JP3964606B2 - 荷電ビーム描画装置、荷電ビーム描画方法、およびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

荷電ビーム描画装置、荷電ビーム描画方法、およびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、LSIなどの半導体集積回路のパターンをウエハやマスクなどの試料に高速・高精度に描画するための荷電ビーム描画に関し、特に、試料を載置するステージ移動速度の最適化に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路の大規模化並びに素子の微細化に伴い、荷電ビーム描画装置を利用してウエハまたはマスク上にパターンを描画する技術が採用されている。
【0003】
論理設計、回路設計及びレイアウト設計によって作成されたLSIの設計パターンデータを描画装置を用いてウエハまたはマスク上に描画するには、設計パターンデータを描画装置に対応した描画データに変換しなければならない。設計パターンデータから描画データへの変換過程においては、多階層のセル階層構造の設計パターンデータを描画データ用のセル階層構造に変換しなければならず、その際、各種の図形論理演算、分解演算、位相演算、幾何演算などの処理を行い、またその様に処理されたパターンを描画装置にとって受容可能な基本図形(矩形、台形等)に分割し、整形する処理(フォーマッティング)が行われる。
【0004】
このような方法で作成された描画データは、描画装置の主偏向ビーム偏向器のビーム偏向幅で決まるフレーム領域単位で描画される。描画時には描画データをこのフレーム領域ごとに読み出し、矩形、台形等の基本図形から描画装置でビーム成形可能なショット図形への分割が行われる。この分割は描画装置のアーキテクチャによって異なり、例えば可変成形ビーム方式EB描画装置の場合は矩形や三角形、キャラクタプロジェクション方式EB描画装置の場合は矩形と各種のキャラクタ形状に分割する。そして、この結果を基にビーム位置、ビーム形状を制御する一方、試料を載置したステージをX若しくはY方向に連続移動して、フレーム領域内の所望のパターンを描画する。1フレーム領域の描画が終われば、ステージ移動方向と直交する方向にステップ移動し、上記処理を繰り返すことにより全フレーム領域を描画する。
【0005】
上記描画処理では、フレーム領域を描画するときは、ステージを所定方向に一定速度で連続に移動させる。よって、フレーム領域中に定義されるパターンの描画時間(ビーム位置、形状を制御して所望パターンを描画する時間)がステージ移動速度に十分追従し得る値でなければならない。
【0006】
従来は、フレーム領域に包含される総ショット数と総副偏向領域数より、必要な描画時間を求め、フレーム領域を描画する際の移動距離を必要な描画時間で除することによりステージ移動速度を決定したり(特開平1−152726号公報)、フレーム領域に包含されるパターンの総面積を1ショットの平均的な面積により除算することにより得られる仮想的なショット数と総副偏向領域数により、必要な描画時間を求め、フレーム領域を描画する際の移動距離を必要な描画時間で除することによりステージ移動速度を決定していた(特開平1−243520号公報)。あるいは、フレーム領域を所定長さの複数のブロック領域に仮想的に分割し、ブロック領域ごとにショット数を算出し、このショット数が最も多いブロック領域の描画時間を求め、ブロック領域の長さをこの描画時間で除算した値を該フレーム領域の描画処理を行うステージ移動速度と決定していた(特開平2−5406号公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述するように、特開平1−152726号公報や特開平1−243520号公報に開示するステージ移動速度の決定方法では、フレーム領域内の平均的に必要な移動速度から決定している。パターンがフレーム領域に均一に配置されていれば、この方法でも良いが、実際のLSIデバイスパターンにおいては、フレーム領域内のパターン配置は均一ではなくパターン密度が場所により疎密が存在する。一般にパターン密度が高い領域を描画するには、より長い描画時間を必要とする。よって上記二つの従来方法により算出した移動速度ではパターン密度が密の領域で、描画処理がステージ移動速度に追従できなくなって描画エラーが発生する場合ある。
【0008】
一方、特開平2−5406号公報のステージ移動速度の決定方法によれば、フレーム領域を複数のブロック領域に仮想的に分割し、最もパターンが密なブロック領域を考慮してステージ移動速度を決定することで、場所によるパターン密度の疎密を配慮している。しかし、ブロック領域ごとに平均的な速度を求めているため、ブロック境界前後にパターンの密集部が存在すると、描画がステージ移動に追従できなくなり、描画エラーを起こす可能性が高かった。
【0009】
