JPH1154403A - 荷電ビーム描画方法 - Google Patents
荷電ビーム描画方法Info
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- JPH1154403A JPH1154403A JP9207910A JP20791097A JPH1154403A JP H1154403 A JPH1154403 A JP H1154403A JP 9207910 A JP9207910 A JP 9207910A JP 20791097 A JP20791097 A JP 20791097A JP H1154403 A JPH1154403 A JP H1154403A
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Landscapes
- Electron Beam Exposure (AREA)
- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 パターンを実際に描画することなくフレーム
間の相対位置ずれ量を求めることができ、装置稼働率の
向上及び描画スループットの向上をはかる。 【解決手段】 試料11を載置したステージ12を連続
的に移動しながら、偏向制御器33,34により試料1
1上で電子ビームを走査して該試料11上に所望パター
ンを描画する電子ビーム描画方法において、ステージ1
2上にキャリブレーション用マークを設け、描画前にマ
ークの座標をステージ速度を変えて測定し、その測定結
果から電子ビームの偏向制御信号の回路伝搬に起因する
時間遅れを求めて補正テーブル49に登録しておき、実
際の描画時に補正テーブル49に登録された時間遅れに
相当するずれ分を偏向制御器33に与えて補正する。
間の相対位置ずれ量を求めることができ、装置稼働率の
向上及び描画スループットの向上をはかる。 【解決手段】 試料11を載置したステージ12を連続
的に移動しながら、偏向制御器33,34により試料1
1上で電子ビームを走査して該試料11上に所望パター
ンを描画する電子ビーム描画方法において、ステージ1
2上にキャリブレーション用マークを設け、描画前にマ
ークの座標をステージ速度を変えて測定し、その測定結
果から電子ビームの偏向制御信号の回路伝搬に起因する
時間遅れを求めて補正テーブル49に登録しておき、実
際の描画時に補正テーブル49に登録された時間遅れに
相当するずれ分を偏向制御器33に与えて補正する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LSI等のパター
ンをマスクやウェハ等の試料上に描画する荷電ビーム描
画方法に係わり、特にステージ連続移動で描画する際の
フレーム間の相対位置ずれを補正するようにした荷電ビ
ーム描画方法に関する。
ンをマスクやウェハ等の試料上に描画する荷電ビーム描
画方法に係わり、特にステージ連続移動で描画する際の
フレーム間の相対位置ずれを補正するようにした荷電ビ
ーム描画方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、LSIパターンは益々微細かつ複
雑になっており、従来の光露光に代わり、電子ビームを
用いてパターンを直接描画する電子ビーム描画技術が注
目されている。電子ビーム描画技術では、一括露光でな
いことから描画速度が遅く、スループットが低い問題が
ある。これを解決するために、円形断面電子ビームでは
なく可変成形ビームを用いる方法が提案されている。
雑になっており、従来の光露光に代わり、電子ビームを
用いてパターンを直接描画する電子ビーム描画技術が注
目されている。電子ビーム描画技術では、一括露光でな
いことから描画速度が遅く、スループットが低い問題が
ある。これを解決するために、円形断面電子ビームでは
なく可変成形ビームを用いる方法が提案されている。
【0003】可変成形ビームを形成するには、図6
(a)に示すように、第1及び第2の矩形アパーチャ5
1,52の光学的重なりを利用して矩形の投影ビーム像
53を形成する例がある。これにより、円形ビームを用
いる場合と比較して、露光回数を大幅に少なくすること
ができる。
(a)に示すように、第1及び第2の矩形アパーチャ5
1,52の光学的重なりを利用して矩形の投影ビーム像
53を形成する例がある。これにより、円形ビームを用
いる場合と比較して、露光回数を大幅に少なくすること
ができる。
【0004】また、図6(b)に示すように、第1のビ
ーム成形用アパーチャ55は矩形状に形成し、第2のビ
ーム成形用アパーチャ56はアパーチャ55のいずれか
の辺に平行な方形状の3辺とこれらの辺のいずれかに対
し45°の角度を有する正方形の4つの辺との合計で、
7つの辺を有するような形状に成形する例がある。この
場合、図6(c)に示すように、矩形の投影ビーム像5
7と直角二等辺三角形直角二等辺三角形58a〜58d
が形成できるので、斜線を含むパターンも少ない露光回
数で描画できるようになる。
ーム成形用アパーチャ55は矩形状に形成し、第2のビ
ーム成形用アパーチャ56はアパーチャ55のいずれか
の辺に平行な方形状の3辺とこれらの辺のいずれかに対
し45°の角度を有する正方形の4つの辺との合計で、
7つの辺を有するような形状に成形する例がある。この
場合、図6(c)に示すように、矩形の投影ビーム像5
7と直角二等辺三角形直角二等辺三角形58a〜58d
が形成できるので、斜線を含むパターンも少ない露光回
数で描画できるようになる。
【0005】一方、描画速度、換言すればスループット
を向上させる試みは、ビーム形状の改良だけでなく、ス
テージ制御方法や電子ビーム偏向方法の面からも検討が
なされてきた。
を向上させる試みは、ビーム形状の改良だけでなく、ス
テージ制御方法や電子ビーム偏向方法の面からも検討が
なされてきた。
【0006】ステップ&リピート方式と呼ばれるステー
ジ制御方法は、描画中はステージを静止させ、描画可能
領域が描き終わった時点で次の領域にステップ移動する
方式である。この方式では、電子ビームの偏向領域、即
ち描画可能領域を大きく取れる長所はあるが、実際に描
画している時間の他に、次の描画領域への移動に伴う露
光を行わない時間が全描画時間に加算されるので、スル
