JPH10223526A - 荷電ビーム描画データ作成装置および方法ならびに荷電ビーム描画データ作成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した機械可読な記憶媒体 - Google Patents

荷電ビーム描画データ作成装置および方法ならびに荷電ビーム描画データ作成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した機械可読な記憶媒体

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JPH10223526A
JPH10223526A JP13494797A JP13494797A JPH10223526A JP H10223526 A JPH10223526 A JP H10223526A JP 13494797 A JP13494797 A JP 13494797A JP 13494797 A JP13494797 A JP 13494797A JP H10223526 A JPH10223526 A JP H10223526A
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Hironobu Taoka
弘展 田岡
Kinya Kamiyama
欣也 上山
Koichi Moriizumi
幸一 森泉
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 図形処理中の微小描画図形の発生を削減し
て、描画データの寸法精度を向上させることのできる荷
電ビーム描画データ作成装置を提供する。 【解決手段】 荷電ビーム描画データ作成装置は、設計
データ100に対して基本図形処理を行なう基本図形処
理手段106と、図形処理領域境界上の基本図形を図形
処理領域境界上で切断する第1の切断手段112と、切
断された図形の中から所定の寸法条件を満たす微小描画
図形を探索する探索手段と、探索された微小描画図形
と、隣接する図形とを統合して基本図形処理を行うこと
により基本図形データ内の図形を修復する修復手段11
8と、修復された図形を描画フィールドに振分けるため
の手段120と、振分けられた図形を荷電ビーム描画デ
ータへ変換するための手段122とを含む。基本図形処
理後の図形内の微小描画図形を修復するための手段10
8をさらに含んでもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体デバイス
の設計レイアウトデータから荷電ビーム描画装置で描画
するために必要な描画データを作成する荷電ビーム描画
データ作成装置および方法に関し、特に、ベクタスキャ
ン型の荷電ビーム描画装置において正確に図形描画が可
能となるような描画データを作成する装置および方法な
らびにそれらをコンピュータで実現するためのプログラ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】電子ビーム描画(荷電ビーム描画)はそ
の微細加工性能および制御性が高いので、半導体デバイ
ス特に大規模集積回路(LSI(Large Scale Integrat
ion ))の製造に用いられるマスクの作成に広く用いら
れている。
【0003】電子ビーム描画の描画方式はラスタスキャ
ン型とベクタスキャン型との2種類に分けることができ
る。ラスタスキャン型は、装置構成の単純さおよび描画
データの作成の容易さから、従来から広くマスク作成に
用いられている。
【0004】しかしラスタスキャン型には、描画速度が
描画図形の大きさおよび描画位置を指定するための最小
グリッドサイズ(アドレスユニットサイズ)に大きく依
存するという問題がある。最小グリッドサイズが小さい
程、全体の描画に要する時間は増大する。実際、256
Mbitダイナミックランダムアクセスメモリ(DRA
M(Dynamic Random Access Memory))のように微細な
アドレスユニットを必要とする場合のマスク作成には、
描画時間が長すぎるために、ラスタスキャン型では描画
が不可能となる場合がある。最近のように一つのチップ
に多数の素子を製作する場合、ラスタスキャン型は不適
当である。
【0005】そこで近年、ベクタスキャン型の1方式で
ある可変成形型が注目されている。可変成形型の描画方
式は、描画図形の大きさに合わせて電子ビームを成形
し、必要な領域のみ電子ビーム照射を行なう。そのた
め、描画速度が大きく、またアドレスユニットサイズを
小さくとることができる。よって、256メガビットD
RAM以降のデバイスのマスク作成、および1ギガビッ
トDRAM以降のデバイス開発に用いられる電子ビーム
直接描画には、可変成形型が主流になると考えられてい
る。
【0006】可変成形型の描画方式は、上記のような特
徴があるが、描画データの作成においては、ラスタスキ
ャン型に比較して、処理が複雑で処理時間が長いという
問題がある。
【0007】まず、可変成形型の描画方式に用いる描画
データ作成手順および描画手順について説明する。
【0008】図32に示したのは、LSIの設計パター
ンデータの一種である。図32に示すように、LSIの
設計パターンデータは通常は多角形(頂点座標の羅列)
の図形480で表現されている。この図形の上辺の幅は
Wdであるものとする。この設計レイアウトデータを可
変成形型電子ビーム描画装置で描画するためには、長方
形、正方形、三角形、台形等の基本的な図形(以下これ
ら図形を総称して、可変成形型電子ビーム描画装置が一
度に成形できる基本的な図形という意味で「基本図形」
と呼ぶ。)へ分割する必要がある。これを基本図形分割
または台形分割と呼ぶ。またそうした処理を基本図形処
理と呼ぶ。基本図形分割の手法には種々あるが、たとえ
ば図33に示されるように多角形の各頂点から分割線を
水平に挿入する手法がある。図33に示した例では、図
形480は水平方向の分割線により二つの矩形482お
よび484に分割されている。矩形482は位置座標と
して(x1,y1)を有し、縦HS1、横WS1という
寸法を有する。矩形484は位置座標として(x2,y
2)を有し、縦HS2、横WS2という寸法を有する。
ここでHS1とHS2との和はHSに等しい。またWS
1はWSに等しい。
【0009】図32に示される図形480は図34に示
されるように多角形の各頂点から分割線を垂直方向に挿
入することによっても基本図形に分割できる。図34に
示した例では、図形480は垂直方向の分割線により縦
長の二つの矩形486および488に分割される。矩形
486は位置座標として(x2,y2)を有し、縦H
S、横WS2という寸法を有する。矩形488は位置座
標として(x3,y3)を有し、縦HS1、横WS3と
いう寸法を有する。ただしWS2とWS3との和はWd
に等しい。
【0010】基本図形分割された描画データを用いて実
際に描画する手順について以下に説明する。まず、図3
3に示す矩形482のパターンデータが電子ビーム描画
装置に入力されると、電子ビーム成形用偏向器により、
幅WS1、高さHS1の大きさを持った電子ビームが形
成される。電子ビーム照射位置指定用偏向器により、上
記ビームが照射位置(x1、y1)へ移動され、レジス
ト感光に必要な露光量に対応する時間だけ、マスク基板
やシリコンウェハ等の試料上に塗布されたレジスト上へ
照射される。次に図33の図形484に相当するパター
ンデータが電子ビーム描画装置へ入力され、同様に電子
ビーム描画が実行される。これをLSIのすべてのパタ
ーンについて順次繰返して行なうことによってLSIの
全パターンの描画が行なわれる。
【0011】上記の可変成形型の描画方式に用いる描画
データ作成上には以下のような問題点がある。図32に
示した設計レイアウトデータが描画データに変換され、
上記描画データを用いてマスク上に描画され、さらにレ
ジスト現像によって形成されたマスク上のレジストパタ
ーンの例を図35にレジストパターン490として示
す。このレジストパターン490の幅Wmの部分のパタ
ーン寸法精度に着目し、その精度劣化要因について考え
る。ただし、ここではレジスト現像等のパターン形成プ
ロセス条件等に関する要因は考慮しない。
【0012】図32に示した設計レイアウトデータが、
図33のように水平の分割線で分割されている場合を想
定する。幅Wmの寸法に影響を与えるのは、図33の矩
形482に合わせて形成された電子ビームの成形精度、
すなわち幅WS1に相当する部分の電子ビームの寸法精
度のみである。
【0013】一方、図34のように垂直の分割線で分割
されている場合を考えると事情は異なってくる。幅Wm
の寸法に影響を与えるのは、図34の矩形486に対応
する電子ビームの照射位置精度、矩形488に対応する
電子ビームの照射位置精度、ならびに成形精度となる。
図33のように水平の分割線によって分割された場合に
比較して、レジストパターン寸法精度に影響する要因が
2点も多くなる。
【0014】実際に、図33および図34にそれぞれ示
すような分割方法の異なる描画データを用いて複数のレ
ジストパターンを形成し、寸法測定した結果を図36お
よび図37にそれぞれ示す。図36は図33に示す描画
データを用いた場合であり、1ショットの電子ビーム照
射で幅Wmの部分のレジストパターンが形成された場合
のマスク上のレジストパターン寸法ばらつきを示す。図
37は、図34に示す描画データを用いた場合であり、
幅Wmの部分のレジストパターンが照射位置の異なる2
ショットの電子ビーム照射で形成された場合の寸法ばら
つきの結果を示す。
【0015】図36および図37からわかるように、1
ショットの電子ビーム照射によりレジストパターンが形
成された場合は、寸法のばらつきが±0.025μm程
度であるのに対し、2ショットの電子ビーム照射でパタ
ーンが形成される場合は、寸法のばらつきが±0.07
5μm程度となりパターン寸法のばらつきが大となる。
すなわち2ショットの電子ビーム照射を用いると寸法精
度が劣化する。これが可変成形型の描画データ作成上の
問題点の1つである。
【0016】可変整形型の描画データ作成上の問題点と
してさらに、ショット位置の異なる2ショット以上の電
子ビーム照射でレジストパターンが形成される場合であ
って、その複数のショットの中で、レジストパターンの
エッジを形成するショットが微小なサイズである場合、
形成されるレジスト寸法の精度がさらに劣化するという
問題がある。これについて図38、図39、図40およ
び図41を用いて説明する。
【0017】図38に示す矩形492にしたがって成形
された1ショットの電子ビームについて考える。図39
に示したグラフは、このときの電子ビームの強度分布を
示したものである。図39を参照して、強度分布は完全
な矩形ではなく、エッジ部分で裾を引く。このエッジで
の強度分布のスロープは、成形ビームのサイズによって
変化する。スロープが大きい場合を「ビームシャープネ
スが低い」といい、スロープが小さい場合を「ビームシ
ャープネスが高い」という。一般的には、成形ビームの
サイズが大きいほど電子ビーム内でのクーロン反発が大
きくなり、これが原因となってビームシャープネスは低
くなり、エッジでの強度分布は鈍った状態になる。
【0018】図38に示す矩形492と同じサイズのパ
ターンを、2ショットの電子ビームで照射する場合につ
いて考える。図40を参照して、パターンは右側の比較
的大きな矩形494と左側の微小なサイズの矩形496
とから形成されるものとする。このときの電子ビームの
強度分布を図41に示す。図41に示すように、2ショ
ットでパターンを形成する場合、1ショットで描画する
場合(図39)とはエッジ(左側)でのビームの強度分
布が異なり、この結果形成されるレジストパターンの寸
法に差が生じる。
【0019】図40に示すように、微小描画図形を含む
2ショットでレジストパターンを複数作成し、レジスト
寸法を測定した結果を図42に示す。1ショットで描画
した場合の結果(図36)に比較して寸法ばらつきが大
きくなることに加え、平均値に差が生じる。この平均値
の差は上述の微小描画図形の電子ビーム照射に起因する
ものである。
【0020】このような寸法精度の劣化が顕著になる微
小描画図形のサイズは使用する電子ビーム描画装置、レ
ジストの種類、ならびにパターン形成プロセス方法およ
び条件に大きく依存する。寸法精度の劣化が顕著になる
のは、一般的にはその図形の幅または高さ方向のいずれ
かの辺の長さが0.5μm以下の場合である。
【0021】上記した処理を行う、従来の可変成形型電
子ビーム描画装置の描画データ処理フローについて図4
3を参照して説明する。まず、設計レイアウトデータ
(以下「設計データ」と呼ぶ。)100は、図形処理領
域分割部102により同一の大きさの複数個の図形処理
領域単位に分割される。これは膨大な図形データを含む
LSIのチップ領域を図形処理領域に分割することで、
一度に処理する図形データの数を削減して処理の高速化
を図るとともに、描画データ作成装置のシステム構成
(特にメモリ容量)による処理容量の制限内で処理する
ために行なわれるものである。また後述するように複数
のCPUで並列に各図形処理領域での図形処理を行うこ
とで処理を高速化することができる。なお図形処理領域
の大きさ自体は任意に設定することができる。
【0022】図形処理領域分割処理の際には、各図形処
理領域の周辺に冗長領域を設け、各図形処理領域の周辺
の、冗長領域内の図形もその図形処理領域に附随して持
たせる。各図形のうち、図形処理領域近傍の部分は、そ
の境界をはさむ二つの図形処理領域の一方と、他方の冗
長領域とに重複して含まれる。こうすることで二つの図
形処理領域の境界にまたがる図形を図形処理境界上で切
断しないようにすることができる。図形が切断されるの
は冗長領域の境界である。すなわちこの時点では、図形
処理は図形処理領域と冗長領域との双方を含めた領域に
対して行われる。これは、図形のサイジング等で、図形
処理境界近傍の図形に対して不適切な縮小処理が行われ
たりすることを防ぐことを目的とする。この冗長領域内
の図形は、後述する冗長領域削除部において図形処理領
域境界で微小描画図形が発生しないように必要なら分割
されて各図形処理領域境界に振分けられる。冗長部境界
と図形処理領域境界との間隔は、意図する微小描画図形
のサイズよりも十分大きな値であればよい。こうして図
形処理領域分割部102は複数組の図形データ104を
出力する。
【0023】この後、基本図形処理部106によって図
形データ104内の図形を基本図形分割する。基本図形
分割の手法には前述のとおり種々あるが、ここでは各図
形の頂点から水平方向の分割線を引いて各図形を基本図
形に分割するものとする。このとき、基本図形処理の一
部として、図形間の重複を除去する。これは、電子ビー
ムが同じ領域に照射されることを防ぐために実施するも
のである。同じ領域が電子ビームで重複して照射される
とその部分のみ照射エネルギーが高くなり寸法誤差が生
じるので、重複除去処理は可変成形型電子ビーム描画装
置の描画データ作成に必須の処理である。また、半導体
の構造によっては、設計時に入力した領域以外の部分に
電子ビームを照射する場合がある。たとえばマスクに開
口部を形成するためには、レジストの種類によっては開
口部以外の領域に電子ビームを照射する必要がある場合
がある。このためには、図形の無い領域に電子ビーム照
射のための図形を発生させる白黒反転処理が必要にな
る。この時点で、図形処理領域の冗長領域以外の図形か
らは、重複部分が除去されることになる。重複除去処理
や白黒反転処理による基本図形分割の手法には種々ある
が、一般に用いられているのは、スラブ法である。ここ
では、スラブ法を用いた重複除去処理について図44お
よび図45を参照して説明する。なお以下の説明では分
割線は水平方向にひき、スラブも水平方向となる場合を
想定するが、分割線の方向は予め定められていればよ
く、たとえば垂直方向であってもよい。
【0024】図44を参照して、図形データ104内に
3つの図形520、522および524が含まれる場合
を想定する。まず、各図形の各頂点から水平方向に延び
る分割線530、532、534、536、538およ
び540を処理領域全面に挿入する。これにより処理領
域は細長い長方形状の領域(スラブ)550、552、
554、556、558、560および562に分割さ
れる。次に各図形をスラブ境界で分割する。
【0025】分割された各図形520、522および5
