JP5436967B2 - 荷電粒子ビーム描画方法および荷電粒子ビーム描画装置 - Google Patents

荷電粒子ビーム描画方法および荷電粒子ビーム描画装置 Download PDF

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Description

本発明は、荷電粒子ビーム描画方法および荷電粒子ビーム描画装置に関する。
近年、半導体集積回路の高集積化に伴って、LSI(Large Scale Integration)のパターンは、より微細化および複雑化する傾向にある。このため電子ビームを用いてフォトマスクにパターンを描画する、電子ビームリソグラフィ技術の開発が進められている。
電子ビームリソグラフィ技術は、利用する電子ビームが荷電粒子ビームであるために、本質的に優れた解像度を有している。また、焦点深度を大きく確保することができるので、高い段差上でも寸法変動を抑制できるという利点も有している。このため、DRAMを代表とする最先端デバイスの開発に適用されている他、一部ASICの生産にも用いられている。さらに、ウェハにLSIパターンを転写する際の原版となるマスクまたはレチクルの製造現場においても、電子ビームリソグラフィ技術が広く一般に使われている。
特許文献1には、電子ビームリソグラフィ技術に使用される可変成形型電子ビーム描画装置が開示されている。こうした装置における描画データは、CADシステムを用いて設計された半導体集積回路などの設計データ(CADデータ)に、補正や図形パターンの分割などの処理を施すことによって作成される。例えば、図形パターンの分割処理は、電子ビームのサイズにより規定される最大ショットサイズ単位で行われ、併せて、分割された各ショットの座標位置、サイズおよび照射時間が設定される。そして、描画する図形パターンの形状や大きさに応じてショットが成形されるように、描画データが作成される。描画データは、短冊状のフレーム(主偏向領域)単位で区切られ、さらにその中は副偏向領域に分割されている。つまり、チップ全体の描画データは、主偏向領域のサイズにしたがった複数の帯状のフレームデータと、フレーム内で主偏向領域よりも小さい複数の副偏向領域単位とからなるデータ階層構造になっている。
副偏向領域は、副偏向器によって、主偏向領域よりも高速に電子ビームが走査されて描画される領域であり、一般に最小描画単位となる。副偏向領域内を描画する際には、パターン図形に応じて準備された寸法と形状のショットが成形偏向器により形成される。具体的には、電子銃から出射された電子ビームが、第1のアパーチャで矩形状に成形された後、成形偏向器で第2のアパーチャ上に投影されて、そのビーム形状と寸法を変化させる。その後、上述の通り、副偏向器と主偏向器により偏向されて、ステージ上に載置されたマスクに照射される。
ところで、微細化に対する高い要求に応えるため、電子ビームリソグラフィ技術では、多重描画方式が採用されている。この方式は、パターンを繰り返し重ねて描画することで、パターン位置精度の誤差と、偏向領域の境界で生じるパターンの接続精度の誤差とを、平均化の効果によって改善しようとするものである。多重描画は、レジストヒーティングの現象にも有効である。レジストヒーティングとは、電子ビームによってレジストに与えられたエネルギーからレジストの感光に必要なエネルギーを差し引いたエネルギーが熱としてレジストに蓄積されることによって、レジストに局所的な感度変化をもたらす現象である。レジストヒーティングによる誤差は、マスクに描画されるパターンの寸法変化となって現れる。
従来の方式では、1ショット当たりの照射量を低くしてパターンを順に描画し、この工程を複数回繰り返すことによって多重描画を行っていた。このため、多重描画を行わない場合に比べて、描画時間が大幅に増大し、スループットが低下するという問題が生じた。これに対して、特許文献2には、セトリング時間を長くすることでレジストヒーティングを抑制できることが記載され、また、電子ビームのショットサイズに応じてセトリング時間を変える方法が開示されている。この場合、セトリング時間は、ショットサイズが大きいほど長くなるように設定される。また、特許文献3には、描画するパターン毎に多重度を決定する方法が開示されている。この方法によれば、パターン毎に寸法や形状、周辺のパターンとの関係が分析され、多重描画が不要であると判断された場合には、多重描画用のパターンを出力せずに1回の照射で描画を行う。