ープットが落ちると言う問題があった。
ジ制御方法は、描画中はステージを静止させ、描画可能
領域が描き終わった時点で次の領域にステップ移動する
方式である。この方式では、電子ビームの偏向領域、即
ち描画可能領域を大きく取れる長所はあるが、実際に描
画している時間の他に、次の描画領域への移動に伴う露
光を行わない時間が全描画時間に加算されるので、スル
ープットが落ちると言う問題があった。
【0007】このような問題を解決できる技術として、
図7に示すようなステージ連続移動方式が提案されてい
る。この方式は、試料60上の描画すべきパターン61
を短冊状のフレームと呼ばれる領域62に分割しステー
ジをX方向に連続移動させながら各フレームを描画する
ものである。そして、フレームの端部に到達したら、ス
テージをY方向にステップ移動の後、折り返し描画をす
る。ステージ移動中に描画をするため、ステップ&リピ
ート方式と比較して電子ビームの偏向領域を小さくしな
ければならないが、ステージの静止はフレーム端部に限
られるので、スループットは向上する。
図7に示すようなステージ連続移動方式が提案されてい
る。この方式は、試料60上の描画すべきパターン61
を短冊状のフレームと呼ばれる領域62に分割しステー
ジをX方向に連続移動させながら各フレームを描画する
ものである。そして、フレームの端部に到達したら、ス
テージをY方向にステップ移動の後、折り返し描画をす
る。ステージ移動中に描画をするため、ステップ&リピ
ート方式と比較して電子ビームの偏向領域を小さくしな
ければならないが、ステージの静止はフレーム端部に限
られるので、スループットは向上する。
【0008】また、電子ビームの偏向方式としてベクタ
走査方式(2次元走査方式)を組み合わせれば、スルー
プットは一段と向上する。ベクタ走査方式とは、図7中
のフレーム62を更にサブフィールドと呼ばれる領域6
3に分割し、その内部を必要な部分のみ可変成形ビーム
64を偏向して描画するものである。1次元走査方式の
ように、描画の不必要な部分にもビームをオフして走査
する動作がないので描画速度が速くなる。このとき、主
・副2段の偏向器を用い、サブフィールドの位置決めは
主偏向器で行い、サブフィールドの描画は副偏向器で行
う。
走査方式(2次元走査方式)を組み合わせれば、スルー
プットは一段と向上する。ベクタ走査方式とは、図7中
のフレーム62を更にサブフィールドと呼ばれる領域6
3に分割し、その内部を必要な部分のみ可変成形ビーム
64を偏向して描画するものである。1次元走査方式の
ように、描画の不必要な部分にもビームをオフして走査
する動作がないので描画速度が速くなる。このとき、主
・副2段の偏向器を用い、サブフィールドの位置決めは
主偏向器で行い、サブフィールドの描画は副偏向器で行
う。
【0009】しかしながら、現在の技術で最もスループ
ットが良いとされる、可変成形ビーム・ベクタ走査ステ
ージ連続移動方式の電子ビーム描画装置でも、例えば図
8に説明するような問題が存在する。即ち、ステージを
順方向に移動させて描画するフレーム71(以下、FW
Dフレームと記す)と逆方向に移動させて描画するフレ
ーム72(以下、BWDフレームと記す)がステージ移
動の速度に応じて、描画開始位置73及び74がステー
ジ連続移動方向にずれると言う問題である。
ットが良いとされる、可変成形ビーム・ベクタ走査ステ
ージ連続移動方式の電子ビーム描画装置でも、例えば図
8に説明するような問題が存在する。即ち、ステージを
順方向に移動させて描画するフレーム71(以下、FW
Dフレームと記す)と逆方向に移動させて描画するフレ
ーム72(以下、BWDフレームと記す)がステージ移
動の速度に応じて、描画開始位置73及び74がステー
ジ連続移動方向にずれると言う問題である。
【0010】ステージ速度が小さい時には、図8(a)
に示したようにFWDフレーム71とBWDフレーム7
2の間にΔd1 のずれが生じ、ステージ速度が大きい時
には、図8(b)に示したようにΔd2 のずれが生じ
る。そして、このずれはステージ速度に比例しており、
Δd1 <Δd2 の関係が常に成立する。この原因は、各
フレームの描画開始を指示してから実際にビームが照射
されるまでに、ビーム制御信号が種々の回路を伝搬する
ことで時間的な遅れが発生することによる。信号の時間
的な遅れはほぼ一定なので、ステージ速度が大きいとフ
レーム間のずれも増加する。
に示したようにFWDフレーム71とBWDフレーム7
2の間にΔd1 のずれが生じ、ステージ速度が大きい時
には、図8(b)に示したようにΔd2 のずれが生じ
る。そして、このずれはステージ速度に比例しており、
Δd1 <Δd2 の関係が常に成立する。この原因は、各
フレームの描画開始を指示してから実際にビームが照射
されるまでに、ビーム制御信号が種々の回路を伝搬する
ことで時間的な遅れが発生することによる。信号の時間
的な遅れはほぼ一定なので、ステージ速度が大きいとフ
レーム間のずれも増加する。
【0011】従って、図8(c)のようにフレーム間の
ずれを無くして高精度なパターンを形成するには、ステ
ージ速度に応じてフレーム間のずれを補正してビーム偏
向する必要がある。そのためには、種々のステージ速度
でパターン描画を行い、プロセス処理の後、座標測定装
置にて予めこのずれ量を測定しておかなければならな
い。
ずれを無くして高精度なパターンを形成するには、ステ
ージ速度に応じてフレーム間のずれを補正してビーム偏
向する必要がある。そのためには、種々のステージ速度
でパターン描画を行い、プロセス処理の後、座標測定装
置にて予めこのずれ量を測定しておかなければならな
い。
【0012】また、主偏向領域がキャリブレーションし
ているにも拘らず、何がしかの原因により変形し、フレ
ームが歪んでいる場合にも、フレーム間の相対位置関係
にずれが生じるので、同様の測定を行い、ずれの程度を
認識しておく必要がある。従って、これらの測定結果か
ら補正係数が決まるまで描画装置は高精度な描画は行え
ず稼動できないので、生産上大きな障害となっている。
ているにも拘らず、何がしかの原因により変形し、フレ
ームが歪んでいる場合にも、フレーム間の相対位置関係
にずれが生じるので、同様の測定を行い、ずれの程度を
認識しておく必要がある。従って、これらの測定結果か