24の各辺に方向をつけベクトル化する。方向のつけ方
は各頂点を辺に沿って右周りにトレースするか、左周り
にトレースするかで決定する。次に各ベクトルのスラブ
内での方向を示す値(以下「ベクトル方向値」と呼
ぶ。)を各ベクトルに設定する。たとえば図44に示す
ようにスラブが水平に形成されている場合は、スラブの
下辺から上辺へ向かうベクトルには1、上辺から下辺へ
向かうベクトルには−1という値を設定する。この状態
を図44のスラブ534に示す。なお図44は、図形の
頂点を右周り(時計周り)にトレースした場合のベクト
ル方向値を示す。
【0026】次に、図形が重複している部分の除去を行
なうための除去方法について説明する。まず、スラブご
とに、そのスラブに含まれている全ベクトルを、ベクト
ルとスラブの下辺との接点の座標値でソーティングす
る。次に、各ベクトルに与えられたベクトル方向値を、
スラブが水平に形成されている場合は、左から順番に加
算していき、ベクトル方向値の合計値が0となるベクト
ルを探索する。加算を開始したベクトルとベクトル方向
値の加算結果が0となるベクトルとで基本図形を構成す
る。この処理例を図44を参照して説明する。
【0027】各スラブにおいて左端のベクトルから積算
を始めていく。図44のスラブ534の場合、1番目、
2番目、3番目および4番目のベクトル方向値はそれぞ
れ1、1、−1および−1である。したがって1番目の
ベクトルからベクトル方向値の積算を開始すると、2番
目のベクトルではベクトル方向値の積算結果は2、3番
目のベクトルでは1、4番目のベクトルで0となる。よ
って、スラブ534における左端のベクトルと4番目の
ベクトルとで図形が構成され、2番目、3番目のベクト
ルは不要ベクトルとして除去される。以上の処理をすべ
てのスラブ内のベクトルに対して行なうことで、全図形
の重複が除去される。処理結果は図45のようになる。
図45に示す例では、図44の図形520、522およ
び524は、矩形または台形570、572、574、
576および578に分割される。この手法を用いる
と、処理結果のデータはすべて基本図形に分割されてお
り、かつ図形間の重複も除去されていることがわかる。
本手法は処理速度が速いため、大量の図形データの処理
に適した手法である。
【0028】なおスラブ法に代えて、出願人が特願平7
−105765号で開示している最適基本図形分割を使
用することができる。
【0029】基本図形処理部106ではさらに、図形に
対するサイジング処理が実行される。この処理により、
図形によっては拡大、縮小がされる。この場合、図形処
理領域近傍の図形は、仮に図形処理領域で図形を切断し
ておくと、図形処理領域内の部分のみが拡大/縮小され
てしまいサイジングが正しくおこなわれないことがあ
る。図形処理領域分割部102において図形処理領域に
冗長領域を設けたのは、冗長領域に含まれる図形まで含
めて拡大/縮小されるようにして、サイジングを正しく
行うようにするためである。このように基本図形処理部
106により基本図形に分割された図形データは基本図
形データ500として出力される。
【0030】次にこの基本図形データ500の冗長領域
内に含まれる図形を、冗長領域削除部502が図形処理
領域境界上で微小描画図形が発生しないように考慮して
必要であれば分割し、各図形処理領域に振分ける。これ
によって、すべてのLSIチップ領域内で、図形処理領
域分割部の処理によって発生した図形の重複が除去され
る。
【0031】図43を参照してさらに、このように各図
形処理領域に振分けられた基本図形データを図形データ
マージ部504において合成して基本図形データ506
として出力する。そしてこの基本図形データ506を、
描画フィールド振分け部508によって、電子ビーム描
画装置が電子ビームの偏向のみで描画できる領域(以下
「描画フィールド領域」と呼ぶ)に振分ける。図形処理
領域分割部102、冗長領域削除部502および描画フ
ィールドへの振分け部508で行う処理は本質的には同
種の処理である。その詳細については図68以下を参照
して後述する。前に述べた冗長領域削除部502と同様
に、この描画フィールド振分け部508においても、描
画フィールド境界上にある図形は、描画フィールド境界
上で微小描画図形が発生しないように考慮して分割され
る。今回例に挙げた可変成形型電子ビーム描画装置で
は、描画フィールド領域の大きさは、通常2.5mm以
下の任意の値に設定できる。
【0032】このようにして描画フィールドに振分けら
れた基本図形データ510は、電子ビーム描画データフ
ォーマット部122によって所望の描画装置に入力でき
るデータ構造にフォーマッティングされ電子ビーム描画
データ512となる。
【0033】本発明は、上記処理フローの中で、図形処
理領域内および図形処理領域境界上の微小描画図形の発
生を精度よく削減する描画データ作成装置に関するもの
である。以下本発明が解決しようとする課題について説
明する。
【0034】まず、冗長領域削除部502を図46のフ
ローチャートと図47〜図49に示す具体例とを用いて
具体的に説明する。図46は、冗長領域削除部502の
フローチャートである。入力パラメータとして、微小描
画図形最大寸法値を定義し、微小描画図形最大寸法以下
のサイズを持つ図形を微小描画図形であるとして処理す
る。冗長領域および図形処理領域内の各図形について図
形処理領域境界線と図形領域との位置関係を比較して、
微小描画図形が発生しないように以下のように処理を行
なう。図47〜図49においてそれぞれ、点W1(wx
1,wy1)と点W2(wx2,wy2)とで定義され
る実線領域630が図形処理領域、破線部632が冗長
領域の境界、点P1(x1,y1)と点P2(x2,y
2)とで定義される領域634が図形領域とする。ここ
では図形領域とは、該当図形に外接する矩形領域と定義
する。該当図形が矩形の場合は、図形データと図形領域
とは一致する。該当図形が台形の場合は、図50に示す
ように台形640の外周に近接する矩形領域642が図
形領域となる。
【0035】図46を参照して、冗長領域削除部502
の処理は、図形データを逐次読出し、図形処理領域境界
(左辺、右辺、下辺、上辺)と、図形領域の位置関係を
それぞれ比較し(600、602、604、606、6
10、614、618、622)、図形領域が図形処理
領域境界上にまたがる場合(図47)は、境界処理を行
なう(612、616、620、624)。たとえばス
テップ600およびステップ610に示すようにx1<
wx1かつwx1<x2の場合には、図形領域の左辺が
図形処理領域の左辺より左にありかつ図形領域の右辺が
図形処理領域の左辺より右にあるので、図形領域が図形
処理領域の左辺上にまたがっていることが判別でき、こ
のとき左辺境界処理612を図形データに対して行う。
同様に図形領域が図形処理領域の右辺、下辺、上辺上に
それぞれまたがっている場合にはそれぞれ右辺境界処理
616、下辺境界処理620および上辺境界処理624
を行う。境界処理の詳細については後述する。
【0036】図形領域が冗長領域境界と図形処理領域境
界の間に存在する場合(図48)は、この図形データは
出力しない。図形領域が図形処理領域内部に存在する場
合(図49)は、そのまま図形データを出力する。
【0037】次に、境界処理612、616、620お
よび624について説明する。境界処理においては微小
描画図形が発生しないように、冗長領域内の、他と重複
している図形を除去する。ところで、各図形処理領域が
冗長領域を有しており、かつ隣接する図形処理領域にま
たがる図形のうち冗長領域に含まれる部分は、隣り合う
図形処理領域がそれぞれ重複して保有している。そこ
で、ある手順を定めれば、微小描画図形が発生しないよ
うに冗長領域の図形重複を、図形処理領域ごとに独立し
て除去することができる。以下に述べるのはその手順で
ある。
【0038】まず、図46の左辺境界処理612の概要
を図51〜図54を用いて説明する。図51を参照し
て、図形領域650の左辺が図形処理領域630の左辺
よりも寸法d1だけ左側にあり、かつ右辺が図形処理領
域630の左辺より寸法d2だけ右側にあるものとす
る。ただしこの場合図形領域650の左辺は冗長領域6
32の左側境界よりも右側にあるものとする。
【0039】図52を参照して、描画フィールドの左辺
境界処理612は、図形のX座標と描画フィールド境界
(左辺)のX座標との関係を示す寸法d1およびd2、
ならびに外部パラメータで与えられるサイズεの関係で
決定される。サイズεは、入力された微小描画図形最大
寸法値である。左辺境界処理では、図形と図形処理領域
との関係として図53に示す位置660A〜660Dの
全4種類の場合を想定する。ここで、位置660Aは、
図形を仮に図形処理領域境界で分割した際に、分割され
た左側部分の図形の幅が微小描画図形最大寸法値ε以下
の例である。位置660Bは、同様に分割された右側部
分の図形の幅が微小描画図形最大寸法値ε以下の場合の
例である。位置660Cは、分割された図形が双方とも
微小描画図形最大寸法値εよりも大きい場合の例であ
る。位置660Dは、分割された図形が双方とも微小描
画図形最大寸法値ε以下の場合の例である。
【0040】図53を参照して、ステップ612Aで図
形の点P2のX座標x2と境界左辺のx座標wx1との
距離d2がεより大きいか否かについて判定する。距離
d2がε以下の場合(図53の位置660Bおよび66
0Dのケース)は、この図形を描画フィールドから除外
する。距離d2がεよりも大きい場合には、ステップ6
12Bで図形の点P1のX座標x1と境界左辺との距離
d1がεより大きいか否かについて判定する。d1がε
以下の場合は、そのまま図形データ出力し次の境界処理
へ移る(図53の位置660Aのケース)。距離d1が
εよりも大きい場合は、ステップ612Cで図形の点P
1のX座標をx1からwx1に修正して新たな点P1′
(wx1、y1)として次の境界処理へ移る(図53の
位置660Cのケース)。
【0041】図53の各位置660A〜660Dに示さ
れる図形に対して境界処理した結果を図54に示す。図
54に示すように、図53の位置660Aに対しては図
形662Aが得られ、位置660Cに対しては図形66
2Cが得られる。位置660Bおよび660Dについて
は結果は残らない。
【0042】ここで、図形処理領域境界のどの辺にも共
通する処理は、図53の位置660Cで示される、図形
処理領域境界上で図形を分割しても、微小描画図形が発
生しない場合である。この場合は、図形処理領域境界で
図形を分割し、図形処理領域内に残る図形のみ出力すれ
ばよい(図54の図形662C)。
【0043】図形処理領域境界上で図形を分割した場合
に、分割された図形のどちらか一方が微小描画図形の場
合(図53の位置660Aおよび660B)には処理の
原則は次のようになる。まず、分割の結果現在処理対象
となっている図形処理領域内部に残る図形が微小描画図
形になる場合(図53の位置660B)には図形を出力
しないものとする。分割の結果、処理対象となっている
図形処理領域には残らないが、隣接する図形処理領域に
残る図形が微小描画図形になる場合(図53の位置66
0A)には、図形処理領域境界で分割せずに、そのまま
出力する(図54の図形662A)。
【0044】図53の位置660Dに示される場合、問
題となる図形処理領域の境界を挟んで隣接する二つの図
形処理領域のいずれにおいても図形の分割の結果が微小
描画図形となる場合、上述の処理では図形そのものが残
らない。それでは不都合なのでこの場合は、その図形を
出力する辺を予め定めておく。たとえば、図形処理領域
境界の右辺と上辺で分割せずに図形を出力し、左辺と下
辺は、図形を出力しないというように予め規定する。す
ると、隣接する図形処理領域の一方にこの図形が含ま
れ、他方には含まれないことになる。以下の説明では、
分割後の図形がいずれも微小描画図形となる場合には、
上記したルールで図形を出力するものとする。
【0045】図46に示す右辺境界処理616も左辺境
界処理612と同様である。図55を参照して、描画フ
ィールドの右辺の境界処理は、図形650のX座標x
1,x2と図形処理領域630の右辺のX座標wx2と
の間の距離d2およびd1、ならびにサイズεの間の関
係で決定される。右辺境界処理616のフローチャート
を図56に示す。なお以下の説明の前提として、図形が
図57に示す位置664A、664B、664Cおよび
664Dのいずれかにある場合を想定する。これらの位
置は、左辺境界処理に関連して図53に示した位置66
0A、660B、660Cおよび660Dにそれぞれ対
応する。
【0046】図56を参照して、右辺境界処理616で
はまず、ステップ614Aで図形の点P2のX座標x2
と境界右辺との距離d1がεより大きいか否かを判定す
る。距離d1がε以下の場合には、そのまま図形出力を
して次の境界処理へ移る。図57に示される位置664
Bおよび664Dがこの場合に相当する。距離d1がε
よりも大きい場合には、ステップ614Bで、距離d2
がεより大きいか否かについて判定する。距離d2がε
以下の場合はこの図形を描画フィールドから除外する。
これは図57の位置664Aに相当する。図58に示す
ようにこの場合図形は出力されない。
【0047】ステップ614Bで距離d2がεよりも大
きいと判定された場合(図57の位置664Cの場合)
は、図形の点P2のX座標をx2からwx2に修正して
点P2′(wx2、y2)として次の境界処理へ移る。
この処理により得られるのは図58の図形666Cであ
る。
【0048】下辺境界処理620、上辺境界処理624
もまた左辺境界処理612と同様である。図59を参照
して、下辺境界処理620は、図形のY座標y1および
y2と描画フィールド630の下辺のY座標wy1、お
よびサイズεの間の関係で決定される。以下図60のフ
ローチャートについて説明する。このとき想定される図
形の位置を図61に示す。図61に示す位置668A〜
668Dはそれぞれ図53に示した位置660A〜66
0Dに対応したものである。
【0049】図60を参照して、まずステップ622A
で図形の点P2のY座標y2と境界下辺との距離d2が
εより大きいか否かを判定する。距離d2がε以下の場
合は、この図形を描画フィールドから除外する。これは
図61の位置668Bおよび668Dに相当する。この
場合図62に示されるように対応する図形は残らない。
【0050】距離d2がεよりも大きいと判定された場
合、ステップ622Bで図形の点P1のY座標y1と境
界下辺との距離d1がεより大きいか否かを判定する。
距離d1がε以下の場合は、そのまま図形データ出力す
る(図62のb、dのケース)。これは図61の位置6
68Aおよび668Dの場合に相当する。ただしこのと
き、分割の結果その境界を挟んで隣接する二つの図形処
理領域に残る図形がいずれも微小描画図形となる場合に
は、前述のように上辺のみに残すこととし下辺では出力
しない。したがってこの処理の結果、図62の図形67
0Aで示される図形が残る。
【0051】距離d1がεよりも大きい場合は(図61
の位置668B、Dのケース)、図形の点P1のY座標
をy1からwy1に修正して点P1′(x1、wy1)
として図形データ出力(次の境界処理へ移る)する。そ
の結果図62の図形670Bおよび図形670Dが得ら
れる。
【0052】上辺境界処理624は以下の通りである。
図63を参照して、上辺境界処理は、図形650のY座
標y1,y2と図形処理領域630の上辺のY座標wy
2、およびサイズεの間の関係で決定される。その処理
フローを図64に示す。以下の例で述べる図形の位置を
図65に、上辺境界処理の結果を図66に、それぞれ示
す。図65の各位置672A〜672Dはそれぞれ、左
辺境界処理612に関連して示した図53内の位置66
0A〜660Dに対応する。図64を参照して、まずス
テップ624Aで図形の点P2のY座標y2と境界上辺
との距離d1がεより大きいか否かについて判定する。
距離d1がε以下の場合は、そのまま図形データ出力
(境界処理終了)する。これは図65の位置672Bお
よび672Dに相当する。このとき出力される図形は図
66の図形674Bおよび図形674Dである。なお図
形674Dは、分割後双方の図形とも微小描画図形とな
るが、図形処理領域630の上辺に位置しているので前
述のルールにしたがって出力される。
【0053】距離d1がεよりも大きい場合には次にス
テップ624Bで、図形の点P1のY座標(y1)と境
