JP2012243939A - 荷電粒子ビーム描画装置および荷電粒子ビーム描画方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム描画装置および荷電粒子ビーム描画方法 Download PDF

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Abstract

【課題】描画データ中の図形の重なりの異常を効率よく検査する荷電粒子ビーム描画装置を提供する。
【解決手段】複数の図形が配置された描画領域に関する情報を備える描画データを記憶する描画データ記憶部と、描画領域を第1のメッシュで分割する描画領域分割部と、第1のメッシュで区切られる第1の区画内の図形の面積値を求める第1の演算部と、第1の区画内の面積値を所定の閾値と比較する比較部と、複数の隣接する第1の区画内の面積値を加算することにより、第1のメッシュよりもメッシュサイズの大きい第2のメッシュで区切られる第2の区画内の図形の面積値を求める第2の演算部と、第2の区画内の面積値を用いて、近接効果補正用データを生成する近接効果補正部と、描画データを読み出し、ショットデータに変換するショット変換部と、ショットデータに、近接効果補正用データから算出される照射量データを割り当てる割り当て部と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、図形を試料に描画する荷電粒子ビーム描画装置および荷電粒子ビーム描画方法に関する。
半導体デバイスに所望の回路パターンを形成するために、リソグラフィー技術が用いられる。リソグラフィー技術では、マスク(レチクル)と称される原画パターンを使ったパターンの転写が行われる。そして、高精度なレチクルを製造するために、優れた解像度を有する電子ビーム(電子線)描画技術が用いられる。
マスクに電子ビーム描画を行う電子ビーム描画装置の一方式として、可変成形方式がある。可変成形方式では、例えば第1成形アパーチャの開口と、第2成形アパーチャの開口とを通過することで成形された電子ビームによって、可動ステージに載置された試料上に図形が描画される。電子ビームの1回の照射により電子が照射される領域はショットと称される。
電子ビーム描画装置には、試料に描画すべき図形(描画パターン)が配置されたレイアウトを備える描画データが入力される。上述の可変成形方式では、この描画データが、描画を行うための描画制御フォーマットのデータであるショットデータに変換される。
特許文献1には、描画データ中の図形の重なりの有無を、近接効果補正用の面積密度マップを用いて検証する荷電粒子ビーム描画方法が記載されている。
特開2009−278020号公報
微細なショットを多用すれば、描画する図形の描画精度の向上を図ることが可能となる。もっとも、ショット数が増大することにより、スループットが低下する弊害が生ずる。
例えば、スループットを向上させるために、複数の図形を重ねるようなレイアウトを採用し、ショットを重ねることで荷電粒子ビームの照射量が大きくなった部分の寸法変化を利用して、ショットを打たなくて済む領域を作り、全体のショット数を低減する手法が考えられる。
もっとも、例えば、予想外に図形の重なりが大きい場所が描画データ中に存在する場合、1箇所への照射量が大きくなりすぎてレジストにダメージを与え、鏡筒内の汚染が生ずる場合がある。荷電粒子ビーム描画装置内で、描画前に異常な図形の重なりを検出することができれば、上記問題を解決することが可能となる。
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その目的とするところは、描画データ中の図形の重なりの異常を効率よく検査する荷電粒子ビーム描画装置および荷電粒子ビーム描画方法を提供することにある。


本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画装置は、複数の図形が配置された描画領域に関する情報を備える描画データが入力され、前記描画データを記憶する描画データ記憶部と、前記描画データを読み出し、前記描画領域を第1のメッシュで分割する描画領域分割部と、前記第1のメッシュで区切られる第1の区画内の図形の面積値を求める第1の演算部と、前記第1の区画内の面積値を所定の閾値と比較する比較部と、複数の隣接する前記第1の区画内の面積値を加算することにより、前記第1のメッシュよりもメッシュサイズの大きい第2のメッシュで区切られる第2の区画内の図形の面積値を求める第2の演算部と、前記第2の区画内の面積値を用いて、近接効果補正用データを生成する近接効果補正部と、前記描画データを読み出し、荷電粒子ビームのショットを単位として構成されるショットデータに変換するショット変換部と、前記ショットデータに、前記近接効果補正用データから算出される照射量データを割り当てる割り当て部と、を有することを特徴とする。