ら補正係数が決まるまで描画装置は高精度な描画は行え
ず稼動できないので、生産上大きな障害となっている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】電子ビーム描画装置
は、ビーム形状として可変成形ビーム、ビーム偏向方法
としてベクタ走査、ステージ制御方法として連続移動の
方式を組み合わせることでスループットを向上させてき
た。しかしながら、ビーム偏向制御信号の回路伝搬に伴
う時間的な遅れやフレームの変形に起因してフレーム間
にずれが生じるので、これらのずれを補正してビーム偏
向しなければならない。そのためには、ステージの移動
速度等を変えて実際にパターンを描画し、最終的に形成
された描画パターンからフレーム間の相対位置ずれの関
係を求め、これを基に補正係数を決めなければならな
い。そして、この結果が出るまで描画装置が停止するの
で、稼動率が低下するという問題があった。
は、ビーム形状として可変成形ビーム、ビーム偏向方法
としてベクタ走査、ステージ制御方法として連続移動の
方式を組み合わせることでスループットを向上させてき
た。しかしながら、ビーム偏向制御信号の回路伝搬に伴
う時間的な遅れやフレームの変形に起因してフレーム間
にずれが生じるので、これらのずれを補正してビーム偏
向しなければならない。そのためには、ステージの移動
速度等を変えて実際にパターンを描画し、最終的に形成
された描画パターンからフレーム間の相対位置ずれの関
係を求め、これを基に補正係数を決めなければならな
い。そして、この結果が出るまで描画装置が停止するの
で、稼動率が低下するという問題があった。
【0014】また、上記の問題は電子ビーム描画装置に
限るものではなく、イオンビーム描画装置についても同
様に言えることである。本発明は、上記の事情を考慮し
て成されたもので、その目的とするところは、パターン
を実際に描画することなくフレーム間の相対位置ずれ量
を求めることができ、装置稼働率の向上及び描画スルー
プットの向上に寄与し得る荷電ビーム描画方法を提供す
ることにある。
限るものではなく、イオンビーム描画装置についても同
様に言えることである。本発明は、上記の事情を考慮し
て成されたもので、その目的とするところは、パターン
を実際に描画することなくフレーム間の相対位置ずれ量
を求めることができ、装置稼働率の向上及び描画スルー
プットの向上に寄与し得る荷電ビーム描画方法を提供す
ることにある。
【0015】
(構成)上記課題を解決するために本発明は、次のよう
な構成を採用している。即ち本発明は、試料を載置した
ステージを連続的に移動しながら、偏向制御器により試
料上で荷電ビームを走査して該試料上に所望パターンを
描画する荷電ビーム描画方法において、前記ステージ上
にキャリブレーション用マークを設け、描画前に前記マ
ークの座標をステージ速度を変えて測定し、その測定結
果から荷電ビームの偏向制御信号の回路伝搬に起因する
時間遅れを求め、実際の描画時に前記求めた時間遅れ分
を前記偏向制御器に与えて補正することを特徴とする。
な構成を採用している。即ち本発明は、試料を載置した
ステージを連続的に移動しながら、偏向制御器により試
料上で荷電ビームを走査して該試料上に所望パターンを
描画する荷電ビーム描画方法において、前記ステージ上
にキャリブレーション用マークを設け、描画前に前記マ
ークの座標をステージ速度を変えて測定し、その測定結
果から荷電ビームの偏向制御信号の回路伝搬に起因する
時間遅れを求め、実際の描画時に前記求めた時間遅れ分
を前記偏向制御器に与えて補正することを特徴とする。
【0016】また本発明は、試料を載置したステージを
連続的に移動しながら、偏向制御器により試料上で荷電
ビームをフレーム単位で走査して該試料上に所望パター
ンを描画する荷電ビーム描画方法において、前記ステー
ジ上にキャリブレーション用マークを設け、描画前に前
記マークの座標をステージ連続移動中に所望の主偏向位
置で測定し、その測定結果からステージ移動に伴うフレ
ーム間の相対位置ずれを求め、実際の描画時に前記求め
たフレームの相対位置ずれに相当する分を前記偏向制御
器に与えて補正することを特徴とする。
連続的に移動しながら、偏向制御器により試料上で荷電
ビームをフレーム単位で走査して該試料上に所望パター
ンを描画する荷電ビーム描画方法において、前記ステー
ジ上にキャリブレーション用マークを設け、描画前に前
記マークの座標をステージ連続移動中に所望の主偏向位
置で測定し、その測定結果からステージ移動に伴うフレ
ーム間の相対位置ずれを求め、実際の描画時に前記求め
たフレームの相対位置ずれに相当する分を前記偏向制御
器に与えて補正することを特徴とする。
【0017】ここで、本発明の望ましい実施態様として
は次のものがあげられる。 (1) 荷電ビームを収束偏向制御するための荷電ビーム光
学系は、試料上に描画すべきパターンの描画データに基
づいて、荷電ビームからパターンの描画に必要な複数種
類の可変成形ビームを形成する手段を有すること。 (2) 荷電ビームを収束偏向制御するための荷電ビーム光
学系は、主・副2段の偏向器を備え、主偏向で位置決め
し、副偏向でパターンを描画すること。 (3) マーク座標の測定に際して、副偏向でマークを走査
すること。 (4) マーク座標の測定に際して、ステージの移動方向を
変えて測定すること。
は次のものがあげられる。 (1) 荷電ビームを収束偏向制御するための荷電ビーム光
学系は、試料上に描画すべきパターンの描画データに基
づいて、荷電ビームからパターンの描画に必要な複数種
類の可変成形ビームを形成する手段を有すること。 (2) 荷電ビームを収束偏向制御するための荷電ビーム光
学系は、主・副2段の偏向器を備え、主偏向で位置決め
し、副偏向でパターンを描画すること。 (3) マーク座標の測定に際して、副偏向でマークを走査
すること。 (4) マーク座標の測定に際して、ステージの移動方向を
変えて測定すること。
【0018】(作用)本発明によれば、ステージを移動
しながらキャリブレーション用マークの座標を測定し、
その測定結果を基に荷電ビームの偏向制御信号の回路伝
搬に起因する時間遅れやフレームの歪みを求めることが
でき、最終的にフレーム間の相対位置関係を求めること
ができる。そしてこの場合、フレーム間の相対位置関係