特開平9−293670号公報 特開2001−189262号公報 特開2005−79111号公報
特許文献2では、図形データ中のショットサイズを抽出し、このショットサイズに応じてレジストヒーティングの影響が少ないセトリング時間が設定される。具体的には、パターンデータデコーダで作成されたビーム形状データからショットサイズを抽出し、この抽出された情報に基づいてセトリング時間が決められる。一方、レジストに低感度のものを用いた場合、必要となる電子ビームの照射量が高感度のものに比べて大きくなるので、図形データが同じであっても高感度のものよりレジストヒーティングが起こりやすくなる。また、レジスト感度が低い場合、セトリング時間の調整のみではヒーティングの抑制ができない可能性もある。特許文献2では、レジストの感度を考慮に入れていないために、低感度レジストを用いた場合にはレジストヒーティングを十分に抑制できないおそれがあった。
一方、特許文献3では、パターンが単純な形状で高い精度を要求されず、また、偏向領域の境界によって分割されない場合に、多重描画を行わないか、あるいは、多重度を下げることとしている。つまり、特許文献3では、多重描画用の描画データのデータ量を低減することを目的としており、多重描画を行うか否かの判断をパターンの形状や大きさで判断している。このため、レジストの感度変化と必ずしも対応しないことが予想され、レジストヒーティングを十分に抑制できないおそれがあった。
本発明は、こうした点に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、レジストヒーティングによる寸法変動を抑制し、且つ、スループットを向上させることのできる荷電粒子ビーム描画方法および荷電粒子ビーム描画装置を提供することにある。
本発明の他の目的および利点は、以下の記載から明らかとなるであろう。
本発明の第1の態様は、荷電粒子ビームの光路上に配置された主偏向器および副偏向器を用いて荷電粒子ビームの位置を制御し、試料に所定のパターンを描画する荷電粒子ビーム描画方法であって、
副偏向器の偏向幅で決まる副偏向領域を格子状に分割し、それによって得られた各領域を市松模様状に配置された第1の副偏向領域と第2の副偏向領域とに分ける第1の工程と、
第1の副偏向領域の全てに荷電粒子ビームを照射した後、第2の副偏向領域の全てに荷電粒子ビームを照射する工程を副偏向領域毎に繰り返して、主偏向器の偏向幅で決まる主偏向領域の全体に荷電粒子ビームを照射する第2の工程とを有することを特徴とするものである。
本発明の第2の態様は、荷電粒子ビームの光路上に配置された主偏向器および副偏向器を用いて荷電粒子ビームの位置を制御し、試料に所定のパターンを描画する荷電粒子ビーム描画方法であって、
副偏向器の偏向幅で決まる副偏向領域を格子状に分割し、それによって得られた各領域を市松模様状に配置された第1の副偏向領域と第2の副偏向領域とに分ける第1の工程と、
第1の副偏向領域に荷電粒子ビームを照射し、主偏向器の偏向幅で決まる主偏向領域にある全ての第1の副偏向領域に荷電粒子ビームを照射した後、最初の副偏向領域に戻って第2の副偏向領域に荷電粒子ビームを照射し、主偏向領域にある全ての第2の副偏向領域に荷電粒子ビームを照射する第2の工程とを有することを特徴とするものである。
本発明の第1の態様および第2の態様においては、多重度に応じて第2の工程を繰り返すことが好ましい。
本発明の第1の態様および第2の態様においては、荷電粒子ビームのショット間の間隔が荷電粒子ビームの最大ショットサイズの2倍以上となるように第1の副偏向領域と第2の副偏向領域の大きさを調整することが好ましい。
本発明の第3の態様は、荷電粒子ビームを試料に照射して多重描画を行う荷電粒子ビーム描画装置において、
荷電粒子ビームの光路上に配置されて荷電粒子ビームの位置を制御する主偏向器および副偏向器と、
副偏向器の偏向幅で決まる副偏向領域を格子状に分割し、それによって得られた各領域を市松模様状に配置された第1の副偏向領域と第2の副偏向領域とに分けて、荷電粒子ビームを照射する順番を決定するショット順番決定部と、
試料に描画するパターン毎に多重度を決定する多重度決定部と、
多重度に基づいて試料に荷電粒子ビームで描画する描画部とを有することを特徴とするものである。
本発明によれば、レジストヒーティングによる寸法変動を抑制し、且つ、スループットを向上させることのできる荷電粒子ビーム描画方法および荷電粒子ビーム描画装置が提供される。