上記態様の荷電粒子ビーム描画装置において、前記第1の演算部において、同一の第1の区画内に異なる図形が配置される場合、前記異なる図形の面積値を累積加算して前記第1の区画内の図形の面積値とすることが望ましい。
上記態様の荷電粒子ビーム描画装置において、前記第1のメッシュのメッシュサイズが、前記ショットの最大サイズよりも小さいことが望ましい。
上記態様の荷電粒子ビーム描画装置において、前記第1の演算部において前記第1の区画内の図形の重心値を求め、前記第2の演算部において複数の隣接する前記第1の区画内の重心値も加算することが望ましい。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画方法は、複数の図形が配置された描画領域に関する情報を備える描画データが入力され、前記描画データを記憶する描画データ記憶工程と、前記描画データを読み出し、前記描画領域を第1のメッシュで分割する描画領域分割工程と、前記第1のメッシュで区切られる第1の区画内の図形の面積値を求める第1の演算工程と、前記第1の区画内の面積値を所定の閾値と比較する比較工程と、複数の隣接する前記第1の区画内の面積値を加算することにより、前記第1のメッシュよりもメッシュサイズの大きい第2のメッシュで区切られる第2の区画内の図形の面積値を求める第2の演算工程と、前記第2の区画内の面積値を用いて、近接効果補正用データを生成する近接効果補正工程と、前記描画データを読み出し、荷電粒子ビームのショットを単位として構成されるショットデータに変換するショット変換工程と、前記ショットデータに、前記近接効果補正用データから算出される照射量データを割り当てる割り当て工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、描画データ中の図形の重なりの異常を、効率よく検査する荷電粒子ビーム描画装置および荷電粒子ビーム描画方法を提供することが可能となる。
実施の形態の電子ビーム描画装置の概略構成図である。 実施の形態の面積密度マップ計算部の詳細を示す図である。 実施の形態で採用されるベクタ走査方式及びステージ連続移動方式の描画方法の説明図である。 実施の形態の描画データの一例の説明図である。 実施の形態のメッシュ分割の説明図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。以下、実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。ただし、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでもかまわない。
本明細書中、レイアウトとは、試料、例えばマスクの全描画領域における図形等のパターン配置を表す概念とする。
本明細書中、描画データとは、試料に描画するパターンの基データである。描画データはCAD等で設計者により生成された設計データを、描画装置内での演算処理が可能となるようフォーマットを変換したデータである。図形等の描画パターンが、例えば、図形の頂点等の座標で定義されている。
また、本明細書中、ショットとは、荷電粒子ビームの1回の照射により荷電粒子が照射される領域を意味する。
また、本明細書中、ショットデータとは、ショットの情報を備え、荷電粒子ビームによる描画を行う上での最終的なデータ形式を有するデータを意味する。
また、本明細書中、メッシュサイズとは、メッシュで区切られた区画、例えば、正方形、の一辺の寸法を意味するものとする。
本実施の形態の電子ビーム描画装置は、複数の図形が配置された描画領域に関する情報を備える描画データが入力され、描画データを記憶する描画データ記憶部と、描画データを読み出し、描画領域を第1のメッシュで分割する描画領域分割部と、第1のメッシュで区切られる第1の区画内の図形の面積値を求める第1の演算部と、第1の区画内の面積値を所定の閾値と比較する比較部と、複数の隣接する第1の区画内の面積値を加算することにより、第1のメッシュよりもメッシュサイズの大きい第2のメッシュで区切られる第2の区画内の図形の面積値を求める第2の演算部と、第2の区画内の面積値を用いて、近接効果補正用データを生成する近接効果補正部と、描画データを読み出し、荷電粒子ビームのショットを単位として構成されるショットデータに変換するショット変換部と、ショットデータに、近接効果補正用データから算出される照射量データを割り当てる割り当て部と、を備えている。
本実施の形態の電子ビーム描画装置は、近接効果補正用の面積密度マップに用いるメッシュよりもメッシュサイズの小さいメッシュ(以下、微小メッシュとも称する)を用いて、面積密度を計算する。そして、この微小メッシュを用いて生成した面積密度マップにより、描画領域における図形の重なり程度を検査する。また、微小メッシュを用いて生成した面積密度マップを、メッシュサイズの大きい近接効果補正用の面積密度マップに変換する。