を描画パターンから測定して求めるのではないため、相
対位置関係を求めるためのパターン描画が不要となり、
装置稼動率が上がり、描画スループットの向上をはかる
ことが可能となる。
しながらキャリブレーション用マークの座標を測定し、
その測定結果を基に荷電ビームの偏向制御信号の回路伝
搬に起因する時間遅れやフレームの歪みを求めることが
でき、最終的にフレーム間の相対位置関係を求めること
ができる。そしてこの場合、フレーム間の相対位置関係
を描画パターンから測定して求めるのではないため、相
対位置関係を求めるためのパターン描画が不要となり、
装置稼動率が上がり、描画スループットの向上をはかる
ことが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態(以下、実施形態と言う)を説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
使用した電子ビーム描画装置の概略構成を示す模式図で
ある。図中10は試料室であり、この試料室10内には
マスク等の試料11を載置したステージ12が収容され
ている。ステージ12はステージ駆動回路13によりX
方向に(紙面左右方向)及びY方向(紙面表裏方向)に
駆動される。ステージ12の移動位置は、レーザ測長計
等を用いた位置回路14により測定される。また、ステ
ージ12上にはマークを形成したマーク台15が設けら
れている。
の実施の形態(以下、実施形態と言う)を説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
使用した電子ビーム描画装置の概略構成を示す模式図で
ある。図中10は試料室であり、この試料室10内には
マスク等の試料11を載置したステージ12が収容され
ている。ステージ12はステージ駆動回路13によりX
方向に(紙面左右方向)及びY方向(紙面表裏方向)に
駆動される。ステージ12の移動位置は、レーザ測長計
等を用いた位置回路14により測定される。また、ステ
ージ12上にはマークを形成したマーク台15が設けら
れている。
【0020】試料室10の上方には、電子ビーム光学系
20が設置されている。電子ビーム光学系20は、電子
銃21、各種レンズ22,23,24,25,26、ブ
ランキング用偏向器31、ビーム寸法可変用偏向器3
2、ビーム走査用の主偏向器33、ビーム走査用の副偏
向器34、及び2個のビーム成形用アパーチャ35,3
6等から構成されている。2個のビーム成形用アパーチ
ャ35,36は前記図6(b)にそれぞれ示したビーム
成形用アパーチャと同様に形成されている。
20が設置されている。電子ビーム光学系20は、電子
銃21、各種レンズ22,23,24,25,26、ブ
ランキング用偏向器31、ビーム寸法可変用偏向器3
2、ビーム走査用の主偏向器33、ビーム走査用の副偏
向器34、及び2個のビーム成形用アパーチャ35,3
6等から構成されている。2個のビーム成形用アパーチ
ャ35,36は前記図6(b)にそれぞれ示したビーム
成形用アパーチャと同様に形成されている。
【0021】そして、主偏向器33により所定のサブフ
ィールドに位置決めし、副偏向器34によりサブフィー
ルド内での図形描画位置の位置決めを行うと共に、ビー
ム寸法可変用偏向器32及び成形用アパーチャ35,3
6によりビーム形状を制御し、ステージ12を一方向に
連続移動させながらサブフィールドを描画する。このよ
うにして1つのサブフィールドの描画が終了したら、次
のサブフィールドの描画に移る。
ィールドに位置決めし、副偏向器34によりサブフィー
ルド内での図形描画位置の位置決めを行うと共に、ビー
ム寸法可変用偏向器32及び成形用アパーチャ35,3
6によりビーム形状を制御し、ステージ12を一方向に
連続移動させながらサブフィールドを描画する。このよ
うにして1つのサブフィールドの描画が終了したら、次
のサブフィールドの描画に移る。
【0022】さらに、複数のサブフィールドの集合であ
るフレームの描画が終了したら、ステージ12を連続移
動方向と直交する方向にステップ移動させ上記処理を繰
り返して各フレーム領域を順次描画するようになってい
る。ここで、フレームは主偏向器33の偏向幅で決まる
短冊状の描画領域であり、サブフィールドは副偏向器3
4の偏向幅で決まる単位描画領域である。
るフレームの描画が終了したら、ステージ12を連続移
動方向と直交する方向にステップ移動させ上記処理を繰
り返して各フレーム領域を順次描画するようになってい
る。ここで、フレームは主偏向器33の偏向幅で決まる
短冊状の描画領域であり、サブフィールドは副偏向器3
4の偏向幅で決まる単位描画領域である。
【0023】一方、制御計算機40には記憶媒体である
磁気ディスク41に描画データが格納されている。磁気
ディスク41から読み出された描画データは、フレーム
領域毎にパターンメモリ42に一時的に格納される。デ
ータバッファ部42に格納されたフレーム領域毎のパタ
ーンデータ、つまり描画位置及び描画図形データ等で構
成されるフレーム情報は、データ解析部であるパターン
データデコーダ43及び描画データデコーダ44により
解析される。
磁気ディスク41に描画データが格納されている。磁気
ディスク41から読み出された描画データは、フレーム
領域毎にパターンメモリ42に一時的に格納される。デ
ータバッファ部42に格納されたフレーム領域毎のパタ
ーンデータ、つまり描画位置及び描画図形データ等で構
成されるフレーム情報は、データ解析部であるパターン
データデコーダ43及び描画データデコーダ44により
解析される。
【0024】パターンデータデコーダ43の出力は、ブ
ランキング回路45、ビーム成形器ドライバ46へ送ら
れる。即ち、パターンデータデコーダ43では、上記デ
ータに基づいてブランキングデータが作成され、このデ
ータがブランキング回路45に送られる。さらに、所望
とするビーム寸法データも作成され、このビーム寸法デ
ータがビーム成形器ドライバ46に送られる。そして、
ビーム成形器ドライバ46から前記電子ビーム光学系2
0のビーム寸法可変用偏向器32に所定の偏向信号が印
加され、これにより電子ビームの寸法が制御される。
ランキング回路45、ビーム成形器ドライバ46へ送ら
れる。即ち、パターンデータデコーダ43では、上記デ
ータに基づいてブランキングデータが作成され、このデ