界上辺との距離d2がεより大きいか否かについて判定
する。距離d2がε以下の場合はこの図形を描画フィー
ルドから除外する。これは図65の位置672Aに相当
する。
【0054】距離d2がεよりも大きい場合は、図形の
点P2のY座標をy2からwy2に修正して点P2′
(x2、wy2)として図形データ出力(境界処理終
了)する。これは図65の位置672Cに対応する。出
力結果は図66の図形674Cである。
【0055】上記のようにして冗長領域削除部502の
処理が行われる。なお、描画フィールドへの振分け部5
08の処理も、振分ける先が図形処理領域ではなく描画
フィールドである点を除いて冗長領域削除部502で行
われる処理と同様である。
【0056】このようにして各図形処理領域に振分けら
れた基本図形は、図形データマージ部504で再びマー
ジされ全体の設計データに対する基本図形データ506
としてまとめられる。このとき、一旦全ての基本図形の
うちまとめられる図形はまとめて一つの図形とする処理
を行った後に再び基本図形分割が実行される。描画フィ
ールドへの振分け部508は、この基本図形データ50
6を描画フィールドに振分ける。振分け方法は、基本的
には冗長領域削除部502で行われる図形の振分けとほ
ぼ同様である。描画フィールドへの振分け部508の処
理フローを図67および図68に示す。
【0057】図67を参照してまず、基本図形データ5
06を入力する(380)。次に全ての基本図形に対し
て以下に述べる振分け処理が終了したか否かを判定する
(382)。全ての基本図形に対して処理が終了してい
たら振分け処理は終了である。終了していない場合に
は、処理対象の基本図形が台形か否かを判定する(38
4)。台形の場合にはステップ590に進み台形の振分
け方法によって基本図形を各描画フィールドに振分け、
台形以外の場合にはステップ402に進んで台形以外の
振分け方法にしたがって各基本図形を各描画フィールド
に振分ける。その後処理はステップ380に戻り、以下
前述の処理を基本図形全てに対して繰返す。台形以外の
処理方法402は、図46に示したものと同様である。
なお以下の説明では「台形」とは上底および下底が描画
フィールドの上辺および下辺にそれぞれ平行で、側辺の
少なくとも一方が描画フィールドの側辺に対して斜めで
あるような図形をいうものとする。
【0058】図68を参照して、台形の振分け処理では
まず、その台形がフィールド上端または下端の境界上に
あるか否かを判定する(386)。台形がフィールド上
端または下端にある場合にはステップ388に進みフィ
ールド上端、下端の境界台形取込処理を行う(38
8)。この処理自体は、通常の振分け処理と同じであ
る。
【0059】次に、処理対象となっている台形の斜辺が
描画フィールドの左端または右端の境界上にあるか否か
を判定する(390)。左端または右端の境界上に台形
の斜辺がない場合はステップ400に進んで基本図形出
力を行って処理終了である。左端または右端の境界上に
台形の斜辺がある場合には、制御はステップ680に進
む。ステップ680では、斜辺と描画フィールド境界と
の交点を求め、その交点を通る水平線で台形を分割す
る。そして、ステップ398で、このように分割された
個々の台形について、描画フィールドの左端または右端
の境界台形取込処理を行う。この境界台形取込処理も図
46に示した処理と同様である。ステップ398の処理
が終了したら結果の基本図形を出力し(400)処理を
終了する。
【0060】さらに、こうして描画フィールドに全ての
基本図形データを振分けた後、電子ビーム描画データフ
ォーマット部122によって電子ビーム描画装置で利用
可能なフォーマットに電子ビーム描画データをフォーマ
ットし、電子ビーム描画データ512が得られる。電子
ビーム描画データフォーマット部122は、使用しよう
とする電子ビーム描画装置に依存して異なる。
【0061】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の技術で
は、図43に示す基本図形処理部106において図形を
基本図形に分割する際に微小描画図形が発生することが
ある。その例を図69から図71を参照して説明する。
図69に示される図形274が基本図形に分割される過
程を考える。この場合、図70に示されるように、図形
274の各頂点から水平方向に分割線690〜700が
ひかれる。その結果図形274は図71に示される5つ
の矩形310、312、314、316および318に
分割される。この分割では矩形314および318が微
小描画図形となり、このままパターンのまま電子ビーム
描画をすると、前述したとおりに寸法の精度が劣化す
る。図形のサイジング等の結果でも同様の問題が生ずる
ことがある。これを解決するためには、このようにして
生じた微小描画図形除去してできるだけ大きな基本図形
に変換した上で荷電ビーム描画データとすることが望ま
しい。
【0062】さらにまた、以上説明した従来の技術では
以下のような問題点もある。上述の従来技術では、図形
処理領域または描画フィールドへの基本図形の振分けに
際して、冗長領域内の図形が、隣り合う図形処理領域の
双方からみて全く同じように取り扱われることが前提条
件であった。ところが、斜線を含む設計レイアウトデー
タが入力された場合には、上述した説明には現れないよ
うな問題が生ずることがある。これは、そうした図形が
隣り合う図形処理領域内で別々に処理されることから生
ずる。
【0063】冗長領域内の図形の輪郭は隣り合う図形処
理領域で同じものとして認識されるはずである。しか
し、既に述べた基本図形分割処理をそれぞれの図形処理
領域で別々に行うため、同一の図形に対して、隣接する
図形処理領域で異なる分割がされることがある。そのた
め結果としてその本来同一の図形が隣り合う図形処理領
域からは別々の図形として認識されてしまうことがあ
る。そうした場合には、図形の振分けが正しく処理され
ない場合があった。以下に上記問題を具体的に説明す
る。
【0064】図72に、LSIの設計レイアウトデータ
の1種である図形データ710を示す。この図形データ
710は、規則正しく配列された、傾斜した長方形の図
形712を含む。この図形データ710は、図73
(A)に示すように、図形処理領域分割部102により
冗長領域を含めた形で複数個の図形処理領域に分割され
る。この後、図形処理領域ごとに基本図形分割が行なわ
れる。
【0065】図73(A)の一部の図形処理領域714
および716を拡大したものが図73(B)である。図
73(B)を参照して、実線で示される図形処理領域7
14および716にはそれぞれ破線で示された冗長領域
718および720が附随している。以下の説明では、
説明および図示の簡略化のため、図形処理領域境界にま
たがる図形712のみに着目する。図形712のみを抽
出した図が、図74である。
【0066】図形712に対して左側の図形処理領域7
14において基本図形分割を行った結果を図75に示
す。図75を参照して、図形712は、図形処理領域7
14の右辺を中心として左右に微小描画図形最大寸法値
εだけ離れた二つの直線748との交点を基準として基
本図形722、724および726に分割されている。
【0067】図形712に対して右側の図形処理領域7
16において基本図形分割を行った結果を図76に示
す。図76を参照して、図形712は、図形処理領域7
16の左辺を中心として左右に微小描画図形最大寸法値
εだけ離れた二つの直線748との交点を基準として基
本図形728、730および732に分割されている。
【0068】冗長領域削除部502によって冗長領域内
の図形の振分けを行った結果を図77および図78に示
す。図77は図75に、図78は図76に、それぞれ対
応する。図77を参照して、元の図形712は、図形7
22と図形734とに分割されている。図75に示す図
形726は除去されている。図形734は、図75の図
形724のうち、冗長領域部分が除去されたものであ
る。図78においては、元の図形712は図形732と
図形736とに分割されている。図76に示した図形7
28は除去されている。図形736は、図76の図形7
30のうち、冗長領域部分が除去されたものである。
【0069】図77、図78に示される図形に対してそ
れぞれ図形データマージを行ったのち、描画フィールド
への振分けのために再度基本図形分割を行った結果を図
79及び図80にそれぞれ示す。図79に示す左側図形
処理領域(この場合描画フィールドと一致しているもの
とする)714では、もとの図形は基本図形722、7
40および742に分割される。右側の図形処理領域7
16では、図80に示すように、元の図形は基本図形7
44、746および732に分割されている。
【0070】図81に、図79と図80とを合わせた図
形を示す。図81でも明らかなように、最終的に図形デ
ータに欠けが見られ、描画パターンの寸法精度を劣化さ
せる。
【0071】同様の問題を図82〜85を参照して説明
する。図82に示す図形750を、境界752を挟んで
隣接する二つの図形処理領域に振分ける場合を考える。
左側図形処理領域の冗長領域境界718と右側図形処理
領域の境界720、および境界752から微小描画図形
最大寸法値εだけ離れた二つの直線748Aおよび74
8Bが図示される位置にあるものとする。
【0072】図83を参照して、左側の図形処理領域に
おける基本図形分割および冗長領域削除の処理によっ
て、図82に示される図形750は4つの基本図形75
2、754、756および758に分割される。このう
ち図形752および754が左側の図形処理領域に振分
けられる。一方、図84を参照して、右側の図形処理領
域における基本図形分割及び冗長領域削除の処理によっ
て、図82に示される図形750は、3つの図形76
2、764および766に分割される。図形764の右
端が右側の直線748Bまで達しておらず、したがって
この図形764は右側図形処理領域には振分けられな
い。その結果右側図形処理領域には図形766のみが振
分けられる。
【0073】図形振分けの結果を図85に示す。図85
を参照して明らかなように、右側図形処理領域において
図形768の部分が欠損している。そのため描画パター
ンの寸法精度が劣化する。
【0074】さらに、斜辺を有する台形について図68
に示すような振分け処理を行っているため、次のような
問題が生じる。図86を参照して、台形780が図形処
理領域の境界752で分割される場合を考える。この場
合、台形780は一旦境界752で図87に示す左側の
三角形782と右側の五角形とに分割される。その後右
側の五角形が斜辺と境界752との交点から水平にのば
した分割線によって台形784と矩形786とに分割さ
れる。図87に示した位置関係だと、台形784の高さ
が微小描画図形最大寸法値εより小さくなり、台形78
4が微小描画図形となって描画パターンの寸法精度を劣
化させる。
【0075】本願発明は係る課題を解決するためになさ
れたものであり、請求項1、3〜7に記載の発明の目的
は、図形処理中の微小描画図形の発生を削減して、描画
データの寸法精度を向上させることのできる荷電ビーム
描画データ作成装置を提供することにある。
【0076】請求項2に記載の発明の目的は、図形処理
中の微小描画図形の発生を削減するとともに、描画フィ
ールド境界近傍の基本図形を描画フィールドに振分ける
際にも微小描画図形の発生を削減して、描画データの寸
法精度を向上させることができる荷電ビーム描画データ
作成装置を提供することである。
【0077】請求項8〜12に記載の発明の目的は、図
形処理中の微小描画図形の発生を削減するとともに、そ
れに伴う処理負荷を削減して寸法精度の向上した描画デ
ータを高速で作成することができる荷電ビーム描画デー
タ作成装置を提供することである。
【0078】請求項13〜16に記載の発明の目的は、
図形処理中の微小描画図形の発生を削減して、描画デー
タの寸法精度を向上させることのできる荷電ビーム描画
データ作成方法を提供することである。
【0079】請求項17に記載の発明の目的は、図形処
理中の微小描画図形の発生を削減するとともに、処理負
荷を軽減して、寸法精度の向上した描画データを高速で
作成できる荷電ビーム描画データ作成方法を提供するこ
とである。
【0080】請求項18〜20に記載の発明の目的は、
図形処理中の微小描画図形の発生を削減して、描画デー
タの寸法精度を向上させることのできる荷電ビーム描画
データ作成方法をコンピュータに実行させるためのプロ
グラムを記録した記憶媒体を提供することである。
【0081】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に記載の
発明にかかる荷電ビーム描画データ作成装置は、設計レ
イアウトデータに対して基本図形処理を行なって基本図
形データを出力するための基本図形処理手段と、基本図
形データ内の、図形処理領域境界上の基本図形を図形処
理領域境界上で切断するように基本図形データを変換す
るための第1の切断手段と、第1の切断手段により切断
された図形の中から所定の寸法条件を満たす微小描画図
形を探索するための第1の探索手段と、第1の探索手段
により探索された微小描画図形と、微小描画図形に隣接
する図形とを統合し、さらに基本図形処理を行うことに
より基本図形データ内の図形を修復するための第1の修
復手段と、第1の修復手段により修復された図形を描画
フィールドに振分けるための振分け手段と、振分け手段
により振分けられた図形を荷電ビーム描画データへ変換
するための手段とを含む。
【0082】請求項1に記載の発明によれば、基本図形
処理手段は設計レイアウトデータを基本図形データへ変
換する。第1の切断手段は図形処理領域境界上の基本図
形を切断するように基本図形データを変換する。第1の
探索手段は、第1の切断手段により切断された図形の中
から所定の寸法条件を満たす微小描画図形を探索する。
こうして探索された微小描画図形は、第1の修復手段に
よって微小描画図形に隣接する図形と統合されより大き
な図形にされ、さらに基本図形処理される。これにより
基本図形データは微小描画図形のない状態に修復され
る。振分け手段は、第1の修復手段により修復された図
形を描画フィールドに振分け、これら図形は荷電ビーム
描画データに変換される。
【0083】図形処理領域境界上の基本図形が第1の切
断手段により境界で切断されるので、境界で図形の重複
が発生することはなく、そのため図形の重複を除去する
ために発生した従来の図形の欠け等は生じない。一方、
第1の切断手段により境界で図形が切断されることによ
り生じた微小描画図形は、第1の探索手段により探索さ
れて、微小描画図形に隣接する図形と統合された後再度
基本図形処理される。このため微小描画図形の発生は少
なくなり、描画データの寸法精度を向上させることがで
きる。
【0084】請求項2に記載の発明にかかる荷電ビーム
描画データ生成装置は、請求項1に記載の発明の構成に
加えて、振分け手段は、描画フィールド境界上の基本図
形であって描画フィールド境界をはさむ両描画フィール
ドにおいて所定の寸法以上の領域を占める基本図形を描
画フィールド境界上で切断する第2の切断手段と、第2
の切断手段により切断された図形と、描画フィールド境
界上にない基本図形とを各描画フィールドに振分けるた
めの手段とを含む。
【0085】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の作用に加え、第2の切断手段は、描画フ
ィールド境界上の基本図形であって、切断しても微小描
画図形が発生しない図形のみ描画フィールド境界で切断
する。こうして切断された図形は各描画フィールドに振
分けられる。
【0086】したがって描画フィールドへの図形の振分
け時に描画フィールド境界上で新たな微小描画図形が生
ずることがない。微小描画図形の発生が削減され、描画
データの寸法精度を向上させることができる。
【0087】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の発明であって、第1の修復手段は、第1の探
索手段により探索された微小描画図形の近接度n(nは
2以上の自然数)までの近接図形を探索するための第1
の近接図形探索手段と、第1の探索手段により探索され
た微小描画図形と、第1の近接図形探索手段により探索
された近接図形とをグループ化して基本図形分割するた
めの手段とを含む。
【0088】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