このため、図形の重なり程度の検査精度を上げるとともに、近接効果補正用の面積密度マップのメッシュは、必要以上に細かくなることはない。したがって、描画データ中の図形の重なりの異常を高精度に検査するとともに、近接効果補正処理の処理速度も犠牲にしない描画処理が可能となる。よって、描画データ中の図形の重なりの異常を効率よく検査する荷電粒子ビーム描画装置が提供される。
図1は、本実施の形態の電子ビーム描画装置の概略構成図である。この電子ビーム描画装置100は、荷電粒子ビーム描画装置の一例である。電子ビーム描画装置100は、描画部102と、この描画部102の描画動作を制御する制御部104から構成されている。電子ビーム描画装置100は、試料110に所定のパターンを描画する。
描画部102の試料室108内に試料110を載置するステージ112が収容されている。ステージ112は、制御部104によって、X方向(紙面左右方向)、Y方向(紙面表裏方向)およびZ方向(紙面上下方向)に駆動される。試料110として、例えば、半導体装置が形成されるウェハにパターンを転写するための露光用マスクがある。また、このマスクには、例えば、まだ何もパターンが形成されていないマスクブランクスも含まれる。
マスクブランクスは、例えば石英ガラス上に遮光膜となるクロムが塗布されている。電子ビーム描画装置のステージ112上に載置される際に、例えばレジストが塗布される。
試料室108の上方には、電子ビーム光学系114が設置されている。電子ビーム光学系114は、電子銃116、各種レンズ118、120、122、124、126、ブランキング用偏向器128、ビーム寸法可変用偏向器130、ビーム走査用の副偏向器132、ビーム走査用の主偏向器134、及び可変成形ビームで描画するための、ビーム成形用の第1のアパーチャ136、第2のアパーチャ138などから構成されている。
制御部104は、描画データ記憶部106、ショットデータ生成部140、制御回路150を備える。
描画データ記憶部106は、複数の図形が配置された描画領域に関する情報を備える描画データが入力され、この描画データを記憶する機能を備える。描画データは描画領域内に複数の図形が定義される。描画データは例えば半導体集積回路の回路パターンである。描画データ記憶部106は、記憶媒体であれば良く、例えば、磁気ディスク等を用いることができる。
ショットデータ生成部140は、描画データ記憶部106に記憶された描画データを読み出し、電子ビームによる描画を行う上での最終的なデータ形式を有するショットデータを生成する機能を備えている。ショットデータ生成部140は、面積密度マップ計算部141、近接効果補正部142、ショット変換部143、割り当て部144を備えている。
面積密度マップ計算部141は、描画データ中の図形の重なり程度を検査するための図形検査用面積密度マップを生成し、描画データ中の図形パターンに重なりの異常がないか否かを検査する機能を備える。また、この図形検査用面積密度マップを変換することで、近接効果補正用面積密度マップを生成する機能を備えている。
図2は、本実施の形態の面積密度マップ計算部141の詳細を示す図である。面積密度マップ計算部141は、描画領域分割部141a、第1の演算部141b、比較部141c、第2の演算部141dを備える。
描画領域分割部141aは、描画データ記憶部106に記憶された描画データを読み出し、描画領域を第1のメッシュで分割する機能を備える。
ここで、第1のメッシュのメッシュサイズが、ショットの最大サイズよりも小さいことが望ましい。具体的には、例えば、第1のメッシュサイズ、すなわち、第1のメッシュで区切られる1区画の寸法が、描画に用いられるショットの最大寸法よりも小さいことが望ましい。描画データ中の図形の重なりに異常がないかを検査する際の精度が一層向上するからである。
第1の演算部141bは、第1のメッシュで区切られる第1の区画内の図形の面積値を求め、図形検査用面積密度マップを生成する機能を備える。
第1の演算部141bにおいて、同一の第1の区画内に異なる図形が配置される場合、これら異なる図形の面積値を累積加算して第1の区画内の図形の面積値とすることが望ましい。面積値計算の処理手順が容易となるからである。
比較部141cは、第1の区画内の面積値を所定の閾値と比較し、描画データの図形の重なりに異常がないかを検査する機能を備える。本実施の形態は、描画領域中の図形が重なるレイアウトを備える描画データを処理することを前提としている。したがって、設定される閾値は、第1の区画自体の面積よりも大きい値となる。
第2の演算部141dは、複数の隣接する第1の区画内の面積値を加算することにより、第1のメッシュよりもメッシュサイズの大きい第2のメッシュで区切られる第2の区画内の図形の面積値を求める機能を備える。そして、この面積値を基に、近接効果補正用密度マップを生成する機能を備えている。