ータがブランキング回路45に送られる。さらに、所望
とするビーム寸法データも作成され、このビーム寸法デ
ータがビーム成形器ドライバ46に送られる。そして、
ビーム成形器ドライバ46から前記電子ビーム光学系2
0のビーム寸法可変用偏向器32に所定の偏向信号が印
加され、これにより電子ビームの寸法が制御される。
【0025】描画データデコーダ44の出力は、主偏向
器ドライバ47及び副偏向器ドライバ48へ送られる。
そして、主偏向器ドライバ47から前記電子光学系20
の主偏向器33に所定の偏向信号が印加され、これによ
り電子ビームは指定の主偏向位置に偏向走査される。さ
らに、副偏向器ドライバ48から副偏向器34に所定の
副偏向信号が印加され、これによりサブフィールド内部
の描画が行われる。
器ドライバ47及び副偏向器ドライバ48へ送られる。
そして、主偏向器ドライバ47から前記電子光学系20
の主偏向器33に所定の偏向信号が印加され、これによ
り電子ビームは指定の主偏向位置に偏向走査される。さ
らに、副偏向器ドライバ48から副偏向器34に所定の
副偏向信号が印加され、これによりサブフィールド内部
の描画が行われる。
【0026】また本実施形態では、ステージ移動に伴う
フレーム間の相対位置ずれを補正するための補正値を登
録するための補正テーブル49が設けられている。そし
て、実際の描画時には、この補正テーブル49から主偏
向器ドライバ47に補正値がセットされるようになって
いる。
フレーム間の相対位置ずれを補正するための補正値を登
録するための補正テーブル49が設けられている。そし
て、実際の描画時には、この補正テーブル49から主偏
向器ドライバ47に補正値がセットされるようになって
いる。
【0027】次に、ステージ速度に依存して生じるフレ
ーム間のずれを描画を行わず検知し、補正する方法につ
いて述べる。以下の説明で、X方向とは紙面の左右方向
を、Y方向とは紙面の上下方向のことである。
ーム間のずれを描画を行わず検知し、補正する方法につ
いて述べる。以下の説明で、X方向とは紙面の左右方向
を、Y方向とは紙面の上下方向のことである。
【0028】図2(a)はステージ12上に設けられた
キャリブレーションマーク87の拡大図である。このマ
ーク87を図2(b)に示すように、仮想FWDフレー
ム80内の位置Eに移動させ、FWDフレーム描画時の
ステージ移動方向82に沿ってあるステージ速度でステ
ージ12を動かす。キャリブレーションマーク87はス
テージ12に固定されているのでステージ12と一体と
なって移動する。
キャリブレーションマーク87の拡大図である。このマ
ーク87を図2(b)に示すように、仮想FWDフレー
ム80内の位置Eに移動させ、FWDフレーム描画時の
ステージ移動方向82に沿ってあるステージ速度でステ
ージ12を動かす。キャリブレーションマーク87はス
テージ12に固定されているのでステージ12と一体と
なって移動する。
【0029】キャリブレーションマーク87がマークス
キャン時の基準位置84に到達したことを位置回路14
で検出した瞬間、電子ビームでマーク87をX方向にス
キャン85し、マーク87のX方向の中心座標(Xf)
を求める。続いて、キャリブレーションマーク87を仮
想BWDフレーム81内の位置Fに移動させ、BWDフ
レーム描画時のステージ移動方向83に沿ってFWDの
場合と同じステージ速度でステージ12を動かし、基準
位置84で電子ビームスキャン85してマーク87のX
方向の中心座標(Xb)を求める。そして、2つの座標
Xf,Xbから差(Xb−Xf)を算出する。
キャン時の基準位置84に到達したことを位置回路14
で検出した瞬間、電子ビームでマーク87をX方向にス
キャン85し、マーク87のX方向の中心座標(Xf)
を求める。続いて、キャリブレーションマーク87を仮
想BWDフレーム81内の位置Fに移動させ、BWDフ
レーム描画時のステージ移動方向83に沿ってFWDの
場合と同じステージ速度でステージ12を動かし、基準
位置84で電子ビームスキャン85してマーク87のX
方向の中心座標(Xb)を求める。そして、2つの座標
Xf,Xbから差(Xb−Xf)を算出する。
【0030】なお、このFWDとBWDでのスキャンは
主偏向領域の中心にビーム偏向した状態で副偏向でスキ
ャンして行う。これは、主偏向中心は主偏向歪みが最も
小さく、制御信号の時間遅れに起因したフレーム間のず
れを純粋に抽出できるからである。
主偏向領域の中心にビーム偏向した状態で副偏向でスキ
ャンして行う。これは、主偏向中心は主偏向歪みが最も
小さく、制御信号の時間遅れに起因したフレーム間のず
れを純粋に抽出できるからである。
【0031】上記、一連のシーケンスをステージ速度を
変えて座標差を計測すると、例えば、図3のような関係
が得られる。そして、各測定点の値は制御計算機40内
に取り込まれ、測定点間は一時関数の最小自乗フィッテ
ィングで内挿し、任意のステージ速度での座標差を与え
る関数を決定する。この関数は、制御計算機40を通し
て補正テーブル49に登録され、描画時には主偏向器ド
ライバ47にセットされる。
変えて座標差を計測すると、例えば、図3のような関係
が得られる。そして、各測定点の値は制御計算機40内
に取り込まれ、測定点間は一時関数の最小自乗フィッテ
ィングで内挿し、任意のステージ速度での座標差を与え
る関数を決定する。この関数は、制御計算機40を通し
て補正テーブル49に登録され、描画時には主偏向器ド
ライバ47にセットされる。
【0032】実際のパターン描画では、フレームの描画
ステージ速度は予め描画データに登録されているので、
この値を参照してFWDフレームとBWDフレームのX
方向スキャン時の座標差を算出し、その半分の量をFW
DとBWDフレームの描画開始座標に夫々加算し、ステ
ージ速度に依存して生じるフレーム間のずれを補正す
る。
ステージ速度は予め描画データに登録されているので、
この値を参照してFWDフレームとBWDフレームのX
方向スキャン時の座標差を算出し、その半分の量をFW
DとBWDフレームの描画開始座標に夫々加算し、ステ
ージ速度に依存して生じるフレーム間のずれを補正す
る。
【0033】このように本実施形態によれば、ステージ
12をFWD方向及びBWD方向に移動しながら、基準
位置84でキャリブレーションマーク87の座標をビー