または2に記載の発明の作用に加え、微小描画図形が近
接図形と統合されて大きな図形とされたのち基本図形分
割される。大きな図形とすることにより基本図形分割の
自由度が高くなり微小描画図形の発生を抑えるように基
本図形分割を行うことができる。このため微小描画図形
の発生が削減される。
【0089】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明であって、振分け手段は、振分け対象の図形のう
ち、台形の斜辺と図形処理領域境界との交点で台形を分
割しかつ分割された図形を基本図形処理したときに微小
描画図形が発生するか否かを判定するための判定手段
と、判定手段が微小描画図形が発生すると判定したとき
に、斜辺の両端の2頂点のうち、図形処理領域境界に最
も近い頂点を通る、図形処理境界に平行な線分で台形を
分割するための分割手段とを含む。
【0090】請求項4に記載の発明によれば、請求項3
に記載の発明の作用に加え、図形を描画フィールドに振
分ける際に、台形の斜辺と境界とが交わる場合にも、微
小描画図形が発生しないように台形が分割される。台形
の分割により微小描画図形が発生する場合と比較して描
画データの寸法精度を向上させることができる。
【0091】請求項5に記載の発明に係る荷電ビーム描
画データ作成装置は、請求項3または4に記載の発明の
構成に加えて、基本図形処理手段により出力される基本
図形データ内に含まれる、所定の寸法条件を満たす微小
描画図形を探索するための第2の探索手段と、第2の探
索手段により探索された微小描画図形の近接度m(mは
2以上の自然数)までの近接図形を探索するための第2
の近接図形探索手段と、第2の探索手段により探索され
た微小描画図形と、第2の近接図形探索手段により探索
された近接図形とをグループ化して基本図形分割するた
めの手段とをさらに含む。
【0092】請求項5に記載の発明によれば、請求項3
または4に記載の発明の作用に加え、微小描画図形が近
接度mまでの近接図形と統合されて大きな図形とされた
後に基本図形分割される。大きな図形とすることにより
基本図形分割の自由度が高くなり微小描画図形の発生を
抑えるように基本図形分割を行うことができる。このた
め微小描画図形の発生をより一層削減して、描画データ
の寸法精度を向上させることができる。
【0093】請求項6に記載の発明は、請求項1または
2に記載の発明であって、基本図形処理手段により出力
される基本図形データ内に含まれる、所定の寸法条件を
満たす微小描画図形を探索するための第2の探索手段
と、第2の探索手段により探索された微小描画図形の近
接度m(mは2以上の自然数)までの近接図形を探索す
るための近接図形探索手段と、第2の探索手段により探
索された微小描画図形と、近接図形探索手段により探索
された近接図形とをグループ化して基本図形分割するた
めの手段とをさらに含む。
【0094】請求項6に記載の発明によれば、請求項1
または2に記載の発明の作用に加え、微小描画図形が近
接図形と統合されて大きな図形とされた後に基本図形分
割される。大きな図形とすることにより基本図形分割の
自由度が高くなり微小描画図形の発生を抑えるように基
本図形分割を行うことができる。このため微小描画図形
の発生をより一層削減して、描画データの寸法精度を向
上させることができる。
【0095】請求項7に記載の発明は、請求項1、3、
5または6に記載の発明であって、基本図形分割は、最
適基本図形分割である。最適基本図形分割を用いること
により微小描画図形の発生を抑制でき、寸法精度を向上
させることができる。
【0096】請求項8に記載の発明に係る荷電ビーム描
画データ作成装置は、請求項1〜7に記載の発明の構成
に加えて、第1の探索手段は、第1の切断手段により切
断された後の図形の中から寸法精度に影響する微小描画
図形のみを探索するための手段を含む。
【0097】第1の探索手段は、第1の切断手段により
切断された図形の全てではなく寸法精度に影響する微小
描画図形のみを探索する。寸法精度に影響を与えない微
小描画図形は、第1の修復手段による修復処理の対象と
ならない。このため少ない処理負荷で寸法精度に影響を
与えるような微小描画図形の発生を削減でき、処理の高
速化を図ることができる。
【0098】請求項9に記載の発明に係る荷電ビーム描
画データ作成装置は、請求項5または6に記載の発明の
構成に加え、第2の探索手段は、第2の切断手段により
切断された後の図形の中から寸法精度に影響する微小描
画図形のみを探索するための手段を含む。
【0099】第2の探索手段は、第2の切断手段により
切断された図形の全てではなく寸法精度に影響する微小
描画図形のみを探索する。寸法精度に影響を与えない微
小描画図形は、後の修復処理の対象とならない。このた
め少ない処理負荷で寸法精度に影響を与えるような微小
描画図形の発生を削減でき、処理の高速化を図ることが
できる。
【0100】請求項10に記載の発明にかかる荷電ビー
ム描画データ作成装置は、請求項5または6に記載の発
明の構成に加え、n=mである。第1の探索手段で行う
探索時の近接度と第2の探索手段で行う近接度とを等し
くすることで、処理を単純化することができる。
【0101】請求項11に記載の発明にかかる荷電ビー
ム描画データ作成装置は、請求項3〜5のいずれかに記
載の発明の構成に加え、n=2である。
【0102】微小描画図形と統合される近接図形を近接
度2までのものに限定しても、それ以上の近接度の図形
と統合する場合と比較して実質的に効果は劣らない。一
方で統合のための処理は軽減される。そのため微小描画
図形の発生を抑えつつ、高速で描画データを作成でき
る。
【0103】請求項12に記載の発明にかかる荷電ビー
ム描画データ作成装置は、請求項5または6に記載の発
明の構成に加え、m=2である。
【0104】図形処理境界近傍の微小描画図形と統合さ
れる近接図形を近接度2までのものに限定しても、それ
以上の近接度の図形と統合する場合と比較して実質的に
効果は劣らない。一方で統合のための処理は軽減され
る。そのためとくに図形処理境界近傍での微小描画図形
の発生を抑えつつ、高速で描画データを作成できる。
【0105】請求項13に記載の発明にかかる荷電ビー
ム描画データ作成方法は、設計レイアウトデータに対し
て基本図形処理を行なって基本図形データを出力するス
テップと、基本図形データ内の、図形処理領域境界上の
基本図形を図形処理領域境界上で切断するように基本図
形データを変換する第1の切断ステップと、切断された
図形の中から所定の寸法条件を満たす微小描画図形を探
索する探索ステップと、探索された微小描画図形と、微
小描画図形に隣接する図形とを統合し、さらに基本図形
処理を行うことにより基本図形データ内の図形を修復す
る修復ステップと、修復ステップにおいて修復された図
形を描画フィールドに振分ける振分けステップと、振分
けステップにより振分けられた図形を荷電ビーム描画デ
ータへ変換するステップとを含む。
【0106】請求項13に記載の発明によれば、最初の
ステップで設計レイアウトデータは基本図形データへ変
換される。第1の切断ステップにおいては図形処理領域
境界上の基本図形が切断されるように基本図形データが
変換される。探索ステップは、第1の切断ステップによ
り切断された図形の中から所定の寸法条件を満たす微小
描画図形を探索する。こうして探索された微小描画図形
は、修復ステップによって微小描画図形に隣接する図形
と統合されより大きな図形にされ、さらに基本図形処理
される。これにより基本図形データは微小描画図形のな
い状態に修復される。振分けステップは、修復ステップ
により修復された図形を描画フィールドに振分け、これ
ら図形は荷電ビーム描画データに変換される。
【0107】図形処理領域境界上の基本図形が第1の切
断ステップにより境界で切断されるので、境界で図形の
重複が発生することはなく、そのため図形の重複を除去
するために発生した従来の図形の欠け等は生じない。一
方、第1の切断ステップにより境界で図形が切断される
ことにより生じた微小描画図形は、探索ステップにより
探索されて、微小描画図形に隣接する図形と統合された
後再度基本図形処理される。このため微小描画図形の発
生は少なくなり、描画データの寸法精度を向上させるこ
とができる。
【0108】請求項14に記載の発明にかかる荷電ビー
ム描画データ作成方法は、請求項13に記載の発明の構
成に加え、振分けステップは、描画フィールド境界上の
基本図形であって描画フィールド境界をはさむ両描画フ
ィールドにおいて所定の寸法以上の領域を占める基本図
形を描画フィールド境界上で切断する第2の切断ステッ
プと、第2の切断ステップにより切断された図形と、描
画フィールド境界上にない基本図形とを各描画フィール
ドに振分けるステップとを含む。
【0109】請求項14に記載の発明によれば、請求項
13に記載の発明の作用に加え、第2の切断ステップ
は、描画フィールド境界上の基本図形であって、切断し
ても微小描画図形が発生しない図形のみ描画フィールド
境界で切断する。こうして切断された図形は各描画フィ
ールドに振分けられる。
【0110】したがって描画フィールドへの図形の振分
け時に描画フィールド境界上で新たな微小描画図形が生
ずることがない。微小描画図形の発生が削減され、描画
データの寸法精度を向上させることができる。
【0111】請求項15に記載の発明にかかる荷電ビー
ム描画データ作成方法は、請求項13または14に記載
の発明の構成に加え、修復ステップは、探索ステップに
より探索された微小描画図形の近接度n(nは2以上の
自然数)までの近接図形を探索するための近接図形探索
ステップと、第1の探索ステップにおいて探索された微
小描画図形と近接図形探索ステップにおいて探索された
近接図形とをグループ化して基本図形分割するステップ
とを含む。
【0112】請求項15に記載の発明によれば、請求項
13または14に記載の発明の作用に加え、微小描画図
形が近接図形と統合されて大きな図形とされたのち基本
図形分割される。大きな図形とすることにより基本図形
分割の自由度が高くなり微小描画図形の発生を抑えるよ
うに基本図形分割を行うことができる。このため微小描
画図形の発生が削減される。
【0113】請求項16に記載の発明にかかる荷電ビー
ム描画データ作成方法は、請求項13〜15のいずれか
に記載の発明の構成に加え、さらに、修復ステップを、
残存する微小描画図形長の削減度が飽和するまで繰返す
ステップを含む。ここで微小描画図形長とは精度に影響
を与えるような微小図形のうち、他の図形と接している
部分の総和をいう。
【0114】修復処理を何度か繰返すと、残存する微小
描画図形長が削減される。一方で、修復処理を繰返して
も残存する微小描画図形長がそれほど削減できなくな
る。そうした場合にはそれ以上修復処理を行うのは無駄
である。したがって残存する微小描画図形長の削減度が
飽和した時点で修復処理を終了すれば、無駄な処理を行
うことなく微小描画図形を最大限削減することができ
る。
【0115】請求項17に記載の発明にかかる荷電ビー
ム描画データ作成方法は、請求項13〜15のいずれか
に記載の発明の構成に加え、さらに、修復ステップを再
度行うステップを含む。
【0116】修復処理を何度か繰返すと、残存する微小
描画図形長が削減される。一方で修復処理を3回以上繰
り返しても修復処理を2回行う場合と比較してそれほど
効果は上がらない。したがって修復処理を1回だけでな
く2回行うことにより、最小の時間で微小描画図形を効
率的に削減することができる。
【0117】請求項18、19および20に記載の発明
にかかる機械可読な記憶媒体は、それぞれ請求項13、
14および15に記載の荷電ビーム描画データ作成方法
をコンピュータにより実行させるためのプログラムを記
録した記憶媒体である。したがって、これら媒体に記録
された荷電ビーム描画データ作成方法をコンピュータに
実行させることにより、請求項13、14または15に
記載の発明と同じ作用効果を得ることができる。
【0118】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]図1は、本願発明の実施の形態1の荷
電ビーム描画データ作成装置の構成およびデータの流れ
を示すブロック図である。図1に示す荷電ビーム描画デ
ータ作成装置が図43に示す従来のものと異なるのは、
図43に示す基本図形処理部106のあとにそれぞれ、
基本図形処理によって発生した微小描画図形を探索し、
隣接する図形と統合したのちに再度最適な形に基本図形
分割することによって微小描画図形を除去する機能を有
する微小図形修復部108を有していること、図43に
示す冗長領域削除部502に替えて、図形処理領域にま
たがる図形を、図形処理領域の境界において強制的に切
断して境界を挟む二つの図形処理領域に振分ける処理を
行う冗長領域削除部112を含むこと、図43に示す描
画フィールドへの振分け部508の前に配置された、図
形処理領域境界近傍の微小描画図形を探索して隣接した
図形と統合することにより図形処理領域境界近傍の微小
描画図形を除去するための微小図形修復部118を含む
こと、および図43に示す描画フィールドへの振分け部
508に代えて、台形の斜辺における台形の描画フィー
ルドへの振分け処理が改善された描画フィールドへの振
分け部120を含むことである。
【0119】冗長領域削除部112は、従来の冗長領域
削除部502のような図形処理領域境界上の図形の境界
処理を行なわず、境界上にあるすべての図形を図形処理
領域境界で切断する点が従来技術とは異なる。
【0120】図2および図3を参照して、本願発明の荷
電ビーム描画データ作成装置は、実質的にコンピュータ
であって、このコンピュータ130は、本体132と、
グラフィックディスプレイ装置134と、フレキシブル
ディスク(FD)136のためのFDドライブ135
と、キーボード137と、マウス138と、CD−RO
M(Read-Only Memory)142のためのCD−ROMド
ライブ140と、モデム144と、このコンピュータを
LAN(Local Area Network)にイ
ンターフェースし、LANを介して電子ビーム描画装置
148と接続するためのネットワークインタフェース1
46とを含む。電子ビーム描画装置148は、コンピュ
ータ130と実質的に一体であっても良いし、別体であ
ってもよい。
【0121】特に図3を参照して、コンピュータ本体1
32は、複数個(たとえば64個)の並列に動作可能な
CPU(中央処理装置)152を含む演算部150と、
ROM154と、複数個のCPU152が共有するRA
M(Random Access Memory)15
6と、固定ディスク158とを含む。各CPU152
は、それぞれローカルなメモリを有していてもよい。
【0122】このコンピュータ自体の動作は周知である
ので、ここでは詳細には繰り返さない。なお、CPU1
52については複数ある必要はないが、図形処理の並列
性を考慮して処理を高速で行うためには本実施の形態の
ように複数個のCPU152を用いるのが好ましい。
【0123】本願発明の荷電ビーム描画データ作成装置
は、このコンピュータに形状シミュレーションのための
所定のプログラムを実行させることにより実現される。
その形状シミュレーションプログラムは、フレキシブル
ディスク136やCD−ROM142に格納されてユー
ザーに供給される。またはそのプログラムは、モデム1
44またはネットワークインタフェース146を介して
ネットワーク上からこのコンピュータに転送されてもよ
い。
【0124】プログラムは、固定ディスク158に格納
され、RAM156内にロードされてCPU152によ
って一部並列に実行される。このプログラムの制御構造
については後述する。操作者は、グラフィックディスプ
レイ装置134を見ながらキーボード137およびマウ
ス138を操作することによって操作を行う。
【0125】次に、図1に示される各機能を説明する。
まず、設計データ100は従来技術と同様に図形処理領
域分割部102により図形処理領域に分割される。これ
らは複数個の図形データ104として出力される。図1
2に図形処理領域に分割する前の設計データの例を、図
13に分割後の図形データの例を、それぞれ示す。
【0126】図12を参照して、4つの図形処理領域2
60、262、264および266上に5つの図形26
8、270、272、274および276が存在してい
る場合を考える。これらのうち図形274については、
