JP2010267725A - 荷電粒子ビーム描画方法 - Google Patents

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博人 安瀬
Takehiko Katsumata
剛彦 勝又
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Tomoo Motosugi
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Abstract

【課題】所望のパターン寸法とパターン精度を実現することが可能な荷電粒子ビーム描画方法を提供する。
【解決手段】荷電粒子ビームの異なるドーズ量毎に、荷電粒子ビームのフォーカスを変えて描画を行う。次いで、描画したパターン全体の平均寸法を求め、フォーカスを変えたときの平均寸法の変動量が最小となるドーズ量(D)を取得する。また、描画したパターンについて、局所的な部分における寸法のばらつきを求め、このばらつきが最小となるドーズ量(D)を取得する。ドーズ量(D)とドーズ量(D)の間の値を最適ドーズ量とし、この最適ドーズ量に基づいて荷電粒子ビームを用いた描画装置に入力されるデータを補正する。
【選択図】図2

Description

本発明は、荷電粒子ビーム描画方法に関する。
近年、半導体集積回路の高集積化に伴って、LSI(Large Scale Integration)のパターンは、より微細化および複雑化する傾向にある。このため、フォトリソグラフィ技術に代わり、電子ビームを用いてパターンを直接描画する、電子ビームリソグラフィ技術の開発が進められている。
電子ビームリソグラフィ技術は、利用する電子ビームが荷電粒子ビームであるために、本質的に優れた解像度を有している。また、焦点深度を大きく確保することができるので、高い段差上でも寸法変動を抑制できるという利点も有している。このため、DRAMを代表とする最先端デバイスの開発に適用されている他、一部ASICの生産にも用いられている。さらに、ウェハにLSIパターンを転写する際の原版となるマスクまたはレチクルの製造現場においても、電子ビームリソグラフィ技術が広く一般に使われている。
特許文献1には、電子ビームリソグラフィ技術に使用される可変成形型電子ビーム描画装置が開示されている。こうした装置における描画データは、CADシステムを用いて設計された半導体集積回路などの設計データ(CADデータ)に、補正や図形パターンの分割などの処理を施すことによって作成される。例えば、図形パターンの分割処理は、電子ビームのサイズにより規定される最大ショットサイズ単位で行われ、併せて、分割された各ショットの座標位置、サイズおよび照射時間が設定される。そして、描画する図形パターンの形状や大きさに応じてショットが成形されるように、描画データが作成される。描画データは、短冊状のフレーム(主偏向領域)単位で区切られ、さらにその中は副偏向領域に分割されている。つまり、チップ全体の描画データは、主偏向領域のサイズにしたがった複数の帯状のフレームデータと、フレーム内で主偏向領域よりも小さい複数の副偏向領域単位とからなるデータ階層構造になっている。
副偏向領域は、副偏向器によって、主偏向領域よりも高速に電子ビームが走査されて描画される領域である。副偏向領域内を描画する際には、パターン図形に応じて準備された寸法と形状のショットが成形偏向器により形成される。具体的には、電子銃から出射された電子ビームが、第1のアパーチャで矩形状に成形された後、成形偏向器で第2のアパーチャ上に投影されて、そのビーム形状と寸法を変化させる。その後、上述の通り、副偏向器と主偏向器により偏向されて、ステージ上に載置された試料(マスクやウェハ)に照射される。
