JP2786661B2 - 荷電ビーム描画方法 - Google Patents

荷電ビーム描画方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、LSI等の微細パターンを試料上に描画する
荷電ビーム描画技術に係わり、特に可変成形ビームの位
置決め方法の改良をはかった荷電ビーム描画方法に関す
る。
(従来の技術) 従来、半導体ウェハ等の試料上に所望パターンを描画
するものとして、可変成形ビーム方式の電子ビーム描画
装置が用いられている。このような電子ビーム描画装置
で斜線パターンを描画するには、斜線パターンを微細な
矩形で近似していた。このため、斜線部ではスループッ
トが低下すると共に、エッジラフネスによりパターン形
成精度が劣化していた。
上記の問題を解決するために、可変成形ビーム方式の
電子ビーム描画装置において、矩形以外の例えば3角形
状のビームを発生させる方法が試みられている。これら
のビームを用いることにより、斜線パターンの形成精度
を向上させると共に、スループットを向上させることが
可能となる。このような装置では、形状の異なるビーム
の試料上の照射位置は、通常、その形状によって異なる
ため、その位置を正確に合わせるための補正技術が必要
となる。しかし、ビーム形状の種類が増えるにつれてそ
の補正技術(ビーム位置とビーム寸法を含む)は非常に
複雑となり、パターン精度を得るためには簡便で高精度
な補正技術が必要となる。
特に、矩形とそれ以外の例えば3角形ビームを形成す
る場合、試料面上で矩形ビームに対する3角形ビームの
位置ずれが生じる。この位置ずれを補正するには各ビー
ムで位置ずれ量を測定する必要があるが、全てのビーム
で位置ずれ量を測定するためにビーム走査及びその後に
必要な演算等を行うと、位置ずれ量の測定に時間がかか
り、最初に測定したビームの位置ずれ量と最後に測定し
たビームの位置ずれ量とに、ビームドリフトの影響で誤
差要因が発生する問題があった。
(発明が解決しようとする課題) このように従来、矩形及び矩形以外の成形ビームを用
いることにより、斜線パターンの形成精度及びスループ
ットを向上させることはできるが、高精度のパターン形
成精度を得るためのビーム補正技術がないのが現状であ
った。特に、全てのビームに対して位置ずれ量の測定を
行う必要があり、位置ずれ量の測定に時間がかかること
から、ビームドリフトの影響を避けることは困難であっ
た。
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その
目的とするところは、矩形ビームに対する矩形以外の成
形ビームの位置ずれ量を、ビームドリフトの影響なく測
定することができ、パターン描画精度の向上等をはかり
得る荷電ビーム描画方法を提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明の骨子は、個々の成形ビーム毎にビーム走査,
反射電子検出及び演算等を行って位置ずれ量を求めるの
ではなく、全ての成形ビームについてビーム走査して得
られる反射電子或いは2次電子を波形メモリに記憶した
のち、位置ずれ量の演算を行うことにある。
即ち本発明は、第1及び第2の成形アパーチャ間にビ
ーム成形用の成形偏向系を配置し、矩形及び矩形以外の
荷電ビームの寸法,形状を可変制御して、試料上に所望
パターンを描画する荷電ビーム描画方法において、成形
偏向器により第1成形アパーチャ像を偏向して発生させ
た矩形以外の成形ビームの矩形ビームに対する試料面上
での位置ずれ量を測定する際に、試料上に設けられたマ
ークを所望のビームで走査し、得られる反射電子或いは
2次電子信号をA/D変換して順次波形メモリに記憶し、
所望の全てのビームに対する走査と信号の記憶が終了
後、メモリからそれぞれのビームに対応するデータを読
出し、各々のビームのエッジ位置を解析して前記位置ず
れ量を求めるようにした方法である。
(作用) 本発明によれば、予め全てのビームに対してビーム走
査による反射電子或いは2次電子の検出を行い、これを
波形メモリに記憶させておき、その後に位置ずれ量を求
めるための演算等を行うので、最初に測定した成形ビー
ムと最後に測定したビームにおいて、ビーム走査時刻の
ずれは短いものとなり、ビームドリフトの影響は少なく
なる。つまり、矩形以外の成形ビームに生じる矩形ビー
ムに対する位置ずれ量の測定(反射電子或いは2次電子
の検出までの操作)を高速化できるため、測定の際に誤
差要因として入り込むビームドリフトの影響を低減で
き、高精度の描画が可能となる。
(実施例) 以下、本発明の詳細を図示の実施例によって説明す
る。