前述したとおり基本図形処理で微小描画図形を生じる図
形である。またこれらの図形は、複数個の図形処理領域
にまたがる図形270、272および276を含む。
【0127】図13を参照して、図形処理領域分割部1
02による冗長領域を含む図形処理領域への分割の結
果、各図形は次のように分割され各図形処理領域に振分
けられる。ここでは、図形処理領域260、262、2
64および266にはそれぞれ冗長領域300、30
2、304および306が附随するものとする。
【0128】図12に示される図形272は、図形処理
領域260と264との双方に振分けられる。この場
合、図形272の下端が図形処理領域260の冗長領域
内にあるため、完全な形の図形272が図形処理フィー
ルド260に振分けられる。一方、図形272のうち、
図形処理領域264の冗長領域304の境界より下方の
部分の図形286は図形処理領域264に振分けられ
る。すなわちこの振分けでは、図形286の分だけが図
形処理領域260および264に重複して振分けられて
いる。
【0129】同様に図12に示す図形270は図形28
0、270、282、284として図形処理領域26
0、262、264および266に振分けられる。図形
276は図形288および290として図形処理領域2
64と266とに振分けられる。
【0130】続いてこれら図形データ104に対して基
本図形処理部106が基本図形処理を行う。前述したよ
うに基本図形処理は、基本図形分割、それに伴う図形間
の重複除去、白黒反転処理等を含む。なおこの基本図形
分割については、前述したように出願人が特願平7−1
05765号で開示している最適基本図形分割を使用す
ることができる。この基本図形分割の際、図69〜図7
1に示したように微小描画図形が発生する可能性があ
る。
【0131】このようにして得られた基本図形データに
対して、後述するような微小描画図形の修復処理を微小
図形修復部108が行う。微小描画図形の修復処理は、
基本図形処理の中で発生した微小描画図形を探索し、そ
の微小描画図形に隣接する図形を統合してより大きな図
形とした後に、さらにこの図形を基本図形分割する処理
である。
【0132】微小図形修復部108によって修復されて
得られた基本図形データ110に含まれる冗長領域を、
冗長領域削除部112が除去する。、このときには、従
来技術のような図形の取込処理を行わず、図形処理領域
境界上にあるすべての図形が図形処理領域境界で分割さ
れる。
【0133】その後冗長領域が削除された基本図形デー
タを図形データマージ部504がマージして、設計デー
タ100全体に対応した基本図形データ116を出力す
る。さらにこの基本図形データ116に対して、図形処
理領域境界近傍の微小図形修復部118が、図形処理領
域境界近傍の微小描画図形を探索して後述する方法で修
復し、修復された基本図形データを描画フィールドへの
振分け部120が描画フィールドに振分ける。この振分
けにおいて、斜辺を有する台形の分割は、微小描画図形
を生じないような態様で行われる。その方法については
後述する。こうして得られた描画フィールドに振分けら
れた図形データは、さらに電子ビーム描画データフォー
マット部122によって、電子ビーム描画装置148の
取り扱うデータフォーマットにフォーマットされて電子
ビーム描画データ124として出力される。電子ビーム
描画データ124は、図2に示すネットワークインタフ
ェース146を介して電子ビーム描画装置148に送ら
れ、電子ビームによるパターン描画が実行される。
【0134】図4に図1に示す微小図形修復部108を
実現するプログラムのフローチャートを示す。図4を参
照して、微小図形修復部108はまず、対応の基本図形
処理部106の出力する基本図形データを受ける(16
0)。続いてステップ162で、微小描画図形最大寸法
値εと重要寸法部のCD(Critical Dimension)値との
入力を受ける。CD値とは、パターンの寸法劣化を防止
するために、図形が最低限で有するべき寸法をいう。基
本図形分割する際に、CD値よりも小さな寸法に図形が
分割されないようにすることで、パターンの寸法劣化を
防ぐことができる。
【0135】次に、ステップ164においてオペレータ
による近接度mの入力を受ける。近接度とは、ある図形
から見て他の図形が接している直接度を示す値といえ
る。近接度は、微小図形修復部108および118にお
いて、処理対象となる微小描画図形から見てどの程度の
度合いで接している図形までその微小描画図形と統合し
多角形化するかを判断する基準となる値である。ただし
ここで入力される値は微小図形修復部108でのみ用い
られる。
【0136】近接度はより具体的には次のようなもので
ある。微小微小描画図形に直接接している図形の近接度
を1とする。近接度nの図形に接している図形のうち、
n以下の近接度をもつ図形を除いたものの近接度をn+
1とする。このとき、微小描画図形と、頂点だけでこの
図形に点接触している図形は除く。微小描画図形に対し
て近接度がnである図形を元の微小描画図形の第n近接
図形と定義する。この近接度は後の処理で用いられる。
「近接度mの入力」では、近接度mを2以上無限大まで
設定することが可能である。グループ化する図形の近接
度mを大きく設定すると多角形を分割する分割線の選択
肢が増えるため、微小描画図形の除去確率が高くなる。
したがって微小描画図形の削減を確実に行なうことが可
能となるが、一方で近接図形の探索、グループ化、多角
形化、基本図形分割それぞれの処理負荷が増大する。m
の値を適当に設定することにより、処理負荷を調整する
ことが可能となる。ただし、後述するようにm=2とす
ると、m>2の場合と比較して処理負荷は小さいにもか
かわらず同様の効果を得ることができるので、近接度の
入力をなくしてm=2に固定してもよい。続いてステッ
プ166で、精度に影響する微小描画図形のみを探索す
る処理が行われる。基本図形処理の結果得られた微小描
画図形であっても、そのままにしておいてもパターン寸
法の精度に与える影響がきわめて軽微なものがある。そ
れらについてまで全て後述する処理を行っていると処理
負荷が増大するので、このように精度に影響する微小描
画図形のみを探索して以下の処理を行う。なお、このよ
うに精度に影響する微小描画図形のみを探索せず全ての
微小描画図形を探索して処理を行っても最終的に同様の
パターン寸法精度が得られるので、全ての微小描画図形
を探索してもよい。ただしその場合には、処理負荷が増
大するという欠点がある。
【0137】寸法精度に影響を与える微小描画図形とそ
うでない図形とについて図5から図7を参照して説明す
る。微小描画図形を削減処理の対象にするかどうかは、
その微小描画図形の辺の内、寸法精度を劣化させる辺
が、周囲の図形によって共有されることなく、むき出し
になっているかどうかによって判断される。
【0138】図5を参照して、微小描画図形194が微
小描画図形でない二つの図形192および196の間に
挟まれており、かつ微小描画図形194と図形196と
の境界で図形分割が行われる場合を想定する。図5の例
では、微小描画図形194の長辺の長さXが微小描画図
形最大寸法値εより大きいものとする。この場合、長辺
の長さX分の辺の寸法精度が劣化するはずである。
【0139】しかし、図5に示す例では、微小描画図形
194の下辺はすべて他の図形192に接している。そ
のため、その寸法精度劣化はすべての図形を描画した後
のパターンエッジ(パターンがレジストパターンであれ
ばレジストエッジ)には現われない。一方微小描画図形
194の上辺のうち、図形196の下辺からはみ出して
いる長さXeの部分はむき出しになっているため、この
部分で寸法精度劣化がレジストエッジに現われる。
【0140】後者は描画後のレジストパターン寸法精度
を劣化させるため削減の対象としなければならないが、
前者は描画後のレジストパターン寸法精度に悪影響を及
ぼさないため、削減の対象とする必要はない。図5で
は、長さXeを有する辺が寸法精度を劣化させる辺であ
る。図5の場合には微小描画図形194の削減が必要で
ある。なお、このように寸法精度を劣化させる辺の長さ
を全微小図形について合計した値を微小描画図形長と呼
ぶ。
【0141】図6および図7は同じ図形がそれぞれ異な
る位置で切断された例を示したものである。図6では、
図形200と微小描画図形204との間に微小描画図形
ではない図形202が挟まれている。図6では、微小描
画図形204の上辺が他の図形と接していないのでむき
出しになっており、寸法精度の劣化が起こる。一方図7
では微小描画図形210が、微小描画図形でない二つの
図形200と212との間に挟まれている。しかも図形
212の下辺の長さと微小描画図形210の上辺及び下
辺の長さとは等しく、かつ図形200の上辺の長さは微
小描画図形210の下辺の長さよりも長い。この場合、
微小描画図形210の辺の部分はレジストエッジには現
れないので、最終的なパターンの寸法精度は劣化しな
い。図7のように描画精度に影響を与えない微小描画図
形の処理を行なわないことにより処理負荷を低減するこ
とができる。もちろん、描画精度に影響を与えない微小
描画図形に対しても修復処理を行っても同様の結果を得
ることはできるが、処理負荷が増大するので好ましくな
い。
【0142】再び図4に戻り、ステップ168で、精度
に影響する微小描画図形であってまだ処理していない図
形が存在するか否かについて判定する。そのような図形
が存在していなければ微小図形修復処理は終了である。
精度に影響する微小描画図形が存在しているときには制
御はステップ170に進む。
【0143】ステップ170からステップ176の処理
は、探索された微小描画図形からみて近接度nまでの図
形をその微小描画図形に統合したのち再度基本図形分割
する処理を、ステップ166で探索された全ての微小描
画図形に対して行う処理である。
【0144】まずステップ170で、ステップ166に
おいて探索された微小描画図形をすべて処理したか否か
について判定する。探索された微小描画図形が全て処理
されている場合には制御はこのループを抜けて後述する
ステップ178に進む。探索された微小描画図形のうち
処理されていないものが存在している場合には制御はス
テップ172に進み、処理対象となっている微小描画図
形に近接する、近接度1からnまでの全ての図形を探索
する。こうして探索された近接図形をステップ174で
処理対象の微小描画図形と合体、統合して多角形とす
る。さらにこうして得られた多角形をステップ176で
再度基本図形分割する。この分割においては出願人が特
願平7−105765号で開示している、最適基本図形
分割を使用することができる。この場合、入力されたC
D値よりも小さな寸法を持つ基本図形ができるだけ生じ
ないような基本図形分割アルゴリズムを用いる。また入
力されたCD値を幅に持つ図形が図形処理領域境界でさ
らに分割されることを防止する。本実施の形態によれ
ば、図形処理領域境界での微小描画図形の発生とCD部
の分割とを削減することにより、描画パターン寸法精度
を向上させることが可能となる。ステップ176の後制
御はステップ170に戻る。
【0145】ステップ166で探索された全ての微小描
画図形に対してステップ170からステップ176の処
理が完了すると制御はステップ178に進む。ステップ
178では、ステップ170からステップ176の処理
を2回実行したか否かを判定する。この繰返し回数は2
回でなくとも3回以上でもよいが、実用上は後述するよ
うに2回で十分である。また、この回数を処理の実行時
に指定できるようにしてもよい。処理が2回行なわれて
いなければ再度制御をステップ166に戻し、ステップ
166からステップ176の処理を繰り返す。こうし
て、ステップ166からステップ176の処理を2度完
了したら微小図形修復処理を終了する。
【0146】図8から図11に、ステップ170からス
テップ176で行われる処理の具体例を示す。多角形化
の対象を近接度2以上の図形まで拡大することにより、
微小描画図形に直接接している図形のみをグループ化す
る方法よりも微小描画図形の削減が可能となる。
【0147】図8を参照して、4つの図形230、23
2、234および236を含む図形データが与えられる
ものとする。これら図形と図形処理領域境界220、図
形処理領域境界220を挟む1対の図形処理領域冗長部
境界222および224とは図示のとおりの関係であ
る。また図8において、図形処理境界から微小描画図形
最大寸法値ε分だけ離れた点の集合を点線226および
228で表わす。入力図形には微小描画図形232が含
まれ、他の図形230、234、および236は微小描
画図形ではない。微小描画図形232を基準とすると図
形230および234はいずれも第1近接図形である。
図形236は第2近接図形である。
【0148】まず、微小描画図形に直接接する第1近接
図形を検索する。検索される図形は図形230および2
34である。図9を参照して、微小描画図形と検索され
た図形をグループ化し、輪郭処理を行なって1つの多角
形238とする。
【0149】次に、微小描画図形から見た第2近接図形
を検索する。検索される図形は図形236である。図1
0を参照して、多角形238と検索された図形236と
をグループ化し、輪郭処理を行なって1つの多角形24
0とする。
【0150】次に図11を参照して、多角形240を基
本図形に分割する。こうして得られた基本図形250、
252、254には微小描画図形は含まれておらず、最
終的なパターン精度は良好なものとなる。この後、分割
結果の個々の図形を各図形処理領域に振分ける。振分け
の結果、図形252は左側の図形処理領域へ、図形25
0および254は右の図形処理領域へそれぞれ振分けら
れる。
【0151】図14〜図17に、既に述べた図形274
の基本図形分割がどのように改善されたかを説明する。
図14を参照して、図形274は、基本図形処理によっ
て微小描画図形314および318を含む図形310、
312、314、316および318に分割される。こ
れら図形のうち、微小描画図形314を基準とすると第
1近接図形は図形316、第2近接図形は図形312お
よび318である。
【0152】図15を参照して、まず第1近接図形であ
る図形316と微小描画図形314とを統合して多角形
化することにより多角形320が得られる。次に多角形
320と第2近接図形である図形312および318を
統合して多角形化することにより図16に示す多角形3
22が得られる。この多角形322を最適基本図形分割
することで図17に示すように図形310、324、3
26および328に分割された図形330が得られる。
これら図形310、324、326および328には微
小描画図形は含まれない。
【0153】すなわち本実施の形態によれば近接度を1
より大きく設定することで、微小描画図形の発生および
CD部での分割がより削減され、描画パターン寸法精度
の向上が可能となる。
【0154】図1に示す微小図形修復部108で上述の
ように処理された基本図形データ110は冗長領域削除
部112に与えられる。冗長領域削除部112は、図4
3に示す冗長領域削除部502と異なり、図形の振分け
は行わず、すべての図形について図形処理領域境界で切
断する。この処理は、図46から図66を参照して説明
した境界処理において、ε=0とした処理に相当する。
【0155】図18に、冗長領域削除部112によって
図形処理領域境界で強制切断された図形の例を示す。図
18を参照して、各図形は図形処理領域260、26
2、264および266の境界で強制的に切断されて図
形332、334、336、338、340、342、
344、346となる。図形処理領域260、262、
264および266の周りに冗長領域300、302、
304および306を想定したとしても、この冗長領域
内に存在する図形はない。このように、図形の振分けを
するための境界処理を行わない点が本願発明の冗長領域
削除部502の新規な点である。
【0156】各図形処理領域により表わされるレイアウ
トを図19に示す。図18と図19とを参照してわかる
ように、切断後の図形の各々は唯一の図形処理領域に含
まれるため、図形の重複はない。このように各図形を図
形処理領域で強制的に切断するので、切断後の図形中に
は、たとえば図形334、340、342等のような微
小描画図形が図形処理領域境界の近傍に存在することが
ある。こうした微小描画図形が境界近傍に発生したとし
ても、以下に述べる処理により最終的にパターンの寸法