(a)および(b)は、従来の描画方法の説明図である。 (a)および(b)は、本実施の形態による描画方法の説明図である。 本実施の形態における電子ビーム描画装置の構成図である。 本実施の形態の電子ビームによる描画方法の説明図である。
従来の多重描画では、1ショット当たりの照射量を多重度に応じて低くし、パターンを隣接する順に描画する工程を複数回繰り返していた。例えば、1ショット当たりXμCの照射量が必要である場合、1回の照射量を(X/4)μCとして、図1(a)に示すようなショット順番で、副偏向領域101内に配列されたパターンを隣接する順にショットする。尚、図中の1〜32の数字はショット順番を示し、数字のない箇所には描画すべきパターンがないものとする。また、aの値は電子ビームの最大ショットサイズに対応する。
次いで、図1(b)に示すように、主偏向領域102内の全ての副偏向領域について、図に示すような順番で描画し終えた後は、再び最初の副偏向領域101に戻って同様に描画する。これを4回繰り返すことによって、最終的な照射量がXμCとなるようにしていた。
上記方法によれば、描画工程を4回繰り返すことになるため、スループットの低下が問題となる。また、ショットサイクルが速くなった場合には、レジストヒーティングを十分に抑制できないおそれがある。さらに、レジストに低感度のものを用いた場合には、必要となる電子ビームの照射量が高感度のものに比べて大きくなるので、この場合にもレジストヒーティングを抑制できないおそれがある。
そこで、本実施の形態では、副偏向領域内に配列されたパターンを隣接する順にショットする従来の方法に代えて、所定のパターンをショットした後、空間的な間隔を置いて次のショットが行われるようにする。この方法によれば、前のショットによる熱的影響を最小限にして次のショットを打つことが可能となる。したがって、マスクに描画されるパターンの寸法変動を従来より小さくすることができる。また、1ショット当たりの照射量を従来より大きくできるので、多重度を低くしてスループットを向上させることもできる。
本実施の形態の描画方法を図2を用いて説明する。
まず、図2(a)に示すように、副偏向領域203を格子状に分割し、それによって得られた各領域を第1の副偏向領域201(図の斜線部分)と第2の副偏向領域202(図の斜線部分以外の部分)とに分ける。ここで、第1の副偏向領域201と第2の副偏向領域202とは、市松模様状に配置される。次に、第1の副偏向領域201をショットした後、第2の副偏向領域202をショットする。尚、図中の1〜32の数字はショット順番を示し、数字のない箇所には描画すべきパターンがないものとする。また、aの値は電子ビームの最大ショットサイズに対応する。
上記のようにして1つの副偏向領域203をショットし終えた後は、図2(b)に示す隣接する副偏向領域204について同様にショットする。主偏向領域205内の全ての副偏向領域をショットし終えた後は、最初の副偏向領域203に戻って、第1の副偏向領域201をショットし、次いで第2の副偏向領域202をショットする。そして、副偏向領域203全体をショットし終えた後は、隣接する副偏向領域204について同様にショットする工程を繰り返し、主偏向領域205内の全ての副偏向領域を繰り返しショットする。
本実施の形態の方法によれば、例えば、従来法で多重度4としていた描画を多重度2にすることが可能である。すなわち、1回のショットでの照射量を多重度4における照射量の2倍にすることができる。
一例として、副偏向領域内の温度分布とパターンの線幅寸法を比較した結果を述べる。従来法で多重度2とした場合、副偏向領域内における温度分布の標準偏差をσとすると、3σは51℃である。これに対し、従来法で多重度4とした場合には、3σは30℃となる。一方、本実施の形態の描画方法によれば、多重度2として3σは29℃となる。また、従来法で多重度2とした場合、副偏向領域内における寸法分布の標準偏差をσとすると、3σは4nmである。これに対し、従来法で多重度4とした場合には、3σは3nmとなる。一方、本実施の形態の描画方法によれば、多重度2として3σは2nmとなる。
第1の副偏向領域201内でショットを打つ順番は、図2(a)の例に限られるものではない。第2の副偏向領域202についても同様である。しかしながら、これらの順番をどのように変えてもセトリング時間は一定であるので、データ処理を簡単にする点から図2(a)の順番とすることが好ましい。この場合、第1の副偏向領域201と第2の副偏向領域202をショットする順番は入れ替えてもよい。