本発明は、上述する課題に鑑み、荷電ビーム描画に際し、描画エラーを誘起しないステージ移動速度を決定できる荷電ビーム描画装置および描画方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の荷電ビーム描画装置は、試料を載置するステージと、試料に描画する、複数種のショットパターンに成形する荷電ビームを発生する荷電ビーム光学系と、描画データに基づき、荷電ビーム光学系およびステージの動作を制御する制御装置系とを有し、制御装置系が、試料上の描画領域を荷電ビームの主偏向ビームの偏向幅で決まるフレーム領域に分け、該フレーム領域ごとに、所定方向にステージを移動させながら、描画パターンに応じたショット露光を行うように、ステージとビーム光学系を制御する際に、フレーム領域を任意幅に分割した小領域ごとに、各ショットパターンの分布を求め、各ショットパターンごとにビームのパターン成形に要するセトリング時間とショット位置決めのセトリング時間とを比較してより長い方をショットごとの第1律速描画時間として、第1律速描画時間に基づき小領域の第2律速描画時間を算出し、さらに第2律速描画時間に基づきステージの移動速度を算出することを特徴とする。
【0011】
ここで、上記荷電ビーム描画装置としては、矩形及び三角形ビームでショット露光を行う可変成形ビーム方式の描画装置や、矩形及び種々のキャラクタビームでショット露光を行うキャラクタプロジェクション方式の荷電ビーム描画装置等を例示できる。
【0012】
また、本発明の荷電ビーム描画方法は、ステージ上に載置された試料上に、ショットパターンの異なる複数種の荷電ビームのショット露光によって、パターン描画を行う荷電ビーム描画方法であって、荷電ビームの主偏向ビームの偏向幅で決まるフレーム領域ごとに、ステージを所定方向に移動しながら描画パターンに応じたショット露光を行う際に、ステージの移動速度の決定のため、フレーム領域を任意の幅に分割した小領域ごとに、各ショットパターンの分布を求める段階と、各ショットパターンごとに、ビームのパターン成形に要するセトリング時間とショット位置決めのセトリング時間との比較を行い、何れか大きい方を第1律速描画時間とする段階と、ショットパターンの分布と第1律速描画時間より、小領域ごとの第2律速描画時間を算出する段階と、2律速描画時間に基づき、ステージの移動速度を算出する段階とを有することを特徴とする。
【0013】
また、本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、ステージ上に載置された試料上の描画領域を、荷電ビームの主偏向ビームの偏向幅で決まるフレーム領域ごとに分け、各フレーム領域ごとにステージを所定方向に移動させながら、ショットパターンの異なる複数種の荷電ビームをショット露光することによって、描画を行う荷電ビーム描画装置の該ステージの移動速度を制御するためのプログラムを記録した記録媒体であって、ステージの移動速度の決定のため、フレーム領域を任意の幅で分割した小領域ごとに、各ショットパターンの分布を求める段階と、各ショットパターンごとに、ビームのパターン成形に要するセトリング時間とショット位置決めのセトリング時間との比較を行い、何れか大きい方を第1律速描画時間とする段階と、ショットパターンの分布と第1律速描画時間より、小領域ごとの第2律速描画時間を算出する段階と、2律速描画時間に基づき、ステージ移動速度を算出する段階とを有する。
【0014】
本発明のこれらの特徴によれば、フレーム領域のステージ移動速度を求めるにあたり、ショットパターンごとに成形に要するセトリングタイムの違いを考慮し、またショットの位置決めに要するセトリング時間との比較により、1ショットあたりの第1律速描画時間を求め、さらにフレーム領域中の各小領域の各ショットの分布を考慮し、各小領域の第2律速描画時間を求め、これに基づきステージ移動速度を決定している。即ち、より正確に求めた描画時間からステージ移動速度を決定しているため、描画エラーを誘起しない最適なステージ移動速度を求めることができる。
【0015】
また、同一フレーム領域中の連続する1または複数の小領域よりなるユニット領域を任意に抽出し、それぞれのユニット領域での第3律速描画時間を求め、これよりユニット領域ごとの必要なステージ移動速度を算出し、このうち最も遅いステージ移動速度を同一フレーム描画中のステージの移動速度に決定してもよい。この場合は、描画時間の算出のためにフレーム領域を分割処理する際、描画パターンの粗密の分布により、境界部分で生じうる誤差の発生を抑制できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態に係る電子ビーム描画装置および電子ビーム描画方法について説明する。
【0017】
図1および図2は、本実施の形態における電子ビーム描画装置でマスクやウエハ上に描画されるデータの作成過程を示したものである。LSIパターンはまず、CADシステム1により作成され、そこから出力される設計パターンデータ2はデータ変換用計算機3で描画データ4に変換される。このデータ変換過程では、図2に示すように、設計データに対し、図形論理演算、分解演算、位相演算など、各種の図形演算処理が施され、電子ビーム描画装置で許容し得るデータ形式に変換される。例えば、図2に示すように、重複パターンを有する設計データは、描画に適するように、重複部をなくしたパターンに変換される。