第1図は本発明の一実施例方法に使用した電子ビーム
描画装置を示す概略構成図である。図中10は試料室であ
り、この試料室10内には半導体ウェハ等の試料11を載置
した試料台12が収容されている。試料台12は、計算機30
からの指令を受けた試料台駆動回路31によりX方向(紙
面左右方向)及びY方向(紙面表裏方向)に移動され
る。そして、試料台12の移動位置はレーザ測長系32によ
り測定され、その測定情報が計算機30及び偏向制御回路
33に送出されるものとなっている。
一方、試料室10の上方には、電子銃21、各種レンズ22
a,〜,22e、各種偏向器23,〜,26及びビーム成形用アパー
チャマスク27a,27b等からなる電子光学鏡筒20が設けら
れている。ここで、偏向器23はビームをON-OFFするため
のブランキング偏向板であり、この偏向器23にはブラン
キング制御回路34からのブランキング信号が印加され
る。偏向器24は、アパーチャマスク27a,27bの光学的な
アパーチャ重なりを利用してビームの寸法を可変制御す
るビーム寸法可変用偏向板であり、この偏向器24には可
変ビーム寸法制御回路35から偏向信号が印加される。ま
た、偏向器25,26はビームを試料11上で走査するビーム
走査用偏向板であり、これらの偏向器25,26には偏向制
御回路33から偏向信号が印加されるものとなっている。
また、試料室10内には、試料11からの反射電子等を検
出する電子検出器37が設けられている。この電子検出器
37は、試料11に形成された位置合わせマーク上を電子ビ
ームで走査したときの反射電子等を検出し、マーク位置
を測定するのに用いられる。なお、電子検出器37の検出
信号は計算機30に送出されるものとなっている。
次に、上記装置を用いた成形ビームの制御方法につい
て説明する。
まず、第2図に示すように、第1成形アパーチャ像41
aを第2成形アパーチャ42上で一様に走査し、試料面上
に設けられたファラデーカップでビーム電流を測定す
る。これにより、成形偏向系の座標と第2成形アパーチ
ャ42を通過するビーム電流との関係から、第1成形アパ
ーチャ像41aと第2成形アパーチャ42との大まかな位置
関係を得ることができる。また、このビーム電流の代わ
りに、第2成形アパーチャ42で反射する電子を検出して
もよい。なお、第1成形アパーチャ像41aは、前記第1
図に示すアパーチャマスク27aのアパーチャ(第1成形
アパーチャ)41を、レンズ22cによりアパーチャマスク1
7b上に投影して得られる像である。さらに、第2成形ア
パーチャ42は、前記第1図に示すアパーチャマスク27b
のアパーチャである。
次いで、試料面上で矩形ビームの寸法設定値と実際の
ビーム寸法とが一致するように校正する。本実施例の場
合、主・副2段の偏向器25,26をレーザ座標に対して校
正した後、金の微粒子を成形ビームのエッジで走査して
得られる反射電子信号の波形が水平になるように第1及
び第2成形アパーチャ41,42の方向を合わせている。こ
の方法により、各アパーチャ41,42の辺をレーザ座標に
精度良く合わせることができる。さらに、矩形ビームを
発生させX,Y共ビーム寸法に対してビーム電流が直線的
に変化し、なおかつ寸法零のときにビーム電流が零にな
るように、ビームに零点を校正後、試料上でビーム寸法
を測定し、ビーム寸法設定値の変化率と測定値の変化率
が一致するように成形偏向系の感度係数を校正してい
る。これから得られた成形偏向系の偏向感度係数を式
に示し、さらにこの偏向感度係数を元にした成形偏向系
の感度補正式を式に示す。
但し、上式でX,Yは成形偏向座標、x,yはビーム寸法、
iはビーム形状を示している。
ここで、第3図(a)(b)に示す方向にビーム寸法
を変化させつつビーム電流を測定すると、第4図(a)
(b)に示す関係が得られる。この結果から、第1成形
アパーチャ像41aの寸法L1,L2及び第2成形アパーチャ42
の1辺ABの長さLを試料面上の寸法で求めることができ
る。例えば、この寸法を2μm、辺ABの実寸法を80μm
とすると、成形ビームの縮小率(1/40)を求めることが
できる。従って、第5図に示した位置へ第1成形アパー
チャ像41aを移動させるためには、試料面上の寸法に換
算した位置関係を第2式に代入し、成形偏向座標に換算
した値を得て、第1成形アパーチャ像41aを偏向させれ
ば、第5図に示した点に位置決めすることができる。こ
れにより、矩形ビームを基準(基準位置P0)として3角
形ビーム発生用の基準位置P1〜P4を高精度に求めること
ができる。
また、この基準位置の精度を向上させる方法として、
次の方法が有効である。上記方法で求めた基準位置P1