第1の副偏向領域201と第2の副偏向領域202の大きさは、ヒーティングの影響を考えて決定する。具体的には、ショットサイズと照射量に依存してこれらの大きさを適宜設定することが好ましい。本実施の形態では、ショット間の間隔を電子ビームの最大ショットサイズの2倍以上とすることが好ましい。例えば、図2(a)でX方向とY方向をステージの移動方向とすると、第1の副偏向領域201と第2の副偏向領域202は、X方向の長さが2aであり、Y方向の長さがaであることが好ましい。
上記例では、副偏向領域毎に第1の副偏向領域に次いで第2の副偏向領域をショットする工程を繰り返して主偏向領域全体をショットした。本実施の形態は、これに限られるものではなく、副偏向領域毎に第1の副偏向領域をショットし、主偏向領域全体の第1の副偏向領域をショットした後、最初の副偏向領域に戻って第2の副偏向領域をショットし、主偏向領域全体の第2の副偏向領域をショットする工程を繰り返してもよい。
また、図2(a)では、数字のない箇所に描画すべきパターンがないので、具体例としては、副偏向領域のY方向に沿って、X方向の幅がa以下であるストライプ状のパターンを描画する場合が挙げられる。しかし、本実施の形態は、こうした例に限られるものではなく、図2(a)で数字のない箇所に描画すべきパターンがある場合にも適用できる。例えば、図2(a)で18番目にショットする第2の副偏向領域であって、2番目にショットする第1の副偏向領域に接する側にも描画すべきパターンがあるとする。この場合には、例えば、図の太枠で囲んだ領域において、ステージのXY座標で原点に近い方のショットを打ち、次いで、同じ領域にある他のパターンをショットする。その後は、図2(a)のショット順序にしたがって19番目のパターンをショットする。
図3は、本実施の形態における電子ビーム描画装置の構成図である。
図3において、電子ビーム描画装置の試料室1内には、マスク基板2が設置されたステージ3が設けられている。ステージ3は、ステージ駆動回路4によりX方向(紙面における左右方向)とY方向(紙面における垂直方向)に駆動される。ステージ3の移動位置は、レーザ測長計等を用いた位置回路5により測定される。
試料室1の上方には、電子ビーム光学系10が設置されている。この光学系10は、電子銃6、各種レンズ7、8、9、11、12、ブランキング用偏向器13、成形偏向器14、ビーム走査用の主偏向器15、ビーム走査用の副偏向器16、および、2個のビーム成形用アパーチャ17、18等から構成されている。
図4は、電子ビームによる描画方法の説明図である。この図に示すように、マスク基板2上に描画されるパターン51は、短冊状のフレーム領域52に分割されている。電子ビーム54による描画は、ステージ3が一方向(例えば、X方向)に連続移動しながら、フレーム領域52毎に行われる。フレーム領域52は、さらに副偏向領域53に分割されており、電子ビーム54は、副偏向領域53内の必要な部分のみを描画する。尚、フレーム領域52は、主偏向器15の偏向幅で決まる短冊状の描画領域であり、副偏向領域53は、副偏向器16の偏向幅で決まる単位描画領域である。
副偏向領域53内での電子ビーム54の位置決めは、副偏向器16で行われる。副偏向領域53の位置制御は、主偏向器15によってなされる。すなわち、主偏向器15によって、副偏向領域53の位置決めがされ、副偏向器16によって、副偏向領域53内でのビーム位置が決められる。さらに、成形偏向器14とビーム成形用アパーチャ17、18によって、電子ビーム54の形状と寸法が決められる。そして、ステージ3を一方向に連続移動させながら、副偏向領域53内を描画し、1つの副偏向領域53の描画が終了したら、次の副偏向領域53を描画する。フレーム領域52内の全ての副偏向領域53の描画が終了したら、ステージ3を連続移動させる方向と直交する方向(例えば、Y方向)にステップ移動させる。その後、同様の処理を繰り返して、フレーム領域52を順次描画して行く。
マスクパターンの設計データ(CADデータ)は、電子ビーム描画装置に入力可能な形式のレイアウトデータに変換された後、さらに描画データに変換される。描画データは、記憶媒体である磁気ディスクに記録された後、入力部20から制御計算機19によって読み出され、ショット順番決定部32で副偏向領域毎に第1の副偏向領域201と第2の副偏向領域202とに分けられてショット順番が決定される。