【0018】
図1に示すように、描画データ4は電子ビーム描画システム8中の磁気ディスク等の記憶装置5に格納される。格納された描画パターンデータは、CPU6及び別途備えられるデータデコーダ等を介して、ビーム成形可能なショット図形へ分割される。この分割されたショット図形データに基づき、電子ビーム描画ツール7である電子ビームおよびステージ移動等が制御される。即ち、電子ビームのビーム形状、ビーム位置、ビーム偏光方向さらに、試料が載置されたステージの移動速度等が制御され、試料上への電子ビーム描画が行われる。図2に示すように、可変成形ビーム方式の電子ビーム描画装置を用いる場合は、描画データは、矩形又は三角のショット図形に分割される。キャラクタプロジェクション方式電子ビーム描画装置の場合は矩形と各種のキャラクタ形状に分割される。
【0019】
図3は、本発明の実施の形態に係る主副二段偏向方式の電子ビーム描画装置を示す概略構成図である。図中右側に実際の電子ビーム描画ツールである電子ビーム光学系20と、試料室10を図示し、その左側にこの描画ツールの制御装置系を図示している。
【0020】
試料室10内には、ステージ駆動回路13によりX方向、及びY方向に駆動できるステージ12が収納されており、マスクやウエハ等の試料11はこのステージ12上に載置される。ステージ12の移動位置はレーザー測長計等を用いた位置回路14により測定される。
【0021】
試料11の上には電子ビーム光学系20が配置されている。この電子ビーム光学系20は電子銃21、各種レンズ22〜26、ブランキング用偏向器31、ビーム寸法可変用偏向器32、ビーム走査用の主偏向ビーム偏向器33、ビーム走査用の副偏向ビーム偏向器34およびビーム成形アーパチャ35、36等から構成される。主偏向ビーム偏向器33により所定の副偏向走査領域(以降、サブフィールドと呼ぶ)が位置決めされ、副偏向ビーム偏向器34によりサブフィールド内でのショットの位置決めが行われると共に、ビーム寸法可変用偏向器32、及びビーム成形アーパチャ35、36によりビーム形状若しくはキャラクタビームの種類が制御される。
【0022】
可変成形ビーム方式電子ビーム描画装置では第1アーパチャの投影像を第2アーパチャに形成し、その重量位置を変えることで大きさの異なる矩形や向きの異なる三角形ビームを発生させる。またキャラクタプロジェクション方式EB描画装置の場合は、第1アーパチャの投影位置を変えてキャラクタアーパチャを選択し、所望のキャラクタビームを生成する。このようにしてビーム形状やキャラクタビームを制御しつつ、ステージ12を一方向に連続移動しながら、LSIチップを主偏向ビームの偏向幅に応じて短冊状に分割したフレーム領域(多重描画の場合はストライプ領域)を描画処理する。一つのフレーム領域の描画が終了すると、ステージ12を連続移動方向と直交する方向にステップ移動し、上記処理を繰り返して次のフレーム(ストライプ)領域を順次描画する。
【0023】
一方、コンピュータ(CPU)40には磁気ディスク、光ディスク等の記憶媒体を備えた記憶装置41が接続されており、この記憶装置41内の記録媒体41AにLSIの描画データが格納されている。また、他の記録媒体41Bには、制御プログラム等が格納されている。
【0024】
記録媒体41Aから読み出された描画データは前記フレーム領域(多重描画の場合はストライプ領域)ごとにパターンメモリ(データバッファ部)42に一時的に格納される。パターンメモリ42に格納されたフレーム領域毎の描画データは、描画図形データデコーダ43および描画位置データデコーダ44により解析され、電子ビームをON/OFFするブランキング回路45、ビーム成型器ドライバ46、主偏向器ドライバ47および副偏向器ドライバ48に送られる。
【0025】
描画図形データデコーダ43は、フレーム領域データとして定義されている図形データを成形アーパチャ35、36の組み合わせによりビーム形成可能なショット単位に図形分割して、このデータに基づいてブランキングデータを作成し、これをブランキング回路45に送る。また、希望するビーム寸法データを作成し、このビーム寸法データをビーム成型器ドライバ46に送る。ビーム成型器ドライバ46は、光学系20のビーム寸法可変用偏向器32に所定の偏向信号を送り、これにより電子ビームの寸法を制御する。
【0026】
また、描画位置データデコーダ44では上記フレーム領域データに基づいてサブフィールドの位置決めのデータが作成され、このデータが主偏向器ドライバ47に送られる。そして、主偏向器ドライバ47から前記光学系の主偏向ビーム偏向器33に所定の信号が送られ、これにより電子ビームは指定のサブフィールド位置に偏向走査される。さらに、描画位置データデコーダ44では副偏向器走査のコントロール信号が発生され、この信号が副偏向器ドライバ48に送られる。そして、副偏向器ドライバ48から副偏向ビーム偏向器34に所定の副偏向信号が送られ、これによりサブフィールド毎の描画が行われる。
【0027】