P4を零点として4種類の3角形ビームの寸法を変化させ
ながらビーム電流を測定し、ビーム寸法とビーム電流と
の関係を2次関数に当てはめて零点(ビーム寸法の設定
データが零のとき実際のビーム寸法が零になる点)を調
整する。ここで、第6図に示すように、試料面上で1点
の不動点61とこれを挟む2辺の不動辺62が得られるよう
に第1成形アパーチャ像41aを移動させる。なお、4つ
の3角形ビームの偏向感度係数と補正式とを〜式に
示す。
この零点調整は、〜式のSi,Ti(i=1,2,3,4)の
パラメータを調整したことになる。以上の方法により成
形偏向系の校正が終了し、設定値と実際の寸法とが一致
した3角形ビームを試料面上に発生することができる。
なお、上記校正に際しては、試料面上のビーム寸法を
求めなくてもビーム電流測定だけで行うことができる。
成形偏向器24の機械的な組み立て精度が高ければ式の
a,b,c,dを次のように設定してもビーム寸法精度は劣化
しない。
前記第3図(a)(b)に示すように矩形ビームの寸
法を変えつつビーム電流を測定し、両者の関係を2次関
数に当てはめ得られた2次関数の係数から式のθを求
めることができる。得られたθで成形偏向系を補正する
と、X,Y共ビーム寸法の変化に対しビーム電流が直線に
変化するようになる。また、成形偏向器を機械的にθ回
転させても、同様な効果が得られる。その後、ビーム寸
法零のときビーム電流が零になるように校正してから、
第4図(a)(b)に示す関係を求めると、第2アパー
チャ上の寸法で換算した式のKの値を求めることがで
きる。つまり、第2アパーチャの辺ABの長さが80μmと
すると、式のxに80μmを入力したとき第1成形アパ
ーチャ像が辺AA′から辺BB′へ移動するようにKの値を
決定する。また、同時に第2成形アパーチャ上における
第1成形アパーチャ像の寸法を求めることができる。最
後に第5図に示すように、矩形ビームの零点P0を基準と
して3角形ビーム発生用の基準位置4点P1〜P4を第2ア
パーチャ上における第1成形ビームの寸法と第2成形ア
パーチャの寸法から求め、式に代入すると、成形偏向
座標における4つの3角形ビーム発生用の基準位置を求
めることができる。
次に、矩形及び3角形からなる5種類のビームを試料
面上で滑らかにつなぐために、副偏向器でそれぞれのビ
ームの位置を補正する。5種類のビームの不動点(ビー
ム寸法を変化させても試料面上で移動しないビームの端
の点)を図形データの原点として描画データを構成する
と、5種類のビームは全て1点の不動点と2辺の不動辺
(ビーム寸法を変化させても試料面上で移動しないビー
ムの辺)を持つため、それぞれのビームの位置関係はビ
ーム形状に依存した平行移動成分だけとなる。
これを校正するために、本実施例では第7図に示した
ように、試料面上に設けられた金の微粒子71をそれぞれ
のビームで走査し、それぞれのビームの不動点61を測定
する。3角形ビーム72の場合、第8図に示すように45度
の方向の走査も必要となる。このとき、反射電子検出器
及びそのアンプの信号遅れによる位置ずれ量を補正しな
ければならない。
そこで本実施例では、この位置ずれを求める際、第9
図に示すように、それぞれのビームに対応する波形メモ
リ93を装備し、矩形ビームと3角形ビームとをペアにし
てビーム走査を実行し、反射電子をA/D変換してメモリ9
3に順次記憶する。つまり、4種類の3角形ビームの位
置ずれ量を求める場合、矩形ビームの走査の直後に3角
形ビームの走査を実行し、次に同じ矩形ビームの走査と
別の3角形ビームの走査を実行する。このように矩形と
3角形をペアにしたビーム走査を4回実行すれば、ビー
ムドリフトの影響を最小限にして各ビームの位置ずれ量
を求めることができる。なお、第9図において91は増幅
器、92はA/D変換器を示している。
ビーム走査のときにはビーム走査と同時に平均加算処
理を実行してノイズを低減させ、メモリ93に順次記憶し
ていく。この矩形ビームと3角形ビームをペアにしたビ
ーム走査を全ての3角形について実行し、ビーム走査が
終了後メモリ93から波形データを読出し不動辺エッジ位
置を解析し、各ペア毎に矩形ビームの位置を基準にして
3角形ビームの相対位置を求める。このようにして求め
られたそれぞれのビームの不動点座標から矩形ビームに
対するずれ量(平行移動量)を求め、前記偏向制御回路
33等の内部に設けられる補正回路のメモリに記憶する。
実際の描画時には、ビーム形状と寸法が決定されると成
形偏向器24で第1成形アパーチャ像41aを偏向して指定
した形状及び寸法のビームを発生させ、形状に対応した
3角形の振り戻し演算(平行移動補正)を偏向制御回路
33で実行し、矩形及び3角形ビームの位置補正を行う。