ム走査により測定することにより、ビーム偏向制御信号
の回路伝搬に伴う時間的な遅れに起因して生じるフレー
ム間の相対位置ずれを求めることができる。そしてこの
場合、パターンを実際に描画することなくフレーム間の
相対位置ずれ量を求めることができ、更に補正係数も決
定できる。従って、パターンを描画し、基板をプロセス
処理し、パターン精度を測定する工程が不要となり、描
画装置の稼動率が上がると同時に高精度な描画が可能に
なる。
12をFWD方向及びBWD方向に移動しながら、基準
位置84でキャリブレーションマーク87の座標をビー
ム走査により測定することにより、ビーム偏向制御信号
の回路伝搬に伴う時間的な遅れに起因して生じるフレー
ム間の相対位置ずれを求めることができる。そしてこの
場合、パターンを実際に描画することなくフレーム間の
相対位置ずれ量を求めることができ、更に補正係数も決
定できる。従って、パターンを描画し、基板をプロセス
処理し、パターン精度を測定する工程が不要となり、描
画装置の稼動率が上がると同時に高精度な描画が可能に
なる。
【0034】(第2の実施形態)本実施形態を記述する
に際してまず、フレームと主偏向領域の関係を図4にて
説明する。これは、主偏向領域のキャリブレーションは
ステージを静止させて行うのに対し、実際の描画はステ
ージを連続的に移動させて行うからである。
に際してまず、フレームと主偏向領域の関係を図4にて
説明する。これは、主偏向領域のキャリブレーションは
ステージを静止させて行うのに対し、実際の描画はステ
ージを連続的に移動させて行うからである。
【0035】図4(a)において、フレーム境界は点線
で表されている。90は主偏向領域、71はFWDフレ
ーム、72はBWDフレームである。FWDフレーム7
1では紙面の右から左に、BWDフレームでは左から右
に(図中の矢印83)ステージが移動する。
で表されている。90は主偏向領域、71はFWDフレ
ーム、72はBWDフレームである。FWDフレーム7
1では紙面の右から左に、BWDフレームでは左から右
に(図中の矢印83)ステージが移動する。
【0036】描画の場合には、主偏向領域90の全てを
使用するわけではなく、通常は主偏向領域の左右の一部
分を使っている。図中のハッチングがこれに相当し、F
WDフレーム71では右側91を、BWDフレーム72
では左側92を使う。これは、描画パターン密度が高い
場合、ビームの偏向がステージ移動に追従できなくなる
ことを想定して、偏向領域にゆとりを持たせるためであ
る。一方、主偏向キャリブレーションは図4(b)に示
したように、ステージを静止させ、主偏向領域90の全
ての領域を用いて行われる。
使用するわけではなく、通常は主偏向領域の左右の一部
分を使っている。図中のハッチングがこれに相当し、F
WDフレーム71では右側91を、BWDフレーム72
では左側92を使う。これは、描画パターン密度が高い
場合、ビームの偏向がステージ移動に追従できなくなる
ことを想定して、偏向領域にゆとりを持たせるためであ
る。一方、主偏向キャリブレーションは図4(b)に示
したように、ステージを静止させ、主偏向領域90の全
ての領域を用いて行われる。
【0037】本実施形態は、主偏向領域がキャリブレー
ションされているにも拘らず、何がしかの理由より歪む
結果生じるフレーム間の相対位置ずれを補正する方法に
関する。
ションされているにも拘らず、何がしかの理由より歪む
結果生じるフレーム間の相対位置ずれを補正する方法に
関する。
【0038】この相対位置ずれの一例を、図5に示す。
FWDフレーム71及びBWDフレーム72が平行四辺
形状に変形する結果、フレーム境界でずれが生じるもの
である。図中のWθに相当する量を補正しなければ高精
度なパターンを描画することはできない。
FWDフレーム71及びBWDフレーム72が平行四辺
形状に変形する結果、フレーム境界でずれが生じるもの
である。図中のWθに相当する量を補正しなければ高精
度なパターンを描画することはできない。
【0039】次に、実際の描画を行うことなくWθを算
出する方法を、前記図2及び図4を用いて説明する。図
2のキャリブレーションマーク87を仮想FWDフレー
ム80内の位置Aに移動させ、FWDフレーム描画時の
ステージ移動方向82に沿ってステージ12を動かす。
キャリブレーションマーク87はステージ12に固定さ
れているのでステージ12と一体となって移動する。キ
ャリブレーションマーク87がマークスキャン時の基準
位置84に到達したことを位置回路14で検出した瞬
間、電子ビームでマークをX方向にスキャン85し、キ
ャリブレーションマーク87のX方向の中心座標(Xf
1)を求める。
出する方法を、前記図2及び図4を用いて説明する。図
2のキャリブレーションマーク87を仮想FWDフレー
ム80内の位置Aに移動させ、FWDフレーム描画時の
ステージ移動方向82に沿ってステージ12を動かす。
キャリブレーションマーク87はステージ12に固定さ
れているのでステージ12と一体となって移動する。キ
ャリブレーションマーク87がマークスキャン時の基準
位置84に到達したことを位置回路14で検出した瞬
間、電子ビームでマークをX方向にスキャン85し、キ
ャリブレーションマーク87のX方向の中心座標(Xf
1)を求める。
【0040】続いて、キャリブレーションマーク87を
仮想FWDフレーム80内の位置Bに移動させ、FWD
フレーム描画時のステージ移動方向82に沿って動か
し、基準位置84で電子ビームスキャン85してマーク
のX方向の中心座標(Xf2)を求める。そして、2つ
の座標Xf1,Xf2から差(Xf2−Xf1)を求め
る。この仮想FWDフレームでのスキャンは、図4
(b)の主偏向領域に対して、FWDフレーム描画で使
用する部分に対応するA,Bの位置にビームを偏向した
状態で行う。
仮想FWDフレーム80内の位置Bに移動させ、FWD
フレーム描画時のステージ移動方向82に沿って動か
し、基準位置84で電子ビームスキャン85してマーク
のX方向の中心座標(Xf2)を求める。そして、2つ
の座標Xf1,Xf2から差(Xf2−Xf1)を求め
る。この仮想FWDフレームでのスキャンは、図4
(b)の主偏向領域に対して、FWDフレーム描画で使
用する部分に対応するA,Bの位置にビームを偏向した