ところで、電子ビーム描画装置の光学系内や試料近傍では、電子が相互に反発するクーロン相互作用が働く。このため、ビームサイズに依存してビームぼけが変化し、所望の寸法のパターンを形成できないという問題がある。また、試料に電子ビームが照射されると、電子ビームはレジストを透過した後に一部がレジスト下面に形成された多層膜で反射して再びレジストを透過する。反射してレジストの表面に戻る電子は後方散乱電子と呼ばれ、ドーズ量の変動、いわゆる近接効果を引き起こす。電子ビームリソグラフィでは、こうした現象を考慮し、所望のパターン寸法およびパターン形状となるような補正処理を行う必要がある。
近接効果を考慮した補正処理には、基板上に所望のパターンを形成できるように、描画データを補正する方法が挙げられる。例えば、マスク上に複数のラインが同一間隔で並んでいるライン・アンド・スペースのパターンの場合、パターン密度の大きい中央部ほど近接効果の影響が大きくなる。このため、周辺部のパターンが所定の線幅となる照射条件では、中央部に行くほど線幅が所定値より太くなってしまう。そこで、中央部のパターンの描画データについて、予め太る分に対応する分だけ細くなるような補正処理をしておけばよい。
しかし、上記方法で決定された描画データであっても、ビームぼけ量が変化すると所望のパターンを形成することができなくなる。このため、ビームぼけ量がある程度変化した場合であってもパターン精度を確保できる方法が必要となる。
ビームぼけ量を変化させたときのパターンの平均寸法変化の挙動は、ドーズ量に応じて変化するが、適切なドーズ量においては、ビームぼけが発生しても平均寸法の変動量を小さくできることが知られている。特許文献2には、光学系のフォーカスを変えることでビームぼけ量を意図的に変化させ、平均寸法の変動量が最も小さくなるドーズ量を求める方法が記載されている。
特開平9−293670号公報 特開2004−63546号公報
しかしながら、特許文献2の方法にしたがって平均寸法の変動量が最も小さくなるドーズ量(以下、アイソフォーカルドーズと称す。)を求め、これを最適なドーズ量として描画条件を決定した場合には、次のような問題が生じる。すなわち、アイソフォーカルドーズでは、パターンの平均寸法の変動量は最小となるが、パターンのエッジラフネスは最も良好とはならない。また、パターンの局所的な部分における寸法のばらつきを見た場合にも、ばらつきが最小となるドーズ量はアイソフォーカルドーズとは異なる値になる。したがって、所望のパターン寸法とパターン精度を実現するには、アイソフォーカルドーズを用いた従来の描画方法では不充分であり、新たな描画方法の開発が求められている。
本発明は、こうした点に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、所望のパターン寸法とパターン精度を実現することが可能な荷電粒子ビーム描画方法を提供することにある。
本発明の他の目的および利点は、以下の記載から明らかとなるであろう。
本発明の第1の態様は、荷電粒子ビームの異なるドーズ量毎に、荷電粒子ビームのフォーカスを変えて描画を行う工程と、
描画したパターン全体の平均寸法を求め、フォーカスを変えたときの平均寸法の変動量が最小となるドーズ量(D)を取得する工程と、
描画したパターンについて、局所的な部分における寸法のばらつきを求め、このばらつきが最小となるドーズ量(D)を取得する工程と、
ドーズ量(D)とドーズ量(D)の間の値を最適ドーズ量とし、この最適ドーズ量に基づいて荷電粒子ビームを用いた描画装置に入力されるデータを補正する工程とを有することを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法に関する。
描画を行う工程は、荷電粒子ビームの異なるドーズ量毎に、前記荷電粒子ビームのフォーカスを変えて複数の同一形状のパターンを描画する工程とすることができ、
ドーズ量(D)を取得する工程は、描画した各パターンの寸法を求めてこれらの平均寸法を算出し、フォーカスを変えたときの平均寸法の変動量が最小となるドーズ量を取得する工程とすることができ、
ドーズ量(D)を取得する工程は、描画したパターンの内、ジャストフォーカス条件のパターンについて、このパターン内の複数の箇所の寸法を求めてこれらのばらつきを算出し、このばらつきが最小となるドーズ量を取得する工程とすることができる。