以上のように、電子ビーム描画装置で矩形及び矩形以
外の成形ビームを発生させるのに際して、不動点とその
不動点の両側に不動辺を形成するように成形偏向を制御
することにより、その寸法及び位置の構成が非常に簡便
となる。さらに、波形目盛りを用いて各ビームにおける
不動点位置測定を高速化することにより、ビームドリフ
トによる誤差要因を低減でき、高精度なビーム制御が可
能となる。
第10図に、本実施例での第1成形アパーチャ像41aと
第2成形アパーチャ42との位置関係を示す。このように
矩形と4種類の3角形ビームを発生させると、試料面上
では第11図に示す如く、それぞれのビームはずれた位置
に照射される。これらの位置ずれ量は、先にも説明した
ように副偏向器で補正できる。そのため、本実施例では
前記偏向制御回路33の内部等に設けられる副偏向器の偏
向補正演算回路に、これらの位置ずれ補正(3角形の振
り戻し演算)回路を付け加えて、それぞれのビームの位
置補正を行うようにした。補正式は、次式に示すよう
に、ビームの形状毎にビーム寸法を変数とした1次の多
項式で表現している。
但し、X,Yは位置補正量、x,yはビーム寸法、M0〜M3,N
0〜N3はビーム形状毎の係数を示している。
本実施例では、次のようにビーム寸法及びその照射位
置を補正する。まず先に測定した成形偏向系の座標とビ
ーム電流との関係から、第1成形アパーチャ像41aと第
2成形アパーチャ42とのおおまかな位置関係が得られて
おり、零点調整がなされている。この結果、偏向感度と
零点のデータを用いて矩形ビーム及び3角形ビームの寸
法を指定すれば、指定値通りの寸法のビームを試料面上
に発生させることができる。
ここでさらに、それぞれのビームの形状毎にビーム寸
法を変化させ、試料面上に設けられた金の微粒子を走査
して得られる反射電子信号の強度分布から、矩形ビーム
の不動辺(ビーム寸法を変化させたときに試料面上で移
動しないビームのエッジ)に対する直角3角形ビームの
エッジの位置ずれ量を数点測定する。これらのデータを
用いて3角形ビームの寸法との関係を式に代入し、補
正係数M0〜M3,N0〜N3を決定する。これを各形状のビー
ムについて行い、それぞれ補正係数を決定する。以上に
よって決定された補正係数を用いることにより実際の描
画時には、ビームの形状と寸法が決定されると、成形偏
向器で第1成形アパーチャ像を偏向して指定した形状及
び寸法のビームが発生でき、また形状に対応した3角形
の振り戻し演算を副偏向制御回路で高精度に実行するこ
とができ、矩形及び3角形ビームを用いた高精度のパタ
ーン描画が可能となる。
また、副偏向器によるビーム位置の補正量(3角形の
降り戻し補正量)は次に示す方法で測定することもでき
る。第12図に示すように、それぞれの3角形の動辺63と
不動辺62のエッジ位置を測定する方法である。この方法
の場合、ビーム寸法の設定精度が測定誤差として含まれ
てしまうが、反射電子検出器及びそのアンプの信号遅れ
補正を必要としない上、エッジ位置測定に際し金の微粒
子だけでなく段差マークを使用することもできる。
また、さらに3角形ビームのつなぎ精度を左右するビ
ームのエッジ位置測定を高精度化するために、矩形ビー
ムと3角形ビームとの位置関係を測定する際、両者とも
同じ面積のビームを試料面上に発生させ、反射電子検出
器アンプのゲインとレベルを固定すると共に、エッジ検
出のためのスレッショルドレベルも同じにして両者のエ
ッジ位置を測定すると有効である。さらに精度を向上さ
せるために、第13図にに示すように複数走査分の波形メ
モリ94を持ち、矩形ビームと3角形ビームのペアによる
ビーム走査を複数回繰返してメモリ94に順次記憶し、測
定終了後に波形データを解析して複数回分のエッジを求
め、これらの平均値から矩形ビームと3角形ビームとの
相対位置を求めると高精度化が可能である。また、波形
メモリ93,94は計算機の主記憶であってもよく、波形デ
ータを解析する前に全てのビームの波形データを取込ん
でしまえば同様な効果が得られる。
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものでは
なく、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施
することができる。例えば、直角3角形ビームのエッジ
位置を測定する方法として、金の微粒子だけでなく突起
や穴を利用してもよい。また、装置構成は第1図に何等
限定されるものではなく、仕様に応じて適宜変更可能で
ある。さらに、電子ビーム描画に限らず、イオンビーム