精度の劣化は防止される。
【0157】再び図1を参照して、このように各図形処
理領域境界で強制的に切断された図形を含む図形データ
は、図形データマージ部504でマージされて再び単一
の基本図形データ116となる。
【0158】図1の微小図形修復部118は図形処理領
域境界近傍の微小描画図形を修復するためのものであ
る。すなわち微小図形修復部118は、図1の冗長領域
削除部112で強制切断された重複のない基本図形デー
タを入力として、図形処理領域境界に接する微小描画図
形を探索し、探索された各微小描画図形をその微小描画
図形の第1近接図形および第2近接図形と統合すること
によって修復を行なう。微小図形修復部118はさら
に、このようにして統合された図形を基本図形に分割す
ることにより基本図形データを出力する。
【0159】図20を参照して、図1の微小図形修復部
118で行われる処理の流れについて説明する。この処
理は図1の微小図形修復部108で行われる処理と類似
するが、処理を図形処理領域の近傍に存在する図形に限
定している点で異なる。まず、強制的に図形処理領域境
界で切断された図形を含む図形データが入力される(3
50)。続いてステップ352で、微小描画図形最大寸
法値εと重要寸法部のCD値との入力を受ける。基本図
形分割する際に、CD値よりも小さな寸法に図形が分割
されないようにすることで、パターンの寸法劣化を防ぐ
ことができる。
【0160】次に、ステップ354においてオペレータ
による近接度nの入力を受ける。近接度については、微
小図形修復部108との関連で既に述べた。ここで入力
される値は微小図形修復部118でのみ用いられる。
「近接度nの入力」では、近接度nを2以上無限大まで
設定することが可能である。n=2とすると、n>2の
場合と比較して処理負荷は小さいにもかかわらず同様の
効果を得ることができるので、近接度の入力をなくして
n=2に固定することが好ましいのは微小図形修復部1
08の場合と同様である。
【0161】続いてステップ356で、図形処理領域境
界の近傍の図形とそれ以外の図形とを分離する。この処
理が、図1の微小図形修復部108とは異なる点であ
る。以下の処理は図形処理領域境界の近傍の微小描画図
形のみに対して行われ、最後にここで分離された図形処
理領域境界の近傍以外の図形とマージされる。
【0162】ステップ358で、精度に影響する微小描
画図形のみを探索する処理が行われる。この処理は図4
に示したステップ166の処理と同じである。ただし対
象が図形処理領域近傍の図形のみに限定されている。な
お、精度に影響しない微小描画図形を探索して同様の処
理を行ってもよいことは言うまでもないが、処理負荷が
増大するにもかかわらず効果は改善されないので好まし
くない。
【0163】続いてステップ360で、精度に影響する
微小描画図形であってまだ処理していない図形が存在す
るか否かについて判定する。そのような図形が存在して
いなければ制御はステップ372に進む。ステップ37
2の処理については後述する。精度に影響する微小描画
図形が存在しているときには制御はステップ362に進
む。
【0164】ステップ362からステップ368の処理
は、探索された微小描画図形からみて近接度nまでの図
形をその微小描画図形に統合したのち再度基本図形分割
する処理を、ステップ166で探索された全ての微小描
画図形に対して行う処理である。これら処理は図4のス
テップ170からステップ176の処理とそれぞれ同一
であり、ただ対象が図形処理領域境界の近傍の図形に限
定されている点が異なるだけである。したがってここで
はこれらステップについての詳細な説明は繰り返さな
い。
【0165】ステップ362で、ステップ358におい
て探索された微小描画図形をすべて処理したと判定され
たときには制御はステップ370に進む。ステップ37
0では、ステップ362からステップ368の処理を実
行した結果、残っている微小描画図形長の削減度が飽和
したか否かについての判定を行う。削減度の飽和の判断
は、前回の処理の結果残っていた微小描画図形長と今回
の処理の結果残っている微小描画図形長とを比較して、
微小描画図形長がある程度以上減少しているか否かに基
づいて行われる。残存微小描画図形長の削減度が飽和し
ていなければ制御をステップ358に戻し、ステップ3
58からステップ368の処理を繰り返す。こうして、
残存微小描画図形長の削減度が飽和したら制御はステッ
プ372に進む。これにより、微小図形を十分削減でき
るとともに無駄な処理をせず処理を高速化できる。
【0166】ステップ372では、ステップ356で分
離された、図形処理領域の境界近傍以外の図形と、ステ
ップ358から370までの処理で微小描画図形を修復
することにより得られた基本図形とをマージする。ステ
ップ372が完了すると微小図形修復処理は終了であ
る。
【0167】この微小図形修復部118の処理でも多角
形化の対象を近接度2以上の図形まで拡大することによ
り、微小描画図形に直接接している図形のみをグループ
化する方法よりも微小描画図形の削減が可能となる。ま
た本実施の形態によれば近接度を1より大きく設定する
ことで、微小描画図形の発生およびCD部での分割がよ
り削減され、描画パターン寸法精度の向上が可能とな
る。
【0168】図1の描画フィールドへの振分け部120
は、微小図形修復部118が出力する基本図形を、描画
フィールドに振分けるためのものである。図形処理領域
が設計データの操作などの便宜のためのものであったの
に対し、描画フィールドは電子ビーム描画装置が電子ビ
ームの偏向のみで描画できる領域であったことに注意さ
れたい。すなわち描画フィールドは電子ビーム描画装置
のハードウェア的制約で定まるものであって、図形処理
領域とは別のものである。最終的に各基本図形は図形処
理領域ではなく描画フィールドに振分けられる必要があ
る。そうした処理を行うのが描画フィールドへの振分け
部120である。
【0169】より具体的には描画フィールドへの振分け
部120は、微小図形修復部118が出力した基本図形
データに含まれる各図形を描画フィールドに振分ける。
厳密には描画フィールドは、描画フィールド領域に冗長
領域を加えた拡張描画フィールドである。前述のように
描画フィールドとは電子ビームの偏向のみで描画できる
領域をさすが、実際には多少の余裕があり、描画フィー
ルドの周辺の領域にも描画できる。そうした領域を冗長
領域として扱い、冗長領域に存在する図形も一度の電子
ビームの偏向のみで出力できる。
【0170】描画フィールドは図形処理領域とは別のも
のであるが、両者が一致している場合もある。そうした
場合の振分け部120の処理について以下で説明する。
振分け部120に入力される図形データが図21に示さ
れるものであると想定する。図21を参照して、図形処
理領域260、262、264および266上に図形2
68、270、272、276および330が存在して
いるものとする。図形330は図17に示したように最
適基本図形分割された図形である。この例では図形処理
領域と描画フィールドとが一致しているので、図形処理
領域260、262、264および266はそれぞれ描
画フィールド410、412、414および416と一
致している。
【0171】このような基本図形データを描画フィール
ドに振分ける振分け部120の処理は、基本的には図4
6から図66を参照して説明した、従来技術における図
形の各図形処理領域または描画フィールドへの振分け処
理と同様である。異なっているのは、本願発明の描画フ
ィールドへの図形の振分け部120においては、台形処
理が改善されていることである。既に述べたように従来
は台形の斜辺が図形処理領域または描画フィールドの境
界と交差していると、そのために基本図形分割の結果微
小描画図形が発生する可能性があるという問題点があ
る。本実施の形態ではそうした問題が解決されている。
フローチャートを図22に示す。
【0172】図22において図67に示すステップと同
一のステップについては同一の参照符号を付し、それら
の詳細な説明は繰り返さないこととする。図22に示す
フローチャートが図67に示すそれと異なるのは、図6
7の台形の振分け方法540に代えて、ステップ386
から400からなる改善された台形の振分け方法を用い
ている点である。図67の台形の振分け方法540の詳
細は図68に示されているが、図22において図68と
同じ処理には同じ参照符号を付してある。
【0173】図22のステップ386から400の処理
が図68に示す処理と異なるのは、図68に示すステッ
プ680に代えて、ステップ392から396の処理を
行っている点である。以下これらステップで行われる処
理について詳述する。以下、下底がX軸に平行な台形の
従来技術の振分け方法について説明を行なう。下底がY
軸に平行な台形についても処理フローは同様である。
【0174】始めに、台形が描画フィールドの境界の上
端または下端境界上にあるか否かについての判定を行う
(386)。台形がフィールド上端または下端にある場
合にはステップ388に進みフィールド上端、下端の境
界台形取込処理を行う(388)。この処理自体は、通
常の振分け処理と同じである。
【0175】次に、処理対象となっている台形の斜辺が
描画フィールドの左端または右端の境界上にあるか否か
を判定する(390)。左端または右端の境界上に台形
の斜辺がない場合はステップ400に進んで基本図形出
力を行って処理終了である。左端または右端の境界上に
台形の斜辺がある場合には、制御はステップ392に進
む。ステップ392で、台形の斜辺とフィールド境界と
の交点と台形の上底、下底との距離がともに微小描画図
形最大寸法値εより大きいか否かが判定される。これら
がともに微小描画図形最大寸法値εより大きいと判定さ
れた場合制御はステップ396に進む。それ以外の場合
には制御はステップ394に進む。
【0176】ステップ396では、斜辺とフィールド境
界との交点を求め、その交点を通る水平線で台形を分割
する。この処理は図68のステップ680の処理と同じ
である。分割された個々の図形について描画フィールド
左端、右端での振分け処理を行なう。この振分け方法も
従来の技術で述べた矩形の図形処理領域境界処理と同様
である。斜辺とフィールド境界との交点と上底および下
底との距離がいずれもεより大きいので、分割された結
果微小描画図形が生ずるおそれはない。
【0177】一方ステップ394では、図30に示すよ
うに、台形470のフィールド境界462と交わる斜辺
の両端のうち、最もフィールド境界に近い頂点を通る垂
直線で台形470を分割する。台形470はこの結果斜
辺を含む三角形472と矩型474とに分割される。こ
れら図形はいずれも微小描画図形ではない。図30に示
される分割処理によると、斜辺を含む台形を分割する際
にも微小描画図形は生じない。そのため微小パターン描
画寸法の精度を向上させることができる。
【0178】図21に示される各図形を振分け部120
で各描画フィールド410、412、414、416に
振分けた結果の図形の状態を図23に示す。図23を図
18および図19と比較すると、図形処理境界の微小描
画図形がなくなっていることがわかる。
【0179】図21および図23は描画フィールド領域
が図形処理領域と一致している場合の例であった。しか
し、両者が異なる場合も多い。描画フィールド領域が図
形処理領域と異なる場合の処理結果を図24から図27
に示す。図24を参照して、図形処理領域260、26
2、264および266上に形成された図形268、2
70、272、276および330が、図形処理領域と
は一致しない境界420、422、424および426
によって規定される描画フィールド430、432およ
び434に振分けられる場合を想定する。図形の振分け
は、図22を参照して説明した方法と同様で、振分け先
が図形処理領域と異なる描画フィールドとなっているだ
けである。図24に示される他の描画フィールドについ
ては、この例では振分けられる図形が存在しないので、
以下では説明しない。
【0180】図24を参照して、描画フィールド430
および432にまたがって図形268および272が存
在している。描画フィールド432および434にまた
がって図形276が存在している。図形270および3
30はその全体がいずれも描画フィールド432内に存
在している。図形268の上部は描画フィールド境界4
24から微小長さだけ上方の描画フィールド内までのび
ている。同様に図形276の上部は、描画フィールド境
界424を超えて微小長さだけ描画フィールド432内
に入っている。この微小長さはいずれも微小描画図形最
大寸法値εよりも小さいものとする。一方図形272の
左端部分は描画フィールド432から描画フィールド4
30内に入っているが、その量は微小描画図形最大寸法
値εよりも大きいものとする。図形268は描画フィー
ルド430および432にまたがっているが、その双方
において微小描画図形最大寸法値εよりも大きいものと
する。
【0181】振分けの結果を図25〜図27に示す。図
25を参照して、描画フィールド430には、図24に
示す図形268のうち、左半分の図形450と図形27
2のうち描画フィールド境界420より左の部分の図形
452とが振分けられる。図形450には、境界424
から微小長さだけ上部に入っている部分も含まれる。一
方図形452の右端は境界420で切断されている。図
26を参照して、描画フィールド432には、図24に
示す図形268のうち右半分の図形454と、図形27
2のうち、描画フィールド境界420より左の部分の図
形456と、図形270と、図形330とが振分けられ
る。この場合も、図形454には描画フィールド境界4
24より上方に入っている部分が含まれる。図27を参
照して、描画フィールド434には、図24に示す図形
276が含まれる。図形276のうち、境界426を越
えて描画フィールド432に入っている微小長さ部分も
図形276に含まれている。
【0182】図25〜図27を参照すると、図24のよ
うに図形処理領域境界および描画フィールド境界上に図
形があり、それらが境界上で強制的に切断された場合に
微小描画図形が発生するように配置されている場合で
も、最終的に描画フィールド境界近傍で微小描画図形が
発生しないことがわかる。
【0183】図1の描画フィールドへの振分け部120
で描画フィールドに振分けられた基本図形データは、電
子ビーム描画データフォーマット部122で電子ビーム
描画データに変換される。
【0184】以上において説明した本願発明の1実施の
形態の荷電ビーム描画データ作成装置によれば、以下に
述べるように従来技術と比較して微小描画図形の発生を
防止でき、その結果最終的な描画パターン寸法の精度を
向上させることが出来る。まず、図82〜図85を参照
して説明した問題点がこの装置では解決されていること
を示す。
【0185】図28に、図82と同様の図形を本願発明
で二つの図形処理領域に振分ける時に、冗長領域削除部
112がどのように図形を振分けるかを示す。従来技術
ではここで右側図形処理領域の冗長領域境界464およ
び左側図形処理領域の冗長領域境界460を考え、右側
図形処理領域と左側図形処理領域とで冗長領域内の図形
に対して別々の処理をし、その結果図85に示すような
図形の欠けが生じていた。それに対しこの実施の形態の
装置では、冗長領域削除部112は冗長領域の境界46
4および466と無関係に図形処理境界462でその上
の図形を強制的に切断する。したがって図29に示すよ
うに右側図形処理領域412には右半分の図形468
が、肥大側図形処理領域466には左半分の図形466
が、それぞれ振分けられる。その結果左側と右側とで図
形に関して矛盾が発生することはなく、図形の欠けが生
じたりするおそれもない。図81に示した問題点も同様
に解決されている。
【0186】次に図86および図87を参照して説明し
た、下底がX軸に平行な台形の振分けにおいて従来発生
していた問題点がこの実施の形態の装置では解決されて
いることについて図30を参照して説明する。既に図2
2のステップ392および394に関連して説明したよ
うに、この実施の形態の装置では、台形470の斜辺と
図形処理領域(または描画フィールド)の境界462と
が交差し、かつその交点から上底および下底との距離が
ともに微小描画図形最大寸法値εより小さいときには、
その斜辺のうち最も図形処理領域(または描画フィール
ド)境界462に近い頂点を通る垂直線で台形470を
分割する。図30に示す例では、台形470は頂点47