本発明の第2の態様は、荷電粒子ビームの異なるドーズ量毎に、荷電粒子ビームのフォーカスを変えて描画を行う工程と、
描画したパターン全体の平均寸法を求め、フォーカスを変えたときの平均寸法の変動量が最小となるドーズ量(D)を取得する工程と、
描画したパターンのエッジラフネスを評価し、パターンのエッジ形状が理想形状に最も近くなるときのドーズ量(D)を取得する工程と、
ドーズ量(D)とドーズ量(D)の間の値を最適ドーズ量とし、この最適ドーズ量に基づいて荷電粒子ビームを用いた描画装置に入力されるデータを補正する工程とを有することを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法に関する。
描画を行う工程は、荷電粒子ビームの異なるドーズ量毎に、荷電粒子ビームのフォーカスを変えて複数の同一形状のパターンを描画する工程とすることができ、
ドーズ量(D)を取得する工程は、描画した各パターンの寸法を求めてこれらの平均寸法を算出し、フォーカスを変えたときの平均寸法の変動量が最小となるドーズ量を取得する工程とすることができ、
ドーズ量(D)を取得する工程は、描画したパターンの内、ジャストフォーカス条件のパターンについて、このパターン内の複数の箇所の寸法を求めてこれらのエッジラフネスを算出し、このエッジラフネスが最小となるドーズ量を取得する工程とすることができる。
本発明の第1の態様および第2の態様において、データを補正する工程は、最適ドーズ量で描画したときのパターンの設計寸法からのずれ量を取得し、このずれ量に応じてレイアウトデータを補正する工程とすることができる。
本発明の第1の態様および第2の態様において、最適ドーズ量は、ドーズ量(D)とドーズ量(D)の中間の値とすることが好ましい。
本発明の第1の態様によれば、描画したパターン全体の平均寸法を求め、フォーカスを変えたときの平均寸法の変動量が最小となるドーズ量(D)と、描画したパターンについて、局所的な部分における寸法のばらつきを求め、このばらつきが最小となるドーズ量(D)との間の値を最適ドーズ量とし、この最適ドーズ量に基づいて荷電粒子ビームを用いた描画装置に入力されるデータを補正するので、所望の寸法および形状を有するパターンを描画できる。
本発明の第2の態様によれば、描画したパターン全体の平均寸法を求め、フォーカスを変えたときの平均寸法の変動量が最小となるドーズ量(D)と、描画したパターンのエッジラフネスを評価し、パターンのエッジ形状が理想形状に最も近くなるときのドーズ量(D)との間の値を最適ドーズ量とし、この最適ドーズ量に基づいて荷電粒子ビームを用いた描画装置に入力されるデータを補正するので、所望の寸法および形状を有するパターンを描画できる。
フォーカスを変化させたときのドーズ量とCDの変動量との関係を示す図である。 ドーズ量とLCDの変動量との関係を示す図である。 本実施の形態における電子ビーム描画装置の構成図である。 本実施の形態の電子ビームによる描画方法の説明図である。
図1は、電子ビームのフォーカスを変化させたときのドーズ量とパターンの平均寸法(Critical Dimension;以下、CDと称す。)の変動量との関係を示す模式図である。この図に示すように、ドーズ量Aやドーズ量Cでは、フォーカスが変化するとCDの値も大きく変化する。したがって、これらのドーズ量を用いて描画すると、ビームぼけが生じた場合に所定の寸法のパターンを形成することができなくなる。一方、ドーズ量Bでは、フォーカスが変化してもCDはほとんど変化しない。すなわち、ドーズ量Bはアイソフォーカルドーズであり、この値を用いて描画することにより、ビームぼけが生じた場合であってもパターン寸法の変動量を小さくすることができる。
図2は、ドーズ量と、ローカルなCDばらつき(Local Critical Dimension;以下、LCDと称す。)との関係を示している。図1におけるCDがパターン全体の平均寸法を言うのに対して、LCDは局所的な部分(例えば、50〜60μm□の領域部分)におけるパターンの寸法ばらつきを言う。LCDは、測定寸法の標準偏差σまたは標準偏差σのn倍(n:整数)を用いて表現される。