状態で行う。
【0041】次いで、図2のキャリブレーションマーク
87を仮想BWDフレーム81内の位置Cに移動させ、
BWDフレーム描画時のステージ移動方向83に沿って
ステージ12を動かす。キャリブレーションマーク87
がマークスキャン時の基準位置84に到達したことを位
置回路14で検出した瞬間、電子ビームでマークをX方
向にスキャン85し、キャリブレーションマーク87の
X方向の中心座標(Xb1)を求める。
87を仮想BWDフレーム81内の位置Cに移動させ、
BWDフレーム描画時のステージ移動方向83に沿って
ステージ12を動かす。キャリブレーションマーク87
がマークスキャン時の基準位置84に到達したことを位
置回路14で検出した瞬間、電子ビームでマークをX方
向にスキャン85し、キャリブレーションマーク87の
X方向の中心座標(Xb1)を求める。
【0042】続いて、キャリブレーションマーク87を
仮想BWDフレーム81内の位置Dに移動させ、BWD
フレーム描画時のステージ移動方向83に沿って動か
し、基準位置84で電子ビームスキャン85してマーク
のX方向の中心座標(Xb2)を求める。そして、2つ
の座標Xb1,Xb2から差(Xb2−Xb1)を求め
る。この仮想BWDフレームでのスキャンは、図4
(b)の主偏向領域に対して、BWDフレーム描画で使
用する部分に対応するC,Dの位置にビームを偏向した
状態で行う。
仮想BWDフレーム81内の位置Dに移動させ、BWD
フレーム描画時のステージ移動方向83に沿って動か
し、基準位置84で電子ビームスキャン85してマーク
のX方向の中心座標(Xb2)を求める。そして、2つ
の座標Xb1,Xb2から差(Xb2−Xb1)を求め
る。この仮想BWDフレームでのスキャンは、図4
(b)の主偏向領域に対して、BWDフレーム描画で使
用する部分に対応するC,Dの位置にビームを偏向した
状態で行う。
【0043】仮想FWDフレームと仮想BWDフレーム
で求めた(Xf2−Xf1),(Xb2−Xb1)を平
均してWθの値とする。そして、この値は制御計算機4
0を通して補正テーブル49に登録され、描画時には主
偏向ドライバ47に登録されている主偏向キャリブレー
ションで決定された主偏向感度係数に補正値としてセッ
トされる。これにより、フレームの変形により生じるフ
レーム間のずれを補正する。
で求めた(Xf2−Xf1),(Xb2−Xb1)を平
均してWθの値とする。そして、この値は制御計算機4
0を通して補正テーブル49に登録され、描画時には主
偏向ドライバ47に登録されている主偏向キャリブレー
ションで決定された主偏向感度係数に補正値としてセッ
トされる。これにより、フレームの変形により生じるフ
レーム間のずれを補正する。
【0044】このように本実施形態によれば、キャリブ
レーションマーク87を仮想FWDフレーム80内の位
置A,Bでそれぞれビームスキャンにより測定し、さら
に仮想BWDフレーム81内の位置C,Dでそれぞれビ
ームスキャンにより測定し、各々の測定結果から、主偏
向の歪みに相当する量であるWθを求めることができ
る。主偏向領域の歪みに伴うフレーム間の相対位置ずれ
を求めることができる。従って、先の第1の実施形態と
同様に、パターンを実際に描画することなくフレーム間
の相対位置ずれ量を求めることができ、第1の実施形態
と同様の効果が得られる。
レーションマーク87を仮想FWDフレーム80内の位
置A,Bでそれぞれビームスキャンにより測定し、さら
に仮想BWDフレーム81内の位置C,Dでそれぞれビ
ームスキャンにより測定し、各々の測定結果から、主偏
向の歪みに相当する量であるWθを求めることができ
る。主偏向領域の歪みに伴うフレーム間の相対位置ずれ
を求めることができる。従って、先の第1の実施形態と
同様に、パターンを実際に描画することなくフレーム間
の相対位置ずれ量を求めることができ、第1の実施形態
と同様の効果が得られる。
【0045】なお、本発明は上述した各実施形態に限定
されるものではない。電子ビーム描画装置の構成は図1
に何等限定されるものではなく、本発明はステージを連
続移動しながらフレーム単位でパターンを描画するもの
であれば適用できる。また、上記実施形態では、電子ビ
ームによる描画方法を例にとり説明したが、イオンビー
ム描画装置に適用することも可能である。その他、本発
明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施するこ
とができる。
されるものではない。電子ビーム描画装置の構成は図1
に何等限定されるものではなく、本発明はステージを連
続移動しながらフレーム単位でパターンを描画するもの
であれば適用できる。また、上記実施形態では、電子ビ
ームによる描画方法を例にとり説明したが、イオンビー
ム描画装置に適用することも可能である。その他、本発
明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施するこ
とができる。
【0046】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、偏
向制御信号の回路伝播で生じる時間的な遅れが引き起こ
すフレーム間の相対位置ずれ、或いはフレームの変形で
引き起こされるフレーム間の相対位置ずれを、パターン
描画を行うことなしに求めることができる。従って、相
対位置ずれ補正に要する時間を大幅に短縮することがで
き、装置稼働率の向上及び描画スループットの向上をは
かることが可能となる。
向制御信号の回路伝播で生じる時間的な遅れが引き起こ
すフレーム間の相対位置ずれ、或いはフレームの変形で
引き起こされるフレーム間の相対位置ずれを、パターン
描画を行うことなしに求めることができる。従って、相
対位置ずれ補正に要する時間を大幅に短縮することがで
き、装置稼働率の向上及び描画スループットの向上をは
かることが可能となる。
【図1】第1の実施形態に使用した電子ビーム描画装置
の概略構成を示す模式図。
の概略構成を示す模式図。
【図2】ステージ上のキャリブレーションマークを利用
してフレーム間のずれを抽出する方法を説明する模式
図。
してフレーム間のずれを抽出する方法を説明する模式
図。
【図3】ステージ速度とフレーム間のずれの関係を示す
図。
図。
【図4】主偏向領域とFWDフレーム及びBWDフレー