ショット順番決定部32で作成されたデータは、フレーム領域52毎にパターンメモリ21に一時的に格納される。
パターンメモリ21に格納されたフレーム領域52毎のパターンデータ、すなわち、描画位置や描画図形データ等で構成されるフレーム情報は、描画データ補正部31で補正される。描画データ補正部31では、補正処理部31aにおいて、公知の方法により、近接効果補正、ローディング効果補正およびかぶり効果補正を考慮した補正量が算出される。次いで、この補正量に基づいて、照射量取得部31bで実際の照射位置における電子ビームの照射量が算出される。続いて、この照射量と各パターンに要求される位置精度を考慮して、多重度決定部31cで多重度が決定される。
描画データ補正部31で決定された照射量と多重度のデータは、データ解析部であるパターンデータデコーダ22と描画データデコーダ23に送られる。次いで、これらを介して、副偏向領域偏向量算出部28、ブランキング回路24、ビーム成形器ドライバ25、副偏向器ドライバ26、主偏向器ドライバ27に送られる。
また、制御計算機19には、偏向制御部30が接続している。偏向制御部30は、セトリング時間決定部29に接続し、セトリング時間決定部29は、副偏向領域偏向量算出部28に接続し、副偏向領域偏向量算出部28は、パターンデータデコーダ22に接続している。また、偏向制御部30は、ブランキング回路24と、ビーム成形器ドライバ25と、副偏向器ドライバ26と、主偏向器ドライバ27とに接続している。また、偏向制御部30はステージ3にも接続しており、これによってステージ3の移動速度が制御される。
パターンデータデコーダ22からの情報は、ブランキング回路24とビーム成形器ドライバ25に送られる。具体的には、パターンデータデコーダ22で描画データに基づいてブランキングデータが作成され、ブランキング回路24に送られる。また、描画データに基づいて所望とするビーム寸法データも作成されて、副偏向領域偏向量算出部28とビーム成形器ドライバ25に送られる。そして、ビーム成形器ドライバ25から、電子光学系10の成形偏向器14に所定の偏向信号が印加されて、電子ビーム54の形状と寸法が制御される。
副偏向領域偏向量算出部28は、パターンデータデコーダ22で作成したビーム形状データから、副偏向領域53における、1ショット毎の電子ビームの偏向量(移動距離)を算出する。算出された情報は、セトリング時間決定部29に送られ、副偏向による移動距離に対応したセトリング時間が決定される。
セトリング時間決定部29で決定されたセトリング時間は、偏向制御部30へ送られた後、パターンの描画のタイミングを計りながら、偏向制御部30より、ブランキング回路24、ビーム成形器ドライバ25、副偏向器ドライバ26、主偏向器ドライバ27のいずれかに適宜送られる。
描画データデコーダ23では、描画データに基づいて副偏向領域53の位置決めデータが作成され、このデータは、副偏向器ドライバ26と主偏向器ドライバ27に送られる。そして、主偏向器ドライバ27から、電子光学系10の主偏向器15に所定の偏向信号が印加されて、電子ビーム54が所定の主偏向位置に偏向走査される。また、副偏向器ドライバ26から、副偏向器16に所定の副偏向信号が印加されて、副偏向領域53内での描画が行われる。この描画は、具体的には、設定されたセトリング時間が経過した後、電子ビーム54を繰り返し照射することによって行われる。
以上述べたように、本実施の形態によれば、副偏向領域を格子状に分割し、それによって得られた各領域を市松模様状の第1の副偏向領域と第2の副偏向領域とに分け、第1の副偏向領域をショットした後に第2の副偏向領域をショットするので、前のショットによる熱的影響を最小限にして次のショットを打つことが可能となる。したがって、マスクに描画されるパターンの寸法変動を従来より小さくすることができる。また、1ショット当たりの照射量を従来より大きくできるので、多重度を低くしてスループットを向上させることもできる。さらに、副偏向領域を格子状に分割し、現在のショット位置に対して次のショット位置が1格子以上離れるようにショット順番を並べ替える方法に比べると、本実施の形態による描画方法はデータ処理を簡単にすることができる。すなわち、前者の方法は、副偏向領域を分割した後、ショット位置が1格子以上離れるような計算が必要である。これに対して、本実施の形態の方法では、副偏向領域を格子状に分割して得られた各領域を市松模様状の第1の副偏向領域と第2の副偏向領域とに分け、これらを順にショットすればよいので、複雑な計算を必要としない。