図2におけるドーズ量AおよびBは、それぞれ図1のドーズ量AおよびBに対応している。図1で説明したように、ドーズ量Bは、アイソフォーカルドーズであり、CDの変動量を最小にするドーズ量であるが、図2では、LCDを最小にするドーズ量とはなっていない。ばらつきを最小にするのは、図2ではドーズ量Aとなる。本発明者の検討によれば、この傾向はパターンのエッジラフネスについても言える。すなわち、パターンのエッジ形状が理想形状に最も近くなるのは、ドーズ量Bではなく、ドーズ量Aである。
このように、CDの変動量を最小にするのはドーズ量Bであるが、LCDを最小にしたり、パターンのエッジ形状を理想形状に最も近くしたりするのはドーズ量Aである。そこで、本発明においては、ドーズ量Aとドーズ量Bの間のドーズ量、好ましくは、これらの中間のドーズ量を最適なドーズ量とする。そこで、このドーズ量を用いて電子ビームによる描画を行う方法について述べる。
電子ビームによる描画を行う際には、まず、CADシステムを用いて設計された半導体集積回路などのパターンデータ(CADデータ)が、描画装置に入力することのできる形式のデータ(レイアウトデータ)に変換される。次いで、従来は、レイアウトデータが変換されて描画データが作成された後、描画データは実際に電子ビームがショットされるサイズに分割された後、ショットサイズ毎に描画が行われていた。これに対して、本実施の形態では、CADデータをレイアウトデータに変換した後、このレイアウトデータに対して最適ドーズ量で所望の寸法となるよう補正処理を行う。その後、補正処理されたデータを描画データに変換する。
本実施の形態において最適なドーズ量とは、アイソフォーカルドーズと、LCDが最小となる(または、パターンのエッジ形状が理想形状に最も近くなる)ドーズ量との間のドーズ量である。
アイソフォーカルドーズは、ビームぼけが生じたときのCD変動量が最小となるドーズ量(D)である。具体的には、まず、電子ビームの異なるドーズ量毎に、電子ビームのフォーカスを変えて描画を行い、フォーカスとCDとの関係を求める。例えば、マスク上に複数のラインが同一間隔で並んでいるライン・アンド・スペースのパターンを描画した後、1本のラインについて1か所ずつ全てのラインの線幅を測定する。得られた値の平均値がCD値である。次いで、フォーカスとCDとの関係から、フォーカスを変えたときにCDの変動量が最小となるドーズ量(D)を求める。これにより、アイソフォーカルドーズが決定される。
一方、LCDが最小となるドーズ量(D)は、次のようにして求められる。まず、アイソフォーカルドーズを求める際に行った描画実験から、ジャストフォーカス条件にて、ドーズ量とLCDの関係を求める。例えば、上記のライン・アンド・スペースのパターンにおいて、局所的な部分における寸法のばらつきを求める。例えば、50〜60μm□の領域部分における複数の箇所のパターン寸法を測定する。次いで、これら寸法の標準偏差σを求める。通常はσを3倍した3σ値を用いる。次に、ドーズ量を横軸にとり、ばらつきを縦軸にとって、図2と同様のグラフを描く。このグラフの極小値に対応するドーズ量が、LCDが最小となるドーズ量(D)である。
また、ドーズ量(D)は、パターンのエッジ形状が理想形状に最も近くなるドーズ量とすることもできる。この場合のドーズ量(D)は、次のようにして求められる。まず、アイソフォーカルドーズを求める際に行った描画実験から、ジャストフォーカス条件にて描画したパターンのエッジラフネスを評価する。例えば、上記のライン・アンド・スペースのパターン内の1つのラインについて、両エッジの微細な凹凸を寸法SEMで測定した後、それぞれのエッジでPeak to Peak値を求めて平均をとり、エッジラフネスとする。次に、ドーズ量を横軸にとり、エッジラフネスを縦軸にとって、図2と同様のグラフを描く。このグラフの極小値に対応するドーズ量が、パターンのエッジ形状が理想形状に最も近くなるドーズ量(D)である。