3を通る垂直線475によって左側の三角形472およ
び右側の矩形474に分割される。三角形472は左側
図形処理領域(描画フィールド)に、矩形474は右側
図形処理領域(描画フィールド)に、それぞれ振分けら
れる。この場合にも、図87に示したように微小描画図
形が発生するおそれはない。その結果この実施の形態の
装置によれば最終的な描画パターン寸法精度を向上させ
ることができる。
【0187】以上のように本実施の形態によれば、従来
技術のように境界での図形の取込みの不具合を起こすこ
となく、図形処理領域境界および描画フィールド境界上
での微小描画図形の発生を削減することが可能となり、
描画パターン精度を向上させることができる。
【0188】ところで、この実施の形態の装置では、図
20に示すフローチャートにおいて、ステップ358〜
368のループを抜け出すために、残存微小描画図形長
の削減度が飽和したか否かをステップ370でそれぞれ
判断していた。具体的には、微小描画図形長が所定の値
よりも小さくなった場合、または前回の処理結果と比較
して残存微小描画図形長がほとんど変化していない場合
に微小描画図形長の削減度が飽和したと判定している。
しかしこの判定方法はこれらには限定されない。たとえ
ば、図4のステップ178と同様に予め定められた固定
回数だけ上述したループ処理を行うようにしてもよい。
図20に示されるフローチャートを上記した主旨に沿っ
て変更することは当業者には容易であろう。実際、ルー
プ回数を2回とすると十分に微小描画図形長を削減で
き、それ以上の回数だけループ処理を行っても微小描画
図形長はあまり削減できないことが発明者による実験で
確認されている。逆に、図4のステップ178の処理を
図20のステップ370のようにすることもできる。
【0189】図31に発明者が行った実験結果を示す。
図31において横軸は処理ループ回数、縦軸は各ループ
終了時の残存微小描画図形長(総和)を示す。図31に
おいては、微小描画図形の修復の際の近接度として1、
2および3を設定したときの結果を別々のグラフとして
示してある。
【0190】図31を参照すると、近接度がいずれの値
であっても、処理ループ回数が2回のときに残存微小描
画図形長は十分削減され、それ以上処理ループ回数を増
加させても結果はあまり改善されないことが分かる。し
たがって、処理ループ回数を2回に固定しても十分であ
り、最短な時間で最もよい結果が得られると考えられ
る。
【0191】さらに、図31を参照して、近接度=2の
場合には近接度=1の場合と比較して残存微小描画図形
長がかなり削減される。一方、図31を参照して、近接
度=3以上としても近接度=2のときと比較してそれほ
ど結果が改善されない。したがってこの実験結果から、
既に述べたように近接度=2に固定すれば、最小の処理
時間で十分な効果が得られることが分かる。また微小図
形修復部108および118で近接度を一致させると操
作を単純化できる。
【0192】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載の発明によ
れば、図形処理領域境界上の基本図形が第1の切断手段
により境界で切断されるので、境界で図形の重複が発生
することはなく、図形の欠け等は生じない。一方、図形
が切断されることにより生じた微小描画図形は、隣接す
る図形と統合された後再度基本図形処理される。このた
め微小描画図形の発生は少なくなり、描画データの寸法
精度を向上させることができる。したがって図形処理中
の微小描画図形の発生を削減して、描画データの寸法精
度を向上させることのできる荷電ビーム描画データ作成
装置を提供することができる。
【0193】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、描画フィールドへの図形
の振分け時に描画フィールド境界上で新たな微小描画図
形が生ずることがない。微小描画図形の発生が削減さ
れ、描画データの寸法精度を向上させることができる。
その結果、図形処理中の微小描画図形の発生を削減する
とともに、描画フィールド境界近傍の基本図形を描画フ
ィールドに振分ける際にも微小描画図形の発生を削減し
て、描画データの寸法精度を向上させることができる荷
電ビーム描画データ作成装置を提供することができる。
【0194】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
または2に記載の発明の効果に加え、微小描画図形とが
近接図形と統合されて大きな図形とされたのち基本図形
分割される。大きな図形とすることにより基本図形分割
の自由度が高くなり微小描画図形の発生を抑えるように
基本図形分割を行うことができる。このため微小描画図
形の発生が削減される。その結果、図形処理中の微小描
画図形の発生を削減して、描画データの寸法精度を向上
させることのできる荷電ビーム描画データ作成装置を提
供することができる。
【0195】請求項4に記載の発明によれば、請求項3
に記載の発明の効果に加え、台形の分割により微小描画
図形が発生する場合と比較して描画データの寸法精度を
向上させることができる。その結果、図形処理中の微小
描画図形の発生を削減して、描画データの寸法精度を向
上させることのできる荷電ビーム描画データ作成装置を
提供することができる。
【0196】請求項5に記載の発明によれば、請求項3
または4に記載の発明の効果に加え、微小描画図形を近
接図形と統合して大きな図形とすることにより、基本図
形分割の自由度が高くなる。したがって微小描画図形の
発生を抑えるように基本図形分割を行うことができる。
微小描画図形の発生をより一層削減して、描画データの
寸法精度を向上させることができる。その結果、図形処
理中の微小描画図形の発生を削減して、描画データの寸
法精度を向上させることのできる荷電ビーム描画データ
作成装置を提供することができる。
【0197】請求項6に記載の発明によれば、請求項1
または2に記載の発明の効果に加え、微小描画図形を近
接図形と統合して大きな図形とすることにより、基本図
形分割の自由度が高くなる。したがって微小描画図形の
発生を抑えるように基本図形分割を行うことができる。
微小描画図形の発生をより一層削減して、描画データの
寸法精度を向上させることができる。その結果、図形処
理中の微小描画図形の発生を削減して、描画データの寸
法精度を向上させることのできる荷電ビーム描画データ
作成装置を提供することができる。
【0198】請求項7に記載の発明によれば、請求項
1、3、5または6に記載の発明の効果に加えて、最適
基本図形分割を用いることにより微小描画図形の発生を
抑制でき、寸法精度を向上させることができる。その結
果、図形処理中の微小描画図形の発生を削減して、描画
データの寸法精度を向上させることのできる荷電ビーム
描画データ作成装置を提供することができる。
【0199】請求項8に記載の発明によれば、請求項1
〜7に記載の発明の効果に加えて、寸法精度に影響を与
えない微小描画図形は、第1の修復手段による修復処理
の対象とならない。このため少ない処理負荷で寸法精度
に影響を与えるような微小描画図形の発生を削減でき、
処理の高速化を図ることができる。その結果、図形処理
中の微小描画図形の発生を削減するとともに、それに伴
う処理負荷を削減して寸法精度の向上した描画データを
高速で作成することができる荷電ビーム描画データ作成
装置を提供することができる。
【0200】請求項9に記載の発明によれば、請求項5
または6に記載の発明の効果に加えて、寸法精度に影響
を与えない微小描画図形は、第2の探索手段でも探索さ
れず後の修復処理の対象とならない。このため少ない処
理負荷で寸法精度に影響を与えるような微小描画図形の
発生を削減でき、処理の高速化を図ることができる。そ
の結果、図形処理中の微小描画図形の発生を削減すると
ともに、それに伴う処理負荷を削減して寸法精度の向上
した描画データを高速で作成することができる荷電ビー
ム描画データ作成装置を提供することができる。
【0201】請求項10に記載の発明によれば、請求項
5または6に記載の発明の効果に加え、第1の探索手段
で行う探索時の近接度と第2の探索手段で行う近接度と
を等しくすることで、処理を単純なものとすることがで
きる。その結果、図形処理中の微小描画図形の発生を削
減するとともに、それに伴う処理負荷を削減して寸法精
度の向上した描画データを高速で作成することができる
荷電ビーム描画データ作成装置を提供することができ
る。
【0202】請求項11に記載の発明によれば、請求項
3〜5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、微小描
画図形を十分削減できる一方で処理負荷は軽減される。
そのため微小描画図形の発生を抑えつつ、高速で描画デ
ータを作成できる。その結果、図形処理中の微小描画図
形の発生を削減するとともに、それに伴う処理負荷を削
減して寸法精度の向上した描画データを高速で作成する
ことができる荷電ビーム描画データ作成装置を提供する
ことができる。
【0203】請求項12に記載の発明によれば、請求項
5または6に記載の発明の効果に加え、図形処理境界近
傍での微小描画図形の発生を十分に抑えながら、そのた
めの処理負荷を軽減できる。その結果、図形処理中の微
小描画図形の発生を削減するとともに、それに伴う処理
負荷を削減して寸法精度の向上した描画データを高速で
作成することができる荷電ビーム描画データ作成装置を
提供することができる。
【0204】請求項13に記載の発明によれば、図形処
理領域境界上の基本図形が第1の切断ステップにより境
界で切断されるので、境界で図形の重複が発生すること
はなく、そのため図形の欠け等は生じない。一方、境界
で図形が切断されることにより生じた微小描画図形は、
微小描画図形に隣接する図形と統合された後再度基本図
形処理される。このため微小描画図形の発生は少なくな
り、描画データの寸法精度を向上させることができる。
その結果、図形処理中の微小描画図形の発生を削減し
て、描画データの寸法精度を向上させることのできる荷
電ビーム描画データ作成方法を提供することができる。
【0205】請求項14に記載の発明によれば、請求項
13に記載の発明の効果に加え、描画フィールド境界上
の基本図形であって、切断しても微小描画図形が発生し
ない図形のみが描画フィールド境界で切断される。描画
フィールドへの図形の振分け時に描画フィールド境界上
で新たな微小描画図形が生ずることがない。その結果、
図形処理中の微小描画図形の発生を削減して、描画デー
タの寸法精度を向上させることのできる荷電ビーム描画
データ作成方法を提供することができる。
【0206】請求項15に記載の発明によれば、請求項
13または14に記載の発明の効果に加え、微小描画図
形が近接図形と統合されて大きな図形とされたのち基本
図形分割される。大きな図形とすることにより基本図形
分割の自由度が高くなる。微小描画図形の発生を抑える
ように基本図形分割を行うことができる。このため微小
描画図形の発生が削減される。その結果、図形処理中の
微小描画図形の発生を削減して、描画データの寸法精度
を向上させることのできる荷電ビーム描画データ作成方
法を提供することができる。
【0207】請求項16に記載の発明によれば、請求項
13〜15のいずれかに記載の発明の効果に加え、無駄
な処理を行うことなく微小描画図形長を最大限削減する
ことができる。その結果、図形処理中の微小描画図形の
発生を削減して、描画データの寸法精度を向上させるこ
とのできる荷電ビーム描画データ作成方法を提供するこ
とができる。
【0208】請求項17に記載の発明によれば、請求項
13〜15のいずれかに記載の発明の効果に加え、最小
の時間で微小描画図形を効率的に削減することができ
る。その結果、図形処理中の微小描画図形の発生を削減
するとともに、処理負荷を軽減して、寸法精度の向上し
た描画データを高速で作成できる荷電ビーム描画データ
作成方法を提供することができる。請求項18、19お
よび20に記載の発明にかかる機械可読な記憶媒体は、
それぞれ請求項13、14および15に記載の荷電ビー
ム描画データ作成方法をコンピュータにより実行させる
ためのプログラムを記録した記憶媒体である。したがっ
て、これら媒体に記録された荷電ビーム描画データ作成
方法をコンピュータに実行させることにより、請求項1
3、14または15に記載の発明と同じ効果を得ること
ができる。すなわち請求項18〜20に記載の発明によ
れば、図形処理中の微小描画図形の発生を削減して、描
画データの寸法精度を向上させることのできる荷電ビー
ム描画データ作成方法をコンピュータに実行させるため
のプログラムを記録した記憶媒体を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における描画データ作
成装置の全体機能を説明するためのブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態1の描画データ作成装置
を実現するコンピュータの外観図である。
【図3】 本発明の実施の形態1の描画データ作成装置
を実現するコンピュータのブロック図である。
【図4】 微小図形修復部108で行われる処理のフロ
ーチャートである。
【図5】 図形処理領域境界で切断されることによって
発生する微小描画図形が描画結果に影響する場合につい
ての説明図である。
【図6】 図形処理領域境界で切断されることによって
発生する微小描画図形が描画結果に影響する場合につい
ての説明図である。
【図7】 図形処理領域境界で切断されることによって
発生する微小描画図形が描画結果に影響しない場合につ
いての説明図である。
【図8】 微小描画図形を近接図形とグループ化すると
きの入力図形を示す図である。
【図9】 微小描画図形に第1近接図形をグループ化し
たときの図形を示す図である。
【図10】 微小描画図形に第2近接図形までグループ
化したときの途中経過の図形を示す図である。
【図11】 グループ化された図形を基本図形処理した
後を示す図である。
【図12】 実施の形態1の描画データ作成装置への入
力図形を示す図である。
【図13】 図形処理領域分割部102により冗長領域
付の図形処理領域に振分けられた図形を示す図である。
【図14】 基本図形処理の結果微小描画図形が生じた
図形を示す図である。
【図15】 図14に示す図形の微小描画図形を第1近
接図形と統合した後の図形を示す図である。
【図16】 図14に示す図形の微小描画図形を第2近
接図形と統合した後の図形を示す図である。
【図17】 図16に示す図形を基本図形分割した後の
図形を示す図である。
【図18】 実施の形態1の冗長領域削除処理結果の一
例を具体的に示した図である。
【図19】 実施の形態1の冗長領域削除処理結果の一
例を具体的に示した図である。
【図20】 実施の形態1の図形処理領域境界近傍の微
小図形修復部118が実行する処理のフローチャートで
ある。
【図21】 実施の形態1の描画フィールドへの振分け
部120への入力図形例を示す図である。
【図22】 実施の形態1の描画フィールドへの振分け
部120が実行する処理のフローチャートである。
【図23】 図21に示す図形を描画フィールドに振分
け処理した結果の一例を示す図である。
【図24】 図21に示す図形を、図形処理領域と一致
しない描画フィールドに振分ける際の各図形と描画フィ
ールドとの関係を示す図である。
【図25】 図21に示す図形を、図形処理領域と一致
しない描画フィールドに振分けた結果の一例を示す図で
ある。
【図26】 図21に示す図形を、図形処理領域と一致
しない描画フィールドに振分けた結果の一例を示す図で
ある。
【図27】 図21に示す図形を、図形処理領域と一致
しない描画フィールドに振分けた結果の一例を示す図で
ある。
【図28】 実施の形態1において図形処理領域境界で
図形が切断される処理を説明するための図である。
【図29】 実施の形態1において図形処理領域境界で
図形が切断される処理を説明するための図である。
【図30】 実施の形態1における図形処理領域境界図
形振分け処理により、台形の斜辺が境界と交差する場合
にも図形の欠けが生じないことを示す図である。
【図31】 本願発明の効果を検証するために行った実
験の結果を示すグラフである。
【図32】 従来の可変成形型の描画データ作成手順を
示すための設計レイアウトデータを示す図である。
【図33】 従来の可変成形型の描画手順を説明するた
