自動車用空気調和装置等の性能向上を
図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例を示す、図4のA−A断面
に相当する図。
【図2】同第二実施例を示す、図1と同様の図。
【図3】同第三実施例を示す、図1と同様の図。
【図4】従来のアルミニウム合金製熱交換器を示す斜視
図。
【図5】同じく部分分解斜視図。
【図6】別のタンクを示す部分分解斜視図。
【図7】タンクと伝熱管素子との接合状態を示す図4の
A−A断面図。
【符号の説明】
1 アルミニウム合金製熱交換器 2 コア部 3 伝熱管素子 4 フィン 5 サイドプレート 6a、6b タンク 7 板材 8a、8b 突出部 9 凹部 10 突起 11 折り返し流路 12a、12b 接合部 13a、13b 座板 14a、14b タンク本体 15 接続孔 16 隔壁 17 入口室 18 出口室 19 送り込み口 20 取り出し口 21a、21b 出入り口流路 22a、22b 連続部 23 傾斜部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−49995(JP,A) 特開 昭54−21650(JP,A) 特開 平5−87469(JP,A) 特開 平4−324078(JP,A) 特開 平4−225763(JP,A) 特開 平3−247992(JP,A) 実開 昭60−101591(JP,U) 実開 昭53−1018(JP,U) 実開 平6−40681(JP,U) 実開 平6−30685(JP,U) 実開 平6−30680(JP,U) 実開 平1−169975(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F28D 1/03 F28F 9/02 301 F28F 3/08 311

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム合金製の1対のタンクと、
    各タンクの側面にそれぞれ複数個ずつ形成されたスリッ
    ト状の接続孔と、それぞれが2枚の板材を重ね合わせて
    成る複数の伝熱管素子と、各伝熱管素子の内側に設けら
    れ、中間部で180度折り返された折り返し流路と、上
    記各伝熱管素子の一の端縁部に1対ずつ、互いに間隔を
    あけて設けられ、それぞれが上記各1対のタンクの接続
    孔に挿入自在な接合部と、各接合部の内側に設けられて
    上記折り返し流路の両端部から連続する、この折り返し
    流路よりも幅が狭い出入り口流路と、隣り合う伝熱管素
    子の外側面同士の間に設けられた複数のフィンとを備
    え、上記タンクを下側にした状態で構成各部材を加熱す
    る事により、上記各伝熱管素子を構成する板材同士、上
    記各接合部の外周面と上記各接続孔の内周縁との間、並
    びに上記各伝熱管素子の外側面と上記各フィンとをろう
    付け接合して成るアルミニウム合金製熱交換器に於い
    て、上記折り返し流路の両端部と上記各出入り口流路と
    が傾斜部で連続しており、この傾斜部は、上記各タンク
    を下にした状態で、上記折り返し流路の端部から上記出
    入り口流路の端部に向かうに従って下方に向かう方向に
    傾斜している事を特徴とするアルミニウム合金製熱交換
    器。
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