ムの関係を示す図。
ムの関係を示す図。
【図5】主偏向領域の歪みに起因して生じるフレーム間
のずれの様子を示す図。
のずれの様子を示す図。
【図6】従来技術におけるアパーチャ形状及び成形ビー
ムの例を示す図。
ムの例を示す図。
【図7】ステージ連続移動方式の描画方法を説明するた
めの模式図。
めの模式図。
【図8】信号伝搬の遅延に起因して生じるフレーム間の
ずれの様子を説明する図。
ずれの様子を説明する図。
10…試料室 11…試料 12…ステージ 15…マーク台 21…電子銃 22,23,24,25,26…各種レンズ 20…電子光学鏡筒 31…ブランキング用偏向器 32…成形偏向器 33…主偏向器 34…副偏向器 35,36…ビーム成形用アパーチャ 40…制御計算機 41…磁気ディスク 42…パターンメモリ 43…パターンデコーダ 44…描画データデコーダ 45…ブランキング回路 46…ビーム成形器ドライバ 47…主偏向器ドライバ 48…副偏向器ドライバ 49…補正テーブル 71…FWDフレーム 72…BWDフレーム 73…FWDフレームの描画開始位置 74…BWDフレームの描画開始位置 80…マーク台上の仮想FWDフレーム 81…マーク台上の仮想BWDフレーム 82…FWDフレーム描画時のステージ移動方向 83…BWDフレーム描画時のステージ移動方向 84…マークスキャン時の基準位置 85…電子ビームによるXスキャン 87…キャリブレーションマーク 90…主偏向領域 91…FWDフレーム描画時に使用する主偏向領域部分 92…BWDフレーム描画時に使用する主偏向領域部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01J 37/20 H01J 37/20 Z
Claims (2)
- 【請求項1】試料を載置したステージを連続的に移動し
ながら、偏向制御器により試料上で荷電ビームを走査し
て該試料上に所望パターンを描画する荷電ビーム描画方
法において、 前記ステージ上にキャリブレーション用マークを設け、
描画前に前記マークの座標をステージ速度を変えて測定
し、その測定結果から荷電ビームの偏向制御信号の回路
伝搬に起因する時間遅れを求め、実際の描画時に前記求
めた時間遅れ分を前記偏向制御器に与えて補正すること
を特徴とする荷電ビーム描画方法。 - 【請求項2】試料を載置したステージを連続的に移動し
ながら、偏向制御器により試料上で荷電ビームをフレー
ム単位で走査して該試料上に所望パターンを描画する荷
電ビーム描画方法において、 前記ステージ上にキャリブレーション用マークを設け、
描画前に前記マークの座標をステージ連続移動中に所望
の主偏向位置で測定し、その測定結果からステージ移動
に伴うフレーム間の相対位置ずれを求め、実際の描画時
に前記求めたフレームの相対位置ずれに相当する分を前
記偏向制御器に与えて補正することを特徴とする荷電ビ
ーム描画方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9207910A JPH1154403A (ja) | 1997-08-01 | 1997-08-01 | 荷電ビーム描画方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9207910A JPH1154403A (ja) | 1997-08-01 | 1997-08-01 | 荷電ビーム描画方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1154403A true JPH1154403A (ja) | 1999-02-26 |
Family
ID=16547601
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9207910A Pending JPH1154403A (ja) | 1997-08-01 | 1997-08-01 | 荷電ビーム描画方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1154403A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006287105A (ja) * | 2005-04-04 | 2006-10-19 | Jeol Ltd | ステージ位置補正方法及び装置 |
JP2007189206A (ja) * | 2005-12-15 | 2007-07-26 | Nuflare Technology Inc | 荷電粒子ビーム描画方法及び荷電粒子ビーム描画装置 |
JP2010062586A (ja) * | 2005-12-15 | 2010-03-18 | Nuflare Technology Inc | 荷電粒子ビーム描画方法及び荷電粒子ビーム描画装置 |
JP2019061928A (ja) * | 2017-09-28 | 2019-04-18 | 株式会社ニューフレアテクノロジー | 電子ビーム画像取得装置および電子ビーム画像取得方法 |
-
1997
- 1997-08-01 JP JP9207910A patent/JPH1154403A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006287105A (ja) * | 2005-04-04 | 2006-10-19 | Jeol Ltd | ステージ位置補正方法及び装置 |
JP2007189206A (ja) * | 2005-12-15 | 2007-07-26 | Nuflare Technology Inc | 荷電粒子ビーム描画方法及び荷電粒子ビーム描画装置 |
JP2010062586A (ja) * | 2005-12-15 | 2010-03-18 | Nuflare Technology Inc | 荷電粒子ビーム描画方法及び荷電粒子ビーム描画装置 |
JP2019061928A (ja) * | 2017-09-28 | 2019-04-18 | 株式会社ニューフレアテクノロジー | 電子ビーム画像取得装置および電子ビーム画像取得方法 |
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