めの電子ビーム描画データ(水平分割)を示す図であ
る。
【図34】 従来の可変成形型の描画手順を説明するた
めの電子ビーム描画データ(垂直分割)を示す図であ
る。
【図35】 マスク上のレジストパターンを示す図であ
る。
【図36】 1ショットの電子ビームで描画された場合
のマスク上のレジストパターン寸法のばらつきを示す図
である。
【図37】 2ショットの電子ビームで描画された場合
のマスク上のレジストパターン寸法のばらつきを示す図
である。
【図38】 1ショットの電子ビームで描画された場合
の描画図形を示す図である。
【図39】 1ショットの電子ビームで描画された場合
の電子ビームの強度分布を示す図である。
【図40】 2ショットの電子ビームで描画された場合
の描画図形を示す図である。
【図41】 2ショットの電子ビームで描画された場合
の電子ビームの強度分布を示す図である。
【図42】 2ショットの電子ビームで描画された場合
で、かつ微小サイズの電子ビームで描画された場合のマ
スク上のレジストパターン寸法のばらつきを示す図であ
る。
【図43】 従来の電子ビーム描画データ作成装置の全
体機能を説明するためのブロック図である。
【図44】 スラブ法による図形の分割および重複部除
去処理を示す図である。
【図45】 スラブ法による図形の分割および重複部除
去処理を示す図である。
【図46】 図形処理領域境界冗長領域削除処理の処理
を示すフローチャートである。
【図47】 図形処理領域境界冗長部除去機能の処理対
象の図形の説明図である。
【図48】 図形処理領域境界冗長部除去機能の処理対
象の図形の説明図である。
【図49】 図形処理領域境界冗長部除去機能の処理対
象の図形の説明図である。
【図50】 台形図形の場合の図形領域を示す図であ
る。
【図51】 図形領域が図形処理領域境界の左辺上にま
たがる場合の境界処理の説明図である。
【図52】 図形領域が図形処理領域境界の左辺上にま
たがる場合の境界処理のフローチャートである。
【図53】 図形領域が図形処理領域境界の左辺上にま
たがる場合の境界処理の説明図である。
【図54】 図形領域が図形処理領域境界の左辺上にま
たがる場合の境界処理の説明図である。
【図55】 図形領域が図形処理領域境界の右辺上にま
たがる場合の境界処理の説明図である。
【図56】 図形領域が図形処理領域境界の右辺上にま
たがる場合の境界処理のフローチャートである。
【図57】 図形領域が図形処理領域境界の右辺上にま
たがる場合の境界処理の説明図である。
【図58】 図形領域が図形処理領域境界の右辺上にま
たがる場合の境界処理の説明図である。
【図59】 図形領域が図形処理領域境界の下辺上にま
たがる場合の境界処理の説明図である。
【図60】 図形領域が図形処理領域境界の下辺上にま
たがる場合の境界処理のフローチャートである。
【図61】 図形領域が図形処理領域境界の下辺上にま
たがる場合の境界処理の説明図である。
【図62】 図形領域が図形処理領域境界の下辺上にま
たがる場合の境界処理の説明図である。
【図63】 図形領域が図形処理領域境界の上辺上にま
たがる場合の境界処理の説明図である。
【図64】 図形領域が図形処理領域境界の上辺上にま
たがる場合の境界処理のフローチャートである。
【図65】 図形領域が図形処理領域境界の上辺上にま
たがる場合の境界処理の説明図である。
【図66】 図形領域が図形処理領域境界の上辺上にま
たがる場合の境界処理の説明図である。
【図67】 従来の、描画フィールドへの図形の振分け
処理のフローチャートである。
【図68】 従来の、台形の描画フィールドへの振分け
処理のフローチャートである。
【図69】 基本図形分割処理で微小描画図形が発生す
る過程を説明する図である。
【図70】 基本図形分割処理で微小描画図形が発生す
る過程を説明する図である。
【図71】 基本図形分割処理で微小描画図形が発生す
る過程を説明する図である。
【図72】 レイアウトパターンの一例を示す図であ
る。
【図73】 従来の電子ビーム描画データ作成装置によ
る描画データ作成処理の過程を示す図である。
【図74】 従来の電子ビーム描画データ作成装置によ
る描画データ作成処理の過程を示す図である。
【図75】 従来の電子ビーム描画データ作成装置によ
る描画データ作成処理の過程を示す図である。
【図76】 従来の電子ビーム描画データ作成装置によ
る描画データ作成処理の過程を示す図である。
【図77】 従来の電子ビーム描画データ作成装置によ
る描画データ作成処理の過程を示す図である。
【図78】 従来の電子ビーム描画データ作成装置によ
る描画データ作成処理の過程を示す図である。
【図79】 従来の電子ビーム描画データ作成装置によ
る描画データ作成処理の過程を示す図である。
【図80】 従来の電子ビーム描画データ作成装置によ
る描画データ作成処理の過程を示す図である。
【図81】 従来の電子ビーム描画データ作成装置によ
る描画データ作成処理の過程を示す図である。
【図82】 従来の図形処理領域境界図形振分け処理方
法によって図形の欠けが生じることを具体的に示す図で
ある。
【図83】 従来の図形処理領域境界図形振分け処理方
法によって図形の欠けが生じることを具体的に示す図で
ある。
【図84】 従来の図形処理領域境界図形振分け処理方
法によって図形の欠けが生じることを具体的に示す図で
ある。
【図85】 従来の図形処理領域境界図形振分け処理方
法によって図形の欠けが生じることを具体的に示す図で
ある。
【図86】 従来技術において、台形の斜辺が図形処理
領域境界上にある場合について微小描画図形が発生する
例の説明図である。
【図87】 従来技術において、台形の斜辺が図形処理
領域境界上にある場合について微小描画図形が発生する
例の説明図である。
【符号の説明】
100 設計データ、102 図形処理領域分割部、1
04 図形データ、106 基本図形処理部、108
微小図形修復部、 110 基本図形データ、112
冗長領域削除部、116 基本図形データ、118 図
形処理領域境界近傍の微小図形修復部、120 描画フ
ィールドへの振分け部、122 電子ビーム描画データ
フォーマット部、124 電子ビーム描画データ、50
6 図形データマージ部。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 設計レイアウトデータに対して基本図形
    処理を行なって基本図形データを出力するための基本図
    形処理手段と、 前記基本図形データ内の、図形処理領域境界上の基本図
    形を前記図形処理領域境界上で切断するように前記基本
    図形データを変換するための第1の切断手段と、 前記第1の切断手段により切断された図形の中から所定
    の寸法条件を満たす微小描画図形を探索するための第1
    の探索手段と、 前記第1の探索手段により探索された微小描画図形と、
    前記微小描画図形に隣接する図形とを統合し、さらに基
    本図形処理を行うことにより前記基本図形データ内の図
    形を修復するための第1の修復手段と、 前記第1の修復手段により修復された図形を描画フィー
    ルドに振分けるための振分け手段と、 前記振分け手段により振分けられた図形を荷電ビーム描
    画データへ変換するための手段とを含む、荷電ビーム描
    画データ作成装置。
  2. 【請求項2】 前記振分け手段は、描画フィールド境界
    上の基本図形であって前記描画フィールド境界をはさむ
    両描画フィールドにおいて所定の寸法以上の領域を占め
    る基本図形を前記描画フィールド境界上で切断するため
    の第2の切断手段と、 前記第2の切断手段により切断された図形と、描画フィ
    ールド境界上にない基本図形とを各描画フィールドに振
    分けるための手段とを含む、請求項1に記載の荷電ビー
    ム描画データ作成装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の修復手段は、 前記第1の探索手段により探索された微小描画図形の近
    接度n(nは2以上の自然数)までの近接図形を探索す
    るための第1の近接図形探索手段と、 前記第1の探索手段により探索された前記微小描画図形
    と、前記第1の近接図形探索手段により探索された前記
    近接図形とをグループ化して基本図形分割するための手
    段を含む、請求項1〜2のいずれかに記載の荷電ビーム
    描画データ作成装置。
  4. 【請求項4】 前記振分け手段は、 振分け対象の図形のうち、台形の斜辺と図形処理領域境
    界との交点で前記台形を分割しかつ分割された図形を基
    本図形処理したときに微小描画図形が発生するか否かを
    判定するための判定手段と、 前記判定手段が微小描画図形が発生すると判定したとき
    に、前記斜辺の両端の2頂点のうち、前記図形処理領域
    境界に最も近い頂点を通る、前記図形処理境界に平行な
    線分で前記台形を分割するための分割手段とを含む、請
    求項3に記載の荷電ビーム描画データ作成装置。
  5. 【請求項5】 前記基本図形処理手段により出力される
    前記基本図形データ内に含まれる、所定の寸法条件を満
    たす微小描画図形を探索するための第2の探索手段と、 前記第2の探索手段により探索された微小描画図形の近
    接度m(mは2以上の自然数)までの近接図形を探索す
    るための第2の近接図形探索手段と、 前記第2の探索手段により探索された前記微小描画図形
    と、前記第2の近接図形探索手段により探索された前記
    近接図形とをグループ化して基本図形分割するための手
    段とをさらに含む、請求項3〜4のいずれかに記載の荷
    電ビーム描画データ作成装置。
  6. 【請求項6】 前記基本図形処理手段により出力される
    前記基本図形データ内に含まれる、所定の寸法条件を満
    たす微小描画図形を探索するための第2の探索手段と、 前記第2の探索手段により探索された微小描画図形の近
    接度m(mは2以上の自然数)までの近接図形を探索す
    るための近接図形探索手段と、 前記第2の探索手段により探索された前記微小描画図形
    と、前記近接図形探索手段により探索された前記近接図
    形とをグループ化して基本図形分割するための手段とを
    さらに含む、請求項1〜2のいずれかに記載の荷電ビー
    ム描画データ作成装置。
  7. 【請求項7】 前記基本図形分割は、最適基本図形分割
    である、請求項1、3、5または6に記載の荷電ビーム
    描画データ作成装置。
  8. 【請求項8】 前記第1の探索手段は、前記第1の切断
    手段により切断された後の図形の中から寸法精度に影響
    する微小描画図形のみを探索するための手段を含む、請
    求項1〜7のいずれかに記載の荷電ビーム描画データ作
    成装置。
  9. 【請求項9】 前記第2の探索手段は、前記第2の切断
    手段により切断された後の図形の中から寸法精度に影響
    する微小描画図形のみを探索するための手段を含む、請
    求項5または6に記載の荷電ビーム描画データ作成装
    置。
  10. 【請求項10】 前記n=mである、請求項5または6
    に記載の荷電ビーム描画データ作成装置。
  11. 【請求項11】 前記n=2である、請求項3〜5のい
    ずれかに記載の荷電ビーム描画データ作成装置。
  12. 【請求項12】 前記m=2である、請求項5または6
    に記載の荷電ビーム描画データ作成装置。
  13. 【請求項13】 設計パターンデータに対して基本図形
    処理を行なって基本図形データを出力するステップと、 前記基本図形データ内の、図形処理領域境界上の基本図
    形を前記図形処理領域境界上で切断するように前記基本
    図形データを変換する第1の切断ステップと、 前記切断された図形の中から所定の寸法条件を満たす微
    小描画図形を探索する探索ステップと、 前記探索された微小描画図形と、前記微小描画図形に隣
    接する図形とを統合し、さらに基本図形処理を行うこと
    により前記基本図形データ内の図形を修復する修復ステ
    ップと、 前記修復ステップにおいて修復された図形を描画フィー
    ルドに振分ける振分けステップと、 前記振分けステップにより振分けられた図形を荷電ビー
    ム描画データへ変換するステップとを含む、荷電ビーム
    描画データ作成方法。
  14. 【請求項14】 前記振分けステップは、描画フィール
    ド境界上の基本図形であって前記描画フィールド境界を
    はさむ両描画フィールドにおいて所定の寸法以上の領域
    を占める基本図形を前記描画フィールド境界上で切断す
    る第2の切断ステップと、 前記第2の切断ステップにより切断された図形と、描画
    フィールド境界上にない基本図形とを各描画フィールド
    に振分けるステップとを含む、請求項13に記載の荷電
    ビーム描画データ作成方法。
  15. 【請求項15】 前記修復ステップは、 前記探索ステップにより探索された微小描画図形の近接
    度n(nは2以上の自然数)までの近接図形を探索する
    ための近接図形探索ステップと、 前記第1の探索ステップにおいて探索された前記微小描
    画図形と、前記近接図形探索ステップにおいて探索され
    た前記近接図形とをグループ化して基本図形分割するス
    テップとを含む、請求項13〜14のいずれかに記載の
    荷電ビーム描画データ作成方法。
  16. 【請求項16】 さらに、前記修復ステップを、残存す
    る微小描画図形長の削減度が飽和するまで繰返すステッ
    プを含む、請求項13〜15のいずれかに記載の荷電ビ
    ーム描画データ作成方法。
  17. 【請求項17】 さらに、前記修復ステップを再度行う
    ステップを含む、請求項13〜15のいずれかに記載の
    荷電ビーム描画データ作成方法。
  18. 【請求項18】 設計パターンデータに対して基本図形
    処理を行なって基本図形データを出力するステップと、 前記基本図形データ内の、図形処理領域境界上の基本図
    形を前記図形処理領域境界上で切断するように前記基本
    図形データを変換する第1の切断ステップと、 前記切断された図形の中から所定の寸法条件を満たす微
    小描画図形を探索する探索ステップと、 前記探索された微小描画図形と、前記微小描画図形に隣
    接する図形とを統合し、さらに基本図形処理を行うこと
    により前記基本図形データ内の図形を修復する修復ステ
    ップと、 前記修復ステップにおいて修復された図形を描画フィー
    ルドに振分ける振分けステップと、 前記振分けステップにより振分けられた図形を荷電ビー
    ム描画データへ変換するステップとを含む、荷電ビーム
    描画データ作成方法をコンピュータに実行させるための
    プログラムを記録した機械可読な記憶媒体。
  19. 【請求項19】 前記振分けステップは、描画フィール
    ド境界上の基本図形であって前記描画フィールド境界を
    はさむ両描画フィールドにおいて所定の寸法以上の領域
    を占める基本図形を前記描画フィールド境界上で切断す
    る第2の切断ステップと、 前記第2の切断ステップにより切断された図形と、描画
    フィールド境界上にない基本図形とを各描画フィールド
    に振分けるステップとを含む荷電ビーム描画データ作成
    方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記
    録した、請求項18に記載の機械可読な記憶媒体。
  20. 【請求項20】 前記修復ステップは、 前記探索ステップにより探索された微小描画図形の近接
    度nまでの近接図形を探索するための近接図形探索ステ
    ップと、 前記第1の探索ステップにおいて探索された前記微小描
    画図形と、前記近接図形探索ステップにおいて探索され
    た前記近接図形とをグループ化して基本図形分割するス
    テップとを含む荷電ビーム描画データ作成方法をコンピ
    ュータに実行させるためのプログラムを記録した、請求
    項18〜19のいずれかに記載の機械可読な記憶媒体。
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