図4、図5は、電子ビーム描画用に変換された描画データの態様を示す図である。図4に示すように、描画されるLSIチップ領域のパターンは、電子ビームの主偏向ビームのビーム偏向幅を持つ複数のフレーム領域(フレーム領域1〜フレーム領域N)に分割される。さらに、図5に示すように、各フレーム領域内は副偏向ビームでビーム偏向可能な副偏向領域(サブフィールド)に分割される。このようなデータ生成工程により得た描画データは、パターン形状、位置、サイズで表現され、サブフィールド並びにフレーム領域単位のパターンデータ群ごとに、記録媒体41A中に格納される。
【0028】
上述のようなデータ生成工程を経て作成された描画データをフレーム領域ごとに記録媒体41Aから読み出して描画することとなるが、一つのフレーム領域を描画する間は、試料を載置したステージを一方向(例えばX方向)一定速度で連続移動させる。よって、実際の描画データにはこのステージ移動速度を考慮した補正が加えられる。一つのフレーム領域の描画が終了すると、ステージはフレーム描画の起点に戻るとともに、連続移動した方向に対し垂直な方向(例えばY方向)に主偏光ビーム幅ステッピング移動し、次のフレーム描画の起点に着く。
【0029】
LSIチップ領域はパターン密度の高い領域と低い領域が連続的に変化しながら混在している。従って、チップ領域を構成している各フレーム(ストライプ)領域毎、さらにフレーム領域中の小領域ごとに描画処理に要する時間は異なる。よって、フレーム領域描画中のステージ移動速度が早すぎては、描画作業が追従できず、描画エラーを生じるし、遅すぎてもスループット向上の観点から好ましくない。よって、最適な速度にすることが臨まれる。本実施の形態では、以下に示す方法により、ステージ移動速度を決定している。
【0030】
(ステージ移動速度決定方法1)
まず、可変成形ビーム方式の荷電ビーム描画装置を用いる場合の本実施の形態に係るステージ移動速度の決定方法について、図6〜図8に示すフローチャートを参考にしながら説明する。
【0031】
この本実施の形態に係るステージの連続移動速度の決定方法の主な特徴は、ステージ移動速度の決定のため、フレーム領域を連続する任意の幅を持つ小領域に分割し、各小領域単位で、ビームショットの分布を求めるとともに、各ショットの種類ごとに、ビーム成形に要するセトリング時間とショット位置決めのセトリング時間との比較を行い、何れか大きい方をショット描画に必要な律速描画時間として採用し、この律速描画時間を用いて、小領域の描画処理時間を求めていることである。さらに、もう一つの主な特徴は、任意に連続する複数の小領域で構成するユニット領域という単位で、ユニットごとに必要なステージ移動速度を求め、これをもとにフレーム領域でのステージ移動速度を決定していることである。これら二つの主な特徴により、描画エラーの発生しない最適なステージ移動速度を求めている。
【0032】
以下、本実施の形態に係るステージ移動速度の決定方法について、図6〜図8に示すフローチャートに沿って具体的に説明する。なお、以下の説明で参照する図9は、本実施の形態にかかるフレーム領域Nfの描画処理状態を示す図である。
【0033】
a)まず、ステップ1(S1)で、描画処理を行うフレーム領域Nfの初期値(Nf=1)と、1フレーム領域内の小領域のインデックスNaの初期値(Na=0)を設定する。
【0034】
b)ステップ2(S2)で、フレーム領域Nfを読み込む。
【0035】
c)ステップ3(S3)で、小領域開始点P1をフレーム原点Pに設定する。なお、本実施の形態では、図9に示すように、フレーム原点はフレーム領域の左下点としている。
【0036】
d)ステップ4(S4)で、フレーム領域内の小領域のインデックスNaをNa+1とする。
【0037】
e)ステップ5(S5)で、小領域幅LNaを決定する。なお、この小領域幅LNaは任意の値(幅)で良い。従って、全小領域の幅LNaが同一でも良く、また同一でなくても良い。図9中、L1、L2、…、Lx、Lzが小領域幅に相当する。すでに小領域幅LNaが入力されている場合は、そのデータを読み出し、未入力の場合は、ここで入力する。
【0038】
f)ステップ6(S6)で、小領域LNaに関するデータをとりだす。即ち開始点Pと幅LNaより小領域Naを画定する。
【0039】
g)ステップ7(S7)で、小領域LNaの描画時間tNaを算出する。このステップ7については、図8に示すフローチャートを参照してより詳細に説明する。
【0040】
図8のフローチャートに示すように、先ず、ステップ71(S71)で、小領域Na内での矩形、三角形ビームショットの分布を調べ、矩形ショットの個数Nr、三角形ショットの個数Nt、および矩形ビームの成形に要する時間Tbr、三角形ビームの成形に要する時間Tbtとビーム位置の決定時間Tsを求める。
【0041】
次に、ステップ72(S72)で、1個の矩形ビームのショットに要する描画時間を、MAX(Tbr、Ts)の式より求める。即ち、ビーム成形に要する整置(セトリング)時間Tbrとビームの位置決定に要するセトリング時間Tsを比較し、いずれかより長い方をショット描画時間として求める。同様に、1個の三角形ビームのショットに要する描画時間を、MAX(Tbt、Ts)の式より求める。