描画に適用することも可能である。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、全ての成形ビー
ムについてビーム走査して得られる反射電子或いは2次
電子を波形メモリに記憶し、この記憶が全ての成形ビー
ムで終了した後に位置ずれ量の演算を行うようにしてい
るので、矩形ビームに対する矩形以外の成形ビームの位
置ずれ量を高速に測定することができる。従って、ビー
ムドリフトの影響なく位置ずれ量を補正することがで
き、パターン描画精度の向上等をはかり得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例方法に使用した電子ビーム描
画装置を示す概略構成図、第2図乃至第5図は零点調整
を説明するための模式図、第6図乃至第8図はビーム形
状補正を説明するための模式図、第9図は波形メモリの
記憶状態を示す模式図、第10図乃至第12図は試料でのビ
ーム位置補正を説明するための模式図、第13図は波形メ
モリの記憶状態を示す模式図である。 10……試料室、11……試料、12……試料台、20……電子
光学鏡筒、21……電子銃、22a〜22e……レンズ、23〜26
……偏向器、27a,27b……ビーム成形用アパーチャ、30
……計算機、31……試料台駆動回路、32……レーザ測長
系、33……偏向制御回路、34……ブランキング制御回
路、35……可変成形ビーム寸法制御回路、41……第1成
形アパーチャ、41a……第1成形アパーチャ像、42……
第2成形アパーチャ、61……不動点、62……不動辺、63
……動辺、71……金の微粒子、72……3角形ビーム、9
3,94……波形メモリ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−196035(JP,A) 特開 昭62−29136(JP,A) Japanese Journal of Applied Physic s,Vol.28,No.10,(1989− 10),PP.2065〜2069 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/027 G03F 7/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1及び第2の成形アパーチャ間にビーム
    成形用の成形偏向系を配置し、矩形及び矩形以外の荷電
    ビームの寸法,形状を可変制御して、試料上に所望パタ
    ーンを描画する荷電ビーム描画方法において、 前記成形偏向器により第1成形アパーチャ像を偏向して
    発生させた矩形以外の成形ビームの矩形ビームに対する
    試料面上での位置ずれ量を測定する際、試料上に設けら
    れたマークを所望のビームで走査し、得られる反射電子
    或いは2次電子信号をA/D変換して順次波形メモリに記
    憶し、所望の全てのビームに対する走査と信号の記憶が
    終了後、メモリからそれぞれのビームに対応するデータ
    を読出し、各々のビームのエッジ位置を解析して前記位
    置ずれ量を求めることを特徴とする荷電ビーム描画方
    法。
  2. 【請求項2】それぞれのビーム形状に対して複数回ずつ
    ビームを走査し、全てのビームの走査が終了後、メモリ
    から読出した複数回分の波形データからエッジ位置を解
    析して該エッジ位置の平均値を求め、該平均値から前記
    位置ずれ量を求めることを特徴とする請求項1記載の荷
    電ビーム描画方法。
  3. 【請求項3】矩形以外の成形ビームの矩形ビームに対す
    る位置ずれ量を、試料面上での位置決め手段に用いる偏
    向系で補正することを特徴とする請求項1記載の荷電ビ
    ーム描画方法。
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JP2835097B2 (ja) 1989-09-21 1998-12-14 株式会社東芝 荷電ビームの非点収差補正方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
Japanese Journal of Applied Physics,Vol.28,No.10,(1989−10),PP.2065〜2069

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2835097B2 (ja) 1989-09-21 1998-12-14 株式会社東芝 荷電ビームの非点収差補正方法

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