尚、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々変形して実施することができる。例えば、上記実施の形態では、多重描画する場合を述べたが、本発明は多重描画しない場合にも適用できる。
また、上記実施の形態では電子ビームを用いたが、本発明はこれに限られるものではなく、イオンビームなどの他の荷電粒子ビームを用いた場合にも適用可能である。
1 試料室
2 マスク基板
3 ステージ
4 ステージ駆動回路
5 位置回路
6 電子銃
7、8、9、11、12 各種レンズ
10 光学系
13 ブランキング用偏向器
14 成形偏向器
15 主偏向器
16 副偏向器
17 第1のアパーチャ
18 第2のアパーチャ
19 制御計算機
20 入力部
21 パターンメモリ
22 パターンデータデコーダ
23 描画データデコーダ
24 ブランキング回路
25 ビーム成形器ドライバ
26 副偏向器ドライバ
27 主偏向器ドライバ
28 副偏向領域偏向量算出部
29 セトリング時間決定部
30 偏向制御部
31 描画データ補正部
32 ショット順番決定部
51 描画されるパターン
52 フレーム領域
53 副偏向領域
54 電子ビーム


Claims (5)

  1. 荷電粒子ビームの光路上に配置された主偏向器および副偏向器を用いて前記荷電粒子ビームの位置を制御し、試料に所定のパターンを描画する荷電粒子ビーム描画方法であって、
    前記副偏向器の偏向幅で決まる副偏向領域を格子状に分割し、それによって得られた各領域を市松模様状に配置された第1の副偏向領域と第2の副偏向領域とに分ける第1の工程と、
    前記第1の副偏向領域の全てに前記荷電粒子ビームを照射した後、前記第2の副偏向領域の全てに前記荷電粒子ビームを照射する工程を前記副偏向領域毎に繰り返して、前記主偏向器の偏向幅で決まる主偏向領域の全体に前記荷電粒子ビームを照射する第2の工程とを有することを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。
  2. 荷電粒子ビームの光路上に配置された主偏向器および副偏向器を用いて前記荷電粒子ビームの位置を制御し、試料に所定のパターンを描画する荷電粒子ビーム描画方法であって、
    前記副偏向器の偏向幅で決まる副偏向領域を格子状に分割し、それによって得られた各領域を市松模様状に配置された第1の副偏向領域と第2の副偏向領域とに分ける第1の工程と、
    前記第1の副偏向領域に前記荷電粒子ビームを照射し、前記主偏向器の偏向幅で決まる主偏向領域にある全ての前記第1の副偏向領域に前記荷電粒子ビームを照射した後、最初の副偏向領域に戻って前記第2の副偏向領域に前記荷電粒子ビームを照射し、前記主偏向領域にある全ての前記第2の副偏向領域に前記荷電粒子ビームを照射する第2の工程とを有することを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。
  3. 多重度に応じて前記第2の工程を繰り返すことを特徴とする請求項1または2に記載の荷電粒子ビーム描画方法。
  4. 荷電粒子ビームのショット間の間隔が前記荷電粒子ビームの最大ショットサイズの2倍以上となるように前記第1の副偏向領域と前記第2の副偏向領域の大きさを調整することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の荷電粒子ビーム描画方法。
  5. 荷電粒子ビームを試料に照射して多重描画を行う荷電粒子ビーム描画装置において、
    前記荷電粒子ビームの光路上に配置されて前記荷電粒子ビームの位置を制御する主偏向器および副偏向器と、
    前記副偏向器の偏向幅で決まる副偏向領域を格子状に分割し、それによって得られた各領域を市松模様状に配置された第1の副偏向領域と第2の副偏向領域とに分けて、前記荷電粒子ビームを照射する順番を決定するショット順番決定部と、
    前記試料に描画するパターン毎に多重度を決定する多重度決定部と、
    前記多重度に基づいて前記試料に前記荷電粒子ビームで描画する描画部とを有することを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。


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