アイソフォーカルドーズ(D)とLCDが最小となる(または、エッジ形状が最も良好となる)ドーズ量(D)とを求めた後は、これらの間のドーズ量を最適なドーズ量として決定する。ここで、アイソフォーカルドーズに近いドーズ量になるほど、LCDが大きくなり、パターンのエッジ形状も理想形状から遠くなる。一方、LCDが最小となる(または、パターンのエッジ形状が理想形状に最も近くなる)ドーズ量では、後述するレイアウトデータに対する補正量が大きくなる。そこで、例えば、これらの中間の値を最適なドーズ量として選択することが好ましい。
本実施の形態では、決定した最適なドーズ量を基に、レイアウトデータに対して補正処理(サイジング処理)を行う。具体的には、まず、最適なドーズ量で描画したときのパターンの設計寸法からのずれ量を予め実験で求めておく。ずれ量は、パターンの大きさ、形状および密度などによって変わることが分かっているが、設計寸法より太くなるか、細くなるかはパターン毎に変化するので、描画前に設計寸法に対するずれ量を求めておく必要がある。そして、得られたずれ量から寸法の補正量を算出し、この補正量に基づいてレイアウトデータを補正する。すなわち、設計寸法より線幅が太くなる部分については、太くなる分に対応する分だけ細くしておく。逆に、設計寸法より線幅が細くなる部分については、細くなる分に対応する分だけ太くしておく。その後、補正されたレイアウトデータは描画データに変換される。尚、設計寸法からのずれ量は、パターンが同一であってもレジストの種類が変わると変化するので、使用するレジスト毎にずれ量を求めておく必要がある。
図3は、本実施の形態における電子ビーム描画装置の構成図である。
図3において、電子ビーム描画装置の試料室1内には、マスク基板2が設置されたステージ3が設けられている。ステージ3は、ステージ駆動回路4によりX方向(紙面における左右方向)とY方向(紙面における垂直方向)に駆動される。ステージ3の移動位置は、レーザ測長計等を用いた位置回路5により測定される。
試料室1の上方には、電子ビーム光学系10が設置されている。この光学系10は、電子銃6、各種レンズ7、8、9、11、12、ブランキング用偏向器13、成形偏向器14、ビーム走査用の主偏向器15、ビーム走査用の副偏向器16、および、2個のビーム成型用アパーチャ17、18等から構成されている。
図4は、電子ビームによる描画方法の説明図である。この図に示すように、マスク基板2上に描画されるパターン51は、短冊状のフレーム領域52に分割されている。電子ビーム54による描画は、ステージ3が一方向(例えば、X方向)に連続移動しながら、フレーム領域52毎に行われる。フレーム領域52は、さらに副偏向領域53に分割されており、電子ビーム54は、副偏向領域53内の必要な部分のみを描画する。尚、フレーム領域52は、主偏向器15の偏向幅で決まる短冊状の描画領域であり、副偏向領域53は、副偏向器16の偏向幅で決まる単位描画領域である。
副偏向領域53内での電子ビーム54の位置決めは、副偏向器16で行われる。副偏向領域53の位置制御は、主偏向器15によってなされる。すなわち、主偏向器15によって、副偏向領域53の位置決めがされ、副偏向器16によって、副偏向領域53内でのビーム位置が決められる。さらに、成形偏向器14とビーム成型用アパーチャ17、18によって、電子ビーム54の形状と寸法が決められる。そして、ステージ3を一方向に連続移動させながら、副偏向領域53内を描画し、1つの副偏向領域53の描画が終了したら、次の副偏向領域53を描画する。フレーム領域52内の全ての副偏向領域53の描画が終了したら、ステージ3を連続移動させる方向と直交する方向(例えば、Y方向)にステップ移動させる。その後、同様の処理を繰り返して、フレーム領域52を順次描画して行く。