【0042】
即ち、ビームのショットに際しては、ビームの位置決定とビームの成形が同時に進行しており、ビームの位置決定に必要な時間は、ビームの形状によらず、各ショットでほぼ同じであるが、ビームの成形に要する時間はビーム形状に依存して異なる。よって、このように、両者の時間をビーム形状ごとに比較し、より長い時間をショット描画時間として扱うことにで、より正確な描画時間の把握が可能となる。
【0043】
この後、ステップ73で、下記式より小領域Naでの描画時間tNaを計算する。
【0044】
tNa=Nr*MAX(Tbr、Ts)+Nt*MAX(Tbt、Ts)
このように、本実施の形態では、ステージ移動速度の決定に必要な描画時間の抽出に際して、ビーム成形に要するセトリング時間とビーム位置決定に要するセトリング時間とを比較考量することで、より実際的な描画時間の抽出が図られる。
【0045】
再び、図6に戻ってステージ移動速度の決定方法の説明を行う。
【0046】
h)ステップ8(S8)では、小領域Naがフレーム領域の最後のものかどうかを判断する。最後の領域でなければ、ステップ9(S9)で、小領域の開始点Pを次の小領域の開始点である(P+LNa)に設定する。こうして、ステップ4〜ステップ8の手順を繰り返し行い、フレーム領域の最後の小領域まで、各小領域の描画時間を求める。
【0047】
ここまでのステップで、図9に示すように、小領域開始点P1、小領域幅L1の小領域1、小領域開始点P2、小領域幅L2の小領域2、・・・・・小領域開始点Pz、小領域幅Lzにより小領域Xまでの各領域の描画時間が求められる。
【0048】
i)次に、ステップ10(S10)に進み、ここでステージ移動速度Vmin=Vmaxと設定する。即ち、1ユニットにおける最も遅いステージ移動速度Vminの初期値を描画装置で許容される最速ステージ移動速度Vmaxとする。ユニットとは、ステージ移動速度を計算するために新たに定義するフレーム領域内の領域であり、図9に示すように、各ユニットは、少なくとも連続する1以上の小領域で構成する単位領域である。
【0049】
j)ステップ11(S11)で、ユニットの初期値(M=1)を設定する。
【0050】
k)図7のステップ12(S12)に進み、ここで、ユニットの開始小領域Qを指定する。
【0051】
l)ステップ13(S13)で、ユニットMを構成する小領域の抽出数を決定する。抽出する小領域数は任意数で良い。従って、全ユニットについて、同一数抽出しても良いし、ユニットごとに異なる抽出数としても良い。
【0052】
m)ステップ14(S14)で、ユニットMの開始小領域Qと連続する抽出小領域数から、ユニットMの領域を画定する。例えば、図9に示す本実施の形態では、ユニット1は、開始小領域を小領域1、小領域抽出数を2とし、小領域1、2で構成する。また、ユニット2は、開始小領域を小領域2、小領域抽出数を4とし、小領域数を2〜5で構成する。このように、複数のユニットが重複する小領域を有していてもよい。
【0053】
n)ステップ15(S15)で、ユニットMの描画時間TMを算出する。このとき、先のステップ7で算出した各小領域の描画時間のデータを用いて計算する。即ち、図9に示す本実施の形態では、ユニット1の描画時間T1は、次式で求められる。
【0054】
T1(ユニット1のT)=Σti(i=1,2)
同様に、ユニット2の描画時間T2、ユニットXの描画時間TXは、次式で求められる。
【0055】
T2(ユニット2のT)=Σti(i=1〜5)
TX(ユニットXのT)=Σti(i=x,y,z)
また、T2は、前ユニットに差分を加えた次式より求めてもよい。
【0056】
T2=T1−t1+t3+t4+t5
o)ステップ16(S16)で、ユニットMの幅WMを算出する。このWMは、抽出する小領域の幅の総和で求められる。
【0057】
p)ステップ17(S17)では、ステップ15で求めた描画時間TMとステップ16で求めたユニット幅WMより、必要なステージ移動速度VMを下記の式より算出する。
【0058】
VM=WM/TM
図9に示す、本実施の形態では、
ユニット1、ユニット2、ユニットXの必要な移動速度V1、V2、Vxは、次式でそれぞれ求められる。
【0059】
Figure 0003964606
q)ステップ18(S18)では、前のステップで求めたユニットMの必要な移動速度VMが、最小移動速度Vminより小さいかどうかを判断する。移動速度VMがVminより小さい場合は、ステップ19に進み、Vminの値はそのまま維持し、ステップ20に進む。
【0060】
r)ステップ19(S19)では、最も遅い移動速度VminをVMと設定する。
【0061】
s)ステップ20(S20)では、ユニットの開始小領域Qがフレーム領域の最後の小領域Naに達したかどうかを判断する。まだ、フレーム領域の最後まで達していない場合は、ステップ21に進み、ここでユニット番号MをM+1に繰り上げ、ユニットの開始小領域がフレーム領域の最後の小領域Naに達するまで、ステップ12〜ステップ21までの処理が繰り返される。この繰り返し処理より、各フレーム領域ごとの必要な移動速度VMが求められ、さらにこの中で最も遅い移動速度Vminが求められる。ユニットの開始領域Qがフレーム領域の最後の小領域Naに達したら、ステップ22に進む。