なお、第1の演算部141bが、第1の区画内の図形の重心値を求める機能を備え、第2の演算部が、複数の隣接する第1の区画内の重心値も加算する機能を備えることが望ましい。近接効果補正を容易にするために、例えば、代表図形とその重心位置を情報として備える近接効果補正用面積密度マップを作成する際の処理が容易になるからである。
近接効果補正部142は、第2の区画内の面積値を用いて、近接効果補正用データを生成する機能を備える。すなわち、面積密度マップ計算部141で生成された近接効果補正用面積密度マップを用いて、近接効果補正用データとして近接効果補正用マップを作成する機能を備える。
ショット変換部143は、描画データ記憶部106に記憶された描画データを読み出し、描画データの描画領域中に定義された図形を電子ビームのショットを単位として構成されるショットデータに変換する機能を備える。
割り当て部144は、ショットデータに、近接効果補正用データから算出される照射量データを割り当てる機能を備える。すなわち、近接効果補正部142で作成した近接効果補正用マップを使って、各ショットの電子ビーム照射量(ドーズ)を算出し、算出した照射量データを各ショットに割り当てる機能を備える。照射量データは照射時間で表されるものであってもかまわない。
制御回路150は、ショットデータ生成部140で生成されたショットデータに基づき描画部102を制御する機能を備える。
描画部102は、ショットデータを用いて試料110上に順次電子ビームを照射することで描画を行う機能を備える。
描画データ記憶部106、ショットデータ生成部140、制御回路150の各機能の処理は、例えば、CPU等の演算処理デバイスや電気回路等のハードウェアを用いて実施される。或いは、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせを用いて実施させても構わない。
図1、図2では、実施の形態を説明する上で、必要な構成部分以外については記載を省略している。電子ビーム描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成が含まれても構わないことは言うまでもない。
次に、電子ビーム描画装置100を用いた、電子ビーム描画方法について説明する。
制御部104での処理を説明する前に、便宜上、描画部102の動作について図1および図3を用いて説明する。図3は、本実施の形態で採用されるベクタ走査方式(2次元走査方式)及びステージ連続移動方式の描画方法の説明図である。描画部102では、制御部104で生成されたショットデータを用いて、試料110に描画する。
実際の描画にあたっては、電子銃116から発せられる電子ビームをビーム寸法可変用偏向器130及びビーム成形用の第1のアパーチャ136、第2のアパーチャ138により、ビーム形状を可変に制御し、ベクタ走査方式およびステージ連続移動方式により描画処理する。
まず、試料110上の描画すべきパターン202は短冊状の描画データストライプ204と呼ばれる領域に分割され、描画データストライプ204を更にサブフィールド206と呼ばれる領域に分割し、その内部を必要な部分のみ、図1の第1のアパーチャ136、第2のアパーチャ138により成形された可変成形ビーム208を偏向してサブフィールド206に配置された図形207を描画する。
ステージ112(図1)を連続移動させながら描画処理が行われる。この時、副偏向器132および主偏向器134(図1)の2段の偏向器が用いられ、サブフィールド206の位置決めは制御部104より送られる主偏向位置データに従って主偏向器134(図1)で行い、サブフィールド206の描画は同じく制御部104より送られる副偏向位置データ、ショットサイズデータ等に従って副偏向器132で行われる。
1つのサブフィールド206の描画が終了すると、次のサブフィールド206の描画に移る。さらに複数のサブフィールド206の集合である描画データストライプ204の描画が終了したら、X方向に連続移動していたステージ112(図1)を、Y方向にステップ移動させる。上記処理を繰り返して各描画データストライプ領域を順次描画するようになっている。ここで、描画データストライプ204は、例えば、主偏向器134(図1)の偏向幅で決まる短冊状の描画領域であり、サブフィールド206は、例えば、副偏向器132(図1)の偏向幅で決まる単位描画領域である。
次に、制御部104での演算処理について説明する。
図4は、本実施の形態の描画データの一例の説明図である。図5は本実施の形態のメッシュ分割の説明図である。
まず、描画データ記憶工程において、複数の図形が配置された描画領域に関する情報を備える描画データが描画データ記憶部106に入力され、記憶される。描画データは、描画するパターンの基データである描画データが入力され、この描画データが記憶される。