本実施の形態の方法にしたがって補正されたレイアウトデータは、描画データに変換された後、記憶媒体である入力部21に記録される。記録された描画データは制御計算機20によって読み出され、フレーム領域52毎にパターンメモリ22に一時的に格納される。パターンメモリ22に格納されたフレーム領域52毎のパターンデータ、すなわち、描画位置や描画図形データ等で構成されるフレーム情報は、データ解析部であるパターンデータデコーダ23と描画データデコーダ24に送られる。次いで、これらを介して、副偏向領域偏向量算出部30、ブランキング回路25、ビーム成型器ドライバ26、主偏向器ドライバ27、副偏向器ドライバ28に送られる。
また、制御計算機20には、偏向制御部32が接続している。偏向制御部32は、セトリング時間決定部31に接続し、セトリング時間決定部31は、副偏向領域偏向量算出部30に接続し、副偏向領域偏向量算出部30は、パターンデータデコーダ23に接続している。また、偏向制御部32は、ブランキング回路25と、ビーム成型器ドライバ26と、主偏向器ドライバ27と、副偏向器ドライバ28とに接続している。
パターンデータデコーダ23からの情報は、ブランキング回路25とビーム成型器ドライバ26に送られる。具体的には、パターンデータデコーダ23で描画データに基づいてブランキングデータが作成され、ブランキング回路25に送られる。また、描画データに基づいて所望とするビーム寸法データも作成されて、副偏向領域偏向量算出部30とビーム成型器ドライバ26に送られる。そして、ビーム成型器ドライバ26から、電子光学系10の成形偏向器14に所定の偏向信号が印加されて、電子ビーム54の形状と寸法が制御される。
副偏向領域偏向量算出部30は、パターンデータデコーダ23で作成したビーム形状データから、副偏向領域53における、1ショットごとの電子ビームの偏向量(移動距離)を算出する。算出された情報は、セトリング時間決定部31に送られ、副偏向による移動距離に対応したセトリング時間が決定される。
セトリング時間決定部31で決定されたセトリング時間は、偏向制御部32へ送られた後、パターンの描画のタイミングを計りながら、偏向制御部32より、ブランキング回路25、ビーム成型器ドライバ26、主偏向器ドライバ27、副偏向器ドライバ28のいずれかに適宜送られる。
描画データデコーダ24では、描画データに基づいて副偏向領域53の位置決めデータが作成され、このデータは、主偏向器ドライバ27と副偏向器ドライバ28に送られる。そして、主偏向器ドライバ27から、電子光学系10の主偏向器15に所定の偏向信号が印加されて、電子ビーム54が所定の主偏向位置に偏向走査される。また、副偏向器ドライバ28から、副偏向器16に所定の副偏向信号が印加されて、副偏向領域53内での描画が行われる。この描画は、具体的には、設定されたセトリング時間が経過した後、電子ビーム54を繰り返し照射することによって行われる。
以上述べたように、本実施の形態によれば、アイソフォーカルドーズと、LCDが最小となる(または、パターンのエッジ形状が理想形状に最も近くなる)ドーズ量との間のドーズ量を最適なドーズ量とし、このドーズ量を用いてレイアウトデータをサイジングするので、寸法と形状の両方に優れたパターンを描画することができる。すなわち、電子ビームのぼけが変化してもCD値の変動量が小さく、また、LCDやエッジ形状も良好なパターンを描画することができる。
尚、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々変形して実施することができる。例えば、上記実施の形態では、マスク基板に描画する例について述べたが、ウェハに描画する場合にも本発明を適用できる。すなわち、上述した最適ドーズ量に基づいて、ウェハ上へのパターン形成が所望の寸法および形状となるように、パターンの寸法および形状を補正することができる。また、上記実施の形態では電子ビームを用いたが、本発明はこれに限られるものではなく、イオンビームなどの他の荷電粒子ビームを用いた場合にも適用可能である。
1 試料室
2 マスク基板
3 ステージ
4 ステージ駆動回路
5 位置回路
6 電子銃
7、8、9、11、12 各種レンズ
10 光学系
13 ブランキング用偏向器