【0062】
t)ステップ22では、これまでの一連の処理より求められた同フレーム領域中で最も遅い移動速度であるVMをこのフレーム領域Nfを描画する際のステージ移動速度に決定する。
【0063】
u)ステップ23では、全フレーム領域についてステージ移動速度の算出を行ったかどうかを判定する。全フレーム領域についてのステージ移動速度の算出が終了していれば、一連の処理を終了する。まだ、ステージ移動速度の算出がされていないフレーム領域が残っている場合は、ステップ24に戻り、フレーム番号NfをNf+1に書き換えて、ステップ2〜ステップ23までの処理を繰り返す。
【0064】
以上のステップで求められる各フレーム領域のステージ移動速度は、まず、フレーム領域を小領域に分割し、各小領域の描画時間として、1個の矩形ビームのショットに要する描画時間を、ビーム成形に要するセトリング時間Tbrとビームの位置決定に要するセトリング時間Tsの両者を比較考量し、いずれかより長い時間を律速描画時間として、ステージ移動速度の算出に用いている。よって、より正確なステージ移動速度の算出が可能となる。
【0065】
また、ステージ移動速度算出に際しては、上述するフレーム領域を再度1以上の小領域で構成される複数のユニットに分けて、ユニットごとに必要なステージ移動速度を算出している。また、各ユニットを構成する小領域は、部分的に他のユニットの小領域と重複可能に設定している。よって、フレーム領域内のパターン密度の粗密に対し分割領域の境界部分で生じる誤差を排除し、より正確なステージ移動速度の算出が可能となる。
【0066】
上述する一連のステージ移動速度の決定方法は、プログラムの形で、図3に示す電子ビーム描画装置における記録装置41の記録媒体41B中に格納し、必要に応じてコンピュータ(CPU)40で読み出し、実行することが可能である。
【0067】
(ステージ移動速度決定方法2)
次に、キャラクタプロジェクション方式荷電ビーム描画装置を用いる場合の本実施の形態に係るステージ移動速度の決定方法について説明する。
【0068】
図10は、先に説明した可変成形ビーム方式におけるビーム生成方法を示すものであり、図11は、キャラクタビームプロジェクション方式におけるビーム生成方法を示すものである。いずれの方式も第1アパーチャと第2アパーチャを組み合わせてビームを生成するが、可変成形ビーム方式では矩形ビームと三角形ビームを生成するのに対し、キャラクタプロジェクション方式では、矩形ビーム、向きの4方向に異なる三角形ビーム、及び光近接効果補正を施したパターンに見られる4種類のコーナセリフが生成される。
【0069】
この場合も、ステージ移動速度の決定方法の基本的な流れは、図6、図7のフローチャートに示した方法を用いることができる。但し、成形ビーム形状が異なるため、ステップ7での具体的な描画時間の算出方法を図12に示すフローに沿って、以下のように変更する。
【0070】
先ず、ステップ74で、小領域Naでの矩形、コーナセリフ、三角形の各ビームのショット分布を調べ、小領域Naでの矩形ビームショットの個数Nm、コーナセリフビームショットの個数Nc、三角形ビームショットの個数Nyを求める。また矩形ビームショット、コーナセリフビームショット、三角形ビームショットの各成形に要するセトリング時間Tbm、Tbc、Tbyとビーム位置決定のためのセトリング時間Tsを求める。
【0071】
次に、ステップ75(S75)で、1個の矩形ビームのショットに要する描画時間を、MAX(Tbm、Ts)の式より求める。即ち、ビーム成形に要する整セトリング時間Tbmとビームの位置決定に要するセトリング時間Tsを比較し、いずれかより長い方を描画時間を律速する、実際の描画に要する時間とする。同様に、1個のコーナセリフビームのショットに要する描画時間をMAX(Tbc、Ts)より、1個の三角形ビームのショットに要する描画時間をMAX(Tby、Ts)の式よりそれぞれ求める。
【0072】
この後、ステップ76で、下記式より小領域Naでの描画時間tNaを計算する。
【0073】
tNa=Nm*MAX(Tbm、Ts)+Nc*MAX(Tbc、Ts)+Ny*MAX(Tby、Ts)
例えば、矩形とコーナセリフ、三角形ビームの成形に要するセトリング時間をTbm<Ts、Tbc>Ts、Tby>Tsとすると、コーナセリフ、三角形ビームでショットする場合はビーム成形で律則することになる。したがって、この場合の小領域Naでの描画時間tNaは、
tNa=Nm*Ts+Nc*Tbc+Ny*Tby
に相当することとなる。
【0074】
なお、上述に描画時間の検出方法では、4方向の三角形ビームの成形に要するセトリング時間及び4種類のコーナセリフの成形セトリング時間はそれぞれ等しいものとして扱ったが、方向によってばらばらとしてもよい。
【0075】