この描画データは、例えば、図4に示すようなレイアウトを備える描画データである。描画データの描画領域中に、図形が重なって配置されている。具体的には、図4(a)に示すように、図形パターン300aに図形パターン400aと400bとが重なっている。また、図形パターン300bに図形パターン400cと400dとが重なっている。
このように、複数の図形を重ねるようなレイアウトを採用し、ショットを重ねることで電子ビームの照射量が大きくなった部分の寸法変化を利用して、ショットを打たなくて済む領域を作る。そして、全体のショット数を低減する。このような、描画データによってショット数を削減し、描画処理のスループット向上をはかっている。
なお、図4(a)は正常な描画データの例であり、図4(b)が異常な描画データの例である。例えば、人為的ミス等に予期せぬ図形パターン400eが配置されている。このような場合、描画の際に、例えば、図4(b)中のパターン300a、400c、400eが重なる領域(斜線部)の電子ビーム照射時間が予期せず大きくなってしまい問題となる。
次に、描画領域分割工程において、描画領域分割部141aが、描画データを読み出し、描画領域を第1のメッシュで分割する。上述のように、第1のメッシュのメッシュサイズが、ショットの最大サイズよりも小さいことが望ましい。メッシュサイズが大きいと、図形の重なり異常の検査精度が低下する。
次に、第1の演算工程において、第1の演算部141bが、第1のメッシュで区切られる第1の区画内の図形の面積値を求める。また、同時に第1の区画内の図形の重心値も求めることが望ましい。そして、求められた面積値から図形検査用面積密度マップを生成する。
面積値の計算は、同一の第1の区画内に異なる図形が配置される場合、これら異なる図形の面積値を累積加算して第1の区画内の図形の面積値とすることが望ましい。例えば、図4(a)の場合、図形パターン300aと400aとの重なり部分は、同一の第1の区画内に配置されていることになる。このような場合、まず、図形パターン300aの面積値を求め、図示しない累積加算記憶部に加算する。次に、同一の第1の区画について、図形パターン400aの面積値を求め、さらに累積加算記憶部に加算し、第1の区画内の面積値とする。重心値が算出されている場合は、重心値についても同様の処理をする。
次に、比較工程において、比較部141cが、第1の区画内の面積値を所定の閾値と比較し、描画データの図形の重なりに異常がないかを検査する。第1の区画内の面積値は、例えば、累積加算記憶部から読み出される。所定の閾値は、電子ビームの加速エネルギー等の照射条件や、レジストの種類等の各種パラメータを考慮して許容できる値に設定される。上述のように、設定される閾値は、第1の区画自体の面積よりも大きい値となる。
なお、比較の結果、第1の区画内の面積値が所定の閾値を超えた場合、描画データに異常な図形の重なりがあると判断され、描画処理が停止される。これにより、電子ビーム描画装置100の鏡筒内が汚染される等の問題が生ずることを事前に回避することが可能となる。第1の区画内の面積値が所定の閾値以下の場合は、描画処理が続行される。
次に、第2の演算工程において、第2の演算部141dは、複数の隣接する第1の区画内の面積値を加算することにより、第1のメッシュよりもメッシュサイズの大きい第2のメッシュで区切られる第2の区画内の図形の面積値を求める機能を備える。そして、この面積値を基に、近接効果補正用面積密度マップを生成する。
具体的には、図5に示すように、例えば、第1のメッシュで分割された第1の区画のうち、3区画×3区画の面積値を加算し、第2のメッシュの1区画として面積値を求める。重心値が算出されている場合は、重心値についても同様の処理をする。
このようにして、近接効果補正用面積密度マップのメッシュを、近接効果補正に十分な限度で粗くすることで、近接効果補正の際の計算量を低減し、描画処理時間を削減することが可能となる。
次に、近接効果補正工程において、近接効果補正部142は、近接効果補正部142は、第2の区画内の面積値を用いて、近接効果補正用データを生成する。すなわち、面積密度マップ計算部141で生成された近接効果補正用面積密度マップを用いて、近接効果補正用データとして近接効果補正用マップを作成する。
また、ショット変換工程において、ショット変換部143は、描画データ記憶部106に記憶された描画データを読み出し、描画データの描画領域中に定義された図形を電子ビームのショットを単位として構成されるショットデータに変換する。
そして、割り当て工程において、割り当て部144は、ショットデータに、近接効果補正用データから算出される照射量データを割り当てる。すなわち、近接効果補正部142で作成した近接効果補正用マップを使って、各ショットの電子ビーム照射量(ドーズ)を算出し、算出した照射量データを各ショットに割り当てる。