14 成形偏向器
15 主偏向器
16 副偏向器
17 第1のアパーチャ
18 第2のアパーチャ
20 制御計算機
21 入力部
22 パターンメモリ
23 パターンデータデコーダ
24 描画データデコーダ
25 ブランキング回路
26 ビーム成形器ドライバ
27 主偏向器ドライバ
28 副偏向器ドライバ
30 副偏向領域偏向量算出部
31 セトリング時間決定部
32 偏向制御部
51 描画されるパターン
52 フレーム領域
53 副偏向領域
54 電子ビーム

Claims (5)

  1. 荷電粒子ビームの異なるドーズ量毎に、前記荷電粒子ビームのフォーカスを変えて描画を行う工程と、
    描画したパターン全体の平均寸法を求め、フォーカスを変えたときの平均寸法の変動量が最小となるドーズ量(D)を取得する工程と、
    描画したパターンについて、局所的な部分における寸法のばらつきを求め、該ばらつきが最小となるドーズ量(D)を取得する工程と、
    ドーズ量(D)とドーズ量(D)の間の値を最適ドーズ量とし、該最適ドーズ量に基づいて荷電粒子ビームを用いた描画装置に入力されるデータを補正する工程とを有することを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。
  2. 前記描画を行う工程は、荷電粒子ビームの異なるドーズ量毎に、前記荷電粒子ビームのフォーカスを変えて複数の同一形状のパターンを描画する工程であり、
    前記ドーズ量(D)を取得する工程は、描画した各パターンの寸法を求めてこれらの平均寸法を算出し、フォーカスを変えたときの平均寸法の変動量が最小となるドーズ量を取得する工程であり、
    前記ドーズ量(D)を取得する工程は、描画したパターンの内、ジャストフォーカス条件のパターンについて、該パターン内の複数の箇所の寸法を求めてこれらのばらつきを算出し、該ばらつきが最小となるドーズ量を取得する工程であることを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子ビーム描画方法。
  3. 荷電粒子ビームの異なるドーズ量毎に、前記荷電粒子ビームのフォーカスを変えて描画を行う工程と、
    描画したパターン全体の平均寸法を求め、フォーカスを変えたときの平均寸法の変動量が最小となるドーズ量(D)を取得する工程と、
    描画したパターンのエッジラフネスを評価し、前記パターンのエッジ形状が理想形状に最も近くなるときのドーズ量(D)を取得する工程と、
    ドーズ量(D)とドーズ量(D)の間の値を最適ドーズ量とし、該最適ドーズ量に基づいて荷電粒子ビームを用いた描画装置に入力されるデータを補正する工程とを有することを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。
  4. 前記描画を行う工程は、荷電粒子ビームの異なるドーズ量毎に、前記荷電粒子ビームのフォーカスを変えて複数の同一形状のパターンを描画する工程であり、
    前記ドーズ量(D)を取得する工程は、描画した各パターンの寸法を求めてこれらの平均寸法を算出し、フォーカスを変えたときの平均寸法の変動量が最小となるドーズ量を取得する工程であり、
    前記ドーズ量(D)を取得する工程は、描画したパターンの内、ジャストフォーカス条件のパターンについて、該パターン内の複数の箇所の寸法を求めてこれらのエッジラフネスを算出し、該エッジラフネスが最小となるドーズ量を取得する工程であることを特徴とする請求項3に記載の荷電粒子ビーム描画方法。
  5. 前記データを補正する工程は、前記最適ドーズ量で描画したときの前記パターンの設計寸法からのずれ量を取得し、該ずれ量に応じてレイアウトデータを補正する工程であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の荷電粒子ビーム描画方法。

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