こうして、図6に示すステップ1〜ステップ9で、フレーム領域中の各小領域Naでの正確な描画時間tNaが算出される。その後、ステップ10〜ステップ20で、1以上の小領域で構成するユニットごとに必要なステージ移動速度を求め、この中で最も遅いステージ移動速度を、フレーム領域のステージ移動速度に決定する。
【0076】
なお、上述する実施の形態における描画時間の算出方法において、サブフィールド数(Nf)とサブフィールドへのビーム偏向時間(Tm)からサブフィールドへの総位置決め時間(Nf×Tm)を求め、これらの値を上述の手順で求めた描画時間tNaに加算した、次式で求められる時間tfNaを描画時間を用いて、ステージ移動速度を計算してもよい。より正確な描画時間を把握することができる。
【0077】
tfNa=tNa+Nf*Tm
また、ショットごとにビーム照射時間を制御しながら描画を行う描画装置であるのならば、このショット毎のビーム照射量を考慮すれば、より実際の描画に近い描画時間を算出することができる。
【0078】
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、その旨を逸脱しない範囲において変更可能である。例えば、電子ビーム描画装置の構成は図3に限定されるものでなく適宜変更可能である。また、本実施の形態では主副二段方式の電子ビーム描画装置を例にとり説明したが、多段偏向方式でもよく、電子ビーム以外の荷電ビームに対しも適用可能である。
【0079】
【発明の効果】
本発明の荷電ビーム描画装置、描画方法およびコンピュータおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、フレーム領域描画中のステージ移動速度の決定に際して、各露光ショットビーム形成のセトリング時間による違いを考慮するため、より正確に描画に必要な時間を把握し、これに基づきステージ移動速度を決定するため、描画エラーが生じないより最適なステージ移動速度を各フレーム領域ごとに与えることができる。この結果荷電ビーム描画装置のスループット向上、生産性向上を図ることができる。
【0080】
さらに、小領域ごとの描画時間の把握に加えて、1または複数の小領域からなるユニット単位で描画時間を再把握すれば、パターン密度の疎密により生じる誤差の発生を抑制し、より正確なステージ移動速度の決定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電子ビーム描画装置で用いる描画データ周辺の装置を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る描画データの生成工程を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る電子ビーム描画装置の構成を示す概略図である。
【図4】描画データにおけるデータの構成を示す図である。
【図5】描画データにおけるデータの構成を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るステージ移動速度の決定方法に係るフローチャートを示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るステージ移動速度の決定方法に係るフローチャートを示す図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る小領域での描画時間算出方法を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態に係るステージ移動速度の算出にあたり行う描画領域の処理形態を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る可変成形ビーム方式電子ビーム描画装置のビーム成形例を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態に係るキャラクタビーム方式電子ビーム描画装置のビーム成形例を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態に係る小領域での描画時間算出方法の別の例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 試料
12 ステージ
13 ステージ駆動回路
14 位置回路
20 電子ビーム光学系
21 電子銃
22〜26 各種レンズ
31 ブランキング用偏向器
32 ビーム寸法可変偏向器
33 ビーム走査用の主偏向ビーム偏向器
34 ビーム走査用の副偏向ビーム偏向器
35、36 ビーム成形アパーチャ
40 CPU
41 記憶装置
42 パターンメモリ
43 描画図形データデコーダ
44 描画位置データデコーダ
45 ブランキング回路
46 ビーム成形器ドライバ
47 主偏向器ドライバ
48 副偏向器ドライバ

Claims (6)

  1. 試料を載置するステージと、
    前記試料に描画する、複数種のショットパターンに成形する荷電ビームを発生する荷電ビーム光学系と、