そして、描画工程において、描画部102は、ショットデータを用いて試料110上に順次電子ビームを照射することで描画を行う。
本実施の形態の電子ビーム描画装置または電子ビーム描画方法によれば、図形の重なり程度の検査精度を上げるとともに、近接効果補正用の面積密度マップのメッシュは、必要以上に細かくなることはない。したがって、描画データ中の図形の重なりの異常を高精度に検査するとともに、近接効果補正処理の処理速度も犠牲にしない描画処理が可能となる。また、図形の重なり程度の検査用の面積密度マップデータを、近接効果補正用の面積密度マップを再利用するため、効率の良いデータ処理となる。よって、描画データ中の図形の重なりの異常を効率よく検査する電子ビーム描画装置または電子ビーム描画方法が提供される。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての荷電粒子ビーム描画装置および荷電粒子ビーム描画方法は、本発明の範囲に包含される。
100 電子ビーム描画装置
102 描画部
104 制御部
106 描画データ記憶部
110 試料
140 ショットデータ生成部
141 面積密度マップ計算部
141a 描画領域分割部
141b 第1の演算部
141c 比較部
141d 第2の演算部
142 近接効果補正部
143 ショット変換部
144 割り当て部
150 制御回路

Claims (5)

  1. 複数の図形が配置された描画領域に関する情報を備える描画データが入力され、前記描画データを記憶する描画データ記憶部と、
    前記描画データを読み出し、前記描画領域を第1のメッシュで分割する描画領域分割部と、
    前記第1のメッシュで区切られる第1の区画内の図形の面積値を求める第1の演算部と、
    前記第1の区画内の面積値を所定の閾値と比較する比較部と、
    複数の隣接する前記第1の区画内の面積値を加算することにより、前記第1のメッシュよりもメッシュサイズの大きい第2のメッシュで区切られる第2の区画内の図形の面積値を求める第2の演算部と、
    前記第2の区画内の面積値を用いて、近接効果補正用データを生成する近接効果補正部と、
    前記描画データを読み出し、荷電粒子ビームのショットを単位として構成されるショットデータに変換するショット変換部と、
    前記ショットデータに、前記近接効果補正用データから算出される照射量データを割り当てる割り当て部と、
    を有することを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
  2. 前記第1の演算部において、同一の第1の区画内に異なる図形が配置される場合、前記異なる図形の面積値を累積加算して前記第1の区画内の図形の面積値とすることを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  3. 前記第1のメッシュのメッシュサイズが、前記ショットの最大サイズよりも小さいことを特徴とする請求項1または請求項2記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  4. 前記第1の演算部において前記第1の区画内の図形の重心値を求め、前記第2の演算部において複数の隣接する前記第1の区画内の重心値も加算することを特徴とする請求項1ないし請求項3いずれか一項記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  5. 複数の図形が配置された描画領域に関する情報を備える描画データが入力され、前記描画データを記憶する描画データ記憶工程と、
    前記描画データを読み出し、前記描画領域を第1のメッシュで分割する描画領域分割工程と、
    前記第1のメッシュで区切られる第1の区画内の図形の面積値を求める第1の演算工程と、
    前記第1の区画内の面積値を所定の閾値と比較する比較工程と、
    複数の隣接する前記第1の区画内の面積値を加算することにより、前記第1のメッシュよりもメッシュサイズの大きい第2のメッシュで区切られる第2の区画内の図形の面積値を求める第2の演算工程と、
    前記第2の区画内の面積値を用いて、近接効果補正用データを生成する近接効果補正工程と、
    前記描画データを読み出し、荷電粒子ビームのショットを単位として構成されるショットデータに変換するショット変換工程と、
    前記ショットデータに、前記近接効果補正用データから算出される照射量データを割り当てる割り当て工程と、
    を有することを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。

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