    描画データに基づき、前記荷電ビーム光学系および前記ステージの動作を制御する制御装置系とを有し、
    前記制御装置系が、
    前記試料上の描画領域を前記荷電ビームの主偏向ビームの偏向幅で決まるフレーム領域に分け、該フレーム領域ごとに、所定方向に前記ステージを移動させながら、描画パターンに応じたショット露光を行うように、前記ステージと前記ビーム光学系を制御する際に、
    前記フレーム領域を任意幅に分割した小領域ごとに、各ショットパターンの分布を求め、各ショットパターンごとにビームのパターン成形に要するセトリング時間とショット位置決めのセトリング時間とを比較してより長い方をショットごとの第1律速描画時間として、前記第1律速描画時間に基づき前記小領域の第2律速描画時間を算出し、
    さらに前記第2律速描画時間に基づきステージの移動速度を算出することを特徴とする荷電ビーム描画装置。
  2. 前記制御装置系が、
    フレーム領域中の連続する1または複数の前記小領域よりなるユニット領域を任意に抽出し、
    前記第2律速描画時間に基づき各ユニット領域での第3律速描画時間を算出し、
    前記第3律速描画時間に基づき各ユニット領域ごとにステージの必要移動速度を算出し、
    このうち最も遅い必要移動速度を、ステージ移動速度に決定し、
    該移動速度で、同一フレーム領域描画中、前記ステージを定速移動させることを特徴とする請求項1に記載の荷電ビーム描画装置。
  3. ステージ上に載置された試料上に、ショットパターンの異なる複数種の荷電ビームのショット露光によって、パターン描画を行う荷電ビーム描画方法であって、
    前記荷電ビームの主偏向ビームの偏向幅で決まるフレーム領域ごとに、前記ステージを所定方向に移動しながら描画パターンに応じたショット露光を行う際に、
    前記ステージの移動速度の決定のため、
    前記フレーム領域を任意の幅に分割した小領域ごとに、各ショットパターンの分布を求める段階と、
    各ショットパターンごとに、ビームのパターン成形に要するセトリング時間とショット位置決めのセトリング時間との比較を行い、何れか大きい方を第1律速描画時間とする段階と、
    前記ショットパターンの分布と前記第1律速描画時間より、前記小領域ごとの第2律速描画時間を算出する段階と、
    前記2律速描画時間に基づき、前記ステージの移動速度を算出する段階
    とを有することを特徴とする荷電ビーム描画方法。
  4. 前記ステージの移動速度を算出する段階が、
    同一フレーム領域中の連続する1または複数の前記小領域を任意数抽出し、複数のユニット領域を構成する段階と、
    前記第2律速描画時間に基づき各ユニット領域の第3律速描画時間を算出する段階と、
    各ユニット領域ごとに、前記第3律速描画時間とユニット幅より、各ユニット領域ごとのステージの必要移動速度を算出する段階と、
    前記ユニット領域ごとに算出したステージの必要移動速度中、最も遅い移動速度を前記ステージの移動速度と決定する段階
    とを有することを特徴とする請求項3に記載の荷電ビーム描画方法。
  5. ステージ上に載置された試料上の描画領域を、荷電ビームの主偏向ビームの偏向幅で決まるフレーム領域ごとに分け、各フレーム領域ごとに前記ステージを所定方向に移動させながら、ショットパターンの異なる複数種の荷電ビームをショット露光することによって、描画を行う荷電ビーム描画装置の該ステージの移動速度を制御するためのプログラムを記録した記録媒体であって、
    前記ステージの移動速度の決定のため、
    前記フレーム領域を任意の幅で分割した小領域ごとに、各ショットパターンの分布を求める段階と、
    各ショットパターンごとに、ビームのパターン成形に要するセトリング時間とショット位置決めのセトリング時間との比較を行い、何れか大きい方を第1律速描画時間とする段階と、
    前記ショットパターンの分布と前記第1律速描画時間より、前記小領域ごとの第2律速描画時間を算出する段階と、
    前記2律速描画時間に基づき、前記ステージ移動速度を算出する段階
    とを有するプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  6. 前記ステージ移動速度を算出する段階が、
    同一フレーム領域中の連続する1または複数の前記小領域を任意数抽出し、複数のユニット領域を構成する段階と、
    前記第2律速描画時間に基づき各ユニット領域の第3律速描画時間を算出する段階と、
    各ユニット領域ごとに、前記第3律速描画時間とユニット幅より、各ユニット領域ごとのステージの必要移動速度を算出する段階と、
    前記ユニット領域ごとに算出したステージの必要移動速度中、最も遅い移動速度を前記ステージ移動速度と決定する段階
    とを有するプログラムを記録した請求項5に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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